JP6428153B2 - 樹脂組成物 - Google Patents

樹脂組成物 Download PDF

Info

Publication number
JP6428153B2
JP6428153B2 JP2014217910A JP2014217910A JP6428153B2 JP 6428153 B2 JP6428153 B2 JP 6428153B2 JP 2014217910 A JP2014217910 A JP 2014217910A JP 2014217910 A JP2014217910 A JP 2014217910A JP 6428153 B2 JP6428153 B2 JP 6428153B2
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
resin composition
epoxy resin
resin
curing agent
skeleton
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Active
Application number
JP2014217910A
Other languages
English (en)
Other versions
JP2016084413A (ja
Inventor
中村 茂雄
茂雄 中村
幸則 江戸
幸則 江戸
志朗 巽
志朗 巽
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Ajinomoto Co Inc
Original Assignee
Ajinomoto Co Inc
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Ajinomoto Co Inc filed Critical Ajinomoto Co Inc
Priority to JP2014217910A priority Critical patent/JP6428153B2/ja
Priority to CN201510685769.6A priority patent/CN105542127B/zh
Priority to KR1020150147475A priority patent/KR102411958B1/ko
Priority to TW104134684A priority patent/TWI697521B/zh
Publication of JP2016084413A publication Critical patent/JP2016084413A/ja
Application granted granted Critical
Publication of JP6428153B2 publication Critical patent/JP6428153B2/ja
Priority to KR1020220074001A priority patent/KR20220091448A/ko
Active legal-status Critical Current
Anticipated expiration legal-status Critical

Links

Description

本発明は、樹脂組成物に関する。また、当該樹脂組成物を含むシート状積層材料、多層プリント配線板および半導体装置に関する。
近年、電子機器の小型化、高性能化が進み、半導体パッケージ基板においては、ビルドアップ層が複層化され、配線の微細化及び高密度化が求められていた。
これに対して様々な取組みがなされていた。例えば、特許文献1には、ビフェニルアラルキル型エポキシ樹脂と、特定の硬化剤と、特定の無機充填材と、特定のフェノキシ樹脂を含む樹脂組成物において、低熱膨張率を維持しながら、硬化して得られる絶縁層表面の粗度が安定して低く、高いピール強度を有する導体層の形成を可能にし、半田耐熱性に優れた、回路基板の絶縁層形成に好適に使用することができることが開示されている。しかしながら、十分な反りの抑制性、およびスミア除去性を有するとともに、表面への高ピール強度の導体層形成が可能となる硬化物が得られる樹脂組成物についてはなんら記載されていない。
特開2011−89038号公報
本発明が解決しようとする課題は、反り抑制性およびスミア除去性に優れるとともに、表面への高ピール強度の導体層の形成が可能な硬化物が得られる樹脂組成物を提供することである。
本発明者らは、鋭意研究の結果、(A)エポキシ樹脂および(B)硬化剤を含有する樹脂組成物であって、(A)エポキシ樹脂が(A1)ビフェニル骨格およびジグリシジルオキシベンゼン骨格を有するエポキシ樹脂を含み、(B)硬化剤がフェノール系硬化剤、シアネートエステル系硬化剤および活性エステル系硬化剤から選択される1種以上を含む、樹脂組成物によって、上記の課題を解決し得ることを見出し、本発明を完成するに至った。
