JP2016090509A - 感震器およびガスメーター - Google Patents

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Abstract

【課題】粘性流体の漏れに伴う感震器の性能低下を抑制する手段を提案する。【解決手段】固定側部材(吊下軸363)または揺動側部材(蓋体362)、あるいは固定側部材と揺動側部材の両方に架橋抑制手段(表面処理W、溝G)が設けられ、架橋抑制手段は、ダンパー部から漏出した粘性流体Fが固定面P1と揺動面P2との両方に接触して存在する架橋状態となることを抑制する。【選択図】図1

Description

本発明は、振動を感じて動作する感震器に関する。
振動を感じて動作する感震器は、ガスメーターや各種燃焼機器などに広く用いられる。例えばガスメーターにおいては、地震による揺れを検知して電気信号を発生し、その電気信号によって遮断弁を動作させ、災害時のガス漏れを抑止するために用いられる。
感震器には、粘性流体が封入された振動吸収用のダンパーが備えられており、感震器に伝わる振動の周波数や強度を調整する役割を担っている。例えば、ガスメーターの検針者が誤ってガスメーターや配管に接触した場合や、近くで行われている工事の軽微な振動がガスメーターに伝わった場合は、感震器は反応するべきではない。このような場合の誤動作を防止するために、ダンパーが振動を吸収して、不要な振動が感震器に伝播することを防いでいる。
特開平11−94640号公報
特許文献1の感震器では、高粘度のシリコンオイルをシールして漏出を防止するため、上層部(シリコンオイルの上側)に高硬度のゲルを配設している。しかし特許文献1の感震器では、粘性流体が漏出した場合の性能低下については何ら考慮されていない。
本発明の目的は、粘性流体の漏れに伴う感震器の性能低下を抑制する手段を提案することにある。
上述の課題を解決するための本発明の特徴構成は、振動を感じて動作する感震器であって、前記感震器は、固定側部材と、前記固定側部材に対して揺動可能に取り付けられる揺動側部材と、粘性流体が封入され、前記粘性流体の粘性により前記揺動側部材の前記固定側部材に対する揺動を抑制するダンパー部と、前記揺動側部材に対して固定され、振動を検知して電気信号を発する検知部とを有し、前記固定側部材は、前記揺動側部材に対向する固定面を有し、前記揺動側部材は、前記固定側部材に対向する揺動面を有し、前記固定側部材または前記揺動側部材、あるいは前記固定側部材と前記揺動側部材の両方に架橋抑制手段が設けられ、前記架橋抑制手段は、前記ダンパー部から漏出した前記粘性流体が前記固定面と前記揺動面との両方に接触して存在する架橋状態となることを抑制する点にある。
発明者は今般、感震器の性能の経時的な変化と、感震器の内部状態との比較検証を鋭意進めた結果、感震器の性能低下が、漏出した粘性流体により引き起こされることを新たに見い出した。
すなわち感震器は、固定側部材と、固定側部材に対して揺動可能に取り付けられる揺動側部材と、粘性流体が封入され、粘性流体の粘性により揺動側部材の固定側部材に対する揺動を抑制するダンパー部と、揺動側部材に対して固定され、振動を検知して電気信号を発する検知部とを有している。例えば図3に示すように、漏出した粘性流体(F)が固定面(P1)と揺動面(P2)の両方に接触して存在する架橋状態になると、固定側部材(37)に対して揺動側部材(362)が揺動しようとした際、揺動側部材が粘性流体を圧縮または膨張させるため、揺動を妨げる力が生じる。
