JP2018163154A - 長尺物の外観欠陥自動検査方法およびその記録媒体を有する長尺物の巻体 - Google Patents

長尺物の外観欠陥自動検査方法およびその記録媒体を有する長尺物の巻体 Download PDF

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Abstract

【課題】長尺物の連続移送時において、多種類の外観欠陥を高精度で且つ効率的に自動的に連続検査が可能な外観欠陥の自動検査方法とその検査結果及び欠陥位置を直ちに確定できる長尺物の巻体を提供する。【解決手段】 多孔質炭素電極基材の少なくとも一方の面上に、導電材料からなるコーティング層が連続的に形成された長尺物の外観欠陥自動検査方法であって、前記長尺物のコーティング層の表面に検査光を照射し、散乱反射光を受光し、受光した散乱反射光より表面凹凸の情報を取得・解析し、その結果から欠陥の存在位置、大きさおよびの種類を記録媒体に記録しつつ連続して巻き取ることを含んでなる長尺物の外観欠陥自動検査方法。【選択図】 図1

Description

本発明は、多孔質炭素電極基材の一方の面上に、導電材料からなるコーティング層が連続的に形成された長尺物の外観欠陥自動検査方法と、特にその連続外観検査に基づく欠陥部分の検査データが自動的に記録された記録媒体を有する多孔質炭素電極の巻体に関する。
本発明における多孔質炭素電極基材の一方の面上に、導電材料からなるコーティング層が連続的に形成された長尺物は、燃料電池用のガス拡散電極やレドックスフロー電池の電極など、導電性、耐酸性および流体拡散性を必要とする分野で使用される。
ガス拡散電極は、通常、固体高分子型燃料電池における水素極(燃料極)と酸素極(空気極)の2極を構成し、それぞれがセパレーターと触媒層の間に介装される部材である。固体高分子型燃料電池は、水素等の燃料ガスと酸素等の酸化ガスを電気化学的に反応させることにより起電力を得る装置であり、前記固体高分子型燃料電池には、水素イオン(プロトン)を選択的に伝導する高分子電解質膜を有する。また、高分子電解質膜の両面には、内側から貴金属系触媒を担持したカーボン粉末を主成分とする触媒層及びガス拡散電極を有する2組のガス拡散電極が接合されている。
このような高分子電解質膜と2組のガス拡散電極からなる接合体は膜−電極接合体(MEA: Membrane Electrode Assembly)と呼ばれている。また、MEAの両外側には、燃料ガスまたは酸化ガスを供給し、かつ生成ガスおよび過剰ガスを排出することを目的とするガス流路を形成したセパレーターが設置されている。
ガス拡散電極基材は、主に次の3つの機能が要求される。第一の機能は、その外側に配置されたセパレーターに形成されたガス流路から触媒層中の貴金属系触媒に均一に燃料ガスまたは酸化ガスを供給する機能である。第2の機能は、触媒層での反応により生成した水を排出する機能である。第3の機能は、触媒層での反応に必要な電子または触媒層での反応により生成される電子をセパレーターへ導電する機能である。これらの機能を充足する基材としては、通常、炭素質材料からなる多孔質構造を有する基材が使用される。具体的には、カーボンペーパー、炭素繊維クロス、炭素繊維フェルト等の炭素繊維を用いた基材が一般的に用いられる。これらの基材は炭素繊維によって高い導電性を示すだけでなく、多孔質材料であるため、燃料ガスおよび生成水などの液体の透過性が高いためガス拡散層に好適な材料である。
以上に挙げたカーボンペーパーやカーボンクロスなどの多孔質炭素電極基材と電極触媒層との接触抵抗を下げ、発電時に発生する生成水を効率よく排出することを目的として、カーボン微粒子や撥水剤からなるコーティング層を多孔質炭素電極基材と電極触媒層との間に設けることがある。また、排水性の観点からガス拡散電極基材自体の撥水性を高める処理がなされることが一般的であり、その方法としてはガス拡散電極基材にフッ素系化合物の溶液を含浸後・乾燥させた後焼結させる方法がある。多孔質炭素電極基材に設けられるコーティング層の平滑性を高くするために、スプレー法によってコーティング層を形成する方法(特許文献1参照)等が開示されている。
カーボン微粒子や撥水剤からなるコーティング層を形成する工程おいては、そのカーボン粒子や撥水剤の分散不良や再凝集によって形成される色ムラが発生したり、コーティング層を形成した後の乾燥状態が異なる部分があると、ひび割れなどの不良部分が形成されることがあるが、人の目でしか確認することができないため、不良部分の選別に多大な時間を要していた。
