JP2000172438A - 座標入力用指示具 - Google Patents

座標入力用指示具

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JP2000172438A JP34367898A JP34367898A JP2000172438A JP 2000172438 A JP2000172438 A JP 2000172438A JP 34367898 A JP34367898 A JP 34367898A JP 34367898 A JP34367898 A JP 34367898A JP 2000172438 A JP2000172438 A JP 2000172438A
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 光学式座標入力装置の座標入力面に光スポッ
トを照射して座標入力を行うための座標入力用指示具に
おいて、先端部に設けられた光スポット照射用の発光素
子の摩耗ないし損傷を防止する。 【解決手段】 指示具4の先端部に、発光素子41を覆
う透光性材料からなるキャップ46が設けられる。座標
入力面を構成するスクリーン10に対して指示具4の先
端部を接触させて座標入力を行うときにキャップ46が
スクリーン10に接触する。このときキャップ46に覆
われた発光素子41はスクリーン10に接触しない。ま
た、キャップ46は発光素子41から離間しているの
で、前記の接触による外力が発光素子41に加わること
もない。したがって、前記接触ないし外力による発光素
子41の摩耗ないし損傷を防止できる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、座標入力用指示具
に関し、特に、光学式座標入力装置の座標入力面に光ス
ポットを照射して座標入力を行うための座標入力用指示
具であって、前記光スポットを照射するための発光素子
が先端部に設けられた座標入力用指示具に関するもので
ある。
【0002】
【従来の技術】上記の光学式の座標入力装置は、例えば
座標入力が可能な大型表示システムに用いられており、
その場合、大型ディスプレイの座標入力面として構成さ
れた表示画面上の任意の位置に対して、発光素子を備え
た座標入力用指示具(以下、指示具と略称する)によっ
て指示して発光素子の発光により光スポットを照射し、
その照射位置の座標を入力することにより、外部接続さ
れたコンピュータを制御したり、文字や図形などを筆記
入力したりするように構成されている。
【0003】この光学式の座標入力装置としては、CC
Dエリアセンサやリニアセンサを用いて座標入力面上の
光スポットを撮像し、重心座標あるいはパターンマッチ
ングを用いるなどの画像処理を行って、光スポットの位
置の座標値を演算して出力するものや、PSDと呼ばれ
る位置検出素子(光スポットの位置に対応した出力電圧
が得られるアナログデバイス)を用いるものなどが知ら
れている。
【0004】例えば、特公平7−76902号公報に
は、可視光の平行ビームによる光スポットをビデオカメ
ラで撮像して光スポットの照射位置の座標を検出し、同
時に赤外拡散光で制御信号を送受する装置について開示
されている。また、特開平6−274266号公報に
は、リニアCCDセンサと特殊な光学マスクを用いて座
標検出を行う装置が開示されている。また、特許第25
03182号には、PSDを用いた装置について、その
構成と出力座標の補正方法が開示されている。
【0005】これらの従来の光学式の座標入力装置の指
示具においては、光スポットの光を発光する発光部の発
光素子、例えばLED、半導体レーザ等の素子の周囲の
構造に関して格別に規定したものはなく、発光素子は指
示具の先端部に露出しており、発光素子からの光を他の
部材を介さずに直接に座標入力面に照射している。そし
て、いわゆるポインタとして座標入力面から離れた所か
ら光スポットを座標入力面に照射して座標入力を行う場
合もあるが、いわゆる入力ペンとして使用する場合、発
光素子を座標入力面に直に接触させて座標入力を行うよ
うになっていた。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】しかし、特に指示具を
座標入力面に接触させて座標入力を行なう場合には、発
光素子、例えば、LEDの透明封止樹脂が座標入力面と
の摩擦により摩耗したり傷付いたりして、封止樹脂のレ
ンズとしての形状の変化により、LEDからの発光の照
射量が低下したり、発光分布が変化したりして、座標検
出精度の低下を招く等の不都合が生じた。
【0007】また、従来、発光部にフィルターを設けた
構成も一部で提案されたが、そのフィルター自体も摩耗
や傷付き等が許されない光学部品であって、発光部材と
しての発光素子の一部であり、その摩耗や傷付き等に対
する対策の構成は提示されていない。
【0008】そして、発光素子ないしフィルターの摩耗
ないし損傷が進行した場合は、発光素子ないしフィルタ
ーの交換、更には、指示具全体の交換が必要であった。
【0009】一方、LED等の発光素子は工業汎用部材
であるため、摩耗低減のため発光素子自体の透明封止樹
脂を改良するのは、発光チップ部に対する耐食性等も考
慮した材料改良等の必要があり、汎用品を用いる場合に
比べて高コストとなってしまう。
【0010】また、発光素子ないしフィルターが摩耗な
いし傷付いた状態で座標入力面との接触を繰り返すこと
により、座標入力面についても傷つきの原因となるとい
う問題もあった。
【0011】本発明は、このような問題に鑑みてなされ
たもので、その課題は、上記の光学式座標入力装置に用
いられる座標入力用指示具において、光スポット照射用
の発光素子の摩耗ないし損傷を防止できる構成を提供す
ることにある。
【0012】
【課題を解決するための手段】上記の課題を解決するた
め、本発明によれば、光学式座標入力装置の座標入力面
に光スポットを照射して座標入力を行うための座標入力
用指示具であって、前記光スポットを照射するための発
光素子が先端部に設けられた座標入力用指示具におい
て、該指示具の先端部に、前記発光素子を覆う透光性材
料からなるキャップを設け、該指示具の先端部を前記座
標入力面に接触させて座標入力を行うときに前記キャッ
プが前記座標入力面に接触するようにした構成を採用し
た。
【0013】このような構成によれば、指示具の先端部
を座標入力面に接触させて座標入力を行うときにキャッ
プが座標入力面に接触し、発光素子は座標入力面に接触
しないので、その接触による発光素子の摩耗ないし損傷
を防止できる。
【0014】さらに、本発明によれば、前記キャップは
