JP2016096761A - スポンジケーキ改良材 - Google Patents
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Abstract
Description
中でもデキストランは、その分岐が多いという構造上の特徴から、グルテンとの相互作用があることが知られており、洋菓子においても老化防止(例えば特許文献8参照)効果が知られている。
しかし、この効果は特許文献8に記載されているように高分子量のデキストランを多量に添加した場合の効果であり、低分子量のデキストランを少量使用した場合は効果が得られないものであった。
また、本発明は、上記スポンジケーキ改良材を、スポンジケーキ生地に含まれる穀粉類100質量部に対し、分子量20万以下のデキストランが0.01質量部〜1質量部となる量を含有するスポンジケーキ生地を提供するものである。
また、本発明は、上記スポンジケーキ生地を加熱処理したスポンジケーキを提供するものである。
また、本発明は、スポンジケーキ生地に含まれる穀粉類100質量部に対し、分子量20万以下のデキストランを0.01質量部〜1質量部添加することを特徴とするスポンジケーキ改良方法を提供するものである。
先ず、本発明で使用するデキストランについて述べる。
デキストランとは、グルコースを構成糖とし、α1−6結合による主鎖と、一部、α1−4結合やα1−3結合を有するという構造を有する、微生物が生産する多糖類の1種である。
一般的には、乳酸菌等の細菌をショ糖を含有する培地で培養した際に、デキストランスクラーゼによるグルコース転移反応によって生成する。また、デキストランスクラーゼを蔗糖を含有する溶液や生地に作用させることによっても得られる。
市販品としては上記のようにして得られたデキストランに加え、デキストランを部分的に加水分解して精製した分岐構造の少ないものについても市販されている。
本発明のスポンジケーキ改良材では、これらのデキストランを単独又は複数を使用して、その分子量が20万以下、好ましくは10万以下、より好ましくは5万以下となるようにして使用する。
ここでデキストランの分子量が20万を超えると、得られるスポンジケーキがもっちりした食感になってしまい、良好な歯切れが得られない。また、スポンジケーキ生地の物性に影響が出てしまうという問題がある。
尚、本発明において分子量とは質量平均分子量をいう。
また、デキストランの分子量の下限は、一般的に0.5万である。
ここで、本発明のスポンジケーキ改良材における上記分子量20万以下のデキストランの配合割合が0.1質量%未満であると、少ない添加量でスポンジケーキ改良効果を付与するというスポンジケーキ改良材としての意義がなくなるおそれがある。
上記水性相に使用する水としては、特に限定されず、天然水や水道水等が挙げられる。
上記油性相に使用する油脂としては、例えば、パーム油、パーム核油、ヤシ油、コーン油、綿実油、大豆油、菜種油、米油、ヒマワリ油、サフラワー油、牛脂、乳脂、豚脂、カカオ脂、魚油、鯨油、バター、バターオイル等の各種植物油脂、動物油脂並びにこれらを水素添加、分別及びエステル交換から選択される一又は二以上の処理を施した加工油脂が挙げられる。本発明では、上記の油脂の中から選ばれた1種又は2種以上を用いることができる。
上記高度分岐環状デキストリンの配合割合が、上記分子量20万以下のデキストラン1質量部に対し、0.1質量部未満であると、上記分子量20万以下のデキストランとの相乗効果が認められず、10質量部を超えると、もちもちした食感となってしまう。
上記の乳原料としては、乳固形分中のリン脂質の含有量が2質量%以上である乳原料であればどのようなものでも構わないが、具体的な例としてクリーム又はバターからバターオイルを製造する際に生じる水相成分があげられる。
先ず、乳原料の脂質をFolch法を用いて抽出する。次いで、抽出した脂質溶液を湿式分解法(日本薬学会編、衛生試験法・注解2000 2.1食品成分試験法に記載の湿式分解法に準じる)にて分解した後、モリブデンブルー吸光度法(日本薬学会編、衛生試験法・注解2000 2.1食品成分試験法に記載のリンのモリブデン酸による定量に準じる)によりリン量を求める。求められたリン量から以下の計算式を用いて乳原料の乳固形分100g中のリン脂質の含有量(g)を求める。
