JP2016088185A - シフトレバーユニット - Google Patents

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Abstract

【課題】シフトロック機構を採用したシフトレバーユニットにおいて、コンパクトで軽量なシフトレバーユニットを提供すること。
【解決手段】特定のシフト操作をできなくする規制位置に付勢されている一方、運転者による所定の解除操作により特定のシフト操作を許容する解除位置に変位するロックピン615と、解除位置へのロックピン615の変位を規制するロック位置からロックピン615の変位を許容するアンロック位置に変位可能なシフトロックリンク15と、ロック位置のシフトロックリンク15をアンロック位置側に変位させるソレノイド17と、を備えたシフトレバーユニットにおいて、ソレノイド17は、アンロック位置の手前の中間位置までシフトロックリンク15を変位させ、中間位置のシフトロックリンク15は、所定の解除操作に応じてアンロック位置に変位する。
【選択図】図13

Description

本発明は、車両の駆動系を構成する自動変速機をコントロールするためのシフトレバーユニットに関する。
従来より、原動機の回転出力を変速して車輪側に伝達する自動変速機を備える車両が知られている。このような車両には、自動変速機の変速の度合いをコントロールするための車両部品として、運転者が操作するシフトレバーを備えるシフトレバーユニットが装備されている。シフトレバーユニットでは、PレンジやDレンジなど自動変速機で設定できるシフトレンジにそれぞれ対応する複数のシフト位置のうちの何れかをシフトレバーを利用して選択可能である。
多くのシフトレバーユニットでは、運転者の肘がシフトレバーに当たったり、同乗者がシフトレバーに触れたりしたこと等に起因する意図しないシフト操作を未然に回避するための安全機構が採用されている(例えば、特許文献1参照。)。このような安全機構としては、例えば、回動可能に軸支されたシフトレバーの外周側に突出し、シフトレバーの回動動作に伴って回動変位するロックピンと、ロックピンの回動変位を規制することでシフトレバーの操作をできなくする規制構造と、を組み合わせた機構が知られている。
このような安全機構を備えるシフトレバーユニットでは、例えば、前記規制構造を乗り換え可能な位置に前記ロックピンを移動させるシフトボタンが、運転者の持ち手をなすシフトノブ等に設けられている。このシフトボタンが操作されていない状態では、PレンジからDレンジへのシフト操作など所定のシフト操作をできなくすることで、運転者の意図しない操作を未然に回避している。
さらに、近年では、PレンジからDレンジへのシフト操作時の車両の急発進等を確実性高く回避するためのシフトロック機構が一般的になっている。シフトロック機構は、ブレーキペダルが踏み込まれていない限り、上記の規制構造を乗り換え可能な位置へのロックピンの移動をできなくする機構である。このシフトロック機構としては、例えば、ロックピンの移動を規制するロック位置と、ロックピンの移動を許容するアンロック位置と、に変位可能なシフトロックリンクを採用したシフトロック機構が知られている。
シフトロックの変位には、例えば鉄芯等のプランジャを磁気的に吸引して駆動するソレノイド等のアクチュエータが利用される。ブレーキペダルが踏み込まれるとソレノイドに通電されてシフトロックリンクがアンロック位置に変位し、これにより、シフトボタンの操作があればPレンジからDレンジへのシフト操作が可能な状態になる。
特開2008−30680号公報
しかしながら、前記従来のシフトレバーユニットでは、次のような問題がある。すなわち、ロック位置のシフトロックリンクをアンロック位置に確実に変位させるためにはプランジャの動作ストロークを確保する必要があって小型のアクチュエータの採用が難しく、シフトレバーユニット全体のコンパクト設計や軽量化の支障になっているという問題がある。特にアクチュエータとして、鉄芯等のプランジャを磁気的に吸引して駆動するソレノイドの場合、動作ストロークと吸引力とが反比例の関係にあることから、両者を両立するためには磁気回路の規模を大きくする必要がある。
本発明は、前記従来の問題点に鑑みてなされたものであり、シフトロック機構を採用したシフトレバーユニットにおいて、コンパクトで軽量なシフトレバーユニットを提供することを目的としている。
本発明は、複数のシフト位置のうちの何れかを選択するシフト操作を受け付けるシフトレバーユニットであって、
特定のシフト位置から他のシフト位置へのシフト操作をできなくする規制位置に付勢されている一方、運転者による所定の解除操作により当該シフト操作を許容する解除位置に変位するロックピンと、
前記規制位置から前記解除位置へのロックピンの変位を規制するロック位置、及び当該ロックピンの変位を許容するアンロック位置に変位可能なシフトロックリンクと、
前記ロック位置のシフトロックリンクを前記アンロック位置側に変位させるアクチュエータと、を備え、
該アクチュエータは、前記ロック位置と前記アンロック位置との間の中間的な位置である中間位置まで前記シフトロックリンクを変位させるように構成され、
前記シフトロックリンクは、前記中間位置にあるとき、前記所定の解除操作に応じて前記アンロック位置に変位するように構成されているシフトレバーユニットにある(請求項1)。
本発明のシフトレバーユニットでは、前記ロック位置から前記アンロック位置までの前記シフトロックリンクの変位範囲に対して、前記アクチュエータがシフトロックリンクを駆動する範囲の方が狭くなっている。前記アクチュエータは、前記アンロック位置の手前の前記中間位置まで前記シフトロックリンクを駆動するのみである。