ダンパー部は本来、内部に封入された粘性流体により揺動側部材の振動を抑制し、ひいては検知部に伝わる振動を抑制するものである。しかし上述したように、ダンパー部から流出した粘性流体が固定側部材と揺動側部材の両方に接触した状態になると、設計上想定されていない揺動の抑制が生じ、感震器が本来検出すべき振動を検出できない虞がある。そこで本発明に係る感震器は、固定側部材または揺動側部材、あるいは固定側部材と揺動側部材の両方に架橋抑制手段が設けられ、架橋抑制手段は、ダンパー部から漏出した粘性流体が固定面と揺動面との両方に接触して存在する架橋状態となることを抑制する。これにより、ダンパー部に封入された粘性流体が流出したとしても、架橋抑制手段により粘性流体が固定面と揺動面の両方に接触する状態となることを抑制し、感震器の性能低下を抑制することができる。
本発明に係る感震器の別の特徴構成は、前記架橋抑制手段が前記固定側部材の表面に施される撥油性の表面処理である点にある。
上述の特徴構成によれば、固定側部材の表面に撥油性の表面処理が施されるので、固定側部材に粘性流体が滞留しがたくなり、粘性流体が固定面と揺動面との両方に接触して存在する架橋状態となることを効果的に抑制することができるので、感震器の性能低下を効果的に抑制することができる。
本発明に係る感震器の別の特徴構成は、前記ダンパー部は、前記粘性流体を収容する粘性流体収容部と、前記粘性流体収容部の上部開口部を塞ぐ前記揺動側部材としての蓋体とを有し、前記固定側部材としての吊下軸の一方の端部が、前記固定側部材としての吊持用板材に固定され、前記吊下軸の他方の端部が前記蓋体に設けられた孔に挿入されて前記粘性流体収容部の内部に位置しており、前記架橋抑制手段が前記吊下軸の表面に施される撥油性の表面処理である点にある。
ダンパー部が、粘性流体を収容する粘性流体収容部と、粘性流体収容部の上部開口部を塞ぐ揺動側部材としての蓋体とを有し、固定側部材としての吊下軸の一方の端部が、固定側部材としての吊持用板材に固定され、吊下軸の他方の端部が蓋体に設けられた孔に挿入されて粘性流体収容部の内部に位置する構成をとると、例えば図3に示すように、吊下軸(363)を伝って粘性流体(F)が固定面(P1)へ流れて、架橋状態となることが考えられる。上述の特徴構成によれば、撥油性の表面処理(W)が吊下軸(363)の表面に施されるので、粘性流体(F)が吊下軸(363)の表面に付着すること、あるいは粘性流体が吊下軸を伝って固定面(P1)へと流れることを抑制でき、架橋状態の発生を未然に防止し感震器の性能低下を効果的に抑制することができる。
本発明に係る感震器の別の特徴構成は、前記架橋抑制手段が、前記固定面と前記揺動面のうち鉛直方向に関して上側に位置する面に施される撥油性の表面処理である点にある。
上述の特徴構成によれば、撥油性の表面処理が、固定面と揺動面のうち鉛直方向に関して上側に位置する面に施される。これにより、仮に粘性流体が鉛直方向上側の面に接触したとしても、撥油性の表面処理により粘性流体が弾かれて、架橋状態はすぐに解消される。すなわち、鉛直方向上側の面への粘性流体の付着を抑止することができるので、架橋状態の発生を未然に防止し感震器の性能低下を効果的に抑制することができる。
本発明に係る感震器の別の特徴構成は、前記架橋抑制手段が、前記固定面と前記揺動面のうち鉛直方向に関して下側に位置する面に設けられる溝または当該面に施される親油性の表面処理である点にある。
例えば図5に示すように、当該面(P2)に溝(G)が設けられると、面上に存在する粘性流体(F)は溝(G)に沿って広がろうとする。当該面に親油性の表面処理が施されると、面上に存在する粘性流体は表面処理が施された領域に広がろうとする。すなわち、溝または親油性の表面処理が、固定面と揺動面のうち鉛直方向に関して下側に位置する面に設けられると、粘性流体は当該面において広がって存在することになる。
すなわち上述の特徴構成によれば、粘性流体は当該面の上で広がるから、他方の面すなわち鉛直方向に関して上側に位置する面と粘性流体との距離は大きくなる。したがって、固定面と揺動面の両方に粘性流体が接触する状態の発生が抑制されるので、感震器の性能低下を効果的に抑制することができる。
