JP7310101B2 - ガス拡散電極の検査方法およびガス拡散電極 - Google Patents

ガス拡散電極の検査方法およびガス拡散電極 Download PDF

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Description

燃料電池は、水素と酸素を反応させて水が生成する際に生起するエネルギーを電気的に取り出す機構であり、エネルギー効率が高く、排出物が水しかないことから、クリーンエネルギーとしてその普及が期待されている。本発明は、燃料電池に用いられるガス拡散電極の外観欠点を自動的に検査する方法とそのガス拡散電極に関するものである。
燃料電池、例えば、固体高分子型燃料電池は、高分子電解質膜を一対の触媒層で挟んだ膜電極接合体にガス拡散電極を介してそれぞれ反応ガス(燃料ガスおよび酸化剤ガス)を供給して電気化学反応を引き起こすことにより、物質の持つ化学エネルギーを直接電気エネルギーに変換する。
燃料電池のガス拡散電極は、カーボンペーパー等の多孔質炭素電極基材が撥水処理されるとともに、触媒層と接する側の表面に微多孔層が設けられている。
上記微多孔層においては、製造の間に発生する様々な外観欠点が、燃料電池の性能をも低下させ、本来要求される機能を充分に発揮できなくなる問題がある。ここでいう外観欠点とは、例えば、微多孔層形成用塗液(以下、微多孔層塗液という)中に含まれるカーボンブラック等の導電性微粒子が凝集した塊が微多孔層表面に存在したり、微多孔層に穴が発生していたり、多孔質炭素電極基材の炭素繊維の毛羽が微多孔層表面に見えるといったように、多様なものがある。
そこで、ガス拡散電極の微多孔層に発生したさまざまな外観欠点を検出するために外観検査が行われている。しかしながら、従来、ガス拡散電極の製造工程で繰り返し行われる検査は、人間の目視検査によって行われており、連続して搬送される長尺のガス拡散電極を対象とする場合には、検査対象自体が黒色である上に、外観欠点も黒色が多いことが問題であり、更には表面における色彩や光沢の僅かな差異を正確に見極めることは、検査員の負担が大きく、検査員によって個人差があるために、検査結果がばらついてしまい、定量的かつ精度よく外観検査を行うことができないという問題があった。
例えば、特許文献1には、移動する長尺のシート部材を、微多孔層の側に配置された検査器を用いて、微多孔層と反対側の面側に配置された照射部から検査光を照射し、その検査光をロールで反射させ、シート部材の微多孔層と反対側の面側から微多孔層の側へ透過した検査光を検出する連続検査方法が提案されている。
他方、例えば、特許文献2には、燃料電池電極の塗布層を、透過照明光学系で、高精細カメラにより撮像し、その画像の2値化処理を行い適切な閾値を設けることにより、外観欠陥の総合的な良否判定を行う検査方法が提案されている。
特開2014-190706号公報 特開2016-225059号公報
上記特許文献1及び2に開示された表面の外観欠点検査方法では、いずも透過光の検査手段による検査であるため、単一種類の外観欠点を検査するのであれば有効ではあっても、異なる色彩や光沢、サイズ、面積をもつ多種類の外観欠点を同時に高精度に検査することは困難であった。
本発明は、上述の問題点を解消するためになされたもので、長尺でロール状のガス拡散電極を主な対象として、その連続搬送時において、多種類の外観欠点を光学的手法により高精度で且つ自動的に連続検査が可能な外観欠点の自動検査方法を提供することにある。
本発明の第一の主要な構成は、多孔質炭素電極基材の少なくとも片面に微多孔層を有するガス拡散電極を、連続的に搬送させながら前記微多孔層の表面の外観欠点を検査するガス拡散電極の検査方法であって、前記ガス拡散電極表面に光を照射する工程を有し、前記ガス拡散電極表面からの反射光又は透過光の少なくともいずれかを受光して撮像する工程を有し、前記撮像手段によって得られた画像データを処理するデータ処理の工程を有し、少なくとも、その欠点の種類、サイズ、面積及び位置の情報を記録する工程を有するガス拡散電極の検査方法にある。
また、本発明の第二の主要な構成は、前記第1の主要な構成であるガス拡散電極の外観欠点自動検査方法による欠点の種類、および/またはその位置を記録した検査記録を少なくとも有するガス拡散電極である。ここで、前記欠点の種類が、少なくとも突起、異物、毛羽、凹み、クラック、微多孔層の穴、貫通孔、端部欠け、スジのいずれかを含んでいることが望ましい。
本発明によれば、多孔質炭素電極基材の少なくとも片面に微多孔層を有するガス拡散電極において、通常の目視検査では検出が困難な外観欠点であっても、これらの検査手段を採用することにより、欠点の種類、各欠点に特有の色彩や光沢、形状、サイズ、面積、位置が同時に且つ的確に判定できるようになり、極めて信頼性の高い高精度の検査が可能となる。
また本発明のガス拡散電極に、その検査記録を有していれば、性能に影響する外観欠点の種類、存在位置、サイズ、面積がたやすく特定でき、外観欠点部分を除去することが容易となる。
ガス拡散電極6の検査方法に好適に用いられる検査装置の側面概略の一例である。 ガス拡散電極6の検査方法に好適に用いられる検査装置の別の一例の側面概略である。 本発明に係るデータ処理手段、データ分別手段を示す概略図である。 本発明の一形態に係るガス拡散電極の表面をカメラで撮影した写真である。
