JP2016096345A - 回転塗布装置および回転塗布方法 - Google Patents

回転塗布装置および回転塗布方法 Download PDF

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Abstract

【課題】塗布液の滴下量を削減しつつ、より広範囲に塗布膜を形成することが可能な回転塗布装置および回転塗布方法を提供する。【解決手段】一の実施形態によれば、回転塗布装置は、モータにより基板を第1の回転数で回転させながら、塗布液供給部により前記基板に塗布液を第1の吐出速度で第1の滴下量だけ滴下する。さらに、前記装置は、前記塗布液を前記第1の滴下量だけ滴下した後、前記モータにより前記基板を前記第1の回転数よりも小さい第2の回転数で回転させながら、前記塗布液供給部により前記基板に前記塗布液を前記第1の吐出速度よりも速い第2の吐出速度で第2の滴下量だけ滴下する。さらに、前記装置は、前記塗布液の吐出開始から吐出終了直後まで、前記塗布液供給部のノズルから気泡を吸い上げることなく前記塗布液を吐出可能な機構を備える。【選択図】図6

Description

本発明の実施形態は、回転塗布装置および回転塗布方法に関する。
回転塗布方法(スピンコーティング法)は、基板に塗布液を滴下した後、塗布液の膜厚
を決定するための回転数で基板を回転させて塗布膜を形成する方法である。従来の回転塗
布方法では例えば、基板を回転させながら塗布液を滴下することで、基板の表面に塗布液
を広げて塗布膜を形成する。しかしながら、この方法では、塗布膜を形成するために多量
の塗布液が必要となり、基板面積が大きくなると基板の端部や端部近傍まで塗布液を塗れ
なくなってしまう。そのため、従来の方法では、基板の回転数や塗布液の吐出速度などの
種々の条件を必要に応じて調整している。一方、基板と塗布液との間の濡れ性が悪い場合
には、塗布液が基板にはじかれてしまい、塗布液の塗布むらが発生すると共に、塗布液の
膜厚均一性が悪化してしまう。また、基板に段差がある場合には、塗布むらが誘発される
おそれもある。塗布液の使用量を減らすために、塗布液を塗る前に基板をプリウェット液
で濡らして、濡れ性を向上させる方法が提案されている。この方法によれば、塗布液の使
用量の多さの問題や、塗布液の膜厚均一性の悪さの問題を軽減できるものの、依然として
これらの問題は残る。プリウェット液を使用する場合には、プリウェット液の使用による
コスト増に見合うだけのメリットを得ることが求められるため、多量の塗布液が必要とな
ることは望ましくない。
特開平8−330206号公報 特開2004−64071号公報 特開平5−123632号公報 特開平5−243140号公報 特許第2638969号公報 特開2000−157922号公報 特開2000−279874号公報 特開2006−156565号公報 特許第4745358号公報 特開2004−179614号公報 特許第4578993号公報 特許第4621613号公報 特許第4718584号公報 特許第3302603号公報 特許第3330324号公報 特許第3335928号公報 特許第3527459号公報 特開2001−307984号公報 特開2002−307007号公報 特許第4749829号公報 特許第4749830号公報 特開2007−299941号公報 特許第4805769号公報 特開2008−263986号公報 特開2009−78250号公報 特開2010−153907号公報 特開2011−67810号公報 特開2011−230113号公報 特開2012−24705号公報
塗布液の滴下量を削減しつつ、より広範囲に塗布膜を形成することが可能な回転塗布装
置および回転塗布方法を提供する。
一の実施形態によれば、回転塗布装置は、基板にプリウェット液を滴下するプリウェッ
ト液供給部と、前記基板に塗布液を滴下する塗布液供給部と、前記基板を回転させるモー
タと、前記プリウェット液供給部、前記塗布液供給部、および前記モータの動作を制御す
る制御部とを備え、前記プリウェット液供給部により前記基板に前記プリウェット液を滴
下して、前記モータにより前記基板を回転させることで、前記基板の表面に前記プリウェ
ット液を広げ、前記基板の表面に前記プリウェット液を広げた後、前記モータにより前記
基板を第1の回転数(rpm)で回転させながら、前記塗布液供給部により前記基板に前
記塗布液を第1の吐出速度で第1の滴下量だけ滴下することで、前記基板の端部よりも内
側の位置まで前記塗布液を広げ、前記塗布液を前記第1の滴下量だけ滴下した後、前記モ
ータにより前記基板を前記第1の回転数よりも小さい第2の回転数(rpm)で回転させ
ながら、前記塗布液供給部により前記基板に前記塗布液を前記第1の吐出速度よりも速い
第2の吐出速度で第2の滴下量だけ滴下することで、前記基板の端部または端部近傍まで
前記塗布液を広げ、前記塗布液を前記第2の吐出速度で吐出した後、前記塗布液供給部に
より前記塗布液を前記第2の吐出速度よりも遅い第3の吐出速度で、前記第1の滴下量と
前記第2の滴下量の和よりも少ない第3の滴下量だけ前記基板に吐出し、前記塗布液供給
部は、前記塗布液をそれぞれ前記第1および第2の吐出速度で吐出する第1および第2の
吐出時間の内、第2の吐出時間を、0.1秒以下とし、前記塗布液供給部は、前記第1お
よび第2の滴下量の内、第2の滴下量を、0.1ml以下とする。
第1実施形態の回転塗布方法の流れを示す断面図(1/2)である。 第1実施形態の回転塗布方法の流れを示す断面図(2/2)である。 第1実施形態の回転塗布装置の構成を示す概略図である。 第1実施形態の回転塗布方法の具体例を説明するための表である。 第1実施形態の回転塗布方法の具体例を説明するためのグラフである。 第2実施形態の回転塗布方法の第1の例を説明するためのグラフである。 第2実施形態の回転塗布方法の第2の例を説明するためのグラフである。 第2実施形態の回転塗布方法の第3の例を説明するためのグラフである。 第2実施形態の回転塗布方法の第4の例を説明するためのグラフである。 第2実施形態の回転塗布方法の第5の例を説明するためのグラフである。 第2実施形態の回転塗布方法の第6の例を説明するためのグラフである。 第2実施形態の回転塗布方法の第7の例を説明するためのグラフである。 第2実施形態の回転塗布方法の第8の例を説明するためのグラフである。 第2実施形態の回転塗布方法の第9の例を説明するためのグラフである。 第2実施形態の回転塗布方法の第10の例を説明するためのグラフである。 第2実施形態の回転塗布方法の第11の例を説明するためのグラフである。 第2実施形態の回転塗布方法の第12の例を説明するためのグラフである。 第2実施形態の回転塗布方法の第13の例を説明するためのグラフである。 第2実施形態の回転塗布方法の第14の例を説明するためのグラフである。 第2実施形態の回転塗布方法の第15の例を説明するためのグラフである。 第2実施形態の回転塗布方法の第16の例を説明するためのグラフである。 第2実施形態の回転塗布方法の具体例を説明するための表である。 第2実施形態の回転塗布方法の別の具体例を説明するための表である。 第2実施形態の回転塗布方法を実施した際の実験結果を示した表である。
以下、本発明の実施形態を、図面を参照して説明する。
(第1実施形態)
1)第1実施形態の回転塗布方法
図1および図2は、第1実施形態の回転塗布方法の流れを示す断面図である。
