JP2011040386A - 燃料電池用多孔質炭素電極基材 - Google Patents

燃料電池用多孔質炭素電極基材 Download PDF

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Abstract

【課題】炭素繊維の分散が均一でかつ柔軟性を有する燃料電池用電極基材を提供する。
【解決手段】表面積比が1.05以上1.13以下で、平均直径が5μm未満で、平均繊維長が2〜18mmで、湿式抄紙で得られる抄紙方向の引張強度とそれに90度をなす方向の引張強度の比が1.0〜2.5である炭素繊維を含む炭素繊維紙を構成要素として有することを特徴とする厚みが0.05〜0.5mmで嵩密度が0.3〜0.8g/Cm3で、引張強度が25MPaである燃料電池用多孔質炭素電極基材。
【選択図】なし

Description

本発明は、炭素繊維紙及びそれを用いた燃料電池用多孔質炭素電極基材に関する。
燃料電池用の電極には、ガス拡散・透過性、ハンドリングに耐えるための強度、柔軟性、電極製造時や電極を組んだときの圧縮に耐える強度等が必要とされる。また、特に固体高分子型燃料電池はリン酸型燃料電池に比べて小型のものが要求されており、電極も薄型のものが必要とされている。このような燃料電池用の電極としては、炭素繊維紙や炭素繊維織物を基材としたものが主流となっている。特に炭素繊維紙においては、炭素繊維の分散状態が重要であり、炭素繊維同士が開繊せずに収束した状態で紙を形成してしまうと、それにより厚み斑(ムラ)、ガス透過性の斑が生じたり、電極基材に触媒を均一に塗布することが困難になる等の問題があった。
例えば、特開平11−185771号公報では、炭素繊維化可能な繊維径1〜4μmの繊維、または、繊維径0.5〜3μmの炭素繊維を用いた抄紙体が開示されている。このように細径繊維を用いることにより、電極内部の電気抵抗低減化に寄与するが、紙に加工する時の繊維の分散は非常に困難であり、均一に基材が分散した炭素繊維紙は得がたく、前述した問題が生じた。
特開平11−185771号公報
本発明は、上記のような問題点を克服し、炭素繊維の分散が均一でかつ柔軟性を有する燃料電池用電極基材およびこの電極基材を製造するに好適な炭素繊維紙を提供することを目的とする。
本発明は、表面積比が1.05以上である炭素繊維を含むことを特徴とする炭素繊維紙である。
この炭素繊維紙において、前記炭素繊維の平均直径が5μm未満であることが好ましい。
前記炭素繊維の平均直径が3μmを越えることも好ましい。
前記炭素繊維の平均繊維長が2〜18mmであることも好ましく、3〜6mmであることがより好ましい。
炭素繊維紙が湿式抄紙により得られることも好ましい。
炭素繊維紙の抄紙方向(MD)の引張強度とそれと90度をなす方向(CMD)の引張強度の比(MD強度/CMD強度)が1.0〜2.5であることも好ましい。
本発明はまた、上記の炭素繊維紙を構成要素として有することを特徴とする燃料電池用多孔質炭素電極基材である。
本発明の燃料電池用多孔質炭素電極基材においては、水銀圧入法により求められる平均細孔径が5〜40μmであることが好ましい。
また、厚みが0.05〜0.5mmで嵩密度が0.3〜0.8g/cm3であり、かつ、歪み速度10mm/min、支点間距離2cmおよび試験片幅1cmの条件での3点曲げ試験において曲げ強度が50MPa以上でかつ曲げの際のたわみが1.5mm以上であることも好ましい。
引張強度が25MPa以上であることも好ましい。
長さが1m以上であり、かつ、外径40cm以下のロールに巻き取り可能であることも好ましい。
炭素繊維以外の炭化物を10〜50質量%含むことも好ましい。
炭素繊維紙の抄紙方向(MD)の面抵抗とそれと90度をなす方向(CMD)の面抵抗の比(MD面抵抗/CMD面抵抗)が1.0〜2.5であることも好ましい。
本発明により、基材の分散が均一かつ柔軟性を有する燃料電池用電極基材、またこの基材を製造するに好適な炭素繊維紙を得ることができる。本発明の燃料電池用多孔質炭素電極基材を用いることにより優れた性能を有する燃料電池が得られる。
本発明の炭素繊維紙には、表面積比が1.05以上である炭素繊維を含ませる。
