JP2016088351A - 車両用スライドシート構造 - Google Patents
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Abstract
【解決手段】車両用スライドシート構造10は、車体フロア11に固定レール14が取り付けられ、固定レール14に可動レール16が移動自在に支持される。さらに、可動レール16にシートフレーム18を介してシート21が取り付けられる。車両用スライドシート構造10は、可動レール16と連動するカバー24と、カバー24と可動レール16との間を埋めるキャップ部材25とを備える。すなわち、可動レール16がカバー24で上方から覆われ、カバー前壁部55の内面55aと可動レール16の前端部16aとの間にカバー空間56が形成される。このカバー空間56がキャップ部材25で埋められる。
【選択図】図2
Description
可動レールが車体前方に移動することにより、カバー体が巻取機構から引き出される。引き出されたカバー体で開口部が閉塞され、固定レールがカバー体やフロアマットで覆われる(例えば、特許文献2参照。)。
しかし、特許文献2のシート構造は、フロアマット、カバー体や巻取機構などの多くの構成部材を必要とし、構成が複雑になる。
すなわち、カバーの内面と可動レールの端部との間をキャップ部材で埋めるだけの簡単な構成で、カバーの内面および可動レールの端部間に異物が入り込むことを抑えることができる。
これにより、カバーと固定レールとに異物を挟み込まないようにでき、固定レールおよび可動レールのスライド機構に異物による不具合が発生することを防止できる。
これにより、固定レールに対して可動レールを移動する際に、キャップ部材が締結部材に干渉することを防いで、可動レールを円滑に移動させることができる。
ここで、カバーの内面と可動レールの端部との間を埋める手段として、可動レールの端部をカバーの内面まで延ばすことが考えられる。しかし、可動レールの端部をカバーの内面まで延ばした場合、シートを固定レールの端部に最も近づけた状態において、可動レールが締結部材に被ることが考えられる。すなわち、可動レールが締結部材の上方に位置することが考えられる。
このため、締結部材を締結する作業空間の確保できなくなり、ブラケットに固定レールを締結部材で取り付ける作業が難しくなる。
これにより、ブラケットに固定レールを取り付ける締結部材の締結作業空間を確保できる。すなわち、カバーの内面と可動レールの端部との間をキャップ部材で埋めることができ、かつ、ブラケットに固定レールを締結部材で容易に取り付けることができる。
よって、キャップ部材をシートフレームに取り付ける前に、キャップ部材を取付位置に仮止めできる。これにより、キャップ部材を取り付ける作業が容易になり、キャップ部材の組付性を良好に確保できる。
図1、図2に示すように、車両用スライドシート構造10は、車体フロア11に前ブラケット(ブラケット)12および後ブラケット13を介して取り付けられる固定レール14と、固定レール14に移動自在に支持される可動レール16とを備えている。
さらに、車両用スライドシート構造10は、可動レール16にシートフレーム18を介して取り付けられるシート21と、可動レール16を覆うカバー24と、可動レール16およびカバー24間に介在されるキャップ部材25とを備えている。
すなわち、複数のリベット29の頭部29aが、前端部15aの上面から上方に膨出され、固定レール14および可動レール16間に配置されている。
内側膨出壁41の前端部41aに内係合孔(係合孔)45が形成されている。また、外側膨出壁42の前端部42aに外係合孔(係合孔)46が形成されている。
シートフレーム18は、シート21を支える部材であり、剛性が高く形成されている。
この取付片51は、可動レール16の上方で、かつ、可動レール16の前端部(可動レール16の一端部、他端部の少なくとも一方)16aより車体前方に配置されている。取付片51にキャップ取付孔52が形成されている。キャップ取付孔52を用いて、取付片51にキャップ部材25が取り付けられる。
可動レールを固定レール14に沿って移動することにより、シート21を最後位置P1と最前位置P2との間で車体前後方向に移動させることができる。
最後位置P1は、シート21が固定レール14の後端部(すなわち、固定レール14の一端部側、他端部側の一方)14aに最も近づいた位置である。また、最前位置P2は、シート21が固定レール14の前端部14bから車体前方に向けて最も引き出された位置である。
ここで、可動レール16の前端部16aおよびカバー24のカバー前壁部55間が所定間隔L4をおいて配置されている。よって、カバー前壁部55の内面55aにおいて、可動レール16の前端部16aおよびカバー前壁部55の内面55a間にカバー空間56(図3も参照)が形成される。
キャップ部材25は、図5に示すように、可動レール16に内係合爪66bや外係合爪67b(図4参照)などで仮止めされる。この状態で、キャップ部材25は、シートフレーム18にボルト81・ナット82で取り付けられる。
すなわち、内底部72の後端72aが、固定レール14の底部15に対して間隔L1をおいて上方に配置されている。
よって、内底部72の前部位72dと固定レール14の底部15との間隔L2が、内底部72の後端72aと固定レール14の底部15との間隔L1より小さく抑えられる。
よって、外底部73の前部位73dと固定レール14の底部15との間隔L2が、外底部73の後端73aと固定レール14の底部15との間隔L1より小さく抑えられる。
すなわち、キャップ底部61は、中央底部71で凹部が形成されている。以下、中央底部71を「凹部71」と称する。
よって、固定レール14に対して可動レール16を移動する際に、キャップ部材25が複数のリベット29の頭部29aに干渉することを防止できる。これにより、可動レール16を円滑に移動させることができる。
内膨出壁76が、可動レール16の内側膨出壁41の延長線上に配置されている。外側膨出壁42が、可動レール16の外側膨出壁42の延長線上に配置されている。
頂部78は、略水平に形成され、略中央に取付孔79が長孔に形成されている。
これにより、キャップ差込部65(すなわち、キャップ部材25)が、レール膨出部33の内側膨出壁41および外側膨出壁42により取付位置に安定した状態に支えられる。
