JP2016089199A - 銅粉及びそれを用いた銅ペースト、導電性塗料、導電性シート - Google Patents
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Abstract
【解決手段】本発明に係る銅粉は、樹枝状に成長した主幹2とその主幹2から分かれた複数の枝3とを有する形状の銅粒子1が集合した銅粉(樹枝状銅粉)であって、銅粒子1の主幹2及び枝3は断面平均厚さが0.02μm〜0.3μmの平板状であり、当該銅粉の平均粒子径(D50)が1.0μm〜30μmである。
【選択図】図1
Description
図1は、本実施の形態に係る銅粉を構成する銅粒子の具体的な形状を示した模式図である。図1の模式図に示すように、銅粒子1は、2次元又は3次元の形態である樹枝状の形状を有している。より具体的に、銅粒子1は、樹枝状に成長した主幹2とその主幹2から分かれた複数の枝3を有する形状を有しており、その断面平均厚さが0.02μm〜0.3μmの平板状である。本実施の形態に係る銅粉は、このような平板状の銅粒子1が集合して構成された、主幹と複数の枝とを有する樹枝状形状の銅粉(以下、「樹枝状銅粉」ともいう)であり(図2、図3の銅粉のSEM像参照)、この平板状の銅粒子1から構成される樹枝状銅粉の平均粒子径(D50)は、1.0μm〜30μmである。
D=0.9λ/βcosθ
(なお、D:結晶子径(Å)、β:結晶子の大きさによる回折ピークの拡がり(rad)、λ:X線の波長[CuKα](Å)、θ:回折角(°)である。)
本実施の形態に係る樹枝状銅粉は、例えば、銅イオンを含有する硫酸酸性溶液を電解液として用いて所定の電解法により製造することができる。
本実施の形態に係る樹枝状銅粉は、上述したように、主幹と複数の枝とを有する樹枝状の銅粉であり、この樹枝状銅粉は、図1の模式図に示したような、主幹2及びその主幹2から分岐した複数の枝3とを有する樹枝状であって且つ断面厚さが0.02μm〜0.3μmである平板状の銅粒子1が集合して構成されている。そして、当該樹枝状銅粉の平均粒子径(D50)は、1.0μm〜30μmである。このような樹枝状銅粉では、樹枝状の形状であることにより表面積が大きくなり、成形性や焼結性に優れたものとなり、また樹枝状であって且つ所定の断面平均厚さを有する平板状の銅粒子1から構成されていることにより、接点の数を多く確保することができ、優れた導電性を発揮する。
下記実施例及び比較例にて得られた銅粉について、以下の方法により、形状の観察、平均粒子径の測定、結晶子径の測定を行った。
走査型電子顕微鏡(日本電子株式会社製,JSM−7100F型)により、所定の倍率の視野で任意に20視野を観察し、その視野内に含まれる銅粉を観察した。
得られた銅粉の平均粒子径(D50)は、レーザー回折・散乱法粒度分布測定器(日機装株式会社製,HRA9320 X−100)を用いて測定した。
X線回折測定装置(PANanalytical社製,X‘Pert PRO)により得られた回折パターンから、一般にScherrerの式として知られる公知の方法を用いて算出した。
得られた銅粉をエポキシ樹脂に埋め込んで測定試料を作製し、その試料に対して切断・研磨を行い、走査型電子顕微鏡で観察することによって銅粉の断面を観察した。先ず、銅粉を20個観察して、その銅粉の平均厚さ(断面平均厚さ)を求めた。次に、その平均厚さの値とレーザー回折・散乱法粒度分布測定器で求めた平均粒子径(D50)との比から、アスペクト比(平均厚さ/D50)を求めた。
被膜の比抵抗値は、低抵抗率計(三菱化学株式会社製,Loresta−GP MCP−T600)を用いて四端子法によりシート抵抗値を測定し、表面粗さ形状測定器(東京精密株式会社製,SURFCOM130A)により被膜の膜厚を測定して、シート抵抗値を膜厚で除することによって求めた。
電磁波シールド特性の評価は、各実施例及び比較例にて得られた試料について、周波数1GHzの電磁波を用いて、その減衰率を測定して評価した。具体的には、樹枝状銅粉を使用していない比較例3の場合のレベルを『△』として、その比較例3のレベルよりも悪い場合を『×』とし、その比較例3のレベルよりも良好な場合を『○』とし、さらに優れている場合を『◎』として評価した。
[実施例1]
容量が100Lの電解槽に、電極面積が200mm×200mmのチタン製の電極板を陰極として、電極面積が200mm×200mmの銅製の電極板を陽極として用いて、その電解槽中に電解液を装入し、これに直流電流を通電して銅粉を陰極板に析出させた。
