JP2013235411A - ペン先端部、その製造方法およびペン先端部を備える静電容量式入力ペン - Google Patents

ペン先端部、その製造方法およびペン先端部を備える静電容量式入力ペン Download PDF

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Abstract

【課題】静電容量式ペンに、タッチ領域上での良好な滑り性と、長期の使用に対する高い耐久性とを付与する。
【解決手段】電子端末にてタッチ操作を行うための静電容量式入力ペン用のペン先端部2であって、弾性体10と、その弾性体10の外側表層部分の一部若しくは全部と接着若しくは溶着する樹脂フィルム20とを一体にして成り、弾性体10および樹脂フィルム20の内の少なくともいずれか一方に、電子端末と静電容量式入力ペンとの間において電荷の移動を可能にする導電性を備えるペン先端部2、その製造方法およびそのペン先端部2を備える静電容量式入力ペンに関する。
【選択図】図2

Description

本発明は、ペン先端部、その製造方法およびペン先端部を備える静電容量式入力ペンに関するものである。
従来から、携帯電子端末等に代表される一部の電子端末には、その操作面において静電容量方式にて入力可能なタッチパネルを備えるものが知られている。操作者が指を当該タッチパネルに接触させると、当該電子端末と指とで構成される仮想的なキャパシタ間において、電子端末側から操作者側に電荷が移動する。この結果、電子端末は、接触箇所に応じた入力を実行する。タッチパネルへの接触手段は、操作者の指に限定されず、導電性に優れる部位を有し、かつ操作者に電荷を移動させることができるペン(静電容量式入力ペンという)のような入力部材であっても良い。
従来から公知の静電容量式入力ペンとして、例えば、導電性のゴムで製造された中空成形体にウレタン系樹脂によるコーティングを施したペン先端部を備え、これによって、タッチパネル上での良好な滑り性を発揮できるようにしたものが知られている。ここで、導電性ゴムを使用するのは、電子端末の間でキャパシタを構成するためである。また、導電性ゴムの成形体を中空構造とするのは、静電容量式入力ペンをタッチパネルに接触させた際に、ペン先端部の上記成形体が変形して、タッチパネルとの接触面積を指先程度の面積に拡張しやすくさせる必要からである。この結果、電子端末は、タッチパネル上でのペン先端部の接触を良好に認識できる。
また、別の従来から公知の静電容量式入力ペンには、タッチパネル上での良好な滑り性を実現すべく、導電性のシリコーンゴムで形成された中空成形体を絶縁性布質被覆体で覆ったもの、あるいは絶縁性のシリコーンゴムで形成された中空成形体を導電性布質被覆体で覆ったものも知られている(例えば、特許文献1を参照)。
実用新案登録第3169005号
しかし、上記の従来から公知の静電容量式入力ペンには、次のような問題がある。導電性ゴムから成る中空成形体の表面にウレタン系樹脂によるコーティングを施した場合、繰り返しの使用によってコーティングの層に亀裂が生じ、それに伴い中空成形体本体にまで亀裂を生じさせる。この結果、静電容量式入力ペンの製品寿命が短くなる。また、中空成形体を布質被覆体で覆った場合には、中空成形体と布質被覆体との密着性が低く、両者間に隙間が生じやすい。この結果、入力しにくくなるという問題が生じる。特に、導電性布質被覆体を用いた場合には、隙間が生じた際に入力の認識が低くなる。
本発明は、上記問題を解決するためになされたものであって、静電容量式入力ペンに、タッチ領域上での良好な滑り性と、長期の使用に対する高い耐久性とを付与することを目的とする。