リン脂質(g/100g)=〔リン量(μg)/(乳原料−乳原料の水分(g))×25.4×(0.1/1000)
但し本発明では、得られるスポンジケーキの食感がソフト性や歯切れ性、更には口溶けの悪いものになることを避けるため、上記分子量20万以下のデキストランと高度分岐環状デキストリンを合計した含有量以上のゲル化剤や安定剤は使用しないことが好ましい。
例えば、本発明のスポンジケーキ改良材の形態が顆粒状、或いは粉末状の場合は、粉体混合用混合機を使用し、各原料を混合することによって得る方法や、各原料を含有する水溶液や懸濁液或いは水中油型乳化物を製造後、スプレードライやフリーズドライ等により粉末化する方法を挙げることができる。
該殺菌は、インジェクション式、インフュージョン式等の直接加熱方式、或いはプレート式・チューブラー式・掻き取り式等の間接加熱方式を用いたUHT・HTST・バッチ式、レトルト、マイクロ波加熱等の加熱滅菌若しくは加熱殺菌処理、或いは直火等の加熱調理により行うことができる。そして冷却することにより、本発明のスポンジケーキ改良材が得られる。
また、殺菌する前又は後で、ホモジナイザーにより均質化しても良い。均質化処理を行う場合の均質化圧力は、3MPa〜30MPaとするのが好ましい。
詳しくは、先ず水に、分子量20万以下のデキストランを溶解し、必要に応じ更にその他の水溶性の原料を溶解させた水相を用意する。一方、食用油脂に油溶性の原料を溶解させた油相を用意する。そして、この水相と油相を、好ましくは45〜75℃で予備乳化し、油中水型の予備乳化物を得る。次いでこの予備乳化物を殺菌することが好ましい。尚、本発明における殺菌には滅菌も含む。殺菌方法は、タンクでのバッチ式、プレート型熱交換機や掻き取り式熱交換機を用いた連続式等の何れの方法を用いてもよい。
次に、冷却し、結晶化する。好ましくは冷却可塑化する。冷却条件は、好ましくは−0.5℃/分以上、更に好ましくは−1℃/分以上とする。この際、徐冷却よりも、急速冷却の方が好ましい。尚、冷却可塑化する機器としては、密閉型連続式チューブ冷却機、例えば、ボテーター、コンピネーター、パーフェクター等のマーガリン製造機やプレート型熱交換機等が挙げられ、また、開放型のダイアクーラーとコンプレクターとの組み合わせも挙げられる。
本発明のスポンジケーキ改良材を製造する際の何れかの工程で、窒素、空気等を含気させてもよい。
詳しくは、先ず水に、分子量20万以下のデキストランを溶解し、必要に応じ更にその他の水溶性の原料を溶解させた水相を用意する。一方、食用油脂に油溶性の原料を溶解させた油相を用意する。そして、この水相と油相を、好ましくは45℃〜75℃で予備乳化し、水中油型の予備乳化物を得る。次いでこの予備乳化物を殺菌することが好ましい。尚、本発明における殺菌には滅菌も含む。
該殺菌は、インジェクション式、インフュージョン式等の直接加熱方式、或いはプレート式・チューブラー式・掻き取り式等の間接加熱方式を用いたUHT・HTST・バッチ式、レトルト、マイクロ波加熱等の加熱滅菌若しくは加熱殺菌処理、或いは直火等の加熱処理により行うことができる。そして冷却することにより、本発明のスポンジケーキ改良材が得られる。
また、殺菌する前又は後で、ホモジナイザーにより均質化しても良い。均質化処理を行う場合の均質化圧力は、3MPa〜30MPaとするのが好ましい。
本発明のスポンジケーキ生地としては、上記本発明のスポンジケーキ改良材を含有し、主要原料として穀粉類、卵成分、糖類を使用し、必要に応じ油脂類、水、乳化剤、ゲル化剤、膨張剤等の副原料を使用して、共立て法、卵白別立て法、後粉法、オールインミックス法等の製造で得られた各種のスポンジケーキ生地を挙げることができる。
ここで、スポンジケーキ改良材の含有量が、スポンジケーキ生地で用いる穀粉類100質量部に対して分子量20万以下のデキストランが1質量部よりも多いとスポンジケーキ生地としての配合のバランスが悪くなる場合があり、その結果歯切れや口溶けが損なわれる場合があるため好ましくない。また、スポンジケーキ改良材の含有量が、スポンジケーキ生地で用いる穀粉類100質量部に対して分子量20万以下のデキストランが0.01質量部よりも少ないと、本発明の効果が不十分となり、特に体積が小さいものとなりやすいため好ましくない。