前記発光素子から離間して設けられた構成を採用した。
【0015】この構成によれば、指示具の先端部を座標
入力面に接触させて座標入力を行うときに、外力が発光
素子に加わることがなく、その外力による発光素子の破
損を防止できる。
【0016】さらに、本発明によれば、前記キャップは
弾性体からなる緩衝部材を介して座標入力用指示具の本
体に装着された構成、及び前記キャップは透明な弾性体
からなる透明緩衝部材を介して前記発光素子に装着され
た構成を採用した。
【0017】これらの構成によれば、座標入力面にキャ
ップを押し付けて座標入力を行う際にキャップに加わる
衝撃を緩衝することができる。
【0018】さらに、本発明によれば、前記キャップを
形成する透光性材料が、該キャップの表面の摩擦係数を
低減させた構成、前記キャップの摩擦係数を低減させる
ための滑剤を主成分とする粒状の滑り部材を前記キャッ
プの少なくとも表面に点在するように設けた構成、及び
前記キャップの摩擦係数を低減させるための滑剤を主成
分とする線状の滑り部材を前記キャップの表面に設けた
構成を採用した。
【0019】これらの構成によれば、キャップの表面の
摩擦係数が低減され、特に座標入力面にキャップを接触
させたまま移動して文字や線画などを入力するときに、
キャップの滑りが良く、キャップ及び座標入力面の摩耗
ないし損傷を防止できるとともに、指示具の操作感が良
くなる。
【0020】
【発明の実施の形態】以下、図を参照して本発明の実施
の形態を説明する。ここでは、座標入力が可能な大型表
示システムに用いられる光学式座標入力装置の指示具の
実施形態を示す。
【0021】〈座標入力装置を含む大型表示システムの
概略構成の説明〉まず、本発明の実施形態による座標入
力装置を含む大型表示システムの概略構成について図2
により説明する。
【0022】図2に示す表示システムに含まれる座標入
力装置は、大別して、座標入力面と共に表示面を構成す
るスクリーン10と、これに対して光ビーム45を発射
して光スポット5を照射する指示具4と、光スポット5
のスクリーン10上における照射位置の座標を検出する
座標検出器1とからなる。表示システムには、これらの
構成と合わせて、出力装置として、スクリーン10に画
像或いは前述の座標情報等を表示する投射型表示装置8
が設けられる。
【0023】指示具4の詳細は後述する。
【0024】座標検出器1は、座標検出センサ部2、こ
のセンサ部2の制御および座標演算などを行うコントロ
ーラ3、制御信号検出センサとしての受光素子6、信号
処理部7から構成されており、光スポット5のスクリー
ン10上での照射位置の座標、及び指示具4の後述する
各操作スイッチの状態に対応する制御信号を検出し、コ
ントローラ3によって不図示のコンピュータなどの外部
接続装置に対し検出した座標および制御信号の情報を送
信する。
【0025】投射型表示装置8は、表示信号源としての
不図示のコンピュータなどの外部接続装置から画像信号
が入力される画像信号処理部81と、これにより制御さ
れ前記画像信号に応じた画像を形成する液晶パネル82
と、これを照明するランプ83、その照明光を反射する
ミラー84、及びランプ83からの直接の照明光とミラ
ー84からの反射光を集光するコンデンサーレンズ85
からなる照明光学系と、照明された液晶パネル82の画
像をスクリーン10上に投影する投影レンズ86とから
なり、所望の画像をスクリーン10に表示することがで
きる。
【0026】スクリーン10は、投射画像の観察範囲を
広くするために適度な光拡散性を持たせてあるので、指
示具4から発射された光ビーム45も光スポット5の位
置で拡散され、スクリーン10上の位置や光ビーム45
の方向によらず、光スポット5の位置で拡散された光の
一部が座標検出器1に入射する様に構成されている。
【0027】この様に構成することで、指示具4により
スクリーン10上の所望の位置を指示して光スポット5
を照射して座標を入力し、照射位置を移動させ、その移
動の軌跡の座標を連続的に入力することで文字情報や線
画情報を入力し、その情報を投射型表示装置8でスクリ
ーン10上に表示することにより、あたかも『紙と鉛
筆』の様な関係で情報の入出力を行うことができる。ま
た、スクリーン10上にボタンやアイコン等を表示し、
これらに対して光スポット5を照射し、その座標と共に
後述する制御信号を入力することにより、ボタン操作や
アイコンの選択決定などの入力操作を自由に行うことが
できる。
【0028】〈指示具4の詳細説明〉次に、指示具4の
詳細を説明する。図3は指示具4の概略構成図である。
これに示すように、指示具4は、その先端部に設けられ
光スポットの照射のために光ビームを発射する半導体レ
ーザあるいはLED等からなる発光素子41、その発光
を制御する発光制御部42、電源部44、並びに4個の
操作用スイッチ43A〜43Dを有している。また、指
示具4の先端部には発光素子41を覆うキャップ46が
設けられる。キャップ46の詳細については後述する。
【0029】発光制御部42は、4個の操作用スイッチ
43A〜43Dの操作状態に応じて、発光のオン/オフ
と、その発光を後述する変調方法により変調して制御信
号を重畳する発光制御を行う。
【0030】図19は、操作用スイッチ43A〜43D
の操作に応じた発光制御部42の制御による指示具4の
動作モード(発光素子41の駆動モード)を示す表図で
あり、この図19中でスイッチA〜Dは図3中の操作用
スイッチ43A〜43Dに対応している。なお、図19
中で「発光」とは後述する発光信号(座標信号)に対応
し、「ペンダウン」、「ペンボタン」とは、それぞれ文
字や線画入力及びボタン選択におけるペンダウン、なら
びにメニューの呼び出しなどを行うためのペンボタンの
制御信号のそれぞれに対応する。また○は各スイッチを
押した(操作した)状態、×は離した状態(押していな
い状態)を示す。
【0031】操作者は、指示具4を握って発光素子41
が設けられた先端部をスクリーン10に向ける。このと
き、スイッチ43Aは親指が自然に触れる位置に配置さ
れており、これを押すことにより光ビーム45が発射さ
れる。これによりスクリーン10上に光スポット5が照
射され、後述する変調方式で発光信号(座標信号)が出
力され始めるが、この状態ではペンダウン及びペンボタ
ンの制御信号はオフの状態である。このため、スクリー
ン10上では、光スポット5の動きに応じたカーソルの
動きやボタンのハイライト切換えなどによる操作者への
指示位置の明示のみが行われる。
【0032】また、人差し指及び中指が自然に触れる位
置に配置されたスイッチ43C,43Dを押すことによ
って、図19に示すようにペンダウン及びペンボタンの
