JP2005134218A - ピンホール検出方法及びピンホール検出装置 - Google Patents

ピンホール検出方法及びピンホール検出装置 Download PDF

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【課題】 不透明の膜上に形成された透明・半透明のフィルムのように従来のピンホール検出方法では検出が困難なフィルムにおいても、ピンホール欠陥を高精度に検出するピンホール検出方法及びピンホール検出装置を提供する。
【解決手段】 本発明のピンホール検出方法及びピンホール検出装置は、燃料電池用高分子膜の一方の面側に不活性ガスを供給し、プラズマヘッドに電力を供給しながら前記燃料電池用高分子膜の他方の面側に前記プラズマヘッドを走査させ、前記燃料電池用高分子膜の他方の面側で発生する光を受光し、前記受光した光の光量に基づき前記燃料電池用高分子膜のピンホールの有無を検出する。
【選択図】図1

Description

本発明は、検査対象物である膜に所定の直径以上の孔(以下「ピンホール」と呼ぶ。)が存在するか否かを検査するピンホール検出方法及びピンホール検出装置に関する。
固体高分子型燃料電池は運転温度が低く、出力密度が高いという特徴があることから、次世代自動車の動力源、家庭用コージェネレーションシステムの電池として開発が進められている。
燃料電池は積層体(以下「スタック」と呼ぶ。)を容器に収納した構造を有する。スタックは、透明又は半透明な電解膜を燃料極と空気極で挟んだ構造を有するMembrane Electrode Assemblies(以下「MEA」と呼ぶ。)と、隣接するMEAの間に挟み込まれた導電性のガス分離・供給板であるセパレータとからなる基本構成単位(以下「モジュール」と呼ぶ。)を、数10個(個数は必要な出力電圧に応じて定められる。)積層した構造を有する。MEAは燃料極であるアノード触媒層、電解膜である高分子膜、空気極であるカソード触媒層の3層を導電性のガス拡散層(Gas Diffusion Layer(以下「GDL」と呼ぶ。))で挟み込んだ構成であり、燃料電池の心臓部である。例えば各層の厚さは、アノード触媒層が15μm、高分子膜が30μm、カソード触媒層が15μmである。
製造段階におけるMEAの不良原因として最も多いのは、高分子膜に直径数μmの微少なピンホールが発生することである。ピンホールのない正常なMEAを燃料電池として使用すると、燃料極において水素(燃料ガス)が電子と分離してイオン化し(H2→2H++2e)、水素イオンは電解質中を移動し、電子は外部負荷を通り、空気極で水素イオンが電子と再結合して水素に戻り、次いで空気中の酸素と結合して水になる(1/2O2+2H++2e→H2O)。この場合、水素と酸素とから水が生成される反応のギブズ自由エネルギーは、極めて高い効率で直接電気エネルギー(電解質中を水素イオンが移動する駆動力)に変換される。ピンホールがあると、燃料極の水素がイオン化せずに気体のままで空気極に移動し、空気極で触媒により酸素と結合して水になる。この場合、ギブズ自由エネルギーは電気エネルギーでなく熱エネルギーとしてその場で放出される。MEAはピンホールにおいて局部的に加熱され、劣化する。これが進行すると、電池が特性不良になる。
固体高分子型燃料電池の製造において、電解膜である高分子膜にピンホールが発生しているか否かを検査し、ピンホールが発生している高分子膜を不良品として排除する工程が設けられる。従来例のピンホール検出方法においては、完成したスタックの特性を検査し、そのスタックに不良のモジュールが含まれているか否かを検査していた。検査した結果、スタックに特性不良のモジュールが含まれていることを発見した場合、スタックの中の不良モジュールを交換していた。しかし、完成したスタックを分解し、不良のモジュールを交換し、再びスタックを組み立てる作業は、多大な労力を必要とする。スタックに組み立てられた状態になる前に、好ましくはMEAに組み立てられた状態になる前に、高分子膜にピンホールがあるか否かを検査し、ピンホールを有する高分子膜を生産工程から排除できれば、組み立てられたスタック又はMEAの歩留まりを大幅に向上させ、実効的な製造工数を大幅に低減することが出来る。
MEAの製造方法としては、張り合わせ工法、塗工工法等がある。2つの工法におけるピンホールの発生原因と、ピンホールの発見方法について説明する。