まず、図1(a)に示すように、基板1の中央部にプリウェット液2を滴下して、基板1
を回転させることで、基板1の表面にプリウェット液2を広げる。プリウェット液2は、
プリウェット液供給部11のノズルから基板1の中央部に滴下される。
基板1は例えば、半導体ウエハのような円形の基板であるが、フォトマスク基板や液晶
ディスプレイ基板のような四角形の基板でもよいし、その他の多角形の形状を有する基板
でもよい。本実施形態では、基板1の表面に、トレンチ、トランジスタ、メモリセル、配
線などのパターンにより段差が形成されている。
プリウェット液2は、塗布液3と相溶性があり、塗布液3よりも低粘度で、23℃にお
ける蒸気圧が10hPa以下の液体であることが望ましい。プリウェット液2の蒸気圧が
低いことが望ましい理由は、プリウェット液2の蒸気圧が高いと、塗布液3の塗布処理中
に多くのプリウェット液2が蒸発してしまうからである。
次に、図1(b)に示すように、基板1を第1の回転数N1で回転させながら、プリウェ
ット液2で濡れている基板1の中央部に塗布液3を第1の滴下量M1だけ滴下することで
、基板1の表面に塗布液3を広げる。塗布液3は、塗布液供給部12のノズルから基板1
の中央部に滴下される。
塗布液3の例としては、フォトレジスト、反射防止材料、フォトレジスト保護材料、レ
ジストパターンシュリンク材料、液浸露光用保護材料、ポリイミド、SOG(スピンオン
グラス)、low−k材料、ゾルゲル材料などが挙げられる。また、塗布液3は、フォト
レジスト下層材料、フォトレジスト上層材料、平坦化材料、埋め込み材料などでもよい。
本実施形態では、第1の回転数N1を、塗布液3が基板1全体に実質的に広がりえない
回転数に設定する。具体的には、第1の回転数N1を、塗布液3が基板1の外周部で十分
な空気抵抗(乱流の発生による)を受ける回転数に設定する。例えば、基板1が直径30
0mmのウエハである場合には、第1の回転数N1は3000rpm以上に設定すること
が望ましい。塗布液3の材料によっては、第1の回転数N1は2000rpm以上の設定
でもよい。また、本実施形態では、第1の滴下量M1を、塗布液3を基板1全体に均一に
塗布するには実質的に足りない量に設定する。
第1の回転数N1を上記のように高速に設定することで、図1(c)に示すように、基板
1の外周部が実質的に塗布液3で塗布されていない状態を作り出すことができる。理由は
、塗布液3が十分な空気抵抗を受けることで、塗布液3の進みが止まってしまうからであ
る。基板1の表面に段差があると、塗布液3の進みが止まりやすい。
塗布液3の進みが止まることで、塗布液3は、図1(c)に示すように、基板1の端部1
aよりも内側の位置まで広がった状態となる。そして、塗布液3の端部には、符号3aで
示すように、溜まった塗布液3による盛り上がりが生じる。第1の回転数N1を上昇させ
ると、塗布液3の進みが止まる位置は基板1の中央部寄りに移動し、限界点に到達するま
での時間は短くなり、かつ、塗布液3の盛り上がり量は大きくなる。なお、盛り上がり部
分の塗布液3は、基板1の外周部や外部に順次飛散することとなる。
ここで、図1(c)の段階におけるプリウェット液2について説明する。
塗布液3は、塗布膜を形成するための液体なので、一般に粘度が高い。そのため、塗布
液3は一般に、基板1上で広がりにくく、空気抵抗の影響を受けやすいため、基板1の高
速回転時に塗布液3の端部に盛り上がりが生じる。一方、プリウェット液2は、粘度の低
い液体を使用することで、基板1の高速回転時においてもプリウェット液2の端部に盛り
上がりが生じないようにすることができる。図1(c)には、プリウェット液2の端部に盛
り上がりが生じていない様子が示されている。
プリウェット液2の端部は、塗布液3の端部よりも常に基板1の外周部側にあることが
望ましい。理由は、プリウェット液2の端部が塗布液3の端部に追い越されてしまうと、
追い越された箇所で濡れ性の向上効果が得られなくなるからである。これは例えば、プリ
ウェット液2の回転時間を長くし、塗布液3の滴下時間を遅らせることで実現可能である
。プリウェット液2の蒸気圧が高ければ、プリウェット液2が基板1の外周部に到達した
後、基板1の回転中に基板1の外周部から乾燥し始め、プリウェット2の端部は基板1の
中央部に向かって後退していくので、いずれプリウェット液2の端部が塗布液3の端部に
追い越される。
また、プリウェット液2の端部は、第1の滴下量M1の塗布液3の滴下が終了した段階
、または第1の回転数N1による回転が終了した段階で、基板1の端部(最外周部)1a
まで到達し、かつ乾燥によるプリウェット液2の後退が起こらないことが望ましい。これ
により、第2の滴下量M2の塗布液3の滴下を開始する段階で、プリウェット液2の端部
は基板1の端部1aまで到達し、そこで保持されていることとなる。
次に、図2(a)に示すように、基板1を第1の回転数N1よりも小さい第2の回転数N2
で回転させながら、基板1の中央部に塗布液3を第2の滴下量M2だけ滴下することで、
基板1の表面に塗布液3をさらに広げる。第1の滴下量M1の塗布液3の滴下と、第2の
滴下量M2の塗布液3の滴下は、連続的に行うことが望ましい。
基板1の回転数を第1の回転数N1から第2の回転数N2に落とすと、塗布液3が受ける
空気抵抗が弱まり、塗布液3が基板1の端部1aに向けて進みやすくなる。そして、この
状態で新たに第2の滴下量M2の塗布液3を滴下することで、基板1上にすでに滴下され
た塗布液3が押し出されることになる。その結果、塗布液3が基板1の端部1aまたは端
部1a近傍まで広がることとなる。
塗布液3の端部では、図2(a)に示すように、塗布液3の盛り上がりが低くなりながら
塗布液3が進んでいく。よって、盛り上がり部分の塗布液3で、基板1の外周部の残りの
大部分を塗布することができる。そのため、本実施形態では、第2の滴下量M2を多くす
る必要はなく、第2の滴下量M2は第1の滴下量M1未満で十分である。
また、プリウェット液2は、塗布液3が基板1の端部1aに到達する直前まで、基板1
の端部1aまで保持されていることが望ましい。理由は、プリウェット液2による濡れ性
の向上効果を、基板1の端部1aまで持続させるためである。そのため、プリウェット液
2としては蒸気圧の低い液体を採用することが望ましく、例えば、23℃における蒸気圧
が10hPa以下の液体を採用することが望ましい。この場合、プリウェット液2は最後
に、塗布液3によって基板1から押し出される。
次に、図2(b)に示すように、塗布液3の膜厚を決定するための第3の回転数で基板1
を回転させることで、塗布液3の膜厚を所定値に制御する。なお、基板1を第3の回転数
で回転させる前に、例えば、100rpm程度の低い回転数で基板1を回転させて数秒間
リフローを行ってもよい。また、塗布液3によるプリウェット液2の押し出しは、図2(
a)の段階ではなく、図2(b)の段階で行ってもよい。
その後、本実施形態では、塗布液3のエッジカットを行い、さらに、ベークにより塗布
液3の溶媒を蒸発させる。こうして、塗布液3から塗布膜が形成される。
ここで、第1実施形態の効果について説明する。
回転塗布方法では、基板1のサイズが大型化するに従って、基板1の回転時に塗布液3
が空気抵抗の影響を受けやすくなる。特に、基板1の外周部では基板1の中心部に比べて
空気抵抗が大きくなるため、基板1の回転数が増大するほど、基板1の外周部で塗布液3
