JP2016098122A - 炭化珪素単結晶の製造方法および炭化珪素単結晶の製造装置 - Google Patents

炭化珪素単結晶の製造方法および炭化珪素単結晶の製造装置 Download PDF

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Abstract

【課題】断熱材の交換時期を判断できる炭化珪素単結晶の製造装置および炭化珪素単結晶の製造方法を提供する。【解決手段】炭化珪素単結晶の製造方法は、坩堝5と、坩堝5内の底面5b2側に配置された原料12と、坩堝5内の頂面5a1側に、原料12と対面して配置された種結晶11と、抵抗ヒータ1〜3と、内部に坩堝5を収容可能に構成された断熱材4とを準備する工程と、断熱材4の少なくとも一部分の質量を測定する工程と、測定する工程により得られた質量の測定値と、閾値とを比較する工程と、断熱材4内に坩堝5を配置した状態で抵抗ヒータ1〜3を用いて坩堝5を加熱することにより、原料12を昇華させて種結晶11上に炭化珪素単結晶20を成長させる工程とを備える。比較する工程において質量の測定値が閾値未満である場合に、炭化珪素単結晶を成長させる工程を少なくとも1回以上実施する。【選択図】図2

Description

本発明は、炭化珪素単結晶の製造方法および炭化珪素単結晶の製造装置に関する。
近年、半導体装置の高耐圧化、低損失化などを可能とするため、半導体装置を構成する材料としての炭化珪素の採用が進められている。
特表2012−510951号公報(特許文献1)には、黒鉛製の坩堝を用いて昇華法により炭化珪素単結晶を製造する方法が記載されている。特許文献1において、坩堝の上部および下側の各々には抵抗ヒータが設けられている。坩堝および抵抗ヒータは、黒鉛製の断熱材で囲まれている。
特表2012−510951号公報
炭化珪素単結晶の成長中、坩堝の内部から外部に拡散した原料ガスが断熱材の内部で再結晶化することがある。再結晶化した炭化珪素が断熱材に蓄積されると、断熱材の断熱性能が劣化することがある。炭化珪素単結晶の結晶品質を保つためには、断熱材の劣化状態を検出して断熱材の交換時期を判断できることが求められる。
本発明の一態様に係る炭化珪素単結晶の製造方法は、昇華法により炭化珪素単結晶を成長させる製造方法であって、頂面と、頂面と反対側の底面と、頂面と底面との間に位置する筒状の側面とを有する坩堝と、坩堝内の底面側に配置された原料と、坩堝内の頂面側に、原料と対面して配置された種結晶と、坩堝を加熱するための加熱部と、内部に坩堝を収容可能に構成された断熱材とを準備する工程と、断熱材の少なくとも一部分の質量を測定する工程と、測定する工程により得られた質量の測定値と、閾値とを比較する工程と、断熱材内に坩堝を配置した状態で加熱部を用いて坩堝を加熱することにより、原料を昇華させて種結晶上に炭化珪素単結晶を成長させる工程とを備える。比較する工程において質量の測定値が閾値未満である場合に、炭化珪素単結晶を成長させる工程を少なくとも1回以上実施する。
本発明の一態様に係る炭化珪素単結晶の製造装置は、内部に坩堝を収容可能に構成された断熱材と、断熱材の内側および外側のいずれかに、坩堝の周囲を囲うように設けられた加熱部と、少なくとも断熱材を収容可能に構成されたチャンバとを備える。坩堝は、頂面と、頂面と反対側の底面と、頂面と底面との間に位置する筒状の側面とを有する。断熱材は、頂面を覆うように設けられた第1の断熱部と、側面を覆うように設けられた第2の断熱部と、底面を覆うように設けられた第3の断熱部とを有し、第1から第3の断熱部は互いに分離可能である。
上記によれば、断熱材の交換時期を判断できる炭化珪素単結晶の製造装置および炭化珪素単結晶の製造方法を提供することができる。
実施の形態1に係る炭化珪素単結晶の製造装置の構成を示す縦断面模式図である。 坩堝および放射温度計を配置した状態での実施の形態1に係る炭化珪素単結晶の製造装置の構成を示す縦断面模式図である。 断熱材の構成を示す斜視模式図である。 断熱材の熱伝導率と質量との関係を示す図である。 断熱材の熱伝導率の測定方法を説明する図である。 断熱部における質量増加率の推移の一例を示す図である。 実施の形態1に係る炭化珪素単結晶の製造方法を示すフロー図である。 実施の形態1に係る炭化珪素単結晶の製造方法の第1工程を示す縦断面模式図である。 坩堝の温度と時間との関係を示す図である。 チャンバ内の圧力と時間との関係を示す図である。 実施の形態1に係る炭化珪素単結晶の製造方法の第2工程を示す縦断面模式図である。 実施の形態1に係る炭化珪素単結晶の製造方法の変形例を示すフロー図である。 実施の形態1に係る炭化珪素単結晶の製造装置の変形例における断熱材の構成を示す斜視模式図である。 実施の形態1に係る炭化珪素単結晶の製造装置の変形例における断熱部の構成を示す斜視模式図である。 実施の形態2に係る炭化珪素単結晶の製造装置の構成を示す縦断面模式図である。 坩堝および放射温度計を配置した状態での実施の形態1に係る炭化珪素単結晶の製造装置の構成を示す縦断面模式図である。
[本発明の実施形態の説明]
昇華法においては、一般的に、坩堝内に炭化珪素原料および種結晶が配置され、かつ、当該坩堝の周囲を覆うように断熱材が配置された状態で、炭化珪素原料を昇華させて原料ガスを発生させる。昇華した原料ガスが種結晶の表面で再結晶化することにより、種結晶の表面上に炭化珪素単結晶が成長する。
炭化珪素単結晶の成長中、坩堝の内部は炭化珪素を昇華させるために高温となっているが、坩堝の外部は内部よりも温度が低くなっている。坩堝の外周を覆っている断熱材を構成する黒鉛は多孔質であるため、坩堝の内部から外部に拡散した原料ガスが入り込み、炭化珪素が再結晶する温度となっている部分において再結晶化することがある。断熱材に再結晶化した炭化珪素が蓄積されると、蓄積した炭化珪素によって断熱材の熱伝導率が増えることにより、断熱材の断熱性能が劣化する場合がある。
最初に本発明の実施態様を列記して説明する。
(1)本発明の一態様に係る炭化珪素単結晶の製造方法は、昇華法により炭化珪素単結晶を成長させる製造方法であって、頂面と、頂面と反対側の底面と、頂面と底面との間に位置する筒状の側面とを有する坩堝と、坩堝内の底面側に配置された原料と、坩堝内の頂面側に、原料と対面して配置された種結晶と、坩堝を加熱するための加熱部と、内部に坩堝を収容可能に構成された断熱材とを準備する工程と、断熱材の少なくとも一部分の質量を測定する工程と、測定する工程により得られた質量の測定値と、閾値とを比較する工程と、断熱材内に坩堝を配置した状態で加熱部を用いて坩堝を加熱することにより、原料を昇華させて種結晶上に炭化珪素単結晶を成長させる工程とを備える。比較する工程において質量の測定値が閾値未満である場合に、炭化珪素単結晶を成長させる工程を少なくとも1回以上実施する。
