JP2016079366A - 樹脂組成物 - Google Patents
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Abstract
【解決手段】(A)エポキシ樹脂および(B)硬化剤を含有する樹脂組成物であって、(A)エポキシ樹脂が、(A1)一般式(1):
で表されるエポキシ樹脂を含み、(B)硬化剤がフェノール系硬化剤、シアネートエステル系硬化剤および活性エステル系硬化剤から選択される1種以上を含む、樹脂組成物。
【選択図】なし
Description
[1] (A)エポキシ樹脂および(B)硬化剤を含有する樹脂組成物であって、
(A)エポキシ樹脂が、(A1)一般式(1):
(B)硬化剤がフェノール系硬化剤、シアネートエステル系硬化剤および活性エステル系硬化剤から選択される1種以上を含む、樹脂組成物。
[2] 樹脂組成物中の不揮発成分を100質量%とした場合、(A1)一般式(1)で表されるエポキシ樹脂の含有量が3〜20質量%である、上記[1]記載の樹脂組成物。
[3] (A)エポキシ樹脂が、さらに(A2)他のエポキシ樹脂を含む、上記[1]または[2]記載の樹脂組成物。
[4] (B)硬化剤が活性エステル系硬化剤である、上記[1]〜[3]のいずれか1つに記載の樹脂組成物。
[5] 樹脂組成物中の不揮発成分を100質量%とした場合、(B)硬化剤の含有量が3〜20質量%である、上記[1]〜[4]のいずれか1つに記載の樹脂組成物。
[6] さらに(C)無機充填剤を含む、上記[1]〜[5]のいずれか1つに記載の樹脂組成物。
[7] 樹脂組成物中の不揮発成分を100質量%とした場合、(C)無機充填材の含有量が50質量%以上である、上記[6]記載の樹脂組成物。
[8] (C)無機充填材の平均粒径が、0.01〜5μmである、上記[6]又は[7]記載の樹脂組成物。
[9] 多層プリント配線板の絶縁層形成用樹脂組成物である、上記[1]〜[8]のいずれか1つに記載の樹脂組成物。
[10] 上記[1]〜[9]のいずれか1つに記載の樹脂組成物を用いてなるシート状積層材料。
[11] 上記[1]〜[9]のいずれか1つに記載の樹脂組成物を熱硬化してなる硬化物。
[12] 硬化物表面にメッキにより導体層が形成され、該硬化物表面と該導体層とのメッキピール強度が0.25〜1.0kgf/cmである、上記[11]記載の硬化物。
[13] 硬化物表面が粗化処理後の表面であり、該粗化処理後の表面の算術平均粗さが10〜250nmであり、かつ、二乗平均平方根粗さが20〜350nmである、上記[11]又は[12]記載の硬化物。
[14] 上記[11]〜[13]のいずれか1つに記載の硬化物により絶縁層が形成された多層プリント配線板。
[15] 上記[14]記載の多層プリント配線板を用いてなる半導体装置。
また、本発明において、「硬化物の反り」とは、硬化物により形成される絶縁層の反りや、硬化物により形成された絶縁層を含む回路基板(積層板、多層プリント配線板等)の反りを含む概念である。
<(A)エポキシ樹脂>
本発明に使用する(A)エポキシ樹脂は、(A1)一般式(1):
本発明に使用する(B)硬化剤は、フェノール系硬化剤、シアネートエステル系硬化剤および活性エステル系硬化剤から選択される1種以上を含む。硬化物の反り抑制、粗化処理後の硬化物の低粗度化に寄与するという観点から、活性エステル系硬化剤が好ましい。また、エポキシ樹脂組成物の硬化剤に活性エステル系硬化剤を使用した場合、一般的に、エポキシ樹脂組成物の硬化物は加工後にスミアが残りやすい傾向があるが、本発明の樹脂組成物においては、硬化物の加工後のスミア除去性も良好となる。
