JP6428188B2 - 炭化珪素単結晶の製造装置 - Google Patents

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Description

本発明は、炭化珪素単結晶の製造装置に関する。
近年、半導体装置の高耐圧化、低損失化などを可能とするため、半導体装置を構成する材料としての炭化珪素の採用が進められている。
特表2012−510951号公報(特許文献1)には、黒鉛製の坩堝を用いて昇華法により炭化珪素単結晶を製造する方法が記載されている。当該坩堝の外側には抵抗ヒータが設けられている。
特表2012−510951号公報
本発明の一態様の目的は、結晶成長中の坩堝の温度を直接的に測定することが可能な炭化珪素単結晶の製造装置を提供することである。
本発明の一態様に係る炭化珪素単結晶の製造装置は、坩堝を内部に配置可能な環状体からなるヒータと、ヒータの周囲を囲うように配置された断熱材と、ヒータおよび断熱材を収容するチャンバとを備える。断熱材には、ヒータと対向する位置に第1の開口部が設けられる。チャンバには、第1の開口部と連通する第2の開口部が設けられる。ヒータには、環状体の上端面から下端面側へ延びる第1スリットと、下端面から上端面側へ延びる第2スリットとが周方向に沿って交互に配置されるとともに、環状体を貫通し、かつ、第1および第2の開口部と連通する第3の開口部が設けられる。製造装置はさらに、チャンバの外側に配置され、第1から第3の開口部を通して坩堝の温度を測定可能に構成された温度計を備える。
本発明の一態様に係る炭化珪素単結晶の製造装置は、坩堝を内部に配置可能な環状体からなる抵抗ヒータと、抵抗ヒータの周囲を囲うように配置された断熱材と、一方端が電源の一方極と電気的に接続され、かつ、他方端が環状体の上端面または下端面に接続される第1端子と、一方端が電源の他方極と電気的に接続され、かつ、他方端が上端面または下端面に接続されるとともに、環状体の中心軸を挟んで第1端子と対向する位置に配置された第2端子と、抵抗ヒータ、断熱材、第1端子および第2端子を収容するチャンバとを備える。断熱材には、抵抗ヒータと対向する位置に第1の開口部が設けられる。チャンバには、第1の開口部と連通する第2の開口部が設けられる。抵抗ヒータには、上端面から下端面側へ延びる第1スリットと、下端面から上端面側へ延びる第2スリットとが周方向に沿って交互に配置されるとともに、環状体を貫通し、かつ、第1および第2の開口部と連通する第3の開口部が設けられる。第3の開口部は、第1スリットまたは第2スリットを通る軸を対称軸として線対称の形状を有し、かつ、上端面側から見たときに、少なくとも一部分が第1端子および第2端子のいずれかの他方端と重なる位置に配置される。製造装置はさらに、チャンバの外側に配置され、第1から第3の開口部を通して坩堝の温度を測定可能に構成された放射温度計を備える。
上記によれば、結晶成長中の坩堝の温度を直接的に測定することが可能な炭化珪素単結晶の製造装置を提供することができる。
本発明の実施の形態に係る炭化珪素単結晶の製造装置の構成を示す縦断面模式図である。 坩堝および放射温度計を配置した状態での本実施の形態に係る炭化珪素単結晶の製造装置の構成を示す縦断面模式図である。 第2抵抗ヒータの構成を示す斜視模式図である。 第2抵抗ヒータおよび端子の構成を示す平面模式図である。 第2抵抗ヒータおよび端子の構成を示す側面模式図である。 図2のVI−VI線に沿った矢視横断面模式図であり、第1抵抗ヒータおよび端子の構成を示す横断面模式図である。 図2のVII−VII線に沿った矢視横断面模式図であり、第3抵抗ヒータおよび端子の構成を示す横断面模式図である。 本発明の実施の形態に係る炭化珪素単結晶の製造方法を示すフロー図である。 本発明の実施の形態に係る炭化珪素単結晶の製造方法の第1工程を示す縦断面模式図である。 坩堝の温度の時間的変化を示す図である。 チャンバ内の圧力の時間的変化を示す図である。 本発明の実施の形態に係る炭化珪素単結晶の製造方法の第2工程を示す縦断面模式図である。 本発明の実施の形態の第1変形例に係る炭化珪素単結晶の製造装置における第2抵抗ヒータの構成を示す側面模式図である。 本発明の実施の形態の第1変形例に係る炭化珪素単結晶の製造装置における第2抵抗ヒータの構成を示す側面模式図である。 本発明の実施の形態の第1変形例に係る炭化珪素単結晶の製造装置における第2抵抗ヒータの構成を示す側面模式図である。 本発明の実施の形態の第1変形例に係る炭化珪素単結晶の製造装置における第2抵抗ヒータの構成を示す側面模式図である。 本発明の実施の形態の第2変形例に係る炭化珪素単結晶の製造装置における抵抗ヒータおよび端子の構成を示す平面模式図である。 本発明の実施の形態の第2変形例に係る炭化珪素単結晶の製造装置における第2抵抗ヒータおよび端子の構成を示す側面模式図である。
[本発明の実施形態の説明]
