JP2016091997A - 固体高分子型燃料電池用多孔質炭素繊維シートの巻き取り方法 - Google Patents

固体高分子型燃料電池用多孔質炭素繊維シートの巻き取り方法 Download PDF

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Abstract

【課題】 固体高分子型燃料電池に用いられる多孔質炭素電極基材として用いられるシート状物の巻き取り前の工程通過時に、基材の割れなどの問題を生じない固体高分子型燃料電池用多孔質炭素繊維シートの巻き取り方法が求められていた。【解決手段】 多孔質炭素繊維シートを巻き取る工程において、巻き出す軸と巻き取り軸の間に少なくとも1本以上のガイドロールを含み、ニップロールおよびガイドロールのシート道の曲率をr(mm−1)、ニップロールおよびガイドロールで形成される抱き角をθ(度)とした時に、各々のニップロールおよびガイドロールにおいて下記式(1)が満足するたされることを特徴とする固体高分子型燃料電池用多孔質炭素繊維シートの巻き取り方法。0<r・θ<1.5 ・・・式(1)【選択図】 図4

Description

本発明は、固体高分子型燃料電池に用いる多孔質炭素繊維シートの巻き取り方法に関する。
固体高分子型燃料電池に用いられる多孔質炭素電極基材として用いられるシート状物は、電極反応に関わる物質の拡散性や高い導電性といった特性が求められている。また、これら機能の他に電極部材の後加工性を高めるため、そして部材自体の生産性を高めコストダウンを図るために長尺のロール形態の多孔質炭素繊維シートが求められている。しかしながら、このような多孔質炭素繊維シートは脆性材料であるため、製造段階での取り扱い、特に巻き出しから巻き取りの工程が適正化されていなければ、割れ、巻きズレ、シートから発生する炭素粉塊の付着などロール品質を著しく低下させてしまうことがあった。
電池生産性向上を目的に長尺シート状物を巻き取る方法として、巻取り軸と該巻取り軸に平行に配されたプレッシャーロールを有する装置で巻き取る方法や初期巻き取り張力及び最終巻き取り張力を規定し、巻き取り張力を漸減させながら巻き取る方法(特許文献1)が開示されている。また、巻きズレを改善するために、ニップロール前にシート状物エッジを検出して、シート状物端面を制御する方法(特許文献2、3)が開示されている。しかしながら、これらの文献ではシート道が明確でなく、巻き取り前の工程通過時に基材の割れなど前記問題を解決するに至っていない。
特開2002−302557号公報 特開2008−247610号公報 特開2010−70334号公報
割れ、巻きズレ、シートから発生する炭素粉塊の付着などの問題がない固体高分子型燃料電池用多孔質炭素繊維シートの巻き取り方法が求められていた。
本発明者等は、上記課題を解決すべく鋭意検討した結果、シート道の曲率rと抱き角θに着目した結果、これらがある特定の条件を満たすようにロールを配置することにより上記課題が解決できることを見出し、本発明を完成するに至った。即ち本発明の要旨は、以下の[1]〜[6]に存する。
[1] 多孔質炭素繊維シートを巻き出す軸と、ロール状に巻き取る巻取り軸と、該巻取り軸の上流側に前記多孔質炭素繊維シート状物をニップするニップロール、および多孔質炭素繊維シート状物の端部位置検出装置を配置し、その検出信号により前記巻取り軸を巻取り軸の軸線方向に移動させながら、巻き取る工程において、巻き出す軸と巻き取り軸の間に少なくとも1本以上のガイドロールを含み、ニップロールおよびガイドロールのシート道の曲率をr(mm−1)、ニップロールおよびガイドロールで形成される抱き角をθ(度)とした時に、各々のニップロールおよびガイドロールにおいて下記式(1)が満たされることを特徴とする固体高分子型燃料電池用多孔質炭素繊維シートの巻き取り方法。
0<r・θ<1.5 ・・・式(1)
[2] 各々のニップロールおよびガイドロールにおいて下記式(2)が満たされることを特徴とする上記[1]記載の固体高分子型燃料電池用多孔質炭素繊維シートの巻取り方法。
0<r・θ<1.2・・・式(2)
[3] 前記ガイドロールがフリーロールあるいは駆動ロールであることを特徴とする上記[1]または[2]に記載の固体高分子型燃料電池用多孔質炭素繊維シートの巻き取り方法。
[4] 前記フリーロールの回転トルクが0.5N・m以下であることを特徴とする上記[3]に記載の固体高分子型燃料電池用多孔質炭素繊維シートの巻き取り方法。
[5] 前記多孔質炭素繊維シートを巻き取る工程において、巻き始めのロール径をD(mm)、その時の巻き取り張力をT(N/m)、巻き終りのロール径をD、その時の巻き取り張力をT(N/m)とした時に、巻き取り張力が下記式(3)を満たし、巻き始めから巻き終りまで巻取り張力が漸減することを特徴とする上記[1]から[4]のいずれかに記載の固体高分子型燃料電池用多孔質炭素繊維シートの巻き取り方法。
≧100 かつ T≧T≧0.8×(D/D)×T・・・式(3)
[6] 前記端部検出装置がニップロール下流に配置されることを特徴とする上記[1]から[5]のいずれかに記載の固体高分子型燃料電池用多孔質炭素繊維シートの巻き取り方法。
割れ、巻きズレ、シートから発生する炭素粉塊の付着などの問題がない固体高分子型燃料電池用多孔質炭素繊維シートの巻き取り方法を提供することができる。
本発明における抱き角θの説明図である。 非接触式のシート状物耳端部の位置検出手段の図である。 巻きズレを示す図である。 実施例で使用した装置の図である。 炭素粉塊検査の工程図である。