上記目的を達成するため、本発明の一形態は、電子端末にてタッチ操作を行うための静電容量式入力ペン用のペン先端部であって、弾性体と、弾性体の外側表層部分の一部若しくは全部と接着若しくは溶着する樹脂フィルムとを一体にして成り、弾性体および樹脂フィルムの内の少なくともいずれか一方が電子端末と静電容量式入力ペンとの間において電荷の移動を可能にする導電性を備えるペン先端部である。
本発明の別の形態は、さらに、弾性体を中空状とするペン先端部である。
本発明の別の形態は、さらに、弾性体をシリコーンゴムにて構成し、樹脂フィルムをポリエチレンにて構成するペン先端部である。
本発明の一形態は、電子端末にてタッチ操作を行うための静電容量式入力ペン用のペン先端部の製造方法であって、ペン先端部を、弾性体と、弾性体の外側表層部分の一部若しくは全部と接着若しくは溶着する樹脂フィルムとを一体に構成し、弾性体および樹脂フィルムの内の少なくともいずれか一方が電子端末と静電容量式入力ペンとの間において電荷の移動を可能にする導電性を備えており、樹脂フィルムにて弾性体の外側表層部分を覆って一体化する一体化工程を含む。
本発明の別の形態は、さらに、一体化工程に、樹脂フィルムをその一方に開口する形状に成形するフィルム成形工程と、成形後の樹脂フィルムの内側に弾性体を一体成形する弾性体一体成形工程とを含むペン先端部の製造方法である。
本発明の別の形態は、さらに、弾性体をシリコーンゴムにて構成し、樹脂フィルムをポリエチレンにて構成するペン先端部の製造方法である。
発明の一形態は、上述のペン先端部を備える静電容量式入力ペンである。
本発明によれば、静電容量式入力ペンに、タッチ領域上での良好な滑り性と、長期の使用に対する高い耐久性とを付与することができる。
図1は、本発明の実施の形態に係る静電容量式入力ペンの縦断面図を示す。 図2は、本発明の実施の形態に係るペン先端部の側面図を示す。 図3は、図2に示すペン先端部の縦断面図を示す。 図4は、本発明の実施の形態に係るペン先端部の製造方法の概略を示す。
次に、本発明に係る静電容量式入力ペン、ペン先端部およびその製造方法の各実施の形態について、図面を参照しながら説明する。
<1.静電容量式入力ペン>
図1は、本発明の実施の形態に係る静電容量式入力ペンの縦断面図を示す。
この実施の形態に係る静電容量式入力ペン1は、電子端末にてタッチ操作を行うためのペンであって、画面上に接触させるペン先端部2と、当該ペン先端部2の開口側に固定されるペン先固定具3と、操作者が把持する細長の把持部4とから、主に構成される。タッチ操作を行う領域は、電子端末の仕様に依存し、タッチパネル、スイッチ等の様々な領域があり得るが、ここでは、タッチパネル(タッチ画面)を例に説明する。把持部4は、操作者の指とペン先端部2との間において電荷が移動可能な程度の導電性を有する構造であれば、特定の構造に限定されるものではない。この実施の形態では、把持部4は、樹脂製の本体の外面側と、ペン先固定具3およびペン先端部2の各一部と接触する内面側に、導電性に優れた金属コーティング層5を備えた二層構造を有するが、これと異なり、導電性に優れた金属のみで構成されていても良い。導電性に優れた金属としては、ステンレススチール、鉄などを例示できる。また、把持部4の本体を樹脂にて構成する場合には、ABS樹脂、ポリカーボネート樹脂、ポリエチレン樹脂、ポリプロピレン樹脂、若しくはそれらの内の2以上のポリマーアロイ、あるいは上記樹脂に導電性フィラーを混合分散させたものでも良い。ペン先固定具3は、好適には、導電性に優れる金属にて形成される。ただし、把持部4とペン先端部2とが電気的に接続される構造で有れば、ペン先固定具3を非導電材料にて形成されていても良い。ペン先固定具3の構成材は、上述の把持部4と同様の材料から好適に選択可能である。
<2.ペン先端部>
図2は、本発明の実施の形態に係るペン先端部の側面図を示す。図3は、図2に示すペン先端部の縦断面図を示す。