断熱材の熱伝導率が増えると、種結晶を昇温する過程で種結晶の表面における温度分布が大きくなるため、種結晶の表面上に成長する炭化珪素単結晶の結晶品質の面内分布が大きくなる可能性がある。したがって、結晶品質の面内分布を低減するためには、断熱材の劣化状態を検出して、断熱材の交換時期を判断できることが求められる。
発明者らは、断熱材の熱伝導率と、断熱材の質量との間に相関があることを見出した。この知見に基づき、本発明の実施態様では、断熱材の質量を断熱材の劣化状態を示す指標値に採用する。これにより、断熱材の質量を測定し、その測定値に基づいて断熱材の交換時期を判断できる。
(2)上記(1)に記載の炭化珪素単結晶の製造方法において好ましくは、比較する工程において質量の測定値が閾値以上である場合に、断熱材を、質量の測定値が閾値未満である別の断熱材と交換する工程をさらに備える。別の断熱材と交換する工程の後、炭化珪素単結晶を成長させる工程を実施する。
(3)上記(1)または(2)に記載の炭化珪素単結晶の製造方法において好ましくは、断熱材は、頂面を覆うように設けられた第1の断熱部と、側面を覆うように設けられた第2の断熱部と、底面を覆うように設けられた第3の断熱部とを有し、第1から第3の断熱部は互いに分離可能である。測定する工程において、断熱材の少なくとも一部分は、第1の断熱部を含む。これにより、坩堝の大口径化に伴なって断熱材が大型化および重量化した場合であっても、断熱材の一部分を取り出してその質量を測定できる。また、第1の断熱部は、第2の断熱部および第3の断熱部に比べて、炭化珪素の再結晶化が生じやすい温度となっているため、結晶成長回数の増加に対する質量の増加が大きい部分である。劣化が最も顕著に現われる第1の断熱部の質量を測定することで、断熱材の劣化状態をより正確に検出できるため、交換時期の判断の精度を向上させることができる。
(4)上記(3)に記載の炭化珪素単結晶の製造方法において好ましくは、第2の断熱部は、第1の断熱部と第3の断熱部との間に備えられ、互いに分離可能に配置された複数の断熱部分を含む。測定する工程において、断熱材の少なくとも一部分は、第1の断熱部に直接的に連なる断熱部分をさらに含む。これにより、第2の断熱部をさらに細分化した構成とすることで、断熱材をより扱いやすくするとともに、質量を測定する部分の選択の幅を広げることができる。また、第1の断熱部に連なる断熱部分は、第1の断熱部の次に、炭化珪素の再結晶化が生じやすい部分であるため、第1の断熱部および当該断熱部分の質量を測定することによっても、交換時期を正確に判断できる。
(5)上記(1)または(2)に記載の炭化珪素単結晶の製造方法において好ましくは、断熱材は、頂面を覆うように設けられた第1の断熱部と、側面を覆うように設けられた第2の断熱部と、底面を覆うように設けられた第3の断熱部とを有し、第1から第3の断熱部は互いに分離可能である。測定する工程では、第1の断熱部、第2の断熱部および第3の断熱部のいずれかから取り出した一部分の質量を測定する。これによれば、断熱部の一部分を取り出してその質量を測定することができる。なお、交換時期の判断の精度を考慮すれば、炭化珪素の再結晶化が生じ易い第1の断熱部から取り出した一部分の質量を測定することが好ましい。また、第2の断熱部の一部分の重量を測定する場合には、坩堝の頂面に近い側に位置する一部分を取り出すことが好ましい。
(6)本発明の一態様に係る炭化珪素単結晶の製造装置は、内部に坩堝を収容可能に構成された断熱材と、断熱材の内側および外側のいずれかに、坩堝の周囲を囲うように設けられた加熱部と、少なくとも断熱材を収容可能に構成されたチャンバとを備える。坩堝は、頂面と、頂面と反対側の底面と、頂面と底面との間に位置する筒状の側面とを有する。断熱材は、頂面を覆うように設けられた第1の断熱部と、側面を覆うように設けられた第2の断熱部と、底面を覆うように設けられた第3の断熱部とを有し、第1から第3の断熱部は互いに分離可能である。これにより、坩堝の大口径化に伴なって断熱材が大型化および重量化した場合であっても、断熱材の取り扱いを容易とすることができる。したがって、断熱材の一部分を取り出してその質量を測定することで、断熱材の劣化状態を検出して交換時期を判断できる。
(7)上記(6)に記載の炭化珪素単結晶の製造装置において好ましくは、第2の断熱部は、第1の断熱部と第3の断熱部との間に備えられ、互いに分離可能に配置された複数の断熱部分を含む。これにより、第2の断熱部をさらに細分化した構成とすることで、断熱材をより扱いやすくするとともに、質量を測定する部分の選択の幅を広げることができる。
[本発明の実施形態の詳細]
以下、本発明の実施形態の具体例を図面を参照しつつ説明する。なお、以下の図面において同一または相当する部分には同一の参照符号を付し、その説明は繰り返さない。また、本明細書中においては、個別面を()、集合面を{}でそれぞれ示す。また、負の指数については、結晶学上、”−”(バー)を数字の上に付けることになっているが、本明細書中では、数字の前に負の符号を付けている。
(実施の形態1)
<炭化珪素単結晶の製造装置の構成>
まず、本発明の実施の形態1に係る炭化珪素単結晶の製造装置100の構成について説明する。
図1に示されるように、実施の形態1に係る炭化珪素単結晶の製造装置100は、昇華法によって炭化珪素単結晶を製造するための装置であって、チャンバ6と、断熱材4と、第1抵抗ヒータ1と、第2抵抗ヒータ2と、第3抵抗ヒータ3とを主に有している。
断熱材4は、坩堝(図示せず)を収容可能に構成されている。断熱材4は、たとえば黒鉛からなり、黒鉛フェルト、黒鉛製成形断熱材または黒鉛シートなどである。なお、成形断熱材とは、たとえば黒鉛フェルトを重ねて接着剤で固定したものを焼き固めたものである。図2に示されるように、坩堝5をチャンバ6内に配置した際、断熱材4は坩堝5の周囲を囲うように設けられている。
図2に示されるように、炭化珪素単結晶の製造装置100は、坩堝5と、下部放射温度計9aと、側部放射温度計9bと、上部放射温度計9cとをさらに有している。