張り合わせ工法は、アノード触媒層、高分子膜、カソード触媒層を個別に製造し、貼り合わせていくMEAの製造方法である。高分子膜製造時にピンホールは発生するため、高分子膜製造後の高分子膜単体で検査することにより、ピンホールを発見することができる。
塗工工法は、PET(Polyethylene Terephthalate)等のベースとなる保持物の上に順次、アノード触媒層、高分子膜、カソード触媒層を塗布していくMEAの製造方法である。ピンホール発生原因は、高分子膜塗布時に高分子材料中に入り込んだ気泡等によりピンホールが発生すること、及びアノード触媒層に微細な隙間があって、高分子膜塗布時にその隙間に高分子材料が吸い込まれてピンホールが発生することの2つである。両方の場合とも、高分子膜を塗布後にピンホールの有無を検査する必要がある。その場合は、不透明な触媒層が透明又は半透明な高分子膜の下に存在した状態で、透明又は半透明の高分子膜にピンホールがあるか否かを検査しなければならない。
塗工工法は連続的に3層を形成できるため、製造コストの面においては、張り合わせ工法より有利である。
従来、数多くのピンホール検出方法及びピンホール検出装置が提案されている。特許文献1に下記のピンホール検出方法が記載されている。検査対象物であるテープ状で透明又は半透明のフィルムを挟んで配置されたハロゲン光源と光センサとのセットを、フィルム走行方向に沿って2箇所設置する。ハロゲン光源が透明又は半透明のフィルムに光を照射する。光センサがフィルムの透過光を受光する。ピンホールがあると、光センサの受光量がピンホールがない所と較べて大幅に増大する。このことを利用して、フィルム上のピンホールを検出できる。特許文献1に記載の方法は、不透明な膜やフィルムに密着して貼り付けた透明又は半透明の膜やフィルムを検査対象物とするピンホール検出には適用できない。
特許文献2に下記のピンホール検出方法が記載されている。赤色の剥離フィルムと透明フィルムとを積層した検査対象物である偏光フィルムを支持台に載置する。剥離フィルムの赤色と補色関係に有る緑の照明光を偏光フィルムに照射し、検査者はその反射光を観察する。剥離フィルムに入射した緑の光は、赤色の剥離フィルムに吸収されて見えない。透明フィルムの表面で反射した緑の光のみが、検査者の目に届く。検査者は、偏光フィルムの透明フィルムの表側(透明フィルムが剥離フィルムと接する側を裏側とする。)にある、ピンホールを含む表面の凹凸、表面に付着したゴミ等のみを検出できる。特許文献2に記載の方法は、偏光フィルムの表面の凹凸、汚れ等を、欠陥の種類を区別することなく検出する方法であって、透明フィルムを貫通するピンホールのみを検出できない。又、透明フィルムの透明度が高い場合にも使用できない。この方法は、例えば表面の凹凸は問題にならず、透明フィルムを貫通するピンホールのみが不良の原因となる燃料電池のMEAの高分子膜やフィルムのピンホール検出には使用できない。
特許文献3に下記のピンホール検出方法が記載されている。光源、偏光板、検査対象物である透明のシート、他の偏光板、受光部の順に配置する。光源から透明のフィルムに光を照射し、受光部が偏光板、透明のシート及び他の偏光板を透過した光を検出する。特許文献3に記載の方法も、不透明な膜やフィルムに密着して貼り付けた透明又は半透明の膜やフィルムを検査対象物とするピンホール検出には適用できない。
さらに他のピンホール検出方法として、ヘリウムガス等の検査ガスを膜の片側から吹き付け、反対側でガスリーク量を検出する方法がある。例えば燃料電池用の高分子膜には、原理的に直径数nmの気体の通る孔が無数に存在する。直径数nmの孔は燃料電池の特性上問題なく、孔径が数μm以上の孔(ピンホール)が上記の電池の特性劣化を引き起こす。上記のガスリーク量を検出する方法では、無数に存在する直径数nmの孔から検査ガスがリークする故、正常な膜と直径数μmの孔が存在する膜とでガスリーク量に差が出ない。そのため、この方法を、高分子膜のピンホール検出には適用できない。
特開2000−146861号公報 特開2001−108630号公報 特開平06−18445号公報