本発明に係る感震器の別の特徴構成は、前記ダンパー部は、前記粘性流体を収容する粘性流体収容部と、前記粘性流体収容部の上部開口部を塞ぐ前記揺動側部材としての蓋体とを有し、前記固定側部材としての吊下軸の一方の端部が、前記固定側部材としての吊持用板材に固定され、前記吊下軸の他方の端部が前記蓋体に設けられた孔に挿入されて前記粘性流体収容部の内部に位置しており、前記架橋抑制手段が前記蓋体に設けられる溝または前記蓋体の表面に施される親油性の表面処理である点にある。
ダンパー部が、粘性流体を収容する粘性流体収容部と、粘性流体収容部の上部開口部を塞ぐ揺動側部材としての蓋体とを有し、固定側部材としての吊下軸の一方の端部が、固定側部材としての吊持用板材に固定され、吊下軸の他方の端部が蓋体に設けられた孔に挿入されて粘性流体収容部の内部に位置する構成をとると、吊下軸を伝って粘性流体が固定面へ流れて架橋状態となることが考えられる。上述の特徴構成によれば、溝または親油性の表面処理が蓋体に設けられるので、粘性流体は蓋体の表面に広がる。これにより、粘性流体が吊下軸の表面に付着すること、あるいは粘性流体が吊下軸を伝って固定面へと流れることを抑制でき、架橋状態の発生を未然に防止し感震器の性能低下を効果的に抑制することができる。
本発明に係る感震器の別の特徴構成は、前記溝が、前記蓋体の前記孔から離間する方向に沿って設けられる点にある。
上述の特徴構成によれば、溝が蓋体の孔から離間する方向に沿って設けられるので、粘性流体は溝に沿って孔から離間する方向、すなわち吊下軸から離間する方向へと導かれる。これにより、粘性流体が吊下軸の表面に付着すること、あるいは粘性流体が吊下軸を伝って固定面へと流れることを抑制でき、架橋状態の発生を未然に防止し感震器の性能低下を効果的に抑制することができる。
上述の課題を解決するための本発明の特徴構成は、上述した感震器を備えるガスメーターであって、前記固定側部材が前記ガスメーターに対して固定され、前記感震器の動作に基づいてガスの供給を停止する点にある。
上述の特徴構成によれば、ガスメーターは上述の感震器を備え、固定側部材がガスメーターに対して固定され、感震器の動作に基づいてガスの供給を停止するので、感震器の性能低下が抑止され、地震に対する感度が適切に保たれるガスメーターを提供することができる。
感震器の概略構成を示す断面図 感震器が備える蓋体の構造を示す上面図 従来の感震器における漏出した粘性流体の状態を示す説明図 吊下軸に設けられる撥油性の表面処理の作用を示す説明図 蓋体に設けられる溝の作用を示す説明図
以下、感震器30について図面を用いて説明する。
(感震器30)
感震器30は、図1に示すように、外ケーシング31と、その内部に収容された内ケーシング32と、内ケーシング32の内部に収容された感震球33と、小球受盤341および小球342等からなるスイッチ作動部34と、下側スイッチ板351および上側スイッチ板352からなるスイッチ部35と、内ケーシング32の上端部に装着される内蓋36と、外ケーシング31の上端部に装着される外蓋38を備えている。外ケーシング31が、感震器30が取り付けられる機器、例えばガスメーターに対して固定される。したがって、外ケーシング31に対して固定される外蓋38、吊持用板材37、吊下軸363等がガスメーター等の機器に対して固定される固定側部材となる。
(スイッチ作動部34)
内ケーシング32の上部には、下面側が凹球面状に形成された小球受盤341が、感震球33に近接して装着されている。小球受盤341には複数の小球収容孔341aが形成されており、各孔341aにスイッチ作動用の小球342が上下移動自在に収容されている。各小球342は、自然状態においては各孔341aの下端より若干突出されるように配置されており、感震球33が内ケーシング32内を転動して小球342に接触した際に、小球342が上方へ持ち上げられる。
(スイッチ部35)
