JP2016083914A - カートリッジ及び液体消費装置 - Google Patents

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Abstract

【課題】貯留室内をスムーズに移動可能なフロートを備えたカートリッジを提供する。【解決手段】インクカートリッジ30は、液体が貯留された第1インク室35と、第1インク室35からインクが流入可能な第2インク室36と、第1インク室35からインクを流出させるインク供給部60と、上記インク供給室61を閉塞する第1封止部材80及び第2封止部材81と、第1インク室36に貯留された液体より比重が小さく且つ第2インク室36内を移動可能なフロート92とを備え、第1封止部材80及び第2封止部材81によるインク供給室61の閉塞が解除される前の第2インク室36には、インクが貯留されていない。【選択図】図5

Description

本発明は、液体を流出可能な状態で貯留するカートリッジに関する。
従来より、液体を流出可能な状態で貯留するカートリッジが知られている。当該カートリッジが液体消費装置に装着されることによって、流出された液体が消費される。このようなカートリッジにおいて、貯留された液体の有無或いは液体の残量は、液体消費装置を使用するユーザにとって必要な情報である。例えば特許文献1、2には、インクジェット記録装置に用いられるインクカートリッジ内のインクの有無或いはインクの残量を知る方法として、貯留室内に設けられたフロートを使用してインクの液面を検出する方法が記載されている。
特許文献1に記載のインクカートリッジにおいて、アームに支持された浮力体(フロート)は、このインクカートリッジ内に十分なインクの残量があるときはインク中に沈んでいる。一方、インクの残量が少なくなって液面が下降すると、浮力体の一部が液面から露出し、さらに液面が下降するのに追従して浮力体が下降する構成となっている。また、特許文献2のインク容器(インクカートリッジ)において、浮動部材(フロート)は、常時液面に浮いており、液面の下降に追従して下降する構成となっている。
特開2008−254194号公報 特開平8−281966号公報
上記のようなカートリッジにおいて、運搬中の振動等によって貯留室内に気泡が発生することがある。そして、貯留室の内壁面とフロートとの間に付着した気泡がフロートの動きを阻害することにより、貯留室内の液体の有無或いは液体の残量を適切に検出することができない可能性がある。
本発明は、上記の事情に鑑みてなされたものであり、その目的は、貯留室内をスムーズに移動可能なフロートを備えたカートリッジを提供することにある。
本発明に係るカートリッジは、液体が貯留された第1貯留室と、連通路を通じて上記第1貯留室から液体が流入可能な第2貯留室と、上記第1貯留室又は上記第2貯留室から液体を流出させる液体供給部と、上記連通路を閉塞する閉塞部材と、上記第1貯留室に貯留された液体より比重が小さく且つ上記第2貯留室内を移動可能なフロートとを備える。そして、上記閉塞部材による上記連通路の閉塞が解除される前の上記第2貯留室には、液体が貯留されていない。
上記構成によれば、連通路の閉塞が解除される前の第2貯留室に気泡が発生するのを防止することができる。その結果、第2貯留室内の液体の液面の変化に追従したフロートの移動がスムーズになる。
本発明によれば、フロートへの気泡の付着を抑制することができるので、第2貯留室内の液体の液面の変化に追従してスムーズに移動可能なフロートを備えたカートリッジを得ることができる。
図1は、実施形態に係るカートリッジ装着部110を備えたプリンタ10の内部構造を模式的に示す模式断面図である。 図2は、カートリッジ装着部110のケース101の奥面の構造を示す部分斜視図である。 図3は、インクカートリッジ30の外観構成を示す斜視図であって、(A)はフレーム31にフィルム44が溶着された状態を示し、(B)はフレーム31とフィルム44との分解斜視図である。 図4は、プリンタ10の機能ブロック図である。 図5は、カートリッジ装着部110に挿入されたインクカートリッジ30とインクニードル102とが離間している状態を示す図である。 図6は、カートリッジ装着部110へインクカートリッジ30が装着された直後のインクカートリッジ30及びカートリッジ装着部110の状態を示す図である。 図7は、カートリッジ装着部110へインクカートリッジ30が装着され且つ被検出部93が検出位置に達したインクカートリッジ30及びカートリッジ装着部110の状態を示す図である。 図8は、インクが消費されて被検出部93が検出位置から外れた時点におけるインクカートリッジ30及びカートリッジ装着部110の状態を示す図である。 図9は、残量判定処理のフローチャートである。 図10は、変形例に係るインクカートリッジ30及びカートリッジ装着部110の状態を示す図であって、(A)はカートリッジ装着部110へインクカートリッジ30が装着された直後、(B)はカートリッジ装着部110へインクカートリッジ30が装着され且つ被検出部95が検出位置に到達した状態を示す。
以下、適宜図面を参照して本発明の実施形態について説明する。なお、以下に説明される実施形態は本発明が具体化された一例にすぎず、本発明の要旨を変更しない範囲で実施形態を適宜変更できることは言うまでもない。
[プリンタ10の概要]
図1に示されるように、プリンタ10は、インクジェット記録方式に基づいて、記録用紙に対してインク滴を選択的に吐出することにより画像を記録するものである。プリンタ10(液体消費装置の一例)は、記録ヘッド21(液体消費部の一例)と、インク供給装置100と、記録ヘッド21及びインク供給装置100を接続するインクチューブ20とを備えている。インク供給装置100には、カートリッジ装着部110(装着部の一例)が設けられている。カートリッジ装着部110には、インクカートリッジ30(カートリッジの一例)が装着され得る。カートリッジ装着部110には、その一面に開口112が設けられている。インクカートリッジ30は、開口112を通じてカートリッジ装着部110に挿入向き56に挿入され、或いはカートリッジ装着部110から脱抜向き55に抜き出される。