本発明の樹脂組成物には、さらに(C)無機充填材を含有させることにより、反り抑制を向上させることができる。無機充填剤としては特に限定されないが、例えば、シリカ、アルミナ、硫酸バリウム、タルク、クレー、雲母粉、水酸化アルミニウム、水酸化マグネシウム、炭酸カルシウム、炭酸マグネシウム、酸化マグネシウム、窒化ホウ素、ホウ酸アルミニウム、チタン酸バリウム、チタン酸ストロンチウム、チタン酸カルシウム、チタン酸マグネシウム、チタン酸ビスマス、酸化チタン、ジルコン酸バリウム、ジルコン酸カルシウムなどが挙げられる。なかでも、無定形シリカ、粉砕シリカ、溶融シリカ、結晶シリカ、合成シリカ、中空シリカ、球状シリカ等のシリカが好ましく、とくに絶縁層の表面粗さを低下させるという点で溶融シリカ、球状シリカがより好ましく、球状溶融シリカが更に好ましい。これらは1種または2種以上組み合わせて使用してもよい。市販されている球状溶融シリカとして、(株)アドマテックス製「SOC2」、「SOC1」等が挙げられる。
本発明の樹脂組成物には、さらに(D)高分子樹脂を含有させることができる。高分子樹脂を含有させるにより、硬化物の機械強度を向上させることができ、また、樹脂組成物を接着フィルムの形態で使用する場合のフィルム成型能を向上させることができる。かかる(D)高分子樹脂としては、フェノキシ樹脂、ポリビニルアセタール樹脂、ポリイミド樹脂、ポリアミドイミド樹脂、ポリエーテルイミド樹脂、ポリスルホン樹脂、ポリエーテルスルホン樹脂、ポリフェニレンエーテル樹脂、ポリカーボネート樹脂、ポリエーテルエーテルケトン樹脂、ポリエステル樹脂を挙げることができ、なかでも、フェノキシ樹脂、ポリビニルアセタール樹脂が好ましく、フェノキシ樹脂がより好ましい。(D)高分子樹脂は1種又は2種以上を使用できる。
本発明の樹脂組成物には、さらに(E)硬化促進剤を含有させることにより、(A)エポキシ樹脂と(B)硬化剤を効率的に硬化させることができる。(E)硬化促進剤としては、特に限定されないが、アミン系硬化促進剤、グアニジン系硬化促進剤、イミダゾール系硬化促進剤、ホスホニウム系硬化促進剤、金属系硬化促進剤等が挙げられる。これらは1種又は2種以上組み合わせて使用してもよい。
本発明の樹脂組成物には、本発明の効果を阻害しない範囲で、必要に応じて他の成分を配合することができる。他の成分としては、ビニルベンジル化合物、アクリル化合物、マレイミド化合物、ブロックイソシアネート化合物のような熱硬化性樹脂、シリコーンパウダー、ナイロンパウダー、フッ素樹脂パウダー、ゴム粒子等の有機充填剤、オルベン、ベントン等の増粘剤、シリコーン系、フッ素系、高分子系の消泡剤又はレベリング剤、フタロシアニン・ブルー、フタロシアニン・グリーン、アイオジン・グリーン、ジスアゾイエロー、カーボンブラック等の着色剤、リン系化合物、金属水酸化物等の難燃剤、を挙げることができる。
本発明の樹脂組成物はワニス状態で回路基板に塗布することで絶縁層形成に供することもできるが、工業的には、接着フィルム、プリプレグ等のシート状材料の形態にして絶縁層形成に供するのが好ましい。すなわち、本発明の樹脂組成物を用いた接着フィルム、プリプレグ等を作製し、かかる接着フィルム、プリプレグ等を回路基板にラミネート(積層)して、絶縁層形成を行うのが好ましい。なお、本発明の樹脂組成物を用いた接着フィルム、プリプレグ等のシート状材料は回路基板にラミネート(積層)して使用することから、「シート状積層材料」と呼ぶこととする。樹脂組成物の軟化点は、シート状積層材料のラミネート性の観点から40〜150℃が好ましい。
本発明の接着フィルムは、支持体上に本発明の樹脂組成物による樹脂組成物層が形成されたものであり、当業者に公知の方法、例えば、有機溶剤に樹脂組成物が溶解乃至分散した樹脂ワニスを、ダイコーターなどを用いて、支持体に塗布し、更に加熱、あるいは熱風吹きつけ等により有機溶剤を乾燥させて支持体上に樹脂組成物層を形成させることにより製造することができる。
本発明のプリプレグは、本発明の樹脂組成物をシート状補強基材にホットメルト法又はソルベント法により含浸させ、加熱して半硬化させることにより製造することができる。すなわち、本発明のプリプレグは、シート状補強基材に本発明の樹脂組成物が含浸してなるプリプレグである。シート状補強基材としては、例えば、ガラスクロスやアラミド繊維等のプリプレグ用繊維として常用されている繊維からなるものを用いることができる。
次に、上記のようにして製造されたシート状積層材料を用いて多層プリント配線板を製造する方法の一例を説明する。