制御信号が、発光信号に重畳された信号として出力され
る。すなわち、スイッチ43Cを押すことによってペン
ダウンの状態となり、文字や線画の入力を開始したり、
ボタンを選択決定するなどの画面制御が実行できる。ま
た、スイッチ43Dを押すことによってペンボタンの状
態となり、メニューの呼び出しなどの別機能の入力を行
うことができる。これにより、操作者は、片手でスクリ
ーン10上の任意の位置で、すばやく正確に文字や図形
を描いて入力したり、ボタンやメニューを選択したりす
ることによって、軽快に操作することができる。
【0033】また、スイッチ43Bは、キャップ46を
その操作部材として構成されて指示具4の先端部に設け
られており、スクリーン10に指示具4の先端部を押し
付ける、つまりキャップ46を押し付けることによって
動作する。操作者が、指示具4を握り、スイッチ43A
を押していない状態で、指示具4の先端部をスクリーン
10に押し付けることで、スイッチ43Bがオンし、発
光信号とペンダウン信号が重畳して出力され、ペンダウ
ン状態となる。したがって、余分なボタン操作を行うこ
となしに自然なペン入力操作を行うことができる。
【0034】さらに、この状態でスイッチ43Aを押す
と、ペンボタン信号が出力される。すなわち、この状態
ではスイッチ43Aはペンボタンの役割を持つことにな
る。
【0035】ところで、指示具4の先端部をスクリーン
10に押し付けなくても、スイッチ43Aを押せば、発
光素子41が発光し、光スポット5が照射され、それを
動かすことによりカーソルを動かすこともできる。ただ
し、実際上、文字や図形の入力は入力面から離れた空間
で行うより、指示具4の先端部を入力面に接触させた状
態で行う方が遥かに操作性がよく、正確に行える。
【0036】このように、本実施形態では4個のスイッ
チ43A〜43Dを用いて、入力面のスクリーン10か
ら離れていても、また、直前にいても、自然で快適な操
作が可能であり、場合によって使い分けることができ
る。さらには、直接入力専用とする(ポインタとして使
用しない)ならば、発光素子41は平行な光ビームを発
射するものでなく拡散光源でよいので、半導体レーザよ
りも安価で長寿命のLEDを用いることも可能である。
【0037】但し、指示具4の先端部を直接スクリーン
10に接触させるように使用する場合、考慮すべきは、
指示具4の先端部とスクリーン10との摩擦による摩耗
等に係る問題である。このために本実施形態ではキャッ
プ46を設けているが、その詳細については後述する。
【0038】また、それぞれ発光素子41にLEDを用
いた近接用と半導体レーザを用いた遠隔用の2種類の指
示具4を用いたり、複数の指示具4を複数の操作者が用
いて同時に操作したり、あるいは入力する線の色や太さ
など属性の異なる複数の指示具4を用いることもでき
る。これらの場合、発光制御部42は、その指示具4に
固有のID番号を制御信号と共に送信するように構成す
る。また、送信されたID番号に対応して、スクリーン
10に表示される線の太さや色などの属性を外部接続機
器側のソフトウェアなどで決定するようにする。これら
の属性は、スクリーン10上のボタンやメニューなどで
設定変更することもできる。このための操作は、指示具
4に別途操作ボタン等を設け、その操作により変更指示
信号を送信するようにしてもよい。これらの設定につい
ては、指示具4内部あるいは座標検出器1内に状態を保
持するようにして、ID番号ではなく、属性情報を外部
接続機器へ送信するように構成することも可能である。
【0039】また、このような追加の操作ボタンは、他
の機能、例えば表示装置の点滅や信号源の切換、録画装
置などの操作などを行えるように設定することも可能で
ある。さらに、スイッチ43A,43Bのいずれか一
方、または両方に圧力検出手段を設けることによって筆
圧検出を行い、この筆圧データを制御信号と共に送信す
るなど各種の有用な信号を送信することが可能である。
【0040】次に、スイッチ43A〜43Dの操作に応
じて出力される発光信号と制御信号の詳細について説明
する。
【0041】前述のように、指示具4のスイッチ43A
またはスイッチ43Bがオンになると発光素子41の発
光が開始され、その発光信号は、比較的長く連続する光
パルス列からなるリーダ部と、これに続く短い光パルス
列からなる複数ビットのコード(メーカーIDなど)と
からなるヘッダ部がまず出力され、その後、ペンIDや
ペンダウンやペンボタンの制御信号などのデータからな
る送信データの光パルス列が予め定義された順序と形式
に従って順次出力される(図7のLSG信号参照)。
【0042】なお、本実施形態では、各データビットに
おいて、“1”ビットは“0”ビットに対して2倍の間
隔をもつようなデータの符号化方式を使用しているが、
その符号化方式については種々のものが使用可能であ
る。ただし、座標検出のためには発光素子41の発光の
平均光量が一定している事、またPLLの同調を行うに
はクロック成分が十分大きい事、等が望ましく、さら
に、送信すべきデータ量から見て冗長度を比較的高くし
ても支障はない等を勘案して、本実施形態においては、
6ビット(64個)のデータを10ビット長のコードの
うち、1と0が同数で、かつ、1あるいは0の連続数が
3以下の108個のコードに割り付ける方法で符号化し
ている。このような符号化方式をとることによって、平
均光量が一定になり、また十分なクロック成分が含まれ
るので、復調時に容易に安定した同期信号を生成するこ
とができる。
【0043】また、前述したペンダウンおよびペンボタ
ンの制御信号は2ビットであるが、ID等その他の長い
データも送信しなければならない。そこで、本実施形態
では、24ビットを1ブロックとして、先頭の2ビット
は制御信号、次の2ビットは内容識別コード(例えば、
筆圧信号は00,IDは11等)、次の2ビットはこれ
らのパリティ、その後に、16ビットのデータと2ビッ
トのパリテイとを並べて、1ブロックのデータとして構
成する。
【0044】このようなデータを前述したような方式に
より符号化すると、40ビット長の信号になる。その先
頭に10ビット長のシンクコードを付加する。このシン
クコードは0が4個、1が5個連続する、あるいはその
反転パターン(直前のブロックの終わりが、1か0かで
切り替える)という特殊なコードを使用して、データワ
ードとの識別が容易で、データ列の途中においても確実
にその位置を識別してデータの復元ができるようになっ
ている。従って、1ブロックで50ビット長の伝送信号
となり、制御信号と16ビットのIDまたは筆圧等のデ
ータを送信していることになる。
【0045】また、本実施形態では、上記パルス列の周