不透明な膜やフィルム上に付着された透明又は半透明の膜やフィルムに存在するピンホールを検出するためには、その検出方法は下記の4つの条件を具備することが必要である。(1)数μmのサイズのピンホールを検出する検出感度を有すること、(2)非破壊検査であり且つ非接触検査であること、(3)非真空状態で検査できること(高分子膜は、真空中に入れるとダメージを受ける。)、(4)不透明な面(例えば膜)上に存在する透明又は半透明の膜やフィルムのピンホールを検出できることである。従来、これらの4つの条件を具備するピンホール検出方法はなかった。
本発明は、これらの条件を満たし、不透明な膜やフィルム上に存在する検査対象物である透明又は半透明の膜やフィルム(例えばMEAの高分子膜)に存在する数μmのピンホールを的確に検出することができるピンホール検出方法を提供することを目的とする。
上記課題を解決するため、本発明は下記の構成を有する。請求項1に記載の発明は、燃料電池用高分子膜の一方の面側に不活性ガスを供給し、プラズマヘッドに電力を供給しながら前記燃料電池用高分子膜の他方の面側に前記プラズマヘッドを走査させ、前記燃料電池用高分子膜の他方の面側で発生する光を受光し、前記受光した光の光量に基づき前記燃料電池用高分子膜のピンホールの有無を検出することを特徴とするピンホール検出方法である。
本発明は、不透明の膜上に形成された燃料電池用高分子膜に発生したピンホールを高感度で検出することができるという作用を有する。
本発明は、例えば安価な製造方法である塗工工法によってMEAを製造する製造工程において、高分子膜に発生したピンホールを高感度で検出することができるという作用を有する。
請求項2に記載の発明は、不活性ガスがヘリウムガスであることを特徴とする請求項1記載のピンホール検出方法である。
請求項3に記載の発明は、ヘリウムガスの発光波長付近以外の波長の光をフィルタによりカットし、前記ヘリウムガスの発光波長付近の光のみを受光することを特徴とする請求項2記載のピンホール検出方法である。
本発明は、更にピンホールの検出感度を向上させることができるという作用を有する。
請求項4に記載の発明は、燃料電池用高分子膜を載置する載置部と、前記燃料電離用高分子膜の一方の面側に不活性ガスを供給するガス供給源と、前記燃料電池用高分子膜の他方の面側を走査するプラズマヘッドと、前記プラズマヘッドに電力を供給するプラズマ電源と、前記燃料電池用高分子膜の他方の面側で発生する光を受光する受光部と、前記受光した光の光量に基づき前記燃料電池用高分子膜のピンホールの有無を検出する画像処理手段と、を備えたことを特徴とするピンホール検出装置である。
本発明によれば、不透明な膜やフィルム上に存在する燃料電池用高分子膜に存在する直径数μmのピンホールを高速、高精度、非破壊、非接触に検出することができるピンホール検出方法及びピンホール検出装置を実現可能であるという有利な効果が得られる。
本発明によれば、燃料電池のスタックの製造工程の処理毎に特性不良を発見可能なピンホール検出方法及びピンホール検出装置を実現可能であるという有利な効果が得られる。本発明のピンホール検出方法及びピンホール検出装置は、塗工工法による燃料電池のMEAに対しても適用できる。
本発明によれば、燃料電池のスタックの完成品の特性検査で歩留まりを減らすことが可能なピンホール検出方法及びピンホール検出装置を実現可能であるという有利な効果が得られる。
以下、本発明の実施の形態について、図面とともに記載する。
《実施の形態》
本発明の実施の形態によるピンホール検出方法及びピンホール検出装置について、図1〜図6を用いて説明する。図1は、本発明の実施の形態に係るピンホール検出装置の構成を示す図である。図1において、ピンホール検出装置は、プラズマヘッド3、プラズマ電源4、受光レンズ5、受光波長フィルタ6、光センサ7、ヘリウムガス供給源8、画像処理手段9、ワークチャック12、X軸16及びY軸17を有する検査ステージ部、XY軸制御手段18を有する。ピンホール検出装置は、触媒層11に付着された検査対象物である高分子膜2のピンホールを検出する。触媒層11と高分子膜2とは、未完成のMEA(図1においては、上面に他の触媒層を形成する前のMEA)を構成する。触媒層11は多くの隙間を有し、検査ガスを透過させる。1は高分子膜2に生じたピンホールである。