本発明の多層プリント配線板を用いることで半導体装置を製造することができる。本発明の多層プリント配線板の導通箇所に、半導体チップを実装することにより半導体装置を製造することができる。「導通箇所」とは、「多層プリント配線板における電気信号を伝える箇所」であって、その場所は表面であっても、埋め込まれた箇所であってもいずれでも構わない。また、半導体チップは半導体を材料とする電気回路素子であれば特に限定されない。
まず、本明細書での物性評価における測定・評価方法について説明する。
(1)回路基板の下地処理
回路を形成したガラス布基材エポキシ樹脂両面銅張積層板(銅箔の厚さ18μm、基板の厚さ0.4mm、パナソニック(株)製「R1515A」)の両面をマイクロエッチング剤(メック(株)製「CZ8100」)にて1μmエッチングして銅表面の粗化処理を行った。
実施例及び比較例で作製した接着フィルムから保護フィルムを剥離した。樹脂組成物層の露出した接着フィルムを、バッチ式真空加圧ラミネーター((株)ニチゴー・モートン製2ステージビルドアップラミネーター「CVP700」)を用いて、樹脂組成物層が回路基板と接合するように、回路基板の両面に積層した。積層は、30秒間減圧して気圧を13hPa以下とした後、110℃、圧力0.74MPaにて30秒間圧着させることにより実施した。次いで、積層された接着フィルムを、大気圧下、110℃、圧力0.5MPaにて60秒間熱プレスして平滑化した。
接着フィルムの積層後、樹脂組成物層を熱硬化させて、回路基板の両面に硬化体を形成した。その際、実施例1、3及び比較例1、3に関しては、支持体であるPETフィルムが付いた状態で樹脂組成物層を熱硬化させた。実施例2及び比較例2に関しては、支持体であるPETフィルムを剥離した後に樹脂組成物層を熱硬化させた。
100℃で(100℃のオーブンに投入後)30分間、次いで175℃で(175℃のオーブンに移し替えた後)30分間、熱硬化させた。その後、基板を室温雰囲気下に取り出した。
実施例1、3及び比較例1、3の場合は、支持体の付いた状態で、CO2レーザー加工機(日立ビアメカニクス(株)製「LC−2E21B/1C」)を使用し、マスク径1.60mm、フォーカスオフセット値0.050、パルス幅25μs、パワー0.66W、アパーチャー13、ショット数2、バーストモードの条件で絶縁層を穴あけして、ビアホールを形成した。絶縁層表面におけるビアホールのトップ径(直径)は50μmであった。ビアホールの形性後、支持体(PETフィルム)を剥離した。
実施例2及び比較例2の場合は、露出した絶縁層表面にCO2レーザー加工機(日立ビアメカニクス(株)製「LC−2E21B/1C」)を使用し、マスク径1.40mm、フォーカスオフセット値0.075、パルス幅7μs、パワー0.08W、アパーチャー14、ショット数5、サイクルモードの条件で絶縁層を穴あけして、ビアホールを形成した。絶縁層表面におけるビアホールのトップ径(直径)は同じく50μmであった。
ビアホールを形成した基板を、膨潤液(アトテックジャパン(株)製「スエリングディップ・セキュリガントP」、ジエチレングリコールモノブチルエーテル及び水酸化ナトリウムを含有する水溶液)に60℃で5分間(実施例3及び比較例3)又は10分間(実施例1、2及び比較例1、2)、酸化剤(アトテックジャパン(株)製「コンセントレート・コンパクトCP」、KMnO4:60g/L、NaOH:40g/Lの水溶液)に80℃で20分間、最後に中和液(アトテックジャパン(株)製「リダクションソリューション・セキュリガントP」、硫酸水溶液)に40℃で5分間浸漬した後、80℃で30分間乾燥させて、回路基板の両面に粗化硬化体を形成した。得られた基板を「評価基板A」と称する。
下記の手順に従って、絶縁層表面に所望の回路パターンを有する導体層を形成した。