期に対応する第1の周波数60kHzの1/8の7.5
kHzを第2の周波数とし、その周期を上記“0”ビッ
トの周期とし、前述のような符号化方式を採用している
ため、平均伝送ビットレートは、第2の周波数の2/3
の5kHzとなる。さらに、1ブロックが50ビットな
ので、100Hzでは1ブロック24ビットのデータを
送信していることになる。したがって、パリティを除い
た実効ビットレートは、2000ビット/秒である。
【0046】〈キャップの詳細説明〉次に、キャップ4
6の詳細について説明する。
【0047】本実施形態の指示具4に於いては、図1に
示すように、透光性材料よりなるキャップ46が発光素
子41を覆う様に指示具4の先端部に設けられている。
なお、図3では、キャップ46が操作用スイッチ43B
の操作部材である構成を示したが、キャップ46は、発
光素子41を覆う構成となっていれば、必ずしもスイッ
チを構成する操作部材となっている必要はない。図1で
は、キャップ46がスイッチを構成する操作部材ではな
く、発光素子46を覆うだけの単なるキャップとして指
示具4の本体の先端部に固定されて装着されている構成
を示している(この場合のペンダウン機能等は指示具4
の他の部分に設けたスイッチにもたせればよい)。
【0048】キャップ46は、指示具4の先端部を直接
にスクリーン10に接触するモードで座標入力する場合
に、スクリーンに接触する部材であり、この構成により
LED等の発光素子41が直にスクリーンに接触するこ
とはない。また、キャップ46は、発光素子41に対し
て空間的に離間して指示具4の本体に装着されているの
で、キャップ46を直接スクリーン10へ押し付けるこ
とによる外力が発光素子41に加わることもない。
【0049】従って、発光素子41が、スクリーンとの
摩擦により摩耗したり傷がついて、発光状態に影響を与
えることはなく、上記外力によって破損することもな
い。
【0050】キャップ46は、発光素子41からの光を
あまり減衰させずに透過しスクリーン10ヘ投射させる
ため、光を透過する透光性があることが求められ、例え
ばPMMA(メタクリル樹脂)、AS(スチレン、アク
リロニトリル共重合体)、PS(ポリスチレン)、PC
(ポリカーボネート)、エポキシ樹脂等の透明樹脂材料
を用いて形成する。もちろん、上記透光性がある材料で
あれば、他の材料でもよいし、着色していてもよい。
【0051】また、キャップ46は、指示具4の先端部
でスクリーン10と接触する範囲において存在するよう
に装着され、指示具4を傾けて座標入力を行なう際にも
対応できるように、図1に示すように、一定の厚みを持
った略半球状のドーム形状をしている。
【0052】但し、キャップ46は、スクリーン10と
接触する範囲において存在する限り必要最小限の範囲の
みに存在すればよく、図13に示すようにキャップ46
を図1の場合より小範囲に存在するように構成してもよ
い。また、同じく図13に示すように、スクリーン10
へ指示具4の先端のキャップ46を押し付ける際の衝撃
をやわらげる為、ゴム等の弾性体からなる緩衝部材47
を介してキャップ46を指示具4の本体先端部に装着す
る構成としてもよい。
【0053】なお、図13の構成の場合、緩衝部材47
もキャップ46と同様に発光素子41から離間して設け
られ、キャップ46をスクリーン10に押しつけて座標
入力を行う場合に外力が発光素子41に加わらないよう
にする。
【0054】また、図には示さないが、発光素子41に
フィルター部材を装着する場合には、キャップ46は更
にそのフィルター部材をも覆う様に構成する。
【0055】また、図14に示すように、発光素子41
とキャップ46との間にシリコンゴム等の透明な粘弾性
体、あるいはエラストマー等の透明な弾性体からなる透
明緩衝部材48を設ける構造、すなわち、透明緩衝部材
48を介してキャップ46を発光素子41に装着する構
造としてもよい。このような構造とすることにより、座
標入力時にスクリーン10へ指示具4の先端のキャップ
46を押し付ける際の衝撃をやわらげることができる。
更に、透明緩衝部材48の厚みを一定に管理することに
より、発光素子41とキャップ46との間のギャップを
発光素子41を基準として容易に一定にすることがで
き、個体間のばらつきを押さえることができる。
【0056】この図14に示す構造の場合は、発光素子
41とそれを覆うキャップ46との間は空間ではない
が、そこに透明緩衝部材48が存在するので、座標入力
時に指示具4の先端のキャップ46をスクリーンヘ押し
付けることによる外力が発光素子41に直接そのまま加
わることがなく、その衝撃が緩衝される。
【0057】以上のように、透光性材料よりなるキャッ
プ46で発光素子41を覆う構成とすることにより、発
光素子41の摩耗ないし損傷を防止できる。
【0058】更に、キャップ41に於いてもスクリーン
10との接触による摩耗、傷付きを低減する為、キャッ
プ41の材料を透光性(全光線透過率)を一定以上に保
ちつつ、スクリーン10との摩擦係数を低減できるよう
な材料としてもよい。
【0059】例えば、一般的に熱可塑性樹脂を成形する
ときに、その流動性を改善して加工を容易にするため、
或いは成形品を金型から抜き取ることを容易にする為に
用いる滑剤等を添加する。この滑剤をキャップ46を形
成する透光性材料に添加することにより、キャップ46
とスクリーン10との摩擦抵抗を低減させることができ
る。この滑剤として具体的には、例えば、ワセリン・シ
リコングリス、コロイダルシリカを用いる。また、他の
材料で、高級脂肪酸、高級アルコール系、脂肪酸エステ
ル系、グリセライド系、脂肪酸アミド系、複合系プラス
チック成形用滑剤(塩ビ、ポリオレフィン等の食品包装
容器、医療用プラスチック製品用の滑剤)を単独或いは
混合して用いてもよい。
【0060】添加の方法としては、重合時に混合しても
よく、押出機などで熱溶融させて混合してもよい。添加
量は、全光透過率に大きく影響を与えない為には100
0ppm程度が適当であるが、滑り効果を高める為には、
更に増量してもよい。しかし、過度に増量するとキャッ
プ46の透光性材料が黄変し、発光波長によっては影響
を受けるので、影響を受けない色調(例えば青色系)に
変更する為の添加剤を同時に加えることが望ましい。
【0061】また、更に図15で示すように、滑剤添加
による全光線透過率の影響を低減するため、スクリーン
10と接触するキャップ46の外側の表面層のみ滑剤を
添加した添加層461とし、発光素子41側の内層は滑
剤を添加していない非添加層462としてもよい。この
2層構成とすることにより、発光素子41からの発光の
光量をほとんど低下させることなく、スクリーン10と
接触する部分での滑り性を増加させて摩耗を低減するこ