すなわち、本発明は以下の内容を含むものである。
[1] (A)エポキシ樹脂および(B)硬化剤を含有する樹脂組成物であって、
(A)エポキシ樹脂が(A1)ビフェニル骨格およびジグリシジルオキシベンゼン骨格を有するエポキシ樹脂を含み、
(B)硬化剤が、フェノール系硬化剤、シアネートエステル系硬化剤および活性エステル系硬化剤から選択される1種以上を含む、樹脂組成物。
[2] 樹脂組成物中の不揮発成分を100質量%とした場合、(A1)ビフェニル骨格およびジグリシジルオキシベンゼン骨格を有するエポキシ樹脂の含有量が3〜20質量%である、上記[1]記載の樹脂組成物。
[3] (A1)ビフェニル骨格およびジグリシジルオキシベンゼン骨格を有するエポキシ樹脂が、ビフェニルジメチレン骨格およびジグリシジルオキシベンゼン骨格を有するエポキシ樹脂である、上記[1]又は[2]記載の樹脂組成物。
[4] (A1)ビフェニル骨格およびジグリシジルオキシベンゼン骨格を有するエポキシ樹脂が、下記一般式(1)の構造単位を有するエポキシ樹脂である上記[1]〜[3]のいずれか1つに記載の樹脂組成物。
(式中、Rはグリシジルオキシ基、mは2である。)
[5] (A)エポキシ樹脂が、さらに(A2)他のエポキシ樹脂を含む、上記[1]〜[4]のいずれか1つに記載の樹脂組成物。
[6] (B)硬化剤が活性エステル系硬化剤である、上記[1]〜[5]のいずれか1つに記載の樹脂組成物。
[7] 樹脂組成物中の不揮発成分を100質量%とした場合、(B)硬化剤の含有量が3〜20質量%である、上記[1]〜[6]のいずれか1つに記載の樹脂組成物。
[8] さらに(C)無機充填剤を含む、上記[1]〜[7]のいずれか1つに記載の樹脂組成物。
[9] 樹脂組成物中の不揮発成分を100質量%とした場合、(C)無機充填材の含有量が50質量%以上である、上記[8]記載の樹脂組成物。
[10] (C)無機充填材の平均粒径が0.01〜5μmである、上記[8]又は[9]記載の樹脂組成物。
[11] 多層プリント配線板の絶縁層形成用樹脂組成物である、上記[1]〜[10]のいずれか1つに記載の樹脂組成物。
[12] 上記[1]〜[11]のいずれか1つに記載の樹脂組成物を用いてなるシート状積層材料。
[13] 上記[1]〜[11]のいずれか1つに記載の樹脂組成物を熱硬化してなる硬化物。
[14] 硬化物表面にメッキにより導体層が形成され、該硬化物表面と該導体層とのメッキピール強度が0.25〜1.0kgf/cmである、上記[13]記載の硬化物。
[15] 硬化物表面が粗化処理後の表面であり、該粗化処理後の表面の算術平均粗さが10〜250nmであり、かつ、二乗平均平方根粗さが20〜350nmである、上記[13]又は[14]記載の硬化物。
[16] 上記[13]〜[15]のいずれか1つに記載の硬化物により絶縁層が形成された多層プリント配線板。
[17] 上記[16]記載の多層プリント配線板を用いてなる半導体装置。
本発明によれば、反り抑制性およびスミア除去性に優れ、しかも、表面に高ピール強度の導体層が形成される硬化物が得られる樹脂組成物を提供できるようになった。
本発明の樹脂組成物は、(A)エポキシ樹脂および(B)硬化剤を含有する樹脂組成物であって、(A)エポキシ樹脂が(A1)ビフェニル骨格およびジグリシジルオキシベンゼン骨格を有するエポキシ樹脂を含み、(B)硬化剤がフェノール系硬化剤、シアネートエステル系硬化剤および活性エステル系硬化剤から選択される1種以上を含むことが主たる特徴である。
なお、本明細書中、「硬化物」とは、特に断りがない場合、本発明の樹脂組成物を熱硬化してなる硬化物を意味し、また、「硬化物」は絶縁層を形成し、典型的には、回路基板(積層板、多層プリント配線板等)における絶縁層を形成する。
また、本発明において、「硬化物の反り」とは、硬化物により形成される絶縁層の反りや、硬化物により形成された絶縁層を含む回路基板(積層板、多層プリント配線板等)の反りを含む概念である。
以下、本発明の樹脂組成物の配合成分について詳述する。
<(A)エポキシ樹脂>
本発明に使用する(A)エポキシ樹脂は、(A1)ビフェニル骨格およびジグリシジルオキシベンゼン骨格を有するエポキシ樹脂を含む。ビフェニル骨格を有することで硬化物の導体層との密着性向上に効果的であり、ジグリシジルオキシベンゼン骨格を有することで硬化物の反り抑止性(特に、硬化物に施される半田リフロー工程での反り抑制性)及び硬化物におけるスミア除去性向上に効果的である。
(A1)ビフェニル骨格およびジグリシジルオキシベンゼン骨格を有するエポキシ樹脂としては、ビフェニルジメチレン骨格およびジグリシジルオキシベンゼン骨格を有するエポキシ樹脂であることが好ましく、下記一般式(1)の構造単位を有するエポキシ樹脂であることが更に好ましい。
(式中、Rはグリシジルオキシ基、mは2である。)