本発明のスポンジケーキ生地では、穀粉類中、好ましくは小麦粉類を50質量%以上、より好ましくは70質量%以上、更に好ましくは100質量%使用する。
前記その他の原料としては、甘味料、牛乳、食塩、調味料、香辛料、着香料、着色料、ココア、チョコレート、ナッツ類、ヨーグルト、チーズ、抹茶、紅茶、コーヒー、豆腐、黄な粉、豆類、野菜類、果実、果汁、ジャム、フルーツソース、果物、ハーブ、肉類、魚介類、保存料、日持ち向上剤等が挙げられる。
本発明のスポンジケーキ生地は、本発明のスポンジケーキ改良材をスポンジケーキ生地の製造時に均質に練り込むことにより、製造することができる。スポンジケーキ生地に対する本発明のスポンジケーキ改良材の使用量は、スポンジケーキ生地で用いる穀粉類100質量部に対して、分子量20万以下のデキストランが0.01質量部〜1質量部、好ましくは0.03質量部〜0.5質量部、さらに好ましくは0.08質量部〜0.3質量部となる量である。尚、本発明のスポンジケーキ改良材の添加時期は起泡前であっても起泡後であってもよいが、好ましくは起泡後に添加する。
この起泡は卵成分の起泡力によるものであるが、製菓用起泡剤や起泡性乳化脂等を併用してもよい。また、スポンジケーキ生地中に食用油脂を含有させる場合であっても、なるべくこの段階では含有させないことが好ましい。
次に、穀粉類を添加し、気泡を損壊しないようにさっくりと均質に混合する。
続いて、本発明のスポンジケーキ改良材を添加する。ここでスポンジケーキ生地中に油脂類を含有させる場合は、スポンジケーキ改良材と混合した後、添加する方法が好ましい。
油脂類と上記スポンジケーキ改良材の混合方法は特に限定されず、両者を一度に混合してもいいが、スポンジケーキ改良材に油脂類を数回に分けて添加・混合する方法であることが、上記油脂類と上記スポンジケーキ改良材の混合物の安定性が良好である点、及び、油脂類による消泡抑制効果が高い点で好ましい。
そして、気泡を損壊しないようにさっくりと均質に混合し、スポンジケーキ生地の比重を好ましくは0.15〜0.80、より好ましくは0.30〜0.60、さらに好ましくは0.40〜0.50とし、本発明のスポンジケーキ生地を得る。
本発明のスポンジケーキは、上記スポンジケーキ生地を加熱処理して得られるものである。該加熱処理としては焼成、フライ、蒸す等が挙げられ、その温度条件についてはスポンジケーキの一般的な加熱条件と同様の条件で行なうことができる。
〔実施例1〕
分子量1万のデキストラン(名糖産業製)2質量部を水道水98質量部に溶解し、これを本発明のスポンジケーキ改良材1とした。
分子量4万のデキストラン(名糖産業製)2質量部を水道水98質量部に溶解し、これを本発明のスポンジケーキ改良材2とした。
分子量20万のデキストラン(名糖産業製)2質量部を水道水98質量部に溶解し、これを本発明のスポンジケーキ改良材3とした。
分子量50万のデキストラン2質量部を水道水98質量部に溶解し、これを比較例のスポンジケーキ改良材4とした。
分子量500万のデキストラン2質量部を水道水98質量部に溶解し、これを比較例のスポンジケーキ改良材5とした。
分子量4万のデキストラン(名糖産業製)4質量部、クリームからバターオイルを製造する際に生じる水相成分の濃縮物(乳固形分38質量%、乳固形分中のリン脂質の含有量9.8質量%)10質量部に水86質量部を添加し、更にこれをホモジナイザーにて均質化圧力3MPaにて均質化後、UHT加熱処理(142℃、4秒)を行った。そして、再度、ホモジナイザーにて均質化圧力12MPaにて均質化を行った。これを5〜10℃に冷却し本発明のスポンジケーキ改良材6を得た。
分子量4万のデキストラン(名糖産業製)4質量部、クリームからバターオイルを製造する際に生じる水相成分の濃縮物(乳固形分38質量%、乳固形分中のリン脂質の含有量9.8質量%)10質量部に水85.97質量部を添加し、更にフィチン酸0.03質量部を添加して、pHを5.5に調整した。更にこれをホモジナイザーにて均質化圧力3MPaにて均質化後、UHT加熱処理(142℃、4秒)を行った。そして、再度、ホモジナイザーにて均質化圧力12MPaにて均質化を行った。これを5〜10℃に冷却し本発明のスポンジケーキ改良材7を得た。
