JP2016091398A - 電子ペン - Google Patents
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Description
シャフトは、先端に発光ダイオードが取り付けられ、傾倒可能に支持部材に支持される。キャップは、電子ペンの先端に位置する部材であり、ユーザーが投写面上で筆記に模した操作をする際に、投写面等に当接する。キャップは、発光ダイオードから射出される赤外線を透過する材料から形成され、発光ダイオードを覆うように、シャフトに取り付けられる。傾倒検出機構は、シャフトの傾倒を検出する機能を有する。メイン基板は、回路素子が実装された回路基板で構成され、傾倒検出機構の検出結果に応じて発光ダイオードを発光させる。
そして、特許文献1に記載の電子ペンは、ユーザーに把持されて、キャップが投写面に押し当てられることにより、キャップおよびシャフトが傾倒し、傾倒検出機構がその傾倒に応じて動作し、メイン基板により発光ダイオードを発光させる。
また、弾性部材の外面には、滑り性が弾性部材より高く、弾性部材の変形、復元に追従する滑性材が設けられているので、弾性部材が有する弾性を発揮させつつ、電子ペンを操作面上で滑らかに移動させることができる。
したがって、電子ペンのユーザーに不快感となる操作面との衝突音を低減し、操作感が良好な電子ペンの提供が可能となる。
この構成によれば、弾性部材がエラストマーで形成されているので、滑性材をこの弾性部材の外面に形成可能とし、発光部が発する光の透過、および所望の弾性を有するように、弾性部材を形成することが可能となる。
以下、本実施形態に係る電子ペンについて、図面を参照して説明する。
図1は、本実施形態に係る電子ペン1を用いた表示システム10の概略構成を示す模式図である。
表示システム10は、電子ペン1に加え、プロジェクター20および投写面SCを有するホワイトボード等を備え、プロジェクター20により投写面SCに投写される画像に対して、ユーザーの電子ペン1の操作により、図形や文字等を重ねて表示できるように構成されている。
電子ペン1は、図2に示すように、筆記具に模した形状を有している。電子ペン1は、図3に示すように、先端部を有する筆記部2、筆記部2内に収納される発光部3、および筆記部2を支持する本体部4を備え、先端部が投写面SC(操作面)に押圧される操作によって発光部3が発光する。
本体部4は、スイッチ機構41、回路ユニット42、電池43、およびこれらの部材を内部に収納する外装筐体5を備える。
接続部材411は、図3に示すように、円筒状の部位を有し、この円筒状の一端側の外周面には、支持部材21のネジ溝21S(図4参照)と螺合するネジ溝411Sが形成されている。そして、接続部材411は、ネジ溝411Sが外装筐体5から露出し、ネジ溝411Sの反対側が複数の電気的接続部材と共に外装筐体5内に配置される。
筆記部2は、支持部材21のネジ溝21Sが接続部材411のネジ溝411Sに螺合されることにより、接続部材411に接続される。すなわち、筆記部2は、本体部4を分解することなく、容易に交換可能に構成されている。そして、発光部3および接続部材411は、筆記部2が押圧されると、筆記部2と共に移動する。
接続端子は、図3に示すように、電池43のプラス端子に接続するプラス端子42A、および電池43のマイナス端子に接続するマイナス端子(図示省略)を備え、プラス端子42Aおよびマイナス端子は、それぞれメイン基板に接続される。
ケース本体51は、筆記部2側に開口部が設けられており、スイッチ機構41および回路ユニット42は、この開口部からケース本体51内に収納される。また、ケース本体51には、円柱状の外面の一部に開口部が設けられており、電池43は、この開口部からケース本体51内に収納される。また、ケース本体51には、図2に示すように、筆記部2とは反対側の端部近傍に膨出部511が形成され、この膨出部511には、ストラップ取付け用の孔(図示省略)が設けられている。膨出部511は、電子ペン1が机上等に載置された際に電子ペン1の転がりを防止する機能も有している。
