JP2016089636A - 還元剤供給装置及び還元剤供給装置の制御装置 - Google Patents

還元剤供給装置及び還元剤供給装置の制御装置 Download PDF

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Abstract

【課題】還元剤の回収制御後の温度の低下に伴って、貯蔵タンク内の尿素水溶液がポンプ側に吸引されることを抑制可能な還元剤供給装置、及びそのような還元剤供給装置の制御装置を提供する。【解決手段】還元剤供給装置は、還元剤が収容される貯蔵タンクと、前記貯蔵タンク内の前記還元剤を吸い上げて圧送するポンプと、圧送される前記還元剤を内燃機関の排気通路に噴射する噴射弁と、前記貯蔵タンクから前記ポンプに通じる第1の供給通路と、前記ポンプから前記噴射弁に通じる第2の供給通路と、前記内燃機関の運転中に、前記還元剤を噴射する制御を実行する一方、前記内燃機関の停止時に、残留する前記還元剤を前記貯蔵タンクに回収する制御を実行する制御装置と、前記貯蔵タンクの気相領域に連通して設けられたエアブリーダと、前記還元剤を回収する制御の終了後に前記貯蔵タンクの気相領域と前記エアブリーダとの連通を遮断する遮断弁と、を備える。【選択図】図3

Description

本発明は、内燃機関の排気通路に還元剤を噴射するための還元剤供給装置、及びそのような還元剤供給装置の制御を行う還元剤供給装置の制御装置に関する。
車両に搭載されるディーゼルエンジン等の内燃機関の排気中にはNOX(窒素酸化物)が含まれている。かかるNOXを還元して窒素や水蒸気等に分解することにより排気を浄化するための装置として、尿素SCR(Selective Catalystic Reduction)システムが実用化されている。尿素SCRシステムでは、還元剤として尿素水溶液が使用され、排気中のNOXがアンモニアと反応することにより、NOXが分解する。
かかる尿素SCRシステムは、排気通路に配置された選択還元触媒と、選択還元触媒よりも上流側の排気通路に尿素水溶液を噴射するための還元剤供給装置とを備える。選択還元触媒は、尿素水溶液が分解することにより生成されるアンモニアを吸着し、流入する排気中のNOXとアンモニアとの還元反応を促進する機能を有する。また、還元剤供給装置は、貯蔵タンク内に収容された尿素水溶液を圧送するポンプと、ポンプにより圧送される尿素水溶液を噴射する噴射弁と、ポンプ及び噴射弁の制御を行う制御装置とを備える。
尿素SCRシステムで使用される尿素水溶液は、濃度によって凍結温度が異なる。最も低い凍結温度でも、その温度はマイナス11℃程度である。停車中に尿素水溶液が凍結し、その体積が膨張すると、ポンプや噴射弁、尿素水溶液が流通する配管等が破損するおそれがある。そのため、内燃機関の停止時には、ポンプや噴射弁等に残留する尿素水溶液が貯蔵タンクに回収される。尿素水溶液の回収は、ポンプを逆回転させたり、回収制御用のポンプを用いたり、あるいは、尿素水溶液の流路の接続を切り替えることによって尿素水溶液の流れを逆向きにしたりすることによって行われる(例えば、特許文献1〜3を参照)。
特開2008−101564号公報 特開2010−285950号公報 特開2012−163029号公報
ここで、尿素水溶液が収容される貯蔵タンクの気相部分には、液体を通過させない一方、気体を通過させるエアブリーダが接続されている。かかるエアブリーダにより、尿素水溶液の吸い上げ時に貯蔵タンク内の圧力が低下して尿素水溶液が吸い上げにくくなることがない。また、かかるエアブリーダにより、尿素水溶液の回収時に貯蔵タンク内の圧力が上昇して尿素水溶液が貯蔵タンク内に戻されにくくなることがない。
