JP2016082298A - 電子機器装置、及びシリアル通信速度調整方法 - Google Patents
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Abstract
【解決手段】
カード制御システムXのカードリーダ1は、上位装置2とシリアル通信可能に接続されている。カードリーダ1は、シリアル通信により上位装置2からコマンドを受信し、当該コマンドに対応した処理を実行する。クロック生成部100は、受信したデータの保存のタイミングに必要なクロック信号を生成する。反転間隔計測部110は、コマンドに含まれる特定コードに対応した反転ビットの間隔を、クロック生成部100により生成されたクロック信号で計測する。通信速度調整部120は、反転間隔計測部110により計測された反転ビットの間隔に対応するよう、上位装置2との通信速度を調整する。
【選択図】図1
Description
たとえば、特許文献1には、このようなカード状媒体用のカードリーダの例が記載されている。
このように構成することで、水晶振動子等を使った精度の高いクロック信号を使用しなくても上位装置との間で確実にシリアル通信することが可能となる。
このように構成することで、負荷をかけずに高速でデータ転送ができ、確実に受信データを取得でき、シリアル通信の速度を高精度に調整可能となる。
このように構成することで、シリアル通信の受信データから容易に特定コードを検出できる。
このように構成することで、特定の処理を安全に行うことができる。
このように構成することで、前回のコマンドの受信から時間が経過しクロック等が変動していても、確実に速度を調整してコマンドを受信することが可能となる。
このように構成することで、水晶振動子等を使った精度の高いクロック信号を使用しなくても上位装置との間で確実にシリアル通信することが可能となる。
〔カード制御システムXの構成〕
図1を参照して、本発明の実施の形態に係るカード制御システムXの構成について説明する。本実施形態のカード制御システムXは、ATM、入室管理システム、在庫管理システム、入出車管理システム等(以下、「ATM等」という。)のカード状媒体3を利用するシステムである。
本実施形態のカード制御システムXは、カードリーダ1、上位装置2、カード状媒体3を含んで構成される。
制御部10は、後述するように、クロック生成回路を内蔵しており、生成されたクロックを用いて、上位装置2との間でシリアル通信が可能である。
主記憶部20には、後述するように、各種バッファが確保され、当該バッファにデータが保存される。
補助記憶部30には、カードリーダ1のファームウェア等の制御プログラムと各種データ等とが保存される。
また、主記憶部20は、DMAバッファ200(Buffer)、及びコマンドデータバッファ210の領域が確保される。
また、補助記憶部30は、ボーレート設定データ310を記憶する。
具体的に説明すると、反転間隔計測部110は、主記憶部20に記憶されたDMAバッファ200のDMAデータ500のビット列から、特定コードに対応する反転ビットのビット列を検索する。反転間隔計測部110は、この反転ビットのビット列の長さ、すなわちクロック信号のカウント値を算出し、これを用いて反転間隔を求める。
具体的に説明すると、通信速度調整部120は、反転間隔計測部110により算出された反転間隔を、ボーレートに対応する値として、補助記憶部30のボーレート設定データ310に保存する。この保存されたボーレートに対応するクロック信号のカウント値は、反転間隔に対応して通信速度を調整した値となる。
なお、制御部10は、後述するように、DMA部130を備えないような構成であってもよい。また、制御部10とは別に、DMAコントローラを別途備えるような構成であってもよい。
コマンド解析実行部140は、コマンドの実行の結果を、シリアル信号の送信ライン(TxD)により、上位装置2に送信する。
なお、DMAデータ500は、クロック信号により作成されたリアルタイムタイマによる、特定の周期で取得されたビット列であってもよい。
コマンドデータ510は、コマンド解析実行部140によりDMAバッファ200に保存されたDMAデータ500から、ボーレート設定データ310に設定されたボーレートに対応する値であるクロック信号のカウント値をサンプリング間隔として用いて読み出されたデータである。
次に、図2〜図4により、本発明の実施の形態に係るコマンド実行処理について説明する。