(A1)ビフェニル骨格およびジグリシジルオキシベンゼン骨格を有するエポキシ樹脂は、市販品を使用することができ、例えば、上記一般式(1)の構造単位を有するエポキシ樹脂として、例えば、下記の式(2)で表されるものを挙げることができる。このようなエポキシ樹脂は、日本化薬(株)より「NC3500」等の名称で市販されている。
式(2)中の繰り返し単位数n、lは、nは平均値で1〜15(好ましくは1〜7、より好ましくは1〜4)の数であり、lは平均値で0〜15(好ましくは0〜7、より好ましくは0〜4)の数である。また、nとlの比率(l/n)は0〜15であり、好ましくは0.5〜5である。また、nとlの和は30以下(好ましくは14以下、より好ましくは8以下)である。
(A1)ビフェニル骨格およびジグリシジルオキシベンゼン骨格を有するエポキシ樹脂のエポキシ当量は、特に制限されないが、100〜2000が好ましく、100〜1000がより好ましく、130〜500が更に好ましく、150〜270が特に好ましい。エポキシ当量がかかる好ましい範囲にあることで、硬化物の架橋密度を向上させることができ、硬化物におけるデスミア性や反り抑制性が向上する。なお、エポキシ当量(g/eq)は、1当量のエポキシ基を含む樹脂の質量であり、JIS K7236:2001に従って測定することができる。
(A1)ビフェニル骨格およびジグリシジルオキシベンゼン骨格を有するエポキシ樹脂の150℃でのICI溶融粘度は、とくに制限されないが、0.1〜0.5Pa・sが好ましい。これにより、樹脂組成物中に無機充填材を高配合できるなどの利点がある。なお、ICI溶融粘度の測定は、ICIコーンプレート粘度計(高温用)にて測定される。
本発明の樹脂組成物における(A1)ビフェニル骨格およびジグリシジルオキシベンゼン骨格を有するエポキシ樹脂の含有量は、特に限定はされないが、硬化物の導体層との密着性向上、半田リフロー工程での硬化物の反り抑制性等の観点から、樹脂組成物中の不揮発成分を100質量%とした場合、3質量%以上が好ましく、6質量%以上がより好ましい。一方、樹脂組成物の可撓性(特に、樹脂組成物を用いて形成される接着フィルムの可撓性向上)の観点から、20質量%以下が好ましく、15質量%以下がより好ましい。
本発明の樹脂組成物においては、本発明の効果が発揮される範囲で、必要に応じて(A1)ビフェニル骨格およびジグリシジルオキシベンゼン骨格を有するエポキシ樹脂と(A2)他のエポキシ樹脂を併用することができる。すなわち、本発明における(A)エポキシ樹脂は、(A1)ビフェニル骨格およびジグリシジルオキシベンゼン骨格を有するエポキシ樹脂単独の態様、および、(A1)ビフェニル骨格およびジグリシジルオキシベンゼン骨格を有するエポキシ樹脂と(A2)他のエポキシ樹脂の併用の態様を含む。
(A2)他のエポキシ樹脂としては、例えば、ビスフェノールA型エポキシ樹脂、ビスフェノールF型エポキシ樹脂、ビスフェノールS型エポキシ樹脂、ビスフェノールAF型エポキシ樹脂、フェノールノボラック型エポキシ樹脂、tert−ブチル−カテコール型エポキシ樹脂、ナフトール型エポキシ樹脂、ナフタレン型エポキシ樹脂、ナフチレンエーテル型エポキシ樹脂、グリシジルアミン型エポキシ樹脂、グリシジルエステル型エポキシ樹脂、クレゾールノボラック型エポキシ樹脂、ビフェニル型エポキシ樹脂、ジシクロペンタジエン型エポキシ樹脂、アントラセン型エポキシ樹脂、線状脂肪族エポキシ樹脂、ブタジエン構造を有するエポキシ樹脂、脂環式エポキシ樹脂、複素環式エポキシ樹脂、スピロ環含有エポキシ樹脂、シクロヘキサンジメタノール型エポキシ樹脂、トリメチロール型エポキシ樹脂、ハロゲン化エポキシ樹脂等が挙げられる。これらは1種又は2種以上を使用でき、中でも、ビスフェノールA型エポキシ樹脂、ナフタレン型エポキシ樹脂、ビフェニル型エポキシ樹脂、ジシクロペンタジエン型エポキシ樹脂が好ましい。
(A1)ビフェニル骨格およびジグリシジルオキシベンゼン骨格を有するエポキシ樹脂と(A2)他のエポキシ樹脂を併用する場合、硬化物の導体層との密着性向上、半田リフロー工程での硬化物の反り抑制性等の観点から、樹脂組成物における(A)エポキシ樹脂の含有量は、樹脂組成物中の不揮発成分を100質量%とした場合、10〜40質量%であることが好ましく、13〜30質量%であることがより好ましい。かかる(A)エポキシ樹脂の含有量において、(A1)ビフェニル骨格およびジグリシジルオキシベンゼン骨格を有するエポキシ樹脂と(A2)他のエポキシ樹脂との割合((A1):(A2))は1:0.3〜1:3(質量比)が好ましく、1:0.5〜1:2(質量比)がより好ましい。
<(B)硬化剤>
本発明に使用する(B)硬化剤は、フェノール系硬化剤、シアネートエステル系硬化剤および活性エステル系硬化剤から選択される1種以上を含む。硬化物の反り抑制、粗化処理後の硬化物の低粗度化に寄与するという観点から、活性エステル系硬化剤が好ましい。また、エポキシ樹脂組成物の硬化剤に活性エステル系硬化剤を使用した場合、一般的に、エポキシ樹脂組成物の硬化物は加工後にスミアが残りやすい傾向があるが、本発明の樹脂組成物においては、硬化物の加工後のスミア除去性も良好となる。