本発明のシフトレバーユニットは、前記所定の解除操作に応じて前記中間位置のシフトロックリンクが前記アンロック位置に変位するように構成されている。前記アクチュエータによって前記中間位置にシフトロックリンクが変位された状態で前記所定の解除操作を行えば、前記シフトロックリンクを前記アンロック位置に変位させることができ、これにより前記解除位置へのロックピンの変位が可能になる。
このように、本発明のシフトレバーユニットでは、前記シフトロックリンクに必要な変位範囲のうちの前記中間位置から前記アンロック位置までの変位範囲について、前記所定の解除操作による変位範囲に設定することで前記アクチュエータによる駆動範囲を狭くしている。前記アクチュエータによる駆動範囲を狭くできれば小型のアクチュエータを採用できる可能性が高くなり、前記シフトレバーユニット全体の小型化や軽量化が実現し易くなる。
例えば特に、鉄芯等のプランジャを磁気的に吸引するソレノイドを前記アクチュエータとして採用する場合には、プランジャに要求される動作ストロークを短縮できる。動作ストロークを短縮できれば比較的小規模な磁気回路でも充分な吸引力を実現できるようになるので、ソレノイドのコンパクト設計や軽量化が容易となりコスト的にも優位となる。
本発明の好適な一態様のシフトレバーユニットにおいては、前記シフトロックリンクが前記中間位置に位置する状態で前記所定の解除操作が行われたとき、当該シフトロックリンクに対して前記ロックピンが当接すると共に、当該当接する荷重に由来してシフトロックリンクを前記アンロック位置側に付勢する力が発生する(請求項2)。
この場合には、前記中間位置のシフトロックリンクに対して前記ロックピンが押し当たることで、前記アンロック位置側にシフトロックリンクを付勢できる。前記シフトロックリンクが中間位置のとき、上記所定の解除操作を行えば、前記ロックピンによりシフトロックリンクを押し退けるようにして前記アンロック位置に変位させることができる。
本発明の好適な一態様のシフトレバーユニットにおいては、前記シフトロックリンクが前記ロック位置に位置する状態で前記所定の解除操作が行われたとき、当該シフトロックリンクに対して前記ロックピンが当接すると共に、当該当接する荷重に由来してシフトロックリンクを前記ロック位置に保持する力が発生する(請求項3)。
例えば前記シフトノブを操作しながら前記シフトレバーを搖動させるような無理な操作が行われたような場合など、前記シフトロックリンクによる規制が外れて前記ロックピンの変位が可能となってしまうおそれがある。上記のように前記ロックピンの当接荷重に由来して前記シフトロックリンクを前記ロック位置に保持する力が発生するように構成すれば、前記ロックピンの変位を確実性高く規制でき、上記のような無理な操作に対する信頼性を高めることができる。
本発明の好適な一態様のシフトレバーユニットにおけるアクチュエータは、前記シフトロックリンクに対する係合構造を有すると共に、初期位置である第1位置から第2位置へ変位する可動部材を備え、
この可動部材は、前記第1位置から前記第2位置へ変位したとき、前記ロック位置から前記中間位置へシフトロックリンクを変位させる一方、前記第2位置のとき、前記中間位置から前記アンロック位置へのシフトロックリンクの変位を許容するように構成されている(請求項4)。
この場合には、前記アクチュエータの可動部材の変位を伴うことなく、前記ロックピンの変位に従動した前記アンロック位置へのシフトロックリンクの変位が可能になる。仮に、前記可動部材の位置と前記シフトロックリンクの位置とが1:1の関係にあると、前記所定の解除操作に応じてロックピンを変位させる際、前記シフトロックリンクと共に前記可動部材を変位させる必要がある。
例えばコイルへの通電によりプランジャ等の可動部材を変位させるソレノイドを前記アクチュエータとして採用した場合、前記可動部材の位置と前記シフトロックリンクの位置とが1:1の関係にあると、通電により前記第2位置に可動部材を駆動する構造と、外力によって前記アンロック位置に対応する位置へ前記可動部材が従動できる構造と、を両立させる構造が必要となる。一方、上記のように前記中間位置から前記アンロック位置へのシフトロックリンクの変位を許容する可動部材を採用すれば、上記のような両立させる構造が必要なくなり、比較的簡単な構造のアクチュエータを採用できる。
本発明の好適な一態様のシフトレバーユニットは、前記シフトロックリンクを前記ロック位置に向けて付勢する付勢部材を備えている(請求項5)。
この場合には、前記アクチュエータの非動作中において前記シフトロックリンクを確実性高く前記ロック位置に位置させることができ、動作信頼性を向上できる。
実施例1における、シフトレバーユニットを見込む斜視図。 実施例1における、シフトレバーユニットの側面図。 実施例1における、シフトレバーユニットの側面図。 実施例1における、ディテントロッドの組付構造を示す斜視図。 実施例1における、シフトレバーの断面構造を示す断面図(図3中のA−A線矢視断面図。)。 実施例1における、シフトレバーユニットの組付構造を示す説明図。 実施例1における、シフトボタンを押し込み操作した状態を示す説明図。 実施例1における、ベースブラケットを示す斜視図。 実施例1における、ベースブラケットの第1の側壁部側の側面図。 実施例1における、ベースブラケットの第2の側壁部側の側面図。 実施例1における、シフトロックリンクの正面図及び側面図。 実施例1における、ロック位置のシフトロックリンクを示す説明図(図2中のH部分に対応する拡大図)。 実施例1における、中間位置のシフトロックリンクを示す説明図(図2中のH部分に対応する拡大図)。 実施例1における、アンロック位置のシフトロックリンクを示す説明図(図2中のH部分に対応する拡大図)。