とができる。
【0062】また、上記スクリーン10との接触による
摩耗、傷付きを低減する為に、例えば、アクリル系化合
物を中心とした塗料を紫外線照射し、又は、シリコン系
塗料により表面硬度を上げた硬化被膜層を上記表面層と
して形成し、内層は非硬化層としてもよい。
【0063】更に、キャップ46に摩擦係数を低減する
材料として添加する滑剤等は、キャップ46を形成する
材料、例えば上記透明樹脂に対して一体的に添加し均一
に溶融させて略均一な光学特性を持たせてもよいが、図
16(a)に示すように、滑剤を主成分とする添加物か
らなる小さな粒状(ビーズ状)の滑り部材463をキャ
ップ46の外側の表面に点在するように設け、その滑り
部材463のみが直接の座標入力時にスクリーン10と
点接触する構成としてもよい。この場合、キャップ46
を正面から見たのが図16(b)である。また、同じく
キャップ46を正面から見た場合、図16(c)の様に
滑り部材463を円形の線状に形成してキャップ46の
外側の表面に同心円状の配置で複数設け、同様に直接の
座標入力時に滑り部材463がスクリーンに接触するよ
うにしてもよい。
【0064】このような構成とすることにより、キャッ
プ46とスクリーン10との接触時に効果的な滑り性が
得られると共に、透明度が低い滑り部材463は点、或
いは線状であるから、面積的な割合としては発光素子4
1の発光の光量に大きく影響することなく、また、同時
に滑り部材463に発光素子41からの光が反射するこ
とにより、適度な拡散特性が得られ、後述の結像光学系
に於いて適度のボケを生じさせるためにも、または、指
示具4の入力角度の範囲を大きくとるためにも効果的で
ある。
【0065】図17は、更に、他の実施形態として、上
記粒状の滑り部材463をキャップ46の表面部分のみ
ならず、厚み方向に分散添加した構成を示す。このキャ
ップ46の構成により、キャップ46がスクリーン10
との摩擦により摩耗しても、内部に滑り部材463が常
に存在するため滑り性が損なわれることなく、良好な操
作性、発光特性を得ることができる。
【0066】また、図18に示すように、主にキャップ
46がスクリーン10と接触するのは外側の表面部分で
あることを考慮して、上記粒状の滑り部材463をキャ
ップ46の外側の表面寄りの部分ほど高密度に分散させ
てもよい。
【0067】以上、滑剤を添加した透光性材料をキャッ
プ46の材料に用いる、或いは滑剤を主成分とする粒状
ないし線状の滑り部材463をキャップ46に設けるこ
とにより、スクリーン10にキャップ46を直接に押し
付けて座標入力を行う際、特に、文字入力や描画等のス
トローク操作でこすり動作を伴う座標入力を行なう際
に、キャップ46の摩擦係数が小さいので、滑り性が良
くなる。従って、キャップ46及びスクリーン10の摩
耗、傷付きが低減され、光量を常に安定的に発光及び検
出することができ、座標検出精度の低下を防ぐことがで
きる。また、ユーザーにとっても、座標入力時のスクリ
ーン10に対する指示具4の滑り性が良くなるので、引
っ掛かり感が無くなり、操作感が向上する。
【0068】〈座標検出器1の構成説明〉次に、座標検
出器1の構成について図4により説明する。図4に示す
ように、座標検出器1には、前述した制御信号を検出す
るために後述する集光光学系によって高感度に光量検出
を行う受光素子6と、座標検出のために後述する結像光
学系によって光の到来方向を検出する2つのリニアセン
サ20X,20Y(図2の座標検出センサ部2に相当す
る)とが設けられており、指示具4の発光素子41から
の光ビームによりスクリーン10上に照射された光スポ
ット5からの拡散光をそれぞれ受光する。また、座標検
出器1には、図2中の信号処理部7を構成するものとし
て、周波数検波部71と制御信号検出部72が設けら
れ、図2中のコントローラ3を構成するものとして、セ
ンサ制御部31、AD変換部31A、座標演算部32及
び通信制御部33が設けられている。これらによって受
光素子6の光出力信号が処理されて前述した制御信号が
検出されるとともに、リニアセンサ20X,20Yが制
御され、その出力信号が処理され、座標が演算される。
以下、受光素子6の出力信号を処理して制御信号の検出
等を行う信号処理系、リニアセンサ20X,20Yの構
成及び信号処理系、及び座標値演算の詳細を順に説明す
る。
【0069】〈受光素子6の信号処理系の説明〉まず、
受光素子6の信号処理系の詳細を説明する。受光素子6
には、集光光学系としての集光レンズ6a(図2参照)
が装着されており、スクリーン10上の全範囲から高感
度で所定波長の光量を検知する。この検知出力は、図4
の構成における周波数検波部71によって検波された
後、制御信号検出部72において制御信号(前述した指
示具4の発光制御部42によって発光信号に重畳された
制御信号)などのデータを含むデジタル信号が復調され
る。
【0070】図7は、その制御信号の復元動作を説明す
るタイミングチャートである。先に述べたようなビット
列からなるデータを含む指示具4からの光出力信号は、
受光素子6で光出力信号LSGとして検出され、周波数
検波部71で検波される。周波数検波部71は、光出力
信号LSGの中で最も高い第1の周波数のパルス周期に
同調するように構成され、光学的なフィルタと併用する
ことによって、外乱光の影響を受けることなく、変調信
号CMDを復調する。この検波方法は広く実用されてい
る赤外線リモートコントローラと同様であり、信頼性の
高い無線通信方式である。
【0071】本実施形態では、前記の第1の周波数とし
ては、例えば、一般に使用されている赤外線リモートコ
ントローラより高い帯域である60KHzを用い、同時
に使用しても誤動作することの無いように構成するもの
とする。ただし、この第1の周波数を一般に使用されて
いる赤外線リモートコントローラと同じ帯域にすること
も可能であり、このような場合にはIDなどで識別する
ことによって誤動作を防止する。
【0072】さて、周波数検波部71により検波された
変調信号CMDは、制御信号検出部72によってデジタ
ルデータとして解釈され、前述したペンダウンやペンボ
タンなどの制御信号が復元される。この復元された制御
信号は通信制御部33に送られる。
【0073】また、変調信号CMDに含まれる第2の周
波数であるコード変調の周期はセンサ制御部31によっ
て検出され、この信号によってリニアセンサ20X,2
0Yを制御する事になる。すなわち、センサ制御部31
では、図7に示したヘッダ部のタイミングでリセット
し、その後、変調信号CMDの立ち下がりに位相同期し
た信号LCKを生成する。従って、この生成された信号