まず始めに、本発明の検査対象であるガス拡散電極について説明する。ガス拡散電極に用いる多孔質炭素電極基材としては、炭素短繊維を含む短繊維を抄造したシート状物、炭素繊維を含む織編物や不織布、あるいは炭素繊維を一方向または多方向に引き揃えたシート状物などであって、これらの繊維がマトリックス樹脂で結着されてなる炭素繊維シート状物などが挙げられ、長尺のシート状物に本発明が好ましく適用される。さらに、前記炭素繊維シート状物を不活性雰囲気中で前記マトリックス樹脂を炭素化して得られる多孔質炭素シート状物などが挙げられるが、フィルム、織物、不織布、紙など多孔質炭素シート状物の形態に特段の制限はない。特に、分散している炭素短繊維が樹脂および/または有機物の炭化物で結着されてなる多孔質炭素電極基材は、曲げ弾性率が高く、静摩擦係数が高く、脆い性質を有するので、巻取り装置と、これを用いた製造方法等が好ましく適用される。ここで、分散した状態とは、炭素短繊維がシート面内において顕著な配向を持たず概ねランダムに、例えば、無作為な方向に存在している状態であることが多い。炭素短繊維の繊維長は、3~20mmが好ましく、さらに好ましくは5~15mmである。炭素短繊維の繊維長を上記範囲とすることにより、炭素短繊維を分散させ抄紙して炭素繊維シートを得る際に、炭素短繊維の分散性を向上させ、目付ばらつきを抑制することができる。
本発明の検査対象であるガス拡散電極に用いる多孔質炭素電極基材は、フッ素樹脂を付与することで撥水処理が施されたものが好適に用いられる。すなわち、フッ素樹脂は撥水性樹脂として作用するので、本発明において用いる多孔質炭素電極基材は、フッ素樹脂などの撥水性樹脂を含むことが好ましい。多孔質炭素電極基材が含む撥水性樹脂、つまり多孔質炭素電極基材が含むフッ素樹脂としては、PTFE(ポリテトラフルオロエチレン)(たとえば“テフロン”(登録商標))、FEP(四フッ化エチレン六フッ化プロピレン共重合体)、PFA(ペルフルオロアルコキシフッ化樹脂)、ETFE(エチレン四フッ化エチレン共重合体)、PVDF(ポリフッ化ビニリデン)、PVF(ポリフッ化ビニル)等が挙げられるが、強い撥水性を発現するPTFE、あるいはFEPが好ましい。
撥水性樹脂の量は特に限定されないが、多孔質炭素電極基材の全体100質量%中に0.1質量%以上20質量%以下含まれることが適切である。0.1質量%より少ないと撥水性が十分に発揮されないことがあり、20質量%を超えるとガスの拡散経路あるいは排水経路となる細孔を塞いでしまったり、電気抵抗が上がったりする可能性がある。
多孔質炭素電極基材を撥水処理する方法は、一般的に知られている、撥水性樹脂を含むディスパージョンに多孔質炭素電極基材を浸漬する処理技術のほか、ダイコート、スプレーコートなどによって多孔質炭素電極基材に撥水性樹脂を塗布する塗布技術も適用可能である。また、フッ素樹脂のスパッタリングなどのドライプロセスによる加工も適用できる。なお、撥水処理の後、必要に応じて乾燥工程、さらには焼結工程を加えても良い。
本発明では、多孔質炭素電極基材の少なくとも片面に微多孔層を有する。
微多孔層は、セパレータから供給されるガスを触媒へと拡散するための高いガス拡散性、電気化学反応に伴って生成する水を多孔質電極基材へ排出するための高い排水性、発生した電流を取り出すための高い導電性を有することが必要である。このため導電性を有し、好ましくは平均細孔径が0.01~10μmのものが挙げられる。
そして微多孔層の層数は単層でも複数でも構わず、特に限定されないが、プロセスの管理、及びコストの観点から、単層又は二層までが好ましい。以下、まず、微多孔層について共通的な事項を説明する。
本発明の検査対象であるガス拡散電極に用いる微多孔層は、炭素材を含むことが好ましく、カーボンブラック、カーボンナノチューブ、カーボンナノファイバー、炭素繊維のチョップドファイバー、グラフェン、黒鉛などの導電性微粒子を含んだ層である。導電性微粒子としては、コストが低く、安全性や製品の品質の安定性の点から、カーボンブラックが好適に用いられる。微多孔層中に含まれるカーボンブラックとしては、不純物が少なく触媒の活性を低下させにくいという点でアセチレンブラックが好適に用いられる。またカーボンブラックの不純物の含有量の目安として灰分が挙げられるが、灰分が0.1質量%以下のカーボンブラックを用いることが好ましい。なお、カーボンブラック中の灰分は少ないほど好ましく、灰分が0質量%のカーボンブラック、つまり、灰分を含まないカーボンブラックが特に好ましい。
また、微多孔層には、導電性、ガス拡散性、水の排水性、あるいは保湿性、熱伝導性といった特性、さらには燃料電池内部のアノード側での耐強酸性、カソード側での耐酸化性が求められるため、微多孔層は、導電性微粒子に加えて、フッ素樹脂をはじめとする撥水性樹脂を含むことが好ましい。微多孔層が含むフッ素樹脂としては、多孔質炭素電極基材を撥水する際に好適に用いられるフッ素樹脂と同様、ポリテトラフルオロエチレン(PTFE)、パーフルオロエチレン-プロペンコポリマー(FEP)、パーフルオロアルコキシアルカン(PFA)、エチレン-テトラフルオロエチレンコポリマー(ETFE)等が上げられる。撥水性が特に高いという点でPTFE、あるいはFEPが好ましい。
ガス拡散電極が微多孔層を有するためには、多孔質炭素電極基材に、微多孔層を形成するための塗液、すなわち微多孔層塗液を塗布することが一般的である。微多孔層塗液は通常、前記した導電性微粒子と水やアルコールなどの分散媒を含んでなり、導電性微粒子を分散するための分散剤として、界面活性剤などが配合されることが多い。また、微多孔層に撥水性樹脂を含ませる場合には、微多孔層塗液には予め撥水性樹脂を含ませておくことが好ましい。
微多孔層を形成する方法としては、多孔質炭素電極基材に微多孔層塗液を塗布する方法が好ましい。
微多孔層塗液中の導電性微粒子の濃度は、生産性の点から、好ましくは5質量%以上、より好ましくは10質量%以上である。粘度、導電性粒子の分散安定性、塗液の塗布性などが好適であれば濃度に上限はないが、実際的には微多孔層塗液中の導電性微粒子の濃度が50質量%を超えると塗液としての適性が損なわれることがある。特に導電性微粒子としてアセチレンブラックを用いた場合には、本発明者らの検討では水系塗液の場合、微多孔層塗液中のアセチレンブラックの濃度は25質量%程度が上限であり、これを超える濃度になると、アセチレンブラック同士が再凝集し、いわゆるパーコレーションが発生し、急激な粘度増加で塗液の塗布性が損なわれる。