が広がりにくくなる。この問題は、基板1を予めプリウェット液2で濡らしておく場合で
あっても回避することができない。
そこで、本実施形態では、プリウェット液2の滴下後に塗布液3を滴下する際に、まず
基板1を高速の第1の回転数N1で回転させながら塗布液3を滴下する。そして、基板1
の端部1aよりも内側の位置で塗布液3の進みが止まったら、基板1の回転数を低速の第
2の回転数N2に切り替えて塗布液3を滴下する。これにより、塗布液3の滴下量を少量
に抑えつつ、基板1の端部1aまたは端部1a近傍まで塗布液3を塗布して塗布膜を形成
することが可能となる。塗布液3の滴下量は、例えば、第2の滴下量M2を第1の滴下量
1よりも十分に少なくすることや、基板1の回転数の切り替えタイミングを適切に設定
して飛散による塗布液3の無駄を少なくすることなどで削減可能である。
また、本実施形態では、このような塗布液3の塗布処理を、基板1をプリウェット液2
で濡らしてから行うため、基板1の端部1aまたは端部1a近傍まで膜厚均一性の良好な
塗布液3を塗布することが可能となる。
本実施形態の回転塗布方法は、例えば、粘度が0.1〜1000mPa・sの塗布液3
を塗布する場合に好適に用いられるが、塗布液3の粘度はこの範囲外であってもよい。こ
の塗布液3は、有機材料で構成しても無機材料で構成してもよい。
2)第1実施形態の回転塗布装置
図3は、第1実施形態の回転塗布装置の構成を示す概略図である。上述の回転塗布方法
は例えば、図3の回転塗布装置により実行することができる。
図3の回転塗布装置は、プリウェット液供給部11と、塗布液供給部12と、保持部1
3と、回転軸14と、モータ15と、真空ライン16と、吸引源17と、制御部18とを
備えている。
図3では、ウエハ(基板)1が保持部13に載置されて水平に保持されている。保持部
13は、回転軸14に固定されており、この回転軸14を介してモータ15に連結されて
いる。モータ15は、鉛直方向に平行な回転軸線Lを中心に保持部13を回転駆動するこ
とで、ウエハ1を回転させる回転駆動源である。モータ15は、回転数(回転速度)が可
変なように構成されている。
ウエハ1は、表側の表面に相当する第1の表面と、裏側の表面に相当する第2の表面と
を有している。図3には、段差を有するウエハ1の第1の表面に塗布膜4が形成された様
子が示されている。ウエハ1は、第2の表面が保持部13に接するように保持部13に保
持される。この際、ウエハ1は、回転軸線L上にウェハ1の中心がくるように保持部13
に載置される。
保持部13は、真空ライン16を介して吸引源17に接続されている。保持部13に載
置されたウエハ1は、第2の表面を吸引源17による吸引力で真空吸着することにより保
持される。
塗布液供給部12は、保持部13に保持されているウエハ1に塗布液3を供給する装置
である。塗布液供給部12は、アーム12aと、保持部13に保持されているウェハ1に
塗布液3を滴下するよう、アーム12aの遊端部12bに下向きに開口しているノズル1
2cとを有している。さらに、塗布液供給部12は、アーム12aに塗布液供給管12d
を介して接続された塗布液供給源12fと、アーム12aと塗布液供給源12fとの間に
配置され、塗布液3の流量を調整する吐出制御装置12eとを有している。吐出制御装置
12eは、例えば圧送式ポンプなどの装置により実現される。
塗布液供給部12のアーム12aには、不図示のアーム移動機構が接続されている。ア
ーム移動機構は、ノズル12cを、ウエハ1から離れたところにあるノズル12cの保管
場所から、塗布液3の滴下位置であるウエハ1の中央部の上部まで移動させる機能を有し
ている。アーム移動機構はさらに、塗布液3の滴下位置でノズル12cの高さを調整する
機能を有している。
プリウェット液供給部11は、保持部13に保持されているウエハ1にプリウェット液
2を供給する装置である。プリウェット液供給部11は、塗布液供給部12と同様に、ア
ーム11aと、遊端部11bと、ノズル11cと、プリウェット液供給管11dと、吐出
制御装置11eと、プリウェット液供給源11fと、不図示のアーム移動機構とを有して
いる。
本実施形態では例えば、塗布液3としてフォトレジストを使用することで、塗布膜4と
してレジスト膜を形成する。この場合には、プリウェット液2として、例えばフォトレジ
ストの溶媒のように、フォトレジストと相溶性のある液体を使用することが望ましい。
制御部18は、例えばコンピュータにより構成されており、回転塗布装置の各部の動作
を制御する。また、制御部18は、例えば操作者がウェハ1の処理手順をプログラミング
することで、ウエハ1の処理を円滑化できる機能を有している。
制御部18は例えば、モータ15の回転速度や回転時間、塗布液供給部12による塗布
液3の滴下量や吐出速度、プリウェット液供給部11によるプリウェット液2の滴下量や
吐出速度、塗布液供給部12とプリウェット液供給部11のアーム移動機構の動作などを
制御する。上述の回転駆動方法は例えば、プリウェット液供給部11と、塗布液供給部1
2と、モータ15の動作を制御部18により制御することで実現可能である。
3)第1実施形態の回転塗布方法の具体例
図4と図5はそれぞれ、第1実施形態の回転塗布方法の具体例を説明するための表とグ
ラフである。図4は、第1実施形態の回転塗布方法のレシピの一例を示し、図5は、この
レシピで回転塗布装置を動作させるシーケンスの一例を示している。なお、このレシピに
関する実験においては、粘度が1mPa・sの塗布液3を使用した。
まず、プリウェット液供給部11により、ウエハ1の中央部にプリウェット液2を滴下
量Mpだけ滴下する(ステップS1)。符号Tp1は、プリウェット液2を滴下量Mpだけ滴
下する滴下時間を表す。滴下量Mpは、例えば3mlである。
次に、モータ15によりウエハ1を回転数Npで回転させて、ウエハ1の表面にプリウ
ェット液を広げる(ステップS2)。符号Tp2は、回転数Npによるウエハ1の回転時間
を表す。回転数Npは、例えば1000〜4000rpmであり、回転時間Tp2は、例え
ば0.1〜3s(秒)である。
プリウェット液2として蒸気圧が高い液体を用いると、塗布液3がウエハ1の端部1a
に到達する前にプリウェット液2が蒸発してしまい、ウエハ1の外周部に塗布むらが発生
することがある。そのため、塗布液3がウエハ1の端部1aに到達するまで、プリウェッ
ト液2がウエハ1の端部1aまで維持されるようにすることが望ましい。そこで、プリウ
ェット液2は、塗布液3と相溶性があり、塗布液3よりも低粘度で、23℃における蒸気
圧が10hPa以下の液体であることが望ましい。
次に、モータ15によりウエハ1を第1の回転数N1で回転させながら、塗布液供給部
12によりウエハ1の中心部に塗布液3を第1の滴下量M1だけ滴下することで、ウエハ
1の表面に塗布液3を広げる(ステップS3)。符号T1は、第1の回転数N1によるウエ
ハ1の回転時間を表す。
ここで、第1の回転数N1は、第1の滴下量M1の塗布液3が空気抵抗によりウエハ1全
体に均一に広がらない回転数に設定される。例えば、ウエハ1の直径が300mmである
場合には、第1の回転数N1は2000〜4000rpmに設定され、第1の滴下量M1
0.3mlに設定される。なお、第1の滴下量M1の塗布液3が空気抵抗によりウエハ1
全体に均一に広がらない状態とは、例えば図1(c)に示すような状態である。