昇華法により炭化珪素単結晶を製造する製造装置においては、坩堝内に配置された炭化珪素原料の昇華と種結晶上での再結晶が生じるように、坩堝を加熱するための加熱部として、抵抗ヒータを備えるものがある。このような製造装置では、通常、装置の外郭を構成するチャンバ内において、坩堝の外表面を覆うように抵抗ヒータが配置され、かつ、坩堝および抵抗ヒータの周囲を囲うように断熱材が配置されている。そして、抵抗ヒータへの供給電力によって抵抗ヒータの発生熱量を制御することにより、炭化珪素原料および種結晶の各々の温度を調整する。これにより、炭化珪素原料と種結晶との間に、昇華再結晶に必要な温度勾配が形成される。
上記の温度勾配を管理するため、チャンバの外部には、抵抗ヒータに対面する位置に、抵抗ヒータの温度を測定するための放射温度計が設けられている。チャンバおよび断熱材の各々には、抵抗ヒータの表面の一部がチャンバから露出するように開口部が設けられている。放射温度計は、当該開口部を通して抵抗ヒータの温度を測定することができる。
しかしながら、抵抗ヒータは黒鉛を含む材料により構成されるため、同じ抵抗ヒータを用いて炭化珪素単結晶の成長を繰り返しているうちに、抵抗ヒータが部分的に昇華し、抵抗ヒータの形状が徐々に変化することがある。抵抗ヒータの形状が変化すると、抵抗ヒータから坩堝への伝熱量にも変化が生じる。そのため、抵抗ヒータの形状が変化する前後で、放射温度計により測定される抵抗ヒータの温度が同じであっても、坩堝の温度は必ずしも一致していない場合がある。このように抵抗ヒータの形状が変化することで、抵抗ヒータと坩堝との間の伝熱性が変化すると、上述した温度勾配を管理することが困難となる。その結果、炭化珪素単結晶の結晶品質の低下を招くことがある。
最初に本発明の実施態様を列記して説明する。
(1)本発明の一態様に係る炭化珪素単結晶の製造装置は、昇華法により炭化珪素単結晶を製造するための製造装置であって、坩堝を内部に配置可能な環状体からなるヒータと、ヒータの周囲を囲うように配置された断熱材と、ヒータおよび断熱材を収容するチャンバとを備える。断熱材には、ヒータと対向する位置に第1の開口部が設けられる。チャンバには、第1の開口部と連通する第2の開口部が設けられる。ヒータには、環状体の上端面から下端面側へ延びる第1スリットと、下端面から上端面側へ延びる第2スリットとが周方向に沿って交互に配置されるとともに、環状体を貫通し、かつ、第1および第2の開口部と連通する第3の開口部が設けられる。製造装置はさらに、チャンバの外側に配置され、第1から第3の開口部を通して坩堝の温度を測定可能に構成された温度計を備える。
本実施態様によれば、断熱材およびチャンバの各々を貫通する開口部に連通するようにヒータに開口部が設けられるため、坩堝の外表面の一部を、ヒータ、断熱材およびチャンバの開口部を通してチャンバの外部に露出させることができる。したがって、チャンバの外部では、坩堝の外表面に対向する位置に温度計を配置した状態で、当該開口部を通して坩堝の温度を直接的に測定できる。この結果、ヒータの形状変化に影響されることなく、結晶成長中における坩堝内の温度勾配を管理できる。
(2)上記(1)に記載の炭化珪素単結晶の製造装置において好ましくは、第3の開口部は、第1スリットまたは第2スリットを通る軸を対称軸として線対称の形状を有している。これによれば、第3の開口部を囲む両側の部分でヒータの抵抗値の差が生じるのを防止できる。したがって、第3の開口部が環状体における発生熱量に不均等をもたらすのを抑制できる。
(3)上記(1)または(2)に記載の炭化珪素単結晶の製造装置において好ましくは、製造装置は、一方端が電源の一方極と電気的に接続され、かつ、他方端が上端面または下端面に接続される第1端子と、一方端が電源の他方極と電気的に接続され、かつ、他方端が上端面または下端面に接続される第2端子とをさらに備える。第1端子および第2端子は、環状体の中心軸を挟んで対向する位置にそれぞれ配置される。上端面側から見たときに、第3の開口部は、少なくとも一部分が第1端子および第2端子のいずれかの他方端と重なる位置に配置される。これによれば、第1端子と第2端子との間に並列接続される一対の抵抗素子からなる等価回路上において、抵抗素子間に抵抗値の差が生じるのを防止できる。したがって、一対の抵抗素子間で発生熱量の均衡が保たれるため、第3の開口部によってヒータにおける発生熱量に不均等が生じるのを抑制できる。