微多孔層の役割としては、(1)触媒の保護、(2)目の粗い多孔質炭素電極基材の表面が電解質膜に転写しないようにする化粧直し効果、(3)カソードで発生する水蒸気の凝縮防止の効果などが挙げられる。
また、検査対象であるガス拡散電極に用いる微多孔層に発生する外観欠点の種類には、突起、異物、毛羽、凹み、クラック、微多孔層の穴、貫通孔、端部欠け、スジなどが挙げられる。ここで、各欠点について簡単に説明する。
突起は、微多孔層塗液中に含まれるカーボンブラック等の導電性微粒子が凝集した塊の箇所であり、検査用の光を照射した際に、その陰により周囲よりも黒く見える。
異物は、製造工程に浮遊する塵埃などが付着した箇所であり白色や黒色に見える。
毛羽は、多孔質炭素電極基材の炭素単繊維や複数本の炭素繊維が微多孔層の表面に見えることがあり、または製造工程に浮遊する炭素繊維の毛羽が付着した箇所に見えることがあり、白色や黒色に見える。
凹みは、微多孔層塗液中に含まれる空気が存在していたり、微多孔層塗液が多孔質炭素電極基材に沈みこんだ箇所であり、周囲より黒く見える。
クラックは、微多孔層塗液の乾燥時の収縮により発生する微多孔層の細長い割れの箇所であり周囲より黒く見える。
微多孔層の穴は、微多孔層塗液が多孔質炭素電極基材に沈みこんだり、塗工中の微多孔層塗液の液切れにより発生する箇所であり、周囲より黒く見える。
貫通孔は、焼成中に多孔質炭素電極基材中の異物等が焼き飛ぶなどにより、多孔質炭素電極基材に穴が開いている箇所であり、周囲より黒く見える。
端部欠けは、製造工程中に接触などによりガス拡散電極の端部が欠けた箇所である。
スジは、塗工中にコーターの微多孔層塗液の吐出口と多孔質炭素電極基材の間に異物等が詰まり、搬送の流れ方向に連続的に線状に発生する箇所であり周囲より黒く見える。
ここからは図示実施形態に基づいて本発明に係るガス拡散電極1の外観欠点自動検査方法、および検査したガス拡散電極について具体的に説明する。
図1には、ガス拡散電極6の検査方法に好適に用いられる検査装置の側面概略の一例が示されている。ガス拡散電極6は、矢印Aで示すガス拡散電極6の長手方向MDに沿って搬送ロール7に接触した状態で搬送され、搬送ロール7に接触したガス拡散電極6の上方の所定位置には、ガス拡散電極6に対して所定角度でガス拡散電極6の表面へ光を照射するように、照明手段1が配置されている。さらに、照明手段1と同じ側にガス拡散電極6の表面で生じる反射光を受光するように、撮像手段2が配置されている。撮像手段2で撮像された画像は、画像入力手段3へ入力され、さらに、画像解析手段4にて解析および欠点判定が実施される。画像解析手段4にて解析および判定された結果は、画像記録手段5にて保存される。照明手段1が正反射光または散乱光の場合、特に突起、異物、毛羽、凹み、クラック、微多孔層の穴に好適に用いることができる。
本発明における照明手段1がガス拡散電極6の表面に光を照射するときの角度は、後述の撮像手段2へ散乱または正反射する角度とすることが好ましい。
特に、ガス拡散電極6の表面に対する照明手段1からの照射の方向と、ガス拡散電極6において当該照射される面であって、搬送ロール7上では曲面となる表面に接する平面と垂直の方向とがなす角度θ1は、0°~60°であることが好ましい。
また、照明手段1は、照射面が、ライン状または平面状の形状を有し、かつガス拡散電極6の長手方向MDに直交することや、照射光がガス拡散電極6の幅方向TDの全体をカバーできるよう配置されていることが好ましい。これは、ガス拡散電極6の幅方向TDの全体を一時に検査する場合、スポット状の照明を幅方向TD に並べて配置するよりも、照射面がライン状または平面状の照明を、照射面がガス拡散電極6の長手方向MDに直交する位置に配置した方が、均一にガス拡散電極6の表面に光を照射することができ、照明ムラによる検出精度の低下を防ぐことができるためである。
本発明における撮像手段2は、ガス拡散電極6に対して照明手段1と同じ側だが、別の方向上に、ガス拡散電極6の表面で生じる正反射光または散乱光を受光するように配置されている。本検査方法では、照明手段1からガス拡散電極6の表面に対して光を照射し、ガス拡散電極6の表面で生じた正反射光または散乱光によってガス拡散電極6の表面画像を撮像手段2で撮像する。これにより、ガス拡散電極6の所定範囲の画像データを得ることができる。撮像手段2としては、例えばCCDラインセンサカメラ等を用いることが好ましい。また、ガス拡散電極6の表面からの反射光が撮像手段2に入る方向と、ガス拡散電極6において当該照射される面であって、搬送ロール7上では曲面となる表面に接する平面と垂直の方向からの角度θ2は、0°~60°であることが好ましい。
また、本発明における照明手段1を斜光照明とすることもできる。ガス拡散電極6の長手方向MDと平行方向の斜めから光を当てることで、表面の凸凹を検出する場合に適用され、特にガス拡散電極6の長手方向MDに発生するスジを検出するために好適に用いられる。
図2には、ガス拡散電極6の検査方法に好適に用いられる検査装置の別の一例の側面概略が示されている。ガス拡散電極6は、矢印Aで示すガス拡散電極6の長手方向MDに沿って搬送される。搬送ロール10と搬送ロール11の間のガス拡散電極6の上方の所定位置には、ガス拡散電極6の表面に対して垂直の角度からガス拡散電極6の表面へ光を照射するように、照明手段8が配置されている。さらに、照明手段8と反対側にガス拡散電極6の表面で生じる透過光を受光するように、撮像手段9が配置されている。撮像手段9で撮像された画像は、画像入力手段3へ入力され、さらに、画像解析手段4にて解析および欠点判定が実施される。画像解析手段4にて解析および判定された結果は、画像記録手段5にて保存される。この場合、特に微多孔層の穴、貫通孔や端部欠けを検出するために好適に用いられる。