本実施形態のコマンド受信実行処理では、上位装置2からのコマンド受信を開始し、シリアル通信の速度を調整し、ボーレートの補正をしてコマンドの実行結果を応答する。ここで、上述したように、上位装置2とカードリーダ1は、シリアル送受信にて接続されている。カードリーダ1は、上位装置2から送信された受信データから反転間隔を測定し、カードリーダ1自身が上位装置2に対してデータを送信する際のボーレートを上位装置2と同じになるよう設定する。また、この補正は、上位装置2からのシリアル通信のコマンドの受信毎に実行する。その後、カードリーダ1は、受信したコマンドに対応した特定の処理を開始し、通信速度の最終的な補正を行って、コマンドの実行結果を上位機器2に応答する。
以下で、図2のフローチャートにより、本実施形態のコマンド受信実行処理の詳細をステップ毎に説明する。
まず、DMA部130が、シリアル通信スタート処理を行う。
DMA部130は、上位装置2よりシリアル通信でデータが送信されると、RxD信号の反転間隔を、DMA機能を用いてDMAバッファ200へDMAデータ500として保存する。
次に、コマンド解析実行部140が、解析されたコマンドデータ510に整合性があったか否かを判定する。
コマンド解析実行部140は、コマンドデータ510の整合性があった場合に、Yesと判定する。コマンド解析実行部140は、それ以外の場合には、Noと判定する。
Yesの場合、コマンド解析実行部140は、処理をステップS108に進める。
Noの場合、コマンド解析実行部140は、処理をステップS103に進める。
コマンドデータ510に整合性がなかった場合、コマンド解析実行部140が、初回コマンドであったか否かを判定する。コマンド解析実行部140は、解析されたコマンドデータ510が、初回コマンドであった場合に、Yesと判定する。コマンド解析実行部140は、それ以外の場合、つまり、二回目以降のコマンドであった場合は、Noと判定する。
Yesの場合、コマンド解析実行部140は、処理をステップS104に進める。
Noの場合、コマンド解析実行部140は、処理をステップS107に進める。
初回コマンドであった場合、反転間隔計測部110が、反転間隔計測処理を行う。
反転間隔計測部110は、DMAバッファ200に保存されたDMAデータ500から特定コードに体操した反転間隔を計測する。
次に、通信速度調整部120が、通信速度調整処理を行う。
通信速度調整部120は、反転間隔計測部110により計測された反転間隔に対応するよう、上位装置2との通信速度を調整する。具体的には、通信速度調整部120は、計測された反転間隔を、補助記憶部30のボーレート設定データ310に保存する。これにより、上位装置2との通信速度を調整することが可能になる。
上述の図3(b)の例においては、通信速度調整部120は、反転間隔が3(周期)であるので、これをボーレート設定データ310に、通信速度が調整された値として設定する。
次に、コマンド解析実行部140が、データ復調ができるか否かを判定する。
コマンド解析実行部140は、調整された通信速度で、DMAバッファ200に保存されたDMAデータ500から、コマンドデータ510への復調を試みる。つまり、コマンド解析実行部140は、DMAバッファ200に保存されたDMAデータ500を、ボーレート設定データ310に設定されたクロック信号のカウント値の間隔でサンプリングし直して、改めてコマンドデータ510に変換する。
Yesの場合、コマンド解析実行部140は、処理をステップS108に進める。
Noの場合、コマンド解析実行部140は、復調できなかったとして、処理をステップS101に戻して、上位装置2からの再度のコマンド送信を待つ。
二回目以降のコマンドであった場合、コマンド解析実行部140が、NAK応答処理を行う。
カードリーダ1の電源供給又は待機状態からの初回のコマンドではなく、二回目以降のコマンドである場合は、機器の故障、ノイズの混入、及び不正操作等による通信エラーの可能性がある。
このため、コマンド解析実行部140は、否定応答符号の「NAK」のコードである「0x15」等を、送信ラインのTxDにより上位装置2へ応答する。
その後、コマンド解析実行部140は、処理をステップS101に戻す。
ここで、コマンドデータ510に整合性があった場合、コマンド解析実行部140が、ACK応答処理を行う。
図4によると、カードリーダ1のコマンド解析実行部140は、上位装置2に対して、肯定応答符号の「ACK」のコードである「0x06」等を、TxDにより上位装置2へ応答する。
次に、コマンド解析実行部140が、コマンド対応処理を行う。