(4)本発明の一態様に係る炭化珪素単結晶の製造装置は、昇華法により炭化珪素単結晶を製造するための製造装置であって、坩堝を内部に配置可能な環状体からなる抵抗ヒータと、抵抗ヒータの周囲を囲うように配置された断熱材と、一方端が電源の一方極と電気的に接続され、かつ、他方端が環状体の上端面または下端面に接続される第1端子と、一方端が電源の他方極と電気的に接続され、かつ、他方端が上端面または下端面に接続されるとともに、環状体の中心軸を挟んで第1端子と対向する位置に配置された第2端子と、抵抗ヒータ、断熱材、第1端子および第2端子を収容するチャンバとを備える。断熱材には、抵抗ヒータと対向する位置に第1の開口部が設けられる。チャンバには、第1の開口部と連通する第2の開口部が設けられる。抵抗ヒータには、上端面から下端面側へ延びる第1スリットと、下端面から上端面側へ延びる第2スリットとが周方向に沿って交互に配置されるとともに、環状体を貫通し、かつ、第1および第2の開口部と連通する第3の開口部が設けられる。第3の開口部は、第1スリットまたは第2スリットを通る軸を対称軸として線対称の形状を有し、かつ、上端面側から見たときに、少なくとも一部分が第1端子および第2端子のいずれかの他方端と重なる位置に配置される。製造装置はさらに、チャンバの外側に配置され、第1から第3の開口部を通して坩堝の温度を測定可能に構成された放射温度計を備える。
これによれば、チャンバの外部において、坩堝の外表面に対向する位置に放射温度計を配置した状態で、第1から第3の開口部を通して坩堝の温度を直接的に測定できるため、ヒータの形状変化に影響されることなく、結晶成長中における坩堝内の温度勾配を管理できる。また、第3の開口部によって、ヒータを構成する環状体における発生熱量に不均等が生じるのを抑制できる。
[本発明の実施形態の詳細]
以下、本発明の実施形態の具体例を図面を参照しつつ説明する。なお、以下の図面において同一または相当する部分には同一の参照符号を付し、その説明は繰り返さない。また、本明細書中においては、個別面を()、集合面を{}でそれぞれ示す。また、負の指数については、結晶学上、”−”(バー)を数字の上に付けることになっているが、本明細書中では、数字の前に負の符号を付けている。
<炭化珪素単結晶の製造装置の構成>
まず、本発明の実施の形態に係る炭化珪素単結晶の製造装置100の構成について説明する。
図1に示されるように、実施の形態に係る炭化珪素単結晶の製造装置100は、昇華法によって炭化珪素単結晶を製造するための装置であって、チャンバ6と、断熱材4と、第1抵抗ヒータ1と、第2抵抗ヒータ2と、第3抵抗ヒータ3とを主に有している。
断熱材4は、坩堝(図示せず)を収容可能に構成されている。断熱材4は、たとえばグラファイト、グラファイトフェルト、カーボン製成形断熱材または黒鉛シートである。断熱材4は、グラファイト、グラファイトフェルト、カーボン製成形断熱材または黒鉛シートの2つ以上を組み合わせたものであってもよい。なお、成形断熱材とは、たとえばグラファイトフェルトを重ねて接着剤で固定したものを焼き固めたものである。図2に示されるように、坩堝5をチャンバ6内に配置した際、断熱材4は坩堝5の周囲を囲うように設けられている。
図2に示されるように、製造装置100は、坩堝5と、下部放射温度計9aと、側部放射温度計9bと、上部放射温度計9cとをさらに有している。
坩堝5は、たとえば黒鉛からなり、頂面5a1と、頂面5a1と反対側の底面5b2と、頂面5a1と底面5b2との間に位置する筒状の側面5b1とを有する。側面5b1は、たとえば円筒形状を有する。坩堝5は、種結晶11を保持可能に構成された台座5aと、炭化珪素原料12を収容可能に構成された収容部5bとを有する。台座5aは、種結晶11の裏面11aと接する種結晶保持面5a2と、種結晶保持面5a2と反対側の頂面5a1とを有する。台座5aが頂面5a1を構成する。収容部5bは底面5b2を構成する。側面5b1は、台座5aと収容部5bとにより構成されている。坩堝5内において、炭化珪素原料12を昇華させ、種結晶11の表面11b上に再結晶させることにより、炭化珪素単結晶が種結晶11の表面11b上に成長する。つまり、炭化珪素単結晶は昇華法によって製造可能に構成されている。
第1抵抗ヒータ1、第2抵抗ヒータ2および第3抵抗ヒータ3は、坩堝5の外部に配置されており、坩堝5を加熱するための加熱部を構成する。加熱部に抵抗加熱型のヒータを用いる場合、図2に示されるように、加熱部は、坩堝5と断熱材4との間に配置されることが好ましい。第1抵抗ヒータ1、第2抵抗ヒータ2および第3抵抗ヒータ3は、発生熱量を互いに独立して制御可能に構成されている。言い換えれば、加熱部は、頂面5a1、側面5b1および底面5b2の温度を互いに独立して調整することができるように構成されている。
第1抵抗ヒータ1は、底面5b2に対面して設けられている。第1抵抗ヒータ1は、底面5b2から離間している。第2抵抗ヒータ2は、側面5b1を取り囲むように配置された環状体から構成されている。第2抵抗ヒータ2は、側面5b1から離間している。第3抵抗ヒータ3は、頂面5a1に対面して設けられている。第3抵抗ヒータ3は、頂面5a1から離間している。
第1抵抗ヒータ1の一部が断熱材4から露出するように、断熱材4には開口部4c3が設けられている。開口部4c3と連通するようにチャンバ6には開口部6aが設けられている。第2抵抗ヒータ2の一部が断熱材4から露出するように、断熱材4には開口部4b3(第1の開口部)が設けられている。開口部4b3と連通するようにチャンバ6には開口部6b(第2の開口部)が設けられている。第3抵抗ヒータ3の一部が断熱材4から露出するように、断熱材4には開口部4a3が設けられている。開口部4a3と連通するようにチャンバ6には開口部6cが設けられている。