尿素水溶液の回収制御は、噴射弁が開弁され、尿素水溶液の供給通路等の内部が、噴射孔を介して導入される空気あるいは排気で置換されながら行われる。そのため、回収制御の終了時には、供給通路等の内部は比較的高温の状態になっている。したがって、回収制御の終了後、時間の経過に伴って供給通路等の内部の温度が低下すると、供給通路等の内部の気体が収縮し、貯蔵タンク内に回収された尿素水溶液が再びポンプ側に吸引されるおそれがあった。
そこで、本発明は、上記問題に鑑みてなされたものであり、本発明の目的とするところは、還元剤の回収制御後の温度の低下に伴って、貯蔵タンク内の尿素水溶液がポンプ側に吸引されることを抑制可能な還元剤供給装置、及びそのような還元剤供給装置の制御装置を提供することにある。
上記課題を解決するために、本発明のある観点によれば、還元剤が収容される貯蔵タンクと、前記貯蔵タンク内の前記還元剤を吸い上げて圧送するポンプと、圧送される前記還元剤を内燃機関の排気通路に噴射する噴射弁と、前記貯蔵タンクから前記ポンプに通じる第1の供給通路と、前記ポンプから前記噴射弁に通じる第2の供給通路と、前記内燃機関の運転中に、前記還元剤を噴射する制御を実行する一方、前記内燃機関の停止時に、残留する前記還元剤を前記貯蔵タンクに回収する制御を実行する制御装置と、前記貯蔵タンクの気相領域に連通して設けられたエアブリーダと、前記還元剤を回収する制御の終了後に前記貯蔵タンクの気相領域と前記エアブリーダとの連通を遮断する遮断弁と、を備える、還元剤供給装置が提供される。
また、前記遮断弁は、通電状態で前記貯蔵タンクの気相領域と前記エアブリーダとを連通し、非通電状態で前記貯蔵タンクの気相領域と前記エアブリーダとの連通を遮断してもよい。
また、前記第2の供給通路と前記貯蔵タンクの気相領域とを連通するリターン通路を備え、前記リターン通路に、前記貯蔵タンク側から前記第2の供給通路側への前記還元剤及び気体の流通を遮断するチェック弁を備えてもよい。
また、上記課題を解決するために、本発明の別の観点によれば、内燃機関の運転中に、貯蔵タンク内に収容された還元剤をポンプにより吸い上げて圧送し、噴射弁を介して前記内燃機関の排気通路に噴射する噴射制御部と、前記内燃機関の停止時に、残留する前記還元剤を前記貯蔵タンクに回収する回収制御部と、前記噴射制御及び前記回収制御の実行中に、前記貯蔵タンクの気相部分とエアブリーダとを連通した状態とする一方、前記回収制御終了後に、前記貯蔵タンクの気相部分と前記エアブリーダとの連通を遮断する開閉制御部と、を備える、還元剤供給装置の制御装置が提供される。
以上説明したように本発明によれば、尿素水溶液の回収制御後に、貯蔵タンクの気相部分とエアブリーダとの連通が遮断されるため、温度の低下に伴って、供給通路等の内部の気体だけでなく、貯蔵タンク内の気体も収縮する。したがって、貯蔵タンク内の尿素水溶液がポンプ側に吸引されることを抑制することができる。
本発明の実施の形態にかかる還元剤供給装置の全体構成を概略的に示す模式図である。 同実施形態にかかる還元剤供給装置の制御装置の構成例を示すブロック図である。 同実施形態にかかる還元剤供給装置の還元剤の回収制御時の状態を示す模式図である。 同実施形態にかかる還元剤供給装置の還元剤の回収制御終了後の状態を示す模式図である。 従来の還元剤供給装置の還元剤の回収制御終了後の状態を示す模式図である。
以下に添付図面を参照しながら、本発明の好適な実施の形態について詳細に説明する。なお、本明細書及び図面において、実質的に同一の機能構成を有する構成要素については、同一の符号を付することにより重複説明を省略する。
<1.還元剤供給装置の構成例>
