JP2016083678A - 注湯用ロボットハンド - Google Patents
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Abstract
【解決手段】 注湯用ロボット100のロボットアーム10に着脱可能に取付けられて用いられる注湯用ロボットハンド20であって、手首曲げ部材16の先端面16Fにおける手首回転部材17の突出部まわりに取着され、手首回転軸の軸方向の前方に向けて延在される筒状部材21と、手首回転部材17のツール取付面17Fに取着され、筒状部材21の中空部の内部を手首回転軸の軸方向の前方に向けて延在される軸状部材22と、筒状部材21における手首曲げ部材16の先端面16Fへの取着部から手首回転軸の軸方向の前方に離隔されてなる先端支持部21Eに枢支され、該筒状部材21の外部に配置されるとともに、軸状部材22に連結されて傾動操作可能にされる取鍋23とを有してなるもの。
【選択図】 図1
Description
特許文献1に記載の注湯用ロボットは、ロボットのアームに注湯機を着脱自在に取付けたものである。注湯機は、アームの先端部に取付けられる基台と、基台に傾動自在に支承される取鍋と、基台に支持されて取鍋を駆動させる専用サーボモータとから構成される。サーボモータに給電する給電線と、取鍋の傾動位置検出用制御電線が、アームの先端部まで配線されている。保持路に貯められている溶湯が取鍋に給湯された後、アームの駆動により取鍋を鋳造機の所定部位に移動し、更にこの取鍋を傾動させることにより、鋳造機の所定部位に注湯可能にするものである。
(1)例えば垂直多関節ロボットが有する基本3軸及び手首3軸の各駆動モータ以外の、取鍋傾動のための専用サーボモータが余分に必要とされる。
(1)垂直多関節ロボットが有する手首先端軸を、ツールチャックが取付けられる回動軸として用いるものであり、手首先端軸に取付けられたツールチャックに直に取鍋が取付けられていて、アームの先端部から取鍋までの距離が小さい。従って、取鍋を溶湯炉内に浸漬して溶湯を汲み上げるとき、手首先端軸の軸受部が熱的損傷によって故障し易く、これはロボット本体の故障になることから保守上の多大な困難になる。
(a)ロボットアームを構成する手首曲げ部材の先端面に筒状部材を取着し、同じくロボットアームを構成する手首回転部材のツール取付面に取着した軸状部材を筒状部材の中空部の内部に延在し、筒状部材の先端支持部に枢支した取鍋が軸状部材に連結されて傾動されるものになる。ロボットアームが有する手首運動機能を活用して取鍋を傾動可能にするものであり、取鍋を傾動するための専用サーボモータ等を伴う必要がなく、専用モータのための電力消費を不要にして省エネルギを実現できるし、電線トラブルを招来することもなく、注湯用ロボットの設備コストを低減し、注湯用ロボットによる湯汲み、注湯の生産性を向上できる。
(d)取鍋が、筒状部材の先端支持部に設けられて該筒状部材の中空部の内外に延在される被動軸に取着されることにより、筒状部材の先端支持部に枢支される。即ち、取鍋が筒状部材の先端支持部に設けられた被動軸に直結され、取鍋の周辺に該取鍋の取付けのための大きな周辺付属物を伴うことがない。従って、取鍋及び周辺付属物が、溶湯炉からの湯汲み時に炉内径に干渉するおそれがないし、鋳造機に対する注湯時に鋳造金型に干渉するおそれもない。
(e)ロボットアームにおける手首曲げ部材の駆動モータと、手首回転部材の駆動モータとが、腕の基端部に配置される。従って、各駆動モータは溶湯炉内の溶湯によって過熱されるおそれがなく、容易に耐熱性を確保できる。
図1に示す注湯用ロボット100は、ロボットアーム10の先端部に着脱自在に取付けられて用いられる注湯用ロボットハンド20を有し、注湯用ロボットハンド20が備える取鍋23を溶湯汲み取りステーションと注湯ステーションの間で旋回移動する。注湯用ロボット100は、溶湯汲み取りステーションで、溶湯炉30内の溶湯を取鍋23に汲み取り、注湯ステーションで、取鍋23内の溶湯を鋳造機の所定部位に注湯可能にする。
第2軸J2:Y軸に平行な軸線まわりで、上腕13をロボット旋回ベース12に対して前後に動かす軸
第3軸J3:Y軸に平行な軸線まわりで、前腕14を上腕13に対して上下に動かす軸
第4軸J4:X軸に平行な軸線まわりで、手首ねじり部材15を前腕14に対して回転させる軸
第5軸J5:Y軸に平行な軸線まわりで、手首曲げ部材16を手首ねじり部材15に対して上下に振る軸