次に、モータ15によりウエハ1を第1の回転数N2より小さい第2の回転数N2で回転
させながら、塗布液供給部12によりウエハ1の中心部に塗布液3を第2の滴下量M2
け滴下することで、ウエハ1の表面に塗布液3をさらに広げる(ステップS4)。符号T
2は、第2の回転数N2によるウエハ1の回転時間を表す。
第1の滴下量M1の塗布液3の滴下と、第2の滴下量M2の塗布液3の滴下は、連続して
実施してもよい。また、第2の滴下量M2は、第1の滴下量M1よりも少なくてよく、例え
ば0.1mlに設定される。この場合、塗布液3の全滴下量M1+M2は、0.4mlとな
る。また、第2の回転数N2は、例えば1000〜3000rpmに設定される。
符号Vは、塗布液3の吐出速度(単位時間あたりの吐出量)を表す。第1および第2の
滴下量M1、M2の塗布液3の滴下において、塗布液3の吐出速度はそれぞれ、M1/T1
2/T2と定義される。以下、前者を第1の吐出速度と呼び、後者を第2の吐出速度と呼
ぶ。本レシピでは、第1の吐出速度が第2の吐出速度と等しいが、第1の吐出速度は第2
の吐出速度よりも遅いことが望ましい。これにより、第1の滴下量M1の塗布液3の滴下
に長い時間をかけ、塗布液3の端部の盛り上がりを大きくすることができる。第1の吐出
速度を第2の吐出速度よりも遅くする具体例については、第2実施形態で説明する。
次に、モータ15によりウエハ1を回転数N3で回転させてリフロー処理を行なう(ス
テップS5)。符号T3は、回転数N3によるウエハ1の回転時間を表す。このリフロー処
理により、ウエハ1上に塗布された塗布液3の膜厚均一性が向上する。なお、リフロー処
理は省略してもよい。
次に、モータ15により塗布液3の膜厚を決定するための回転数N4でウエハ1を回転
させる(ステップS6)。これにより、ウエハ1上に塗布された塗布膜3の膜厚が所望値
に制御される。符号T4は、回転数N4によるウエハ1の回転時間を表す。なお、回転数N
4は、上述の第3の回転数に相当する。
その後、本レシピでは、シンナーにより塗布液3のエッジカットを行う。さらに、ウエ
ハ1をホットプレートに自動搬送し、ウエハ1をホットプレートによりベークして、塗布
液3の溶媒を蒸発させる。さらに、ベーク後のウエハ1を冷却する。こうして、塗布液3
から塗布膜4が形成される。
塗布液3の例としては、上述の例のほか、ポリシラザン等のシラザン類や、ポリシロキ
サン等のシロキサン類が挙げられる。前者の具体例としては、Si、N、Hの元素だけで
構成されたペルヒドロポリシラザン(PHPS)が挙げられ、後者の具体例としては、S
i、O、Hの元素だけで構成されたハイドロジェンシルセスキオキサン(HSQ)が挙げ
られる。
プリウェット液2の代表例としては、レジストに対してはシクロヘキサノン、シラザン
類やシロキサン類に対してはジ−n−ブチルエーテルが挙げられるが、プリウェット液2
の別の例としては、テルペン類が挙げられる。テルペン類は一般に、蒸気圧が23℃にお
いて6hPa以下であり、ジ−n−ブチルエーテルの蒸気圧よりも低い蒸気圧を有してい
る。よって、テルペン類は、塗布液3の塗布処理中に蒸発しにくく、プリウェット液2と
して使用するのに適している。テルペン類の例としては、α−ピネン、β−ピネン、p−
メンタン、d−リモネン、ジペンテン、1,8−シネオールなどが挙げられる。なお、プ
リウェット液2は、テルペン類を含有する混合物でもよい。また、プリウェット液2は、
テルペン類のように蒸気圧が低い液体であれば、テルペン類以外の液体であってもよい。
次に、プリウェット液2と塗布液3のプロセス時間について説明する。例えば、基板1
の中央にプリウェット液2としてジ−n−ブチルエーテルまたはα−ピネンを3ml滴下
し、回転数Npを1000rpmに設定し、基板1を回転時間Tpだけ回転させる。次に、
回転数N1を2500rpmに上げると同時に、1mPa・sの粘度を有する塗布液3を
滴下する。この際、ジ−n−ブチルエーテルを用いる場合には、Tpを0.1sを超える
時間にすると、基板外周部で塗布むらが生じてしまう。一方、α−ピネンを用いる場合に
は、Tpが長い方が塗布むらの発生がなく膜厚均一性も向上させることができ、Tpを0.
5s以上(よりよくは1s以上)に設定することで良好な塗布膜4を形成できる。
プリウェット液2を広げる時間Tpとその後の塗布液3滴下終了までの時間の合計時間
は、長い時間に設定することで塗布液3の使用量を削減できる。この合計時間は、例えば
約1.5s以上である。
以上のように、本実施形態では、プリウェット液2の滴下後に塗布液3を滴下する場合
において、まず、基板1を第1の回転数N1で回転させながら塗布液3を滴下し、次に、
基板1を回転数N1よりも小さい第2の回転数N2で回転させながら塗布液3を滴下する。
これにより、本実施形態によれば、塗布液3の滴下量を削減しつつ、より広範囲に塗布膜
4を形成することが可能となる。
(第2実施形態)
1)第2実施形態の回転塗布方法
図6〜図21はそれぞれ、第2実施形態の回転塗布方法の第1〜第16の例を説明する
ためのグラフである。
第2実施形態では、基板1を第1の回転数N1で回転させながら塗布液3を滴下すると
きに、塗布液3を第1の吐出速度V1で基板1に吐出する。また、本実施形態では、基板
1を回転数N1よりも小さい第2の回転数N2で回転させながら塗布液3を滴下するときに
、塗布液3を第1の吐出速度V1よりも速い第2の吐出速度V2で基板1に吐出する。以下
、このような第2実施形態の回転塗布方法の種々の例について説明する。
以下の各例は、基板1として直径300mmのウエハを用いることを前提に説明する。
ただし、本実施形態は、その他の基板1にも適用可能であり、例えば、より小さな直径の
基板1を用いる場合や、液晶ディスプレイ基板のようにサイズの大きな基板1を用いる場
合にも適用可能である。
図6は、第2実施形態の回転塗布方法の第1の例を説明するためのグラフである。図6
の横軸は時間を示し、図6の縦軸は基板1の回転数と塗布液3の吐出速度を示す。
図6では、まず時間Tp1内においてプリウェット液2を滴下し、次に時間Tp2内におい
て基板1を回転数Npで回転させて基板1上にプリウェット液2を広げる。回転数Npは例
えば、1000〜4000rpmの範囲内において、プリウェット液2の乾燥性や塗布液
3との相溶性などから総合的に決定する。なお、図6では、時間Tp1内においても基板1
を回転させるようにしてもよい。
図6では次に、基板1を第1の回転数N1で回転させながら、塗布液3を第1の吐出速
度V1で第1の滴下量M1だけ滴下する。次に、基板1を第2の回転数N2で回転させなが
ら、塗布液3を第1の吐出速度V1よりも速い第2の吐出速度V2で第2の滴下量M2だけ
滴下する。なお、図6では、第1の吐出速度V1で1回目の吐出を行った後、連続して第
2の吐出速度V2で2回目の吐出を行っているが、代わりに、1回目の吐出後に一旦吐出
を停止してから2回目の吐出を行ってもよい(図7参照)。
図6において、塗布液3の滴下量はM1>M2とすることが望ましい。これにより、少量
の塗布液3を最後に高速で吐出することで、塗布液3の膜厚の面内均一性を向上させるこ
とができる。第1の回転数N1は、塗布液3の濃度や粘度を考慮して設定することが望ま
しく、例えば500〜4000rpmに設定される。また、第2の回転数N2は、第1の
回転数N1よりも低くすることが望ましい。