小球受盤341の上面には、下側スイッチ板351が設けられる。また、下側スイッチ板351の上方には、上側スイッチ板352が設けられる。下側スイッチ板351と上側スイッチ板352とは、図示しない導線により感震器30の外部すなわちガスメーターと接続されている。そして、地震の揺れにより感震球33が転動し小球342が上方へ持ち上げられると、下側スイッチ板351が小球342に押されて上側に撓み、上側スイッチ板352に接触し導通状態となる。ガスメーターが下側スイッチ板351と上側スイッチ板352の導通状態を検知すると、ガスの供給を停止する。このようにして感震器は地震を検知する。
(内蓋(ダンパー部)36)
内ケーシング32の上端開口部に装着された内蓋36には、その上面中央部に、粘性流体収容部361が形成され、この粘性流体収容部361に粘性流体Fが充填された状態で、蓋体362が装着されている。粘性流体Fとしては、長期安定性と適度な粘性を持つ点から、シリコーンオイルが好適に用いられる。
また、蓋体362の孔362aに挿入された吊下軸363には、蓋体362の下面側に係止する略半球状の係止部363aと、その係止部363aの下側に設けられて粘性流体収容部361の内部に配置される翼部363bとを有している。
一方、外ケーシング31の周壁外面部には、上方へ突出するようにして一対の支持部311が形成されており、両支持部311間を掛け渡すようにして、吊持用板材37が設けられている。そして、吊持用板材37の長手方向中間部に、吊下軸363の上端が取り付けられることにより、吊持用板材37に対して内ケーシング32が揺動可能に取り付けられる。
内蓋36と吊持用板材37が以上のように構成されることにより、内ケーシング32が水平姿勢に保たれ、さらに内ケーシング32に伝わる振動の周波数や強度が調整される。詳しくは、粘性流体Fが封入された内蓋36がダンパー部として作用して、地震以外の軽微な振動(工事の振動や配管への接触振動など)に対しては内ケーシング32を搖動させず、地震の揺れに対しては内ケーシング32に振動を伝えて、感震球33を転動させる。すなわち、ダンパー部36の振動周波数・強度の調整作用により、感震器30が適正な動作ガル値にて動作することができる。
次に、感震器30の固定側部材と揺動側部材に設けられる架橋抑制手段について説明する。架橋抑制手段は、ダンパー部36の粘性流体収容部361から漏出した粘性流体Fが、固定面P1と揺動面P2との両方に接触して存在する架橋状態となることを抑制する。
固定側部材である吊下軸363には、図1に示すように、架橋抑制手段としての撥油性の表面処理Wが設けられる。表面処理Wは、棒状の吊下軸363の全周に渡って、かつ、蓋体362の上側の面(揺動面P2)よりも上方に設けられる。撥油性の表面処理Wとしては、例えばフッ素化合物によるコーティングや、表面に微細な構造を設けて撥油性を持たせるナノ表面構造を用いることができる。
揺動側部材である蓋体362には、図1に示すように、架橋抑制手段としての溝Gが設けられる。溝Gは、図2に示すように、孔362aから外周に向けて放射状に4本設けられる。すなわち溝Gは、蓋体362の孔362aから離間する方向に沿って設けられている。
図3〜5を用いて、架橋抑制手段の作用について説明する。
図3は、架橋抑制手段を用いていない従来の感震器30において、蓋体362の孔362aから粘性流体Fが漏出し、吊下軸363の周囲に滞留している状態を示している。粘性流体Fは、蓋体362の表面に大きくは広がらず、吊下軸363を伝って、吊持用板材37に接触している。すなわち、粘性流体Fは固定面P1と揺動面P2との両方に接触して存在する架橋状態となっている。
感震器30の製造持には、粘性流体Fは粘性流体収容部に空隙を生ずることなく満たされている。感震器が使用され、揺動側部材である蓋体362が揺動するにつれて、粘性流体Fが孔362aから少しずつ漏出する。ここで図3に示すように架橋抑制手段が設けられていない場合は、漏出した粘性流体Fは蓋体362の表面に拡がらず、吊下軸363の根元に滞留してゆく。そして徐々に粘性流体Fの高さは高くなり、吊持用板材37に近づいてゆき、最終的には吊持用板材37と接触する。このようにして、粘性流体Fが粘性流体Fは固定面P1と揺動面P2との両方に接触して存在する架橋状態となる。