本発明では、多孔質炭素繊維シートを巻き出す軸と、ロール状に巻き取る巻取り軸と、該巻取り軸の上流側に前記多孔質炭素繊維シート状物をニップするニップロール、および多孔質炭素繊維シート状物の端部位置検出装置を配置し、その検出信号により前記巻取り軸を巻取り軸の軸線方向に移動させながら、巻き取る工程において、巻き出す軸と巻き取り軸の間に少なくとも1本以上のガイドロールを含み、ニップロールおよびガイドロールのシート道の曲率をr(mm−1)、ニップロールおよびガイドロールで形成される抱き角をθ(度)(図1参照)とした時に、各々のニップロールおよびガイドロールにおいて下記式(1)が満たされることが必須である。
0<r・θ<1.5 ・・・式(1)
上記巻取り方法の具体的な設備配置例を図4に示す。7:多孔質炭素繊維シートがセットされているのが巻出し軸、13:多孔質炭素繊維シートがセットされているのが巻取り軸である。巻取り軸の上流に9:ニップロールが配置されており、その川下にシート状物端部位置検出装置である11が配置されている。このEPCの検出信号に基づき、巻きズレが生じないように、巻取り軸に沿って巻取機がA方向あるいはB方向に移動しながら巻き取る。
また、脆性材料である多孔質炭素繊維シートは、巻き出し軸から巻き取りの軸まで搬送される間には、計測、加工、検査を行うため、あるいはシートのスリップ防止の観点等からガイドロール等によりある曲率をもってシート道が曲げられることが多い。例えば、図4においては、巻出し直後と巻取り前にガイドロール8、10が配置されている。上記工程において、高品質なロールとして巻き取るためには式(1)を満足させることが必須である。本発明においては、ライン上に配置されているガイドロール本数に制約はないが、全てのガイドロールについて上記式(1)を満足する必要がある。
式(1)において、r・θは1.5以下、より好ましくは1.2以下、特に好ましくは1.0以下である。r・θが大きすぎると、曲率が大きい、あるいは抱き角が大きい、あるいは両者が大きいことを意味しており、シート表層の応力が高くなり、割れが発生する可能性が高くなるので好ましくない。
また、本発明においては、巻出し軸から巻取り軸間のシート道がある曲率をもって曲がっていることを前提としているため、r・θは0より大きい値をとり、好ましくは0.1以上である。r・θが0.1未満の場合、実質的にシート道を変えることができないので、好ましくない。
なお、本発明では前記巻き出し軸とニップロールの間あるいはニップロールと巻き取り軸の間に厚さ計、目付計等の測定装置、スリッター、含浸装置、乾燥装置、塗布装置等の加工装置、外観検査装置などを設置し、シート状物を搬送の間に計測、加工、検査を行うことができる。
また、炭素粉塊のシートへの付着の観点から、前記ガイドロールはフリーロールあるいは駆動ロールであることが好ましい。ガイドロールがシート走行に応じて回転しない固定タイプであると、ロールと多孔質炭素繊維シートとの擦れにより炭素粉が発生し、ロール上に堆積、さらに多孔質炭素繊維シートに再付着する問題があるため、好ましくない。
さらにガイドロールがフリーロールの場合は、回転トルクが0.5N・m以下であることが好ましい。より好ましくは0.3N・m以下である。回転トルクが高すぎると、ロール上で多孔質炭素繊維シートがスリップし、前記同様に炭素粉が発生するため好ましくない。
前記ニップロールは上下ロールから構成されるが、少なくとも一方はゴムロールであることが好ましい。さらにニップロールの幅は多孔質炭素繊維シート幅より大きく、シート全幅にわたりニップすることが好ましい。ニップロール幅が多孔質炭素繊維シート幅より小さい場合は、幅方向にニップされる場所とされない場所が存在するために、最終的な厚みバラツキにも悪影響をもたらすため、好ましくない。
前記多孔質炭素繊維シートを巻き取る工程において、巻き始めのロール径をD(mm)、その時の巻き取り張力をT(N/m)、巻き終りのロール径をD、その時の巻き取り張力をT(N/m)とした時に、巻き取り張力が以下の式(3)を満たし、巻き始めから巻き終りまで巻取り張力が漸減することが好ましい。
≧100 かつ T≧T≧0.8×(D/D)×T・・・式(3)
さらに好ましくは、下記式(4)を満たし、巻き始めから巻き終りまで巻取り張力が漸減することである。
≧200N/m かつ T≧T≧(D1/D2)×T ・・・式(4)
巻き取り張力(T)が低すぎて上記式(3)を満足しない場合は、蛇行が生じ巻き取った後に巻きズレが発生するため、好ましくない。また、巻き取り張力(T)が高すぎて上記式(4)を満足しない場合は、シート状物の割れが発生することがあるため、好ましくない。
前記多孔質炭素繊維シート状物の端部位置検出装置としては、図2に示すように、シート状物3の進行方向の左右いずれかの一端、または両端の位置を検出できるよう設置されることが好ましい。シート状物端部の位置検出装置(図2中の4)には一般的にEPC(エッジポジションコントロール:株式会社ニレコ登録商標)と呼ばれる非接触式のシート状物端部の位置検出手段を用いることが好ましい。前記シート状物端部の位置検出装置4のセンサー部は光源に赤外線発光ダイオードを用いた光電式センサーや超音波センサー、空気圧による検出方法などがあるが特段制約はない。
また、このシート状物端部検出装置はニップロール下流に配置されることが好ましい。さらに好ましくはニップロール下流と巻き出し軸下流にそれぞれ配置されることが好ましい。
本発明では巻き出し軸とニップロールの間あるいはニップロールと巻き取り軸の間に厚さ計、目付計等の測定装置、スリッター、含浸装置、乾燥装置、塗布装置等の加工装置、外観検査装置などを設置し、シート状物を搬送の間に計測、加工、検査を行うことができ、その中でも多孔質炭素繊維シートを長手方向に複数に分割するスリット工程においては、分割したシート状物端部の検出装置をそれぞれ配置して巻きズレを抑えて巻き取ることができるため、前記端部検出装置配置が好ましい。