まず、本発明の実施の形態にかかる還元剤供給装置20の全体構成例について説明する。図1は、還元剤供給装置20の概略構成を示す模式図である。かかる還元剤供給装置20は、内燃機関の排気通路内に還元剤を供給する装置であって、排気通路内に配置される還元触媒とともに尿素SCRシステムを構成する。
尿素SCRシステムは、還元剤として尿素水溶液を用いて排気中のNOXを還元し分解するシステムである。尿素水溶液は、例えば凍結温度が最も低い、32.5%濃度の尿素水溶液とすることができる。この場合の凍結温度は、約マイナス11℃である。
還元触媒は、内燃機関に接続された排気管の途中に配設され、内燃機関の排気中に含まれるNOXを選択的に還元する機能を有する。本実施形態では、還元剤供給装置20により噴射される尿素水溶液が分解して生成されるアンモニアが還元触媒に吸着され、還元触媒に流入する排気中のNOXがアンモニアにより選択的に還元される。
還元剤供給装置20は、還元触媒よりも上流側の排気管内に還元剤としての尿素水溶液を噴射する。尿素水溶液の噴射量は、制御装置100により、排気中に含まれるNOXの濃度や、還元触媒におけるアンモニアの吸着可能量等に基づいて、還元触媒の下流側にNOXあるいはアンモニアが流出しないように制御される。かかる還元剤供給装置20は、還元触媒よりも上流側で排気管に固定された噴射弁31と、貯蔵タンク50内の尿素水溶液を噴射弁31に向けて圧送するポンプ41を有するポンプモジュール40とを備える。
噴射弁31とポンプモジュール40とは第1の供給通路57によって接続されている。第1の供給通路57には、噴射弁31に供給される尿素水溶液の圧力を検出するための圧力センサ43が備えられている。また、貯蔵タンク50とポンプモジュール40とは第2の供給通路58によって接続されている。さらに、ポンプモジュール40と貯蔵タンク50とはリターン通路59によっても接続されている。かかるリターン通路59は、第1の供給通路57から分岐し、貯蔵タンク50に接続されている。
リターン通路59の途中には、第1の供給通路57側から順にオリフィス45及びチェック弁47が備えられている。オリフィス45は、第1の供給通路57内の圧力を保持する一方、余剰の尿素水溶液を貯蔵タンク50側に通過させる機能を有する。チェック弁47は、尿素水溶液を第1の供給通路57側から貯蔵タンク50側に通過させる一方、その逆方向への尿素水溶液の流れを遮断する機能を有する。かかるチェック弁47は、圧縮ばね等により弁体が閉弁方向に付勢され、チェック弁47の上流及び下流の圧力が等しい場合には閉弁状態にある。
ポンプモジュール40に備えられたポンプ41は、例えば電動式のダイヤフラムポンプやモータポンプからなる。ポンプ41の出力は、制御装置100の制御信号に基づいて制御される。尿素水溶液の噴射制御時において、制御装置100は、圧力センサ43により検出される尿素水溶液の圧力が所定の目標値に維持されるように、ポンプ41の出力をフィードバック制御する。また、尿素水溶液の回収制御時において、制御装置100は、例えばあらかじめ設定された出力でポンプ41を駆動する。
噴射弁31は、例えば、通電制御により開弁及び閉弁が切り替えられる電磁式噴射弁が用いられる。かかる噴射弁31はコイルを含むアクチュエータを備え、当該コイルへの通電により発生する磁力によって弁体が移動して開弁する構造を有している。上述のとおり、噴射弁31に供給される尿素水溶液の圧力は一定の圧力で維持されており、制御装置100は、尿素水溶液の目標噴射量に応じて開弁時間を調節する。