クリームからバターオイルを製造する際に生じる水相成分の濃縮物の配合量を10質量部から7.2質量部に、水の配合量を85.97質量部から88.78質量部に、フィチン酸の添加量を0.03質量部から0.02質量部に変更した以外は実施例5と同様の配合・製法で本発明のスポンジケーキ改良材8を得た。(フィチン酸添加後のpHは、5.5であった。)
クリームからバターオイルを製造する際に生じる水相成分の濃縮物の配合量を10質量部から4質量部に、水の配合量を85.97質量部から91.99質量部に、フィチン酸の添加量を0.03質量部から0.01質量部に変更した以外は実施例5と同様の配合・製法で本発明のスポンジケーキ改良材9を得た。(フィチン酸添加後のpHは、5.5であった。)
分子量4万のデキストラン(名糖産業製)2質量部、高度分岐環状デキストリン(商品名「クラスターデキストリン」(江崎グリコ製))4質量部、クリームからバターオイルを製造する際に生じる水相成分の濃縮物(乳固形分38質量%、乳固形分中のリン脂質の含有量9.8質量%)4質量部に水89.99質量部を添加し、更にフィチン酸0.01質量部を添加してpHを5.5に調整した。更にこれをホモジナイザーにて均質化圧力3MPaにて均質化後、UHT加熱処理(142℃、4秒)を行った。そして、再度、ホモジナイザーにて均質化圧力12MPaにて均質化を行った。これを5〜10℃に冷却し本発明のスポンジケーキ改良材10を得た。
高度分岐環状デキストリン(商品名「クラスターデキストリン」(江崎グリコ製))の配合量を4質量部から1.6質量部に、水の配合量を89.99質量部から92.39質量部に変更した以外は実施例8と同様の配合・製法で本発明のスポンジケーキ改良材11を得た。(フィチン酸添加後のpHは、5.5であった。)
[実施例10〜25及び比較例3〜5]
得られたスポンジケーキ改良材1〜11を用いて、下記の[表1]に記載の配合で、下記の製法によりスポンジケーキ生地及びスポンジケーキを製造した。尚、表1中の数値は質量部である。
全卵、上白糖、上記スポンジケーキ改良材、及びケーキ用起泡性乳化脂をミキサーボウルに投入し、これをたて型ミキサーにセットし、ワイヤーホイッパーを使用して、低速で10秒混合後、高速で、比重が0.35となるまで起泡した。
ここで、小麦粉及びベーキングパウダーを添加し、低速30秒混合した後、更にスポンジケーキ練り込み用油脂を添加し、更に低速30秒混合、中速10秒混合し、スポンジケーキ生地を得た。(比重は0.45前後)
7号のスポンジケーキ型に底紙と側紙をあて、ここに得られたスポンジケーキ生地450gを流し入れ、固定オーブンを使用し、180℃で30分焼成し、スポンジケーキを得た。
得られたスポンジケーキを常温で1日保存した後、浮きの状態、体積について下記評価基準に従って評価し、結果を[表2]に記載した。
<浮きの状態評価基準>
◎:中央部と側面部の浮き高さの差が10mm未満であり、均等である。
○:最高部と一番低い場所の浮き高さの差が10mm以内で均等であるが、中央部がやや陥没している。
△:中央部と側面部の浮き高さの差が10mm以上20mm未満であり、ほぼ均等である。
×:中央部と側面部の浮き高さの差が20mm以上であり不均質である。
××:中央部が陥没して、内部にシンができている。
<体積評価基準>
◎:1800ml以上
○:1600ml以上1800ml未満
△:1400ml以上1600ml未満
×:1200ml以上1400ml未満
××:1200ml未満
32〜40点:◎、23〜31点:○、14〜22点:△、13点以下:×
<卵風味、口溶け、ソフト性及び歯切れの評価基準>
・卵風味
4点…非常に風味がよい。
3点…風味がよい。
2点…風味がやや悪い。
1点…風味が悪い。
・口溶け
4点…非常に口溶けがよい。
3点…口溶けがよい。
2点…口溶けがやや悪い。
1点…口溶けが悪い。
・ソフト性
4点…非常に良好。
3点…良好。
2点…やや硬い。