インクカートリッジ30には、プリンタ10で使用可能なインク(液体の一例)が貯留されている。カートリッジ装着部110にインクカートリッジ30の装着された状態において、インクカートリッジ30と記録ヘッド21とは、インクチューブ20で接続されている。記録ヘッド21にはサブタンク28が設けられている。サブタンク28は、インクチューブ20を通じて供給されるインクを一時的に貯留する。記録ヘッド21は、インク
ジェット記録方式によって、サブタンク28から供給されたインクをノズル29から選択的に吐出する。具体的には、記録ヘッド21に設けられたヘッド制御基板21Aから各ノズル29に対応して設けられたピエゾ素子29A(アクチュエータの一例)に選択的に駆動電圧が印加される。これにより、ノズル29から選択的にインクが吐出される。
プリンタ10は、以下のような記録用紙搬送機構を備えている。すなわち、給紙トレイ15から給紙ローラ23によって搬送路24へ給送された記録用紙は、搬送ローラ対25によってプラテン26上へ搬送される。記録ヘッド21は、プラテン26上を通過する記録用紙に対してインクを選択的に吐出する。これにより、記録用紙に画像が記録される。プラテン26を通過した記録用紙は、排出ローラ対27によって、搬送路24の最下流側に設けられた排紙トレイ16に排出される。
[インク供給装置100]
インク供給装置100は、図1に示されるように、プリンタ10に設けられている。インク供給装置100は、プリンタ10が備える記録ヘッド21にインクを供給するものである。インク供給装置100は、インクカートリッジ30を装着可能なカートリッジ装着部110を備えている。カートリッジ装着部110は、ケース101と、インクニードル102(液体抽出管或いは閉塞解除部材の一例)と、センサ103(検出部の一例)とを備えている。
なお、図1においては、カートリッジ装着部110にインクカートリッジ30が装着された状態が示されている。カートリッジ装着部110には、図2に示されるように、シアン、マゼンタ、イエロー、ブラックの各色に対応する4つのインクカートリッジ30が収容可能である。また、インクニードル102及びセンサ103は、4つのインクカートリッジ30それぞれに対応して、4つずつ設けられている。
[インクニードル102]
ケース101には、開口112が形成されている。また、ケース101は、開口112とは反対側に位置する奥面を備えている。インクニードル102は、図1及び図2に示されるように、ケース101の奥面から脱抜向き55に突出している。インクニードル102は、ケース101の奥面において、インクカートリッジ30のインク供給部60(液体供給部の一例)に対面し得る位置に配置されている。インクニードル102は、内部に液体流路が形成された管状の樹脂針であって、その突出端側に開口が設けられており、基端側にインクチューブ20が接続されている。インクカートリッジ30の第1インク室35内のインクは、インク供給部60に進入したインクニードル102を通じてインクチューブ20に流出される。
[センサ103]
センサ103は、図1及び図2に示されるように、インクニードル102より鉛直方向の上方において、ケース101の奥面から脱抜向き55に突出している。センサ103は、幅方向51に対向して配置された発光部104及び受光部105を備える。カートリッジ装着部110に装着されたインクカートリッジ30は、発光部104及び受光部105の間に配置される。換言すれば、発光部104及び受光部105は、カートリッジ装着部110に装着されたインクカートリッジ30を挟んで対向配置されている。
インクカートリッジ30の内部空間のうち、カートリッジ装着部110にインクカートリッジ30が装着されたときに発光部104及び受光部105を結ぶ仮想線と重なる位置を、検出位置と定義する。すなわち、検出位置とは、発光部104から受光部105に至る光路と重なる位置となる。換言すれば、センサ103は、検出位置に対面して設けられていることとなる。なお、本実施形態において、発光部104から出力される光の光路は
、幅方向51に一致する。
センサ103は、発光部104から出力された光が受光部105で受光されたか否かに応じて異なる信号を出力する。例えば、センサ103は、発光部104から出力された光が受光部105で受光できない(すなわち、受光強度が所定の強度未満である)ことを条件として、ローレベル信号(検出信号の一例であって、「信号レベルが閾値レベル未満の信号」を指す。)を制御部130(図4参照)出力する。一方、センサ103は、発光部104から出力された光が受光部105で受光できた(すなわち、受光強度が所定の強度以上である)ことを条件として、ハイレベル信号(非検出信号の他の例であって、「信号レベルが閾値レベル以上の信号」を指す。)を制御部130に出力する。なお、本実施形態における発光部104は、例えば、インクカートリッジ30の壁(すなわち、後述するフレーム31)及びインクを透過し、且つ被検出部93(図3(B)参照)を透過しない光(例えば、赤外光)を出力する。
[インクカートリッジ30]
インクカートリッジ30は、図3に示されるように、第1インク室35(第1貯留室の一例)及び第2インク室36(第2貯留室の一例)を区画するフレーム31を有する。このインクカートリッジ30は、第1インク室35に貯留されたインクをインク供給部60を通じて外部に供給する。インクカートリッジ30は、図3に示された起立姿勢(装着姿勢の一例)、つまり、同図の下側の面を底面とし、同図の上側の面を上面として、カートリッジ装着部110に対して挿入及び取出方向50(着脱方向の一例)に沿って挿抜される。本実施形態では、挿入及び取出方向50は水平方向である。また、起立姿勢におけるインクカートリッジ30の幅方向51及び奥行き方向53もそれぞれ水平方向である。また、起立姿勢におけるインクカートリッジ30の高さ方向52は重力方向(鉛直方向)である。脱抜向き55及び挿入向き56は、各々が挿入及び取出方向50に沿う向きであり、且つ互いに反対の向きである。また、挿入及び取出方向50は、奥行き方向53に一致する。