電解液として、銅イオン濃度が8g/L、硫酸濃度が100g/Lの組成のものを用い、その電解液に、添加剤としてヤヌスグリーンを電解液中の濃度として150mg/Lとなるように添加し、さらに塩酸溶液を電解液中の塩素イオン濃度として125mg/Lとなるように添加した。そして、上述したような濃度に調整した電解液を、定量ポンプを用いて20L/minの流量で循環しながら、温度を30℃に維持し、陰極の電流密度が20A/dm2になるように通電し陰極板上に銅粉を析出させた。これら以外の条件は実施例1と同一として電解銅粉を作製した。
電解液として、銅イオン濃度が5g/L、硫酸濃度が125g/Lの組成のものを用い、その電解液に、添加剤としてヤヌスグリーンを電解液中の濃度として200mg/Lとなるように添加し、さらに塩酸溶液を電解液中の塩素イオン濃度として150mg/Lとなるように添加した。そして、上述したような濃度に調整した電解液を、定量ポンプを用いて25L/minの流量で循環しながら、温度を35℃に維持し、陰極の電流密度が25A/dm2になるように通電して陰極板上に銅粉を析出させた。これら以外の条件は実施例1と同一として電解銅粉を作製した。
実施例1で得られた樹枝状銅粉55質量部に、フェノール樹脂(群栄化学株式会社製,PL−2211)15質量部、ブチルセロソルブ(関東化学株式会社製,鹿特級)10質量部を混合し、小型ニーダー(日本精機製作所製,ノンバブリングニーダーNBK−1)を用い、1200rpm、3分間の混錬を3回繰り返すことでペースト化した。得られた導電ペーストを金属スキージでガラス上に印刷し、大気雰囲気中にて150℃、200℃でそれぞれ30分間硬化させた。
実施例2で得られた樹枝状銅粉55質量部に、フェノール樹脂(群栄化学株式会社製,PL−2211)15質量部、ブチルセロソルブ(関東化学株式会社製,鹿特級)10質量部を混合し、小型ニーダー(日本精機製作所製,ノンバブリングニーダーNBK−1)を用い、1200rpm、3分間の混錬を3回繰り返すことでペースト化した。得られた導電ペーストを金属スキージでガラス上に印刷し、大気雰囲気中にて150℃、200℃でそれぞれ30分間硬化させた。
実施例1にて作製した樹枝状銅粉を樹脂に分散して電磁波シールド材とした。
電解液に、添加剤としてのヤヌスグリーンと、塩素イオンとを添加しない条件としたこと以外は、実施例1と同じ条件で銅粉を陰極板上に析出させて電解銅粉を作製した。
従来の平板状銅粉との比較を行うため、機械的に扁平化して平板状銅粉を作製した。具体的に、平板状銅粉の作製は、平均粒子径5.4μmの粒状アトマイズ銅粉(メイキンメタルパウダーズ社製)500gにステアリン酸5gを添加し、ボールミルで扁平化処理を行った。ボールミルには、3mmのジルコニアビーズを5kg投入し、500rpmの回転速度で90分間回転した。こうして作製した平板状銅粉をレーザー回折・散乱法粒度分布測定器で測定した結果、平均粒子径が12.6μmであり、走査型電子顕微鏡で観察した結果、厚さは0.5μmであり、表面は平滑で微小な凸部は形成されていなかった。そして、その断面平均厚さと平均粒子径から算出されるアスペクト比(断面平均厚さ/平均粒子径)は3.9×10−3であった。
比較例2にて作製した平板状銅粉を樹脂に分散して電磁波シールド材とした。
2 (銅粒子の)主幹
3,3a,3b (銅粒子の)枝
Claims (8)
- 樹枝状に成長した主幹と該主幹から分かれた複数の枝とを有する形状の銅粒子が集合した銅粉であって、
前記銅粒子の主幹及び枝は断面平均厚さが0.02μm〜0.3μmの平板状であり、
当該銅粉の平均粒子径(D50)が1.0μm〜30μmである
ことを特徴とする銅粉。 - 前記銅粒子の表面に微細な凸部があり、該凸部の平均高さが0.01μm〜0.3μmであることを特徴とする請求項1に記載の銅粉。
- 前記平板状の銅粒子の断面厚さを当該銅粉の平均粒子径(D50)で除した比が8.0×10−4〜1.5×10−1の範囲であり、且つ、当該銅粉の嵩密度が0.5g/cm3〜5.0g/cm3の範囲であることを特徴とする請求項1又は2に記載の銅粉。
- X線回折による(111)面のミラー指数における結晶子径が800Å〜2000Åの範囲に属することを特徴とする請求項1乃至3のいずれかに記載の銅粉。
- 請求項1乃至4のいずれかに記載の銅粉を、全体の20質量%以上の割合で含有していることを特徴とする金属フィラー。
- 請求項5に記載の金属フィラーを樹脂に混合させてなることを特徴とする銅ペースト。
- 請求項5に記載の金属フィラーを用いたことを特徴とする電磁波シールド用の導電性塗料。
- 請求項5に記載の金属フィラーを用いたことを特徴とする電磁波シールド用の導電性シート。
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