炭素繊維はその前駆体繊維の製造方法により、繊維表面構造が平滑になったり、凹凸状になったりする。例えば、炭素繊維の前駆体繊維を湿式紡糸して得られるアクリル繊維表面にはフィブリル構造に由来した凹凸状の構造が形成される。一般にこの表面構造は炭素繊維まで受け継がれる。この表面構造の形態により、繊維の摩擦係数は異なってくる。特に表面積比が高い繊維であるとと摩擦係数が低くなるため、繊維は収束せずに開繊しやすくなり、好ましい。以上の高い開繊性の観点から、表面積比が1.05以上である炭素繊維では、前記した理由から開繊性が高くなる。これにより、抄紙工程におけるバンドル状の炭素繊維の収束物は減少し、炭素繊維が均一に分散する。
本発明の炭素繊維紙では、収束物を極力減らす観点から、前記炭素繊維が50質量%以上、さらに好ましくは70質量%以上含まれることが好ましい。
また、本発明で用いる高い表面積比を有する上記炭素繊維は平均直径が5μm未満であることが好ましい。このような細径炭素繊維を用いることにより、多孔質電極基材の曲げ強さや柔軟性そして高い電気伝導性を実現することができる。平均直径が5μm以上の炭素繊維のみであると柔軟性が不足し、繊維間の結着点が少なく、このような炭素繊維紙を用いて作製した電極は抵抗が大きくなってしまう。但し、抄紙における炭素繊維の分散性の観点から平均直径は3μmを越えることが好ましい。平均直径を3μmより太くすることにより、炭素繊維紙が緻密になってガスの透過性が低下することを防ぐことができ、好ましい。多孔質電極基材のガス透過係数としては、50ml・mm/hr・cm2・mmAq(5ml・mm/hr・cm2・Pa)以上であることが好ましい。
一方、炭素繊維の平均繊維長は、基材の強度や均一な分散性の観点から、2〜18mmにすることが好ましく、2〜10mmとすることがより好ましく、3〜6mmとするのがさらに好ましい。繊維長が2mm未満であると繊維同士の絡み合いが少なくなり、基材の強度が弱くなる。また、18mmを越えると、繊維の分散媒体中への分散性が下がり、分散斑のある炭素繊維紙となる。
本発明の炭素繊維紙に含まれる炭素繊維はポリアクリロニトリル系炭素繊維、ピッチ系炭素繊維、レーヨン系炭素繊維などいずれであって良いが、機械的強度が比較的高いポリアクリロニトリル系炭素繊維が好ましく、特に用いる炭素繊維がポリアクリロニトリル系炭素繊維のみからなることが好ましい。ここでいうポリアクリロニトリル系炭素繊維とは、原料としてアクリロニトリルを主成分とするポリマーを用いて製造されるものである。具体的には、アクリロニトリル系繊維を紡糸する製糸工程、200〜400℃の空気雰囲気中で該繊維を加熱焼成して酸化繊維に転換する耐炎化工程、窒素、アルゴン、ヘリウム等の不活性雰囲気中でさらに300〜2500℃に加熱して炭化する炭化工程を経て得られる炭素繊維であり、複合材料強化繊維として好適に使用できるものである。そのため、他の炭素繊維に比べて強度が強く、機械的強度の強い炭素繊維紙を形成することができる。このポリアクリロニトリル系炭素繊維は、電極基材の柔軟性維持の観点から、炭素繊維紙中に50質量%以上、さらに好ましくは70質量%以上含まれることが好ましい。
本発明の炭素繊維紙はバインダーとして有機高分子化合物を含むことが好ましい。有機高分子化合物としては、ポリビニルアルコール(PVA)、ポリ酢酸ビニル、ポリエステル、ポリプロピレン、ポリエチレン、ポリスチレン、ポリ塩化ビニル、ポリ塩化ビニリデン、アクリル樹脂、ポリウレタン樹脂などの熱可塑性樹脂やフェノール樹脂、エポキシ樹脂、メラミン樹脂、尿素樹脂、アルキド樹脂、不飽和ポリエステル樹脂、アクリル樹脂、ポリウレタン樹脂などの熱硬化樹脂の他、熱可塑性エラストマー、ブタジエン・スチレン共重合体(SBR)、ブタジエン・アクリロニトリル共重合体(NBR)等のエラストマー、ゴム、セルロースなどを用いることができる。具体的には、ポリビニルアルコール、ポリアクリロニトリル、セルロース、ポリ酢酸ビニル等が好ましく用いられる。また、その形態としてはパルプ状物や短繊維が適している。ここでいうパルプ状物とは繊維状の幹から直径が数μm以下のフィブリルを多数分岐した構造で、このパルプ状物を用いたシ−ト状物は繊維同士の絡み合いが効率よく形成されており、薄いシ−ト状物であってもその取り扱い性に優れているという特徴を有している。また、短繊維とは繊維糸または繊維のトウを所定の長さにカットして得られるものである。短繊維の長さは、バインダーとしての結着性や分散性の点から、2から12mmが好ましい。また、有機高分子化合物としてはポリビニルアルコールのパルプ状物もしくは短繊維が好ましい。また、ポリビニルアルコールの重合度は300から2500であることが好ましい。ポリビニルアルコールは抄紙工程での結着力に優れるため、炭素短繊維の脱落が少なくバインダーとして好ましい。また、ポリビニルアルコールは電極基材を製造する最終段階の炭素化過程で大部分が分解・揮発してしまい、空孔を形成する。この空孔の存在により、水及びガスの透過性が向上するため好ましい。