また、照明手段8は、照射面がライン状または平面状の形状を有し、上記図2のようにガス拡散電極6の長手方向MDに直交する位置に配置されることや、照射光がガス拡散電極6の幅方向TDの全体をカバーする位置に配置されていることが好ましい。これは、ガス拡散電極6の幅方向TDを同時に検査する場合、スポット状の照明を幅方向TD に並べて配置するよりも、照射面がライン状または平面状の照明をガス拡散電極6の長手方向MDに直交する位置に配置した方が、均一にガス拡散電極6の表面に光を照射することができ、照明ムラによる検出精度の低下を防ぐことができるためである。
本発明における撮像手段9は、例えばCCDラインセンサカメラ等を用いることが好ましい。また、ガス拡散電極6の表面に対する撮像手段9の角度は図2のように垂直であることが好ましい。
本発明におけるデータ処理手段およびデータ分別手段について説明するにあたり、画像入力、画像解析、画像記憶の流れの例を簡単に説明する。
画像入力手段3 は、照明手段1によって照明されたガス拡散電極6を、撮像手段2で撮像して得られた画像データを順次入力する。
画像入力手段3に入力された画像データは、画像解析手段4 に供給されて時系列に解析処理される。そして、画像解析手段4での解析結果、解析結果をもとにした欠点の発生の有無、欠点の種類、およびその発生位置が検出されて、解析が終了する。
解析が終了すると、画像記憶手段5へ入力され、画像解析手段4にて解析・判定された情報が保存される。なお、解析(検出)処理の方法および結果判定の方法については後述する。
前述のように照明、撮影、解析、および結果判定、保存の一連の検査が繰り返されて、
ガス拡散電極6の長手方向MDに沿って連続した自動検査が行われる。また、本検査方法では、検査対象であるガス拡散電極6の表面における突起、異物、毛羽、凹み、クラック、微多孔層の穴、貫通孔、端部欠け、スジのいずれかの少なくとも1つ以上を検出することができる。
本発明における画像解析手段12は、図3に示すように、第1のデータ処理手段31、第2のデータ処理手段32、データ分別手段33から構成される。
第1のデータ処理手段31とは、撮像手段2や撮像手段9により得られた画像データから、欠点候補を抽出するデータ処理手段である。
第2のデータ処理手段32とは、第1のデータ処理手段により得られた欠点候補の画像データから、欠点候補の特徴量を算出するデータ処理手段である。
データ処分別手段33とは、第2のデータ処理手段により得られた欠点候補の特徴量から、欠点を抽出し、分別するデータ分別手段である。
ここで、画像解析手段12における各データ処理手段およびデータ分別について詳しく説明する。
まず、第1のデータ処理手段31では、撮像手段2や撮像手段9により得られた画像データから、欠点候補を抽出する。ここでいう撮像手段2や撮像手段9により得られた画像データには、検出対象となる欠点候補以外のもの(例えば、撮像領域の背景など)が含まれている可能性があるため、この画像データから検出対象となる欠点候補のみを抽出する処理を実施する。このような抽出処理の方法としては、一般的に2値化があり、予め設定した明るさ(閾値)よりも画像データ中の画素が明るければ明部データ、暗ければ暗部データとして抽出する。
本発明であるガス拡散電極6の検査方法では、照明手段1や照明手段8から照射された光を反射光として撮像手段2や撮像手段9で受光することで、欠点候補を背景よりも明るく、もしくは暗く撮像することができるため、2値化処理を適用することができる。このような処理を画像データ中の全画素で実施することで、欠点候補を明部データ、もしくは暗部データとして抽出する。
また、画像データにノイズ(例えば、ゴマ塩ノイズと呼ばれるゴマを散らしたような転々としたノイズなど)が含まれる場合には、前述の抽出処理を実施する前に、平均化フィルタ、ガウスフィルタやメディアンフィルタなどのフィルタ処理を実施して、欠点候補を明部データ、もしくは暗部データとして、より抽出しやすいようにノイズを低減することが好ましい。
第2のデータ処理手段32では、第1のデータ処理手段31により得られた欠点候補の画像データから、欠点候補の特徴量を算出する。ここでいう特徴量には、代表的なものとして、重心、外接長方形、面積、周囲長、円形度がある。各特徴量について簡単に説明する。重心は、抽出された領域中の画素に等しい重さがあると仮定したときの領域全体の重さの中心である。外接長方形は、抽出された領域に接する最小の長方形で、領域の大まかな大きさを知るために用いる。面積は、抽出された領域を構成する画素の数である。周囲長は、抽出された領域の周囲の画素数である。円形度は、抽出された領域がどれだけ円に近いかを表すもので、面積をS、周囲長をLとしたとき、4πS/Lで求められる。
対象が円のとき、円形度は最大で1となり、円から離れれば離れるほど値は小さくなる。このような特徴量を算出し、後述のデータ分別手段での抽出、分別処理に用いる。本発明においてガス拡散電極6に生じる欠点は、それぞれ特徴が異なっているため、各欠点に適した特徴量を1種類、もしくは複数種類組み合わせて適用することにより、欠点の検出精度を向上させることが可能になる。
また、前述の特徴量は抽出された領域を構成する画素の形状的な特徴に着目したものだが、この他に抽出された領域を構成する画素の輝度値に着目した特徴量もあり、これを適用することもできる。代表的なものとして、最小輝度値、最大輝度値がある。最小輝度値は、抽出された領域を構成する画素の中で最も輝度が小さい値であり、最大輝度値は、抽出された領域を構成する画素の中で最も輝度が大きい値である。例えば、微多孔層の穴について言えば、この欠点はガス拡散電極6の正常部よりも黒く見えるため、欠点箇所を構成する画素の輝度値は正常部を構成する画素の輝度値よりも小さくなるはずである。したがって、この場合には、最小輝度値を適用することが可能である。このようにして、輝度特徴量を適用することができ、これらを前述の形状特徴量と組み合わせて適用することにより、さらに欠点の検出精度を向上させることが可能になる。