第2抵抗ヒータ2は、底面5b2から頂面5a1に向かう方向において、頂面5a1側に位置する第1面2a(上端面)と、底面5b2側に位置する第2面2b(下端面)と、側面5b1に対面する第3面2cと、第3面2cとは反対側の第4面2dとを含む。
第2抵抗ヒータ2はさらに、図3に示されるように、頂面5a1から底面5b2に向かう方向に沿って延在する第1部分1xと、底面5b2側において第1部分1xと連続して設けられ、かつ側面5b1の周方向に沿って延在する第2部分2xと、第2部分2xに連続して設けられ、かつ底面5b2から頂面5a1に向かう方向に沿って延在する第3部分3xと、頂面5a1側において第3部分3xと連続して設けられ、かつ側面5b1の周方向に沿って延在する第4部分4xとを有する。第1部分1x、第2部分2x、第3部分3xおよび第4部分4xはヒータユニット10xを構成する。第2抵抗ヒータ2は、複数のヒータユニット10xが連続して設けられて環状体を構成している。
各ヒータユニット10xにおいて、第2部分2xを挟んで隣り合う第1部分1xと第3部分3xとの間には、第1面2aから第2面2b側へ延びる第1スリット2f1が形成されている。さらに、第4部分4xを挟んで隣り合う第3部分3xと第1部分1xとの間には、第2面2bから第1面2a側へ延びる第2スリット2f2が形成されている。これにより、環状体において、第1スリット2f1および第2スリット2f2は周方向に沿って交互に配置される。
図3に示されるように、複数のヒータユニット10xのうちの1つのヒータユニット10xには、第2面2b側において第1スリット2f1と連続して開口部2e(第3の開口部)が設けられている。開口部2eは、第3面2cから第4面2dに向かう方向に沿って環状体を貫通する。開口部2eは、図1および図2に示されるように、開口部4b3および開口部6bと連通する。
図4に示されるように、頂面5a1から底面5b2に向かう方向に沿って見た場合、第2抵抗ヒータ2は、坩堝5の側面5b1を取り囲むように設けられ、環状に構成されている。第2抵抗ヒータ2の第2面2bに接して一対の端子7t1,7t2が設けられている。第1端子7t1は、一方端が第2電源7aの一方極に電気的に接続され、他方端が第2面2bに接続される。第2端子7t2は、一方端が第2電源7aの他方極に電気的に接続され、他方端が第2面2bに接続される。一対の端子7t1,7t2は、第1面2aに接して設けられてもよい。
第2電源7aは、一対の端子7t1,7t2を通じて第2抵抗ヒータ2に電力を供給可能に構成されている。第2抵抗ヒータ2は、第2電源7aに対して並列に接続された一対の抵抗素子からなる等価回路で表わされる。第1端子7t1と第2端子7t2とは、環状体の中心軸Oを挟んで対向する位置に設けられている。これにより、等価回路上、一対の抵抗素子の抵抗値が等しくなるため、抵抗素子間で発生熱量を均衡させることができる。
図5に示されるように、第4面2d側から見た場合、開口部2eは、第1スリット2f1を通る軸AXを対称軸として線対称の形状を有している。実施の形態1では、たとえば、開口部2eは軸AX上に中心が位置する円形の形状を有している。開口部2eが軸AXに対して非対称に配置された場合、開口部2eを囲む第1部分1xと第3部分3xとの間で抵抗値の差が生じるため、発生熱量の不均衡をもたらすことがある。両部分の抵抗値の差を小さくするためには、開口部2eを軸AXに対して線対称に配置することが好ましい。
図6に示されるように、頂面5a1から底面5b2に向かう方向に沿って見た場合、第1抵抗ヒータ1は、旋回するにつれて中心から遠ざかる2つの曲線が当該中心で合流する形状を有する。好ましくは、第1抵抗ヒータ1は、フェルマーの螺旋形状を有する。第1抵抗ヒータ1の両端に一対の端子8t1,8t2が接続されている。第3端子8t1は、一方端が第1電源8aの一方極に電気的に接続され、他方端が第1抵抗ヒータ1に接続される。第4端子8t2は、一方端が第1電源8aの他方極に電気的に接続され、他方端が第1抵抗ヒータ1に接続される。第1電源8aは、一対の端子8t1,8t2を通じて第1抵抗ヒータ1に電力を供給可能に構成されている。底面5b2に対して平行な方向に沿って見た場合、第1抵抗ヒータ1の幅W1は、坩堝5の内部の幅W2(図2参照)よりも大きく、好ましくは底面5b2の幅よりも大きい。第1抵抗ヒータ1の幅W1は、一対の端子8t1,8t2を含まないように計測される。
図7に示されるように、頂面5a1から底面5b2に向かう方向に沿って見た場合、第3抵抗ヒータ3は、旋回するにつれて中心から遠ざかる2つの曲線が当該中心で合流する形状を有する。好ましくは、第3抵抗ヒータ3は、フェルマーの螺旋形状を有する。第3抵抗ヒータ3の両端に一対の端子14t1,14t2が接続されている。第5端子14t1は、一方端が第3電源14aの一方極に電気的に接続され、他方端が第3抵抗ヒータ3に接続される。第6端子14t2は、一方端が第3電源14aの他方極に電気的に接続され、他方端が第3抵抗ヒータ3に接続される。第3電源14aは、一対の端子14t1,14t2を通じて第3抵抗ヒータ3に電力を供給可能に構成されている。頂面5a1に対して平行な方向に沿って見た場合、第3抵抗ヒータ3の幅W3は、頂面5a1の幅よりも小さい。第3抵抗ヒータ3の幅W3は、一対の端子14t1,14t2を含まないように計測される。