炭素繊維紙における有機高分子化合物の含有率は、5〜40質量%の範囲にあるのが好ましい。より好ましくは10〜30質量%の範囲である。炭素繊維紙に後述する樹脂を含浸し、焼成して得られる電極基材の電気抵抗を低くするためには、有機高分子化合物の含有量は少ない方がよく、含有率は40質量%以下が好ましい。炭素繊維紙の強度および形状を保つという観点から、含有率は5質量%以上が好ましい。
炭素繊維紙を作製するための抄紙方法としては、液体の媒体中に炭素繊維を分散させて抄造する湿式法や、空気中に炭素繊維を分散させて降り積もらせる乾式法が適用できるが、中でも湿式法が好ましい。また、前述したように炭素繊維同士を結着させるバインダーとして、適当量の有機高分子物質を混ぜることが好ましい。これらの有機高分子化合物のパルプ状物あるいは短繊維を炭素繊維に混入する方法としては、炭素繊維とともに水中で攪拌分散させる方法と、直接混ぜ込む方法があるが、均一に分散させるためには水中で拡散分散させる方法が好ましい。このように有機高分子化合物を混ぜることにより、炭素繊維紙の強度を保持し、その製造途中で炭素繊維紙から炭素繊維が剥離したり、炭素繊維の配向が変化したりするのを防止することができるまた、炭素繊維紙を抄紙した後、加熱加圧ロールでホットプレスすることにより、炭素繊維の配向および厚みをを均一化することができる。なお、ここで行うホットプレスは抄紙の後処理であり、後述する電極基材製造におけるホットプレスとは異なる。
抄紙は連続で行う方法やバッチ式で行う方法があるが、本発明の炭素繊維紙の製造のためには連続抄紙が好ましい。また、連続的に抄紙した炭素繊維紙において、抄紙方向(MD)とそれと90度の角度をなす横方向(CMD)の炭素繊維紙の引張強度比(MD強度/CMD強度)は1.0以上が好ましく、1.2以上がより好ましい。炭素繊維紙のMD強度/CMD強度比は炭素繊維紙中の繊維配向を適正化することで、制御することができる。この比が小さくなるほど炭素繊維紙の厚みが厚くなり易い。したがって、炭素繊維紙の厚みのコントロールの観点から、1.0以上が好ましく、1.2以上がより好ましく、1.3以上がさらに好ましい。また、MD強度/CMD強度は2.5以下が好ましく、2.0以下がより好ましい。この比の値以下であると、最終的に得られる多孔質炭素電極基材での面内抵抗の異方性が小さくなるため、優れて安定した性能発現する燃料電池となり好ましい。以上の観点から、本発明の多孔質炭素電極基材においては、炭素繊維の抄紙方向(MD)の面抵抗とそれと90度をなす方向(CMD)の面抵抗の比(MD面抵抗/CMD面抵抗)が1.0〜2.5であることが好ましい。
本発明の燃料電池用多孔質炭素電極基材は、前記高い表面積比を有する炭素繊維を含む炭素繊維紙を構成要素として有することにより、より均一に炭素繊維が分散して、均一な特性を示すものになる。
ここでいう燃料電池用多孔質炭素電極基材とは、炭素繊維などの炭素質を主たる構成要素とするもので、水やガス透過性を有し、なおかつ高い導電性を有する基材のことである。
また、本発明の燃料電池用多孔質炭素電極基材中には、後述するような熱硬化性樹脂由来の炭化物が炭素繊維間の結着材として含まれていることが好ましい。
また、本発明における多孔質炭素電極基材は水銀圧入法によって求められる平均細孔径が5から40μmであることが好ましい。ここで平均細孔径が5μm未満では、ガス透過性が低下する傾向があるという点で不利である。多孔質炭素電極基材のガス透過性としては、50ml・mm/hr・cm2・mmAq(5ml・mm/hr・cm2・Pa)以上が好ましい。また、平均細孔径が40μmを超えると、電極基材の曲げ性能が低下する傾向があるという点で好ましくない。
本発明の燃料電池用多孔質炭素電極基材は、厚みが0.05〜0.5mmでかつ嵩密度0.3〜0.8g/cm3であり、歪み速度10mm/min、支点間距離2cm、試験片幅1cmの条件での3点曲げ試験において、曲げ強度が50MPa以上でかつ曲げの際のたわみが1.5mm以上である燃料電池用多孔質炭素電極基材であることが好ましい。