実施の形態におけるMEAの生産方法を説明する。最初に、PET等のベース上に所定の材料を塗布して厚さ15μmのアノード触媒層11を生成する。触媒層11はカーボン等の導電体に白金等の触媒を混入した黒色の不透明な物質である。次に、アノード触媒層11の上に他の所定の材料を塗布して厚さ30μmの透明または半透明の高分子膜2を生成する。高分子膜2はフレミオン等を主体とする透明な物質である。実施の形態のピンホール検出方法においては、この状態で高分子膜2にピンホールがあるか否かを検査する。検査において、高分子膜2に所定の閾値以上のピンホールがないと判定した場合にのみ、その上に別の所定の材料を塗布してカソード触媒層を生成する。このようにして、塗工工法によりMEAを高い歩留まりで生産する。
図1の説明に戻る。触媒層11に付着された高分子膜2である検査対象物を、上面が開口した筐体であるワークチャック12に取り付ける。検査対象物とワークチャック12とは、内部に外気から遮断された空間を形成する。その空間(燃料電池用高分子膜の一方の面側)にヘリウムガス供給源8からヘリウムガス13を充填する。検査対象物(高分子膜2)を取り付けたワークチャック12とヘリウムガス供給源8とを備えたワーク固定部は、高分子膜2にピンホールがない場合、ヘリウムガスが外部に漏れ出すことがないように、気密性が高くできている。
プラズマ電源4は、プラズマヘッド3に電力を供給する。プラズマ電源4が図2に示すようなパルス電圧またはRF電圧をプラズマヘッド3に印加することにより、ヘリウムガスがピンホール1からリークしている場合、リークしたヘリウムガスにプラズマが発生する。リークしたヘリウムガスにプラズマが発生しやすく且つ電源が安価である故、実施の形態においては、プラズマヘッド3とプラズマ電源4とを備えた走査ヘッド部として、周波数13.56MKHzのRF電圧を発生するものを用いている。プラズマヘッド3は、検査対象物上(燃料電池用高分子膜の他方の面側)を一定のギャップを保ちながら走査する。ギャップが大きすぎても小さすぎてもアーク放電が発生しやすい故に、走査ヘッド部はプラズマヘッド3と検査対象物との間のギャップがアーク放電が発生しにくく、且つプラズマが発生しやすい距離(例えば、0.3mm±0.05mmの距離)に保たれるように制御する。走査ヘッド部は、プラズマが発生しかつアーク放電が発生しない程度の電圧(例えば、200V程度の電圧)をプラズマヘッド3に印加する。実施の形態のプラズマヘッド3の先端は図3に示すような形状を有する。先端が平面であれば、リークしたヘリウムガスが拡散しにくい故に、アーク放電が発しにくく、且つプラズマヘッド3のピンホール検査幅が広くなる。
受光レンズ5は、ピンホール1からリークしたヘリウムガスとプラズマヘッド3の間に発生するプラズマによる発光を集光する。受光波長フィルタ6には、検査ガスがヘリウムガスであれば波長が705nm以外は透過しないようなコーティングがなされている。よって、受光波長フィルタ6は、不必要な波長の光をカットし、必要な波長の光はほとんど減衰しない。光センサ7は、CCDエリアセンサまたは感度の高い光電子増倍管を用いて受光した光情報を電気信号に変換し、画像処理手段9に出力する。
図4は、本発明の実施の形態に係るピンホール検出装置の光センサ7が出力した電気信号を画像化した一例を示す図である。ピンホールの部分のみプラズマによる光が発生し明るくなっているため、画像処理手段9はこの明るくなっている部分を検出する。つまり、画像処理手段9は、電気信号に変換された発光強度、発光面積の大きさに基づき、ピンホール1の存在とサイズを判定する。さらに、画像処理手段9は、XY軸制御手段18からの位置情報により、そのピンホールの位置と存在箇所を計算する。
発光強度のピーク値が所定値以上であれば、ピンホールが存在すると判定しても良く、発光強度が所定値以上の領域の面積が所定値以上であれば、ピンホールが存在すると判定しても良く、又は発光強度と発光面積とを任意に組み合わせた閾値を用いて、ピンホールが存在すると判定しても良い。
X軸16、Y軸17を有する検査ステージ部は、XY軸制御手段18からの指令に基づき、検査対象物を保持し移動させる。これによりピンホール検出装置は検査対象物の全面を検査する。図5は、本発明の実施の形態に係るピンホール検出装置の検査対象物上の検査軌跡を示す図である。検査対象物のサイズは100mm×100mmであり、プラズマヘッドの先端のサイズは10mm×10mm(図3参照)であるため、図5に示すように検査対象物は10mmピッチで移動する。主走査方向のX方向に10mm/秒の速度で検査対象物を移動させることにより、全面で100秒(=10[ライン]×100[mm]/10[mm/秒])で検査を完了することができる。検査速度は検査対象物のピンホールの直径の検出感度に依存するため、実施の形態(直径5μm以上のピンホールを検出する。)より検出感度が低くても良い場合は、この速度よりも早く全面を検査することが可能である。実施の形態の構成に代えて、検査対象物(高分子膜2)を固定し、検査ステージ部がプラズマヘッド3を移動させても良い。