図2に示されるように、下部放射温度計9aは、チャンバ6の外部において坩堝5の底面5b2に対面する位置に設けられており、開口部4c3、開口部6aおよび第1抵抗ヒータ1の中心近傍に形成される開口部を通して底面5b2の温度を測定可能に構成されている。「第1抵抗ヒータ1の中心近傍に形成される開口部」は、図6に示される2つの曲線が合流する中心近傍で、合流部分の両側に形成される開口部により実現される。
側部放射温度計9bは、チャンバ6の外部において坩堝5の側面5b1に対面する位置に設けられており、開口部4b3、開口部6bおよび開口部2eを通して側面5b1の温度を測定可能に構成されている。
上部放射温度計9cは、チャンバ6の外部において坩堝5の頂面5a1に対面する位置に設けられており、開口部4a3、開口部6cおよび第3抵抗ヒータ3の中心近傍に形成される開口部を通して頂面5a1の温度を測定可能に構成されている。「第3抵抗ヒータ3の中心近傍に形成される開口部」は、図7に示される2つの曲線が合流する中心近傍で、合流部分の両側に形成される開口部により実現される。
放射温度計9a〜9cとして、たとえば株式会社チノー製のパイロメータ(型番:IR−CAH8TN6)が使用可能である。パイロメータの測定波長は、たとえば、1.55μmおよび0.9μmである。パイロメータの放射率設定値はたとえば0.9である。パイロメータの距離係数は、たとえば300である。パイロメータの測定径は、測定距離を距離係数で除することにより求められる。たとえば測定距離が900mmの場合、測定径は3mmである。
下部放射温度計9aに対面する位置に設けられた開口部4c3および開口部6aの各々の直径は、パイロメータの測定径より大きく、たとえば5〜30mm程度である。第1抵抗ヒータ1の中心近傍に形成される開口部の最小開口幅は、パイロメータの測定径より大きく、たとえば5mm程度である。
側部放射温度計9bに対面する位置に設けられた開口部4b3、開口部6bおよび開口部2eの各々の直径は、パイロメータの測定径より大きく、たとえば5〜30mm程度である。
上部放射温度計9cに対面する位置に設けられた開口部4aおよび開口部6cの各々の直径は、パイロメータの測定径より大きく、たとえば5〜30mmである。第3抵抗ヒータ3の中心近傍に形成される開口部の最小開口幅は、パイロメータの測定径より大きく、たとえば5mm程度である。
次に、本実施の形態に係る炭化珪素単結晶の製造方法について説明する。図8に示されるように、本実施の形態に係る炭化珪素単結晶の製造方法は、準備工程(S10)と、結晶成長工程(S20)とを含む。
まず、準備工程(S10:図8)が実施される。準備工程(S10)では、断熱材4、第1抵抗ヒータ1、第2抵抗ヒータ2、第3抵抗ヒータ3、および坩堝5が準備される。さらに、種結晶11および炭化珪素原料12が準備される。図9に示されるように、炭化珪素原料12は坩堝5の収容部5b内に配置される。炭化珪素原料12は、たとえば多結晶炭化珪素の粉末である。種結晶11は、たとえば接着剤を用いて台座5aの種結晶保持面5a2に固定される。種結晶11は、たとえばポリタイプ4Hの六方晶炭化珪素の基板である。種結晶11は、種結晶保持面5a2に固定される裏面11aと、裏面11aと反対側の表面11bとを有する。表面11bの直径は、たとえば100mm以上であり、好ましくは150mm以上である。表面11bは、たとえば{0001}面から8°以下程度オフした面である。種結晶11は、表面11bが、炭化珪素原料12の表面12aに対面するように配置される。
次に、結晶成長工程(S20:図8)が実施される。結晶成長工程(S20)では、第1抵抗ヒータ1、第2抵抗ヒータ2および第3抵抗ヒータ3を用いて坩堝5が加熱される。図10に示されるように、時刻T0において温度A2であった坩堝5が時刻T1において温度A1にまで加熱される。温度A2はたとえば室温である。温度A1はたとえば2000℃以上2400℃以下の温度である。底面5b2から頂面5a1に向かって温度が低くなるように、炭化珪素原料12および種結晶11の双方が加熱される。時刻T1から時刻T6までの間、坩堝5が温度A1に維持される。
図11に示されるように、時刻T0から時刻T2までの間、チャンバ6内は圧力P1に維持される。圧力P1は、たとえば大気圧である。チャンバ6内の雰囲気ガスは、たとえばアルゴンガス、ヘリウムガスまたは窒素ガスなどの不活性ガスである。