多孔質炭素電極基材の厚みは、抵抗値の観点から、0.05〜0.5mmが好ましく、0.1mm〜0.3mmがより好ましい。厚みが0.05mm未満であると、厚み方向の強度が弱くなり、セルスタックを組んだときのハンドリング性が低下する傾向があるという点で好ましくない。また、0.5mmを越えるとその電気抵抗が高くなる傾向があるという点で、またスタックを積層した際にトータルの厚みが大きくなるという点で好ましくない。嵩密度は0.3〜0.8g/cm3が好ましく、0.4〜0.7g/cm3がより好ましい。嵩密度が0.3g/cm3未満である場合、電気抵抗が高くなる傾向があり、柔軟性も低下する傾向があるという点で好ましくない。また、0.8g/cm3を越えて高くなるとガス透過性が悪くなる傾向があり、燃料電池の性能が低下する傾向があるという点で好ましくない。
本発明の多孔質炭素電極基材の曲げ強度は、歪み速度10mm/min、支点間距離2cm、試験片幅1cmの条件下で、好ましくは50MPa以上、より好ましくは70MPa以上である。50MPa未満であると、取り扱い性が低下する傾向にあり、例えばロールに巻き取る際に割れやすくなる傾向があるという点で不利である。また、曲げ強度を50MPa以上とすることにより、電極基材の曲げの際に亀裂が生じないものとすることができる。さらに、曲げの際のたわみは好ましくは1.5mm以上、より好ましくは2.0mm以上である。たわみをこの範囲とすることにより連続的にロールに巻き取る際も割れにくく、長尺の電極基材を作製・取り扱いやすい。
また、電極基材の引張強度は25MPa以上であることが好ましく、30MPa以上であることがより好ましい。連続でロール状に巻き取る際や、その後の後加工工程を通す際に、張力をかけても破断することなく工程を通過させるため、高い引張強度が必要である。
本発明における燃料電池用多孔質炭素電極基材は長さが1m以上であり、外径40cm以下のロールに巻き取り可能であることが好ましい。電極基材が長尺でロールに巻き取ることができれば、電極基材の生産性が高くなるだけでなく、その後工程のMEA(Membrane Electrode Assembly:膜電極接合体)製造も連続で行うことができ、燃料電池のコスト低減化に大きく寄与することができる。このためにも、外径40cm以下、さらに好ましくは30cm以下のロールに巻き取り可能な程度に柔軟であることが好ましい。40cm以下のロールに巻き取り可能な炭素電極基材は柔軟性に優れ、この後工程であるMEA製造工程通過性が良く、好ましい。さらに、40cm以下のロールに巻き取ることができれば、炭素電極基材としての製品形態をコンパクトにでき、梱包や輸送コストの面でも有利である。
本発明においては、前述した炭素繊維紙に熱硬化性樹脂を含浸し、加熱加圧により硬化し、次いで炭素化することにより燃料電池用多孔質炭素電極基材とすることが好ましい。
ここで用いる熱硬化性樹脂は常温において粘着性、或いは流動性を示す物でかつ炭素化後も導電性物質として残存する物質が好ましく、フェノール樹脂、フラン樹脂等を用いることができる。前記フェノール樹脂としては、アルカリ触媒存在下においてフェノール類とアルデヒド類の反応によって得られるレゾールタイプフェノール樹脂を用いることができる。また、レゾールタイプの流動性フェノール樹脂に公知の方法によって酸性触媒下においてフェノール類とアルデヒド類の反応によって生成する、固体の熱融着性を示すノボラックタイプのフェノール樹脂を溶解混入させることもできるが、この場合は硬化剤、例えばヘキサメチレンジアミンを含有した、自己架橋タイプのものが好ましい。
フェノール類としては、例えば、フェノール、レゾルシン、クレゾール、キシロール等が用いられる。アルデヒド類としては、例えばホルマリン、パラホルムアルデヒド、フルフラール等が用いられる。また、これらを混合物として用いることができる。これらはフェノール樹脂として市販品を利用することも可能である。
この熱硬化性樹脂はその種類や炭素繊維紙への含浸量により、最終的に多孔質炭素電極基材に炭化物として残る割合が異なってくる。多孔質炭素電極基材を100質量%とした時に、炭素繊維分を除いた熱硬化樹脂由来の炭化物の含有量は、電極基材中の炭素繊維の結着や電極基材柔軟性発現の観点から好ましくは10から50質量%、より好ましくは20から40質量%である。