坩堝5は、たとえば黒鉛からなり、頂面5a1と、頂面5a1と反対側の底面5b2と、頂面5a1と底面5b2との間に位置する筒状の側面5b1とを有する。側面5b1は、たとえば円筒形状を有する。坩堝5は、種結晶11を保持可能に構成された台座5aと、炭化珪素原料12を収容可能に構成された収容部5bとを有する。台座5aは、種結晶11の裏面11aと接する種結晶保持面5a2と、種結晶保持面5a2と反対側の頂面5a1とを有する。台座5aが頂面5a1を構成する。収容部5bは底面5b2を構成する。側面5b1は、台座5aと収容部5bとにより構成されている。坩堝5内において、炭化珪素原料12を昇華させ、種結晶11の表面11b上に再結晶させることにより、炭化珪素単結晶が種結晶11の表面11b上に成長する。つまり、炭化珪素単結晶は昇華法によって製造可能に構成されている。
第1抵抗ヒータ1、第2抵抗ヒータ2および第3抵抗ヒータ3は、坩堝5の外部に配置されており、坩堝5を加熱するための加熱部を構成する。加熱部に抵抗加熱型のヒータを用いる場合、図2に示されるように、加熱部は、坩堝5と断熱材4との間に配置されることが好ましい。第1抵抗ヒータ1、第2抵抗ヒータ2および第3抵抗ヒータ3は、各々に供給する電力を制御することにより、発生熱量を互いに独立して制御可能に構成されている。言い換えれば、加熱部は、頂面5a1、側面5b1および底面5b2の温度を互いに独立して調整することができるように構成されている。
第1抵抗ヒータ1は、底面5b2に対面して設けられている。第1抵抗ヒータ1は、底面5b2から離間している。第2抵抗ヒータ2は、側面5b1を取り囲むように構成されている。第2抵抗ヒータ2は、側面5b1から離間している。第3抵抗ヒータ3は、頂面5a1に対面して設けられている。第3抵抗ヒータ3は、頂面5a1から離間している。
図2および図3に示されるように、断熱材4は、第1の断熱部4aと、第2の断熱部4bと、第3の断熱部4cとを有する。第1〜第3の断熱部4a〜4cは互いに分離可能である。第1の断熱部4aは、頂面5a1を覆うように設けられている。第2の断熱部4bは、側面5b1を覆うように設けられている。第3の断熱部4cは、底面5b2を覆うように設けられている。第2の断熱部4bは、たとえば円筒形状を有する。
第1の断熱部4aには、第3抵抗ヒータ3と対向する位置に開口部4a3が設けられている。開口部4a3に連通するようにチャンバ6には開口部6cが設けられている。第2の断熱部4bには、第2抵抗ヒータ2と対向する位置に開口部4b3が設けられている。開口部4b3に連通するようにチャンバ6には開口部6bが設けられている。第3の断熱部4cには、第1抵抗ヒータ1と対向する位置に開口部4c3が設けられている。開口部4c3に連通するようにチャンバ6には開口部6aが設けられている。
図2に示されるように、下部放射温度計9aは、チャンバ6の外部において底面5b2に対面する位置に設けられており、開口部4c3および開口部6aを通して底面5b2の温度を測定可能に構成されている。下部放射温度計9aは、第1抵抗ヒータ1に対面する位置に設けられており、開口部4c3および開口部6aを通して第1抵抗ヒータ1の温度を測定可能に構成されていてもよい。
側部放射温度計9bは、チャンバ6の外部において側面5b1に対面する位置に設けられており、開口部4b3および開口部6bを通して側面5b1の温度を測定可能に構成されている。側部放射温度計9bは、第2抵抗ヒータ2に対面する位置に設けられており、開口部4b3および開口部6bを通して第2抵抗ヒータ2の温度を測定可能に構成されてもよい。
上部放射温度計9cは、チャンバ6の外部において頂面5a1に対面する位置に設けられており、開口部4a3および開口部6cを通して頂面5a1の温度を測定可能に構成されている。上部放射温度計9cは、第3抵抗ヒータ3に対面する位置に設けられており、開口部4a3および開口部6cを通して第3抵抗ヒータ3の温度を測定可能に構成されてもよい。
放射温度計9a〜9cとして、たとえば株式会社チノー製のパイロメータ(型番:IR−CAH8TN6)が使用可能である。パイロメータの測定波長は、たとえば、1.55μmおよび0.9μmである。パイロメータの放射率設定値はたとえば0.9である。パイロメータの距離係数は、たとえば300である。パイロメータの測定径は、測定距離を距離係数で除することにより求められる。たとえば測定距離が900mmの場合、測定径は3mmである。なお、開口部4a3〜4c3および開口部6a〜6cの各々の開口径は、パイロメータの測定径以上であって、たとえば3〜5mm程度である。
<炭化珪素単結晶の製造方法>
次に、実施の形態1に係る炭化珪素単結晶の製造方法について説明する。
実施の形態1に係る炭化珪素単結晶の製造方法は、断熱材4の劣化状態を検出し、断熱材4の交換時期を判断する工程を含んでいる。最初に、断熱材4の交換時期を判断する工程の概要を説明する。
図4を用いて、断熱材4の劣化状態の検出手法を説明する。図4は、断熱材4の熱伝導率と質量との関係を示す図である。図4の縦軸は断熱材4の熱伝導率の増加率(単位は%)を示し、横軸は断熱材4の質量増加率(単位は%)を示している。
断熱材4の熱伝導率は、図5に示されるように、抵抗ヒータを動作させたときに、測定サンプルの両面に生じる温度差を検出することで測定することができる。具体的には、断熱材4から切り出した測定サンプルの周囲四方を断熱材料で囲むとともに、測定サンプルの一方の測定面S1に対向して抵抗ヒータを配置する。抵抗ヒータを動作させたとき、測定面S1と、測定面S1と反対側の測定面S2との間には温度差が生じる。測定面S1の温度をT1(K)とし、測定面S2の温度をT2(K)とすると、両者の温度差はT2−T1(K)となる。
測定サンプルの厚みをL(m)、測定面S1,S2の面積をS(m)、および抵抗ヒータの発熱量をA(W/m)とすると、測定サンプルの熱伝導率κ(W/mK)は次式(2)で表される。
κ=AL/S(T2−T1) …(1)
「熱伝導率の増加率」は、断熱材4が劣化する前の初期(たとえば新品時)の熱伝導率の大きさに対する、劣化により増加した熱伝導率の大きさの比率を表わす。実施の形態1では、上記の測定方法を用いて、断熱材4が劣化する前の初期の熱伝導率κ0を測定した。熱伝導率κ0の測定値は、たとえば0.3〜0.5(W/mK)程度であった。さらに、断熱材4を用いて結晶成長をn回行なった後の熱伝導率κnを測定した。そして、熱伝導率κ0,κnの測定値を次式(2)に代入することにより、熱伝導率の増加率Δκを算出した。
Δκ=(κn−κ0)/κ0 …(2)