また、レドックスフロー電池は、通常、電解液を貯える外部タンクと電解槽とを備え、ポンプにて活物質を含む電解液を外部タンクから電解槽に送りながら、電解槽に組み込まれた電極上で電気化学的なエネルギー変換、すなわち充放電が行われる。レドックスフロー電池において優れた電池特性を得るためには、電解槽に設けられる多孔質炭素電極が親水性に優れ、反応活性が高いことが重要である。
親水性を高めた多孔質炭素電極としては、特許文献2に、導電性を有する炭素微粒子がイオン伝導性バインダによって炭素繊維に接着された多孔質炭素電極が開示されている。
レドックスフロー電池の電極においても隣接するイオン交換膜との親和性を上げるために多孔質炭素電極基材にコーティング層を設けて使用されることがある。
燃料電池と同様導電性材料がコーティング材料として用いられるが、電解液中で使用されることから、親水性導電材料が使用される。
一方、多孔質炭素電極基材表面に形成された外観欠点の自動検出方法については、すでに知られている。(特許文献3、特許文献4参照)いずれも炭素短繊維と炭化樹脂から形成される多孔質電極基材特有の外観欠点の自動外観検査方法が記載されている。しかしながら、これらの発明をそのまま導電材料からなるコーティング層の外観検査に適用しても、ベースとなるシートの色合いが異なること、さらに形成される欠点の種類が異なることなどから欠点を検出することはできなかった。
他方、例えば特開2005−265467号公報(特許文献5)には、生産ラインを連続して走行する金属板、フィルム、紙、不織布、樹脂板、ガラス板などの検査対象物の表面における薄汚れ、斑、浅い傷などの低コントラスト欠陥を自動的に検出する欠陥検出装置が提案されている。この欠陥検出装置によれば、検査対象物表面に照射される検査光の反射光又は透過光を利用して、これを撮像して画像データを生成し、その画像データを画素の濃度値に基づいて処理し検査対象物の表面の欠陥を検出している。このときの画像処理は、隣接する複数の画素によって構成される欠陥検出用ブロック内の各画素の濃度値を積算して積算値を算出し、その積算値を所定の閾値とを比較することにより欠陥を検出するにあたり、前記欠陥検出用ブロックが隣接する欠陥検出用ブロックと一部分が重なるように設定して、低コントラストの欠陥であっても高精度に検出を可能にしている。
しかしながら、上記特許文献4及び5に開示された表面の外観欠陥検査方法では、いずれも単一の検査手段(透過光又は反射光を利用する撮像)による検査であるため、単一種類の欠陥を検査するのであれば有効ではあっても、異なる形態や色彩、寸法をもつ多種類の欠陥を同時に高精度に検査することは不可能である。更には、特に上記特許文献1に開示されているような導電材料からなるコーティング層にとっては、所定の寸法に切断し、これをセルに組み立てるとき、前述のような多種類の欠陥の存在位置がその場で直ちに判断できず、以降の組み立て作業に様々な支障を来しかねないばかりでなく、必然的に最終製品である燃料電池やレドックスフロー電池の欠陥につながりかねない。
特許第4051080号 特開2017−27920号公報 特開2013−160745号公報 特許第5306053号公報 特開2005−265467号公報
本発明は、上述の問題点を解消すべく、多孔質炭素電極基材の一方の面上に、導電材料からなるコーティング層が連続的に形成された長尺物の連続移送時において、多種類の外観欠陥を高精度で且つ効率的に自動的に連続検査が可能な外観欠陥の自動検査方法を提供することと、前記長尺物を使って燃料電池やレドックスフロー電池を組み立てるにあたり、その組み立て現場において、巻体の状態で同ガス拡散電極の欠陥の種類、その存在位置、大きさの検査結果及び製造履歴を直ちに確定できるガス拡散電極の巻体を提供することを目的とするものである。
本発明の要旨は、以下の(1)〜(9)に存する。
(1) 多孔質炭素電極基材の少なくとも一方の面上に、導電材料からなるコーティング層が連続的に形成された長尺物の外観欠陥自動検査方法であって、前記長尺物のコーティング層の表面に検査光を照射し、散乱反射光を受光し、受光した散乱反射光より表面凹凸の情報を取得・解析し、その結果から欠陥の存在位置、大きさおよびの種類を記録媒体に記録しつつ連続して巻き取ることを含んでなる長尺物の外観欠陥自動検査方法。
(2) 導電材料からなるコーティング層が、カーボン粉と撥水剤からなるコーティング層であり、長尺物が多孔質炭素電極基材である、上記(1)に記載の長尺物の外観欠陥自動検査方法。