コマンド解析実行部140は、コマンドデータバッファ210に保存されたコマンドデータ510を解釈し、コマンドに対応する特定の処理を実行開始する。たとえば、コマンド解析実行部140は、カード読取書込部40に対してカード状媒体3の挿入、排出、読み込み、若しくは書き込み等の指示を行う。また、例えば、コマンド解析実行部140は、カードリーダ1自体の状態読み出し、若しくはファームウェア更新等の処理を実行する。
次に、コマンド解析実行部140が、通信速度補正処理を行う。
コマンド解析実行部140は、コマンドを受信した際にDMA部130により記憶されたDMAバッファ200に保存されたDMAデータ500により、通信速度を補正する。コマンド解析実行部140は、コマンドデータ510として解釈された全てのDMAデータ500に対応するクロック信号のカウント値(長さ)を、コマンドデータ510の全ビット数で割り、コマンドデータ510の1ビット分に対応するクロック信号のカウント値を算出する。つまり、コマンド解析実行部140は、コマンドデータ510全体に相当するDMAデータ500から、シリアル通信の1ビット分の変調周期に相当するクロック信号のカウント値を算出する。コマンド解析実行部140は、この算出された値を、次コマンド受信時の補正値として、ボーレート設定データ310に設定する。
次に、コマンド解析実行部140が、コマンド結果応答処理を行う。
図4によると、コマンド解析実行部140は、コマンドの実行が終了した後、上述の算出された平均値で補正されたボーレートにより、コマンドの実行結果の応答(レスポンス)を上位装置2へ送信する。
その後、コマンド解析実行部140は、処理をステップS101に戻し、再び上位装置2からコマンドが送信されるまで待機状態になる。
なお、カードリーダ1の待機状態が特定の時間より長く続いた場合、上位装置2は、カードリーダ1への電源供給を停止してもよい。
以上により、本発明の実施の形態に係るコマンド受信実行処理の説明を終了する。
以上のように構成することで、以下のような効果を得ることができる。
本発明の実施の形態に係るカードリーダ1は、上位装置2とシリアル通信で接続されており、シリアル通信により上位装置からコマンドを受信し、当該コマンドに対応した処理を実行する電子機器装置であって、シリアル通信により受信したデータの保存のタイミングに必要なクロック信号を生成するクロック生成部100と、コマンドに含まれる特定コードに対応した反転間隔を、クロック生成部100により生成されたクロック信号で計測する反転間隔計測部110と、反転間隔計測部110により計測された反転間隔に対応するよう、上位装置との通信速度を調整する通信速度調整部120とを備えることを特徴とする。
このように構成することで、制御部10の温度変化等によるカードリーダ1の制御部10のクロック信号の変動が生じても、上位装置2との間で確実にシリアル通信することができる。この結果、カードリーダ1及び上位装置2において、回路構成上、精度の高いクロック信号を発生する、外部の水晶発信子を含む回路を使用しないことが可能となる。また、外部の水晶発信子を含む回路よりも、内蔵クロックの精度が高くない安価な制御部10を用いることも可能となる。よって、システム全体のコスト削減効果を期待できる。
このように構成することで、シリアル通信のDMAデータ500から容易に特定コードを検出でき、確実に反転間隔を計測し、通信速度を調整することができる。
このように構成することで、上位装置2からのコマンドをカードリーダ1が確実に受信して、カード状媒体3に対する特定の処理を確実に行うことができる。
このように構成することで、コマンド受信の度に速度を調整するため、前回のコマンド受信から時間が経過して制御部10のクロック等が変動していても、確実に上位装置2からのコマンドデータ510を受信することが可能となる。カードリーダ1にカード状媒体3が挿入されて特定の処理が実行され、次に他のカード状媒体3が挿入されるまで、通常は、数分〜数時間、時間が経過する。このため、毎回、反転間隔を計測することで、より確実に通信速度を調整できる。
なお、上述の実施形態においては、カード制御システムXにおいて、上位装置2との間の受信データにより、カードリーダ1と上位装置2との間のシリアル通信のボーレートの調整について説明した。
しかしながら、カードリーダ1は、制御部10のクロック生成部100のクロック信号を用いたソフトウェアタイマーを生成し、定期的なセンサ状態の監視やLED点滅制御などの用途に使用している。このため、上位装置2からの通信速度が既に設定されている場合、調整されたボーレート設定データ310に基づいて、ソフトウェアタイマーの時間を補正することが可能である。