フェノール系硬化剤としては、特に制限はないが、ビフェニル型硬化剤、ナフタレン型硬化剤、フェノールノボラック型硬化剤、ナフチレンエーテル型硬化剤、トリアジン骨格含有フェノール系硬化剤から選択される1種以上を用いることが好ましい。具体的には、ビフェニル型硬化剤のMEH−7700、MEH−7810、MEH−7851(明和化成(株)製)、ナフタレン型硬化剤のNHN、CBN、GPH(日本化薬(株)製)、SN170、SN180、SN190、SN475、SN485、SN495、SN375、SN395(新日鐵化学(株)製)、EXB9500(DIC(株)製)、フェノールノボラック型硬化剤のTD2090(DIC(株)製)、ナフチレンエーテル型硬化剤のEXB−6000(DIC(株)製)、トリアジン骨格含有フェノール系硬化剤のLA3018、LA7052、LA7054、LA1356(DIC(株)製)等が挙げられる。これらは1種又は2種以上を使用することができる。
シアネートエステル系硬化剤としては、特に制限はないが、ノボラック型(フェノールノボラック型、アルキルフェノールノボラック型など)シアネートエステル系硬化剤、ジシクロペンタジエン型シアネートエステル系硬化剤、ビスフェノール型(ビスフェノールA型、ビスフェノールF型、ビスフェノールS型など)シアネートエステル系硬化剤、及びこれらが一部トリアジン化したプレポリマーなどが挙げられる。シアネートエステル系硬化剤の重量平均分子量は、特に限定されるものではないが、500〜4500が好ましく、600〜3000がより好ましい。シアネートエステル系硬化剤の具体例としては、例えば、ビスフェノールAジシアネート、ポリフェノールシアネート(オリゴ(3−メチレン−1,5−フェニレンシアネート)、4,4’−メチレンビス(2,6−ジメチルフェニルシアネート)、4,4’−エチリデンジフェニルジシアネート、ヘキサフルオロビスフェノールAジシアネート、2,2−ビス(4−シアネート)フェニルプロパン、1,1−ビス(4−シアネートフェニルメタン)、ビス(4−シアネート−3,5−ジメチルフェニル)メタン、1,3−ビス(4−シアネートフェニル−1−(メチルエチリデン))ベンゼン、ビス(4−シアネートフェニル)チオエーテル、ビス(4−シアネートフェニル)エーテル等の2官能シアネート樹脂、フェノールノボラック、クレゾールノボラック、ジシクロペンタジエン構造含有フェノール樹脂等から誘導される多官能シアネート樹脂、これらシアネート樹脂が一部トリアジン化したプレポリマーなどが挙げられる。これらは1種又は2種以上を使用できる。市販されているシアネートエステル樹脂としては、フェノールノボラック型多官能シアネートエステル樹脂(ロンザジャパン(株)製、PT30S、シアネート当量124)、ビスフェノールAジシアネートの一部又は全部がトリアジン化されて三量体となったプレポリマー(ロンザジャパン(株)製、BA230S、シアネート当量232)、ジシクロペンタジエン構造含有シアネートエステル樹脂(ロンザジャパン(株)製、DT−4000、DT−7000)等が挙げられる。
活性エステル系硬化剤としては、特に制限はないが、一般にフェノールエステル類、チオフェノールエステル類、N−ヒドロキシアミンエステル類、複素環ヒドロキシ化合物のエステル類等の反応活性の高いエステル基を1分子中に2個以上有する化合物が好ましく用いられる。当該活性エステル系硬化剤は、カルボン酸化合物及び/又はチオカルボン酸化合物とヒドロキシ化合物及び/又はチオール化合物との縮合反応によって得られるものが好ましい。特に耐熱性向上の観点から、カルボン酸化合物とヒドロキシ化合物とから得られる活性エステル系硬化剤が好ましく、カルボン酸化合物とフェノール化合物及び/又はナフトール化合物とから得られる活性エステル系硬化剤がより好ましい。カルボン酸化合物としては、例えば安息香酸、酢酸、コハク酸、マレイン酸、イタコン酸、フタル酸、イソフタル酸、テレフタル酸、ピロメリット酸等が挙げられる。フェノール化合物又はナフトール化合物としては、ハイドロキノン、レゾルシン、ビスフェノールA、ビスフェノールF、ビスフェノールS、フェノールフタリン、メチル化ビスフェノールA、メチル化ビスフェノールF、メチル化ビスフェノールS、フェノール、o−クレゾール、m−クレゾール、p−クレゾール、カテコール、α−ナフトール、β−ナフトール、1,5−ジヒドロキシナフタレン、1,6−ジヒドロキシナフタレン、2,6−ジヒドロキシナフタレン、ジヒドロキシベンゾフェノン、トリヒドロキシベンゾフェノン、テトラヒドロキシベンゾフェノン、フロログルシン、ベンゼントリオール、ジシクロペンタジエニルジフェノール、フェノールノボラック等が挙げられる。活性エステル系硬化剤は1種又は2種以上を使用することができる。