本発明の実施の形態につき、以下の実施例を用いて具体的に説明する。
(実施例1)
本例は、所定のシフト方向にシフトレバー10を操作可能なシフトレバーユニット1に関する例である。この内容について、図1〜図14を用いて説明する。
本例のシフトレバーユニット1は、図1〜図3のごとく、図示しない車両の前後方向に当たるシフト方向にシフトレバー10を操作可能なストレート式のシフトレバーユニットである。このシフトレバーユニット1は、運転者がシフトレバー10を操作しやすいように運転席と助手席との間のセンターコンソールや、運転者に対面するダッシュパネル等に設置される。なお、以下の説明における「シフト方向」は、シフトレバー10の操作方向であって、車両の前後方向に一致している。
このシフトレバーユニット1によれば、車両の前側からシフト方向に沿って配列されたパーキングレンジ(Pレンジ)、リバースレンジ(Rレンジ)、ニュートラルレンジ(Nレンジ)、ドライブレンジ(Dレンジ)、スポーツレンジ(Sレンジ)のうちの何れかをシフト位置として選択できる(図2参照。)。シフトレバーユニット1は、初期シフト位置であるPレンジにシフト位置をロックするシフトロック機能を備えている。
シフトレバーユニット1は、シフトレバー10がベースブラケット3に回動可能な状態で軸支されて構成され、シフトパネル18を介してシフトレバー10の先端が車室側に突き出すように車両に取り付けられる。シフトパネル18には、シフトロック機能を強制解除するための鍵穴180が配設されている。メンテナンス作業等では、この鍵穴180に車両キーを差し込むという強制解除操作によりシフトロック機能を解除できる。通常は、図示しないブレーキペダルの踏み込み操作によってシフトロック機能が解除されるようになっている。
シフトレバー10は、図2〜図4のごとく、先端にシフトノブ5が取り付けられるレバー本体2を中心として構成されている。
レバー本体2は、中空棒状の筒部21の両側面にシフト軸20が立設された樹脂部品であり、ベースブラケット3により回動可能に軸支される。レバー本体2には、シフトレバー10を貫通させるシフトパネル18の長孔を内側からカバーする断面円弧状の湾曲カバー201や、図示しないシフトケーブルを係止するコントロールピン281が立設されたコントロールレバー28等が設けられている。シフトレバーユニット1では、コントロールピン281に係止されたシフトケーブル(図示略)を介してシフトレバー10の回動動作が自動変速機(図示略)側に伝達される。
レバー本体2の両側面のシフト軸20のうち、後述するベースブラケット3の第1の側壁部31側のシフト軸20A(図1、図2及び図6参照。)は、円形状の一定の断面形状を呈している一方、第2の側壁部32側のシフト軸20B(図3、図6参照。)の根元には、断面樽形状の根元部200が設けられている。この根元部200は、円形状の両側を削り取ったような断面樽形状をなし、削り残した部分の幅がシフト軸20Bの直径よりも狭くなっている。詳しくは後述するが、シフト軸20Bの直径よりも幅狭のこの根元部200は、ベースブラケット3に対してシフトレバー10を組み付けるために必須の構成となっている。
筒部21には、図4〜図6のごとく、断面円形状の中空部211(図5参照。)が貫通形成され、シフト操作を規制するロックピン615を設けたディテントロッド61や、シフト操作に適度な操作感を与えるディテントプランジャ62等が内挿配置される。シフトノブ5とは反対側の筒部21の下端側の中空部211の内壁面には、端面に連通するスリット孔210(図6参照。)が穿設されている。このスリット孔210は、ディテントロッド61のロックピン615を進退させるための溝である。
ディテントロッド61は、図4及び図5のごとく、略棒状の軸部611と、円筒状のホルダ部610と、が軸方向に連結された樹脂部品である。
ホルダ部610は、ディテントスプリング616及びディテントプランジャ62を内挿保持するように構成されている。ホルダ部610の外周面には、径方向外周側に突出するようロックピン615が立設されていると共に、軸方向に延在する長孔610Sが穿孔されている。
ロックピン615は、後述するシフトロックリンク15(図6)やディテント部7(図4)との組み合わせにより、不用意なシフト操作を規制するための構成である。ロックピン615は、ホルダ部610の開口端面側に向かって凸状の略楔形状(図12でハッチングで示す形状)を呈する立設ピンである。詳しくは後述するが、ロックピン615のこの略楔形状が、シフトロックリンク15との組み合わせにおいて重要な意義を有している。
ディテントロッド61では、図4及び図5のごとく、軸部611の途中に大径部611Dが設けられていると共に、ホルダ部610の開口端面に隣接して環状の大径部610Dが設けられている。軸部611の途中の大径部611Dの外周面と、ホルダ部610の大径部610Dの外周面と、が中空部211(レバー本体2)の内周面に対する摺動面となっている。このように軸方向に離れた2箇所の大径部610D、611Dの外周面を摺動面に設定することで、ディテントロッド61の姿勢保持を確実にしながら摺動抵抗の抑制を図っている。