この実施の形態に係るペン先端部2は、中空状の弾性体10と、当該弾性体10の外側表層部分の一部と溶着する樹脂フィルム20とを一体にして構成される。この実施の形態における弾性体10は、好適には、導電性に優れたフィラーを練り込んだゴム成形体である。一方、樹脂フィルム20は、絶縁性の高い樹脂から成る。本明細書中の「導電性」は、電子端末と静電容量式入力ペン1との間、さらには静電容量式入力ペン1と操作者の指との間において、電荷の移動が可能であって、静電容量式入力ペン1を用いて入力を可能にするのに十分に低い電気抵抗を有する性質を意味する。かかる入力を可能にするという条件を満たすならば、樹脂フィルム20を導電性に優れた樹脂にて構成し、弾性体10を非導電性材料にて構成しても良い。また、樹脂フィルム20と弾性体10の両方に、導電性を付与しても良い。弾性体10、樹脂フィルム20の内の少なくとも一方の導電材の電気抵抗値は、例えば、10MΩ以下であり、好ましくは1MΩ以下、さらに好ましくは3kΩ以下である。
弾性体10は、比較的低硬度であって柔軟性に富む弾性材料から好適に構成され、10〜90度、より好ましくは30〜70度のショアー硬度Aを有する弾性材料から構成される。弾性体10を構成する母材としては、シリコーンゴム、ウレタンゴム、イソプレンゴム、エチレンプロピレンゴム、エチレンプロピレンジエンゴム、スチレンブタジエンゴム、天然ゴム等の熱硬化性エラストマー; ウレタン系、エステル系、スチレン系、オレフィン系、ブタジエン系、フッ素系の熱可塑性エラストマー; あるいはそれらの複合材を好適に用いることができる。上記弾性材料の中でも、耐久性に優れたシリコーンゴムまたはそれを含む複合材が特に好ましい。
弾性体10に導電性を付与するために、カーボンあるいは導電性に優れる金属のフィラーを弾性材料中に均一分散するのが好ましい。フィラーとしては、カーボン材料の一つであって、ナノレベルの微細粒子から成り、取り扱いの比較的容易なカーボンブラックが好ましい。弾性体10は、より好適には、カーボンブラックを練り込んだシリコーンゴムにて構成される。導電性フィラーの含有量としては、高い導電性と弾性体10としての弾性維持とを両立させる観点から、弾性体10を構成する母材と導電性フィラーの総重量に対して5〜50重量%、さらには10〜40重量%とするのが好ましい。
図3に示すように、弾性体10の好適な形状は、一方を閉塞先端とし、他方を開口部として、内側11を中空状とする略椀形状である。弾性体10の先端側の外径は、潰れた際に、操作者の第二指の指先程度の面積となる程度の大きさであるのが好ましく、2〜5mm、さらに好ましくは3〜4mmである。弾性体10は、好適には、その開口部に、開口領域の径方向内側に狭める縁部12を有する。縁部12は、弾性体10の開口側をペン先固定具3の一方に固定するのに利用される。本明細書では、「中空」は、閉塞空間を有する状態に限定されず、一部に開口を有する状態をも含むように広義に解釈される。なお、弾性体10は、閉塞空間を内部に有する略球形のものとして、ペン先固定具3に固定されていても良い。また、弾性体10は、上述のような中空状のものに限定されず、柔軟性に優れる材料で構成する場合には、中実状であっても良い。
樹脂フィルム20の材料としては、例えば、ポリエチレン樹脂、ポリプロピレン樹脂、PET樹脂やPBT樹脂に代表されるポリエステル樹脂、ポリカーボネート樹脂、PMMA樹脂、ポリアミド樹脂、ポリイミド樹脂、ABS樹脂、フッ素樹脂若しくはそれらの内の2以上のポリマーアロイを好適に例示できる。それらの樹脂の中でも、安価であって、成形性および滑り性に優れ、かつ耐摩耗性が高くて長期間の使用にも耐えられるポリエチレン樹脂、PET樹脂、ポリカーボネート樹脂およびPMMA樹脂を、さらに好適にはポリエチレン樹脂を、樹脂フィルム20の材料として使用できる。また、ポリエチレン樹脂の中でも、分子量が100万以上の超高分子量ポリエチレン樹脂を用いる方が、滑り性の面でより好ましい。ペン先端部2の先端側における樹脂フィルム20の厚さは、好ましくは5〜300μm、さらに好ましくは50〜200μmとする。樹脂フィルム20の厚さを大きくし過ぎると、ペン先の柔軟性および復元性が低くなり、ペン先を潰しながら操作する上での操作性(これを、追従性ともいう)が低くなる傾向にあるからである。一方、樹脂フィルム20の厚さを小さくし過ぎると、静電容量式入力ペン1を長期に使用するうちに、樹脂フィルム20が破れる確率が高まるからである。