活性エステル系硬化剤として、具体的にはジシクロペンタジエニルジフェノール構造を含む活性エステル系硬化剤、ナフタレン構造を含む活性エステル系硬化剤、フェノールノボラックのアセチル化物である活性エステル系硬化剤、フェノールノボラックのベンゾイル化物である活性エステル系硬化剤等が好ましく、なかでもピール強度の向上に優れるという点で、ジシクロペンタジエニルジフェノール構造を含む活性エステル系硬化剤がより好ましい。活性エステル系硬化剤としては、特開2004−277460号公報に開示されている活性エステル系硬化剤を用いてもよく、また市販のものを用いることもできる。市販品としてはジシクロペンタジエニルジフェノール構造を含むものとしてEXB9451、EXB9460、EXB9460S−65T、HPC8000−65T(DIC(株)製、活性基当量約223)、フェノールノボラックのアセチル化物である活性エステル系硬化剤としてDC808(三菱化学(株)製、活性基当量約149)、フェノールノボラックのベンゾイル化物である活性エステル系硬化剤としてYLH1026(三菱化学(株)製、活性基当量約200)、YLH1030(三菱化学(株)製、活性基当量約201)、YLH1048(三菱化学(株)製、活性基当量約245)等が挙げられる。
ジシクロペンタジエニルジフェノール構造を含む活性エステル系硬化剤として、より具体的には下式(3)の化合物が挙げられる。
(式中、Rはアリール基であり、kは0又は1を表し、nは繰り返し単位の平均で0.05〜2.5である。)
Rのアリール基としては、フェニル基、ナフチル基が挙げられ、硬化物の誘電正接を低下させ、耐熱性を向上させるという観点から、Rはナフチル基が好ましく、一方、kは0が好ましく、また、nは0.25〜1.5が好ましい。
(B)硬化剤は1種又は2種以上を組み合わせて使用でき、(B)硬化剤の含有量は、硬化物の反りの抑制性および粗化処理後の硬化物の低粗度化の観点から、樹脂組成物中の不揮発成分を100質量%とした場合、3〜20質量%が好ましく、5〜15質量%がより好ましい。
本発明の樹脂組成物において、(A)エポキシ樹脂のエポキシ基の合計数と、(B)硬化剤の反応基の合計数との比は、1:0.2〜1:2が好ましく、1:0.3〜1:1.5がより好ましく、1:0.4〜1:1が更に好ましい。なおエポキシ樹脂のエポキシ基の合計数とは、樹脂組成物中に存在する各エポキシ樹脂の固形分質量をエポキシ当量で除した値をすべてのエポキシ樹脂について合計した値であり、硬化剤の反応基の合計数とは、樹脂組成物中に存在する各硬化剤の固形分質量を反応基当量で除した値をすべての硬化剤について合計した値である。
<(C)無機充填材>
本発明の樹脂組成物には、さらに(C)無機充填材を含有させることにより、反り抑制を向上させることができる。無機充填剤としては特に限定されないが、例えば、シリカ、アルミナ、硫酸バリウム、タルク、クレー、雲母粉、水酸化アルミニウム、水酸化マグネシウム、炭酸カルシウム、炭酸マグネシウム、酸化マグネシウム、窒化ホウ素、ホウ酸アルミニウム、チタン酸バリウム、チタン酸ストロンチウム、チタン酸カルシウム、チタン酸マグネシウム、チタン酸ビスマス、酸化チタン、ジルコン酸バリウム、ジルコン酸カルシウムなどが挙げられる。なかでも、無定形シリカ、粉砕シリカ、溶融シリカ、結晶シリカ、合成シリカ、中空シリカ、球状シリカ等のシリカが好ましく、とくに絶縁層の表面粗さを低下させるという点で溶融シリカ、球状シリカがより好ましく、球状溶融シリカが更に好ましい。これらは1種または2種以上組み合わせて使用してもよい。市販されている球状溶融シリカとして、(株)アドマテックス製「SOC2」、「SOC1」等が挙げられる。
(C)無機充填材の平均粒径は、特に限定されないが、粗化処理後の硬化物の表面が低粗度となり、微細配線形成を行うことを可能にするという観点から、5μm以下が好ましく、3μm以下がより好ましく、2μm以下が更に好ましく、1μm以下が更に一層好ましく、0.8μm以下が殊更好ましく、0.6μm以下が特に好ましい。一方、樹脂組成物を樹脂ワニスとした場合に、ワニスの粘度が上昇し、取り扱い性が低下するのを防止するという観点から、0.01μm以上が好ましく、0.03μm以上がより好ましく、0.05μm以上が更に好ましく、0.07μm以上が更に一層好ましく、0.1μm以上が殊更好ましい。上記無機充填材の平均粒径はミー(Mie)散乱理論に基づくレーザー回折・散乱法により測定することができる。具体的にはレーザー回折散乱式粒度分布測定装置により、無機充填材の粒度分布を体積基準で作成し、そのメディアン径を平均粒径とすることで測定することができる。測定サンプルは、無機充填材を超音波により水中に分散させたものを好ましく使用することができる。レーザー回折散乱式粒度分布測定装置としては、(株)堀場製作所製 LA−950等を使用することができる。