本発明において、巻き取られたロールの巻きズレは5mm以下が好ましく、より好ましくは3mm以下である。本発明における巻きズレは、図3に示した通り、巻きズレを含む全幅(Wb)からシート幅(Wa)を差し引いた数字に相当する。巻きズレが5mmを超えると、後加工工程の巻き出しが安定せず工程通過性が悪化し好ましくない。
本発明における多孔質炭素繊維シートは以下の工程により製造されるものである。
(a)炭素短繊維から炭素繊維紙を得る工程と、
(b)前記炭素繊維紙に熱硬化性樹脂を含浸させて、樹脂含浸紙を得る工程と、
(c)前記樹脂含浸紙を加熱プレス成形して、樹脂硬化シートを得る工程と、
(d)前記樹脂硬化シートを不活性雰囲気下の焼成炉内に走行させて、熱処理を行う工程
((a)炭素短繊維から炭素繊維紙を得る工程(工程(a))
工程(a)で炭素繊維紙を製造する方法としては、液体の媒体中に炭素短繊維を分散させて抄造する湿式法や、空気中に炭素短繊維を分散させて降り積もらせる乾式法が適用できるが、中でも湿式法が好ましい。工程(a)は、連続的に行われる。
炭素繊維紙に含まれる炭素短繊維は、ポリアクリロニトリル系炭素繊維、ピッチ系炭素繊維、レーヨン系炭素繊維などいずれであっても良いが、機械的強度が比較的高いポリアクリロニトリル系炭素繊維が好ましい。なお、ポリアクリロニトリル系炭素繊維とは、原料としてアクリロニトリルを主成分とするポリマーを用いて製造されるものである。具体的には、アクリロニトリル系繊維を紡糸する製糸工程;200〜400℃の空気雰囲気中でアクリロニトリル系繊維を加熱焼成して酸化繊維に転換する耐炎化工程;窒素、アルゴン、ヘリウム等の不活性雰囲気中でさらに300〜2500℃に加熱して炭化する炭化工程;を経て得られる炭素繊維であり、複合材料強化繊維として好適に使用できるものである。そのため、他の炭素繊維に比べて強度が強く、機械的強度の強い炭素繊維紙を形成することができる。
また、本発明においてはリサイクルされた炭素繊維から得られる炭素短繊維であることが好ましい。炭素繊維は熱硬化性樹脂や熱可塑性樹脂との複合材として一般的に使用されている。該複合材を加工する時に発生する端材やある目的に使用された後の退役廃材がリサイクル炭素繊維の原料となる。該複合材から炭素繊維だけを取り出す方法としては、炭素繊維に極力ダメージを与えない方法が好ましく、例えば燃焼法、半導体熱活性分解法、常圧溶解法、超臨界流体法などを用いることができる。リサイクルした炭素短繊維を得るために、分離する前に破砕しても良いし、分離後に所定の長さにチョップしても良い。
ポリアクリロニトリル系炭素繊維は、多孔質炭素電極基材の機械特性維持の観点から、炭素繊維紙中に50質量%以上含まれることが好ましく、70質量%以上含まれることがより好ましい。特に、用いる炭素単繊維が、ポリアクリロニトリル系炭素繊維のみであることが好ましい。
炭素短繊維の平均繊維長は、多孔質炭素電極基材の強度や均一な分散性の観点から、2〜18mmにすることが好ましく、2〜10mmとすることがより好ましく、3〜6mmとすることがさらに好ましい。繊維長が2mm未満であると繊維同士の絡み合いが少なくなり、多孔質炭素電極基材の強度が弱くなる。また、18mmを越えると、繊維の分散媒体中への分散性が下がり、分散斑のある炭素繊維紙となる。炭素短繊維の平均繊維長を2mm以上とすることで、炭素短繊維同士の絡み合いが起こるようになり、多孔質炭素電極基材の強度が強くなる。また、炭素短繊維の平均繊維長を18mm以下とすることで、炭素短繊維の分散媒体中への分散性が良好となり、炭素繊維紙における分散斑が少なくなる。
炭素短繊維を分散させる液体の媒体としては、工業的に安価に使用できる水が好ましい。
炭素短繊維を抄造して製造される炭素繊維紙は、バインダーとして有機高分子化合物を含むことが好ましい。有機高分子化合物としては、ポリビニルアルコール(PVA)、ポリ酢酸ビニル、ポリエステル、ポリプロピレン、ポリエチレン、ポリスチレン、ポリ塩化ビニル、ポリ塩化ビニリデン、アクリル樹脂、ポリウレタン樹脂などの熱可塑性樹脂やフェノール樹脂、エポキシ樹脂、メラミン樹脂、尿素樹脂、アルキド樹脂、不飽和ポリエステル樹脂、アクリル樹脂、ポリウレタン樹脂などの熱硬化樹脂の他、熱可塑性エラストマー、ブタジエン・スチレン共重合体(SBR)、ブタジエン・アクリロニトリル共重合体(NBR)等のエラストマー、ゴム、セルロースなどを用いることができる。有機高分子化合物は、1種類を単独で用いても良いし、2種類以上併用することもできる。
有機高分子化合物の形態としては、パルプ状物や短繊維が適している。ここでいうパルプ状物とは、繊維状の幹から直径が数μm以下のフィブリルを多数分岐した構造で、このパルプ状物を用いたシート状物は繊維同士の絡み合いが効率よく形成されており、薄いシート状物であってもその取り扱い性に優れているという特徴を有している。また、短繊維とは、繊維糸または繊維のトウを所定の長さにカットして得られるものである。短繊維の長さは、バインダーとしての結着性や分散性の点から、2〜12mmが好ましい。
有機高分子化合物としては、ポリビニルアルコール、ポリエチレン、ポリアクリロニトリル、セルロースまたはポリ酢酸ビニルのパルプ状物または短繊維が好ましい。これらの有機高分子化合物は抄紙工程での結着力に優れるため、これらの有機高分子化合物を用いることで炭素短繊維の脱落が少なくなる。また、これら有機高分子化合物は、多孔質炭素電極基材を製造する最終段階の炭素化過程で大部分が分解・揮発してしまい、空孔を形成する。この空孔の存在により、水およびガスの透過性が向上する。