図3に示すように、この実施の形態に係るペン先端部2の外側表層部分を覆う樹脂フィルム20は、ペン先端部2の先端側の厚さ(t1)がペン先端部2の開口側の厚さ(t2)よりも大きい。この結果、静電容量式入力ペン1を長期に使用しても、樹脂フィルム20は、容易に破れることはない。
<3.ペン先端部の製造方法>
図4は、本発明の実施の形態に係るペン先端部の製造方法の概略を示す。
静電容量式入力ペン1用のペン先端部2の製造方法は、樹脂フィルム20にて弾性体10の外側表層部分を覆って一体化する一体化工程を含む。当該一体化工程の好適な手法は、樹脂フィルム20をその一方に開口する形状に成形するフィルム成形工程と、成形後の樹脂フィルム20の内側に弾性体10を一体成形する弾性体一体成形工程とを有する。以下、当該一体化工程の好適な手法につき説明する。
まず、厚さ約100μmのポリエチレン(PE)製の樹脂フィルム20と、樹脂フィルム20を成形するための凹金型30を用意する。凹金型30は、ペン先端部2の外径相当の内径の開口を有する凹部31を備える。樹脂フィルム20を、凹部31の開口側を覆うように配置し、その上方から第一凸金型40を、樹脂フィルム20を介して凹部31に挿入して、樹脂フィルム20の成形を行う。当該成形の際、金型30は、好ましくは、約120℃に加熱されており、樹脂フィルム20は、凹部31および凸金型40の両形状を転写するように金型成形される(フィルム成形工程)。
次に、第一凸金型40を凹部31から引き抜き、成形後の樹脂フィルム20の凹部21の開口側を覆うように弾性体成形用のシート状の未硬化シリコーンゴム10aを配置する。次に、第二凸金型50を、未硬化シリコーンゴム10aを介して凹部21に挿入する。これによって、第二凸金型50の形状を転写するように、未硬化シリコーンゴム10aは、樹脂フィルム20の内側を覆う。このとき、金型30は、好ましくは、約160℃に加熱されており、その結果、未硬化シリコーンゴム10aは硬化して弾性体10となり、樹脂フィルム20に溶着された状態にて一体成形される(弾性体一体成形工程)。成形後、第二凸金型50を弾性体10の内側11から引き抜く。続いて、金型30から一体成形品を取り出し、開口周縁の延出部分を切り取ることにより、ペン先端部2が完成する。
なお、上述の製造工程では、樹脂フィルム20と弾性体10とを熱溶着しているが、樹脂フィルム20の凹部21側にプライマーを塗布し、樹脂フィルム20と弾性体10とを接着によって一体化しても良い。
以上のように、ペン先端部2の外側表層部分を樹脂フィルム20にて被覆しているため、当該外側表層部分をゴム等の弾性材料とするのと比較して、電子端末のタッチ画面上にて静電容量式入力ペン1のペン先端部2の良好な滑り性を実現できる。また、樹脂フィルム20にてペン先端部2の先端側を被覆することにより、塗料を用いたコーティング層を形成する場合と比較して、先端を強靭化でき、もって、長期の使用でも表層、さらには弾性体にまで及ぶ亀裂や破断の発生を低減できる。また、弾性体10と樹脂フィルム20とを化学的に接着または熱により溶着して両者を結合させているため、両者間に隙間が生じる可能性を低減できる。加えて、樹脂フィルム20を使用しているので、金属系の導電布を使用する場合と比べ、高温高湿の環境下あるいは腐食性ガスの環境下においても、先端部分の酸化あるいは硫化の危険性を低減できる。