(C)無機充填材の含有量は、硬化物の反りの抑制効果を高めるという点から、樹脂組成物中の不揮発成分を100質量%とした場合、40質量%以上が好ましく、50質量%以上がより好ましく、60質量%以上が更に好ましく、70質量%以上が更に一層好ましい。一方、硬化物が脆くなるのを防止する点や硬化物表面に形成される導体層のピール強度の低下を防止する点から、90質量%以下が好ましく、85質量%以下がより好ましく、80質量%以下が更に好ましい。特に無機充填材が50質量%以上を含む樹脂組成物の硬化物では、一般に、その表面に形成される導体層のピール強度が低下しやすいが、本発明の樹脂組成物においては、硬化物の反り抑制効果と、硬化物表面に形成される導体層のピール強度とを両立し得る。
(C)無機充填材は、表面処理剤で表面処理することが好ましく、表面処理剤としては、具体的には、アミノシラン系カップリング剤、エポキシシラン系カップリング剤、メルカプトシラン系カップリング剤、スチリルシラン系カップリング剤、アクリレートシラン系カップリング剤、イソシアネートシラン系カップリング剤、スルフィドシラン系カップリング剤、ビニルシラン系カップリング剤、シラン系カップリング剤、オルガノシラザン化合物、チタネート系カップリング剤等が挙げられる。なかでも、アミノシラン系カップリング剤、エポキシシラン系カップリング剤、シラン系カップリング剤、オルガノシラザン化合物が好ましい。市販品としては、信越化学工業(株)製「KBM403」(3−グリシドキシプロピルトリメトキシシラン)、信越化学工業(株)製「KBM803」(3−メルカプトプロピルトリメトキシシラン)、信越化学工業(株)製「KBE903」(3−アミノプロピルトリエトキシシラン)、信越化学工業(株)製「KBM573」(N−フェニル−3−アミノプロピルトリメトキシシラン)、信越化学工業(株)製「SZ−31」(ヘキサメチルジシラザン)等が挙げられる。表面処理剤は1種又は2種以上を使用できる。かかる表面処理剤で表面処理された無機充填材を使用することで、(C)無機充填材の樹脂組成物中での分散性、樹脂組成物の耐湿性を向上させることが出来る。
表面処理剤で無機充填材を表面処理する方法は、特に限定されないが、乾式法や湿式法が挙げられる。乾式法としては、例えば、回転ミキサーに無機充填材を仕込んで、攪拌しながら表面処理剤のアルコール溶液又は水溶液を滴下又は噴霧した後、さらに攪拌し、ふるいにより分級し、その後、加熱により表面処理剤と無機充填材とを脱水縮合させる方法が挙げられる。湿式法としては、例えば、無機充填材と有機溶媒を含むスラリーを攪拌しながら該スラリー中に表面処理剤を添加し、攪拌した後、濾過、乾燥及びふるいによる分級を行い、その後、加熱により表面処理剤と無機充填材とを脱水縮合させる方法が挙げられる。また、無機充填材を含む樹脂組成物中に表面処理剤を添加するインテグラルブレンド法によって表面処理を行うことも可能である。
なお、表面処理済みの無機充填材(すなわち、既に表面処理剤で表面処理された無機充填材)を、樹脂組成物に添加することが好ましい。このようにすることで、(C)無機充填材の樹脂組成物中での分散性をより一層高めることが出来る。
<(D)高分子樹脂>
本発明の樹脂組成物には、さらに(D)高分子樹脂を含有させることができる。高分子樹脂を含有させるにより、硬化物の機械強度を向上させることができ、また、樹脂組成物を接着フィルムの形態で使用する場合のフィルム成型能を向上させることができる。かかる(D)高分子樹脂としては、フェノキシ樹脂、ポリビニルアセタール樹脂、ポリイミド樹脂、ポリアミドイミド樹脂、ポリエーテルイミド樹脂、ポリスルホン樹脂、ポリエーテルスルホン樹脂、ポリフェニレンエーテル樹脂、ポリカーボネート樹脂、ポリエーテルエーテルケトン樹脂、ポリエステル樹脂を挙げることができ、なかでも、フェノキシ樹脂、ポリビニルアセタール樹脂が好ましく、フェノキシ樹脂がより好ましい。(D)高分子樹脂は1種又は2種以上を使用できる。
(D)高分子樹脂の重量平均分子量は8000〜200000の範囲であるのが好ましく、12000〜100000の範囲がより好ましく、20000〜60000の範囲が更に好ましい。なお本発明における重量平均分子量は、ゲルパーミエーションクロマトグラフィー(GPC)法(ポリスチレンン換算)で測定される。GPC法による重量平均分子量は、具体的には、測定装置として(株)島津製作所製LC−9A/RID−6Aを、カラムとして昭和電工(株)社製Shodex K−800P/K−804L/K−804Lを、移動相としてクロロホルム等を用いて、カラム温度40℃にて測定し、標準ポリスチレンの検量線を用いて算出することができる。
本発明の樹脂組成物に(D)高分子樹脂を配合する場合には、樹脂組成物中の不揮発成分を100質量%とした場合、0.1〜10質量%が好ましく、0.5〜5質量%がより好ましい。この範囲内であると、樹脂組成物のフィルム成型能や硬化物の機械強度向上の効果が発揮され、更に樹脂組成物の溶融粘度の上昇や、湿式粗化工程後の絶縁層表面の粗度を低下させる効果が発揮される。
<(E)硬化促進剤>