熱伝導率κ0とκnとが等しいとき、熱伝導率の増加率は0%である。熱伝導率の増加率が大きいほど、熱伝導率が増加した状態であり、断熱材4の劣化が進んだ状態である。
図4に戻って、「質量増加率」は、断熱材4が劣化する前の初期の質量の大きさに対する、劣化により増加した質量の大きさの比率を示す。実施の形態1では、初期の質量M0を測定するとともに、断熱材4を用いて結晶成長をn回行なった後の質量Mnを測定した。そして、質量M0,Mnの測定値を次式(3)に代入することにより、質量増加率ΔMを算出した。
ΔM=(Mn−M0)/M0 …(3)
質量M0と質量Mnとが等しいときは、質量増加率は0%である。質量増加率が大きいほど、断熱材4の質量が増加した状態である。図4に示されるように、断熱材4の劣化が進み熱伝導率の増加率が大きくなるに従って、質量増加率も大きくなっている。これは、昇華した原料ガスが坩堝5の外部に拡散し、断熱材4の内部で再結晶化した炭化珪素が、断熱材4の熱伝導率を増加させるとともに、断熱材4の質量を増加させることによる。
このように、発明者らは、断熱材4の熱伝導率と質量との間には相関があることを見出した。そこで、実施の形態1に係る炭化珪素単結晶の製造方法では、断熱材4の質量を、断熱材4の交換時期を判断するための新たな判断指標とする。言い換えれば、断熱材4の質量を測定し、その測定値から断熱材4の劣化状態を検出することによって断熱材4の交換時期を判断する。一例として、図4に示されるように、熱伝導率の増加率が15%に達したときを断熱材4の交換時期とする場合、熱伝導率の増加率が15%となるときの質量増加率である10%を、交換時期の判断基準に設定する。
なお、図3に示したように、実施の形態1に係る製造装置100において、断熱材4は、互いに分離可能な複数の断熱部4a〜4cにより構成されている。これにより、断熱材4の質量を測定する際に、断熱材4の少なくとも一部分の質量を測定できる。
炭化珪素単結晶の大口径化に伴なって坩堝5の大口径化が進むと、坩堝5の外周を囲う断熱材4のサイズおよび質量が増大するために、断熱材4の取扱いに支障を来す場合がある。実施の形態1に係る製造装置100によれば、断熱材4が大型化および重量化した場合であっても、断熱材4の一部分を取り出してその質量を測定することができる。したがって、断熱材4のサイズおよび重量にかかわらず、断熱材4の交換時期を容易に判断できる。
ここで、質量を測定する「断熱材4の少なくとも一部分」は、第1の断熱部4a、第2の断熱部4bおよび第3の断熱部4cの少なくともいずれかとすることができるが、第1の断熱部4aを含むことが好ましい。その理由を以下に説明する。
図6は、断熱材4を構成する各断熱部における質量増加率の推移の一例を示す図である。図6の横軸は同じ断熱材4を用いて炭化珪素単結晶の成長を繰り返した回数(結晶成長回数)を示し、縦軸は当該断熱材4の断熱部4a〜4cの質量増加率を示している。なお、断熱部の質量増加率は、初期の断熱部の質量の大きさに対する、劣化により増加した断熱部の質量の大きさの比率である。
図6において、直線k1は第1の断熱部4aの質量増加率と結晶成長回数との関係を示し、直線k2は第2の断熱部4bの質量増加率と結晶成長回数との関係を示し、直線k3は第3の断熱部4cの質量増加率と結晶成長回数との関係を示す。直線k1〜k3の各々は、炭化珪素単結晶を5回成長させるごとに各断熱部の質量を測定して質量増加率を算出し、その算出結果を断熱部ごとに直線近似したものである。
図6に示されるように、直線k1の傾きが最も大きく、直線k3の傾きが最も小さい。これは、結晶成長回数の増加に対して、第1の断熱部4aの質量増加率が最も大きく、第3の断熱部4cの質量増加率が最も小さいことを示している。図2に示したように、第1の断熱部4aは頂面5a1に対向する位置に配置される一方で、第3の断熱部4cは底面5b2に対向する位置に配置されている。したがって、頂面5a1側に配置された第1の断熱部4aの方が、底面5b2側に配置された第3の断熱部4cよりも劣化が進行していることが分かる。
昇華法によって炭化珪素単結晶を成長させる際、炭化珪素原料12の昇華と種結晶11の表面11b上での再結晶が生じるように坩堝5が加熱される。具体的には、炭化珪素原料12の温度が、炭化珪素が昇華する温度に維持されつつ、種結晶11の温度が、炭化珪素原料12の温度に比べて低い温度であって、炭化珪素が再結晶する温度に維持される。この温度差によって、炭化珪素原料12と種結晶11との間に、昇華法に必要な温度勾配が形成される。
温度勾配を管理するために、抵抗ヒータ1〜3を用いて頂面5a1、側面5b1および底面5b2の各々の温度が調整される。そのため、坩堝5においても底面5b2から頂面5a1に向かう方向に温度が低くなる温度勾配が存在する。すなわち、底面5b2は炭化珪素が昇華する温度であるのに対して、頂面5a1は炭化珪素が再結晶する温度となっている。これにより、昇華した原料ガスが坩堝5の外部に拡散した場合、頂面5a1に対向して配置される第1の断熱部4aにおいて原料ガスが再結晶化しやすくなっている。そして、再結晶化した炭化珪素が第1の断熱部4aの内部に残存することにより、第1の断熱部4aは、第2の断熱部4bおよび第3の断熱部4cに比べて、質量増加率が大きくなっている。また、坩堝5の温度勾配を反映して、第2の断熱部4bの質量増加率が次に大きく、第3の断熱部4cの質量増加率が最も小さくなっている。
実施の形態1では、複数の断熱部4a〜4cのうち、劣化が最も顕著に現われる第1の断熱部4aの質量を測定することで、断熱材4の劣化状態をより正確に検出することができる。したがって、断熱材4の交換時期をより正確に判断することが可能となる。
次に、以上に述べた断熱材4の交換時期を判断する工程を含む、実施の形態1に係る炭化珪素単結晶の製造方法について説明する。図7に示されるように、実施の形態1に係る炭化珪素単結晶の製造方法は、準備工程(S10)と、質量測定工程(S20)と、比較工程(S30)と、結晶成長工程(S40)と、交換工程(S50)とを備える。質量測定工程(S20)および比較工程(S30)は、上述した断熱材4の交換時期を判断する工程を実現する。
[準備工程(S10)]