炭素繊維紙における有機高分子化合物の含有率は、5〜60質量%とすることが好ましく、10〜50質量%とすることがより好ましい。炭素繊維紙に後述する熱硬化性樹脂を含浸し、焼成して得られる多孔質炭素電極基材の電気抵抗を低くするためには、有機高分子化合物の含有量は少ない方がよいことから、炭素繊維紙における有機高分子化合物の含有率は60質量%以下が好ましい。炭素繊維紙の強度および形状を保つという観点から、炭素繊維紙における有機高分子化合物の含有率は5質量%以上が好ましい。
((b)前記炭素繊維紙に熱硬化性樹脂を含浸させて、樹脂含浸紙を得る工程(工程(b))
炭素繊維紙に含浸させる熱硬化性樹脂としては、常温において粘着性または流動性を示す樹脂で、かつ炭素化後も導電性物質として残存する物質が好ましく、フェノール樹脂、フラン樹脂等を用いることができる。フェノール樹脂としては、アルカリ触媒存在下においてフェノール類とアルデヒド類の反応によって得られるレゾールタイプのフェノール樹脂を用いることができる。また、レゾールタイプの流動性フェノール樹脂に、公知の方法によって酸性触媒下においてフェノール類とアルデヒド類の反応によって生成する、固体の熱融着性を示すノボラックタイプのフェノール樹脂を溶解混入させることもできる。ただし、この場合、硬化剤として例えばヘキサメチレンジアミンを含有した、自己架橋タイプとすることが好ましい。フェノール樹脂として、市販品を利用することも可能である。なお、フェノール類としては、例えば、フェノール、レゾルシン、クレゾール、キシロール等が用いられる。アルデヒド類としては、例えば、ホルマリン、パラホルムアルデヒド、フルフラール等が用いられる。また、これらを混合物として用いることができる。
炭素繊維紙に熱硬化性樹脂を含浸させて得られる樹脂含浸紙における熱硬化性樹脂の含有率は、30〜70質量%であることが好ましい。熱硬化性樹脂の含有率を30質量%以上とすることで、得られる多孔質炭素電極基材の構造が密になり、強度が高くなる。また、熱硬化性樹脂の含有率を70質量%以下とすることで、得られる多孔質炭素電極基材の空孔率およびガス透過性を良好に保つことができる。なお、樹脂含浸紙とは、加熱加圧前の、炭素繊維紙に熱硬化性樹脂を含浸したものをいうが、樹脂含浸の際に溶媒を用いた場合には溶媒を除去したものをいう。
熱硬化性樹脂と導電性物質の混合物を炭素繊維紙に含浸させてもよい。導電性物質としては、炭素質ミルド繊維、カーボンブラック、アセチレンブラック、等方性黒鉛粉などが挙げられる。導電性物質の混合量は、熱硬化性樹脂に対して1〜10質量%が好ましい。混入量が1質量%未満であると導電性改善の効果が小さいという点で不利であり、10質量%を越えると導電性改善の効果が飽和する傾向にあり、またコストアップの要因となるという点で不利である。導電性物質の混合量を1質量%以上とすることで、導電性改善の効果が十分になる。また、導電性物質の混合量が10質量%を超えても導電性改善の効果が飽和する傾向にあるので、導電性物質の混合量が10質量%以下とすることでコストアップを抑制することができる。
熱硬化性樹脂と場合により導電性物質とを含む溶液を炭素繊維紙に含浸する方法としては、絞り装置を用いる方法、または別途作製した熱硬化性樹脂フィルムを炭素繊維紙に重ねる方法が好ましい。絞り装置を用いる方法では、含浸溶液に炭素繊維紙を含浸し、絞り装置で取り込み液が炭素繊維紙全体に均一に塗布されるようにし、液量は絞り装置のロール間隔を変えることで調節する方法である。溶液の粘度が比較的低い場合は、スプレー法等を用いることもできる。熱硬化樹脂フィルムを炭素繊維紙に重ねる方法では、まず熱硬化性樹脂と場合により導電性物質とを含む溶液を離型紙にコーティングし、熱硬化性樹脂フィルムとする。その後、炭素繊維紙に熱硬化性樹脂フィルムを積層して、加熱加圧処理を行い、熱硬化性樹脂を炭素繊維紙に含浸させる方法である。
((c)前記樹脂含浸紙を加熱プレス成形して、樹脂硬化シートを得る工程(工程(c))
工程(c)では、樹脂含浸紙中の熱硬化性樹脂を硬化して、シート厚みを制御する重要な工程である。工程(c)は、生産性の観点から、連続的に行われる。
使用するプレス装置としては、連続式加熱ロールプレス装置または一対のエンドレスベルトを備えた連続式加熱プレス装置(ダブルベルトプレス装置)を用いることが好ましい。加熱ロールプレス装置では、1組または2組以上の多段プレスを採用することができる。ダブルベルトプレス装置では、予熱段階で熱硬化性樹脂が軟化したところで樹脂含浸紙にほとんど張力をかけずにベルトで搬送することができるので、製造中の樹脂硬化シートの破壊が生じにくく、工程通過性に優れる。したがって、ダブルベルトプレス装置を用いることがより好ましい。
加熱プレス前に予熱処理を行うことが好ましい。加熱プレス前に樹脂含浸紙に熱を加えて熱硬化性樹脂を一旦軟化させることで、炭素繊維紙に熱硬化性樹脂を良くなじませることができる。その上で加熱プレスを行うと、炭素短繊維同士の結着が効果的に行われ、機械特性に優れ、ハンドリング性の高い多孔質炭素電極基材を製造することができる。予熱処理において採用される加熱手段は、加熱ロールなどの伝熱加熱、加熱領域を設けた対流加熱、遠赤外線等の放射加熱のいずれか、またはそれらの組み合わせでも良いが、熱ロス低減の観点から、加熱ロール等を使用した伝熱加熱であることが好ましい。
樹脂含浸紙を2枚以上積層した樹脂含浸紙積層体を加熱プレス成形することが好ましい。積層する樹脂含浸紙の枚数が多くなるほど、1枚の炭素繊維紙の坪量を小さくすることができ、炭素繊維紙の表面状態は良好になる。ただし、3枚以上の樹脂含浸紙を積層すると、炭素繊維紙の生産性が低下するだけでなく、プレスミスが多くなる場合がある。