内係合爪66bが内係合孔45に係合され、かつ、外係合爪67bが外係合孔46に係合されることにより、キャップ部材25が可動レール16に仮止めされる。この状態において、キャップ部材25が取付位置に配置される。
この状態において、ボルト81が取付孔79およびキャップ取付孔52に上方から挿通され、ボルト81にナット82が締結される。これにより、キャップ部材25の頂部78がシートフレーム18の取付片51に取り付けられる。
すなわち、キャップ部材25がシートフレーム18にボルト81・ナット82で取り付けられる。
これにより、キャップ部材25をシートフレーム18にボルト81・ナット82で取り付ける作業が容易になり、キャップ部材25の組付性を良好に確保できる。
これにより、キャップ部材25を取り付ける作業が容易になり、キャップ部材25の組付性を良好に確保できる。
よって、カバー前壁部55の内面55aと可動レール16の前端部16aとの間のカバー空間56がキャップ部材25で埋められる。これにより、カバー空間56に異物が入り込むことをキャップ部材25で抑えることができる。
このように、カバー空間56をキャップ部材25で埋めるだけの簡単な構成で、カバー空間56に異物が入り込むことを抑えることができる。
しかし、可動レール16の前端部16aをカバー前壁部55の内面55aまで延ばした場合、シート21を最後位置P1に配置した状態において、可動レール16が複数のリベット29の頭部29aに被ることが考えられる。すなわち、可動レール16が複数のリベット29の頭部29aの上方に配置されることが考えられる。
このため、複数のリベット29を締結する作業空間の確保できなくなり、前ブラケット12に固定レール14をリベット29で取り付ける作業が難しくなる。
このように、可動レール16とは別部材のキャップ部材25を用いることにより、キャップ部材25でカバー空間56を埋めることができ、かつ、前ブラケット12に固定レール14を複数のリベット29で取り付ける作業を容易におこなうことができる。
図11(a)、(b)に示すように、シート21が最前位置P2に配置された状態において、可動レール16の前端部16aが固定レール14の前端部14bから車体前方側に引き出されている。
この状態において、可動レール16を車体後方に向けて矢印Aの如く移動させて、シート21を車体後方に向けて移動する。
可動レール16とともにカバー24(すなわち、カバー前壁部55の内面55a)が矢印Aの如く移動してカバー空間56が狭くなる。
これにより、固定レール14および可動レール16のスライド機構に異物による不具合が発生することを防止でき、可動レール16を車体後方に円滑に移動させることができる。
これにより、異物がキャップ部材25とともに固定レール14の内部に入り込むことを一層良好に防ぐことができる。
例えば、前記実施例では、固定レール14の一端部側、他端部側の一方として固定レール14の後端部14aを例示したが、これに限らないで、固定レール14の一端部側、他端部側の一方を固定レール14の前端部14bとすることも可能である。
また、固定レール14を車幅方向などの他の方向に向けて設けることも可能である。この場合、可動レール16は車幅方向などの他の方向に移動される。
例えば、可動レール16の一端部、他端部の少なくとも一方を後端部とし、可動レール16の後端部およびカバー後壁部の内面間をキャップ部材で埋めるように構成することも可能である。
また、可動レール16の前端部16aおよび後端部の両方側をキャップ部材で埋めることも可能である。
例えば、内底部72および外底部73の全域を、可動レール16の内側底部34や外側底部35と略面一になるように平坦に形成することも可能である。
11 車体フロア
12 前ブラケット(ブラケット)
14 固定レール
14a 固定レールの後端部(固定レールの一端部側、他端部側の一方)
16 可動レール
16a 可動レールの前端部(可動レールの一端部、他端部の少なくとも一方)
18 シートフレーム
24 カバー
25 キャップ部材
29 リベット(締結部材)
45,46 内外の係合孔(係合孔)
55 カバー前壁部
55a カバー前壁部の内面(カバーの内面)
61 キャップ底部(キャップ部材の下部)
66b,67b 内外の係合爪(係合爪)
Claims (5)
- 固定レールに可動レールが移動自在に支持され、該可動レールにシートフレームを介してシートが取り付けられる車両用スライドシート構造において、
前記可動レールを上方から覆い、かつ、前記可動レールと連動するカバーと、
前記カバーの内面と、前記可動レールの一端部、他端部の少なくとも一方との間を埋めるキャップ部材と、
を備えることを特徴とする車両用スライドシート構造。 - 前記キャップ部材は前記シートフレームに取り付けられることを特徴とする請求項1記載の車両用スライドシート構造。
- 車体フロアのブラケットに前記固定レールが締結部材で取り付けられることにより、前記締結部材が前記固定レールおよび前記可動レール間に配置され、
前記キャップ部材の下部に前記締結部材を避けるための凹部を備えることを特徴とする請求項1または請求項2記載の車両用スライドシート構造。 - 前記シートが前記固定レールの一端部側、他端部側の一方に最も近づいた状態において、前記可動レールが前記締結部材に被らないことを特徴とする請求項3記載の車両用スライドシート構造。
- 前記可動レールに設けられた係合孔と、
該係合孔に係合可能に形成され、前記キャップ部材に設けられた係合爪と、を備え、
前記係合爪が前記係合孔に係合されることにより前記キャップ部材が仮止めされることを特徴とする請求項2記載の車両用スライドシート構造。
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JPH04109635U (ja) * | 1991-03-07 | 1992-09-22 | 三菱自動車エンジニアリング株式会社 | シートスライド装置の端部構造 |
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JP2014136557A (ja) * | 2013-01-18 | 2014-07-28 | Aisin Seiki Co Ltd | 車両用シートスライド装置、シートスライドレールの介在部材及びその製造方法 |
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