図6において、第2の回転数N2は、リフロー用の回転数に設定してもよい。この場合
には例えば、第2の回転数N2を100〜500rpmに設定し、時間T2を1〜5秒に設
定する。リフローには、塗布液3の膜厚の面内均一性を高める効果がある。そこで、この
効果を取り入れるため、基板1を第2の回転数N2で回転している途中で、塗布液3の滴
下を停止してもよい(図8参照)。また、第2の回転数N2は、500rpmよりも高い
値(例えば1000rpm以上)に設定してもよい。
図6〜図8では例えば、第1の吐出速度V1を1ml/s以下に設定し、第2の吐出速
度V2を1.5ml/s以上に設定するが、その他の値に設定してもよい。また、図6や
図8では、基板1の回転数がN1からN2に切り替わるのとほぼ同時に、塗布液3の吐出速
度をV1からV2に変更しているが、回転数の切り替えタイミングと吐出速度の変更タイミ
ングは一致していなくてもよい。例えば、基板1を第1の回転数N1で回転させている間
に、吐出速度をV1からV2に変更してもよい。同様に、基板1を第2の回転数N2で回転
させている間に、吐出速度をV1からV2に変更してもよい。
図6では次に、基板1を回転数N4で時間T4だけ回転させる。回転数N4は、塗布膜3
の膜厚決定回転数である。ここでは、回転数N4を回転数N2より大きく設定しているが、
回転数N4は回転数N2より小さく設定してもよい。
その後、図6のプロセスでは、リンス液でエッジカットや裏面洗浄を行い、さらに任意
の回転数で基板1の回転を継続してリンス液の乾燥を行う。この乾燥のための回転数に制
限はない。
プロセス時間の短縮のため、第2の回転数N2の工程と膜厚決定回転数N4の工程は、合
わせて行うことも可能である(図9参照)。図9では、基板1を第1の回転数N1で回転
させながら塗布液3を第1の吐出速度V1で滴下し、続いて、基板1を膜厚決定回転数N4
で回転させながら塗布液3を第2の吐出速度V2で滴下する。そして、基板1を膜厚決定
回転数N4で回転させている間に、塗布液3の吐出を停止し、そのまま基板1の回転を継
続する。
次に、図10〜図13の回転塗布方法について説明する。
図10では、基板1を第1の回転数N1で回転させている途中で、第1の吐出速度V1
よる塗布液3の吐出を開始する。回転開始のタイミングと吐出開始のタイミングは、回転
塗布装置のタイプやプログラミングの条件により多少ずれることがある。そのような場合
でも、回転数に応じて吐出速度を設定することで、塗布液3の滴下量を薬液量を削減しな
がら、膜厚の面内均一性に優れた塗布膜4を形成することができる。
また、図11に示すように、回転数Npと第1の回転数N1を同じ値に設定し、これらの
期間の間は基板1を連続して回転させ、基板1を回転数Np(=N1)で回転させている途
中で、第1の吐出速度V1による塗布液3の吐出を開始してもよい。
また、図12に示すように、基板1を第1の回転数N1で回転させている途中から第1
の吐出速度V1による吐出を開始し、基板1を第2の回転数N2で回転させている途中で第
2の吐出速度V2による吐出を終了してもよい。
また、図13に示すように、基板1を第1の回転数N1で回転させ始める前から第1の
吐出速度V1による吐出を開始し、基板1を第2の回転数N2で回転させ終わった後に第2
の吐出速度V2による吐出を終了してもよい。
以上のように、本実施形態では、基板1の回転と塗布液3の吐出のタイミングがずれて
いてもよい。また、本実施形態では、図10〜図13の例を組み合わせて用いてもよい。
次に、図14〜図16の回転塗布方法について説明する。
本実施形態において、塗布液3の吐出は、基板1の回転数が一定しているときに行う必
要はない。例えば、図14に示すように、基板1の回転数を上昇させながら、第1の吐出
速度V1による吐出を行ってもよい。また、図14とは逆に、基板1の回転数を下降させ
ながら、第1の吐出速度V1による吐出を行ってもよい。これは、第2の吐出速度V2によ
る吐出に関しても同様である。
また、第1の吐出速度V1から第2の吐出速度V2への変更は、図15に示すように緩や
かに行ってもよいし、図16に示すように段階的に行ってもよい。
次に、図17〜図19の回転塗布方法について説明する。
図17と図18では、基板1を第2の回転数N2で回転させた後に、回転数N3で回転さ
せる。回転数N3は、第2の回転数N2より小さくても大きくてもよい。回転数N3による
回転処理は、リフロー工程としてもよい。図17と図18では、基板1を回転数N3で回
転させた後に、膜厚決定回転数N4で回転させる。なお、第2の吐出速度V2による塗布液
3の吐出は、図17に示すように第2の回転数N2の回転時に終了してもよいし、図18
に示すように回転数N3の回転時まで継続してもよい。
一方、図19では、基板1を第1の回転数N1で回転させる前に、回転数N5で時間T5
だけ回転させる。第1の吐出速度V1による吐出は、基板1を回転数N5で回転させている
途中から開始し、基板1の回転数を第1の回転数N1に切り替えた後も継続する。なお、
図19では、第1の吐出速度V1による吐出を、回転数N5による回転が終わった後に開始
してもよい。
次に、図20と図21の回転塗布方法について説明する。
図20では、基板1を第2の回転数N2で回転させながら塗布液3を第2の吐出速度V2
で吐出した後、基板1の回転数を第2の回転数N2に維持しながら塗布液3を第3の吐出
速度V3で吐出する。図20では、第3の吐出速度V3を、第2の吐出速度V2よりも遅い
速度に設定する。また、第3の吐出速度V3は、第1の吐出速度V1より速くても遅くても
よいし、第1の吐出速度V1と同じ速度でもよい。
ここで、図20の処理の効果について説明する。図6〜図19の処理では、塗布液3の
吐出速度を第1の吐出速度V1から第2の吐出速度V2に変更するが、このように吐出速度
を処理中に変更すると、塗布液配管内の圧力が変化するため、塗布液3の吐出状態が不安
定になることがある。例えば、吐出の開始や終了をバルブの開閉により制御する際に、配
管内の圧力変化やバルブ開閉による配管内の体積変化が原因で、塗布液3が意図せず排出
されたり、吸い上げられたりすることがある。このような現象が起こると、塗布液3の配
管内にノズル12cから気泡が吸い上げられてたまることがあり、塗布液3の吐出が不安
定になることで、塗布むらなどにつながる。そこで、図20の処理では、このような気泡
の吸い上げを防止するために、第2の吐出速度V2による吐出終了後に、吐出速度を第3
の吐出速度V3に低下させて短時間だけ少量の塗布液3を追加吐出している。
第3の吐出速度V3による塗布液3の滴下量は、できるだけ少ないことが好ましい。こ
の滴下量は例えば、0.01〜0.02mlに設定される。この場合、第3の吐出速度V
3を1ml/sに設定すると、第3の吐出速度V3による塗布液3の滴下時間は0.01〜
0.02sとなり、非常に短くなる。
図21は、図20の変形例を示す。図21ではまず、基板1を第1の回転数N1で回転
させながら、塗布液3を第1の吐出速度V1で吐出する。次に、基板1の回転数を第1の
回転数N1に維持しながら、塗布液3を第2の吐出速度V2で吐出する。次に、基板1の回
転数を第2の回転数N2に減速させ、その減速途中で塗布液3の吐出速度を第3の吐出速
度V3に低下させる。そして、基板1を第2の回転数N2で回転させている途中で、第3の
吐出速度V3による吐出を終了する。図21の処理によれば、図20の処理と同様に、塗