この架橋状態になると、固定側部材(37)に対して揺動側部材(362)が揺動しようとした際、揺動側部材が粘性流体を圧縮または膨張させるため、揺動を妨げる力が生じる。すると、設計上想定されていない揺動の抑制が生じる場合があり、感震器が本来検出すべき振動を検出できない虞がある。
ここで図4に示すように、吊下軸363の周囲に撥油性の表面処理Wを設けておくと、孔362aから漏出した粘性流体Fは、吊下軸363に接触することが抑制され、蓋体362の表面に広がることになる。すなわち、粘性流体Fが吊下軸363を伝って吊持用板材37に接触することが起こりにくくなり、架橋状態の発生を抑制することができる。
また図5に示すように、蓋体362の表面に溝Gを設けておくと、孔362aから漏出した粘性流体Fは、溝Gに沿って流れて、蓋体362の表面に広がることになる。この場合も、粘性流体Fが吊下軸363を伝って吊持用板材37に接触することが起こりにくくなり、架橋状態の発生を抑制することができる。特に、溝Gが十分に細く形成されている場合は、毛細管現象により粘性流体Fが溝Gに沿って流れることになる。
上述した感震器30は、ガスメーターに取り付けて使用される。固定側部材である外ケーシング31が、ガスメーターに対して固定され、感震器の出力がガスメーターに入力され、感震器が地震による震動を検知して動作すると、その動作に基づいてガスメーターがガスの供給を停止する。
(他の実施形態)
(1)上述の実施形態では、蓋体362の表面に溝Gを設けて粘性流体Fが蓋体362の表面に広がるようにした。溝Gに替えて、あるいは溝Gに加えて、蓋体362の表面(揺動面P2)に親油性の表面処理を設けてもよい。親油性の表面処理により、粘性流体Fを蓋体362の表面の広い範囲へと拡げることができ、架橋状態の発生を抑制することができる。親油性の表面処理には、例えば、親油性基を導入した樹脂によるコーティングを用いることができる。
(2)上述の実施形態では、固定側部材である吊下軸363に撥油性の表面処理Wを設けたが、同じく固定側部材である吊持用板材37の下側の面(固定面P1)に撥油性の表面処理を設けてもよい。この場合、粘性流体Fが固定面P1に接触するのを抑制することができ、架橋状態の発生を抑制することができる。
(3)上述の実施形態では、架橋抑制手段である溝Gを孔362aから外周に向けて放射状に4本設けたが、溝Gの本数はこれに限られず適宜増減が可能である。またこの形態に替えて、溝Gを蓋体362の上に複数本平行に設けてもよい。このような形態であっても、溝Gは孔362aから離間する方向に沿って設けられているといえ、粘性流体Fを蓋体362の表面に拡げる効果を奏する。
(4)上述の実施形態では、粘性流体Fをシリコンオイル等の油性のものとして、吊下軸363に撥油性の表面処理を設け、蓋体362に親油性の表面処理を設けた。粘性流体Fとして油性ではなく水性のものを用いる場合は、吊下軸363に疎水性の表面処理を設け、蓋体362に親水性の表面処理を設けることで、同様の効果を奏することができる。
(5)上述の実施形態では、架橋抑制手段を固定側部材と揺動側部材の両方に設けたが、固定側部材または揺動側部材のいずれか一方に設けてもよい。
(6)架橋抑制手段としては撥油性の表面処理、溝および親水性の表面処理を例示したが、上述の架橋状態の発生を抑制することができれば、これらの例示に限らず適用可能である。
(7)上述の実施形態では、感震器30を取り付けて用いられる機器としてガスメーターを例に挙げて説明したが、感震器30を使用する機器としてはこれに限られず、内部でガスを燃焼させる給湯器やガスコンロなど、地震により動作を停止する必要がある機器に適用可能である。