評価基板Aを、PdCl2を含む無電解メッキ液に40℃で5分間、次いで無電解銅メッキ液に25℃で20分間浸漬した。得られた基板を150℃にて30分間加熱してアニール処理を行った後、パターン形成用感光性ドライフィルムを形成した。ドライフィルムを露光、現像によりパターン形成した後、硫酸銅電解メッキを行い、厚さ30μmの導体層を形成した。ドライフィルムを剥離後、フラッシュエッチングで不要な無電解銅メッキを除去し、導体パターンの形成された基板を190℃にて60分間加熱してアニール処理を行った。得られた基板を「評価基板B」とした。
評価基板Aについて、非接触型表面粗さ計(ビーコインスツルメンツ社製「WYKO NT3300」)を用いて、VSIコンタクトモード、50倍レンズにより測定範囲を121μm×92μmとして得られる数値によりRa値及びRq値を求めた。それぞれ無作為に選んだ10点の平均値を求めることにより測定値とした。
評価基板Bの導体層に、幅10mm、長さ100mmの部分の切込みをいれ、この一端を剥がしてつかみ具(株式会社ティー・エス・イー、オートコム型試験機「AC−50C−SL」)で掴み、室温中にて、50mm/分の速度で垂直方向に35mmを引き剥がした時の荷重(kgf/cm)を測定した。
評価基板Aのビアホール底部を走査電子顕微鏡((株)日立ハイテクノロジーズ製、S−4800)にて観察し、得られた画像からビアホール底部の壁面からの最大スミア長を測定した。評価基準を以下に示す。
○:最大スミア長が3μm未満
×:最大スミア長が3μm以上
(1)内層基板の準備
内層基板として、ガラス布基材エポキシ樹脂両面銅張積層板の両面銅箔を全て除去したアンクラッド板(厚さ100μm、三菱ガス化学(株)製「HL832NSF−LCA」)を用意した。
実施例及び比較例で作製した接着フィルムを、バッチ式真空加圧ラミネーター(ニチゴー・モートン(株)製 2ステージビルドアップラミネーター CVP700)を用いて、樹脂組成物層が内層基板と接するように、内層基板の両面に積層した。積層は、30秒間減圧して気圧を13hPa以下とした後、110℃、圧力0.74MPaにて30秒間圧着させることにより実施した。次いで、積層された接着フィルムを、大気圧下、110℃、圧力0.5MPaにて60秒間熱プレスして平滑化した。
接着フィルムの積層後、基板の両面から支持体を剥離した。次いで、190℃で90分間の硬化条件で樹脂組成物層を熱硬化させて絶縁層を形成した。得られた基板を「評価基板C」とした。
評価基板Cを45mm角の個片に切り出した後(n=5)、ピーク温度260℃の半田リフロー温度を再現するリフロー装置(日本アントム(株)製「HAS−6116」)に一回通した(リフロー温度プロファイルはIPC/JEDEC J−STD−020Cに準拠)。次いで、シャドウモアレ装置(Akrometrix製「TherMoire AXP」)を用いて、IPC/JEDEC J−STD−020C(ピーク温度260℃)に準拠したリフロー温度プロファイルにて基板下面を加熱し、基板上面に配した格子線に基づき基板中央の10mm角部分の変位を測定した。反りは、以下の評価基準に従って評価した。
評価基準:
◎:全5サンプルについて、全温度範囲における変位データの最大高さと最少高さの差異が30μm未満
○:全5サンプルについて、全温度範囲における変位データの最大高さと最少高さの差異が30〜50μm未満
×:少なくとも1サンプルについて、全温度範囲における変位データの最大高さと最小高さの差異が50μm以上
ビスフェノール型エポキシ樹脂(新日鉄住金化学(株)製「ZX1059」、エポキシ当量約169、ビスフェノールA型とビスフェノールF型の1:1混合品)5部、ナフタレン型エポキシ樹脂(DIC(株)製「HP4032SS」、エポキシ当量約144)5部、ビキシレノール型エポキシ樹脂(三菱化学(株)製「YX4000HK」、エポキシ当量約185)5部、エポキシ樹脂(日本化薬(株)製「WHR−991S」、エポキシ当量265、150℃でのICI溶融粘度0.9Pa・s)20部、及びフェノキシ樹脂(三菱化学(株)製「YX7553BH30」、固形分30質量%のシクロヘキサノン:メチルエチルケトン(MEK)の1:1溶液)10部を、ソルベントナフサ30部、シクロヘキサノン5部に撹拌しながら加熱溶解させた。