ポンプモジュール40には流路切換弁71が備えられている。流路切換弁71は、ポンプ41により圧送される尿素水溶液が流れる方向を切り換える。尿素水溶液を排気通路内に噴射する場合において、流路切換弁71は、尿素水溶液が貯蔵タンク50側から噴射弁31側に流れるようにする。この場合、ポンプ41の吸入口が第2の供給通路58に接続され、ポンプ41の吐出口が第1の供給通路57に接続される。また、尿素水溶液を貯蔵タンク50に回収する場合において、流路切換弁71は、尿素水溶液が噴射弁31側から貯蔵タンク50側に流れるようにする。この場合、ポンプ41の吸入口が第1の供給通路57に接続され、ポンプ41の吐出口が第2の供給通路58に接続される。
流路切換弁71は、通電状態で、ポンプ41の吸入口を第2の供給通路58に接続し、ポンプ41の吐出口を第1の供給通路57に接続する。また、流路切換弁71は、非通電状態で、ポンプ41の吸入口を第1の供給通路57に接続し、ポンプ41の吐出口を第2の供給通路58に接続する。通電状態と非通電状態とが逆であってもよいが、ポンプ41の吸入口を第1の供給通路57に接続し、ポンプ41の吐出口を第2の供給通路58に接続するのは尿素水溶液の回収制御時のみであることから、上記のように構成することによって電力消費量を低減することができる。
ただし、尿素水溶液を貯蔵タンク50に回収する方法は、流路切換弁71によって流路を切り換える方法に限られない。ポンプ41として、逆回転可能なポンプを用いて、尿素水溶液を回収してもよい。
貯蔵タンク50の気相部分には、気体経路54を介してエアブリーダ53が接続されている。かかるエアブリーダ53は、液体に対しては非透過性を有し、気体に対しては透過性を有する。したがって、貯蔵タンク50内の尿素水溶液が漏れ出すことが無い一方、貯蔵タンク50の気相部分への空気の出入りが可能となっている。貯蔵タンク50とエアブリーダ53との間の気体経路54には、気体経路54を開閉する遮断弁55が設けられている。
かかる遮断弁55は、制御装置100により制御される。本実施形態において、遮断弁55は、通電状態において気体経路54を開放し、非通電状態において気体経路54を遮断する。気体経路54が遮断された状態では、貯蔵タンク50の気相部分への空気の出入りも遮断される。通電状態と非通電状態とが逆であってもよいが、基本的にイグニッションスイッチがオフの間に気体経路54が遮断されるため、上記のように構成することにより、電力の浪費を防ぐことができる。
<2.制御装置>
次に、本実施形態にかかる還元剤供給装置20の制御に用いられる制御装置100の構成例について説明する。図2は、制御装置100の構成を機能的に示すブロック図である。かかる制御装置100は、公知のマイクロコンピュータ等を中心に構成される。
本実施形態にかかる制御装置100は、噴射制御部101と、回収制御部103と、開閉制御部105とを備える。これらの各部は、具体的には、マイクロコンピュータによるプログラムの実行により実現される機能である。また、本実施形態にかかる制御装置100は、圧力センサ43により検出される第1の供給通路57内の圧力Puや、図示しないセンサ等により検出される排気温度Tg、触媒温度Tc、NOX濃度N、内燃機関のイグニッションスイッチのオンオフ信号等を読み込み可能になっている。これらの各情報は、制御装置100内で演算により求められてもよい。
噴射制御部101は、内燃機関の運転中に、噴射弁31により尿素水溶液を噴射する制御を実行する。例えば、噴射制御部101は、第1の供給通路57内の圧力Puがあらかじめ設定した所定値となるように、ポンプ41の出力をフィードバック制御する。また、噴射制御部101は、内燃機関から排出される排気中のNOX濃度Nuや還元触媒の下流側におけるNOX濃度Nd、触媒温度Tc等に基づいて尿素水溶液の噴射量を算出する。