準備工程(S10)では、断熱材4、第1抵抗ヒータ1、第2抵抗ヒータ2、第3抵抗ヒータ3、および坩堝5が準備される。さらに、種結晶11および炭化珪素原料12が準備される。断熱材4は、互いに分離可能に構成された第1の断熱部4a、第2の断熱部4bおよび第3の断熱部4cを有している。図8に示されるように、炭化珪素原料12は坩堝5の収容部5b内に配置される。炭化珪素原料12は、たとえば多結晶炭化珪素の粉末である。種結晶11は、たとえば接着剤を用いて台座5aの種結晶保持面5a2に固定される。種結晶11は、たとえばポリタイプ4Hの六方晶炭化珪素の基板である。種結晶11は、台座5aの種結晶保持面5a2に固定される裏面11aと、裏面11aと反対側の表面11bとを有する。表面11bの直径は、たとえば100mm以上であり、好ましくは150mm以上である。表面11bは、たとえば{0001}面から8°以下程度オフした面である。種結晶11は、表面11bが表面12aに対面するように配置される。
[質量測定工程(S20)]
質量測定工程(S20)では、断熱材4の少なくとも一部分の質量が測定される。好ましくは、断熱材4の少なくとも一部分は第1の断熱部4aを含んでいる。実施の形態1では、たとえば第1の断熱部4aの質量を測定する。
[比較工程(S30)]
比較工程(S30)では、質量測定工程(S20)により得られた質量の測定値と閾値とが比較される。「閾値」は、図4に示される断熱材4の熱伝導率と質量との相関において、交換時期の判断基準となる質量増加率(たとえば10%)に基づいて設定される。詳細には、測定対象となる断熱材4の少なくとも一部分の初期の質量の測定値に判断基準(10%)を乗算した値を、当該初期の質量の測定値に加算することにより、閾値が設定される。実施の形態1では、たとえば、断熱材4の新品時または結晶成長回数が少ない時点に測定した第1の断熱部4aの質量に基づいて閾値を予め設定しておき、比較工程(S30)では、第1の断熱部4aの質量の測定値と閾値とを比較するものとする。
なお、比較工程(S30)では、質量の測定値と閾値との比較に代えて、質量の測定値から上記式(3)を用いて質量増加率を算出し、その算出した質量増加率と判断基準(たとえば10%)とを比較してもよい。
比較工程において、質量の測定値が閾値未満である(または質量増加率が判断基準未満である)と判定された場合(S30のYES判定時)には、結晶成長工程(S40:図7)が実施される。
これに対して、比較工程において、質量の測定値が閾値以上である(または質量増加率が判断基準以上である)と判定された場合(S30のNO判定時)には、交換工程(S50:図7)が実施される。具体的には、断熱材4が別の断熱材と交換される。「別の断熱材」とは、質量の測定値が閾値未満である(または質量増加率が判断基準未満である)断熱材であり、たとえば新品の断熱材である。交換工程(S50)の後に、結晶成長工程(S40)が実施される。
[結晶成長工程(S40)]
結晶成長工程(S40)では、まず、チャンバ6内に断熱材4が配置され、続いて断熱材4内に第1抵抗ヒータ1、第2抵抗ヒータ2、第3抵抗ヒータ3および坩堝5が配置される。さらに、チャンバ6の外部には、下部放射温度計9a、側部放射温度計9bおよび上部放射温度計9cが設置される。
次に、第1抵抗ヒータ1、第2抵抗ヒータ2および第3抵抗ヒータ3を用いて坩堝5が加熱される。図9に示されるように、時刻T0において温度A2であった坩堝5が時刻T1において温度A1にまで加熱される。温度A2はたとえば室温である。温度A1はたとえば2000℃以上2400℃以下の温度である。底面5b2から頂面5a1に向かって温度が低くなるように、炭化珪素原料12および種結晶11の双方が加熱される。時刻T1から時刻T6までの間、坩堝5が温度A1に維持される。
図10に示されるように、時刻T0から時刻T2までの間、チャンバ6内は圧力P1に維持される。圧力P1は、たとえば大気圧である。チャンバ6内の雰囲気ガスは、たとえばアルゴンガス、ヘリウムガスまたは窒素ガスなどの不活性ガスである。
時刻T2において、チャンバ6内の圧力が圧力P1から圧力P2にまで低減される。圧力P2は、たとえば0.5kPa以上2kPa以下である。時刻T3から時刻T4までの間、チャンバ6内は圧力P2に維持される。時刻T2から時刻T3までの間において、炭化珪素原料12が昇華し始める。昇華した炭化珪素は、種結晶11の表面11b上に再結晶する。時刻T3から時刻T4までの間、チャンバ6内は圧力P2に維持される。時刻T3から時刻T4までの間、炭化珪素原料12が昇華し続けることにより、種結晶11の表面11b上に炭化珪素単結晶20(図11)が成長する。
上記の結晶成長工程において、炭化珪素原料12および種結晶11の各々の温度の調整は、第1抵抗ヒータ1、第2抵抗ヒータ2および第3抵抗ヒータ3の各々における発生熱量を制御することによって実現される。具体的には、下部放射温度計9aを用いて坩堝5の底面5b2の温度が測定される。測定された底面5b2の温度は製造装置100の制御部(図示せず)に送られる。制御部は、底面5b2の温度を目標温度に一致させるように、第1抵抗ヒータ1への供給電力によって第1抵抗ヒータ1の発生熱量を制御する。代替的に、制御部は、下部放射温度計9aにより測定された第1抵抗ヒータ1の温度に基づいて、第1抵抗ヒータ1での発生熱量を制御してもよい。あるいは制御部は、第1抵抗ヒータ1および底面5b2の双方の温度に基づいて、第1抵抗ヒータ1での発生熱量を制御してもよい。
同様に、側部放射温度計9bを用いて坩堝5の側面5b1の温度が測定される。測定された側面5b1の温度は制御部に送られる。制御部は、側面5b1の温度を目標温度に一致させるように、第2抵抗ヒータ2への供給電力によって第2抵抗ヒータ2の発生熱量を制御する。代替的に、制御部は、側部放射温度計9bにより測定された第2抵抗ヒータ2の温度に基づいて、第2抵抗ヒータ2での発生熱量を制御してもよい。あるいは制御部は、第2抵抗ヒータ2および側面5b1の双方の温度に基づいて、第2抵抗ヒータ2での発生熱量を制御してもよい。
同様に、上部放射温度計9cを用いて坩堝5の頂面5a1の温度が測定される。測定された頂面5a1の温度は制御部に送られる。制御部は、頂面5a1の温度を目標温度に一致させるように、第3抵抗ヒータ3への供給電力によって第3抵抗ヒータ3の発生熱量を制御する。代替的に、制御部は、上部放射温度計9cにより測定された第3抵抗ヒータ3の温度に基づいて、第3抵抗ヒータ3での発生熱量を制御してもよい。あるいは制御部は、第3抵抗ヒータ3および頂面5a1の双方の温度に基づいて、第3抵抗ヒータ3での発生熱量を制御してもよい。