フレーム31は、図3(A)に示されるように、外形が概ね直方体であり、幅方向(左右方向)51に細く、高さ方向(上下方向)52及び奥行き方向(前後方向)53の寸法が幅方向51の寸法よりも大きい扁平形状である。フレーム31は、図3(B)に示されるように、奥行き方向53から平面視したときに少なくとも部分的に重なり合う前壁40及び後壁41と、高さ方向52から平面視したときに少なくとも部分的に重なり合う上壁39及び下壁42と、幅方向51の一方側(図3(B)の例では、前壁40側からフレーム31を平面視したときに右側)に配置された右壁38とで構成されている。インクカートリッジ30がカートリッジ装着部110へ装着されるときに前方側となる(換言すれば、挿入向き56を向く)のが前壁40であり、後方側となる(換言すれば、脱抜向き55を向く)のが後壁41である。上記の各壁は、センサ103の発光部104から出力される光を透過させる。
前壁40は、図3(B)に示されるように、第1壁40A、第2壁40B、及び接続壁40Cで構成されている。第1壁40A及び第2壁40Bは、奥行き方向53から平面視した時に、後壁41と少なくとも部分的に重なり合う。第1壁40Aは、高さ方向52において第2壁40Bより上方で、且つ奥行き方向53において第2壁40Bより前方に位置している。換言すれば、第2壁40Bは、高さ方向52において第1壁40Aより下方で、且つ奥行き方向53において第1壁40Aより後方に位置している。接続壁40Cは、第1壁40A及び第2壁40Bと交差(図3(B)の例では、上壁39及び下壁42と平行)し、且つ第1壁40Aの下端と第2壁40Bの上端とを接続する。なお、本実施形態の接続壁40Cは、図6に示されるように、検出位置の直下に配置されている。
フレーム31の幅方向51の他方側(図3(B)の例では、前壁40側からフレーム31を平面視したときに左側)は、開放されている。フレーム31の開放された面は、フィルム44によって封止される。フィルム44の外形は、幅方向51から平面視した場合のフレーム31の外形と概ね一致する。フィルム44は、フレーム31の幅方向51の他方側(左側)に配置されて、幅方向51における第1インク室35及び第2インク室36の左壁37を構成する。フィルム44は、上壁39、前壁40、後壁41、下壁42、及び後述する隔壁43の左端面に熱溶着される。フィルム44は、センサ103の発光部104から出力される光を透過させる。また、フィルム44は、外側から不図示のカバーによって覆われていてもよい。カバーは、センサ103の発光部104から出力される光を透過させる。
[第1インク室35、第2インク室36]
フレーム31の内部空間は、隔壁43によって第1インク室35と第2インク室36とに区画されている。隔壁43は、奥行き方向53において前壁40と後壁41との間に設けられている。また、隔壁43は、左壁37、右壁38、上壁39、及び下壁42の内面に接続されている。そして、隔壁43は、フレーム31の内部空間を、奥行き方向53の後方側の第1インク室35(左壁37、右壁38、上壁39、後壁41、及び下壁42の内面と、隔壁43の後面と、インク供給部60の外壁の外面で囲まれる空間)と、奥行き方向53の前方側の第2インク室36(左壁37、右壁38、上壁39、前壁40、及び下壁42の内面と、隔壁43の前面と、インク供給部60の外壁の外面で囲まれる空間)とに区画する。すなわち、本実施形態における第1インク室35及び第2インク室36は、奥行き方向53において隣接している。隔壁43よりも後方に位置するインク供給部60の外壁及び下壁42は、第1インク室35の底壁となる。隔壁43よりも前方に位置するインク供給部60の外壁及び下壁42は、第2インク室36の底壁となる。
未使用状態のインクカートリッジ30において、第1インク室35にはインクが貯留されており、第2インク室36にはインクが貯留されていない。また、第2インク室36は、インク供給部60を通じて第1インク室35からインクが流入可能となっている。すなわち、第1インク室35と第2インク室36とは、インク供給室61を通じて連通され得る。但し、未使用状態のインクカートリッジ30において、第1インク室35と第2インク室36との間の連通は、遮断されている。
上壁39には、図3に示されるように、貫通孔39A、39B(大気連通孔の一例)が設けられている。貫通孔39Aは、第1インク室35とインクカートリッジ30の外部とを連通させる。貫通孔39Bは、第2インク室36とインクカートリッジ30の外部とを連通させる。すなわち、第1インク室35及び第2インク室36は、貫通孔39A、39Bを通じて大気に連通される。なお、貫通孔39A、39Bの位置は上壁39に限定されず、起立姿勢のインクカートリッジ30における第1インク室35及び第2インク室36内のインクの液面より上方であればよい。
貫通孔39A、39Bは、半透膜45によって封止されている。半透膜45は、インクの通過を遮断し且つ気体の通過を許容する微小な孔を有する多孔質膜であり、例えば、ポリテトラフルオロエチレン、ポリクロロトリフルオロエチレン、テトラフルオロエチレン−ヘキサフルオロプロピレン共重合体、テトラフルオロエチレン−パーフルオロアルキルビニルエーテル共重合体、テトラフルオロエチレン−エチレン共重合体などのフッ素樹脂からなる。
[センサアーム90]
第2インク室36の内部には、図3(B)に示されるように、センサアーム90が設けられている。センサアーム90は、第2インク室36の内部において幅方向51に延びる
回動軸94周りに回動可能なアーム91と、アーム91の一端(図3(B)の例では、後端)に設けられたフロート92と、アーム91の他端(図3(B)の例では、前端)に設けられた被検出部93とで構成されている。フロート92は、第1インク室35に貯留されたインクより比重が小さく、且つ被検出部93より重い。被検出部93は、センサ103の発光部104から出力される光を遮光する。フロート92及び被検出部93は、互いに連動して第2インク室36内を移動可能に構成されている。
