JP2016093976A - 多芯筆記具 - Google Patents
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Abstract
【解決手段】 中芯7を軸筒先端開口部3aから選択的に出没可能にした多芯筆記具1において、選択した中芯7を筆記状態に芯出しするための操作に連動して、前記中芯7が、軸筒2内に設けられた案内部材4bにより軸筒2の中心軸線の位置に案内されて、前記中心軸線と実質的に平行になる状態で芯出し状態となるようにする。
【選択図】 図3
Description
このような構成とすると、中芯が軸筒の中心軸線と平行になる状態で前記中心軸線の位置に案内されて芯出し状態となるため、中芯が傾斜した状態で芯出しされた場合に生ずる問題が解消される。また、中芯が、筆記状態に芯出しするための操作に連動して案内部材により軸筒の中心軸線の位置に案内されるため、中芯の位置合わせを必要としない。
このような構成とすると、ノック式の多芯筆記具において、中芯が傾斜した状態で芯出しされた場合に生ずる問題が解消される。
このような構成とすると、各中芯が案内部材により、軸筒の中心軸線と平行になる状態で前記中心軸線の位置に案内されて芯出し状態となる。
このような構成とすると、中芯が軸筒の中心軸線と平行になる状態で前記中心軸線の位置に案内されて芯出し状態とすることが容易である。
このような構成とすると、案内板を中芯保持部材の係合孔に係合させた状態で、ノック操作部を軸筒の先端方向にスライド操作することにより、中芯保持部材が容易に案内板に案内されて、中芯を軸筒の中心軸線に位置させることができる。
このような構成とすると、案内板の係止部と中芯保持部材の被係止部の係止により、収納状態にある中芯の位置安定性が良好になるとともに、収納状態から芯出し状態に移行する段階における前記係止が解除されるまでの間、前記中芯が傾斜することなく軸筒の長さ方向に移動するため、前記中芯の中芯保持部材と芯出し状態から収納状態に移行する中芯の中芯保持部材との間の干渉を防止することができる。
このような構成とすると、案内板が中芯保持部材の上面を前後方向に摺動する際に、左右に振れることなく安定的に摺動することができる。
このような構成とすると、ノック棒を軸筒の中心軸線側に移動させることなく、中芯保持部材を容易に前記中心軸線に位置させることができる。
このような構成とすると、中芯を筆記状態から軸筒内に収納させるために一般に使用されている圧縮ばねが不要となるため、中芯保持部材を軸筒の中心軸線に位置させるための軸筒内の構造設計が容易になる。
図1は、本発明をノック式ボールペンの多芯筆記具1に適用した場合の分解斜視図を示す。なお、中芯は1本のみを示し、他は省略してある。
軸筒2は、先軸3、中軸4、後軸5、キャップ6より構成される。
これらの先軸3、中軸4、後軸5、キャップ6の部品図は、それぞれ図5、図6、図7、図9に拡大して示す。
軸筒2内には、中芯7、中芯保持部材8、リンク材9、ノック棒10、引張ばね11、ばねストッパー12が、前方から後方に向って順次配設されている。
中芯保持部材8は、図11に拡大部品図を示すように、前後方向に長尺な本体8aの前端に中芯挿着突起8b、後端に、左右に係止突起8cを有する係止片8dがそれぞれ設けられている。
リンク材9は、前後端が略弧状を有する長方形の左右2枚の板状片9aを中央で連結した形状を有する。板状片9の前後端近傍には、左右方向に貫通する前方係止孔9b、後方係止孔9cが穿設されている。左右2枚の板状片9aの対向面には、上方から前方係止孔9aに向けて漸次浅くなる前方溝9d、下方から後方係止孔9cに向けて漸次浅くなる後方溝9eがそれぞれ設けられている。