電池蓋53は、ケース本体51に収納された電池43を覆うように、ケース本体51に着脱可能に配置される。
ここで、筆記部2について詳細に説明する。
図4は、筆記部2の断面図である。
筆記部2は、図4に示すように、支持部材21および弾性部材22に加え、滑性材23を備える。
支持部材21は、図4に示すように、前述した中空部2Aが設けられ、円筒状の筒状部21a、および発光部3の光射出側を覆う積層部21bを有している。
筒状部21aには、内面に前述したネジ溝21Sが設けられ、ネジ溝21Sの反対側となる外面の端部に、凹部211が形成されている。
具体的に、弾性部材22は、支持部材21の筒状部21aおよび積層部21bの外面を覆うように形成され、積層部21bの外面を覆う領域に先端部が設けられている。積層部21bは、弾性部材22における先端部の内側に積層されることとなる。
弾性部材22の先端部は、外面が球面状に形成され、筒状部21aを覆う部位には、支持部材21の凹部211に係合する突起221が設けられている。
筆記部2は、先端部を形成する弾性部材22がユーザーの操作に応じて変形し、投写面SCからの押圧が解除されるように操作されると、元の形状に復元する。そして、電子ペン1は、筆記部2の先端部が所定以上押圧されると発光部3が発光し、発光部3から発せられた赤外線は、支持部材21および弾性部材22を透過して外部に射出される。
(1)電子ペン1は、筆記部2の先端部が弾性部材22で構成されているので、筆記部2が投写面SCに押し当てられる際に、弾性部材22が変形することとなる。これによって、筆記部2が投写面SCに当接する際の衝突音を低減することや、筆記部2が投写面SCに当接した状態での書き込み操作の感触を向上させることが可能となる。
また、弾性部材22の先端部には、滑り性が弾性部材22より高く、弾性部材22の変形、復元に追従する滑性材23が設けられているので、弾性部材22が有する弾性を発揮させつつ、電子ペン1を操作面上で滑らかに移動させることができる。
したがって、電子ペン1のユーザーに不快感となる操作面との衝突音を低減し、操作感が良好な電子ペン1の提供が可能となる。
また、筆記部2は、支持部材21のネジ溝21Sと接続部材411のネジ溝411Sとの螺合により本体部4に接続される構成なので、本体部4を分解することなく、容易に筆記部2を交換することができる。
第2実施形態に係る電子ペンについて、図面を参照して説明する。以下の説明では、第1実施形態の電子ペン1と同様の構成および同様の部材には、同一符号を付し、その詳細な説明は省略または簡略化する。
本実施形態の電子ペンは、第1実施形態の筆記部2とは異なる筆記部7、および第1実施形態の電子ペン1が備えない導光部材6を備える。
本実施形態の電子ペンは、図5に示すように、発光部3が筆記部7から離間して本体部(本実施形態の本体部は図示省略)内に収納され、発光部3から発せられる赤外線が導光部材6によって筆記部7の中空部7Aに導かれるように構成されている。また、発光部3は、本体部に固定して配置される。
筆記部7は、図5に示すように、先端部を有する弾性部材72、および弾性部材72の内側に配置され、弾性部材72を保持して本体部に着脱可能に支持される支持部材71を備える。そして、筆記部7は、先端部の反対側が開口する中空部7Aを有し、弾性部材72の先端部には、滑性材73が形成されている。
また導光部材6は、本体部に固定され、筆記部7が押圧により移動した場合でも、筆記部7に当接しないように、筆記部7と離間するように形成されている。なお、導光部材6が筆記部7と共に移動するように構成してもよい。この構成の場合、筆記部7が移動した場合でも、導光部材6が発光部3に当接しないように、導光部材6と発光部3とは、離間して配置される。