熱硬化性樹脂を炭素繊維紙に含浸する方法としては、絞り装置を用いる方法もしくは熱硬化性樹脂フィルムを炭素繊維紙に重ねる方法が好ましい。絞り装置を用いる方法は熱硬化性樹脂溶液もしくは混合液中に炭素繊維紙を含浸し、絞り装置で取り込み液が炭素繊維紙全体に均一に塗布されるようにし、液量は絞り装置のロール間隔を変えることで調節する方法である。熱硬化性樹脂溶液粘度が比較的低い場合はスプレー法等も用いることができる。また、コーターによる熱硬化性樹脂溶液を塗布する方法も用いることができる。
熱硬化樹脂フィルムを用いる方法は、まず熱硬化性樹脂を離型紙に一旦コーティングし、熱硬化性樹脂フィルムとする。その後、炭素繊維紙に前記フィルムを積層して加熱加圧処理を行い、熱硬化性樹脂を転写する方法である。
本発明における加熱加圧工程は、生産性の観点から、炭素繊維紙の全長にわたって連続して行うことが好ましい。また加熱加圧に先立って予熱を行うことが好ましい。この予熱工程において、熱硬化性樹脂を軟化させ、その後に続く加熱加圧工程にて、プレスにより電極基材の厚みを良好にコントロールできる。予熱した樹脂含浸炭素繊維紙を予熱温度より50℃以上高い温度でプレスすることで所望の厚み、密度の電極基材を得ることができる。また、所望の厚み、密度の電極基材を得るために、樹脂含浸炭素繊維紙を複数枚重ねて、加熱加圧を行っても良い。
前記した加熱加圧は、一対のエンドレスベルトを備えた連続式加熱プレス装置あるいは連続式加熱ロールプレス装置を用いて行うことが好ましい。前者の連続式加熱プレス装置は、ベルトで基材を送り出すことになるので、基材にはほとんど張力はかからない。したがって、製造中の基材の破壊は生じにくく、工程通過性に優れる。また、後者の連続加熱式ロールプレス装置は構造が単純であり、ランニングコストも低い。以上、2つの加熱加圧方式は連続で熱硬化性樹脂を硬化するのに適した方法であり、本発明の電極基材の製造に用いることが好ましい。
前記したエンドレスベルトを備えた連続式加熱プレス装置を用いる際の加圧圧力は線圧で1.0×104〜1×105N/mであることが好ましい。加熱加圧は繊維中に熱硬化性樹脂を十分にしみ込ませ、曲げ強度を上げるために必要な工程である。樹脂を熱硬化させる時に1.0×104N/m以上の線圧で加圧することにより、十分な導電性と柔軟性を生むことができる。また、1×105N/m以下の線圧で加圧することにより、硬化の際、樹脂から発生する蒸気を十分に外に逃がすことができ、ひび割れの発生を抑えることができる。
加熱加圧処理での加熱温度は、硬化処理時間あるいは生産性の観点から140℃以上が好ましく、加熱加圧装置等の設備のためのコストの観点から400℃以下が好ましい。より好ましくは160〜380℃の範囲である。また前記予熱の温度は100〜200℃の範囲が好ましい。
本発明において、樹脂硬化の後に続く炭素化を炭素繊維紙の全長にわたって連続で行うことが好ましい。電極基材が長尺であれば、電極基材の生産性が高くなるだけでなく、その後工程のMEA製造も連続で行うことができ、燃料電池のコスト低減化に大きく寄与することができる。具体的には、炭素化は不活性処理雰囲気下にて1000〜3000℃の温度範囲で、炭素繊維紙の全長にわたって連続して焼成処理することが好ましい。本発明の炭素化においては、不活性雰囲気下にて1000〜3000℃の温度範囲で焼成する炭素化処理の前に行われる、300〜800℃の程度の不活性雰囲気での焼成による前処理を行っても良い。
以下、本発明を実施例により、さらに具体的に説明する。
実施例中の各物性値等は以下の方法で測定した。
〔炭素繊維紙関連〕
1)炭素繊維の表面積比
評価する炭素繊維から単繊維を取り出し、1.5cm長に切断し、数本をヘモカバーグラス上にのせ、両端を市販の誤字修正用の修正液で固定して試料とした。そして、原子間力顕微鏡(セイコーインスツルメンツ製、SPI13700/SPA−300)によりオリンパス社製のカンチレバー(SI−DF20)を使用してDFMモードにて測定を行った。測定点数は1点で行った。各単繊維表面の任意の2.5μm×2.5μmの範囲を測定し、得られた測定画像を二次元フーリエ変換し、繊維表面の曲率に相当する低周波成分をカットした後、逆変換を行い、繊維表面上の凹凸の画像を得た。この画像からクロスセクションモードで表面積比を算出した。
2)炭素繊維直径
炭素繊維の直径は、JIS R−7601記載のヘリウム−ネオンレーザーによる測定(Anritsu社製 SLB DIA MEASURING SYSTEM)を行った。100本の炭素繊維について前記測定を行い、その平均値をもって炭素繊維の平均直径とした。