上記構成のセンサアーム90は、第2インク室36内に貯留されたインクの量に応じて、回動軸94を中心として回動する。例えば、第2インク室36内のインクの液面が上昇すると、フロート92が上昇し且つ被検出部93が降下する向き(第1向きの一例であって、図5の時計回り)にアーム91が回動する。一方、第2インク室36内のインクの液面が降下すると、フロート92が降下し且つ被検出部93が上昇する向き(第2向きの一例であって、図5の反時計回り)にアーム91が回動する。そして、例えば図5に示されるように、第2インク室36内にインクが貯留されていない場合において、フロート92は、第2インク室36の底壁(すなわち、インク供給部60の外壁)に当接する。その結果、被検出部93は、検出位置と異なる位置に配置される。一方、図7に示されるように、第2インク室36内のインクの液面が検出位置より上方に位置する場合において、被検出部93は、接続壁40Cの上面に当接されて、検出位置に配置される。
[インク供給部60]
インク供給部60は、図3(A)及び図5に示されるように、外形が概ね円筒形状であって、その内部空間にインク供給室61が形成されている。インク供給部60には、インク供給室61とインク供給部60の外部とを連通させる開口62、63、64、65が設けられている。開口62は、奥行き方向53の一方側(図3(A)の例では、前方側)の端面に設けられている。開口63は、奥行き方向53の他方側(図3(A)の例では、後方側)の端面に設けられている。開口64、65は、インク供給部60の側面において、奥行き方向53に離間して設けられている。本実施形態における開口64は、開口65より後方側に設けられている。
インク供給部60は、図3(B)に示されるように、前壁40(より具体的には、第2壁40B)及び隔壁43の下部に設けられた貫通孔40D、43Aに対して奥行き方向53に挿入されることによって、フレーム31に固定される。すなわち、貫通孔40D、43Aは、幅方向51及び高さ方向52に対応する位置において、第2壁40B及び隔壁43を厚み方向(すなわち、奥行き方向53)に貫通している。一例として、貫通孔40D、43Aの位置において、インク供給部60の外壁と第2壁40B及び隔壁43との間の隙間には接着材が充填されている。他の例として、貫通孔40D、43Aの位置において、インク供給部60の外壁と第2壁40B及び隔壁43との間に隙間が生じないように、インク供給部60の外壁と第2壁40B及び隔壁43とは互いに溶着されている。
また、本実施形態におけるインク供給部60の外壁は、フレーム31に取り付けられた状態において、第1インク室35及び第2インク室36の底壁の少なくとも一部を構成する。換言すれば、インクカートリッジ30の装着姿勢において、第1インク室35及び第2インク室36とインク供給室61とは、インク供給部60の外壁(換言すれば、第1インク室35及び第2インク室36の底壁)を挟んで互いに隣接している。
また、インク供給部60がフレーム31に取り付けられた状態において、開口62はインクカートリッジ30の外部に露出されており、開口63、64は第1インク室35に露出されており、開口65は第2インク室36に露出されている。換言すれば、開口62はインクカートリッジ30の外部に露出されたインク供給部60の外壁に設けられており、開口63、64は第1インク室35を画定するインク供給部60外壁に設けられており、
開口65は第2インク室36を画定するインク供給部60の外壁に設けられている。これにより、開口62は、インク供給室61とインクカートリッジ30の外部とを連通させる。開口63、64は、インク供給室61と第1インク室35とを連通させる。開口65は、インク供給室61と第2インク室36とを連通させる。
また、インク供給部60の先端には、図5に示されるように、シール部材70と、キャップ72とが取り付けられている。さらに、インク供給室61には、弁体76と、第1封止部材80及び第2封止部材81と、コイルバネ82とが収容されている。弁体76、第1封止部材80、及び第2封止部材81は閉塞部材の一例であり、コイルバネ82は付勢部材の一例である。
シール部材70は、図5に示されるように、外径寸法がインク供給部60の外径寸法と概ね一致する円板形状である。シール部材70は、開口62が形成されたインク供給部60の前端に液密的に密着される。また、シール部材70には、中央部を厚み方向(すなわち、奥行き方向53)に貫通する貫通孔71が形成されている。この貫通孔71は、インク供給部60の内外を連通させる。なお、貫通孔71の直径は、インクニードル102の外径寸法より僅かに小さい。シール部材70は、例えば、ゴム等の弾性材料によって形成されている。
キャップ72は、図5に示されるように、円板形状の蓋部73と、蓋部73の厚み方向(すなわち、奥行き方向53)の一方側の壁面から突出する円筒形状の円筒部74とで構成される。また、蓋部73には、中央部を厚み方向に貫通する貫通孔75が形成されている。貫通孔75の直径は、貫通孔71より大きい。円筒部74は、貫通孔75を囲む位置に設けられている。蓋部73は、奥行き方向53においてインク供給部60と反対側からシール部材70に当接する。すなわち、シール部材70は、奥行き方向53においてインク供給部60の前端と蓋部73とに挟まれている。円筒部74は、シール部材70の外周面及びインク供給部60の外周面の一部を覆う。キャップ72は、シール部材70をインク供給部60の前端に保持する。キャップ72は、例えば、樹脂材料によって形成されている。