室温にまで冷却した後、そこへ、トリアジン骨格含有クレゾールノボラック系硬化剤(水酸基当量151、DIC(株)製「LA−3018−50P」、固形分50%の2−メトキシプロパノール溶液)8部、活性エステル系硬化剤(DIC(株)製「HPC8000−65T」、活性基当量約223、不揮発成分65質量%のトルエン溶液)20部、アミン系硬化促進剤(4−ジメチルアミノピリジン(DMAP)、固形分5質量%のMEK溶液)1.5部、イミダゾール系硬化促進剤(1−ベンジル−2−フェニルイミダゾール(1B2PZ)、固形分5質量%のMEK溶液)1部、難燃剤(三光(株)製「HCA−HQ」、10−(2,5−ジヒドロキシフェニル)−10−ヒドロ−9−オキサ−10−フォスファフェナンスレン−10−オキサイド、平均粒径2μm)2部、アミノシラン系カップリング剤(信越化学工業(株)製「KBM573」)で表面処理された球形シリカ((株)アドマテックス製「SO−C2」、平均粒径0.5μm、単位表面積当たりのカーボン量0.38mg/m2)180部を混合し、高速回転ミキサーで均一に分散した後に、カートリッジフィルター(ROKITECNO製「SHP050」)で濾過して、樹脂ワニス1を調製した。
ビスフェノール型エポキシ樹脂(新日鉄住金化学(株)製「ZX1059」、エポキシ当量約169、ビスフェノールA型とビスフェノールF型の1:1混合品)5部、ナフタレン型エポキシ樹脂(DIC(株)製「HP4032SS」、エポキシ当量約144)5部、ビキシレノール型エポキシ樹脂(三菱化学(株)製「YX4000HK」、エポキシ当量約185)5部、エポキシ樹脂(日本化薬(株)製「WHR−991S」、エポキシ当量265)15部、及びフェノキシ樹脂(三菱化学(株)製「YX7553BH30」、固形分30質量%のシクロヘキサノン:メチルエチルケトン(MEK)の1:1溶液)10部を、ソルベントナフサ20部、シクロヘキサノン5部に撹拌しながら加熱溶解させた。室温にまで冷却した後、そこへ、活性エステル系硬化剤(DIC(株)製「HPC8000−65T」、活性基当量約223、不揮発成分65質量%のトルエン溶液)15部、ビスフェノールAジシアネートのプレポリマー(ロンザジャパン(株)製「BA230S75」、シアネート当量約232、不揮発分75質量%のMEK溶液)30部、アミン系硬化促進剤(4−ジメチルアミノピリジン(DMAP)、固形分5質量%のMEK溶液)0.6部、硬化促進剤(東京化成(株)製、コバルト(III)アセチルアセトナート、固形分1質量%のMEK溶液)4部、ゴム粒子(ガンツ化成(株)製、AC3816N)2部をソルベントナフサ10部に室温で12時間膨潤させておいたもの、難燃剤(三光(株)製「HCA−HQ」、10−(2,5−ジヒドロキシフェニル)−10−ヒドロ−9−オキサ−10−フォスファフェナンスレン−10−オキサイド、平均粒径2μm)2部、アミノシラン系カップリング剤(信越化学工業(株)製「KBM573」)で表面処理された球形シリカ((株)アドマテックス製「SO−C1」、平均粒径0.25μm、単位表面積当たりのカーボン量0.36mg/m2)150部を混合し、高速回転ミキサーで均一に分散した後に、カートリッジフィルター(ROKITECNO製「SHP030」)で濾過して、樹脂ワニス2を調製した。
ビスフェノールAF型エポキシ樹脂(三菱化学(株)製「YL7760」、エポキシ当量238)10部、ナフチレンエーテル型エポキシ樹脂(DIC(株)製「EXA−7311−G4S」、エポキシ当量186)5部、ビキシレノール型エポキシ樹脂(三菱化学(株)製「YX4000HK」、エポキシ樹脂(日本化薬(株)製「WHR−991S」、エポキシ当量265)、エポキシ当量206)15部、及びフェノキシ樹脂(三菱化学(株)製「YX7553BH30」、固形分30質量%のシクロヘキサノン:メチルエチルケトン(MEK)の1:1溶液)10部を、ソルベントナフサ20部、シクロヘキサノン5部に撹拌しながら加熱溶解させた。