ディテントスプリング616は、ばね線材をコイル状に巻回したコイルスプリングである。ディテントスプリング616の一方の端部側の座面は、略円筒状のホルダ部610の底面であり、他方の端部側の座面は、有底筒状のディテントプランジャ62の底面である。これにより、ディテントスプリング616の付勢力は、ディテントプランジャ62を押し出し方向に作用すると共に、ディテントロッド61をシフトノブ5側に向けて押し込むように作用する。
ディテントプランジャ62は、ホルダ部610に内挿される略円筒状のプランジャ胴部621を有し、その先端側に、大径部をなす環状部622と断面末窄まり形状の先端部623とを設けた樹脂部品である。この断面末窄まり形状の先端部623は、円柱形状の先端の両側をテーパ状に削り落としてマイナスドライバーのように形成すると共に、先端に丸みを持たせた形状である。
環状部622の外周面は、レバー本体2の中空部211の内周面に対する摺動面として機能するように形成されている。ディテントプランジャ62は、プランジャ胴部621がホルダ部610に内挿された状態で摺動すると共に、環状部622がレバー本体2の内周面を摺動する。このようにディテントプランジャ62の進退は、後端側のディテントロッド61による摺動支持と、先端側のレバー本体2による摺動支持と、の2カ所の組合せによって、その動作精度が確保されている。
プランジャ胴部621の後端部には、軸方向に穿設されて後端面に連通する2本のスリットが比較的狭い間隔で設けられ、これにより、径方向に弾性変形可能なラッチ片625が形成されている。ラッチ片625の先端には、外周側に凸状をなすラッチ部625Tが設けられている。ラッチ部625Tは、ホルダ部610に挿入し易くするための先端側の傾斜面と、抜け止めを確実にするための反対側の棚面により凸形状が形成されている。このラッチ部625Tは、ホルダ部610の外周面に穿孔された前記長孔610Sに係合し、ディテントプランジャ62の脱落を防止する。
このラッチ部625Tを利用すれば、シフトレバーユニット1の組立に際して、ディテントスプリング616及びディテントプランジャ62を組み付けたサブアッセンブル状態のディテントロッド61を予め準備しておくことが可能である。組立の際は、予めディテントスプリング616及びディテントプランジャ62を組み付けたサブアッセンブル状態のディテントロッド61をレバー本体2の下端の開口端面から挿入すると良い(図4参照。)。
レバー本体2の先端に取り付けられるシフトノブ5は、図3及び図5〜図7のごとく、シフト操作に際して運転者が把持する持ち手をなす部分である。シフトノブ5の運転者側の側面には、シフトボタン50とODボタン4が配設されている。これらの操作ボタンは、シフトノブ5を左手で把持した運転者が親指等で操作可能なよう、運転席側の側面に配置されている。
シフトノブ5は、シフト方向に沿って縦に2分割した構造を呈している。助手席側の分割部分がノブ本体51であり、運転者側の分割部分がノブカバー511である。
ノブ本体51には、シフトボタン50を収容するための有底筒状のシフトボタン収容部500と、ODボタン4を保持するODボタン保持部54と、が設けられている。
シフトボタン収容部500には、押し出し方向の付勢力を発生するコイルスプリング(図示略)を介在してシフトボタン50が収容される。シフトボタン収容部500の内周壁面には、レバー本体2の中空部211に連通する連通孔505が穿孔されている(図5参照。)。レバー本体2に内挿配置されるディテントロッド61の先端が、この連通孔505を介してシフトボタン収容部500内に突出している。
シフトボタン50は、図3及び図5〜図7に示すごとく、シフト操作を可能とするための操作ボタンである。このシフトボタン50は、シフトノブ5の側面から突出する略円柱状のボタン頭部501と、ディテントロッド61の先端が押し付くロッド当接部502と、が押し込み方向に連結された樹脂部品である。
ロッド当接部502には、連通孔505を介して突出するディテントロッド61の先端を収容する収容部502Cが設けられている。前記ディテントスプリング616により軸方向に付勢されたディテントロッド61の先端が押し当たる収容部502Cの天井の高さは、ボタン頭部501に近いほど低くなっている。シフトボタン50を押し込むと、その押し込みに応じてディテントロッド61が押し当たる箇所の天井高さが次第に低くなり、ディテントロッド61が押し出されるように軸方向に変位する。
ODボタン4は、車両のオーバードライブ機能をオンオフするための操作ボタンである。このODボタン4は、押し込み位置を保持するラッチ機構を備えておらず、非操作中は押し戻された初期位置となる。ODボタン4を押し込み操作する毎に、オーバードライブ機能のオンオフを交互に切り換え可能である。
ベースブラケット3は、図6及び図8〜図10のごとく、図示しない車両側に固定された状態でシフトレバー10を軸支する部材である。このベースブラケット3には、シフトパネル18(図1参照。)やシフトレバー10のほか、シフトロックリンク15やソレノイド(アクチュエータ)17等により構成されるシフトロック機構が組付けられる(図6参照。)。
ベースブラケット3は、シフトレバー10の一方のシフト軸20Aを収容する軸孔310を設けた第1の側壁部31を中心に形成され、他方のシフト軸20Bの軸孔320を設けた第2の側壁部32が隙間を介して対面している。第1の側壁部31には、シフトロックリンク15やソレノイド17などシフトロック機構の構成部品を保持する構造や、確実なシフト操作を実現するディテント機構を構成する構造等が設けられているほか、車体側に固定するための取付構造等が設けられている。