次に、図10に示されるように、時刻T4から時刻T5にかけて、チャンバ6内の圧力が圧力P2から圧力P1に上昇する。チャンバ6内の圧力が上昇することにより、炭化珪素原料12の昇華が抑制される。これにより、結晶成長工程が実質的に終了する。時刻T6において坩堝5の加熱を停止し、坩堝5を冷却する。坩堝5の温度が室温付近になった後、坩堝5から炭化珪素単結晶20が取り出される。
(変形例)
以下、実施の形態1に係る炭化珪素単結晶の製造装置および製造方法の変形例について説明する。
<第1変形例>
図7に示される炭化珪素単結晶の製造方法は、炭化珪素単結晶を成長する際に、質量測定工程(S20)および比較工程(S30)を毎回実施する構成としたが、所定時間間隔で定期的に質量測定工程および比較工程を実施する構成としてもよい。言い換えれば、比較工程において質量の測定値が閾値未満であると判定された場合には、少なくとも1回以上結晶成長工程(S40)を実施する。
たとえば、図12に示されるように、準備工程(S10)を実施した後、今回の結晶成長回数が5の倍数に当たるか否かを判定する工程(S15)を実施する。結晶成長回数が5の倍数に当たる場合(S15のYES判定時)には、質量測定工程(S20)および比較工程(S30)を実施する。一方で、結晶成長回数が5の倍数に当たらない(S15のNO判定時)場合には、質量測定工程(S20)および比較工程(30)をスキップして結晶成長工程(S40)を実施する。
なお、質量測定工程および比較工程を実施するタイミングを規定する所定時間間隔は、固定値に設定してもよいし、結晶成長回数などに応じて変化する可変値に設定してもよい。たとえば、結晶成長回数が少なく断熱材4の劣化の程度が小さい段階では、相対的に長い時間間隔に設定する一方で、結晶成長回数が増えて断熱材4の劣化が進んだ段階では、相対的に短い時間間隔に設定してもよい。
<第2変形例>
実施の形態1では、断熱材4を3つの断熱部4a〜4cにより構成する例を示したが、断熱材4をさらに細分化した構成とすることで、断熱材4をより扱いやすくするとともに、質量を測定する部分の選択の幅を広げることができる。図13には、第2の断熱部4bを、第1の断熱部4aと第3の断熱部4cとの間に備えられ、互いに分離可能に構成された複数の断熱部分4b_1,4b_2,4b_3で構成した例が示されている。
このような構成とすることにより、たとえば、質量測定工程(S20:図7)において、第1の断熱部4aの質量とともに、第1の断熱部4aに直接的に繋がる断熱部分4b_1の質量を測定することができる。断熱部分4b_1は、坩堝5の頂面5a1に近い位置に配置されるため、第1の断熱部4aの次に、炭化珪素の再結晶化が生じやすい部分である。したがって、第1の断熱部4aおよび断熱部分4b_1の質量を測定することによっても、断熱材4の交換時期を正確に判断することができる。
あるいは、比較工程(S30:図7)において、第1の断熱部4aの質量の測定値と第1の閾値とを比較するとともに、断熱部分4b_1の質量の測定値と第2の閾値とを比較し、これら2つの比較結果に基づいて結晶成長工程(S40:図7)を実施するようにしてもよい。具体的には、比較工程において、第1の断熱部4aの質量の測定値が第1の閾値未満であり、かつ、第2の断熱部4b_1の質量の測定値が第2の閾値未満であると判定された場合に、結晶成長工程を実施する構成とする。このように複数の比較結果に基づいて交換時期を判断することで、交換時期の判断の精度を向上させることができる。
<第3変形例>
質量測定工程(S20:図7)では、第1の断熱部4a、第2の断熱部4bおよび第3の断熱部4cのいずれかから一部分を取り出して、当該一部分の質量を測定する構成としてもよい。たとえば、図14に示されるように、第1の断熱部4aに着脱可能な一部分4a4を設けておき、質量測定工程では、当該一部分4a4を取り出してその質量を測定するようにしてもよい。たとえば断熱部の大型化が進み、断熱部の取り扱いが困難となる場合であっても、図14に示される構成を採用することで、質量測定工程の実施が容易となる。
なお、図6に示されるように、第1の断熱部4aは、第2の断熱部4bおよび第3の断熱部4cに比べて、結晶成長回数に対する質量増加率が大きいことから、質量測定工程では、第1の断熱部4aの一部分4a4(図14)を取り出して質量を測定することが好ましい。また、第2の断熱部4bの一部分の質量を測定する場合には、坩堝5の頂面5a1に近い側に位置する一部分を取り出すことが好ましい。
(実施の形態2)
図15および図16に示されるように、実施の形態2に係る炭化珪素単結晶の製造装置110は、実施の形態1に係る製造装置100(図1および図2)と基本的に同様の構成を有している。しかしながら、坩堝5を加熱する加熱部として、第1抵抗ヒータ1、第2抵抗ヒータ2および第3抵抗ヒータ3に代えて、高周波加熱コイル7を有している点、および、断熱材4に代えて断熱材4Aを有している点で製造装置100とは異なっている。そのため、同一または対応する構成には同じ符号を付し、同じ説明は繰り返さない。
図15に示されるように、加熱部に高周波加熱コイル7が用いられる場合、高周波加熱コイル7は、断熱材4Aの外部に配置されることが好ましい。なお、高周波加熱コイル7は、チャンバ6の外部に配置されてもよいし、断熱材4Aとチャンバ6との間に配置されてもよい。
高周波加熱コイル7は、頂面5a1の温度と底面5b2の温度との各々を調整することができるように構成されている。この目的で、高周波加熱コイル7は、坩堝5の鉛直方向(図15の上下方向に相当)において変位可能に構成されてもよい。あるいは、高周波加熱コイル7は、互いに独立して発生熱量が制御可能な複数の部分を有してもよい。
断熱材4Aは、坩堝5を収容可能に構成されている。断熱材4Aは、断熱材4と同じ材料で構成されている。図16に示されるように、坩堝5をチャンバ6内に配置した際、断熱材4Aは坩堝5の周囲を囲うように設けられている。
断熱材4Aは、第1の断熱部4a1と、第2の断熱部4b1と、第3の断熱部4c1とを有する。第1〜第3の断熱部4a1,4b1,4c1は、互いに分離可能である。第1の断熱部4a1は、頂面5a1を覆うように設けられている。第2の断熱部4b1は、側面5b1を覆うように設けられている。第3の断熱部4c1は、底面5b2を覆うように設けられている。第2の断熱部4b1は、たとえば円筒形状を有する。