弁体76は、図5に示されるように、外形が概ね円筒形状である。また、弁体76の奥行き方向53の一端には、当接面77が設けられている。また、弁体76の奥行き方向53の他端には、開口78が設けられている。さらに、当接面77の近傍において、弁体76の側面には、開口79が設けられている。開口78、79は、弁体76の内部空間と弁体76の外部とを連通させる。弁体76の外径寸法は、インク供給部60の内径寸法(すなわち、インク供給室61の直径)より小さい。弁体76は、当接面77をシール部材70に対面させ、開口78を開口63に対面させた状態で、奥行き方向53に移動可能にインク供給室61内に配置されている。弁体76は、第1封止部材80及び第2封止部材81より剛性の高い材料(例えば、樹脂材料)によって形成されている。
第1封止部材80及び第2封止部材81は、図5に示されるように、弁体76の外周面から径方向外向きに突出し且つ周方向に連続している。第1封止部材80及び第2封止部材81は、例えば、弁体76に外嵌されたOリングである。第1封止部材80及び第2封止部材81は、例えば、ゴム等の弾性材料によって形成されている。第1封止部材80及び第2封止部材81は、奥行き方向53に離間して設けられている。具体的には、第1封止部材80は、第2封止部材81より開口63側(以下、「後方側」とも表記する。)に配置されている。換言すれば、第2封止部材81は、第1封止部材80より開口62側(以下、「前方側」とも表記する)に配置されている。また、第2封止部材81は、開口79より後方側に配置されている。
第1封止部材80及び第2封止部材81は、インク供給部60の内面に液密的に密着する。第1封止部材80及び第2封止部材81が取り付けられた弁体76がインク供給室61に挿入されていない状態において、第1封止部材80及び第2封止部材81の外径寸法は、インク供給部60の内径寸法より大きい。すなわち、インク供給部60の内面に密着した第1封止部材80及び第2封止部材81は、外径寸法を減じる向きに弾性変形する。そして、第1封止部材80及び第2封止部材81は、弁体76と共にインク供給室61内を奥行き方向53に移動する。第1封止部材80及び第2封止部材81は、弁体76が移動することによって、インク供給部60の内面に対して摺動する。
すなわち、第1封止部材80より後方側におけるインク供給室61の第1空間と、第2封止部材81より前方側におけるインク供給室61の第2空間とは、弁体76の外側において遮断されている。一方、第1空間と第2空間とは、開口78、79及び弁体76の内部空間を通じて連通されている。連通された開口63、第1空間、開口78、弁体76の内部空間、開口79、及び第2空間は、第1インク室35とインクカートリッジ30の外部とを連通させる液体供給路の一例である。
コイルバネ82は、開口63と弁体76との間に配置される。具体的には、コイルバネ82は、一端が開口63の周縁部に当接され、他端が弁体76の開口78の周縁部或いは第1封止部材80に当接されている。このコイルバネ82は、弁体76を前方側へ向けて奥行き方向53に付勢する。但し、コイルバネ82に代えて、板バネ等の他の付勢部材を用いてもよい。
[制御部130]
プリンタ10は、さらに制御部130を備える。制御部130は、図4に示されるように、CPU131、ROM132、RAM133、EEPROM134、及びASIC135を備えており、これらは内部バス137によって接続されている。ROM132には、CPU131が各種動作を制御するためのプログラムなどが格納されている。RAM133は、CPU131が上記プログラムを実行する際に用いるデータや信号等を一時的に記録する記憶領域、或いはデータ処理の作業領域として使用される。EEPROM134には、電源オフ後も保持すべき設定やフラグ等が格納される。なお、CPU131、ROM132、RAM133、EEPROM134、及びASIC135は、その一部又は全部が1つのICチップで構成されていてもよいし、複数のICチップに分かれて構成されていてもよい。
制御部130は、不図示のモータを駆動させることによって、給紙ローラ23、搬送ローラ対25、及び排出ローラ対27を回転させる。また、制御部130は、記録ヘッド21を制御することによって、ノズル29にインクを吐出させる。具体的には、制御部130は、ピエゾ素子29Aに印加する駆動電圧の大きさを示す制御信号をヘッド制御基板21Aに出力する。ヘッド制御基板21Aは、制御部130から取得した制御信号に示される大きさの駆動電圧を、各ノズル29に設けられたピエゾ素子29A(アクチュエータの一例)に印加することによって、当該ノズル29にインクを吐出させる。また、制御部130は、プリンタ10やインクカートリッジ30に関する情報や各種メッセージを表示部109に表示させる。さらに、制御部130は、センサ103から出力された信号を取得する。
次に、図5〜図8を参照して、インクカートリッジ30をカートリッジ装着部110に装着する過程における弁体76及びセンサアーム90の動きと、センサ103から出力される信号の変化とを説明する。図5は、カートリッジ装着部110に挿入されたインクカートリッジ30とインクニードル102とが離間している状態を示す。図5に示されるインクカートリッジ30において、弁体76は第1位置に位置している。また、被検出部9
3は検出位置と異なる位置に位置しているので、センサ103はハイレベル信号を制御部130に出力する。
第1位置の弁体76は、コイルバネ82によって前方側に押圧されている。その結果、弁体76の当接面77は、貫通孔71の周縁部においてシール部材70に液密的に密着する。これにより、貫通孔71が閉塞される。また、第1封止部材80は、開口64より前方側で且つ開口65より後方側において、インク供給部60の内面に液密的に密着する。これにより、開口64、65の間の連通が遮断される。さらに、第2封止部材81は、開口62、71、75、79より後方側で且つ開口65より前方側において、インク供給部60の内面に液密的に密着する。これにより、開口62、71、75、79と開口65との間の連通が遮断される。