これにより、中芯保持部材8とリンク材9は、係止突起8cを回転軸として相互に回動可能に連結される。
ノック棒10は、前後方向に長尺な板状体10aの前端に、左右に係止突起10bを有する係止片10cが設けられ、後端に係止孔10dを有するばね係止部10eが設けられている。
板状体10aの下面には、芯出し状態の中芯7の停止や解除を行う前方解除片10f、後方停止解除片10gが設けられている。板状体10aの上面には、ノック操作部13を固定するための前方固定片10h、後方固定片10iが設けられている。
図1における中芯ガイド14は、中芯7が3本の場合を示し、3個のガイド溝14aが設けられている。
本発明において、前記の「軸筒2の中心軸線の位置に案内されて、前記中心軸線と実質的に平行になる状態で芯出し状態となる」とは、中芯7が軸筒2の中心軸線との傾斜角度が5度以内程度、好ましくは3度以内、更に好ましくは1.0度以内で、軸筒2の中心軸線の位置に実質的に案内されて芯出し状態となることを意味する。
図6に中軸4の拡大した正面図、右側面図、左側面図、前記右側面図におけるB〜B線断面図を示す。
中軸4の内壁4aには、案内部材を中軸4の内壁側から中軸4の中心軸線に向って延伸する板状体からなる案内板4bとし、前記板状体の中軸後端側に位置する後端辺4cが、前記中軸4の内壁側から中心軸線に向って延伸するにしたがって、軸筒先端側に近づくような傾斜辺を有するとともに、案内板4bにおける板状体の軸筒先端側に位置する前端辺4dを、中軸4の内壁側から中心軸線に向って延伸するにしたがって、軸筒先端側に近づくような傾斜辺を中軸4の長さ方向に段状にずらした形状となし、かつ前記段状の部分を係止部4eとした案内板4bとして構成し、内壁4aに一体的に設けられている。案内板4bは各中芯7に対応して設けられ、本実施形態では、3本の中芯7に対応して内壁4aから中軸4の中心軸線に向かう3枚の案内板4bが内壁円周回りに等間隔で設けられている。
図3は、図2において一点鎖線で示す長方形III内部の部分拡大図である。図4は、図2におけるIV〜IV線断面拡大図である。図3、図4において、(a)、(b)、(c)は、図2と同じく、それぞれ中芯7の収納状態、移動時状態、芯出し状態を示す。
図3における(a)に示す中芯7の収納状態では、案内板4bと中芯保持部材8の係合孔8fとは係合した状態となっている。この係合状態においては、案内板4bの係止部4eが中芯保持部材8の被係止部8iに係止されており、収納状態にある中芯の位置安定性が良好である。
前記係止が解除された後は、中芯保持部材8は、その前方への移動にともなって、案内板4bの後端辺4cと、中芯保持部材8における係合孔8fの後部内壁8gとの摺動により、漸次、軸筒2の中心軸線の位置に案内される。
また、芯出し状態にある中芯7を収納状態の位置に復帰させる場合には、通常の場合と同様に他の中芯のノック操作部を少し前方にスライド操作することにより、当該中芯のノック棒10の前方解除片10fが、芯出し状態にある中芯7のノック棒10の後方停止解除片10gに当接して係止が解除される。この解除によって、芯出し状態にあった中芯7は、引張ばね11の作用により、収納状態の位置に復帰する。
2 軸筒
3 先軸
3a 先端開口部
4 中軸
4a 内壁
4b 案内板
4c 後端辺
4d 前端辺
4e 係止部
5 後軸
5a スライド溝孔
6 キャップ
7 中芯
8 中芯保持部材
8a 本体
8b 中芯挿着突起
8c 係止突起
8d 係止片
8e ガイド摺動溝
8f 係合孔
8g 後部内壁
8h 前部内壁
8i 被係止部
9 リンク材
9a 板状片
9b 前方係止孔
9c 後方係止孔
9d 前方溝
9e 後方溝
10 ノック棒
10a 板状体
10b 係止突起
10c 係止片
10d 係止孔