布液3の吐出状態を改善することができる。
なお、図20や図21における第3の吐出速度V3の吐出は、図5〜図19のいずれか
の第2の吐出速度V2の吐出の後に続けて行ってもよい。すなわち、図20や図21の処
理は、図5〜図19の処理と組み合わせて実行してもよい。
また、図20や図21の処理のように、吐出終了時に低い吐出速度で少量の塗布液3を
吐出して吐出状態を改善する手法は、回転塗布方法に限らず、他の塗布方法でも使用する
ことができる。また、この手法は、プリウェット液2を使用しない場合にも適用すること
ができる。プリウェット液2を使用しない場合には、プリウェット液2を使用する場合に
比べて塗布液3の使用量が増大するものの、第2実施形態の吐出速度制御の効果により、
膜厚の面内均一性の良好な塗布膜4を形成することができる。
また、図20や図21の処理では、2段階の吐出速度V1、V2で塗布液3の吐出を行っ
た後に、吐出状態の改善のための吐出を行っているが、代わりに、3段階以上の吐出速度
で塗布液3の吐出を行った後に、吐出状態の改善のための吐出を行ってもよい。別言する
と、吐出状態の改善のための吐出の前には、吐出速度を何回変更してもよい。
さらに、吐出速度V3で塗布液3の吐出を行う前後または途中において、基板1の回転
速度を変更する工程を追加してもよい。
なお、図6〜図21の処理は、第2実施形態の回転塗布方法の一例に過ぎず、第2実施
形態の回転塗布方法は例えば、図6〜図21の処理を組み合わせて実行してもよいし、図
6〜図21の処理とは別の形で実行してもよい。
第2実施形態のように、基板1の回転数と塗布液3の吐出速度を変えながら塗布処理を
行うためには、精密な回転数制御や吐出制御を行うことが望まれる。例えば、塗布液3と
してフォトレジストを使用する場合、現状では滴下量を0.5ml以下に設定することが
求められることがある。そのため、このような状況下でも第2実施形態の塗布処理を実行
可能な精密な制御が望まれる。
例えば、図6の塗布処理において、第1の吐出量M1を0.4ml、第2の吐出量M2
0.1mlに設定することを想定する(M1+M2=0.5ml)。この場合、第1の吐出
速度V1を0.5ml/sとすると、時間T1は0.8sである。また、第2の吐出速度V
2を1ml/sとすると、時間T2は0.1sである。ここで、第2の吐出速度V2を2m
l/sに上げると、時間T2は0.05sに短縮される。このように、第2の吐出速度V2
を上げると、時間T2を短くする必要が生じ、より精密な制御が要求されることとなる。
この問題への対応策については後述する。
2)第2実施形態の回転塗布方法の具体例
図22は、第2実施形態の回転塗布方法の具体例を説明するための表である。図22は
、第2実施形態の回転塗布方法のレシピの一例を示している。以下、このレシピで上述の
回転塗布装置を動作させた場合について説明する。なお、このレシピに関する実験におい
ては、粘度が1mPa・sの塗布液3を使用した。
まず、プリウェット液供給部11により、ウエハ1の中央部にプリウェット液2を滴下
量Mpだけ滴下する(ステップS1)。滴下量Mpは、例えば3mlである。
次に、モータ15によりウエハ1を回転数Npで回転させて、ウエハ1の表面にプリウ
ェット液を広げる(ステップS2)。回転数Npは、例えば1000〜4000rpmで
あり、回転時間Tp2は、例えば0.1〜3s(望ましくは0.5s以上)である。
次に、モータ15によりウエハ1を第1の回転数N1で回転させながら、塗布液供給部
12によりウエハ1の中心部に塗布液3を第1の滴下量M1だけ滴下することで、ウエハ
1の表面に塗布液3を広げる(ステップS3)。
ここで、第1の回転数N1は、第1の滴下量M1の塗布液3が空気抵抗によりウエハ1全
体に均一に広がらない回転数に設定してもよい。例えば、ウエハ1の直径が300mmで
ある場合には、第1の回転数N1は2500〜4000rpmに設定される。塗布液3よ
り先に滴下されたプリウェット液2は、粘性が低いため、空気抵抗の影響を受けにくい。
そのため、塗布液3が空気抵抗により基板1上を流れなくなっても、プリウェット液2は
基板1上を流れて基板1の外周部まで到達することが可能である。なお、第1の回転数N
1は、2500rpmより低くして、塗布液3が空気抵抗を受けにくいようにしてもよい
第1の滴下量M1は、例えば0.3ml程度である。また、ステップS3では、塗布液
3を第1の吐出速度V1で吐出すると共に、この第1の吐出速度V1を0.2〜0.8ml
/sに設定する。この結果、第1の吐出速度V1による吐出時間は、0.375〜1.5
sとなる。この場合、回転時間T1は、この吐出時間に合わせて設定するが、吐出時間に
完全に一致させる必要はなく、吐出開始や吐出終了のタイミングが回転開始や回転終了の
タイミングと一致しなくてもよい。
次に、モータ15によりウエハ1を第1の回転数N2より小さい第2の回転数N2で回転
させながら、塗布液供給部12によりウエハ1の中心部に塗布液3を第2の滴下量M2
け滴下することで、ウエハ1の表面に塗布液3をさらに広げる(ステップS4)。
第1の滴下量M1の塗布液3の滴下と、第2の滴下量M2の塗布液3の滴下は、連続して
実施してもよい。また、第2の滴下量M2は、第1の滴下量M1よりも少なくてよく、例え
ば0.1ml程度に設定される。この場合、塗布液3の全滴下量M1+M2は、0.4ml
程度となる。また、第2の回転数N2は、例えば2000〜3000rpmに設定され、
第1の回転数N1よりも小さい値に設定される。
ステップS4では、塗布液3を第2の吐出速度V2で吐出すると共に、この第2の吐出
速度V2を1.0〜2.5ml/sに設定する。この結果、第2の吐出速度V2による吐出
時間は、0.04〜0.1sとなる。この場合、回転時間T2は、この吐出時間に合わせ
て設定するが、吐出時間に完全に一致させる必要はなく、吐出開始や吐出終了のタイミン
グが回転開始や回転終了のタイミングと一致しなくてもよい。
次に、モータ15により膜厚決定回転数N4でウエハ1を回転させる(ステップS5)
。これにより、ウエハ1上に塗布された塗布膜3の膜厚が所望値に制御される。回転数N
4は、例えば1900rpmであり、回転時間T4は、例えば15sである。
その後、本レシピでは、シンナーにより塗布液3のエッジカットと裏面洗浄を行う。さ
らに、ウエハ1をホットプレートに自動搬送し、ウエハ1をホットプレートによりベーク
して、塗布液3の溶媒を蒸発させる。さらに、ベーク後のウエハ1を冷却する。こうして
、塗布液3から塗布膜4が形成される。
本レシピで塗布された塗布液3を観測し、その膜厚を測定したところ、塗布むらは観測
されず、膜厚の面内均一性も良好であった。
図23は、第2実施形態の回転塗布方法の別の具体例を説明するための表である。図2
3は、図22と同様に、第2実施形態の回転塗布方法のレシピの一例を示している。
まず、ウエハ1にプリウェット液2を滴下量Mpだけ滴下する(ステップS1)。滴下
量Mpは、例えば3mlである。次に、ウエハ1を回転数Npで回転させて、ウエハ1の表
面にプリウェット液を広げる(ステップS2)。回転数Npは、例えば1000〜400
0rpmであり、回転時間Tp2は、例えば0.1〜3sである。
次に、ウエハ1を第1の回転数N1で回転させながら、ウエハ1に塗布液3を第1の滴
下量M1だけ滴下することで、ウエハ1の表面に塗布液3を広げる(ステップS3)。第