次に、図6は、インクカートリッジ30がカートリッジ装着部110に装着された(インクカートリッジ30からインクが流出可能となった)直後の状態を示す。カートリッジ装着部110にインクカートリッジ30が装着される過程において、弁体76は、貫通孔75、71を通じてインク供給室61に進入したインクニードル102に押圧されることによって、コイルバネ82の付勢力に抗して第1位置より後方側の第2位置に移動する。
第2位置の弁体76の当接面77は、シール部材70から離間している。また、インクニードル102が貫通孔71に圧入されている。すなわち、インクニードル102は、貫通孔71を画定するシール部材70の周壁面に接触して、当該周壁面を径方向に弾性変形させると共に、その先端がインク供給室61内に位置している。その結果、第1インク室35内のインクの一部は、開口63、前述の第1空間、開口78、弁体76の内部空間、開口79、及び前述の第2空間(すなわち、液体供給路)を通じて、インクニードル102の内部空間に流出可能となる。
また、第1封止部材80は、開口63より前方側で且つ開口64より後方側において、インク供給部60の内面に液密的に密着する。これにより、開口63、64の間の連通が遮断され且つ開口64、65が連通される。さらに、第2封止部材81は、開口62、71、75、79より後方側で且つ開口65より前方側において、インク供給部60の内面に液密的に密着する。これにより、開口62、71、75、79と開口65との間の連通が遮断される。
その結果、第1インク室35内のインクの一部は、開口64を通じてインク供給室61(より具体的には、第1封止部材80及び第2封止部81の間におけるインク供給室61の内面と弁体76の外周面との間の閉鎖空間)に流出し、さらに開口65を通じて第2インク室36に流入する。連通された開口64、インク供給室61、及び開口65は、第1インク室35と第2インク室36とを連通させる連通路の一例である。
一方、図6は連通路が連通された直後の状態を図示しており、第2インク室36には未だインクが流入していない。その結果、被検出部93が検出位置と異なる位置に配置されている。その結果、受光部105は、発光部104から出力された光を受光して、ハイレベル信号を制御部130に出力する。
次に、図7は、インクカートリッジ30がカートリッジ装着部110に装着された時点(すなわち、図6の状態)から所定の時間が経過した後の状態を示す。すなわち、弁体76、第1封止部材80、及び第2封止部材81の位置は、図6の状態と同じである。
一方、第2インク室36には、前述の連通路を通じて第1インク室35内のインクが流入する。そして、当該連通路が連通されてから所定の時間が経過すると、第1インク室3
5内のインクの液面と、第2インク室36内のインクの液面とは、同一の高さとなる。また、第2インク室36内のインク液面の上昇に伴って、被検出部93が接続壁40Cに当接する位置までセンサアーム90が第1向きに回動する。その結果、検出位置に到達した被検出部93によって発光部104から出力された光が遮光されるので、受光部105は、当該光を受光することができずに、ローレベル信号を制御部130に出力する。
次に、図8は、センサ103から出力される信号がハイレベル信号からローレベル信号に変化した時点(すなわち、図7の状態)からさらに所定の時間が経過した後の状態を示す。すなわち、弁体76、第1封止部材80、及び第2封止部材81の位置は、図6及び図7の状態と同じである。
一方、記録ヘッド21からインクが吐出されるのに応じて、第1インク室35内のインクは、前述の液体供給路を通じてインクカートリッジ30の外部に流出される。また、第2インク室36内のインクは、水頭差によって前述の連通路を逆流して第1インク室35内に流出する。そして、第2インク室36内のインクの液面の降下に伴って、フロート92が第2インク室36の底壁に当接する位置までセンサアーム90が第2向きに回動する。その結果、被検出部93が検出位置と異なる位置に移動されるので、受光部105は、発光部104から出力された光を受光して、ハイレベル信号を制御部130に出力する。
[制御部130の動作]
次に、図9を参照して、残量判定処理を説明する。残量判定処理は、インクカートリッジ30内に残っているインクの残量を判定する処理である。なお、図9に示される各処理は、CPU131がROM132からプログラムを読み出すことによって実行されてもよいし、ASIC135やFPGA等のハードウエア回路によって実行されてもよい。
まず、図示は省略するが、制御部130は、センサ103から出力される信号がハイレベル信号からローレベル信号に変化した(すなわち、図6の状態から図7の状態に変化した)ことを条件として、カートリッジ装着部110にインクカートリッジ30が装着された(換言すれば、インクカートリッジ30からインクを流出させる準備が完了した)と判断する。そして、制御部130は、この後において、センサ103から出力される信号がローレベル信号からハイレベル信号に変化したことに応じて、図9に示される残量判定処理を実行する。
まず、制御部130は、ニアエンプティフラグに”ON”が設定されているか否かを判断する(S31)。ニアエンプティフラグ及び後述するエンプティフラグは、カートリッジ装着部110に装着されたインクカートリッジ30毎に設けられる。また、各フラグは、例えば、対応するインクカートリッジ30がカートリッジ装着部110から抜去されたタイミングで”OFF”が設定される。
ニアエンプティフラグに”OFF”が設定されている場合(S31:No)、制御部130は、ニアエンプティフラグに”ON”を設定する(S32)。また、制御部130は、インクカートリッジ30内のインクが残り少なくなったこと(すなわち、ニアエンプティ状態)をユーザに報知(S33)して、図9の処理を終了する。報知の具体的な方法は特に限定されないが、例えば、プリンタ10に搭載された表示部109にメッセージを表示してもよいし、スピーカ(不図示)からガイド音声を出力してもよい。