さらに、2枚以上積層することにより、積層界面が形成されることになるが。この製法で得られたシートに応力が加わると界面での破壊が生じやすい問題がある。しかしながら、本発明の巻き取り方法を適用することで、界面での破壊を引き起こすことなく高い品質のロールを得ることができる。
((d)前記樹脂硬化シートを不活性雰囲気下の焼成炉内に走行させて、熱処理を行う工程(工程(d))
工程(d)では、樹脂硬化シートを焼成する。具体的には、樹脂硬化シートを不活性雰囲気下の焼成炉内に走行させる。工程(d)は、連続的に行われる。
最終的に得られる多孔質炭素電極基材の機械特性や導電性の観点から、工程(d)は、最高温度が少なくとも600℃以上(好ましくは700℃以上)である熱処理する工程(予備炭素化工程)と、最高温度が少なくとも1500℃以上(好ましくは1600℃以上)である熱処理する工程(炭素化工程)とから構成されることが好ましい。
前記工程から得られる多孔質炭素繊維シートは、前記巻き出し軸とニップロールの間あるいはニップロールと巻き取り軸の間に厚さ計、目付計等の測定装置、スリッター、含浸装置、乾燥装置、塗布装置等の加工装置、外観検査装置などを設置し、シート状物を搬送の間に計測、加工、検査を行うことができる。
例えば、所望する幅にスリットする場合は、加熱プレス成形工程を行った後の樹脂硬化シート、または焼成工程を経た後の多孔質炭素繊維シートを、所望の幅にスリットすることが好ましい。この時のスリット方法としては、矩形刃シェアー切断、丸刃シェアー切断、レーザー切断、スコアー切断等が挙げられる。当該発明で採用されるタイプが限定されるものではないが、基材のエッジを平滑にするためには、円盤形状のスリット刃との協働によって、シートを切断する方式が好ましい。さらに、スリット直後に発生する切粉を吸引除去することが好ましい。
(多孔質炭素繊維シートの物性)
本発明の多孔質炭素繊維シートの厚みは、抵抗値の観点から、0.05〜0.4mmであることが好ましく、0.1〜0.3mmであることがより好ましい。厚みが0.05mm未満であると、厚み方向の強度が弱くなり、セルスタックを組んだときのハンドリングに耐えられなくなる。また、0.5mmを越えるとその電気抵抗が高くなり、スタックを積層した際にトータルの厚みが大きくなる。多孔質炭素繊維シートの厚みを0.05mm以上とすることで、厚み方向の強度が高くなり、セルスタックを組んだときのハンドリングに耐えられるようになる。また、多孔質炭素繊維シートの厚みを0.4mm以下とすることで、その電気抵抗が低くなり、スタックを積層した際のトータルの厚みが小さくなる。
本発明の多孔質炭素繊維シートの嵩密度は、0.3〜0.8g/cmであることが好ましく、0.4〜0.7g/cmであることがより好ましい。嵩密度が0.3g/cm未満である場合、電気抵抗が高くなる上、満足できる柔軟性も得られない。また、0.8g/cmを越えて高くなるとガス透過性が悪くなり、燃料電池の性能が低下する。多孔質炭素繊維シートの嵩密度を0.3g/cm以上とすることで、電気抵抗が低くなり、かつ満足できる柔軟性も得られる。また、多孔質炭素繊維シートの嵩密度を0.8g/cm以下とすることで、ガス透過性が良好になり、燃料電池の性能が向上する。
本発明の多孔質炭素繊維シートの曲げたわみは、歪み速度10mm/min、支点間距離2cm、試験片幅1cmの条件において、1.5mm以上であることが好ましく、2.0mm以上であることがより好ましい。曲げたわみが1.5mm未満である場合、連続的にロールに巻き取る際に、割れやすく、長尺の多孔質炭素繊維シートを作製・取り扱うことが困難になる。多孔質炭素繊維シートの曲げたわみが1.5mm以上とすることで、連続的にロールに巻き取る際に、割れにくく、長尺の多孔質炭素繊維シートを作製・取り扱うことが容易になる。多孔質炭素繊維シートの曲げたわみは、取扱い性の観点から、1.5mm以上であることが好ましく、2.0mm以上であることがより好ましい。
(熱硬化性樹脂由来の炭化物の含有率について)
本発明の多孔質炭素繊維シートは、炭素短繊維と、熱硬化性樹脂由来の炭化物とから構成されており、炭素短繊維同士が熱硬化性樹脂由来の炭化物により結着されている構造であることが好ましい。炭化物は、熱硬化性樹脂由来であるが、熱硬化性樹脂の種類や炭素繊維紙への含浸量により、最終的に多孔質炭素繊維シートに炭化物として残る割合が異なってくる。多孔質炭素繊維シートを100質量%とした場合に、炭素短繊維分を除いた熱硬化樹脂由来の炭化物の含有率は、多孔質炭素繊維シート中の炭素短繊維の結着や多孔質炭素繊維シート柔軟性発現の観点から、20〜60質量%であることが好ましい。
本発明における多孔質炭素繊維シートは、上記工程で得られたシート状物の一方の面にコーティング層を塗工した物も含む。当該コーティング層を形成する工程としては、本発明の前記巻き出し軸とニップロールの間、あるいはニップロールと巻き取り軸の間に、多孔質炭素繊維シートにカーボン粉と撥水剤からなるコーティング層を設けた工程にて製造することが好ましい。具体的な工程は以下の通りである。
(e)カーボン粉、撥水剤、界面活性剤および水からなるコーティング液を多孔質炭素繊維シート上に均一な塗工膜を形成する工程。
(f)工程(e)で得られた塗工膜を形成した多孔質炭素繊維シートを150℃〜300℃の環境下にて、乾燥し、塗膜における水分を除去し、多孔質炭素繊維シート上にコーティング層を形成する工程。
(g)工程(f)で得られた乾燥させたシートを、200℃〜400℃に加熱する工程。