データ分別手段33では、第2のデータ処理手段32により得られた欠点候補の特徴量から、欠点を抽出し、分別する。第2のデータ処理手段32により算出された特徴量を予め設定した閾値と比較し、特徴量が閾値以上である、もしくは閾値以下であれば欠点であるとして抽出する。また、欠点毎に形状的特徴や輝度特徴が異なるため、検出すべき欠点の特徴に応じて予め最適な特徴量を選択し、閾値を設定して比較することにより、欠点候補を欠点毎に分別することが可能になる。例えば、クラックについて言えば、他の欠点よりも細長い形状となっているため、特徴量として円形度を選択し、閾値を0に近い値(円から遠いほど0に近い値となるため)に設定して比較することにより、他の欠点と精度よく分別することが可能になる。
次に本発明におけるガス拡散電極のレーザマイクロスコープで計測された欠点サイズまたは面積で検出されるように設定された画像解析条件について説明する。
撮像された欠点候補の画像におけるサイズまたは面積は、ガス拡散電極と照明手段および撮像手段との角度、距離によって変化するため、欠点候補の実際のサイズまたは面積と一致しないことがある。まず、あらかじめ欠点候補の実際のサイズまたは面積をレーザマイクロスコープで測定し、その欠点候補を検査装置で検査する。次に、レーザマイクロスコープで測定された実際のサイズまたは面積と検査装置で検出されたサイズまたは面積の関係(直線近似の回帰式等)を見出し、その関係に当てはめることで、撮像画像におけるサイズまたは面積を精度よく算出することが可能となる。ここで挙げられた欠点候補のサイズとしては、外接円(長径)、内接円(短径)が例として挙げられ、各品種、欠点種ごとに目的に応じてそれらサイズの最大値、最小値等が適宜選択される。
次に本発明におけるガス拡散電極6の好適な検査位置について説明する。
ガス拡散電極6が搬送される際に、図2の場合、搬送ロールに接触していない部分においては、ロールの蛇行、幅方向の僅かな張力差等によって、ガス拡散電極6が上下に振動することがある。その振動により、ガス拡散電極6と撮像手段9との間の距離が変動するため、撮像手段9のピントが合わなくなることがある。一方、図1の場合、搬送ロールに接触しているため、ガス拡散電極6が上下に振動することはなく、安定して撮像することが可能である。そのため、安定して撮像する観点からは、ガス拡散電極6における搬送ロールに接触している部分を検査することが好ましい。
次に本発明におけるガス拡散電極6の表面に存在する付着物について、および付着物を除去する機構について説明する。
付着物としては、空気中に存在する塵埃やガス拡散電極6から発生する炭素短繊維等が挙げられる。これらの付着物は製造工程中や搬送中に付着することがあり、本発明の検査方法で検査を行う際に外観欠点として検出されることがある。ここで付着物とは、ガス拡散電極6の表面に確認できるが、完全に固着していない物を指す。これらの付着物が検査時に存在し、検査後に外れた場合は、外観欠点でない箇所が欠点とされてしまう。一方、これらの付着物が外れない場合には、ロールとして巻き取られた際にガス拡散電極6の表面に圧着され、固着されてしまうこともある。
これらの付着物を除去する方法としては、エアーによってガス拡散電極6の表面の付着物を吹き飛ばし、吹き飛んだ付着物を吸引除去する方法、ガス拡散電極6や周囲の付着物の静電気を除去することで付着物を除去する方法等が挙げられる。
次に本発明における少なくとも欠点の種類および/またはその位置を記録した検査記録を有するガス拡散電極について説明する。
ここで検査記録とは、記録用紙、あるいは、その検査記録を電子ファイル化して記録したCD-ROMやフラッシュメモリー等の記録媒体、さらには、電子ファイル自体が挙げられる。
それらをガス拡散電極と共に有してあれば、性能に影響する欠点の種類、および/またはその位置が容易に特定できるため、燃料電池の組み立て現場において、欠点部分を排除して組み立てることができ、高性能で高品質のセルの組み立てが容易となる。
なお、ガス拡散電極の長さ方向における欠点位置は、搬送するガス拡散電極上に接触する搬送ロールの軸の回転数をエンコーダーで検出して搬送長さに換算することにより、求められる。また、ガス拡散電極の幅方向における欠点位置は、前記幅方向に直線状に配置された各撮像装置により得られる撮像データから演算により求められる。
次に本発明におけるガス拡散電極6の欠点位置が判別可能なマーキングについて説明する。
前記検査記録に加えて、ガス拡散電極の欠点箇所が容易に判別できるように、ガス拡散電極の表面にマーキングされていることが好ましい。
マーキングとしては、インクジェット、レーザマーキング等によるものが挙げられる。
インクジェットの場合は、燃料電池性能低下の原因となる金属のコンタミを防止する観点から、有機顔料系のインクを用いることが好ましい。
レーザマーキングの場合は、レーザ照射により分解して発生する有害なガスを回収して処理する機構を有することが好ましい。
マーキング部は、識別のために用いられるが、その識別の目的としては、特に限定されず、例えばガス拡散電極の欠点位置の識別、製品番号の識別、製品の向きの識別などをあげることができる。また、マーキング部の形状も特に限定されないが、欠点位置を識別できるような線、円、楕円、多角形、各種の記号としてもよいし、製品番号を識別できるような数字やアルファベットを記してもよいし、製品の向きを識別できるような矢印などとしてもよい。