なお、センサ103からハイレベル信号が出力されている場合とは、例えば図8に示されるように、第2インク室36内のインクの液面が降下して被検出部93が検出位置から外れた場合が考えられる。すなわち、センサ103からのハイレベル信号を最初に取得した場合(すなわち、ニアエンプティフラグに”OFF”が設定された状態でセンサ103
からハイレベル信号を取得した場合)、制御部130は、第2インク室36には未だインクが残っているが、残り少ないと判断する。また、第1インク室35及び第2インク室36内のインクの液面は同一なので、制御部130は、インクカートリッジ30内のインクの量が閾値を下回った状態(すなわち、ニアエンプティ状態)と判断する。
また、制御部130は、ニアエンプティフラグに”ON”が設定されていることを条件として(すなわち、ステップS32を実行した後)、記録ヘッド21にインクを吐出させる際に、当該インクの吐出量(或いは、吐出回数)をインクカートリッジ30毎にカウントして、吐出量情報としてEEPROM134等に記憶させておく。また、制御部130は、インクカートリッジ30がカートリッジ装着部110から抜去されたタイミングで、EEPROM134等に記憶された吐出量情報をリセットする。
一方、ニアエンプティフラグに”ON”が設定されている場合(S31:Yes)、制御部130は、EEPROM134に記憶された吐出量情報で示される吐出量(或いは、吐出回数)と、予め定められた閾値とを比較する(S34)。なお、ここでの閾値は、例えば、図8に示されるインクカートリッジ30内のインク残量に相当する値(より具体的には、当該インク残量より僅かに小さい値)であってもよい。
そして、吐出量(或いは、吐出回数)が閾値未満の場合(S34:Yes)、制御部130は、ステップS33の処理を実行して、図9の処理を終了する。一方、吐出量(或いは、吐出回数)が閾値以上の場合(S34:No)、制御部130は、エンプティフラグに”ON”を設定する(S35)。また、制御部130は、インクカートリッジ30内のインクがなくなったこと(すなわち、エンプティ状態)をユーザに報知(S36)して、図9の処理を終了する。報知の具体的な方法は、ステップS33の方法と同じであってよい。
さらに図示は省略するが、制御部130は、エンプティフラグに”ON”が設定された状態で記録指示を取得したことを条件として、エンプティ状態をユーザに報知して、当該記録指示に従った記録処理を実行しなくてもよい。記録指示とは、記録用紙に対して画像を記録する処理をプリンタ10に実行させる指示である。
[実施形態の作用効果]
上記の実施形態によれば、カートリッジ装着部110に装着される前のインクカートリッジ30において、第2インク室36にインクが貯留されていないので、第2インク室36における気泡の発生が防止できる。これにより、フロート92或いは被検出部93に気泡が付着することによって、センサアーム90の移動が阻害されるのを抑制することができる。その結果、インクカートリッジ30内のインク残量を適切に判断することができる。なお、被検出部93は、上記の実施形態のようにセンサ103によって検出されてもよいし、ユーザに目視させてもよい。
また、第1インク室35内で発生した気泡は第1インク室35の上部に集まるので、開口64を第1インク室35の下部に設けることにより、より具体的には、開口64を第1インク室35の底壁に設けたことにより、第1インク室35で発生した気泡が第2インク室36に移動するのを抑制することができる。さらに、開口65を第2インク室36の底壁に設けたことにより、第2インク室36に流入したインクが第2インク室36の内壁に衝突して気泡を生じるのを抑制することができる。但し、開口64、65の位置は第1インク室35及び第2インク室36の底壁に限定されない。例えば、第1インク室35と第2インク室36とを連通させる貫通孔(連通路の一例)を、隔壁43の下部(例えば、貫通孔43Aの直上)に設けてもよい。
また、上記の実施形態では、第1インク室35内のインクをインクニードル102を通じてインクカートリッジ30の外部に流出させる液体供給路と、第1インク室35内のインクを第2インク室36に流入させる連通路とが、インク供給部60内に共通して設けられている。また、液体供給路及び連通路の閉塞及び開放を、弁体76の移動によって実現している。これにより、部品点数の少ないシンプルな構成のインクカートリッジ30及びカートリッジ装着部110を実現することができる。但し、液体供給路及び連通路の構成は上記の実施形態に限定されず、各々が独立していてもよい。また、液体供給路及び連通路を閉塞及び開放させる構成は、弁体76の移動に限定されない。
また、インクニードル102が抜去された後に、コイルバネ82の付勢力によって弁体76が第2位置から第1位置へ移動される。すなわち、インクカートリッジ30をカートリッジ装着部110から抜去することにより、液体供給路及び連通路が再び閉塞される。その結果、カートリッジ装着部110から取り外されたインクカートリッジ30からインクが漏洩するのを抑制することができる。
さらに、上記の実施形態では、インクを液体の一例として説明したが、本発明はこれに限定されない。すなわち、インクに代えて、印刷時にインクに先立って記録用紙に吐出される前処理液を液体としてもよい。
なお、上記の実施形態では、第2インク室36内のインクの液面の変化に応じて回動するセンサアーム90の一端にフロート92が取り付けられ、他端に被検出部93が取り付けられた例を説明したが、フロート92及び被検出部93の構成はこれに限定されない。例えば図10を参照して、変形例に係るインクカートリッジ30及びカートリッジ装着部110の構成を説明する。なお、上記の実施形態と共通する構成要素には同一の参照番号を付して詳しい説明を省略し、相違点を中心に説明する。
[変形例]