第2の側壁部32は、図8及び図9のごとく、シフト軸20Bの軸支が主たる機能であって、第1の側壁部31よりも小ぶりに形成されている。第1の側壁部31の軸孔310が完全な円形である一方、第2の側壁部32の軸孔320は、シフトパネル18側に向けて外部に開口するスリット溝321が連通する不完全な円形となっている。このスリット溝321は、シフトレバー10のシフト軸20Bの幅狭の根元部200(図4参照。)を差し入れ可能な幅で形成されている。
ベースブラケット3に対してシフトレバー10を組み付けるに当たっては、シフト軸20Aの先端が第1の側壁部31の手前に位置するようにし、シフト軸20Bの根元部200を第2の側壁部32のスリット溝321に沿って差し入れる。第2の側壁部32の軸孔320に対してシフト軸20Bが一致するまで差し入れた後、第1の側壁部31側にシフトレバー10全体を移動させて第1の側壁部31側のシフト軸20Aを軸孔310に挿入すれば、ベースブラケット3に対してシフトレバー10を組み付けできる。
第1及び第2の側壁部31、32は、シフトレバー10の回動空間を取り囲む外周のうち、車両の進行方向後ろ側部分及びシフトノブ5とは反対側の下側部分に形成された外周側壁301を介して相互に連結され、シフトレバー10の回動空間を介して対面している。シフトノブ5側に当たる第1及び第2の側壁部31、32の上部には、外周側壁301に代えて、シフトパネル18を支持するためのクランプ300が配置されている。
シフトレバー10の回動空間の下側に当たる外周側壁301の内側表面には、確実なシフト操作を実現するディテント機構を構成する摺動面77が形成されている。摺動面77は、シフトレバー10を操作したときにディテントプランジャ62の先端が押し当たりながら摺動するよう、軸孔310、320と同心、かつ、大径円弧状をなすように形成されている。
この摺動面77は、シフトレバー10に内挿されたディテントプランジャ62の先端部623が押し当たりながら摺動する面である。摺動面77は、シフトレバー10の操作範囲に対応する範囲に渡って形成され、DレンジやPレンジ等の各シフト位置に対応して、それぞれ、凹状の節度溝77T等が設けられている。ディテントスプリング616により突出方向に付勢されたディテントプランジャ62は、断面楔形状の先端部623の幅方向が凹状の節度溝77Tの延在方向に一致する状態で摺動面77に押し当たる。シフト操作の際には、ディテントプランジャ62が摺動面77に押し当たりながら摺動し、これにより、シフト操作に節度感が付与される。
さらに、第1の側壁部31には、図9のごとく、ディテント機構を構成するディテント部7が設けられている。ディテント部7は、外周側の円弧状の壁面70と、軸孔310、320の中心からの距離が異なる内周側の階段状の底面71と、隣り合う底面71間のギャップ面である規制面(規制構造)710と、により形成された空間である。底面71は、シフトレバー10のシフト位置に対応しており、図9中、反時計回り上流側から順番に、Pレンジの底面71P、Rレンジの底面71R、Nレンジ及びDレンジに共通する底面71ND、Sレンジの底面71Sが形成されている。また、Rレンジの底面71RとPレンジの底面71Pとの間には、非常に浅い底面の境界部71Vが設けられている。
第1の側壁部31には、図6及び図10のごとく、シフトロック機構の構成部品を保持する構造として、シフトロックリンク15を回動可能な状態で保持するリンク保持部33や、シフトロックリンク15を駆動するソレノイド17を保持するソレノイド保持部34等が設けられている。リンク保持部33には、シフトロックリンク15を回動可能に軸支する支持軸331が立設されている。
ソレノイド保持部34には、アクチュエータであるソレノイド17の本体を収容して保持するための枠340が形成されている(図10参照。)。ソレノイド保持部34では、周方向の1カ所において枠340が未形成となっており、ソレノイド17のプランジャ170が貫通配置される。プランジャ170が貫通する箇所の外側には、プランジャ170の動作ストローク範囲を規制するための規制構造として、進退方向に隙間を空けて対面する一対の規制壁341、342が設けられている。
リンク保持部33に軸支されるシフトロックリンク15は、図11のごとく、支持軸331に外挿する略円筒状の軸スリーブ150を中心として、カウンターウェイト部151とピンストッパ部152とが直線的に延設された樹脂部品である。ピンストッパ部152の先端には、ロックピン615の変位を規制する規制面152Sが設けられている。さらに、先端部分の片側には、前記強制解除操作に応じて変位するロック解除アーム159(図2参照。)に係合する係合部153が設けられている。この係合部153は、ロック解除アーム159との組み合わせにより、前記強制解除操作によりシフトロックリンク15をアンロック位置(図14に示す位置)に回動変位できるように構成されている。また、軸スリーブ150に近いピンストッパ部152の根元部分には、略円柱状の係止ピン155が立設されている。この係止ピン155には、ソレノイド17のプランジャ170の先端に固定された後述の連結部材171が係止される
ピンストッパ部152の先端には、略V字状の谷形状が設けられ、その表面が前記規制面152Sとなっている。さらに、ピンストッパ部152の先端では、この谷形状に対して図11(a)中の左側の角部が削り取られ、左下がりのテーパー状の傾斜面152Nが形成されている。上記のごとく略楔形状のロックピン615が規制面152Sに押し当たったときに生じる当接荷重は、規制面152Sの谷形状に略楔形状のロックピン615を嵌合させるように作用し、ロック位置にシフトロックリンク15を保持する力となる。一方、ロックピン615の先端が傾斜面152Nに押し当たった際の当接荷重は、ロックピン615を押し退けるように図11(a)中の右回転方向(アンロック位置側の方向)にシフトロックリンク15を付勢する力となる。