これにより、制御部10のクロック信号の変動等にかかわらずソフトウェアタイマーの時間を補正でき、センサ状態の監視やLED点滅制御等の動作が確実になる。
しかしながら、例えば、クロック速度が25MHz程度の制御部10を用いても、ボーレート38,400bps程度の速度であれば、このDMAを使用せずに、PIO(Programmed I/O)でDMAデータ500を取得することが十分に可能である。このため、例えば、ボーレートの上限が38,400bpsまでの通信仕様のカードリーダ1であれば、DMA機能を用いずにボーレートの自動補正をしてもよい。
これにより、DMA機能のない制御部10を使用可能となり、コストを削減できる。
しかしながら、このように、クロック信号のカウント値を直接用いずに、ボーレートの設定を行うことも可能である。たとえば、クロック信号のカウント値から、規定のボーレートと、この規定のボーレートからのずれを算出して、これを上位機器2との通信速度の調整に用いてもよい。
これに対して、上位装置2とのシリアル通信を実行する電子機器であれば、本実施形態の速度調整方法と同様に速度調整を行うことが可能である。また、RS−232C以外の特定コードを使用するシリアル通信にも適用することが可能である。
このように構成することで、各種電子機器のシリアル通信の調整に係る処理時間やコストを削減することができる。
このように構成することで、シリアル通信の信号の特性に合わせて確実な通信時間の調整が可能となる。
2 上位装置
3 カード状媒体
10 制御部
20 主記憶部
30 補助記憶部
40 カード読取書込部
100 クロック生成部
110 反転間隔計測部
120 通信速度調整部
130 DMA部
140 コマンド解析実行部
200 DMAバッファ
210 コマンドデータバッファ
310 ボーレート設定データ
500 DMAデータ
510 コマンドデータ
X カード制御システム
Claims (6)
- 上位装置とシリアル通信可能に接続されており、
前記シリアル通信により前記上位装置からコマンドを受信し、当該コマンドに対応した処理を実行する電子機器装置であって、
前記シリアル通信により受信したデータの保存のタイミングに必要なクロック信号を生成するクロック生成部と、
前記コマンドに含まれる特定コードに対応した反転ビットの間隔を、前記クロック生成部により生成された前記クロック信号で計測する反転間隔計測部と、
該反転間隔計測部により計測された反転ビットの間隔に対応するよう、前記上位装置との通信速度を調整する通信速度調整部とを備える
ことを特徴とする電子機器装置。 - 前記シリアル通信により受信したデータをDMA(ダイレクト・メモリ・アクセス)で保存するバッファを備え、
前記反転間隔計測部は、前記バッファに保存されたデータのビット列から前記特定コードに対応した反転ビットの間隔を計測する
ことを特徴とする請求項1に記載の電子機器装置。 - 前記特定コードは、スタートビットを含む第一の反転ビット列の長さと、その後の第二の反転ビット列の長さとが特定の比となるよう設定され、
前記反転間隔計測部は、前記特定の比となる反転ビットの列として前記第一の反転ビット列及び前記第二の反転ビット列を特定し、特定された前記第一の反転ビット列及び前記第二の反転ビット列の前記クロック信号のカウント値を算出して前記反転ビットの間隔を計測する
ことを特徴とする請求項1又は2に記載の電子機器装置。 - 前記上位装置からの前記コマンドを受信し、読み取り又は書き込みするカード状媒体に対して、前記コマンドに対応する特定の処理を実行するカードリーダである
ことを特徴とする請求項1乃至3のいずれか1項に記載の電子機器装置。 - 前記反転間隔計測部は、前記上位装置から前記コマンドを受信する度に、前記反転ビットの間隔を計測する
ことを特徴とする請求項4に記載の電子機器装置。 - 上位装置とシリアル通信可能に接続されており、
前記シリアル通信により前記上位装置からコマンドを受信し、当該コマンドに対応した処理を実行する電子機器装置により実行されるシリアル通信速度調整方法であって、
前記コマンドに含まれる特定コードに対応した反転ビットの間隔を、内蔵されたクロック生成部により生成されたクロック信号で計測し、
計測された反転ビットの間隔に対応するよう、前記上位装置との通信速度を調整する
ことを特徴とするシリアル通信速度調整方法。
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