ガス拡散電極に対してマーキングを形成する方法は特に限定されず、ガス拡散電極に対してファイバーレーザやCOレーザ、YVOレーザ、UVレーザなどのレーザを照射してマーキングを形成することができる。以下、ガス拡散電極に対して、レーザを照射してマーキングを形成する工程を、単にマーキング工程という。レーザを照射することで、ガス拡散電極を切削し、彫り込む又は熱で酸化させ、変色させることができるので、検出性のよいマーキング部を形成することが可能である。中でもYVOレーザは、高ピークパワーを有し(レーザの瞬時値が高い)、短時間照射であっても印字が可能なため、レーザを照射する基材への熱ダメージを少なくできる。加えて、微細な加工が可能な点においても利点があることから、マーキングを形成する方法としてはYVOレーザを用いることが好ましい。
本発明においては、図4に示したように、ガス拡散電極において、識別用のマーキングが形成された箇所をマーキング部41とし、マーキング部以外を非マーキング部42とする。また、マーキング部41はレーザが照射され切削された部分だけでなく、レーザの照射熱により変色している部分(熱変色部)も含む。
本発明においては、マーキング部の酸素原子の炭素原子およびフッ素原子の合計に対する数比率(酸素原子の数/(炭素原子の数+フッ素原子の数))が0.042以上であることが好ましく、0.048以上であることがより好ましく、0.054以上であることがさらに好ましい。また、マーキング部の酸素原子の炭素原子およびフッ素原子の合計に対する数比率(酸素原子の数/(炭素原子の数+フッ素原子の数))は通常は高いほど検出性が良好になるが、ガス拡散電極の引張強度の低下を抑制する観点から、上限としては0.085以下であることが好ましい。また、レーザの出力が高くなりすぎると切削が深くなり、微多孔層にまで達することで、微多孔層の炭素材が炭素原子の数として、フッ素樹脂がフッ素原子の数として検出されることで、相対的に酸素原子の数の比率が低下するため、好ましくない。
マーキング部の酸素原子の炭素原子およびフッ素原子の合計に対する数比率(酸素原子の数/(炭素原子の数+フッ素原子の数))が0.042以上であれば、マーキング部と非マーキング部の色濃度の差が大きくなり、検出性の良好なマーキング部となる。
酸素原子の炭素原子およびフッ素原子の合計に対する数比率(酸素原子の数/(炭素原子の数+フッ素原子の数))は、X線光電子分析法(XPS)により測定できる。Quantera SXM(PHI社製)あるいはその同等品で測定できる。測定条件は、励起X線をMonochromatic Al Kα1,2線(1486.6eV)、X線径を200μm、光電子検出角度を45°とすることができる。データ処理はスムージングを9-point smoothing、横軸補正はC1sメインピーク(CHx、C-C、C=C)を284.6eVとすることができる。
XPS測定から得られた酸素原子の数比率の値(%)と炭素原子の数比率の値(%)とフッ素原子の数比率の値(%)を用いて、酸素原子の炭素原子とフッ素原子の合計に対する数比率(以下、数比率(酸素原子の数/(炭素原子の数+フッ素原子の数))は、O/(C+F)とも略する)を下記の式に従って算出できる。
O/(C+F)=酸素原子の数比率の値/(炭素原子の数比率の値+フッ素原子の数比率の値)
また、ガス拡散電極におけるマーキング部について、落射光を用いた光学顕微鏡で観察画像を撮像した後、画像処理用ソフトウェアで画像処理をする。光学顕微鏡はM205C(ライカ社製)あるいはその同等品が用いられる。倍率は20倍程度で撮像すると明瞭な画像が得られる。
画像処理は、JtrimやImageJあるいはその同等品のソフトウェアを使用して二値化することで行う。その際、理論的にマーキングされる面積の全てがマーキング処理により変色して、画像処理による二値化で全て塗りつぶされた場合をマーキング部変色面積割合100%とする。具体的には、上記「理論的にマーキングされる面積」は、マーキング装置で設定されるマーキング形状の面積を用いることができる。またマーキング部分を目視で定規を用いて測定したり、光学顕微鏡で拡大して測定して面積を計算することもできる。マーキング部の変色部分は、画像処理ソフトで設定される0~255階調の輝度が0~30階調を黒色に変色したとみなし、二値化で塗りつぶす面積とする。31~255階調は変色していない部分とみなす。マーキング部の変色面積割合は下記の式に従って算出できる。なお、任意に選定したマーキングについて各5回の測定を行い、その平均値を採る。
マーキング部変色面積割合(%)=マーキングによる変色部分において画像処理の二値化により塗りつぶされたところの面積/マーキング部の理論面積×100
本発明のガス拡散電極においては、上記マーキング部変色面積割合が30%以上であることが好ましく、35%以上であることがより好ましく、40%以上であることがさらに好ましい。マーキング部変色面積割合は高いほど検出性が良好になるが、30%以上であれば、マーキング部と非マーキング部の色濃度の差が大きくなり、検出性の良好なマーキング部となる。
本発明のガス拡散電極は、引張強度が2.4N/mm以上であることが好ましく、2.7N/mm以上であることがより好ましく、3.0N/mm以上であることがさらに好ましい。引張強度が2.4N/mm未満の場合、ガス拡散電極の搬送時に破断が生じたりハンドリング性が低下したりすることがある。引張強度は、大きいほどより好ましいが、通常、長尺でロール状のガス拡散電極の場合、7N/mm程度が限界である。
ガス拡散電極の引張強度は、JIS P 8113:2006「紙及び板紙-引張特性の試験方法-第2部:定速伸張法」に規定される方法に準拠して行う。このとき、試験片の幅は15mm、長さは150mm、掴み間隔は60mmとする。引張速度は2mm/分とする。なお、ガス拡散電極が異方性を有している場合には、長手方向MDについて各10回の試験を行い、それらの平均をガス拡散電極の引張強度とする。
以下、実施例によって本発明を具体的に説明する。実施例で用いた材料、多孔質炭素電極基材、及び微多孔層の作製方法、ガス拡散電極の検査方法、ガス拡散電極へのマーキング方法を次に示した。
(実施例1)
<材 料>