(3) 導電材料が親水性導電材料であり、長尺物が多孔質炭素電極である、上記(1)に記載の長尺物の外観欠陥自動検査方法。
(4) 検査光の波長が400nm〜500nmのレーザー光である、上記(1)から(3)のいずれかに記載の長尺物の外観欠陥自動検査方法。
(5) 上記(1)から(4)のいずれかに記載の外観欠陥自動検査方法による欠陥の検査結果を記録した記録媒体を添付してなる炭素短繊維と炭化樹脂とからなる長尺物の巻体。
(6) 前記記録媒体に記録された欠陥の検査結果が、コーティング層の凹凸、白色欠点、黒色欠点、ピンホール欠点から選ばれる1以上の欠陥の検査結果である上記(5)に記載の長尺物の巻体。
本発明のガス拡散電極の連続的な外観欠陥自動検査方法によれば、散乱光の少なくとも1種類の検査手段を採用して外観欠陥を連続的に検査するため、通常の目視検査では検出し得ない超薄手のガス拡散電極に発生する欠陥であっても、これらの検査手段を採用することにより、欠陥の種類と、多種類の欠陥に特有の色調や形状、寸法、輝度変化が同時に且つ的確に判定できるようになり、極めて信頼性の高い高精度の検査が可能となる。また本発明のガス拡散電極の巻体に、その検査結果のデータが記録された、例えば記録紙、記録チップなどの記録媒体を添付してあれば、性能に影響する欠陥部の種類、存在位置、大きさが前記記録媒体の記録によりたやすく特定できるため、燃料電池やレドックスフロー電池の組み立て現場においても、ガス拡散電極の巻体を巻き戻しながら所定の寸法に切断してセルを組み立てるにあたり、その記録により知り得る欠陥部分を排除して組み立てることができ、高性能で高品質のセルの組み立てが容易となる。
本発明の連続走行する長尺物の外観欠陥自動検査方法を実施するための代表的な装置例とその工程説明図である。 前記長尺物の外観欠陥の検出イメージである。
まず、本発明の連続走行する長尺のガス拡散電極の外観欠陥自動検査方法の好適な実施の形態を説明するに先立ち、本発明の検査対象である巻取り可能な長尺物について簡単に説明する。
長尺物のうちガス拡散電極基材として使用されるものは、上記特許文献1に開示された製造方法により製造されたものである。すなわち、カーボンペーパーやカーボンクロスなどの多孔質炭素電極基材と電極触媒層との接触抵抗を下げ、発電時に発生する生成水を効率よく排出することを目的として、カーボン微粒子や撥水剤からなる導電材料からなるコーティング層を多孔質炭素電極基材と電極触媒層との間に設けたものである。具体的には、ガス拡散電極基材自体の撥水性を高める処理がなされ、その方法としてはガス拡散電極基材にフッ素系化合物の溶液を含浸後・乾燥させた後焼結さしたものである。
また、レドックスフロー電池の多孔質炭素電極も本願発明における長尺物の1つである。レドックスフロー電池の田個室炭素電極においても隣接するイオン交換膜との親和性を上げるために多孔質炭素電極基材に親水性導電材等の導電材料からなるコーティング層を設けた長尺物が使用されることがある。燃料電池と同様導電性材料がコーティング材料として用いられるが、電解液中で使用されることから、親水性導電材料が使用される。
さて、以上の構成を備えたロール状に巻かれた長尺物に本発明の外観欠陥自動検査方法を実施するには、図1に示すように、長尺物1の巻体であるロール体2を架台3に巻き戻し可能に支持させ、このロール体2から長尺物1を連続して引き出しながら、後述する検査手段により外観欠陥を自動的に検出し、その検出データを画像処理部4において解析し、その解析結果に基づく半径結果を逐次コンピュータ5内の図示せぬ記憶部に収納する。外観欠陥の検出が終了したガス拡散電極1はその巻取部6にてロール状に巻き戻される。
本発明の長尺物は、導電材料をコーティングしていない多孔質電極基材と比較してシートの色合いが異なること、さらに形成される欠点の種類が異なるだけでなく、凹凸が小さい。また、ベースとなる多孔質電極基材が一般的なコーティング材料と比較して凹凸があるため、ベースラインが変動しやすいため、コーティング材料に含まれる比較的小さな欠陥を撮像する際は、ピントがずれてしまう。
この問題を解決するため、本発明では、高さ方向の情報を認識するためのセンサーを内蔵したカメラを利用する。より具体的には、レーザー顕微鏡と同様、高さ情報を計測する機能を有するセンサーを内蔵したカメラによって微小な凹凸も識別する。