1の回転数N1は、例えば2500〜4000rpmであり、第1の滴下量M1は、例えば
0.3ml程度である。また、ステップS3では、塗布液3を第1の吐出速度V1で吐出
すると共に、この第1の吐出速度V1を0.2〜0.8ml/sに設定する。
次に、ウエハ1を第1の回転数N2より小さい第2の回転数N2で回転させながら、ウエ
ハ1に塗布液3を第2の滴下量M2だけ滴下することで、ウエハ1の表面に塗布液3をさ
らに広げる(ステップS4)。第2の回転数N2は、例えば2000〜3000rpmで
あり、第2の滴下量M2は、例えば0.1ml程度である。また、ステップS4では、塗
布液3を第2の吐出速度V2で吐出すると共に、この第2の吐出速度V2を1.0〜2.5
ml/sに設定する。
次に、ウエハ1を回転数N3で回転させてリフロー処理を行なう(ステップS5)。こ
のリフロー処理により、ウエハ1上に塗布された塗布液3の膜厚均一性が向上する。回転
数N3は、例えば100rpmであり、回転時間T3は、例えば1sである。
次に、膜厚決定回転数N4でウエハ1を回転させる(ステップS6)。これにより、ウ
エハ1上に塗布された塗布膜3の膜厚が所望値に制御される。回転数N4は、例えば19
00rpmであり、回転時間T4は、例えば15sである。
その後、本レシピでは、塗布液3のエッジカット、裏面洗浄、ウエハ1のベーク、ウエ
ハ1の冷却を行う。こうして、塗布液3から塗布膜4が形成される。
本レシピで塗布された塗布液3を観測し、その膜厚を測定したところ、塗布むらは観測
されず、膜厚の面内均一性も良好であった。
図24は、第2実施形態の回転塗布方法を実施した際の実験結果を示した表である。具
体的には、図24は、図22のレシピにより様々な塗布量M1+M2で塗布膜3を塗布した
際の、塗布むらの観測結果と、膜厚均一性の測定結果を示している。
図24に示す結果によれば、膜厚均一性はM1+M2=0.30mlでも良好だが、塗布
むらがM1+M2=0.30mlにて発生した。この結果から、塗布量M1+M2を0.32
ml以上に設定すれば、塗布むらの発生を抑制しつつ、膜厚均一性の良好な塗布膜3が得
られることが分かった。
一方、プリウェット液2を使用せずに、M1+M2=0.40mlとして図22や図23
のレシピや第2実施形態のその他の方法で塗布膜3を塗布したところ、どのような方法を
採用しても、塗布むらが生じ、ウエハ1の外周部に塗布膜3が塗られない場所が残った。
ここで、図22のレシピに対し、吐出状態の改善のための第3の吐出速度V3の吐出を
適用した場合の実験結果について説明する。
図22のレシピで第2の吐出速度V2の吐出を行った後に、塗布液ノズル12cの状態
観測を行ったところ、第1の吐出速度V1と第2の吐出速度V2との差が大きくなるに従っ
て、吐出終了と同時にノズル12c中に空気が吸い込まれながら塗布液3が逆流する現象
が見られた。この現象が顕著になると、配管中に気泡が取り込まれ、塗布不良等の問題が
発生する。
そこで、図22のレシピにより第1、第2の吐出速度V1、V2で塗布液3を吐出した後
に、第3の吐出速度V3で塗布液3を吐出量M3だけ吐出した。V3の値は、V1以上でかつ
2未満の値とした。例えば、V3を0.25〜1.0ml/sに設定し、M3を0.01
〜0.02mlに設定したところ、ノズル12cの吐出状態が改善された。
なお、第3の吐出速度V3での塗布液3の吐出量は、0.1ml以下(例えば0.01
〜0.20ml)の少量で十分であり、その吐出時間は0.1s以下(例えば0.01〜
0.02s)に設定されることが多いと考えられる。そのため、本実施形態の塗布液供給
部12は、塗布液3の吐出量を0.1ml以下の単位(例えば0.01ml単位や、それ
以下の単位)で制御でき、かつ、塗布液3の吐出時間を0.1s以下の単位(例えば0.
01s単位や、それ以下の単位)で制御できるよう構成することが望ましい。このような
構成は例えば、ノズル12cの径を小径化することや、吐出制御装置12eを高性能化す
ることで実現可能である。同様に、モータ15の回転時間は、0.1s以下の単位(例え
ば0.01s単位や、それ以下の単位)で制御できるよう構成することが望ましい。
本実施形態では、このような構成により、塗布液3をそれぞれ第1〜第3の吐出速度V
1〜V3で吐出する第1〜第3の吐出時間を0.1s以下とすることや、塗布液3をそれぞ
れ第1〜第3の吐出速度V1〜V3で吐出する間の塗布液3の第1〜第3の吐出量を0.1
ml以下とすることが可能となる。本実施形態では、第1〜第3の吐出時間の内のいずれ
か1つだけを0.1s以下としてもよいし、2つ以上を0.1s以下としてもよい。同様
に、本実施形態では、第1〜第3の吐出量の内のいずれか1つだけを0.1ml以下とし
てもよいし、2つ以上を0.1ml以下としてよい。
なお、塗布液供給部12やモータ15をこのような構成とすることは、第3の吐出速度
3による吐出の精度を向上させるだけでなく、第1、第2の吐出速度V1、V2の切り替
えの精度も向上させることとなる。
以上のように、本実施形態では、基板1を第1の回転数N1で回転させながら塗布液3
を滴下するときに、塗布液3を第1の吐出速度V1で基板1に吐出する。また、本実施形
態では、基板1を回転数N1よりも小さい第2の回転数N2で回転させながら塗布液3を滴
下するときに、塗布液3を第1の吐出速度V1よりも速い第2の吐出速度V2で基板1に吐
出する。これにより、本実施形態によれば、塗布液3の滴下量を削減しつつ、より広範囲
に塗布膜4を形成することが可能となる。さらには、本実施形態によれば、塗布液3の膜
厚の面内均一性を、第1実施形態の場合よりもさらに向上させることが可能となる。
以上、第1及び第2実施形態について説明したが、これらの実施形態は、例として提示
したものであり、発明の範囲を限定することを意図したものではない。これらの実施形態
は、その他の様々な形態で実施することができる。また、これらの実施形態に対し、発明
の要旨を逸脱しない範囲内で、種々の省略、置換、変更を行うことにより、様々な変形例
を得ることもできる。これらの形態や変形例は、発明の範囲や要旨に含まれており、特許
請求の範囲及びこれに均等な範囲には、これらの形態や変形例が含まれる。
例えば、これらの実施形態によれば、プリウェットを行わない場合でも、吐出速度を変
更することで、塗布液3の使用量を減らすことができる。また、これらの実施形態では、
プリウェットを行わない場合において、塗布液3の端部が盛り上がらないようにしてもよ
いし、第1の滴下量M1の吐出によって基板1の端部まで塗布液3が到達するようにして
もよい。
1:基板(ウエハ)、2:プリウェット液、3:塗布液、4:塗布膜、
11:プリウェット液供給部、12:塗布液供給部、13:保持部、14:回転軸、
15:モータ、16:真空ライン、17:吸引源、18:制御部

Claims (13)

  1. 基板にプリウェット液を滴下するプリウェット液供給部と、
    前記基板に塗布液を滴下する塗布液供給部と、
    前記基板を回転させるモータと、
    前記プリウェット液供給部、前記塗布液供給部、および前記モータの動作を制御する制
    御部とを備え、
    前記制御部は、
    前記プリウェット液供給部により前記基板に前記プリウェット液を滴下して、前記モー
    タにより前記基板を回転させることで、前記基板の表面に前記プリウェット液を広げ、