室温にまで冷却した後、そこへ、トリアジン骨格含有フェノールノボラック系硬化剤(水酸基当量125、DIC(株)製「LA−7054」、固形分60%のMEK溶液)5部、ナフトール系硬化剤(新日鉄住金化学(株)製「SN−485」、水酸基当量215、固形分60%のMEK溶液)24部、ポリビニルブチラール樹脂(ガラス転移温度105℃、積水化学工業(株)製「KS-1」)の固形分15%のエタノールとトルエンの1:1の混合溶液10部、アミン系硬化促進剤(DMAP、固形分5質量%のMEK溶液)1部、イミダゾール系硬化促進剤(1−ベンジル−2−フェニルイミダゾール(1B2PZ)、固形分5質量%のMEK溶液)0.5部、ゴム粒子(ガンツ化成(株)製、AC3816N)2部をソルベントナフサ10部に室温で12時間膨潤させておいたもの、フェニルトリメトキシシラン(信越化学工業(株)製「KBM103」)で表面処理された球形シリカ(電気化学工業(株)製「UFP−30」、平均粒径0.1μm、単位表面積当たりのカーボン量0.22mg/m2)60部を混合し、高速回転ミキサーで均一に分散した後に、カートリッジフィルター(ROKITECNO製「SHP030」)で濾過して、樹脂ワニス3を調製した。
エポキシ樹脂(日本化薬(株)製「WHR−991S」、エポキシ当量265)20部を、ビフェニル型エポキシ樹脂(日本化薬(株)製「NC3000H」、エポキシ当量288、150℃でのICI溶融粘度0.32Pa・s)20部に変更する以外は、実施例1と同様にして、樹脂ワニス4を調製した。
エポキシ樹脂(日本化薬(株)製「WHR−991S」、エポキシ当量265)15部を、ビフェニル型エポキシ樹脂(日本化薬(株)製「NC3000H」、エポキシ当量288)15部に変更する以外は、実施例2と同様にして、樹脂ワニス5を調製した。
エポキシ樹脂(日本化薬(株)製「WHR−991S」、エポキシ当量265)15部を、ビフェニル型エポキシ樹脂(日本化薬(株)製「NC3000H」、エポキシ当量288)15部に変更する以外は、実施例3と同様にして、樹脂ワニス6を調製した。
Claims (15)
- (A)エポキシ樹脂および(B)硬化剤を含有する樹脂組成物であって、
(A)エポキシ樹脂が、(A1)一般式(1):
で表されるエポキシ樹脂を含み、
(B)硬化剤がフェノール系硬化剤、シアネートエステル系硬化剤および活性エステル系硬化剤から選択される1種以上を含む、樹脂組成物。 - 樹脂組成物中の不揮発成分を100質量%とした場合、(A1)一般式(1)で表されるエポキシ樹脂の含有量が3〜20質量%である、請求項1記載の樹脂組成物。
- (A)エポキシ樹脂が、さらに(A2)他のエポキシ樹脂を含む、請求項1または2記載の樹脂組成物。
- (B)硬化剤が活性エステル系硬化剤である、請求項1〜3のいずれか1項記載の樹脂組成物。
- 樹脂組成物中の不揮発成分を100質量%とした場合、(B)硬化剤の含有量が3〜20質量%である、請求項1〜4のいずれか1項記載の樹脂組成物。
- さらに(C)無機充填剤を含む請求項1〜5のいずれか1項記載の樹脂組成物。
- 樹脂組成物中の不揮発成分を100質量%とした場合、(C)無機充填材の含有量が50質量%以上である、請求項6記載の樹脂組成物。
- (C)無機充填材の平均粒径が、0.01〜5μmである、請求項6又は7記載の樹脂組成物。
- 多層プリント配線板の絶縁層形成用樹脂組成物である、請求項1〜8のいずれか1項記載の樹脂組成物。
- 請求項1〜9のいずれか1項記載の樹脂組成物を用いてなるシート状積層材料。
- 請求項1〜9のいずれか1項記載の樹脂組成物を熱硬化してなる硬化物。
- 硬化物表面にメッキにより導体層が形成され、該硬化物表面と該導体層とのメッキピール強度が0.25〜1.0kgf/cmである、請求項11記載の硬化物。
- 硬化物表面が粗化処理後の表面であり、該粗化処理後の表面の算術平均粗さが10〜250nmであり、かつ、二乗平均平方根粗さが20〜350nmである、請求項11又は12記載の硬化物。
- 請求項11〜13のいずれか1項記載の硬化物により絶縁層が形成された多層プリント配線板。
- 請求項14に記載の多層プリント配線板を用いてなる半導体装置。
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