LCKは、指示具4の発光の有無に同期した一定周波数
の信号となる。
【0074】また、変調信号CMDからは、光入力の有
無を示す信号LONと、この信号LONによって起動さ
れるセンサリセット信号RCLとが生成される。このセ
ンサリセット信号RCLがハイレベルの間に2つのリニ
アセンサ20X,20Yはリセットされ、信号LCKの
立ち上がりに同期したセンサリセット信号RCLの立ち
下がりのタイミングによって後述する同期積分動作が開
始される。
【0075】一方、制御信号検出部72はヘッダ部を検
出し、他の機器やノイズではなく、指示具4からの入力
が開始されたことを確認すると、この確認を示す信号が
通信制御部33からセンサ制御部31に伝達され、リニ
アセンサ20X,20Yの動作有効を示す信号CONが
ハイレベルにセットされ、座標演算部32の動作が開始
される。
【0076】図8は、光出力信号LSGが無くなり、上
記の一連の復元動作の終了時における上記各信号のタイ
ミングチャートを示す。ここに示すように、光出力信号
LSGから検波された変調信号CMDがローレベルを一
定時間以上続けると、光入力の有無を示す信号LONが
ローレベルになり、さらに、センサ動作有効を示す信号
CONもローレベルとなり、その結果、リニアセンサ2
0X,20Yによる座標の出力動作を終了する。
【0077】〈リニアセンサの構成、信号処理系の説
明〉次に、リニアセンサ20X,20Yの構成及び信号
処理系の詳細について説明する。まず、図5は、リニア
センサ20X,20Yと結像光学系の配置関係を示して
いる。ここに示すように、結像光学系としての円筒レン
ズ90X,90Yによってスクリーン10上の光スポッ
ト5の像がリニアセンサ20X,20Yの感光部(セン
サアレイ)21X,21Yに線状の像91X,91Yと
して結像する。これら2つのセンサ20X,20Yとレ
ンズ90X,90Yを正確に直角に配置することによっ
て、それぞれがX座標、Y座標を反映した画素にピーク
を持つ出力が得られる。
【0078】そして、これら2つのセンサ20X,20
Yは、図4の構成におけるセンサ制御部31によって制
御され、それぞれの出力信号はセンサ制御部31に接続
されたAD変換部31Aによってデジタル信号に変換さ
れて座標演算部32に送られ、ここで出力座標値を計算
し、その結果を制御信号検出部72からの制御信号など
のデータと共に通信制御部33を介して、所定の通信方
法で不図示のコンピュータ等の外部装置に送出する。ま
た、調整時など通常と異なる動作(例えば、ユーザ校正
値の設定)を行わせるために、通信制御部33の方から
センサ制御部31、座標演算部32ヘモード切換え信号
が送られる。
【0079】アレイ状に配置されたX座標検出用リニア
センサ20XとY座標検出用リニアセンサ20Yは同一
の構成であり、その内部構成を図6に示す。
【0080】受光部であるセンサアレイ21はN個の画
素(例えば64画素)からなり、受光量に応じた電荷が
積分部22に貯えられる。積分部22は、N個からな
り、ゲートICGに電圧を加えることによってリセット
できるため、電子シャッタ動作が可能である。この積分
部22に貯えられた電荷は、電極STにパルス電圧を加
えることによって蓄積部23に転送される。この蓄積部
23は、2N個からなり、指示具4の発光タイミングに
同期した信号LCKのH(ハイレベル)とL(ローレベ
ル)とにそれぞれ対応して別々に電荷が蓄積される。そ
の後、光の点滅に同期して各々別々に蓄積された電荷
は、転送クロックを簡単にするために設けられた2N個
からなるシフト部24を介して、2N個からなるリニア
CCD部25に転送される。
【0081】これにより、リニアCCD部25には、N
画素のセンサ出力の光の点滅に各々対応した電荷が隣接
して並んで記憶されることになる。これらリニアCCD
部25に並べられた電荷は、2N個からなるリングCC
D部26に順次転送される。このリングCCD部26
は、信号RCLによってCLR部27で空にされた後、
リニアCCD部25からの電荷を順次蓄積していく。
【0082】このようにして蓄積された電荷はアンプ2
9によって読み出される。このアンプ29は、非破壊で
蓄積電荷量に比例した電圧を出力するものであり、実際
には、隣接した電荷量の差分、すなわち、発光素子41
の点灯時の電荷量から非点灯時の電荷量を差し引いた分
の値を増幅して出力する。
【0083】この時得られるリニアセンサ20X,20
Yの出力波形の一例を図9に示す。図9中、Bの波形は
発光素子41の点灯時の信号のみを読み出したときの波
形であり、Aの波形は非点灯時の波形、すなわち、外乱
光のみの波形である(図6に示したように、リングCC
D部26には、これらA,Bの波形に対応する画素の電
荷が隣接して並んでいる)。アンプ29は、その隣接す
る電荷量の差分値(B−Aの波形)を非破壊増幅して出
力することになるが、これにより指示具4からの光のみ
の像の信号を得ることができ、外乱光(ノイズ)の影響
を受けることなく安定した座標入力が可能となった。
【0084】また図9に示したB−Aの波形の最大値を
PEAK値と定義すれば、光に対してセンサが機能する
蓄積時間を増大させれば、その時間に応じてPEAK値
は増大する。言い換えれば、信号LCKの1周期分の時
間を単位蓄積時間とし、それを単位として蓄積回数nを
定義すれば、蓄積回数nを増大させることでPEAK値
は増大し、このPEAK値が所定の大ささTH1に達し
たことを検出することで、常に一定した品位の出力波形
を得ることができる。
【0085】一方、外乱光が非常に強い場合、差分波形
B−Aのピークが十分な大きさになる前に、リングCC
D部26の転送電荷が飽和してしまう恐れがある。この
ような場合を考慮して、センサにはスキム機能を有する
スキム部28が付設されている。スキム部28は、非点
灯信号のレベルを監視し、図10に於いて、n回目のA
nで信号レベルが所定の値を超えている場合(図中、一
点鎖線)、一定量の電荷をA,Bの各画素から抜き取る
ようにする。これにより、次のn+1回目には、An+
1に示すような波形となり、これを繰り返すことによっ
て、非常に強い外乱光があっても飽和することなく、信
号電荷の蓄積を続けることができる。従って、点滅光の
光量が微弱であっても、多数回積分動作を継続すること
によって、十分な大きさの信号波形を得ることが可能に
なる。特に指示具4に可視光域の発光源を用いる場合、
表示画像の信号が重畳するので、前述したスキム機能と
差分出力を用いることによって、非常にノイズの少ない
シャープな波形を得ることが可能となる。
【0086】次に図11は、センサ制御部31によるリ
ニアセンサ20X,20Yのセンサ制御の一連の動作を