レーザー顕微鏡の受光位置には高さ方向の情報を認識するためのセンサーが配置されている。そのため、結像位置における光量の変化を感知し、その点において輝度が最大になったときのZ軸方向の位置を「高さ」を認識することが可能となる。このように「高さ」を認識するカメラを利用することで、より正確に欠陥画像を撮影することが可能となる。
また、この原理を利用するためには、より正確に高さ情報を認識するため、検査光の波長が400nm〜500nmのレーザー光であることが好ましい。外観欠陥を撮像するカメラと照明の配置は、低コントラストの欠陥であっても高精度に検出が可能な上記特許文献4に記載された手法に基づいているが、同文献4に記載された手法と異なる本発明に係る外観欠陥自動検査方法の最も特徴とする構成は、外観欠陥の検査手段が同文献4のごとく3種類の異なる特定の検査手段を採用するのではなく、2種類の検査によって最終的な判定を行うことが可能である。同文献4では、欠点表面の凹凸の違いを区別するため、3種類の検査手段が必要であったが、コーティング層の表面は基本的に平滑であるため、その必要はない。また、外観欠点を強調させるため、シートを照らす照明の明るさを明るくする。欠点として検出するための検出閾値を微調整する必要がある。
本発明において外観欠陥として長尺物の表面に表出する欠陥の種類には、撥水剤または親水剤の分散不良や異物付着によって生じる白色欠点、表面の凹みによって生じる黒色欠点、コーティング層の塗工不良、ピンホール欠点などの種類があり、通常では表出しない正常でない外観部分である。
ここで、白色欠点には、欠陥の種類として2つある。その1つは、(1)撥水剤または親水剤の分散不良により、発生する。2つ目は、(2)検査前までの工程で付着した異物である。
(1)の撥水剤または親水剤の分散不良は、カーボン粉も一部混ざっているため、色は暗いが、その面積が1mm程度と大きいのが特徴である。一方、(2)の異物が付着した場合は、一般的に電極の色より極端に明るいため、(1)の場合とは区別することが可能である。グラファイト粉など黒を基調とする異物でも反射光としては、明るい色でアウトプットされるため、区別できる。
上記黒色欠点は、平滑なコーティング層の表面が荒れた場合、検出される。表面が荒れるのは、基材そのものに凹凸がある場合やカーボン微粒子や撥水剤の分散不良による場合などが挙げられ、検出結果によってその原因究明の一助となる。
上記コーティング層の塗工不良は、多孔質炭素電極基材が部分的に見える現象である。電極基材の色は、コーティング層の色よりも明るいこと、さらに塗工不良が発生した場合は、欠点の数が一か所に限らず、50mm角の範囲内に少なくとも3か所以上発生するのが、特徴である。
上記ピンホール欠点は、炭素化炉内に堆積した不純物や浮遊している不純物が、多孔質炭素電極に付着・反応してできるものである。コーティング層を塗工しても修復されるものではないため、そのままピンホールとして残る。
本発明にあっては、外観欠陥の検査手段として、長尺物1の一面側に所要の照度をもつ照明光を所定の入射角で照射し、その正反射角線上から外れた反射角線上に配された第2撮像装置8をもって、その散乱光を撮像する散乱光の撮像手段である。これらの2種類の撮像手段を、長尺物1の走行路に沿って直列的に配し、その撮像データを上記画像処理部4へと送る。
上記第2撮像装置8の場合では、散乱反射を利用するため、第2撮像装置8の受光角度を10〜50°に設定し、検査光の照射角度と第2撮像装置8の受光角度との角度差を10°以上30°以下とすることが好ましい。10°以上30°以下であると、上記白色欠点に対する高精度の判定が可能となる。
次に、図示実施形態による本発明に係る長尺物1の外観欠陥自動検査方法を、図に基づいて具体的に説明する。図1は、本発明の外観欠陥自動検出方法を実施するための代表的な装置例を示す概略構成図である。この外観欠陥自動検出装置は、架台3に回転可能に支持されたロール体2が巻き戻される長尺物1の巻戻し走路上に、光源7に対応する上記の撮像装置8が、それぞれ組となって配されている。撮像装置8により撮像された撮像データは、画像処理部4において画像処理がなされる。
各光源9、10には、長尺物1の走行路を直線状に横断して配置されたハロゲンランプやLED、蛍光灯等の線状の検査光の発生が可能な照明装置によって構成される。この検査光の波長が400nm〜500nmのレーザー光であるとより正確に高さ情報を認識できる。撮像装置8は、撮像した光を電気信号に変換して画像データを生成するCCDカメラ等の固体撮像素子を備えた撮像装置を備えている。この撮像装置に高さ情報を計測する機能を有するセンサーを内蔵したカメラを使用すると微小な凹凸も識別することが可能となる。本実施形態では、撮像装置7を長尺物1の巻戻し走路を横断する方向に直線状に複数個配置し、走行する長尺物1の1次元画像を順次、撮像することによって2次元画像を得ている。