3)炭素繊維紙の強度比
炭素繊維紙のMD、CMDの各方向が引張方向になるように、15×25mmのサイズに、各6枚ずつ試験片を切り取り、JIS P 8113に準拠して引張強度を測定した。
4)炭素繊維の分散状態
任意に取り出した30×20cmのサイズのサンプルを目視にて観察し、3mm角以上の未開繊部分が2個以下を○、3個から5個を△、6個以上を×とした。
〔電極基材関連〕
5)電極基材の平均細孔径
公知の水銀圧入法により求められる容積基準メジアン細孔直径を平均細孔径とした。なお、水銀ポロシメーターはQuantachrome社製 PoreMaster−60を用いた。
6)厚み、坪量、嵩密度、電極基材中の炭素繊維以外の炭化物比率
厚み測定装置ダイヤルシックネスゲージ7321(ミツトヨ製)を使用し、測定した。なお、このときの測定子の大きさは、直径10mmで測定圧力は1.5kPaで行った。
坪量は300mm×200mmに切断した電極基材の質量を測定して求めた。
嵩密度は実測した厚み、坪量を用いて、以下の式により算出した。
Figure 2011040386
また、電極基材中の炭素繊維以外の炭化物の比率は以下の式から算出した。
Figure 2011040386
7)電極基材の曲げ強度
電極基材のMDが試験片の長辺になるように、80×10mmのサイズに10枚切り取る。曲げ強度試験装置を用いて、支点間距離は2cmにし、歪み速度10mm/minで荷重をかけていき、荷重がかかり始めた点から試験片が破断したときの加圧くさびの破断荷重を10枚の試験片に対し測定し、次式より求めた。
Figure 2011040386
8)電極基材のたわみ
上記7)と同様に、支点間距離は2cmにし、歪み速度10mm/minで荷重をかけていき、荷重がかかり始めた点から試験片が破断したときの加圧くさびの移動距離測定によって求めた。
9)面抵抗
電極基材を10×2cmのサイズに切り取り、の片面に2cmの間隔をあけて銅線をのせ、4端子法にて、10mA/cm2の電流密度で電流を流した時の抵抗を測定した。この測定をMD方向とCMD方向で行い、MD/CMDの抵抗比を求めた。
10)気体透過係数
ガーレー式デンソメーターを使用し、0.79cm2の孔径で200mm3の気体が通過する時間を測定し、算出した。
11)貫通抵抗の測定
電極基材の厚さ方向の貫通抵抗は試料を銅板にはさみ、銅板の上下から1MPaで加圧し、10mA/cm2の電流密度で電流を流したときの抵抗値を測定し、次式より求めた。
Figure 2011040386
12)電極基材の引張強度測定
電極基材を幅15mm、試長100mm、引張速度2mm/minで引張測定を行った。測定は10回行い、その平均値を引張強度とした。
〔実施例1〕
公知の湿式紡糸により得られたポリアクリロニトリル(PAN)系繊維を公知の方法により焼成することで、表面積比1.09、平均繊維径4μmの炭素繊維を得た。この炭素繊維束を切断し、平均繊維長が3mmの短繊維を得た。
次にこの短繊維束を湿式短網連続抄紙装置のスラリータンクで水中に均一に分散させ、開繊し、十分に分散したところにバインダーであるポリビニルアルコール(PVA)の短繊維(クラレ株式会社製VBP105−1 カット長3mm)を炭素繊維とPVAとの合計量に対して14質量%となるように均一に分散させ、送り出した。送り出されたウェブを短網板に通し、ドライヤー乾燥後、長さ20mの炭素繊維紙を得た。得られた炭素繊維紙について前述した評価を行ったところ、良好な分散状態であった。結果を表1にまとめた。
次に、ディップニップ法により熱硬化性樹脂を含浸させた。すなわち、この炭素繊維紙をフェノール樹脂(フェノライトJ−325・大日本インキ化学(株)製)の20質量%メタノール溶液のトレイに、連続的に送り込み、絞り装置にて樹脂を絞り、連続的に熱風を吹きかけ乾燥させ、樹脂含浸炭素繊維紙を得た。このとき炭素繊維紙100質量部に対し、フェノール樹脂を130質量部付着した。
次に、この樹脂含浸炭素繊維紙を図1に示した連続式加熱ロールプレス装置にて連続的に加熱加圧し、樹脂硬化炭素繊維紙を得た。すなわち、上記樹脂含浸炭素繊維紙1をロールから送り出し、これを離型剤コーティング基材2で挟んだ状態で予熱ゾーン4、引き続いて加熱加圧ゾーン5に送り、その後離型剤コーティング基材2を取り除き、得られた樹脂硬化炭素繊維紙をロールに巻き取った。このときの予熱ゾーンでの予熱温度は198℃、予熱時間は5分であり、加熱加圧ゾーンでの温度は300℃、プレス圧力は線圧1.5×104N/mであった。