示すフローチャートである。ここに示すように、センサ
制御部31は、まず、ステップS101においてセンサ
制御動作を開始し、ステップS102において信号CO
Nを監視する。そして、信号CONがハイレベルになる
と、ステップS103でフラグponを1にセット、蓄
積回数nを0にリセットし、ステップS104でセンサ
出力のPEAK値(ピークレベル)が所定の大きさTH
1より大きいか否かを判定する。
【0087】TH1より小さい場合は、ステップS10
5で蓄積回数nが第1の所定回数n0を超えているかを
判定する。超えていなければ、ステップS106に移
り、蓄積回数nを1インクリメントしてステップS10
4に戻る。そして、PEAK値がTH1より大きくなる
か、nがn0を超えると、ステップS107に進み、積
分停止信号RONをハイレベル(H)にして積分動作を
停止させる。そして、座標演算部32による座標値演算
の処理が開始される。
【0088】その後、ステップS108とステップS1
09のカウントのループでnが第2の所定回数n1を超
えると、積分停止信号RONをローレベルにし、同時
に、信号LCKの周期の数倍(図8では2倍)の間セン
サリセット信号RCLをハイレベルにして、ステップS
112に進み、信号CONがハイレベルか否か判定し、
ハイレベルである間は、ステップS103〜S112の
動作が繰り返され、前記の所定回数n1で決まる周期ご
とに座標値演算が行われる。
【0089】また、ごみなどの影響で、信号CONがド
ロップしても、1回のみは状態を保持するように、ステ
ップS112で信号CONがローレベルであった場合に
前記所定回数n1で決まる1周期の時間待機するステッ
プS111が設けられており、この後、ステップS10
2に進む。もし、連続して2周期の間、信号CONがロ
ーレベルであれば、ステップS102からステップS1
13に進み、フラグponが0にリセットされ、シンク
信号待ちの状態になってステップS101に戻る。
【0090】このドロップアウト対策部分は、1周期で
なく、もっと長くすることも可能であり、外乱が少なけ
れば、逆に無くしてしまってもよいことは言うまでもな
い。なお、ここの1周期を前述のデータブロックの周期
の自然数倍として、シンクコードのタイミングと一致さ
せ、信号CONの代わりにシンクコード検出信号を用い
ても同様の動作を行える。
【0091】また、座標検出器1に到達する指示具4の
光は、指示具4に内蔵された電源(電池)44の消耗に
より変動する他、指示具4の姿勢によっても変動する。
特に、スクリーン10の光拡散性が小さい場合、表示画
像の正面輝度は向上するが、この指示具4の姿勢による
センサヘの入力光量の変動が大きくなってしまう。しか
しながら本実施形態では、このような場合であっても、
積分回数が自動的に追従して常に安定した出力信号を得
ることができるので、安定した座標検出が可能となる優
れた効果が得られる。また指示具4が発光素子に半導体
レーザを用い、座標入力面から離れた所から光スポット
を照射するレーザポインタとして構成されている場合
で、その光ビームがあまり散乱されずにセンサに入射し
た場合は、かなり強い光が入る事になるが、このような
場合であっても安定した座標検出ができることは明らか
である。
【0092】また、画面に直接接触させて使用するLE
Dを用いたペンタイプの指示具とレーザポインタとして
の指示具とを併用する場合、LEDはより大きな光量の
ものが使用可能であるので、図11に示した積分回数n
0,n1をID信号によってペンかポインタかを判別し
て切換え、ペンの場合はサンプリングを高速に、ポイン
タの場合は低速にすることも可能である。実際、文字入
力のように繊細な描画作業はポインタでは不可能であ
り、むしろ低速サンプリングによって滑らかな線を描け
るほうが使い勝手がよく、このような切換えを行うこと
も有効である。
【0093】〈座標値演算の説明〉次に、座標演算部3
2における座標値演算処理の詳細について説明する。
【0094】上述したようにして得られた2つのリニア
センサ20X,20Yの出力信号(アンプ29からの差
分信号)は、センサ制御部31に設けられたAD変換部
31Aでデジタル信号として座標演算部32に送られ、
座標値が計算される。座標値の演算は、まず、X座標、
Y座標の各方向の出力データに対して、センサ上の座標
値(X1,Y1)が求められる。なお、演算処理は、
X,Y同様であるので、以下Xのみについて説明する。
【0095】図12は座標演算の処理の流れを示すもの
である。ここで示すように、ステップS201で処理を
開始し、ステップS202では、任意の座標入力点(後
述する基準点設定モードでは座標が既知の所定点)での
各画素の差分信号である差分データDx(n)(本実施
形態の場合、画素数n=64)が読み込まれ、バッファ
メモリに貯えられる。
【0096】次に、ステップS203では、差分データ
Dx(n)を予め設定しておいた閾値Vと比較し、閾値
以上のデータ値Ex(n)を導出する。このデータを用
いて、ステップS204でセンサ上の座標X1を算出す
る。本実施形態では、重心法により出力データの重心を
算出するが、出力データEx(n)のピーク値を求める
方法(例えば微分法による)等、計算の方法は複数ある
ことは言うまでもない。
【0097】次に、ステップS205で座標演算処理の
モード判定を行う。出力データの重心X1から座標を算
出するためには、あらかじめ所定値を求めておく必要が
あり、その所定値を導出する方法(基準点設定モード)
に付いて述べる。
【0098】同様にX方向のみについて説明すれば、ス
クリーン10上のX座標、Y座標が既知の点(α1、β
1)、及び(α2、β2)で、指示具4を位置せしめ、
前述のステップS202〜S204を各々実行し、各々
の点で得られるX方向センサの重心値をX11,X12
して導出し、その値、及び既知の座標値α1,α2を各々
ステップS210で記憶する。この記憶された値を用い
て、通常の座標算出時にはステップS206で導出すべ
き座標入力点のX座標を算出することができる。ステッ
プS207では、より高性能な座標入力装置を提供する
ことを目的として、必要に応じて座標値の校正(例えば
光学系のレンズ収差を補正するためにソフト的な演算で
その歪みを補正する等)をし、座標値を確定する。
【0099】上述したような演算処理によって求めた座
標値(X,Y)を示すデータ信号は、座標演算部32か
ら通信制御部33に送られる。この通信制御部33に
は、そのデータ信号と、制御信号検出部72からの制御
信号とが入力される。そして、これらデータ信号および
制御信号は、ともに所定の形式の通信信号に変換され、
外部のコンピュータ等の表示制御装置に送出される。こ