また、噴射制御部101は、第1の供給通路57内の圧力が所定値となっていることを前提として、算出された尿素水溶液の噴射量に基づいて、所定の噴射サイクル中の噴射弁31の開弁時間を決定する。そして、噴射制御部101は、決定した開弁時間に応じて、噴射弁31をデューティ制御することにより、所定の噴射サイクルで所望の量の尿素水溶液を排気通路内に噴射する。
なお、本実施形態にかかる還元剤供給装置20では、噴射制御部101が噴射制御を実行している間、流路切換弁71は非通電状態とされる。これにより、ポンプ41の駆動によって、尿素水溶液が貯蔵タンク50側から噴射弁31側に流れる。
回収制御部103は、内燃機関のイグニッションスイッチがオンからオフに切り換えられたときに、還元剤供給装置20内の尿素水溶液の流通経路内に残留する尿素水溶液を貯蔵タンク50に回収する制御を実行する。具体的に、回収制御部103は、イグニッションスイッチがオンからオフに切り換えられると、流路切換弁71を通電状態としてポンプ41を駆動し、尿素水溶液を噴射弁31側から貯蔵タンク50側に流す。
このとき、噴射弁31を開弁して、尿素水溶液の流通経路内を排気あるいは空気で置換しながら尿素水溶液を回収してもよい。また、尿素水溶液の回収制御中、ポンプ41の出力は、あらかじめ設定した一定の出力としてもよい。回収制御部103は、例えば、尿素水溶液の供給経路の容量や長さに応じた時間でポンプ41を駆動した後、回収制御を終了する。
開閉制御部105は、遮断弁55への通電のオンオフを制御する。本実施形態では、開閉制御部105は、例えば、イグニッションスイッチがオンにされてから尿素水溶液の回収制御が終了するまでの期間、遮断弁55に通電し、気体経路54を開放する。これにより、尿素水溶液の噴射制御中に、尿素水溶液が吸い上げにくくなることがない。また、尿素水溶液の回収制御中に、尿素水溶液が貯蔵タンク50に戻されにくくなることがない。
また、開閉制御部105は、尿素水溶液の回収制御が終了した後、例えば、次にイグニッションスイッチがオフからオンに切り換えられるまでの期間、遮断弁55への通電を停止する。これにより、尿素水溶液の回収制御が終了した後は、気体経路54が遮断され、貯蔵タンク50の気相部分への空気の進入が不可能となる。したがって、回収制御の停止後、温度の低下に伴って尿素水溶液の流通経路内の気体が収縮する場合に、貯蔵タンク50内の気体も収縮する。その結果、貯蔵タンク50内の尿素水溶液がポンプ41側に吸い戻されることを抑制することができる。
<3.遮断弁の開閉制御>
次に、尿素水溶液の噴射制御時、回収制御時、及び回収制御終了後における本実施形態にかかる還元剤供給装置20の状態について説明する。
まず、図1は、尿素水溶液の噴射制御時における還元剤供給装置20の状態及び尿素水溶液の流れを示す模式図である。尿素水溶液の噴射制御時においては、流路切換弁71は非通電状態とされ、第2の供給通路58がポンプ41の吸入口に接続されるとともに、第1の供給通路57がポンプ41の吐出口に接続される。また、遮断弁55は通電状態とされ、貯蔵タンク50の気相部分とエアブリーダ53とは連通状態にある。
制御装置100は、圧力センサ43のセンサ値に基づいて、第1の供給通路57内の圧力があらかじめ設定された一定の値となるようにポンプ41の出力をフィードバック制御する。このとき、ポンプ41により圧送される尿素水溶液のうちの余剰分は、オリフィス45及びチェック弁47が設けられたリターン通路59を介して貯蔵タンク50に戻される。