(1)支持部材71が第1実施形態における支持部材21の積層部21bに相当する部位を有さない形状なので、筆記部7の先端部の小型化が可能となる。よって、ユーザーは、操作面上における所望の位置をより的確に指し示すことが可能となる。よって、電子ペンのユーザーに不快感となる操作面との衝突音を低減させるとともに、操作性がより良好な電子ペンの提供が可能となる。
第1実施形態の弾性部材22は、支持部材21の外面全てを覆うように形成されているが、少なくとも先端部を有していれば、支持部材21の外面全てを覆わないように構成してもよい。
図6は、変形例における筆記部8の断面図である。
筆記部8は、図6に示すように、支持部材81、弾性部材82および滑性材83を備える。
支持部材81は、図6に示すように、発光部3の光射出側を覆う積層部811、および発光部3の側方を覆う円筒状の筒状部812を有し、積層部811の外面が筒状部812の外面より凹むように形成されている。支持部材81は、内面形状が第1実施形態における支持部材21と同様に形成され、接続部材411のネジ溝411Sに螺合するネジ溝81Sを有している。
弾性部材82は、外面が曲面状に形成され、この外面が筒状部812の外面に倣うように積層部811の外面に取り付けられる。
滑性材83は、弾性部材82の外面に形成される。そして、滑性材83が形成された弾性部材82は、粘着剤や接着剤を介して支持部材81に取り付けられる。
この変形例の構成によれば、弾性部材82製造の簡素化が可能となる。
この構成によれば、容易に弾性部材22の外面に滑性材23を形成することが可能となる。
また、滑性材23としてセラミック粒子等の滑り性が弾性部材22より高い材料の粒子を用い、この粒子を結合剤を用いて弾性部材22の外面に形成するように構成してもよい。
また、第2実施形態の電子ペンは、発光部3が筆記部7から離間して本体部に配置され、導光部材6を備えるように構成されているが、導光部材6を備えず、発光部3が筆記部7の中空部7A内に配置されるように構成してもよい。
Claims (8)
- 発光部を有し、先端部が操作面に押圧される操作によって前記発光部が発光する電子ペンであって、
前記先端部を有し、前記発光部が発光する光を透過する筆記部と、
前記筆記部を支持し、前記筆記部への押圧を検出して前記発光部を発光させる本体部と、
を備え、
前記筆記部は、
前記先端部を有する弾性部材と、
前記弾性部材の外面上に形成された滑性材と、
を備え、
前記滑性材は、滑り性が前記弾性部材より高い材料で、前記弾性部材の変形および復元に追従して前記弾性部材との密着が維持されるように形成されていることを特徴とする電子ペン。 - 請求項1に記載の電子ペンであって、
前記弾性部材は、前記発光部が発光する前記筆記部への押圧力より小さな押圧力で変形する弾性を有していることを特徴とする電子ペン。 - 請求項1または請求項2に記載の電子ペンであって、
前記筆記部は、前記弾性部材を保持し、前記本体部に支持される支持部材を有することを特徴とする電子ペン。 - 請求項1〜請求項3のいずれか一項に記載の電子ペンであって、
前記筆記部は、前記先端部の反対側が開口する中空部を有し、
前記発光部は、前記中空部に配置されることを特徴とする電子ペン。 - 請求項1〜請求項4のいずれか一項に記載の電子ペンであって、
前記弾性部材は、エラストマーであることを特徴とする電子ペン。 - 請求項5に記載の電子ペンであって、
前記滑性材は、セラミックであることを特徴とする電子ペン。 - 請求項5に記載の電子ペンであって、
前記滑性材は、フッ素を含有する材料であることを特徴とする電子ペン。 - 請求項1〜請求項7のいずれか一項に記載の電子ペンであって、
前記弾性部材における前記先端部は、前記筆記部の中心軸を通る平面上における断面の外形形状が、前記中心軸上を頂点とし、前記頂点から遠ざかるほど前記中心軸からの距離が大きくなるような曲線となる曲面状に形成され、
前記滑性材は、少なくとも前記先端部に設けられていることを特徴とする電子ペン。
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