頂面5a1の一部が第1の断熱部4a1から露出するように、第1の断熱部4a1には開口部4a3が設けられている。開口部4a3と連通するようにチャンバ6には開口部6cが設けられている。開口部4a3は、頂面5a1に対面する側の開口径がチャンバ6に対向する側の開口径よりも広くなっている。これにより、第1の断熱部4a1の内表面と頂面5a1との間に間隙が形成される。この間隙に向かって頂面5a1から熱が放出されることで、頂面5a1の温度が、底面5b2の温度に比べて若干低い温度に保持される。この温度差は、頂面5a1側に配置される種結晶11と底面5b2側に配置される炭化珪素原料12との間に、昇華法に必要な温度勾配を形成するのに寄与する。
底面5b2の一部が第3の断熱部4c1から露出するように、第3の断熱部4c1には開口部4c3が設けられている。開口部4c3と連通するようにチャンバ6には開口部6aが設けられている。
図16に示されるように、下部放射温度計9aは、チャンバ6の外部において底面5b2に対面する位置に設けられており、開口部4c3および開口部6aを通して底面5b2の温度を測定可能に構成されている。上部放射温度計9cは、チャンバ6の外部において頂面5a1に対面する位置に設けられており、開口部4a3および開口部6cを通して頂面5a1の温度を測定可能に構成されている。
実施の形態2に係る炭化珪素単結晶の製造方法は、実施の形態1に係る炭化珪素単結晶の製造方法(図7参照)と基本的に同様である。すなわち、実施の形態2に係る炭化珪素単結晶の製造方法は、準備工程(S10:図7)と、質量測定工程(S20:図7)と、比較工程(S30:図7)と、結晶成長工程(S40:図7)と、交換工程(S50:図7)とを含む。質量測定工程(S20)および比較工程(S30)は、断熱材4の交換時期を判断する工程を実現する。
実施の形態2に係る炭化珪素単結晶の製造方法は、結晶成長工程(S40)における炭化珪素原料12および種結晶11の温度調整の手法が、実施の形態1に係る炭化珪素単結晶の製造方法とは異なっている。具体的には、結晶成長工程(S40)において、炭化珪素原料12および種結晶11の各々の温度の調整は、高周波加熱コイル7における発生熱量を制御することによって実現される。下部放射温度計9aにより測定された底面5b2の温度、および上部放射温度計9cにより測定された頂面5a1の温度が制御部(図示せず)に送られる。制御部は、頂面5a1の温度を目標温度に一致させるように、高周波加熱コイル7への供給電力によって高周波加熱コイル7の発生熱量を制御する。制御部はさらに、頂面5a1と底面5b2との間に昇華法により必要な温度勾配が形成されるように、高周波加熱コイル7の鉛直方向における位置を調整する。あるいは、高周波加熱コイル7が複数の部分を有する場合には、制御部は、上記温度勾配が形成されるように、当該複数の部分への供給電力によって各部分の発生熱量を独立して制御する。
次に、本実施の形態に係る炭化珪素単結晶の製造装置および製造方法の作用効果について説明する。
本実施の形態に係る炭化珪素単結晶の製造方法は、頂面5a1と、頂面5a1と反対側の底面5b2と、頂面5a1と底面5b2との間に位置する筒状の側面5b1とを有する坩堝5と、坩堝5内の底面5b2側に配置された原料12と、坩堝5内の頂面5a1側に、原料12と対面して配置された種結晶11と、坩堝5を加熱するための加熱部(抵抗ヒータ1〜3または高周波加熱コイル7)と、内部に坩堝5を収容可能に構成された断熱材4とを準備する工程(S10:図7)と、断熱材4の少なくとも一部分の質量を測定する工程(S20:図7)と、測定する工程により得られた質量の測定値と、閾値とを比較する工程(S30:図7)と、断熱材4内に坩堝5を配置した状態で加熱部を用いて坩堝5を加熱することにより、原料12を昇華させて種結晶11上に炭化珪素単結晶20を成長させる工程(S40:図7)とを備える。比較する工程において質量の測定値が閾値未満である場合に、炭化珪素単結晶20を成長させる工程を少なくとも1回以上実施する。このように、断熱材4の質量を測定し、その測定値に基づいて断熱材4の交換時期を判断する構成を採用することにより、交換時期の判断基準を一意的に定めることができるため、交換時期の正確な判断が可能となる。
また本実施の形態に係る炭化珪素単結晶の製造方法によれば、比較する工程(S30)において質量の測定値が閾値以上である場合に、断熱材4を、質量の測定値が閾値未満である別の断熱材と交換する工程(S50:図7)をさらに備える。別の断熱材と交換する工程の後、炭化珪素単結晶20を成長させる工程(S40)を実施する。
さらに本実施の形態に係る炭化珪素単結晶の製造方法によれば、断熱材4は、頂面5a1を覆うように設けられた第1の断熱部4aと、側面5b1を覆うように設けられた第2の断熱部4bと、底面5b2を覆うように設けられた第3の断熱部4cとを有し、第1から第3の断熱部4a〜4cは互いに分離可能である。測定する工程(S20:図7)において、断熱材4の少なくとも一部分は、第1の断熱部4aを含む。これにより、坩堝5の大口径化に伴なって断熱材4が大型化および重量化した場合であっても、断熱材4の一部分を取り出してその質量を測定できる。また、第1の断熱部4aは、第2の断熱部4bおよび第3の断熱部4cに比べて、炭化珪素の再結晶化が生じやすい温度となっているため、結晶成長回数の増加に対する質量の増加が大きい部分である。劣化が最も顕著に現われる第1の断熱部4aの質量を測定することで、断熱材4の劣化状態をより正確に検出できるため、交換時期の判断の精度を向上させることができる。
また本実施の形態に係る炭化珪素単結晶の製造方法によれば、第2の断熱部4bは、第1の断熱部4aと第3の断熱部4cとの間に備えられ、互いに分離可能に配置された複数の断熱部分4b_1〜4b_3を含む。測定する工程(S20:図7)において、断熱材4の少なくとも一部分は、第1の断熱部4aに直接的に連なる断熱部分4b_1をさらに含む。これにより、第2の断熱部4bをさらに細分化した構成とすることで、断熱材4をより扱いやすくするとともに、質量を測定する部分の選択の幅を広げることができる。また、第1の断熱部4aに連なる断熱部分4b_1は、第1の断熱部4aの次に、炭化珪素の再結晶化が生じやすい部分であるため、第1の断熱部4aおよび当該断熱部分4b_1の質量を測定することによっても、交換時期を正確に判断できる。