第6軸J6:Y軸に直交するX軸又はZ軸に平行な軸線まわりで、手首回転部材17を手首曲げ部材16に対して回転させる軸
注湯用ロボットハンド20にあっては、注湯用ロボット100におけるロボットアーム10の第5軸J5を手首曲げ部材16のための手首曲げ軸16Sとし、ロボットアーム10の第6軸J6を手首回転部材17のための手首回転軸17Sとする。従って、注湯用ロボットハンド20は、図2に示す如く、ロボットアーム10における前腕14の先端部に手首ねじり部材15を介して手首曲げ部材16と手首回転部材17とを備える。手首曲げ部材16は前腕14及び手首ねじり部材15の長手方向に直交する手首曲げ軸16S(J5)まわりに揺動し、手首回転部材17は手首曲げ軸16Sに対して直交するように手首曲げ部材16に枢支されている手首回転軸17S(J6)まわりに回転する。手首曲げ部材16の先端面16Fから突出する手首回転部材17にツール取付面17Fが設けられる。一般に、手首回転部材17のツール取付面17Fには溶接トーチや塗装ガン等の作業工具が着脱自在にされる。
(A)溶湯汲み取り動作
i. ロボットアーム10の各軸J1〜J6の旋回動作により、給湯用ロボットハンド20が筒状部材21の先端支持部21Eに枢支して備える取鍋23を溶湯汲み取りステーションに位置付ける。
i. ロボットアーム10の各軸J1〜J6の旋回動作により、溶湯汲み取り済の取鍋23を注湯ステーションにおける鋳造機の所定部位の上に位置付ける。
図5に示した従来の注湯用ロボットでは、ロボットの注湯範囲Kは小さい。
図3に示した実施例2の注湯用ロボット200が、実施例1の6軸の垂直多関節ロボットである注湯用ロボット100と異なる点は、注湯用ロボット100の第4軸J4を撤去し、注湯用ロボット100の第5軸J5、第6軸J6のそれぞれを第4軸J4、第5軸J5とした、5軸の垂直多関節ロボットに本発明を適用したことにある。
10 ロボットアーム
11 ロボット固定台
12 ロボット旋回ベース
13 上腕
14 前腕
15 手首ねじり部材
16 手首曲げ部材
16F 先端面
16S 手首曲げ軸
17 手首回転部材
17F ツール取付面
17S 手首回転軸
20 注湯用ロボットハンド
21 筒状部材
21E 先端支持部
22 軸状部材
23 取鍋
25 被動軸
27 傘歯車列(接続手段)
30 溶湯炉
J1 第1軸
J2 第2軸
J3 第3軸
J4 第4軸
J5 第5軸
J6 第6軸
M1 第1軸駆動モータ
M2 第2軸駆動モータ
M3 第3軸駆動モータ
M4 第4軸駆動モータ
M5 第5軸駆動モータ
M6 第6軸駆動モータ
Claims (3)
- 腕の先端部に少なくとも手首曲げ部材と手首回転部材とを備え、手首曲げ部材は腕の長手方向に直交する手首曲げ軸まわりに揺動し、手首回転部材は手首曲げ軸に対して直交するように手首曲げ部材に枢支されている手首回転軸まわりに回転し、手首曲げ部材の先端面から突出する手首回転部材にはツール取付面が設けられてなるロボットアームに着脱可能に取付けられて用いられる注湯用ロボットハンドであって、
手首曲げ部材の先端面における手首回転部材の突出部まわりに取着され、手首回転軸の軸方向の前方に向けて延在される筒状部材と、
手首回転部材のツール取付面に取着され、筒状部材の中空部の内部を手首回転軸の軸方向の前方に向けて延在される軸状部材と、
筒状部材における手首曲げ部材の先端面への取着部から手首回転軸の軸方向の前方に離隔されてなる先端支持部に枢支され、該筒状部材の外部に配置されるとともに、軸状部材に連結されて傾動操作可能にされる取鍋とを有してなる注湯用ロボットハンド。 - 前記軸状部材が、手首回転部材のツール取付面に取着され、筒状部材の中空部の内部を延在される長尺回転軸からなり、
前記取鍋が、筒状部材の先端支持部に設けられて該筒状部材の中空部の内外に延在される被動軸に取着されることにより、筒状部材の先端支持部に枢支され、
長尺回転軸と被動軸とが、互いに交差配置され、筒状部材の中空部の内部で接続手段を介して連結されてなる請求項1に記載の注湯用ロボットハンド。 - 前記ロボットアームにおける手首曲げ部材の駆動モータと、前記手首回転部材の駆動モータとが、腕の基端部に配置されてなる請求項1又は2に記載の注湯用ロボットハンド。
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2014
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