本発明の樹脂組成物には、さらに(E)硬化促進剤を含有させることにより、(A)エポキシ樹脂と(B)硬化剤を効率的に硬化させることができる。(E)硬化促進剤としては、特に限定されないが、アミン系硬化促進剤、グアニジン系硬化促進剤、イミダゾール系硬化促進剤、ホスホニウム系硬化促進剤、金属系硬化促進剤等が挙げられる。これらは1種又は2種以上組み合わせて使用してもよい。
アミン系硬化促進剤としては、特に限定されるものではないが、トリエチルアミン、トリブチルアミンなどのトリアルキルアミン、4−ジメチルアミノピリジン、ベンジルジメチルアミン、2,4,6,−トリス(ジメチルアミノメチル)フェノール、1,8−ジアザビシクロ[5,4,0]−ウンデセン(以下、DBUと略記する。)などのアミン化合物などが挙げられる。これらは1種または2種以上組み合わせて使用してもよい。
グアニジン系硬化促進剤としては、特に限定されるものではないが、ジシアンジアミド、1−メチルグアニジン、1−エチルグアニジン、1−シクロヘキシルグアニジン、1−フェニルグアニジン、1−(o−トリル)グアニジン、ジメチルグアニジン、ジフェニルグアニジン、トリメチルグアニジン、テトラメチルグアニジン、ペンタメチルグアニジン、1,5,7−トリアザビシクロ[4.4.0]デカ−5−エン、7−メチル−1,5,7−トリアザビシクロ[4.4.0]デカ−5−エン、1−メチルビグアニド、1−エチルビグアニド、1−n−ブチルビグアニド、1−n−オクタデシルビグアニド、1,1−ジメチルビグアニド、1,1−ジエチルビグアニド、1−シクロヘキシルビグアニド、1−アリルビグアニド、1−フェニルビグアニド、1−(o−トリル)ビグアニド等が挙げられる。これらは1種または2種以上組み合わせて使用してもよい。
イミダゾール系硬化促進剤としては、特に限定されるものではないが、2−メチルイミダゾール、2−ウンデシルイミダゾール、2−ヘプタデシルイミダゾール、1,2−ジメチルイミダゾール、2−エチル−4−メチルイミダゾール、1,2−ジメチルイミダゾール、2−エチル−4−メチルイミダゾール、2−フェニルイミダゾール、2−フェニル−4−メチルイミダゾール、1−ベンジル−2−メチルイミダゾール、1−ベンジル−2−フェニルイミダゾール、1−シアノエチル−2−メチルイミダゾール、1−シアノエチル−2−ウンデシルイミダゾール、1−シアノエチル−2−エチル−4−メチルイミダゾール、1−シアノエチル−2−フェニルイミダゾール、1−シアノエチル−2−ウンデシルイミダゾリウムトリメリテイト、1−シアノエチル−2−フェニルイミダゾリウムトリメリテイト、2,4−ジアミノ−6−[2’−メチルイミダゾリル−(1’)]−エチル−s−トリアジン、2,4−ジアミノ−6−[2’−ウンデシルイミダゾリル−(1’)]−エチル−s−トリアジン、2,4−ジアミノ−6−[2’−エチル−4’−メチルイミダゾリル−(1’)]−エチル−s−トリアジン、2,4−ジアミノ−6−[2’−メチルイミダゾリル−(1’)]−エチル−s−トリアジンイソシアヌル酸付加物、2−フェ
ニルイミダゾールイソシアヌル酸付加物、2−フェニル−4,5−ジヒドロキシメチルイミダゾール、2−フェニル−4−メチル−5ヒドロキシメチルイミダゾール、2,3−ジヒドロ−1H−ピロロ[1,2−a]ベンズイミダゾール、1−ドデシル−2−メチル−3−ベンジルイミダゾリウムクロライド、2−メチルイミダゾリン、2−フェニルイミダゾリン等のイミダゾール化合物及びイミダゾール化合物とエポキシ樹脂とのアダクト体が挙げられる。これらは1種または2種以上組み合わせて使用してもよい。
ホスホニウム系硬化促進剤としては、特に限定されるものではないが、トリフェニルホスフィン、ホスホニウムボレート化合物、テトラフェニルホスホニウムテトラフェニルボレート、n−ブチルホスホニウムテトラフェニルボレート、テトラブチルホスホニウムデカン酸塩、(4−メチルフェニル)トリフェニルホスホニウムチオシアネート、テトラフェニルホスホニウムチオシアネート、ブチルトリフェニルホスホニウムチオシアネート等が挙げられる。これらは1種または2種以上組み合わせて使用してもよい。
本発明の樹脂組成物に硬化促進剤(金属系硬化促進剤を除く)を配合する場合には、エポキシ樹脂と硬化剤の合計量100質量部に対して、0.005〜1質量部の範囲が好ましく、0.01〜0.5質量部の範囲がより好ましい。この範囲内であると、熱硬化をより効率的にでき、樹脂ワニスの保存安定性も向上する。
金属系硬化促進剤としては、特に限定されるものではないが、コバルト、銅、亜鉛、鉄、ニッケル、マンガン、スズ等の金属の、有機金属錯体又は有機金属塩が挙げられる。有機金属錯体の具体例としては、コバルト(II)アセチルアセトナート、コバルト(III)アセチルアセトナート等の有機コバルト錯体、銅(II)アセチルアセトナート等の有機銅錯体、亜鉛(II)アセチルアセトナート等の有機亜鉛錯体、鉄(III)アセチルアセトナート等の有機鉄錯体、ニッケル(II)アセチルアセトナート等の有機ニッケル錯体、マンガン(II)アセチルアセトナート等の有機マンガン錯体などが挙げられる。有機金属塩としては、オクチル酸亜鉛、オクチル酸錫、ナフテン酸亜鉛、ナフテン酸コバルト、ステアリン酸スズ、ステアリン酸亜鉛などが挙げられる。これらは1種又は2種以上組み合わせて使用してもよい。