A:多孔質炭素電極基材
東レ(株)製PAN系炭素繊維“トレカ”(登録商標)T300(平均直径:7μm)を短繊維の平均長さ12mmにカットし、水中に分散させて湿式抄紙法により連続的に抄紙した。さらに、バインダーとしてポリビニルアルコールの10質量%水溶液を当該抄紙に塗布して乾燥させ、炭素短繊維の目付が26g/mの炭素短繊維シートを作製した。ポリビニルアルコールの付着量は、炭素繊維100質量部に対して18質量部であった。
次に、熱硬化性樹脂としてレゾール型フェノール樹脂とノボラック型フェノール樹脂を不揮発分が1:1の質量比となるように混合したフェノール樹脂と、炭素粉末として鱗片状黒鉛粉末(平均粒径5μm)と、溶媒としてメタノールを用い、熱硬化性樹脂(不揮発分)/炭素粉末/溶媒=10質量部/1質量部/35質量部の配合比でこれらを混合し、均一に分散した樹脂組成物(混合液)を得た。
次に、炭素短繊維シートを上記樹脂組成物の混合液に連続的に浸漬し、一対のロールで挟んで絞る樹脂含浸工程を経た後、ロール状に巻き取って前駆体繊維シートを得た。この際、ロール間に一定のクリアランスをあけて、一対のロールを水平に配置して、炭素短繊維シートを垂直に上に引き上げることで全体の樹脂組成物の付着量を調整した。また、2本のうち一方のロールはドクターブレードで余分な樹脂組成物を取り除くことができる構造を持つ平滑な金属ロールで、他方のロールを凹凸のついたグラビアロールとした構成のロールを用いた。炭素短繊維シートの一方の表面側を金属ロールで、他方の表面側をグラビアロールで挟み、樹脂組成物の含浸液を絞ることで、炭素短繊維シートの一方の表面と他方の表面の樹脂組成物の付着量に差を付けた。前駆体繊維シートにおけるフェノール樹脂の付着量は、炭素短繊維100質量部に対し、104質量部であった。
プレス成型機に熱板が互いに平行になるようにセットし、下熱板上にスペーサーを配置して、上下から離型紙で挟み込んだ樹脂含浸炭素繊維紙を間欠的に搬送し、圧縮処理した。その際、加圧処理後に所望の炭素短繊維密度を有する前駆体繊維シートになるように、上下プレス面板の間隔を調整した。また、加熱加圧、型開き、炭素繊維の送り、を繰り返すことによって圧縮処理を行い、ロール状に巻き取った。
加圧処理をした前駆体繊維シートを、窒素ガス雰囲気に保たれた、最高温度が2400℃の加熱炉に導入し、加熱炉内を連続的に走行させながら焼成する炭化工程に通した後、ロール状に巻き取って多孔質炭素電極基材を得た。得られた多孔質炭素電極基材は、密度0.29g/cmであった。
続いて微多孔層の作製方法を示す。
<材 料>
B: ストラクチャー指数3.0以上のカーボンブラック1
:DBP吸油量140cc/100g、BET比表面積41m/g、ストラクチャー指数3.4
ストラクチャー指数3.0以上のカーボンブラック2
:DBP吸油量125cc/100g、41m/g、ストラクチャー指数3.1

C:ストラクチャー指数3.0未満のカーボンブラック3
DBP吸油量175cc/100g、BET比表面積67m/g、ストラクチャー指数2.6)

D:撥水性樹脂
“ネオフロン”(登録商標)FEPディスパージョンND-110(FEP樹脂、ダイキン工業(株)製)
E:界面活性剤
“TRITON”(登録商標)X-100(ナカライテスク(株)製)
<多孔質炭素電極基材およびガス拡散電極の厚みの測定>
多孔質炭素電極基材およびガス拡散電極の厚みについては、直径5mmφの測定子のダイヤルゲージを用い、0.15MPaの荷重を加えながら測定を行った。
<微多孔層の厚みの測定>
微多孔層の厚みについては、上記により求めた、0.15MPa加圧時の多孔質炭素繊維基材とガス拡散電極の厚みの差から算出した。
<マーキング部変色面積割合>
マーキングの理論面積を、マーキング装置で設定されるマーキング形状の面積として、マーキング部の変色面積割合は下記の式に従って算出した。なお、各実施例において、任意に選定した2カ所のマーキングについて各5回の測定を行い、その平均値を採った。
マーキング部変色面積割合(%)=マーキングによる変色部分において画像処理の二値化により塗りつぶされたところの面積/マーキング部の理論面積×100
<ガス拡散電極の作製>
ロール状に巻き取られた厚み136μmの多孔質炭素電極基材を巻き取り式の搬送装置を用いて、搬送しながら、フッ素樹脂濃度を5質量%になるように水に分散した撥水性樹脂ディスパージョンを満たした浸漬槽に浸漬して撥水処理を行い、100℃に設定した乾燥機で乾燥して巻き取り機で巻き取って、撥水処理した多孔質炭素電極基材を得た。撥水性樹脂ディスパージョンとして、FEPディスパージョン ND-110を水でFEPが5質量%濃度になるように薄めたものを用いた。
次に、巻き出し機、合い紙巻き出し機、巻き取り機を備えた搬送装置に2基のダイコーター、乾燥機および焼結機を備えた巻き取り式の連続コーターを用意した。
前記撥水処理した多孔質炭素電極基材として、厚み136μm、幅約400mmの多孔質炭素電極基材を400mロール状に巻いた原反を巻き出し機にセットした。
微多孔層を塗布する面を層Xの側の表面として、巻き出し部、巻き取り部、コーター部に設置された駆動ロールにより原反を搬送した。まず、第1のダイコーターを用いて第1の微多孔層塗液を塗布した後、連続して第2のダイコーターにより第2の微多孔層塗液を塗布し、乾燥機において100℃の熱風により水分を乾燥、さらに温度を350℃に設定した焼結機において、焼結を行なった後、巻き取り機にて巻き取った。
なお、微多孔層塗液は以下のように調製した。
第1の微多孔層塗液:
ストラクチャー指数3.0以上のカーボンブラック1、または、ストラクチャー指数3.0以上のカーボンブラック2 15質量部、FEPディスパージョン(“ネオフロン”(登録商標)ND-110)5質量部、界面活性剤(“TRITON”(登録商標)X-100)15質量部、精製水65 質量部をプラネタリーミキサーで混練し、塗液を調製した。