カウンターウェイト部151は、軸スリーブ150回りのシフトロックリンク15全体の重量バランスを調整するための重りである。特に、本例のシフトロックリンク15は、ロック位置のときに垂直となり(図12の状態)、アンロック位置(図14の状態)で傾くように設定されている。カウンターウェイト部151を下側に設けることは、アンロック位置からロック位置へ確実に復帰させるために有効に作用する。
軸スリーブ150とカウンターウェイト部151との間には、第1の側壁部31側に保持されたトーションスプリング15S(図6参照。)のトーションバーを係止する係止部157が設けられている。付勢部材の一例であるこのトーションスプリング15Sは、図11(a)中の左回転方向の付勢力、すなわちアンロック位置側からロック位置に復帰させる方向の付勢力をシフトロックリンク15に作用するように構成されている。
ソレノイド保持部34に保持されるソレノイド17は、図12〜図14のごとく、プランジャ170を磁気的に吸引して進退させるアクチュエータである。ソレノイド17は、図示しない円筒状のコイルの中心にプランジャ170が内挿配置されて構成されている。本例のソレノイド17は、可動部材の一例であるプランジャ170がコイルへの通電に応じて引き込まれるプル型のソレノイドである。プランジャ170の先端には、シフトロックリンク15に係止される樹脂製の連結部材171が固定されている。以下の説明では、この連結部171を含めてプランジャ170という。
シフトロックリンク15に対する係合構造を構成する連結部材171は、シフトロックリンク15の係止ピン155を収容する係止孔171Hが先端側に穿孔されていると共に、幅方向両側につば状に延びるフランジ部171Wが中間部分に設けられた樹脂部品である。
係止孔171Hは、プランジャ170の進退方向の形成幅が係止ピン155の直径よりも幅広に形成されている。それ故、シフトロックリンク15の係止ピン155は、係止孔171Hの中でその幅広方向に移動可能である。このように係止孔171Hの中で係止ピン155が移動できるように構成すれば、プランジャ170の進退変位を伴わないシフトロックリンク15の回動変位が可能になる。
フランジ部171Wは、ソレノイド保持部34の上記の一対の規制壁341、342が対面する隙間に収容される。プランジャ170の動作ストロークの範囲は、フランジ部171Wと規制壁341、342との当接によって規制されている。
ソレノイド17の非通電状態では、磁気的な力が作用せずにプランジャ170がフリー状態となる。フリー状態のプランジャ170は、トーションスプリング15Sによって図11中の左回転方向に付勢されたシフトロックリンク15により引き出し方向に付勢され、ベースブラケット3の第1の規制壁341にフランジ部171Wが当接する第1位置となる。そして、このときのシフトロックリンク15の回動位置がロック位置となっている(図12参照。)。
一方、ソレノイド17の通電状態では、ソレノイド17本体側の第2の規制壁342にフランジ部171Wが当接することで、プランジャ170の吸引位置(第2位置)が規制される。ここで、上記のようにシフトロックリンク15はトーションスプリング15Sにより図11(a)中の左回転方向、すなわちロック位置側に付勢されている。そのため、プランジャ170が磁気的に吸引されてソレノイド17本体側に変位するときには、係止孔171Hの内周側面のうちプランジャ17の先端側の内周側面に係止ピン155が当接した状態でシフトロックリンク15が回動変位する。
本例のシフトレバーユニット1では、プランジャ170が上記の第2位置にあって、かつ、係止孔171Hの内周側面のうちプランジャ17の先端側の内周側面に係止ピン155が当接するときのシフトロックリンク15の回動位置がアンロック位置の手前の中間位置となっている(図13参照。)。そして、プランジャ170が第2位置にあって、かつ、係止孔171Hの内周側面のうちソレノイド17本体側の内周側面に係止ピン155が当接するときのシフトロックリンク15の回動位置がアンロック位置となっている(図14参照。)。
以上のような各部品を組み合わせたシフトレバーユニット1の動作について説明する。 初期シフト位置であるPレンジ(特定のシフト位置)にシフトレバー10が位置し、かつ、運転者によるシフトボタン50の操作が行われていないときには、ディテントスプリング616によってシフトノブ5側に付勢されたディテントロッド61のロックピン615がディテント部7の底面71Pに押し付く規制位置となる(図12参照。)。
さらに、ブレーキペダルが操作されていない状態であれば、ソレノイド17が非通電状態となりプランジャ170が前記フリー状態となる。フリー状態のプランジャ170は、トーションスプリング15Sにより図12中の反時計方向に付勢されるシフトロックリンク15により引き出し方向に付勢され、第1の規制壁341にフランジ部171Wが当接する第1位置となる(図12参照。)。このとき、シフトロックリンク15は、第1位置のプランジャ170の係止孔171Hの中で、先端側の内周側面に係止ピン155が当接する状態となり、同図のような直立姿勢のロック位置となる。