<4.その他の実施の形態>
以上、本発明の好適な各実施の形態について説明してきたが、本発明は、上記の各実施の形態に限定されるものではなく、本発明の趣旨を逸脱しない限り、種々変形実施可能である。
上述の実施の形態では、樹脂フィルム20は、弾性体10の外側表層部分の一部と溶着しているが、当該外側表層部分の全部と溶着若しくは接着していても良い。また、上述の実施の形態では、ペン先端部2の製造方法において、一体化工程がフィルム成形工程とその後の弾性体一体成形工程とを含む例で説明したが、弾性体10をまず金型成形し、その外側表層部分を覆うように樹脂フィルム20を一体化させても良い。
以下に、本発明の実施例について説明するが、本発明は、当該実施例の記載内容に限定されるものではない。
<1.製造方法>
(実施例1)
JIS K6253に基づき測定される硬度がA56/Sのシリコーンゴム製弾性体と、その外表面を被覆するポリエチレンテレフタレート(PET)フィルム(東レ株式会社製、品名:ルミラー、厚さ:100μm)とを一体化したペン先端部を作製した。シリコーンゴム製弾性体は、外径:6mm、高さ:7mmおよび先端部曲率半径:3mmの先端球面状の円柱体であって、肉厚0.4mmの中空状の成形体とした。ペン先端部は、図4に基づき説明した成形方法にて作製した。
(実施例2)
実施例1と同じシリコーンゴム製弾性体の外表面に、実施例1と同様の成形方法にて、ポリカーボネート(PC)フィルム(帝人化成株式会社製、品名:パンライト、厚さ:100μm)を被覆し、ペン先端部を作製した。
(実施例3)
実施例1と同じシリコーンゴム製弾性体の外表面に、実施例1と同様の成形方法にて、ポリメタクリル酸メチル(PMMA)フィルム(三菱レイヨン株式会社製、品名:HBX N47、厚さ:75μm)を被覆し、ペン先端部を作製した。
(実施例4)
実施例1と同じシリコーンゴム製弾性体の外表面に、実施例1と同様の成形方法にて、テトラフルオロエチレン・エチレン共重合体(ETFE)フィルム(三菱樹脂株式会社製、品名:フルオロージュ、厚さ:50μm)を被覆し、ペン先端部を作製した。
(実施例5)
実施例1と同じシリコーンゴム製弾性体の外表面に、実施例1と同様の成形方法にて、ポリフッ化ビニリデン(PVDF)フィルム(厚さ:50μm)を被覆し、ペン先端部を作製した。
(実施例6)
実施例1と同じシリコーンゴム製弾性体の外表面に、実施例1と同様の成形方法にて、ポリウレタン(PU)フィルム(日本マタイ株式会社製、厚さ:100μm)を被覆し、ペン先端部を作製した。
(実施例7)
実施例1と同じシリコーンゴム製弾性体の外表面に、実施例1と同様の成形方法にて、フッ素樹脂練り込みPUフィルム(厚さ:50μm)を被覆し、ペン先端部を作製した。
(実施例8)
実施例1と同じシリコーンゴム製弾性体の外表面に、実施例1と同様の成形方法にて、分子量を100万以上に高めた超高分子量ポリエチレン(PE)フィルム(作新工業株式会社製、品名:ML501、厚さ:50μm)を被覆し、ペン先端部を作製した。
(実施例9)
実施例1と同じシリコーンゴム製弾性体の外表面に、実施例1と同様の成形方法にて、分子量を100万以上に高めた超高分子量PEフィルム(大協技研工業株式会社製、品名:IVY、厚さ:100μm)を被覆し、ペン先端部を作製した。
(実施例10)
実施例9の超高分子量PEフィルムに、厚さ200μmのものを用いた以外、実施例9と同様にペン先端部を作製した。
(実施例11)
実施例1と同じシリコーンゴム製弾性体の外表面に、実施例1と同様の成形方法にて、実施例8〜10で使用した超高分子量PEフィルムよりも分子量の低い汎用PEフィルム(積水成型工業株式会社製、厚さ:50μm)を被覆し、ペン先端部を作製した。
<2.評価方法>