れにより、スクリーン10上のカーソルやメニュー、文
字や線画の入力などの各種操作を行うことができる。
【0100】
【発明の効果】以上の説明から明らかなように、本発明
によれば、光学式座標入力装置の座標入力用指示具にお
いて、指示具の光スポット照射用の発光素子を覆う透光
性材料からなるキャップを設けることにより、発光素子
の摩耗ないし損傷を防止でき、発光素子の照射光量とそ
の分布を常に安定して維持でき、座標入力装置の座標検
出精度の低下を防止できる。また、キャップを緩衝部材
を介して指示具の本体に装着する、或いは透明緩衝部材
を介して発光素子に装着することにより、座標入力面に
キャップを押し付けて座標入力を行う際にキャップに加
わる衝撃を緩衝することができる。さらに、キャップの
透光性材料がキャップの表面の摩擦係数を低減させる、
或いは滑剤を主成分とする粒状ないし線状の滑り部材を
キャップに設けることにより、キャップの表面の摩擦係
数を低減し、発光素子及び座標入力面の摩耗ないし損傷
をさらに防止できるとともに、指示具の操作感が向上す
るという優れた効果が得られる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の実施形態による座標入力用指示具の先
端部のキャップ周辺の構造を示す断面図である。
【図2】同実施形態の指示具を用いる座標入力装置を含
む大型表示システムの全体構成を示す概略構成図であ
る。
【図3】同指示具の構成を示す概略構成図である。
【図4】図2中の座標検出器の構成をより詳細に示すブ
ロック図である。
【図5】同座標検出器の2つのリニアセンサと円筒レン
ズの配置関係を示す斜視図である。
【図6】リニアセンサの内部構成を示すブロック図であ
る。
【図7】座標検出器の受光素子の出力信号から制御信号
を復元する動作を説明する各信号のタイミングチャート
図である。
【図8】同受光素子の出力信号から制御信号を復元する
一連の動作の終了時のタイミングチャート図である。
【図9】上記リニアセンサの出力波形の1例を示す波形
図である。
【図10】同リニアセンサのスキム動作を示す波形図で
ある。
【図11】同リニアセンサの動作の制御手順を示すフロ
ーチャート図である。
【図12】座標検出器における座標演算処理の手順を示
すフローチャート図である。
【図13】指示具のキャップの他の実施形態を示す指示
具先端部の断面図である。
【図14】指示具のキャップの更に他の実施形態を示す
指示具先端部の断面図である。
【図15】キャップの更に他の実施形態を示す指示具先
端部の断面図である。
【図16】キャップの更に他の実施形態を説明するもの
で、(a)は指示具先端部の断面図、(b)及び(c)
はキャップの正面図である。
【図17】キャップの更に他の実施形態を示す断面図で
ある。
【図18】キャップの更に他の実施形態を示す断面図で
ある。
【図19】指示具の4個の操作用スイッチの操作に応じ
た動作モードを示す表図である。
【符号の説明】
1 座標検出器 2 座標検出センサ部 3 コントローラ 4 座標入力用指示具 5 光スポット 6 受光素子 7 信号処理部 8 投射型表示装置 10 スクリーン 20X,20Y リニアセンサ 31 センサ制御部 32 座標演算部 41 発光素子 42 発光制御部 43A〜43D 操作用スイッチ 44 電源部 46 キャップ 47 緩衝部材 48 透明緩衝部材 461 滑剤を添加した添加層 462 非添加層 463 滑り部材
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 田中 淳 東京都大田区下丸子3丁目30番2号 キヤ ノン株式会社内 (72)発明者 小林 克行 東京都大田区下丸子3丁目30番2号 キヤ ノン株式会社内 (72)発明者 小林 究 東京都大田区下丸子3丁目30番2号 キヤ ノン株式会社内 (72)発明者 金鋪 正明 東京都大田区下丸子3丁目30番2号 キヤ ノン株式会社内 Fターム(参考) 5B068 AA01 AA36 AA37 BD02 BD09 BD20 5B087 AA04 AE07 CC09 CC21 CC33

Claims (8)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 光学式座標入力装置の座標入力面に光ス
    ポットを照射して座標入力を行うための座標入力用指示
    具であって、前記光スポットを照射するための発光素子
    が先端部に設けられた座標入力用指示具において、 該指示具の先端部に、前記発光素子を覆う透光性材料か
    らなるキャップを設け、 該指示具の先端部を前記座標入力面に接触させて座標入
    力を行うときに前記キャップが前記座標入力面に接触す
    るようにしたことを特徴とする座標入力用指示具。
  2. 【請求項2】 前記キャップは前記発光素子から離間し
    て設けられたことを特徴とする請求項1に記載の座標入
    力用指示具。
  3. 【請求項3】 前記キャップは弾性体からなる緩衝部材
    を介して座標入力用指示具の本体に装着されたことを特
    徴とする請求項1または2に記載の座標入力用指示具。
  4. 【請求項4】 前記キャップは透明な弾性体からなる透
    明緩衝部材を介して前記発光素子に装着されたことを特
    徴とする請求項1に記載の座標入力用指示具。
  5. 【請求項5】 前記キャップを形成する透光性材料が、
    該キャップの表面の摩擦係数を低減させたことを特徴と
    する請求項1から4までのいずれか1項に記載の座標入
    力用指示具。
  6. 【請求項6】 前記キャップの外側の表面層は摩擦係数
    を低減させるための滑剤を添加した添加層あるいは、表
    面硬度を上げた硬化被膜層とし、前記発光素子側の内層
    は前記滑剤を添加していない非添加層あるいは非硬化層
    としたことを特徴とする請求項5に記載の座標入力用指
    示具。
  7. 【請求項7】 前記キャップの摩擦係数を低減させるた
    めの滑剤を主成分とする粒状の滑り部材を前記キャップ
    の少なくとも表面に点在するように設けたことを特徴と
    する請求項1から4までのいずれか1項に記載の座標入
    力用指示具。
  8. 【請求項8】 前記キャップの摩擦係数を低減させるた
    めの滑剤を主成分とする線状の滑り部材を前記キャップ
    の表面に設けたことを特徴とする請求項1から4までの
    いずれか1項に記載の座標入力用指示具。
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