その後、30cm幅で20m得られたこの樹脂硬化炭素繊維紙を、窒素ガス雰囲気中にて2000℃の連続焼成炉において10分間加熱し、炭素化することで長さ20mの炭素電極基材を連続的に得て、外径30cmの円筒型紙管に巻き取った。炭素繊維の分散は均一であり、柔軟な電極基材であった。評価結果を表2に示した。
〔実施例2〕
実施例1と同様にして、平均繊維径が3.5μm、表面積比が1.07であるPAN系炭素繊維束を切断し、平均繊維長が3mmの短繊維を得た。
実施例1と同様に、バインダーとしてPVAを用いて、抄紙を行い、長さ50mの炭素繊維紙を得た。得られた炭素繊維紙の評価結果は表1に示した。
次に、実施例1と同様な方法で、炭素繊維紙100質量部に対して114質量部の樹脂を含浸した後、樹脂含浸炭素繊維紙を図2に示した一対のエンドレスベルトを備えた連続式加熱プレス装置(ダブルベルトプレス装置:DBP)にて連続的に加熱プレスし、樹脂硬化炭素繊維紙を得た。すなわち、上記樹脂含浸炭素繊維紙1を離型剤コーティング基材2の間に配置し、樹脂含浸炭素繊維紙1および離型剤コーティング基材2を続ベルト装置3a、3bの間に送り、予熱ゾーン4、引き続いて加熱加圧ゾーン5に送った。その後は図1のロールプレス装置と同様、離型剤コーティング基材2を取り除き、得られた樹脂硬化炭素繊維紙をロールに巻き取った。連続ベルト装置3a、3bはそれぞれ回転することにより樹脂含浸炭素繊維紙1等を搬送する。なお、このときの予熱ゾーンでの予熱温度は198℃、予熱時間は5分であり、加熱加圧ゾーンでの温度は300℃、プレス圧力は線圧2.0×104N/mであった。
その後、30cm幅で50m得られたこの樹脂硬化炭素繊維紙を、実施例1と同様に炭素化することで長さ50mの電極基材を連続的に得て、外径30cmの円筒型紙管に巻き取った。基材の分散は均一であり、柔軟な電極基材であった。評価結果を表2に示した。
〔実施例3〕
実施例1と同様に、平均繊維径が4.2μm、表面積比が1.12のPAN系炭素繊維束を切断し、平均繊維長が3mmの短繊維を得た。
実施例1と同様に、バインダーとしてPVAを用いて、抄紙を行い、長さ50mの炭素繊維紙を得た。得られた炭素繊維紙の評価結果は表1に示した。
次に、実施例1と同様な方法で、炭素繊維紙100質量部に対して136質量部の樹脂を含浸した後、実施例2と同様にDBPにて樹脂の硬化処理を行った。このときの予熱ゾーンでの予熱温度は160℃、予熱時間は5分であり、加熱加圧ゾーンでの温度は300℃、プレス圧力は線圧2.5×104N/mであった。
その後、30cm幅で50m得られたこの樹脂硬化炭素繊維紙を、実施例1と同様に炭素化することで長さ50mの電極基材を連続的に得て、外径30cmの円筒型紙管に巻き取った。基材の分散は均一であり、柔軟な電極基材であった。評価結果を表2に示した。
〔実施例4〕
実施例3と同様に、平均繊維径が4.2μm、表面積比が1.12のPAN系炭素繊維束を切断し、平均繊維長が3mmの短繊維を得た。実施例1と同様にPVAをバインダーとして用い、長さ100mの炭素繊維紙を得た。得られた炭素繊維紙の評価結果は表1に示した。
次に、実施例1と同様な方法で、炭素繊維紙100質量部に対して148質量部の樹脂を含浸した後、実施例2と同様にDBPにて樹脂の硬化処理を行った。このときの予熱ゾーンでの予熱温度は180℃、予熱時間は5分であり、加熱加圧ゾーンでの温度は300℃、プレス圧力は線圧1.0×104N/mであった。
その後30cm幅で長さ100m得られたこの樹脂硬化炭素繊維紙を、実施例1と同様に炭素化することで長さ100mの電極基材を連続的に得て、外径15cmの円筒型紙管に巻き取った。基材の分散は均一であり、柔軟な電極基材であった。評価結果を表2に示した。
〔実施例5〕
実施例1と同様にして、平均繊維径が4μm、表面積比が1.09のPAN系炭素繊維束を切断し、平均繊維長が3mmの短繊維を得た。
実施例1と同様に、バインダーとしてPVAを用いて、抄紙を行い、長さ100mの炭素繊維紙を得た。