各ペン先端部の評価は、主として、成形性と、タッチ画面上での滑り性の2項目とし、補足的に、ペン先が潰れやすい性質(追従性)も加えた。成形性については、成形しやすい場合を「A」とし、「A」よりもペン先形状に成形しにくくて破れる危険性がある場合を「B」とし、「B」よりも成形しにくい場合を「C」とした。滑り性については、抵抗を感じずにスムーズにスライド動作ができる場合を「A」とし、「A」よりもスムーズではないがスライド動作に支障が無い場合を「B」とし、「B」よりもスライド動作が劣るが大きな支障が無い場合を「C」とした。なお、成形性および滑り性の三段階の各評価は、いずれも従来品(弾性体の外表面にウレタンコートしたペン先端部)との相対評価にて合格レベルである。
<3.評価結果>
表1に、実施例1〜11の条件にて作製した各ペン先端部の評価結果を示す。
Figure 2013235411
表1に示すように、成形性の面では、PU製、フッ素樹脂練り込みPU製およびPE製(超高分子量PEおよび汎用PEの両方)の各フィルムが非常に優れており、滑り性の面では、PET製、PC製、PMMA製および超高分子量PE製の各フィルムが非常に優れていた。成形性と滑り性の両面で非常に優れていたのは、超高分子量PE製のフィルムであり、50〜200μmの範囲内の3種いずれの厚さであっても同じ評価となった。また、追従性の面では、PE製(超高分子量PEおよび汎用PEの両方)、PU製およびフッ素樹脂練り込みPU製の各フィルムが非常に優れていた。その他の材料では、ペン先を潰しながら操作するときの操作荷重が若干重くなる傾向にあった。
本発明は、例えば、静電容量式にて入力可能な電子端末のタッチ領域上に接触させて入力操作を行うペンとして利用できる。
1 静電容量式入力ペン
2 ペン先端部
10 弾性体
20 樹脂フィルム

Claims (7)

  1. 電子端末にてタッチ操作を行うための静電容量式入力ペン用のペン先端部であって、
    弾性体と、
    当該弾性体の外側表層部分の一部若しくは全部と接着若しくは溶着する樹脂フィルムと、
    を一体にして成り、上記弾性体および上記樹脂フィルムの内の少なくともいずれか一方は、上記電子端末と上記静電容量式入力ペンとの間において電荷の移動を可能にする導電性を備えるペン先端部。
  2. 前記弾性体は中空状であることを特徴とする請求項1に記載のペン先端部。
  3. 前記弾性体をシリコーンゴムにて構成し、
    前記樹脂フィルムをポリエチレンにて構成することを特徴とする請求項1または請求項2に記載のペン先端部。
  4. 電子端末にてタッチ操作を行うための静電容量式入力ペン用のペン先端部の製造方法であって、
    上記ペン先端部は、弾性体と、当該弾性体の外側表層部分の一部若しくは全部と接着若しくは溶着する樹脂フィルムとを一体にして成り、上記弾性体および上記樹脂フィルムの内の少なくともいずれか一方は、上記電子端末と上記静電容量式入力ペンとの間において電荷の移動を可能にする導電性を備えており、
    上記樹脂フィルムにて上記弾性体の外側表層部分を覆って一体化する一体化工程を含むことを特徴とするペン先端部の製造方法。
  5. 前記一体化工程は、
    前記樹脂フィルムをその一方に開口する形状に成形するフィルム成形工程と、
    成形後の上記樹脂フィルムの内側に上記弾性体を一体成形する弾性体一体成形工程と、
    を有することを特徴とする請求項4に記載のペン先端部の製造方法。
  6. 前記弾性体をシリコーンゴムにて構成し、
    前記樹脂フィルムをポリエチレンにて構成することを特徴とする請求項4または請求項5に記載のペン先端部の製造方法。
  7. 請求項1から請求項3のいずれか1項に記載のペン先端部を備える静電容量式入力ペン。
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