このようにシフトロックリンク15がロック位置にあると、図12のごとく、シフトボタン50の操作に応じてロックピン615が変位する移動経路を塞ぐようにシフトロックリンク15の規制面152Sが位置する。これによりロックピン615の変位が規制され、シフトボタン50を操作しても規制構造をなす境界部71Vを乗り越えられる位置へのロックピン615の変位が不可能になる。この状態では、ロックピン615の回動変位を伴うシフトレバー10の操作が不可能となって、Pレンジから他のシフトレンジへのシフト操作が規制される。
図示しない車両のブレーキペダルが踏み込み操作されると、図13のごとく、ソレノイド17への通電に応じてプランジャ170が磁気的に引き込まれ、フランジ部171Wが第2の規制壁342に当接する第2位置を限度としてプランジャ170が変位する。このとき、トーションスプリング15Sによりロック位置側に付勢されたシフトロックリンク15は、係止ピン155が係止孔171Hの先端側の内周側面に当接した状態となり、上記の通りアンロック位置の手間の中間位置となる。
図13のようにシフトロックリンク15が中間位置の場合、シフトボタン50の操作に応じてロックピン615が変位する移動経路上に、規制面152Sに代えて傾斜面152Nが位置する。シフトレバー10がPレンジに位置する状態でブレーキペダルを踏みながらシフトボタン50を押し込むという所定の解除操作を行った場合、シフトロックリンク15の傾斜面152Nにロックピン615が押し当たることになる。上記のごとく、傾斜面152Sに対して略楔形状のロックピン615が押し当たるときの当接荷重は、アンロック位置に向けてシフトロックリンク15を回動させる付勢力に変換される。
ここで、シフトロックリンク15が図13に示す中間位置のとき、幅広の係止孔171Hの中で先端側の内周側面に係止ピン155が当接する状態となっている。シフトロックリンク15にアンロック位置側への付勢力が発生した場合には、前記第2位置に位置したままのプランジャ170の係止孔171Hの中で係止ピン155が変位することで、シフトロックリンク15がアンロック位置に回動できる。そして、図14のごとく、シフトロックリンク15がアンロック位置に変位すれば、境界部71Vを乗り越え可能な解除位置へのロックピン615の変位が可能になり、DレンジやNレンジなど他のレンジへのシフト操作が可能になる。
なお、例えば、Dレンジ(図9参照。)からRレンジにシフト操作するに当たって、底面71NDが共用されるNレンジへはシフトボタン50を操作することなくシフト操作可能である。続いてNレンジからRレンジにシフト操作する際には、Rレンジの底面71Rの方がNレンジの底面71NDよりも浅くロックピン615の回動変位を規制する規制面710が現れる。そのため、Rレンジにシフト操作するに当たっては、底面71Rと底面71NDとの間の規制面710を乗り越えられるよう、シフトボタン50を押し込んでロックピン615を外周側に位置させた上でシフトレバー10を操作する必要がある。
さらに、RレンジからPレンジにシフト操作するに当たっては、シフトボタン50を押し込むことで、境界部71Vを乗り越え可能な外周側の解除位置にロックピン615を変位させてからシフトレバー10を回動操作する必要がある。このとき、ブレーキペダルが操作されていなければ、シフトロックリンク15は、トーションスプリング15Sにより図12における反時計回転方向に付勢されてロック位置に位置している。
RレンジからPレンジへシフトレバー10を操作すると、シフトロックリンク15のピンストッパ部152の側面にロックピン615が押し当たり、そのときの当接荷重がシフトロックリンク15をアンロック位置に向けて付勢するように作用する。このときソレノイド17は非通電状態となっており、フリー状態のプランジャ170は比較的容易にシフトロックリンク15に従動できる。それ故、Pレンジに向かってシフト操作すればシフトロックリンク15が容易にアンロック位置に変位し、これにより、シフトロックリンク15に規制されずにPレンジへのシフト操作が可能になる。
以上のように、本例のシフトレバーユニット1では、シフトロック状態を解除する際に必要となるシフトロックリンク15の変位範囲のうち、中間位置からアンロック位置までの後半の範囲をロックピン615による押し退けによって実現している。そして、ソレノイド17によって駆動するシフトロックリンク15の変位範囲をロック位置から中間位置までの前半に短縮することで、ソレノイド17に要求される動作ストロークを短縮している。
一般的に動作ストロークの長さと吸引力とが反比例の関係にあるソレノイド17について、要求される動作ストロークを短縮できれば、吸引力の確保が容易となり比較的小規模な磁気回路を採用できるようになる。そして、磁気回路を小規模にできれば、ソレノイド17のコンパクト設計や軽量化を実現し易くなり、その製造コストを抑制できるようになる。シフトレバーユニット1においては、小型軽量、低コストのソレノイド17を採用したことで、コンパクト設計や軽量化設計が可能になり、製品コストを抑制できるようになる。
本例では、ロックピン615がシフトロックリンク15を押し退けてアンロック位置に変位させるために適した構成として、略楔形状のロックピン615と、先端角部に傾斜面152Nを設けたシフトロックリンク15と、の組合せ等を採用している。このような構成は、シフトロック状態において確実性高くシフト操作を規制するという目的を鑑みると好ましくない構成である。例えばシフトロック状態下において、シフトボタン50を押し込みながらシフトノブ5を力づくで揺動させるような無理な操作が行われたとき、構成部品の弾性変形等に起因してロックピン615がシフトロックリンク15の傾斜面152Nに押し当たってしまいアンロック位置への押し退けが生じてしまうおそれがある。