    前記基板の表面に前記プリウェット液を広げた後、前記モータにより前記基板を第1の
    回転数(rpm)で回転させながら、前記塗布液供給部により前記基板に前記塗布液を第
    1の吐出速度で第1の滴下量だけ滴下することで、前記基板の端部よりも内側の位置まで
    前記塗布液を広げ、
    前記塗布液を前記第1の滴下量だけ滴下した後、前記モータにより前記基板を前記第1
    の回転数よりも小さい第2の回転数(rpm)で回転させながら、前記塗布液供給部によ
    り前記基板に前記塗布液を前記第1の吐出速度よりも速い第2の吐出速度で第2の滴下量
    だけ滴下することで、前記基板の端部または端部近傍まで前記塗布液を広げ、
    前記塗布液を前記第2の吐出速度で吐出した後、前記塗布液供給部により前記塗布液を
    前記第2の吐出速度よりも遅い第3の吐出速度で、前記第1の滴下量と前記第2の滴下量
    の和よりも少ない第3の滴下量だけ前記基板に吐出し、
    前記塗布液供給部は、前記塗布液をそれぞれ前記第1および第2の吐出速度で吐出する
    第1および第2の吐出時間の内、第2の吐出時間を、0.1秒以下とし、
    前記塗布液供給部は、前記第1および第2の滴下量の内、第2の滴下量を、0.1ml
    以下とする、
    回転塗布装置。
  2. 基板に塗布液を滴下する塗布液供給部と、
    前記基板を回転させるモータと、
    前記塗布液供給部および前記モータの動作を制御する制御部とを備え、
    前記制御部は、
    前記モータにより前記基板を第1の回転数(rpm)で回転させながら、前記塗布液供
    給部により前記基板に前記塗布液を第1の吐出速度で第1の滴下量だけ滴下し、
    前記塗布液を前記第1の滴下量だけ滴下した後、前記モータにより前記基板を前記第1
    の回転数よりも小さい第2の回転数(rpm)で回転させながら、前記塗布液供給部によ
    り前記基板に前記塗布液を前記第1の吐出速度よりも速い第2の吐出速度で第2の滴下量
    だけ滴下し、
    前記塗布液を前記第2の吐出速度で吐出した後、前記塗布液供給部により前記塗布液を
    前記第2の吐出速度よりも遅い第3の吐出速度で、前記第1の滴下量と前記第2の滴下量
    の和よりも少ない第3の滴下量だけ前記基板に吐出する、
    回転塗布装置。
  3. 前記基板を前記第2の回転数で回転させながら前記塗布液を滴下するときに、前記塗布
    液を前記第1の吐出速度で吐出した後、前記塗布液供給部により吐出速度を前記第1の吐
    出速度から前記第2の吐出速度へと吐出を止めずに吐出速度を変更する、
    請求項2に記載の回転塗布装置。
  4. 前記モータにより前記基板を前記第1の回転数で回転させながら、前記塗布液供給部に
    より前記基板に前記塗布液を前記第1の滴下量だけ滴下することで、前記基板の端部より
    も内側の位置まで前記塗布液を広げ、
    前記塗布液を前記第1の滴下量だけ滴下した後、前記モータにより前記基板を前記第2
    の回転数で回転させながら、前記塗布液供給部により前記基板に前記塗布液を前記第2の
    滴下量だけ滴下することで、前記基板の端部または端部近傍まで前記塗布液を広げる、
    請求項2または3に記載の回転塗布装置。
  5. 前記第1の回転数は、前記基板の端部よりも内側の位置まで広がった前記塗布液の端部
    に、盛り上がりが生じる回転数である、請求項4に記載の回転塗布装置。
  6. さらに、前記基板にプリウェット液を滴下するプリウェット液供給部を備え、
    前記制御部は、前記プリウェット液供給部、前記塗布液供給部、および前記モータの動
    作を制御し、
    前記プリウェット液供給部により前記基板に前記プリウェット液を滴下して、前記モー
    タにより前記基板を回転させることで、前記基板の表面に前記プリウェット液を広げ、
    前記基板の表面に前記プリウェット液を広げた後、前記モータにより前記基板を前記第
    1の回転数で回転させながら、前記塗布液供給部により前記基板に前記塗布液を前記第1
    の吐出速度で前記第1の滴下量だけ滴下する、
    請求項2から5のいずれか1項に記載の回転塗布装置。
  7. 前記塗布液を前記第2の滴下量だけ滴下した後、前記塗布液の膜厚を決定するための第
    3の回転数(rpm)で前記基板を前記モータにより回転させる、請求項2から6のいず
    れか1項に記載の回転塗布装置。
  8. 前記塗布液供給部は、前記塗布液をそれぞれ前記第1および第2の吐出速度で吐出する
    第1および第2の吐出時間の内、前記第2の吐出時間を、0.1秒以下とする、請求項2
    から7のいずれか1項に記載の回転塗布装置。
  9. 前記塗布液供給部は、前記第1および第2の滴下量の内、前記第2の滴下量を、0.1
    ml以下とする、請求項2から8のいずれか1項に記載の回転塗布装置。
  10. 前記塗布液供給部は、前記塗布液をそれぞれ前記第1から第3の吐出速度で吐出する第
    1から第3の吐出時間の内、少なくとも前記第2または第3の吐出時間を、0.1秒以下
    とする、請求項3に記載の回転塗布装置。
  11. 前記塗布液供給部は、前記塗布液をそれぞれ前記第1から第3の吐出速度で吐出する間
    の前記塗布液の第1から第3の吐出量の内、少なくとも前記第2または第3の吐出量を、
    0.1ml以下とする、請求項3または10に記載の回転塗布装置。
  12. 基板にプリウェット液を滴下するプリウェット液供給部と、
    前記基板に塗布液を滴下する塗布液供給部と、
    前記基板を回転させるモータと、
    前記塗布液供給部および前記モータの動作を制御する制御部とを備え、
    前記制御部は、
    前記プリウェット液供給部により、前記基板に23℃における蒸気圧が6hPa以下の
    液体を前記プリウェット液として滴下し、
    前記プリウェット液の滴下の後、前記モータにより前記基板を回転を開始し、
    前記基板の回転の開始してから1秒以上後、前記モータにより前記基板を第1の回転数
    (rpm)で回転させながら、前記塗布液供給部により前記基板に前記塗布液を第1の滴
    下量だけ滴下し、
    前記塗布液を前記第1の滴下量だけ滴下した後、前記モータにより前記基板を前記第1
    の回転数よりも小さい第2の回転数(rpm)で回転させながら、前記塗布液供給部によ
    り前記基板に前記塗布液を第2の滴下量だけ滴下する、
    回転塗布装置。
  13. 基板を第1の回転数(rpm)で回転させながら、前記基板に塗布液を第1の吐出速度
    で第1の滴下量だけ滴下し、
    前記塗布液を前記第1の滴下量だけ滴下した後、前記基板を前記第1の回転数よりも小
    さい第2の回転数(rpm)で回転させながら、前記基板に前記塗布液を前記第1の吐出
    速度よりも速い第2の吐出速度で第2の滴下量だけ滴下し、
    前記塗布液を前記第2の吐出速度で吐出した後、前記塗布液を前記第2の吐出速度より
    も遅い第3の吐出速度で、前記第1の滴下量と前記第2の滴下量の和よりも少ない第3の
    滴下量だけ前記基板に吐出する、
    回転塗布方法。
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