時刻T2において、チャンバ6内の圧力が圧力P1から圧力P2にまで低減される。圧力P2は、たとえば0.5kPa以上2kPa以下である。時刻T3から時刻T4までの間、チャンバ6内は圧力P2に維持される。時刻T2から時刻T3までの間において、炭化珪素原料12が昇華し始める。昇華した炭化珪素は、種結晶11の表面11b上に再結晶する。時刻T3から時刻T4までの間、炭化珪素原料12が昇華し続けることにより、表面11b上に炭化珪素単結晶20(図12)が成長する。
上記の結晶成長工程において、炭化珪素原料12および種結晶11の各々の温度の調整は、第1抵抗ヒータ1、第2抵抗ヒータ2および第3抵抗ヒータ3の各々における発生熱量を制御することによって実現される。具体的には、下部放射温度計9aを用いて坩堝5の底面5b2の温度が測定される。測定された底面5b2の温度は製造装置100の制御部(図示せず)に送られる。制御部は、底面5b2の温度を目標温度に一致させるように、第1抵抗ヒータ1への供給電力によって第1抵抗ヒータ1の発生熱量を制御する。
同様に、側部放射温度計9bを用いて坩堝5の側面5b1の温度が測定される。測定された側面5b1の温度は制御部に送られる。制御部は、側面5b1の温度を目標温度に一致させるように、第2抵抗ヒータ2への供給電力によって第2抵抗ヒータ2の発生熱量を制御する。
同様に、上部放射温度計9cを用いて坩堝5の頂面5a1の温度が測定される。測定された頂面5a1の温度は制御部に送られる。制御部は、頂面5a1の温度を目標温度に一致させるように、第3抵抗ヒータ3への供給電力によって第3抵抗ヒータ3の発生熱量を制御する。
次に、図11に示されるように、時刻T4から時刻T5にかけて、チャンバ6内の圧力が圧力P2から圧力P1に上昇する。チャンバ6内の圧力が上昇することにより、炭化珪素原料12の昇華が抑制される。これにより、結晶成長工程が実質的に終了する。時刻T6において坩堝5の加熱を停止し、坩堝5を冷却する。坩堝5の温度が室温付近になった後、坩堝5から炭化珪素単結晶20が取り出される。
(変形例)
以下、本実施の形態に係る炭化珪素単結晶の製造装置の変形例について説明する。本変形例に係る炭化珪素単結晶の製造装置は、第2抵抗ヒータ2の構成を除いて、図1および図2に示した製造装置100と基本的に同様の構成を有している。そのため、同一または対応する構成には同じ符号を付し、同じ説明は繰り返さない。
<第1変形例>
上記の実施の形態では、第2抵抗ヒータ2の第2面2b側において第1スリット2f1と連続して開口部2eを設ける構成について例示したが、図1および図2に示されるように、開口部2eが配置される位置は、第2抵抗ヒータ2を断熱材4の内部に配置した状態において、開口部4b3および開口部6bと開口部2eとが連通することを条件として設定される。したがって、たとえば、図13に示されるように、第1スリット2f1に重なるように開口部2eを設けてもよい。あるいは、図示は省略するが、第1スリット2f1と連続する第2部分2xにおいて、第1スリット2f1から離れた位置に開口部2eを設けてもよい。
また、上記実施の形態では、開口部2eを、軸AX上に中心が位置する円形の形状とする構成(図5参照)について例示したが、開口部2eの形状は、軸AXを対称軸として線対称である限りにおいて、必ずしも円形に限定されるものではない。たとえば、図14に示されるように、ある1つの第1スリット2f1を、開口部2eに置き換える構成としてもよい。すなわち、開口部2eは、第1面2aから第2面2b側へ延びている。なお、開口部2eの最小開口幅は、側部放射温度計9bを構成するパイロメータの測定径以上であり、たとえば3〜5mm程度である。
あるいは、図15および図16に示されるように、開口部2eの輪郭線が閉じてない形状であってもよい。図15では、開口部2eは第2面2b側に向けて開口しており、図16では、開口部2eは第1面2a側に向けて開口している。なお、図15および図16のいずれにおいても、開口部2eは、第1スリット2f1を通る軸AXを対称軸として線対称の形状を有している。
<第2変形例>
図17に示されるように、頂面5a1から底面5b2に向かう方向に沿って見た場合、第1抵抗ヒータ1の一対の端子8t1,8t2、第2抵抗ヒータ2の一対の端子7t1,7t2および第3抵抗ヒータ3の一対の端子14t1,14t2は、互いに重ならない位置に配置されている。たとえば、第1端子7t1、第5端子14t1、第3端子8t1、第2端子7t2、第6端子14t2および第4端子8t2は、それらが延びる方向が互いに60°程度ずつずれている。
第2抵抗ヒータ2において、第1面2a側から見たときに、開口部2eは、第1端子7t1の他方端と重なる位置に配置されている。第4面2d側から見た場合には、図18に示されるように、開口部2eおよび第1端子7t1は共に、第1スリット2f1を通る軸AX上に配置されている。