以下に各工程の詳細を示す。
<工程(e)>
使用するカーボン粉としては、たとえば、黒鉛粉やカーボンブラックなどを用いることができる。例えばカーボンブラックとしてはアセチレンブラック(例えば電気化学工業(株)製のデンカブラック)、ケッチェンブラック(例えばライオン(株)製のKetjen Black EC)、ファーネスブラック(例えばCABOT社製のバルカンXC72)などを用いることができる。より高い導電性を発現するといった観点から、カーボンブラックを用いることが好ましい。
撥水剤は、たとえば、フッ素樹脂などが挙げられる。フッ素樹脂としては例えばテトラフルオロエチレン−ヘキサフルオロプロピレン共重合体、ポリテトラフルオロエチレン(PTFE)、テトラフルオロエチレン−エチレン共重合体などがあげられ、とりわけポリテトラフルオロエチレン(PTFE)が好ましい。PTFEを界面活性剤によって水中に分散させても良いし、あらかじめ分散されたディスパージョンを用いることも出来る。
界面活性剤は公知のものを利用できる。例えばポリオキシエチレン(10)オクチルフェニルエーテル(例えばACROS ORGANICS社製のTriton X−100)、アルキルエーテル、アルキルフェニルエーテルなど非イオン性界面活性剤が挙げられる。取扱い性および分解温度から、ポリオキシエチレン(10)オクチルフェニルエーテルを用いることが好ましい。
カーボン粉と、撥水剤および界面活性剤と水よりコーティング液を作成する方法としては、公知の方法を用いることができる。カーボン粉の分散液および撥水剤の分散液をそれぞれ調製し、混合することで得られる。カーボン分散液を得るためには、カーボン粉に水を混合するが、このとき、カーボン粉の濡れ性をよくして分散性を向上させるために有機溶媒や界面活性剤を添加するのが好ましい。かかる有機溶媒としては、低級のアルコール類及びアセトンなどが好ましい。界面活性剤の添加量としては、カーボン粉の分散性を上げるためにと塗工液全体に対し0.1wt%以上であれば良く、また添加量が多すぎると発泡してしまうため、5wt%以下であることが好ましい。所望の粘度に応じて、増粘剤等を加えることも出来る。撹拌に用いる装置としては一般的な攪拌機例えば、ディスパー、ホモジナイザー、サンドミル、ジェットミル、ボールミル、ビーズミル等を用いることができる。操作が簡便であることおよび処理時間を短縮する観点から、ディスパーやホモジナイザー等を用いることが好ましい。撥水剤を繊維化するため、カーボン粉および撥水剤を分散させたコーティング液の撹拌温度を30℃以上に保ち、ディスパーを用いた際の撹拌速度が5,000rpm以上の条件にて、15分以上混合撹拌することが好ましい。
<工程(f)>
<多孔質炭素繊維シートの塗工処理>
多孔質炭素繊維シートに撥水性を付与すべく行う撥水処理には、フッ素樹脂などの撥水剤の粒子を溶媒中に分散させた分散液を用いる。溶媒として水を用いる場合、撥水剤は、そのままでは水には分散しないため、適当な界面活性剤によって水中に分散させる。また、分散液としてはあらかじめ撥水剤が分散されたディスパージョン等を用いることもできる。
<塗工膜の形成>
多孔質炭素繊維シート上に塗工膜を形成するための塗工液を塗布方法としては、従来公知の方法を用いることができ、例えばバーコート法、ブレード法、スクリーン印刷法、スプレー法、カーテンコーティング法およびロールコート法などがあげられる。これらの方法により、多孔質炭素電極基材上に均一な塗工膜を形成することができる塗工膜の厚みは、50〜2000μmであることが好ましい。塗工膜の厚みが50μmよりも薄すぎると厚みの均一な膜を得ることが困難となり、2000μmより大きいと乾燥後に意図しない大きなクラックをコーティング層に生じやすくなるため、好ましくない。より好ましい塗工膜の厚みの範囲は50〜1000μmである。
<工程(g)>
本発明においては、塗工膜を形成した多孔質炭素繊維シートを150℃〜300℃の環境下におくことにより、塗工膜を乾燥させる。例えばプレートヒーター、加熱ロールや、熱風乾燥機やIRヒーターなどを用いて150℃〜300℃の環境を作ることができる。
<工程(h)>
当該工程においては、乾燥後の「塗工膜を形成した多孔質炭素繊維シート」を300〜400℃の環境下において焼成する。この焼成工程においては、第一に多孔質炭素電極基材および塗工膜中に含まれる界面活性剤等の分散剤を消失させ、加えて撥水剤を融点付近まで加熱することによって、撥水剤粒子を溶融させてその形状をコントロールすることでコーティング層の細孔構造制御とカーボン粉のバインディングを強固にする。したがって、温度としては、300〜400℃の範囲が好ましく、より好ましくは340〜400℃である。
また、本発明の巻き取り方法であれば、コーティング層を設けた多孔質炭素繊維シートを巻き出しにもってくることもできる。すなわち、巻き出す多孔質炭素繊維シートが、少なくとも1面にカーボン粉と撥水剤からなるコーティング層を有していることも可能である。
さらに必要に応じて、工程[4]の後に多孔質炭素シートのスリット等の加工工程や外観検査装置等の検査工程をインラインで導入することができる。
以下、実施例により本発明をさらに具体的に説明する。なお、実施例で行った評価・検査の方法は、以下の通りである。
1)厚み
多孔質炭素繊維シートの厚みについて、マイクロメータ(株式会社ミツトヨ製、商品名:MDC−25MJ)により、幅方向に5点測定し、その平均厚みを算出した。
2)嵩密度
多孔質炭素繊維シートを200mm×300mmサイズのサンプルを5枚切り出し、電子天秤にて秤量した。そして、1)で測定した平均厚みを使用して、嵩密度を算出した。