また本実施の形態に係る炭化珪素単結晶の製造方法によれば、断熱材4は、頂面5a1を覆うように設けられた第1の断熱部4aと、側面5b1を覆うように設けられた第2の断熱部4bと、底面5b2を覆うように設けられた第3の断熱部4cとを有し、第1から第3の断熱部4a〜4cは互いに分離可能である。測定する工程(S20:図7)では、第1の断熱部4a、第2の断熱部4bおよび第3の断熱部4cのいずれかから取り出した一部分の質量を測定する。これにより、断熱部4a〜4cの大型化が進み、各断熱部の取り扱いが困難となる場合であっても、いずれかの断熱部の一部分を取り出してその質量を測定することができる。なお、交換時期の判断の精度を考慮すれば、炭化珪素の再結晶化が生じ易い第1の断熱部4aから取り出した一部分の質量を測定することが好ましい。また、第2の断熱部4bの一部分の重量を測定する場合には、坩堝5の頂面5a1に近い側に位置する一部分を取り出すことが好ましい。
本実施の形態に係る炭化珪素単結晶の製造装置100(または110)は、内部に坩堝5を収容可能に構成された断熱材4(または4A)と、断熱材4(または4A)の内側および外側のいずれかに、坩堝5の周囲を囲うように設けられた加熱部(抵抗ヒータ1〜3または高周波加熱コイル7)と、少なくとも断熱材4を収容可能に構成されたチャンバ6とを備える。坩堝5は、頂面5a1と、頂面5a1と反対側の底面5b2と、頂面5a1と底面5b2との間に位置する筒状の側面5b1とを有する。断熱材4(または4A)は、頂面5a1を覆うように設けられた第1の断熱部4a(または4a1)と、側面5b1を覆うように設けられた第2の断熱部4b(または4b1)と、底面5b2を覆うように設けられた第3の断熱部4c(または4c1)とを有し、第1から第3の断熱部4a〜4c(または4a1〜4c1)は互いに分離可能である。これにより、坩堝5の大口径化に伴なって断熱材4,4Aが大型化および重量化した場合であっても、断熱材4,4Aの取り扱いを容易とすることができる。したがって、断熱材4,4Aの一部分を取り出してその質量を測定することで、断熱材4,4Aの劣化状態を検出して交換時期を判断できる。
また本実施の形態に係る炭化珪素単結晶の製造装置100によれば、第2の断熱部4bは、第1の断熱部4aと第3の断熱部4cとの間を繋ぐとともに、互いに分離可能に配置された複数の断熱部分4b_1〜4b_3を含む。これにより、第2の断熱部4bをさらに細分化した構成とすることで、断熱材4をより扱いやすくするとともに、質量を測定する部分の選択の幅を広げることができる。
今回開示された実施の形態はすべての点で例示であって、制限的なものではないと考えられるべきである。本発明の範囲は上記した実施の形態ではなく特許請求の範囲によって示され、特許請求の範囲と均等の意味、および範囲内でのすべての変更が含まれることが意図される。
1 第1抵抗ヒータ
2 第2抵抗ヒータ
3 第3抵抗ヒータ
4,4A 断熱材
4a,4a1 第1の断熱部
4b,4b1 第2の断熱部
4c,4c1 第3の断熱部
5 坩堝
5a1 頂面
5a2 種結晶保持面
5a 台座
5b1 側面
5b2 底面
6 チャンバ
7 高周波加熱コイル
9a 下部放射温度計
9b 側部放射温度計
9c 上部放射温度計
11 種結晶
11a 裏面
11b,12a 表面
12 原料(炭化珪素原料)
20 炭化珪素単結晶
100,110 製造装置

Claims (7)

  1. 頂面と、前記頂面と反対側の底面と、前記頂面と前記底面との間に位置する筒状の側面とを有する坩堝と、
    前記坩堝内の前記底面側に配置された原料と、
    前記坩堝内の前記頂面側に、前記原料と対面して配置された種結晶と、
    前記坩堝を加熱するための加熱部と、
    内部に前記坩堝を収容可能に構成された断熱材とを準備する工程と、
    前記断熱材の少なくとも一部分の質量を測定する工程と、
    前記測定する工程により得られた前記質量の測定値と、閾値とを比較する工程と、
    前記断熱材内に前記坩堝を配置した状態で前記加熱部を用いて前記坩堝を加熱することにより、前記原料を昇華させて前記種結晶上に炭化珪素単結晶を成長させる工程とを備え、
    前記比較する工程において前記質量の測定値が前記閾値未満である場合に、前記炭化珪素単結晶を成長させる工程を少なくとも1回以上実施する、炭化珪素単結晶の製造方法。
  2. 前記比較する工程において前記質量の測定値が前記閾値以上である場合に、前記断熱材を、前記質量の測定値が前記閾値未満である別の断熱材と交換する工程をさらに備え、
    前記別の断熱材と交換する工程の後、前記炭化珪素単結晶を成長させる工程を実施する、請求項1に記載の炭化珪素単結晶の製造方法。
  3. 前記断熱材は、前記頂面を覆うように設けられた第1の断熱部と、前記側面を覆うように設けられた第2の断熱部と、前記底面を覆うように設けられた第3の断熱部とを有し、前記第1から第3の断熱部は互いに分離可能であり、
    前記測定する工程において、前記断熱材の少なくとも一部分は、前記第1の断熱部を含む、請求項1または請求項2に記載の炭化珪素単結晶の製造方法。
  4. 前記第2の断熱部は、前記第1の断熱部と前記第3の断熱部との間に備えられ、互いに分離可能に配置された複数の断熱部分を含み、
    前記測定する工程において、前記断熱材の少なくとも一部分は、前記第1の断熱部に直接的に連なる前記断熱部分をさらに含む、請求項3に記載の炭化珪素単結晶の製造方法。
  5. 前記断熱材は、前記頂面を覆うように設けられた第1の断熱部と、前記側面を覆うように設けられた第2の断熱部と、前記底面を覆うように設けられた第3の断熱部とを有し、前記第1から第3の断熱部は互いに分離可能であり、
    前記測定する工程では、前記第1の断熱部、第2の断熱部および第3の断熱部のいずれかから取り出した一部分の質量を測定する、請求項1または請求項2に記載の炭化珪素単結晶の製造方法。
  6. 内部に坩堝を収容可能に構成された断熱材と、
    前記断熱材の内側および外側のいずれかに、前記坩堝の周囲を囲うように設けられた加熱部と、
    少なくとも前記断熱材を収容可能に構成されたチャンバとを備え、
    前記坩堝は、頂面と、前記頂面と反対側の底面と、前記頂面と前記底面との間に位置する筒状の側面とを有し、
    前記断熱材は、前記頂面を覆うように設けられた第1の断熱部と、前記側面を覆うように設けられた第2の断熱部と、前記底面を覆うように設けられた第3の断熱部とを有し、前記第1から第3の断熱部は互いに分離可能である、炭化珪素単結晶の製造装置。
  7. 前記第2の断熱部は、前記第1の断熱部と前記第3の断熱部との間に備えられ、互いに分離可能に配置された複数の断熱部分を含む、請求項6に記載の炭化珪素単結晶の製造装置。
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