第2抵抗ヒータ2は、第1端子7t1と第2端子7t2との間に並列接続され、かつ抵抗値が互いに等しい一対の抵抗素子からなる等価回路で表わされる。そのため、第1面2a側から見たときに、第1端子7t1および第2端子7t2からずらして開口部2eを配置すると、一方の抵抗素子と他方の抵抗素子との間で抵抗値に差が生じてしまい、結果的に発生熱量の均衡を保てなくなることがある。そこで、本変形例に係る製造装置100では、第1面2a側から見たときに、開口部2eを、少なくとも一部分が第1端子7t1および第2端子7t2のいずれかの他方端と重なる位置に配置する。これにより、開口部2eによって第2抵抗ヒータ2における発生熱量に不均等が生じるのを抑制できる。
次に、本実施の形態に係る炭化珪素単結晶の製造装置の作用効果について説明する。
本実施の形態に係る炭化珪素単結晶の製造装置100は、坩堝5を内部に配置可能な環状体からなるヒータ2と、ヒータ2の周囲を囲うように配置された断熱材4と、ヒータ2および断熱材4を収容するチャンバ6とを備える。断熱材4には、ヒータ2と対向する位置に第1の開口部4b3が設けられる。チャンバ6には、第1の開口部4b3と連通する第2の開口部6bが設けられる。ヒータ2には、環状体の上端面2aから下端面2b側へ延びる第1スリット2f1と、下端面2bから上端面2a側へ延びる第2スリット2f2とが周方向に沿って交互に配置されるとともに、環状体を貫通し、かつ、第1および第2の開口部4b3,6bと連通する第3の開口部2eが設けられる。製造装置100はさらに、チャンバ6の外側に配置され、第1から第3の開口部4b3,6b,2eを通して坩堝5の温度を測定可能に構成された温度計9bを備える。
本実施態様によれば、断熱材4およびチャンバ6の各々を貫通する開口部4b3,6bに連通するようにヒータ2に開口部2eが設けられるため、坩堝5の外表面の一部を、ヒータ2、断熱材4およびチャンバ6の開口部を通してチャンバ6の外部に露出させることができる。したがって、チャンバ6の外部では、坩堝5の外表面に対向する位置に温度計9bを配置した状態で、当該開口部を通して坩堝5の温度を直接的に測定できる。この結果、ヒータ2の形状変化に影響されることなく、結晶成長中における坩堝内の温度勾配を管理できる。
また本実施の形態に係る炭化珪素単結晶の製造装置100によれば、第3の開口部2eは、第1スリット2f1または第2スリット2f2を通る軸AXを対称軸として線対称の形状を有している。これによれば、第3の開口部2eを囲む両側の部分で抵抗値の差が生じるのを防止できる。したがって、第3の開口部2eが環状体における発生熱量に不均等をもたらすのを抑制できる。
さらに本実施の形態に係る炭化珪素単結晶の製造装置100は、一方端が電源7aの一方極と電気的に接続され、かつ、他方端が上端面2aまたは下端面2bに接続される第1端子7t1と、一方端が電源7aの他方極と電気的に接続され、かつ、他方端が上端面2aまたは下端面2bに接続される第2端子7t2とをさらに備える。第1端子7t1および第2端子7t2は、環状体の中心軸を挟んで対向する位置にそれぞれ配置される。上端面2a側から見たときに、第3の開口部2eは、少なくとも一部分が第1端子7t1および第2端子7t2のいずれかの他方端と重なる位置に配置される。これによれば、第1端子7t1と第2端子7t2との間に並列接続される一対の抵抗素子からなる等価回路上において、抵抗素子間に抵抗値の差が生じるのを防止できる。したがって、一対の抵抗素子間で発生熱量の均衡が保たれるため、第3の開口部2eによってヒータにおける発生熱量に不均等が生じるのを抑制できる。
本実施の形態に係る炭化珪素単結晶の製造装置100は、坩堝5を内部に配置可能な環状体からなる抵抗ヒータ2と、抵抗ヒータ2の周囲を囲うように配置された断熱材4と、一方端が電源7aの一方極と電気的に接続され、かつ、他方端が環状体の上端面2aまたは下端面2bに接続される第1端子7t1と、一方端が電源7aの他方極と電気的に接続され、かつ、他方端が上端面2aまたは下端面2bに接続されるとともに、環状体の中心軸を挟んで第1端子7t1と対向する位置に配置された第2端子7t2と、抵抗ヒータ2、断熱材4、第1端子7t1および第2端子7t2を収容するチャンバ6とを備える。断熱材4には、抵抗ヒータ2と対向する位置に第1の開口部4b3が設けられる。チャンバ6には、第1の開口部4b3と連通する第2の開口部6bが設けられる。抵抗ヒータ2には、上端面2aから下端面2b側へ延びる第1スリット2f1と、下端面2bから上端面2a側へ延びる第2スリット2f2とが周方向に沿って交互に配置されるとともに、環状体を貫通し、かつ、第1および第2の開口部4b3,6bと連通する第3の開口部2eが設けられる。第3の開口部2eは、第1スリット2f1または第2スリット2f2を通る軸AXを対称軸として線対称の形状を有し、かつ、上端面2a側から見たときに、少なくとも一部分が第1端子7t1および第2端子7t2のいずれかの他方端と重なる位置に配置される。製造装置100はさらに、チャンバ6の外側に配置され、第1から第3の開口部4b3,6b,2eを通して坩堝5の温度を測定可能に構成された放射温度計9bを備える。