また、制御装置100は、内燃機関の排気中のNOX濃度や、排気温度、還元触媒の温度やアンモニア吸蔵量等に基づいて、尿素水溶液の噴射量を算出する。そして、制御装置100は、第1の供給通路57内の圧力が一定の値に維持されていることを前提として、噴射弁31の開弁時間を決定し、噴射弁31の制御を行う。この間、貯蔵タンク50の気相部分とエアブリーダ53とは連通状態にあることから、ポンプ41によって尿素水溶液が吸い上げられても貯蔵タンク50内の圧力が低下することがない。
次に、図3は、尿素水溶液の回収制御時における還元剤供給装置20の状態及び尿素水溶液の流れを示す模式図である。尿素水溶液の回収制御時においては、流路切換弁71は通電状態とされ、第1の供給通路57がポンプ41の吸入口に接続されるとともに、第2の供給通路58がポンプ41の吐出口に接続される。また、遮断弁55は通電状態とされ、貯蔵タンク50の気相部分とエアブリーダ53とは連通状態にある。
制御装置100は、例えば、あらかじめ設定された一定の出力でポンプ41を駆動する。このとき、尿素水溶液の供給経路内が負圧となって、尿素水溶液の回収効率が低下しないように、噴射弁31には常時通電され、噴射弁31は開弁状態で維持される。また、リターン通路59に設けられたチェック弁47は閉弁状態となる。この状態で、例えば、尿素水溶液の供給経路の容量や長さ等に応じて設定される期間、尿素水溶液の回収制御が継続する。
貯蔵タンク50の気相部分とエアブリーダ53とは連通状態にあることから、尿素水溶液の回収に伴って貯蔵タンク50内の圧力の上昇が抑制され、尿素水溶液の回収効率が低下することがない。
さらに、図4は、尿素水溶液の回収制御終了後における還元剤供給装置20の状態を示す模式図である。尿素水溶液の回収制御が終了すると、基本的には、すべての制御要素への通電が停止する。すなわち、流路切換弁71は非通電状態とされ、第2の供給通路58がポンプ41の吸入口に接続されるとともに、第1の供給通路57がポンプ41の吐出口に接続される。また、ポンプ41の駆動は停止し、噴射弁31は閉弁状態で維持される。遮断弁55は、非通電状態とされて、貯蔵タンク50の気相部分とエアブリーダ53との連通が遮断される。
噴射弁31が閉じられ、第2の供給通路58の端部は貯蔵タンク50内の尿素水溶液中に浸漬していることから、主に噴射弁31、ポンプ41、第1の供給通路57及び第2の供給通路58からなる尿素水溶液の供給経路は、閉じられた空間となる。尿素水溶液の回収制御終了後は、還元剤供給装置20内の温度が徐々に低下する状態となる。かかる温度の低下に伴って、尿素水溶液の供給経路や貯蔵タンク50内の気体の体積が収縮する。尿素水溶液の供給経路内の気体が収縮すると、尿素水溶液の供給経路内の圧力が低下し、第2の供給通路58を介して、貯蔵タンク50内の尿素水溶液が供給経路内に吸い戻されるとも考えられる。
図5は、貯蔵タンク50の気相部分とエアブリーダ53との連通を遮断するための遮断弁を備えていない還元剤供給装置20’の例を示す。かかる構成の還元剤供給装置20’において、尿素水溶液の回収制御後に、すべての制御要素への通電が停止されると、尿素水溶液の供給経路は閉じられて空間となる。温度の低下に伴って、尿素水溶液の供給経路内の気体の体積が収縮すると、尿素水溶液の供給経路内の圧力は低下する。
このとき、貯蔵タンク50の気相部分とエアブリーダ53とは連通状態にある。そのため、貯蔵タンク50の気相部分の体積が収縮しても、エアブリーダ53を介して外気が貯蔵タンク50内に導入され、貯蔵タンク50内の圧力は大気圧に維持される。その結果、貯蔵タンク50内の尿素水溶液は、第2の供給通路58を介して、圧力が低下した尿素水溶液の供給経路内に吸い戻される。