第2の微多孔層塗液:
ストラクチャー指数3.0未満のカーボンブラック3 5質量部、FEPディスパージョン(“ネオフロン”(登録商標)ND-110)2質量部、界面活性剤(“TRITON”(登録商標) X-100)7質量部、精製水 86質量部をプラネタリーミキサーで混練し、塗液を調製した。プラネタリーミキサーでの混練条件を調節し、導電性微粒子の分散度を上げた。
第1の微多孔層塗液の塗布にあたっては、焼結後の微多孔層の目付け量が22g/m2となるように調整した。このとき、第1の微多孔層の厚みは31μmであった。さらに、第2の微多孔層塗液の塗布にあたっては、第2の微多孔層の厚みが6μmとなるよう調製した。
<ガス拡散電極の検査方法とガス拡散電極へのマーキング方法>
次に、巻き出し機、LEDライン型照明、ラインセンサカメラ、画像解析手段、巻き取り機を備えた搬送検査装置を用意した。
前記微多孔層を有するガス拡散電極を400mロール状に巻いた原反を巻き出し機にセットした。
微多孔層を有する面にLEDライン型照明を照射しながら、ラインセンサカメラで連続的に撮像し、画像解析手段で処理しながら、巻き取り機にて巻き取った。
その際に、検出された欠点の近傍にキーエンス社製YVOレーザマーカー MH-D1500(出力25W)を用いて、出力パーセント30%、印字スピード1000m/sec、周波数140KHzで上記ガス拡散電極の多孔質炭素電極基材面にレーザを照射し、円形のマーキングを形成した。デフォーカスはなく、焦点を合わせた状態で照射した。このようにして、マーキングの形成されたガス拡散電極を得た。
(実施例2)
出力パーセントを40%に変更した以外は実施例1と同様にしてマーキングの形成されたガス拡散電極を得た。
(実施例3)
出力パーセントを20%に変更した以外は実施例1と同様にしてマーキングの形成されたガス拡散電極を得た。
(実施例4)
出力パーセントを50%に変更した以外は実施例1と同様にしてマーキングの形成されたガス拡散電極を得た。
(実施例5)
出力パーセントを10%に変更した以外は実施例1と同様にしてマーキングの形成されたガス拡散電極を得た。
(参考例1)
実施例1で得られたマーキングの形成されたガス拡散電極における非マーキング部について、実施例1と同様に評価した。
以上の実施例及び参考例の照射条件及び評価結果を表1に示した。
〔検出性〕
検出性は以下の基準で目視による評価を行った。
◎:非常に濃いマーキングである
○:濃いマーキングである
△:薄いマーキングである
Figure 0007310101000001
Figure 0007310101000002
なお、表において「O/(C+F)」とは、「数比率(酸素原子の数/(炭素原子の数+フッ素原子の数)」を意味する。
XPS(C)とはXPS測定から得られた炭素原子の数比率の値(%)を、XPS(O)とは、XPS測定から得られた酸素原子の数比率の値(%)を、XPS(F)とは、XPS測定から得られたフッ素原子の数比率の値(%)を意味する。
1 照明手段
2 撮像手段
3 画像入力手段
4 画像解析手段
5 画像記録手段
6 ガス拡散電極
7 搬送ロール
8 照明手段
9 撮像手段
10 搬送ロール
11 搬送ロール
31 第1のデータ処理手段
32 第2のデータ処理手段
33 データ分別手段
A ガス拡散電極6の長手方向MD
41 非マーキング部
42 マーキング部

Claims (9)

  1. 多孔質炭素電極基材の少なくとも片面に微多孔層を有するガス拡散電極を、連続的に搬送させながら前記ガス拡散電極の表面に存在する外観欠点を検査するガス拡散電極の検査方法であって、
    照明手段を用いて、前記ガス拡散電極表面に光を照射する工程、
    前記ガス拡散電極表面からの反射光を受光する撮像手段で撮像する工程、
    前記撮像手段によって得られた画像データを処理するデータ処理の工程、
    及び、前記データ処理の工程で得られた前記ガス拡散電極の表面に存在する外観欠点の少なくとも種類、サイズ、面積及び位置の情報を記録する工程を有し、
    前記撮像手段によって得られた画像における前記ガス拡散電極の表面に存在する外観欠点のサイズ、面積は、レーザマイクロスコープで計測された前記ガス拡散電極の表面に存在する外観欠点のサイズ、面積のそれぞれとの相関に基づいて算出される設定がされた画像解析条件を用いて検出される、ガス拡散電極の検査方法。
  2. 前記ガス拡散電極表面からの反射光が、散乱光、斜光反射及び正反射光からなる集合から選択される少なくとも一つである、請求項1に記載のガス拡散電極の検査方法。
  3. 前記ガス拡散電極の表面に存在する外観欠点の種類が、突起、異物、毛羽、凹み、クラック、微多孔層の穴、貫通孔、端部欠け及びスジのいずれかを含む、請求項1または2に記載のガス拡散電極の検査方法。
  4. 前記微多孔層が炭素材を含む、請求項1~3のいずれかに記載のガス拡散電極の検査方法。
  5. 前記ガス拡散電極が搬送ロールに接触した部分における前記ガス拡散電極の表面に存在する外観欠点を検査する、請求項1~4のいずれかに記載のガス拡散電極の検査方法。
  6. 前記ガス拡散電極の検査の前に、前記ガス拡散電極の表面に存在する付着物を除去する、請求項1~5のいずれかに記載のガス拡散電極の検査方法。
  7. 前記ガス拡散電極の検査の後に、前記ガス拡散電極の表面に存在する外観欠点の位置が判別可能なマーキングを行う、請求項1~6のいずれかに記載のガス拡散電極の検査方法。
  8. 前記ガス拡散電極の片面あるいは両面に、インクジェットあるいはレーザにより、前記マーキングを行う、請求項7に記載のガス拡散電極の検査方法。
  9. 前記レーザがYVO4レーザである、請求項8に記載のガス拡散電極の検査方法
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