3)多孔質炭素電極基材の曲げたわみ
支点間距離2cm、歪み速度10mm/minで10mm幅のサンプルに荷重をかけていき、荷重がかかり始めた点から試験片が破断したときの加圧くさびの移動距離を測定して求めた、その値を曲げたわみとした。
4)熱硬化性樹脂由来の炭化物の含有率
多孔質炭素電極基材を100質量%としたときに、炭素繊維分を除いた熱硬化樹脂由来の炭化物の含有率であり、以下の式(5)により算出した。
C={Gw−(Pw×F/100)}/Gw×100・・・式(5)
C:多孔質炭素繊維シートの熱硬化性樹脂由来の炭化物の含有率(質量%)
Gw:多孔質炭素繊維シートの目付(g/m
Pw:炭素繊維紙の目付(g/m
F:炭素繊維紙中の炭素繊維の割合(質量%)
5)使用装置について
実施例にて使用した装置を図4に示した。この中でガイドロール8及びガイドロール10は移動式のフリーロールであり、これをシート道方向に移動することで抱き角を変更し、常にガイドロール8にて形成される抱き角とガイドロール10にて形成される抱き角を同一とした。またロールを交換することで異なるロール径におけるデータを取得した。
6)r・θの算出
巻き出し軸から巻き取り軸の間に配置されているガイドロール、ニップロールの半径から各ロールの曲率を算出する。さらにガイドロールあるいはニップロールの抱き角(θ)を測定する。ただし、抱き角は図1に示す角度(θ)を指す。以上から、シート道の曲がり箇所について、r・θをそれぞれ算出し、その最大値を代表値とする。
7)ガイドロール回転トルク
図4のガイドロール(フリーロール)にロープを取り付け、その先端にばね秤を取り付けて引っ張り、ロールが回転させるために必要最低限の応力を測定した。測定した応力(F(N))及びガイドロール直径(d(m))から以下の式(6)により回転トルク(T(N・m))を算出した。
=(d×F)/2・・・式(6)
ガイドロール8、ガイドロール10それぞれの回転トルクを計測し、高い数字を代表値とした。
8)巻き取り張力
巻き取り機の引張応力(N)をシート幅(m)で割り返した値。
9)割れ検査
図4の装置を用いて、1000m長さの多孔質炭素繊維シートの巻き出し、巻き取りを行い、巻き取る直前の位置で透過光を用いて目視で割れている箇所をカウントした。
10)巻きズレ測定
図3に示した巻きズレを含む全幅(Wb)とシート幅(Wa)の長さを元に以下の式(7)から算出した数字を巻きズレ(Wg)とした。
Wg=Wb−Wa・・・式(7)
11)炭素粉塊の個数検査
図4の装置で巻き取った多孔質炭素繊維シートロールを図5の装置を用いて巻き出し、シート裏面を確認できるようにした上で、巻き出し位置で長辺1mmサイズ以上の炭素粉塊の個数をカウントした。
(実施例1)
平均繊維長3mmにカットしたポリアクリロニトリル系炭素短繊維(三菱レイヨン株式会社製、商品名:パイロフィルTR50S、平均単繊維径:7μm)、ポリビニルアルコール(PVA)短繊維(クラレ株式会社製、商品名:VBP105−1、繊維長3mm)、ポリエチレンパルプ(三井化学株式会社製、商品名:SWP)を用意した。ポリアクリロニトリル系炭素短繊維50質量部を湿式短網連続抄紙装置のスラリータンクで水中に均一に分散解繊し、十分に分散したところにPVA短繊維10質量部およびポリエチレンパルプ40質量部を均一に分散し、送り出した。送り出されたウェブを短網板に通し、ドライヤー乾燥後、幅1000mm、坪量43g/m2のロール形態の炭素繊維紙を得た。
次に、炭素繊維紙をフェノール樹脂(DIC株式会社製、商品名:フェノライトJ−325)のメタノール溶液に浸漬し、炭素繊維紙100質量部に対し53質量部付着させ、フェノール樹脂を付着させた樹脂含浸紙を得た。この樹脂含浸紙を2枚重ね合せてダブルベルトプレス装置を用いてプレス成形した。その際の条件としては、予熱条件を熱風温度150℃、予熱ロール温度を230℃、プレスロール温度を260℃、線圧を8×104N/mの加工条件で樹脂硬化シートを得た。
得られた樹脂硬化シートを、窒素ガス雰囲気下の焼成炉内を走行させて、140℃/minの昇温速度条件にて最高温度800℃で熱処理を行った。その後、さらに窒素ガス雰囲気下の焼成炉内を走行させて、最高温度2000℃で熱処理を行い、1000m長さの多孔質炭素繊維シートを得た。得られた多孔質炭素繊維シートの物性について、厚みは0.201mm、嵩密度は0.31g/cm、曲げたわみは2.4mm、熱硬化性樹脂由来の炭化物の含有率は31%であった。
前記多孔質炭素繊維シート300mm幅、1000m長さについて、図4に示す装置を用いて巻き出し、巻き取り試験を行った。巻き取り条件詳細については表1に示す通りであるが、結果は表2に示している通り、割れ個数は0、巻きズレは3mm、炭素粉塊は0と高品質のロール状多孔質炭素繊維シートを得ることができた。
実施例2から7については、実施例1と同じ多孔質炭素繊維シートを用い、図4に示す装置を用いて巻き出し、巻き取り試験を行った。ただし、各実施例にてガイドロール8及び10については表1に示す径の異なるロールに交換し、さらにガイドロール位置を移動させることで表1に示す抱き角に調整した。得られた結果についても表2にまとめて示した。
(実施例8)
実施例1と同じ多孔質炭素繊維シートを用い、図4に示す装置で実施例4のシート道条件で、8:ガイドロール1と9:ニップロールの間に、コーティング層の塗工装置、乾燥装置を設置し、巻き取りを行った。
(コーティング液1の調整)
デンカブラック(電気化学工業株式会社製)、イオン交換水、イソプロピルアルコールをそれぞれ5:100:80の割合で混合し、ホモミクサーMARK−II(プライミクス株式会社製)を用いて、冷却しながら15000rpmで30分間撹拌を行って、コーティング液1を得た。