なお、上記実施形態(別実施形態を含む、以下同じ)で開示される構成は、矛盾が生じない限り、他の実施形態で開示される構成と組み合わせて適用することが可能であり、また、本明細書において開示された実施形態は例示であって、本発明の実施形態はこれに限定されず、本発明の目的を逸脱しない範囲内で適宜改変することが可能である。感震器30の構造も上述の実施形態で説明したものに限られず、粘性流体が封入され、固定側部材と固定側部材に対して揺動する揺動側部材を備えたものであれば、固定側部材(固定面)と揺動側部材(揺動面)の配置が上下逆のものや、斜めあるいは垂直に配置されたものであっても、本発明を適用可能である。
架橋抑制手段により粘性流体が固定面と揺動面の両方に接触する状態となることを抑制し、性能低下を抑制できる感震器として有効に利用可能である。
30 :感震器
36 :内蓋(ダンパー部)
341a :孔
361 :粘性流体収容部
362 :蓋体(揺動側部材)
362a :孔
363 :吊下軸(固定側部材)
37 :吊持用板材(固定側部材)
F :粘性流体
G :溝(架橋抑制手段)
P1 :固定面
P2 :揺動面
W :表面処理(架橋抑制手段)

Claims (8)

  1. 振動を感じて動作する感震器であって、
    固定側部材と、
    前記固定側部材に対して揺動可能に取り付けられる揺動側部材と、
    粘性流体が封入され、前記粘性流体の粘性により前記揺動側部材の前記固定側部材に対する揺動を抑制するダンパー部と、
    前記揺動側部材に対して固定され、振動を検知して電気信号を発する検知部とを有し、
    前記固定側部材は、前記揺動側部材に対向する固定面を有し、
    前記揺動側部材は、前記固定側部材に対向する揺動面を有し、
    前記固定側部材または前記揺動側部材、あるいは前記固定側部材と前記揺動側部材の両方に架橋抑制手段が設けられ、前記架橋抑制手段は、前記ダンパー部から漏出した前記粘性流体が前記固定面と前記揺動面との両方に接触して存在する架橋状態となることを抑制する感震器。
  2. 前記架橋抑制手段が前記固定側部材の表面に施される撥油性の表面処理である請求項1に記載の感震器。
  3. 前記ダンパー部は、前記粘性流体を収容する粘性流体収容部と、前記粘性流体収容部の上部開口部を塞ぐ前記揺動側部材としての蓋体とを有し、
    前記固定側部材としての吊下軸の一方の端部が、前記固定側部材としての吊持用板材に固定され、前記吊下軸の他方の端部が前記蓋体に設けられた孔に挿入されて前記粘性流体収容部の内部に位置しており、
    前記架橋抑制手段が前記吊下軸の表面に施される撥油性の表面処理である請求項1または2に記載の感震器。
  4. 前記架橋抑制手段が、前記固定面と前記揺動面のうち鉛直方向に関して上側に位置する面に施される撥油性の表面処理である請求項1〜3のいずれか1項に記載の感震器。
  5. 前記架橋抑制手段が、前記固定面と前記揺動面のうち鉛直方向に関して下側に位置する面に設けられる溝または当該面に施される親油性の表面処理である請求項1〜4のいずれか1項に記載の感震器。
  6. 前記ダンパー部は、前記粘性流体を収容する粘性流体収容部と、前記粘性流体収容部の上部開口部を塞ぐ前記揺動側部材としての蓋体とを有し、
    前記固定側部材としての吊下軸の一方の端部が、前記固定側部材としての吊持用板材に固定され、前記吊下軸の他方の端部が前記蓋体に設けられた孔に挿入されて前記粘性流体収容部の内部に位置しており、
    前記架橋抑制手段が前記蓋体に設けられる溝または前記蓋体の表面に施される親油性の表面処理である請求項1〜5のいずれか1項に記載の感震器。
  7. 前記溝が、前記蓋体の前記孔から離間する方向に沿って設けられる請求項6に記載の感震器。
  8. 請求項1〜7に記載の感震器を備えるガスメーターであって、前記固定側部材が前記ガスメーターに対して固定され、前記感震器の動作に基づいてガスの供給を停止するガスメーター。
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