実施の形態では、プラズマヘッド3の先端は図3に示す形状であったが、図6に示すような先端のとがった形状でも良い。図6のプラズマヘッドにおいて、1つの側面に平行な縦断面は先端が60度の楔形をなし、それと垂直な他の側面の縦断面は四角形である。1つの側面と他の側面との幅の比が1:30である。
実施の形態では、触媒層11の上に検査対象物である高分子膜2が形成されている状態であったが、触媒層11は、高分子膜2の上面に形成されていても良く、高分子膜2の上面及び両面に形成されていても良い。
実施の形態では、ヘリウムガスを検査ガスとして使用したが、これに限られるものではなくプラズマが発生するガスであれば他のガスを使用しても良い。
実施の形態では、アノード触媒層11の上に他の所定の材料を塗布して透明または半透明の高分子膜を生成した状態で検査を行った。これに代えて、高分子膜単体の状態またはMEAの状態で検査を行っても良い。
電圧を印加しプラズマを発生させることにより、燃料電池の耐久性として重要な直径数μmのピンホールを検出可能な高感度のピンホール検出方法及びピンホール検出装置を実現することができる。
本発明によれば、不透明な膜やフィルム上に存在する燃料電池用高分子膜に存在するピンホールを的確に検出可能である。これにより、燃料電池のスタックの製造工程の初期段階で不良品を発見可能であり、スタックの状態での歩留まりを減らすことが可能となる。
本発明のピンホール検出方法は、例えば燃料電池のスタックの製造工程における高分子膜のピンホール検出方法及びピンホール検出装置として有用である。
本発明の実施の形態に係るピンホール検出装置の構成を示す図 本発明の実施の形態に係るピンホール検出装置のプラズマ電源が出力する電圧波形を示す図 本発明の実施の形態に係るピンホール検出装置のプラズマヘッドの先端の形状を示す図 本発明の実施の形態に係るピンホール検出装置の光センサが出力した電気信号を画像化した一例を示す図 本発明の実施の形態に係るピンホール検出装置の検査対象物上の検査軌跡を示す図 本発明の実施の形態に係るピンホール検出装置の他のプラズマヘッドの先端の形状を示す図
符号の説明
1 ピンホール
2 高分子膜
3 プラズマヘッド
4 プラズマ電源
5 受光レンズ
6 受光波長フィルタ
7 光センサ
8 ヘリウムガス供給源
9 画像処理手段
11 触媒層
12 ワークチャック
16 X軸
17 Y軸
18 XY軸制御手段

Claims (4)

  1. 燃料電池用高分子膜の一方の面側に不活性ガスを供給し、
    プラズマヘッドに電力を供給しながら前記燃料電池用高分子膜の他方の面側に前記プラズマヘッドを走査させ、
    前記燃料電池用高分子膜の他方の面側で発生する光を受光し、
    前記受光した光の光量に基づき前記燃料電池用高分子膜のピンホールの有無を検出することを特徴とするピンホール検出方法。
  2. 不活性ガスがヘリウムガスであることを特徴とする請求項1記載のピンホール検出方法。
  3. ヘリウムガスの発光波長付近以外の波長の光をフィルタによりカットし、
    前記ヘリウムガスの発光波長付近の光のみを受光することを特徴とする請求項2記載のピンホール検出方法。
  4. 燃料電池用高分子膜を載置する載置部と、
    前記燃料電離用高分子膜の一方の面側に不活性ガスを供給するガス供給源と、
    前記燃料電池用高分子膜の他方の面側を走査するプラズマヘッドと、
    前記プラズマヘッドに電力を供給するプラズマ電源と、
    前記燃料電池用高分子膜の他方の面側で発生する光を受光する受光部と、
    前記受光した光の光量に基づき前記燃料電池用高分子膜のピンホールの有無を検出する画像処理手段と、
    を備えたことを特徴とするピンホール検出装置。
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