これによれば、チャンバ6の外部において、坩堝5の外表面に対向する位置に放射温度計9bを配置した状態で、第1から第3の開口部4b3,6b,2eを通して坩堝5の温度を直接的に測定できるため、抵抗ヒータ2の形状変化に影響されることなく、結晶成長中における坩堝内の温度勾配を管理できる。また、第3の開口部2eによって、抵抗ヒータ2を構成する環状体における発生熱量に不均等が生じるのを抑制できる。
今回開示された実施の形態はすべての点で例示であって、制限的なものではないと考えられるべきである。本発明の範囲は上記した実施の形態ではなく特許請求の範囲によって示され、特許請求の範囲と均等の意味、および範囲内でのすべての変更が含まれることが意図される。
1 第1抵抗ヒータ
1x 第1部分
2 第2抵抗ヒータ(抵抗ヒータ)
2a 第1面
2b 第2面
2c 第3面
2d 第4面
2e,4a3,4b3,4c3,6a,6b,6c 開口部
2f1 第1スリット
2f2 第2スリット
2x 第2部分
3 第3抵抗ヒータ
3x 第3部分
4 断熱材
4x 第4部分
5 坩堝
5a1 頂面
5a 台座
5a2 種結晶保持面
5b 収容部
5b1 側面
5b2 底面
6 チャンバ
7t1,7t2,8t1,8t2,14t1,14t2 端子
7a 第2電源(電源)
8a 第1電源
9a 下部放射温度計
9b 側部放射温度計(温度計)
9c 上部放射温度計
10x ヒータユニット
11 種結晶
11a 裏面
11b,12a 表面
12 炭化珪素原料(原料)
14a 第3電源
20 炭化珪素単結晶
100 製造装置

Claims (3)

  1. 昇華法により炭化珪素単結晶を製造するための製造装置であって、
    坩堝を内部に配置可能な環状体からなるヒータと、
    前記ヒータの周囲を囲うように配置された断熱材と、
    前記ヒータおよび前記断熱材を収容するチャンバとを備え、
    前記断熱材には、前記ヒータと対向する位置に第1の開口部が設けられ、
    前記チャンバには、前記第1の開口部と連通する第2の開口部が設けられ、
    前記ヒータには、前記環状体の上端面から下端面側へ延びる第1スリットと、前記下端面から前記上端面側へ延びる第2スリットとが周方向に沿って交互に配置されるとともに、前記環状体を貫通し、かつ、前記第1および第2の開口部と連通する第3の開口部が設けられ、
    前記製造装置はさらに、
    前記チャンバの外側に配置され、前記第1から第3の開口部を通して前記坩堝の温度を測定可能に構成された温度計と、
    一方端が電源の一方極と電気的に接続され、かつ、他方端が前記上端面または前記下端面に接続される第1端子と、
    一方端が前記電源の他方極と電気的に接続され、かつ、他方端が前記上端面または前記下端面に接続される第2端子とをさらに備え、
    前記第1端子および前記第2端子は、前記環状体の中心軸を挟んで対向する位置にそれぞれ配置され、
    前記上端面側から見たときに、前記第3の開口部は、少なくとも一部分が前記第1端子および前記第2端子のいずれかの前記他方端と重なる位置に配置される、炭化珪素単結晶の製造装置。
  2. 前記第3の開口部は、前記第1スリットまたは前記第2スリットを通る軸を対称軸として線対称の形状を有している、請求項1に記載の炭化珪素単結晶の製造装置。
  3. 昇華法により炭化珪素単結晶を製造するための製造装置であって、
    坩堝を内部に配置可能な環状体からなる抵抗ヒータと、
    前記抵抗ヒータの周囲を囲うように配置された断熱材と、
    一方端が電源の一方極と電気的に接続され、かつ、他方端が前記環状体の上端面または下端面に接続される第1端子と、
    一方端が前記電源の他方極と電気的に接続され、かつ、他方端が前記上端面または前記下端面に接続されるとともに、前記環状体の中心軸を挟んで前記第1端子と対向する位置に配置された第2端子と、
    前記抵抗ヒータ、前記断熱材、前記第1端子および前記第2端子を収容するチャンバとを備え、
    前記断熱材には、前記抵抗ヒータと対向する位置に第1の開口部が設けられ、
    前記チャンバには、前記第1の開口部と連通する第2の開口部が設けられ、
    前記抵抗ヒータには、前記上端面から前記下端面側へ延びる第1スリットと、前記下端面から前記上端面側へ延びる第2スリットとが周方向に沿って交互に配置されるとともに、前記環状体を貫通し、かつ、前記第1および第2の開口部と連通する第3の開口部が設けられ、
    前記第3の開口部は、前記第1スリットまたは前記第2スリットを通る軸を対称軸として線対称の形状を有し、かつ、前記上端面側から見たときに、少なくとも一部分が前記第1端子および前記第2端子のいずれかの前記他方端と重なる位置に配置され、
    前記製造装置はさらに、
    前記チャンバの外側に配置され、前記第1から第3の開口部を通して前記坩堝の温度を測定可能に構成された放射温度計を備える、炭化珪素単結晶の製造装置。
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