10e ばね係止部
10f 前方解除片
10g 後方停止解除片
10h 前方固定片
10i 後方固定片
11 引張ばね
12 ばねストッパー
12a ばね係止孔
13 ノック操作部
13a 嵌合切欠
13b 嵌合孔
Claims (9)
- 中芯を軸筒先端開口部から選択的に出没可能にした多芯筆記具において、選択した中芯を筆記状態に芯出しするための操作に連動して、前記中芯が、軸筒内に設けられた案内部材により軸筒の中心軸線の位置に案内されて、前記中心軸線と実質的に平行になる状態で芯出し状態となるようにしたことを特徴とする多芯筆記具。
- 多芯筆記具が、ノック式で芯出し状態とするものであり、各中芯に対応して設けられたノック操作部を軸筒の先端方向にスライド操作することにより、該スライド操作されるノック操作部に対応する中芯が、前記スライド操作に連動して、軸筒内に設けられた案内部材により軸筒の中心軸線の位置に案内されて、前記中心軸線と実質的に平行になる状態で芯出し状態となるようにした請求項1記載の多芯筆記具。
- 案内部材を各中芯に対応させて設けた請求項2記載の多芯筆記具。
- 中芯を着脱可能に保持する中芯保持部材を設け、前記中芯保持部材が案内部材によって案内されることにより、中芯が軸筒の中心軸線の位置に案内されるようにした請求項1〜3のいずれかに記載の多芯筆記具。
- 案内部材を軸筒の内壁側から軸筒の中心軸線に向って延伸する板状体からなる案内板とし、前記板状体の軸筒後端側に位置する後端辺が、前記軸筒の内壁側から中心軸線に向って延伸するにしたがって、軸筒先端側に近づくような傾斜辺を有する案内板として構成し、一方、中芯保持部材に前記案内板と摺動しうるように係合する係合孔または係合溝を設け、前記案内板を前記係合孔または前記係合溝に係合させた状態で、ノック操作部を軸筒の先端方向にスライド操作することにより、前記中芯保持部材が前記案内板に案内されて、中芯とともに軸筒の中心軸線の位置に案内され、かつノック操作部が操作前の位置に復帰すると同時に、中芯保持部材に挿着された中芯も操作前の位置に復帰するようにした請求項4記載の多芯筆記具。
- 案内部材を軸筒の内壁側から軸筒の中心軸線に向って延伸する板状体からなる案内板とし、前記案内板における板状体の軸筒先端側に位置する前端辺を、軸筒の内壁側から中心軸線に向って延伸するにしたがって、軸筒先端側に近づくような傾斜辺を軸筒の長さ方向に段状にずらした形状となし、かつ前記段状の部分を係止部とした案内板として構成し、一方、中芯保持部材に設けた係合孔または係合溝に、前記係止部を係止しうる被係止部を設け、中芯を軸筒内に収納状態とした場合に、案内板の前記係止部が中芯保持部材の前記被係止部に係止しうるようにした請求項4または5に記載の多芯筆記具。
- 案内板がガイドされながら摺動するガイド摺動溝を、中芯保持部材の上面に、後端から前方に向かって、係合孔または係合溝に連続する形態で設けた請求項5または6に記載の中芯保持部材。
- 軸筒の外部に突出するノック操作部を、軸筒の壁部に穿設されたスライド溝孔を介して、軸筒内に位置するノック棒と結合し、このノック棒、またはノック操作部と一体に形成されたノック棒と、中芯保持部材とを、前記ノック棒、または前記ノック操作部と一体に形成されたノック棒と、前記中芯保持部材の両者に対して回動可能なリンク材により連結した請求項4〜7のいずれかに記載の多芯筆記具。
- ノック棒の後端と、軸筒の内部後端間に引張ばねを介在させ、ノック操作部の操作により軸筒先端開口部から突出させた中芯を、前記引張ばねの作用により、前記ノック操作部の操作前の位置に復帰させるようにした請求項8記載の多芯筆記具。
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