次に、キスコーターにより熱硬化性樹脂を炭素繊維紙の両面に塗布する方法で、炭素繊維紙100質量部に対して、83質量部の樹脂を含浸した後、樹脂含浸炭素繊維紙を実施例2と同様な方法でプレス硬化を行い、30cm幅で100m長さの樹脂硬化炭素繊維紙を得た。これを300℃から600℃の窒素ガス雰囲気下での前処理を行ってから、窒素ガス雰囲気中にて2000℃の連続焼成炉において10分間加熱し、炭素化を行った。最終的に長さ100mの炭素電極基材を連続的に得て、外径18cmの円筒型紙管に巻き取った。炭素繊維の分散は均一であり、柔軟な電極基材であった。評価結果を表2に示した。
〔実施例6〕
平均繊維径が7.2μm、表面積比が1.13のPAN系炭素繊維束を切断し、平均繊維長が6mmの短繊維を得た。
実施例1と同様にバインダーとしてPVAを用いて、抄紙を行い、長さ50mの炭素繊維紙を得た。
次に、実施例1と同様な方法で、炭素繊維紙100質量部に対して100質量部の樹脂を含浸した後、実施例2と同様にDBPにて樹脂の硬化処理を行った。
その後、30cm幅で50m得られたこの樹脂硬化炭素繊維紙を、実施例1と同様に炭素化することで長さ50mの電極基材を連続的に得て、外径30cmの円筒型紙管に巻き取った。基材の分散は均一であり、柔軟な電極基材であった。評価結果を表2に示した。
〔比較例1〕
平均繊維径が4.1μm、表面積比が1.02のPAN系炭素繊維束を切断し、平均繊維長が3mmの短繊維を得た。
実施例1と同様に、バインダーとしてPVAを用いて、抄紙を行い、長さ50mの炭素繊維紙を得た。しかしながら、炭素繊維の分散が均一でなかった。得られた炭素繊維紙の評価結果は表1に示した。
次に、実施例1と同様な方法で、炭素繊維紙100質量部に対して136質量部の樹脂を含浸した後、実施例2と同様にDBPにて樹脂の硬化処理を行った。このときの予熱ゾーンでの予熱温度は128℃、予熱時間は5分であり、加熱加圧ゾーンでの温度は280℃、プレス圧力は線圧2.5×104N/mであった。
その後、30cm幅で50m得られたこの樹脂硬化炭素繊維紙を、実施例1と同様に炭素化することで長さ50mの炭素電極基材を連続的に得て、外径30cmの円筒型紙管に巻き取った。評価結果を表2に示した。
Figure 2011040386
Figure 2011040386

Claims (13)

  1. 表面積比が1.05以上1.13以下である炭素繊維を含む炭素繊維紙を構成要素として有することを特徴とする燃料電池用多孔質炭素電極基材。
  2. 前記炭素繊維の平均直径が5μm未満である請求項1記載の燃料電池用多孔質炭素電極基材。
  3. 前記炭素繊維の平均直径が3μmを越える請求項1または2に記載の燃料電池用多孔質炭素電極基材。
  4. 前記炭素繊維の平均繊維長が2〜18mmである請求項1〜3のいずれか1項に記載の燃料電池用多孔質炭素電極基材。
  5. 前記炭素繊維の平均繊維長が3〜6mmである請求項4記載の燃料電池用多孔質炭素電極基材。
  6. 前記炭素繊維紙が湿式抄紙により得られる請求項1〜5のいずれか1項に記載の燃料電池用多孔質炭素電極基材。
  7. 炭素繊維紙の抄紙方向(MD)の引張強度とそれと90度をなす方向(CMD)の引張強度の比(MD強度/CMD強度)が1.0〜2.5である請求項6に記載の燃料電池用多孔質炭素電極基材。
  8. 水銀圧入法により求められる平均細孔径が5〜40μmである請求項1〜7のいずれか1項に記載の燃料電池用多孔質炭素電極基材。
  9. 厚みが0.05〜0.5mmで嵩密度が0.3〜0.8g/cm3であり、かつ、歪み速度10mm/min、支点間距離2cmおよび試験片幅1cmの条件での3点曲げ試験において曲げ強度が50MPa以上でかつ曲げの際のたわみが1.5mm以上である請求項1〜8のいずれか1項に記載の燃料電池用多孔質炭素電極基材。
  10. 引張強度が25MPa以上である請求項1〜9のいずれか1項に記載の燃料電池用多孔質炭素電極基材。
  11. 長さが1m以上であり、かつ、外径40cm以下のロールに巻き取り可能である請求項1〜10のいずれか1項に記載の燃料電池用多孔質炭素電極基材。
  12. 炭素繊維以外の炭化物を10〜50質量%含む請求項1〜11のいずれか1項に記載の燃料電池用多孔質炭素電極基材。
  13. 炭素繊維紙の抄紙方向(MD)の面抵抗とそれと90度をなす方向(CMD)の面抵抗の比(MD面抵抗/CMD面抵抗)が1.0〜2.5である請求項1〜12のいずれか1項に記載の燃料電池用多孔質炭素電極基材。
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