変形例に係るインクカートリッジ30は、センサアーム90に代えて、第2インク室36内に隔壁46と被検出部95とを有する。隔壁46は、例えば右壁38の内面において、幅方向51に立設され且つ高さ方向52に延設されている。隔壁46は、奥行き方向53において第1壁40Aと対面する位置に配置されている。より具体的には、隔壁46は、第1壁40Aと概ね平行に配置されている。すなわち、隔壁46は、接続壁40Cより上方に位置している。また、隔壁46と接続壁40Cとの間は離間している。被検出部95は、第1インク室35に貯留されたインクより比重が小さく、且つ発光部104から出力される光を遮光する。すなわち、変形例に係る被検出部95は、上記の実施形態におけるフロート92及び被検出部93双方の機能を併せ持っている。また、被検出部95は、第1壁40A及び隔壁46の間に配置されている。
図10(A)に示されるように、第2インク室36内のインクが少ない状態において、被検出部95は、接続壁40C上で且つ検出位置と異なる位置に配置されている。すなわち、カートリッジ装着部110にインクカートリッジ30が装着された時点で、センサ103はハイレベル信号を制御部130に出力する。次に、図10(B)に示されるように、第2インク室36内のインクの液面の上昇に伴って、被検出部95は、第1壁40A及び隔壁46の間を、高さ方向52の上方へ移動する。被検出部95が検出位置に到達したことによって、センサ103はローレベル信号を制御部130に出力する。
さらに、第2インク室36内のインクの液面の降下(すなわち、インクカートリッジ30からのインクの流出)に伴って、被検出部95は、第1壁40A及び隔壁46の間を、高さ方向52の下方へ移動する。そして、被検出部95が検出位置から外れたことによって、センサ103はハイレベル信号を制御部130に出力する。制御部130は、センサ
103から出力される信号がハイレベル信号からローレベル信号に変化したことを条件として、ニアエンプティフラグに”ON”を設定(S32)し、ニアエンプティ状態を報知する(S33)。
10・・・プリンタ
21・・・記録ヘッド
30・・・インクカートリッジ
35・・・第1インク室
36・・・第2インク室
60・・・インク供給部
61・・・インク供給室
80・・・第1封止部材
81・・・第2封止部材
82・・・コイルバネ
90・・・センサアーム
91・・・アーム
92・・・フロート
93,95・・・被検出部
100・・・インク供給装置
102・・・インクニードル
103・・・センサ
104・・・発光部
105・・・受光部
110・・・カートリッジ装着部
130・・・制御部

Claims (13)

  1. 液体が貯留された第1貯留室と、
    連通路を通じて上記第1貯留室から液体が流入可能な第2貯留室と、
    上記第1貯留室又は上記第2貯留室から液体を流出させる液体供給部と、
    上記連通路を閉塞する閉塞部材と、
    上記第1貯留室に貯留された液体より比重が小さく且つ上記第2貯留室内を移動可能なフロートと、を備えており、
    上記閉塞部材による上記連通路の閉塞が解除される前の上記第2貯留室には、液体が貯留されていないカートリッジ。
  2. 上記連通路は、上記第1貯留室の下部に連通されている請求項1に記載のカートリッジ。
  3. 上記連通路は、該カートリッジの装着姿勢における上記第1貯留室の底壁を貫通する請求項2に記載のカートリッジ。
  4. 上記連通路は、該カートリッジの装着姿勢における上記第2貯留室の底壁を貫通する請求項3に記載のカートリッジ。
  5. 上記閉塞部材は、上記連通路を閉塞する第1位置から、上記連通路を開放する第2位置へ移動可能に構成されている請求項1から4のいずれかに記載のカートリッジ。
  6. 上記第2位置側から上記第1位置側へ上記閉塞部材を付勢する付勢部材を備える請求項5に記載のカートリッジ。
  7. 上記液体供給部は、その内部に上記連通路と、上記第1貯留室又は上記第2貯留室と該カートリッジの外部とを連通させる液体供給路とが設けられており、且つ該カートリッジの装着姿勢における上記第1貯留室の底壁を挟んで当該第1貯留室と隣接している請求項3又は4に記載のカートリッジ。
  8. 上記閉塞部材は、上記液体供給部の内部において、上記連通路及び上記液体供給路を閉塞する第1位置から、上記連通路及び上記液体供給路を開放する第2位置へ移動可能に構成されている請求項7に記載のカートリッジ。
  9. 上記液体供給部の内部において、上記第2位置側から上記第1位置側へ上記閉塞部材を付勢する付勢部材を備える請求項8に記載のカートリッジ。
  10. 上記フロートと連動して上記第2貯留室内を移動可能な被検出部を備える請求項1から9のいずれかに記載のカートリッジ。
  11. 上記フロートと上記被検出部とに接続されており、上記第2貯留室に回動可能に支持されたアームを備える請求項10に記載のカートリッジ。
  12. 上記フロートが被検出部である請求項10に記載のカートリッジ。
  13. 液体が貯留された第1貯留室、連通路を通じて上記第1貯留室から液体が流入可能な第2貯留室、上記第1貯留室又は上記第2貯留室から液体を流出させる液体供給部、上記連通路を閉塞する閉塞部材、上記第1貯留室に貯留された液体より比重が小さく且つ上記第2貯留室内を移動可能なフロート、及び上記フロートと連動して上記第2貯留室内を移動
    可能な被検出部を有するカートリッジと、
    上記カートリッジが着脱可能に装着される装着部と、
    上記装着部に装着された上記カートリッジの上記閉塞部材による上記連通路の閉塞を解除する閉塞解除部材と、
    上記装着部に装着された上記カートリッジから上記液体供給部を通じて流出された液体を消費する液体消費部と、
    上記装着部に装着された上記カートリッジの上記被検出部の移動経路上の検出位置に対面して設けられており、上記被検出部が上記検出位置に存在するか否かに対応する検出信号を出力する検出部と、
    上記検出部によって出力された検出信号に基づいて、上記カートリッジ内の液体の量を判断する制御部と、を備えており、
    上記閉塞部材による上記連通路の閉塞が解除される前の上記第2貯留室には、液体が貯留されていない液体消費装置。
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