画像処理部4は、上記特許文献4に記載された画像処理装置と同様に、演算装置(CPU)、記憶装置(メモリ)等を備えている。そのため、画像処理部4の具体的な構成及びその処理手順等に関しては上記特許文献4の詳細な記載に委ねることとして、以下の説明では簡単な説明に止める。ただし、本発明にあっては、前述の演算装置(CPU)、記憶装置(メモリ)等は上記2種類の撮像手段のそれぞれに対応して設けられている。
上述の構成を備えた外観欠陥自動検出装置によれば、先ず、所定速度で搬送経路上を連続的に走行するガス拡散電極1に、光源7からのそれぞれ検査光を照射する。
撮像装置8と光源7とは、図2に示すように、それぞれが前記ガス拡散電極1の上方にガス拡散電極1の走行方向に所定の間隔をおいて離れて配置されている。各光源7から照射される各検査光はガス拡散電極1の表面に向けられており、その各反射光を撮像装置8がそれぞれ受光する。
以下、本発明の実施例について説明する。まず、長尺物として、コーティング層の種類をA:カーボン粉と撥水剤、B:親水性導電材、C:コーティング層なしの3パターンを準備する。そのそれぞれの表面をチェックし、代表的な外観欠点を抽出する。それぞれの長尺物について1:光源がレーザー光、2:光源がハロゲンランプの2種類にて前述した外観欠陥の検査を実施した。
その結果を表1に示す。レーザー光を光源とした場合、コーティング層を有する長尺物に含まれる欠陥についてすべて検出することができた。一方、ハロゲンランプを使用した場合は、異物付着や凹みといったものの検出が困難であった。
一方、コーティング層なしの場合は、レーザー光ハロゲンランプのどちらを使用しても同様の結果であった。多孔質炭素電極基材の一方の面上に、導電材料からなるコーティング層が連続的に形成された長尺物の外観欠陥の検査においてレーザー光を利用することで微小な凹凸によるピントずれを抑制できる点でより好ましいことが確認できた。
なお、本発明に係るガス拡散電極の外観欠陥自動検査にあっては、当然に欠陥位置に関する記録を記録媒体に残している。その走行距離を検出する方法としては、走行する多孔質電極上に接触するコンタクトロールや移送ロールの軸の回転数をエンコーダーで検出している。また、長尺物の幅方向における欠陥位置は、前記幅方向に直線状に配置された各撮像装置により得られる撮像データから演算により求められる。
Figure 2018163154
1 長尺物
2 (長尺物)ロール体
3 架台
4 画像処理部
5 コンピュータ
6 巻取部
7 光源
8 撮像装置

Claims (6)

  1. 多孔質炭素電極基材の少なくとも一方の面上に、導電材料からなるコーティング層が連続的に形成された長尺物の外観欠陥自動検査方法であって、前記長尺物のコーティング層の表面に検査光を照射し、散乱反射光を受光し、受光した散乱反射光より表面凹凸の情報を取得・解析し、その結果から欠陥の存在位置、大きさおよびの種類を記録媒体に記録しつつ連続して巻き取ることを含んでなる長尺物の外観欠陥自動検査方法。
  2. 導電材料からなるコーティング層が、カーボン粉と撥水剤からなるコーティング層であり、長尺物が多孔質炭素電極基材である、請求項1に記載の長尺物の外観欠陥自動検査方法。
  3. 導電材料が親水性導電材料であり、長尺物が多孔質炭素電極である、請求項1に記載の長尺物の外観欠陥自動検査方法。
  4. 検査光の波長が400nm〜500nmのレーザー光である、請求項1から3のいずれかに記載の長尺物の外観欠陥自動検査方法。
  5. 請求項1から4のいずれかに記載の外観欠陥自動検査方法による欠陥の検査結果を記録した記録媒体を添付してなる炭素短繊維と炭化樹脂とからなる長尺物の巻体。
  6. 前記記録媒体に記録された欠陥の検査結果が、コーティング層の凹凸、白色欠点、黒色欠点、ピンホール欠点から選ばれる1以上の欠陥の検査結果である請求項5に記載の長尺物の巻体。
JP2018056098A 2017-03-27 2018-03-23 長尺物の外観欠陥自動検査方法およびその記録媒体を有する長尺物の巻体 Pending JP2018163154A (ja)

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