1点…硬い、若しくは、もちもちした食感である。
・歯切れ
4点…非常に良好。
3点…良好。
2点…やや悪い。
1点…悪い。
〔実施例26〕
分子量4万のデキストラン(名糖産業製)10質量部、シュガーエステル0.1質量部を水69.9質量部に添加、分散・溶解し、水相を得た。ここにパーム分別軟部油20質量部からなる油相を添加・混合、乳化し、予備乳化物を得た。該予備乳化物をUHT加熱処理(142℃、4秒)を行った後、ホモジナイザーにて均質化圧力12MPaにて均質化を行った。これを5〜10℃に冷却し本発明のスポンジケーキ改良材12を得た。
分子量4万のデキストラン(名糖産業製)10質量部、クリームからバターオイルを製造する際に生じる水相成分の濃縮物(乳固形分38質量%、乳固形分中のリン脂質の含有量9.8質量%)18質量部、シュガーエステル0.1質量部を水51.88質量部に添加、分散・溶解し、更にフィチン酸0.02質量部を添加してpHを5.5に調整した水相を得た。ここにパーム分別軟部油20質量部からなる油相を添加、混合、乳化し、予備乳化物を得た。該予備乳化物をUHT加熱処理(142℃、4秒)を行った後、ホモジナイザーにて均質化圧力12MPaにて均質化を行った。これを5〜10℃に冷却し本発明のスポンジケーキ改良材13を得た。
[実施例28〜30及び比較例6]
得られたスポンジケーキ改良材12及び13並びに実施例6で得られたスポンジケーキ改良材8を用いて、下記の[表3]に記載の配合で、下記の製法によりスポンジケーキ生地及びスポンジケーキを製造した。尚、表3中の数値は質量部である。
全原料をミキサーボウルに投入し、これをたて型ミキサーにセットし、ワイヤーホイッパーを使用して、低速で30秒混合後、高速で、比重が0.45となるまで起泡し、オールインミックス法のスポンジケーキ生地を得た。(比重は0.45)
6号のスポンジケーキ型に底紙と側紙をあて、ここに得られたスポンジケーキ生地350gを流し入れ、固定オーブンを使用し、180℃で30分焼成し、スポンジケーキを得た。
得られたスポンジケーキを常温で1日保存した後、浮きの状態について下記評価基準に従って評価し、結果を[表4]に記載した。
<浮きの状態評価基準>
◎:中央部と側面部の浮き高さの差が10mm未満であり、均等である。
○:最高部と一番低い場所の浮き高さの差が10mm以内で均等であるが、中央部がやや陥没している。
△:中央部と側面部の浮き高さの差が10mm以上20mm未満であり、ほぼ均等である。
×:中央部と側面部の浮き高さの差が20mm以上であり不均質である。
××:中央部が陥没して、内部にシンができている。
32〜40点:◎、23〜31点:○、14〜22点:△、13点以下:×
<卵風味、口溶け、ソフト性及び歯切れの評価基準>
・卵風味
4点…非常に風味がよい。
3点…風味がよい。
2点…風味がやや悪い。
1点…風味が悪い。
・口溶け
4点…非常に口溶けがよい。
3点…口溶けがよい。
2点…口溶けがやや悪い。
1点…口溶けが悪い。
・ソフト性
4点…非常に良好。
3点…良好。
2点…やや硬い。
1点…硬い、若しくは、もちもちした食感である。
・歯切れ
4点…非常に良好。
3点…良好。
2点…やや悪い。
1点…悪い。
Claims (6)
- 分子量20万以下のデキストランを含有するスポンジケーキ改良材。
- 更に高度分岐環状デキストリンを含有することを特徴とする請求項1記載のスポンジケーキ改良材。
- 更に乳固形分中のリン脂質の含有量が2質量%以上である乳原料を含有することを特徴とする請求項1又は2記載のスポンジケーキ改良材。
- 請求項1〜3の何れか一項に記載のスポンジケーキ改良材を、スポンジケーキ生地に含まれる穀粉類100質量部に対し、分子量20万以下のデキストランが0.01質量部〜1質量部となる量を含有するスポンジケーキ生地。
- 請求項4に記載のスポンジケーキ生地を加熱処理したスポンジケーキ。
- スポンジケーキ生地に含まれる穀粉類100質量部に対し、分子量20万以下のデキストランを0.01質量部〜1質量部添加することを特徴とするスポンジケーキ改良方法。
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