これに対して、図4に示す本実施形態にかかる還元剤供給装置20では、尿素水溶液の回収制御後には貯蔵タンク50の気相部分とエアブリーダ53との連通が遮断されている。したがって、貯蔵タンク50内の気相部分の体積の収縮に伴って、貯蔵タンク50内の圧力も低下する。これにより、尿素水溶液が、供給経路内に吸い戻されることが抑制される。
以上説明したように、本実施形態にかかる還元剤供給装置20によれば、内燃機関が停止し、尿素水溶液の回収制御が終了した後に、貯蔵タンク50の気相部分とエアブリーダ53との連通が遮断される。したがって、温度の低下に伴って、尿素水溶液の供給経路内の気体の体積が収縮して供給経路内の圧力が低下するだけでなく、貯蔵タンク50内の気相部分の体積が収縮して貯蔵タンク50内の圧力も低下する。これにより、貯蔵タンク50内の尿素素溶液が尿素水溶液の供給経路内に吸い戻されることを抑制することができる。
以上、添付図面を参照しながら本発明の好適な実施形態について詳細に説明したが、本発明はかかる例に限定されない。本発明の属する技術の分野における通常の知識を有する者であれば、特許請求の範囲に記載された技術的思想の範疇内において、各種の変更例または修正例に想到し得ることは明らかであり、これらについても、当然に本発明の技術的範囲に属するものと了解される。
20 還元剤供給装置
31 噴射弁
40 ポンプモジュール
41 ポンプ
43 圧力センサ
50 貯蔵タンク
53 エアブリーダ
54 気体経路
55 遮断弁
57 第1の供給通路
58 第2の供給通路
59 リターン通路
71 流路切換弁
100 制御装置
101 噴射制御部
103 回収制御部
105 開閉制御部

Claims (4)

  1. 還元剤が収容される貯蔵タンクと、
    前記貯蔵タンク内の前記還元剤を吸い上げて圧送するポンプと、
    圧送される前記還元剤を内燃機関の排気通路に噴射する噴射弁と、
    前記貯蔵タンクから前記ポンプに通じる第1の供給通路と、
    前記ポンプから前記噴射弁に通じる第2の供給通路と、
    前記内燃機関の運転中に、前記還元剤を噴射する制御を実行する一方、前記内燃機関の停止時に、残留する前記還元剤を前記貯蔵タンクに回収する制御を実行する制御装置と、
    前記貯蔵タンクの気相領域に連通して設けられたエアブリーダと、
    前記還元剤を回収する制御の終了後に前記貯蔵タンクの気相領域と前記エアブリーダとの連通を遮断する遮断弁と、
    を備える、還元剤供給装置。
  2. 前記遮断弁は、通電状態で前記貯蔵タンクの気相領域と前記エアブリーダとを連通し、非通電状態で前記貯蔵タンクの気相領域と前記エアブリーダとの連通を遮断する、請求項1に記載の還元剤供給装置。
  3. 前記第2の供給通路と前記貯蔵タンクの気相領域とを連通するリターン通路を備え、前記リターン通路に、前記貯蔵タンク側から前記第2の供給通路側への前記還元剤及び気体の流通を遮断するチェック弁を備える、請求項1又は2に記載の還元剤供給装置。
  4. 内燃機関の運転中に、貯蔵タンク内に収容された還元剤をポンプにより吸い上げて圧送し、噴射弁を介して前記内燃機関の排気通路に噴射する噴射制御部と、
    前記内燃機関の停止時に、残留する前記還元剤を前記貯蔵タンクに回収する回収制御部と、
    噴射制御及び回収制御の実行中に、前記貯蔵タンクの気相部分とエアブリーダとを連通した状態とする一方、前記回収制御終了後に、前記貯蔵タンクの気相部分と前記エアブリーダとの連通を遮断する開閉制御部と、
    を備える、還元剤供給装置の制御装置。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
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