そこで、本例の構成では、ロック位置のシフトロックリンク15に対してロックピン615が押し当たる箇所に谷形状を設けている。谷形状の規制面152Sと略楔形状のロックピン615との組み合わせでは、谷形状に対する楔形状の嵌合により、ロックピン615をシフトロックリンク15の規制面152Sに確実性高く保持でき、シフトロック状態下でのシフト操作を確実に規制できる。
本例では、シフトロックリンク15とプランジャ170との間の係合構造において、係止ピン155の直径に対して連結部材171の係止孔171Hを幅広に形成することで、ロックピン615による押し退けによるアンロック位置へのシフトロックリンク15の回動変位を可能としている。これに代えて、第2の規制壁342に代えて、ソレノイド17内部にプランジャ170の引込量を制限する構造を設けると共に、外部からの押込み荷重によって弾性変形を生じるようにこの引込量制限構造を構成することも良い。シフトロックリンク15の傾斜面152Nに対してロックピン615が押し当たったとき、その当接荷重に由来する付勢力により引込量制限構造に弾性変形を生じさせれば、中間位置からアンロック位置へのシフトロックリンク15の回動変位が可能になる。
本例では、シフトボタン50を押し込み操作するという所定の解除操作に応じてシフトロックリンク15が中間位置からアンロック位置に変位するための構成として、ロックピン615がシフトロックリンク15を押し退けるという構成を採用している。これに代えて、シフトボタン50とシフトロックリンク15との間にディテントロッド61以外の伝達部材を介在させ、この部材を介してシフトボタン50の押し込みにより中間位置のシフトロックリンク15がアンロック位置に変位するように構成することも良い。例えば、強制解除操作のためのロック解除アーム159を上記の伝達部材として利用することも良い。
以上のごとく本発明の実施例を詳細に説明したが、これらの実施例は、特許請求の範囲に包含される技術の一例を開示しているにすぎない。言うまでもなく、実施例の構成や数値等によって、特許請求の範囲が限定的に解釈されるべきではない。特許請求の範囲は、公知技術や当業者の知識等を利用して実施例を多様に変形、変更、あるいは適宜組み合わせた技術を包含している。
1 シフトレバーユニット
10 シフトレバー
15 シフトロックリンク
15S トーションスプリング(付勢部材)
150 軸スリーブ
152 ピンストッパ部
152N 傾斜面
152S 規制面
155 係止ピン
157 係止部
17 ソレノイド(アクチュエータ)
170 プランジャ(可動部材)
171 連結部材
171H 係止孔
2 レバー本体
20 シフト軸
3 ベースブラケット
31、32 側壁部
331 支持軸
34 ソレノイド保持部
4 ODボタン
5 シフトノブ
50 シフトボタン
61 ディテントロッド
615 ロックピン
616 ディテントスプリング
62 ディテントプランジャ
7 ディテント部
71 底面
710 規制面

Claims (5)

  1. 複数のシフト位置のうちの何れかを選択するシフト操作を受け付けるシフトレバーユニットであって、
    特定のシフト位置から他のシフト位置へのシフト操作をできなくする規制位置に付勢されている一方、運転者による所定の解除操作により当該シフト操作を許容する解除位置に変位するロックピンと、
    前記規制位置から前記解除位置へのロックピンの変位を規制するロック位置、及び当該ロックピンの変位を許容するアンロック位置に変位可能なシフトロックリンクと、
    前記ロック位置のシフトロックリンクを前記アンロック位置側に変位させるアクチュエータと、を備え、
    該アクチュエータは、前記ロック位置と前記アンロック位置との間の中間的な位置である中間位置まで前記シフトロックリンクを変位させるように構成され、
    前記シフトロックリンクは、前記中間位置にあるとき、前記所定の解除操作に応じて前記アンロック位置に変位するように構成されているシフトレバーユニット。
  2. 請求項1において、前記シフトロックリンクが前記中間位置に位置する状態で前記所定の解除操作が行われたとき、当該シフトロックリンクに対して前記ロックピンが当接すると共に、当該当接する荷重に由来してシフトロックリンクを前記アンロック位置側に付勢する力が発生するように構成されているシフトレバーユニット。
  3. 請求項1又は2において、前記シフトロックリンクが前記ロック位置に位置する状態で前記所定の解除操作が行われたとき、当該シフトロックリンクに対して前記ロックピンが当接すると共に、当該当接する荷重に由来してシフトロックリンクを前記ロック位置に保持する力が発生するように構成されているシフトレバーユニット。
  4. 請求項1〜3のいずれか1項において、前記アクチュエータは、前記シフトロックリンクに対する係合構造を有すると共に、初期位置である第1位置から第2位置へ変位する可動部材を備え、
    この可動部材は、前記第1位置から前記第2位置へ変位したとき、前記ロック位置から前記中間位置へシフトロックリンクを変位させる一方、前記第2位置のとき、前記中間位置から前記アンロック位置へのシフトロックリンクの変位を許容するように構成されているシフトレバーユニット。
  5. 請求項4において、前記シフトロックリンクを前記ロック位置に向けて付勢する付勢部材を備えているシフトレバーユニット。
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