(コーティング液2の調製)
コーティング液1に、ポリテトラフルオロエチレン(PTFE)ディスパージョンをカーボンブラック1に対し、0.3の割合で添加しディスパーによって5000rpmで15分間の撹拌を行い、コーティング液2を得た。
(撥水処理液の調整)
多孔質電極基材用の撥水処理液の作成には、PTFEディスパージョン(31−JR、三井デュポンフロロケミカル製)と界面活性剤(ポリオキシエチレン(10)オクチルフェニルエーテル)および蒸留水を用いた。撥水処理液における固形分濃度が、PTFEは1wt%、界面活性剤は2wt%となるように調整した後、蒸留水を添加して、ディスパーを用いて1000rpm、10分間撹拌することによって撥水処理液を作成した。
(多孔質炭素繊維シートへの撥水処理及びコーティング層の形成)
多孔質電極基材を上記の撥水処理液に浸漬することによって含浸させ、含浸後の多孔質電極基材をニップロールによって、多孔質電極基材に付着した余分な撥水処理液を取り除き、乾燥機にて200℃でシートを乾燥処理した。さらに、コーティング液2をバーコート法により、撥水処理した多孔質炭素繊維シートに塗工し、100℃に設定した熱風乾燥炉を用いて乾燥させた。さらに、乾燥後焼結炉にて360℃にて焼結処理をおこなってコーティング層を形成した多孔質炭素電極基材を得た。
この時の多孔質炭素繊維シートの割れは0個、巻きズレは2mm、炭素粉塊付着は0個で良好な結果であった。
(比較例)
実施例1と同じ多孔質炭素繊維シートを用い、図4に示す装置を用いて巻き出し、巻取り試験を行った。ただし、図4の装置を調整し、r・θが2.3となる装置で行った。割れ個数を検査した結果、2箇所の割れが認められた。
1:多孔質炭素繊維シート
2:ガイドロールあるいはニップロール
3:多孔質炭素繊維シート
4:シート状物端部の位置検出装置
5:多孔質炭素繊維シート
6:コアボビン
7:多孔質炭素繊維シート
8:ガイドロール1
9:ニップロール
10:ガイドロール2
11:シート状物端部位置検出装置
12:光源
13:多孔質炭素繊維シート

Claims (9)

  1. 多孔質炭素繊維シートを巻き出す軸と、ロール状に巻き取る巻取り軸と、該巻取り軸の上流側に前記多孔質炭素繊維シート状物をニップするニップロール、および多孔質炭素繊維シート状物の端部位置検出装置を配置し、その検出信号により前記巻取り軸を巻取り軸の軸線方向に移動させながら、巻き取る工程において、巻き出す軸と巻き取り軸の間に少なくとも1本以上のガイドロールを含み、ニップロールおよびガイドロールのシート道の曲率をr(mm−1)、ニップロールおよびガイドロールで形成される抱き角をθ(度)とした時に、各々のニップロールおよびガイドロールにおいて下記式(1)が満たされることを特徴とする固体高分子型燃料電池用多孔質炭素繊維シートの巻き取り方法。
    0<r・θ<1.5 ・・・式(1)
  2. 各々のニップロールおよびガイドロールにおいて下記式(2)が満たされることを特徴とする請求項1記載の固体高分子型燃料電池用多孔質炭素繊維シートの巻取り方法。
    0<r・θ<1.2・・・式(2)
  3. 前記ガイドロールがフリーロールあるいは駆動ロールであることを特徴とする請求項1または2に記載の固体高分子型燃料電池用多孔質炭素繊維シートの巻き取り方法。
  4. 前記フリーロールの回転トルクが0.5N・m以下であることを特徴とする請求項3に記載の固体高分子型燃料電池用多孔質炭素繊維シートの巻き取り方法。
  5. 前記多孔質炭素繊維シートを巻き取る工程において、巻き始めのロール径をD(mm)、その時の巻き取り張力をT(N/m)、巻き終りのロール径をD、その時の巻き取り張力をT(N/m)とした時に、巻き取り張力が下記式(3)を満たし、巻き始めから巻き終りまで巻取り張力が漸減することを特徴とする請求項1から4のいずれかに記載の固体高分子型燃料電池用多孔質炭素繊維シートの巻き取り方法。
    ≧100 かつ T≧T≧0.8×(D/D)×T・・・式(3)
  6. 前記端部検出装置がニップロール下流に配置されることを特徴とする請求項1から5のいずれかに記載の固体高分子型燃料電池用多孔質炭素繊維シートの巻き取り方法。
  7. 前記巻き出し軸とニップロールの間、あるいはニップロールと巻き取り軸の間に、多孔質炭素繊維シートにカーボン粉と撥水剤からなるコーティング層を設ける工程を有することを特徴とする請求項1〜6のいずれかに記載の固体高分子型燃料電池用多孔質炭素繊維シートの巻き取り方法。
  8. 多孔質炭素繊維シートにカーボン粉と撥水剤からなるコーティング層を設ける工程が、以下の(e)〜(g)の工程を含むことを特徴とする請求項7に記載の固体高分子型燃料電池用多孔質炭素繊維シートの巻き取り方法。
    (e)カーボン粉、撥水剤、界面活性剤および水からなるコーティング液を塗工して、多孔質炭素繊維シート上に塗工膜を形成する工程。
    (f)工程(e)で得られた塗工膜を形成した多孔質炭素繊維シートを150℃〜300℃の環境下にて、乾燥し、塗膜における水分を除去し、多孔質炭素繊維シート上にコーティング層を形成する工程。
    (g)工程(f)で得られた乾燥させたシートを、200℃〜400℃に加熱する工程。
  9. 巻き出す多孔質炭素繊維シートが、少なくとも1面にカーボン粉と撥水剤からなるコーティング層を有していることを特徴とする、請求項1〜6のいずれかに記載の固体高分子型燃料電池用多孔質炭素繊維シートの巻き取り方法。
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