本発明の樹脂組成物に金属系硬化促進剤を配合する場合には、樹脂組成物中の不揮発成分を100質量%とした場合、金属系硬化触媒に基づく金属の含有量が25〜500ppmの範囲が好ましく、40〜200ppmの範囲がより好ましい。この範囲内であると、絶縁層表面への密着性により優れる導体層が形成され、樹脂ワニスの保存安定性も向上する。
<(F)他の成分>
本発明の樹脂組成物には、本発明の効果を阻害しない範囲で、必要に応じて他の成分を配合することができる。他の成分としては、ビニルベンジル化合物、アクリル化合物、マレイミド化合物、ブロックイソシアネート化合物のような熱硬化性樹脂、シリコーンパウダー、ナイロンパウダー、フッ素樹脂パウダー、ゴム粒子等の有機充填剤、オルベン、ベントン等の増粘剤、シリコーン系、フッ素系、高分子系の消泡剤又はレベリング剤、フタロシアニン・ブルー、フタロシアニン・グリーン、アイオジン・グリーン、ジスアゾイエロー、カーボンブラック等の着色剤、リン系化合物、金属水酸化物等の難燃剤、を挙げることができる。
本発明の樹脂組成物は、上記成分を適宜混合し、また、必要に応じて三本ロール、ボールミル、ビーズミル、サンドミル等の混練手段、あるいはスーパーミキサー、プラネタリーミキサー等の撹拌手段により混練または混合することにより調製される。また、本発明の樹脂組成物は、上記成分を有機溶剤に溶解乃至分散させることで、樹脂ワニスとして調製することができ、また、有機溶剤を加えることなく調製された樹脂組成物にさらに有機溶剤を加えることで樹脂ワニスとして調製することもできる。
本発明の樹脂組成物は、その硬化物が、反り抑制性およびスミア除去性に優れ、かつ、表面に高ピール強度の導体層を形成し得るものとなるため、多層プリント配線板の絶縁層形成用樹脂組成物として好適に使用することができる。また、メッキにより導体層を形成するための樹脂組成物(特にメッキにより導体層を形成する多層プリント配線板の絶縁層形成用樹脂組成物)として好適に使用することができ、また、多層プリント配線板の回路埋め込み用樹脂組成物、多層プリント配線板のビルドアップ層形成用樹脂組成物等としても好適である。
本発明の樹脂組成物は、熱硬化してなる硬化物として使用することができる。熱硬化の条件は、樹脂組成物中の樹脂成分の種類、含有量などに応じて適宜選択すればよいが、好ましくは90℃〜220℃で20分〜180分、より好ましくは150℃〜210℃で30〜120分の範囲で選択される。また、2段階以上に分けて熱硬化を行っても良い。
<シート状積層材料>
本発明の樹脂組成物はワニス状態で回路基板に塗布することで絶縁層形成に供することもできるが、工業的には、接着フィルム、プリプレグ等のシート状材料の形態にして絶縁層形成に供するのが好ましい。すなわち、本発明の樹脂組成物を用いた接着フィルム、プリプレグ等を作製し、かかる接着フィルム、プリプレグ等を回路基板にラミネート(積層)して、絶縁層形成を行うのが好ましい。なお、本発明の樹脂組成物を用いた接着フィルム、プリプレグ等のシート状材料は回路基板にラミネート(積層)して使用することから、「シート状積層材料」と呼ぶこととする。樹脂組成物の軟化点は、シート状積層材料のラミネート性の観点から40〜150℃が好ましい。
(接着フィルム)
本発明の接着フィルムは、支持体上に本発明の樹脂組成物による樹脂組成物層が形成されたものであり、当業者に公知の方法、例えば、有機溶剤に樹脂組成物が溶解乃至分散した樹脂ワニスを、ダイコーターなどを用いて、支持体に塗布し、更に加熱、あるいは熱風吹きつけ等により有機溶剤を乾燥させて支持体上に樹脂組成物層を形成させることにより製造することができる。
有機溶剤としては、例えば、アセトン、メチルエチルケトン、シクロヘキサノン等のケトン類、酢酸エチル、酢酸ブチル、セロソルブアセテート、プロピレングリコールモノメチルエーテルアセテート、カルビトールアセテート等の酢酸エステル類、セロソルブ、ブチルカルビトール等のカルビトール類、トルエン、キシレン等の芳香族炭化水素類、ジメチルホルムアミド、ジメチルアセトアミド、N−メチルピロリドン等のアミド系溶媒等を挙げることができる。有機溶剤は1種または2種以上を組みわせて用いてもよい。
乾燥条件は特に限定されないが、樹脂組成物層への有機溶剤の含有量が10質量%以下、好ましくは5質量%以下となるように乾燥させる。ワニス中の有機溶剤量、有機溶剤の沸点によっても異なるが、例えば30〜60質量%の有機溶剤を含むワニスを50〜150℃で3〜10分程度乾燥させることにより、樹脂組成物層を形成することができる。
接着フィルムにおいて形成される樹脂組成物層の厚さは、特に限定されないが、回路基板が有する導体層の厚さ以上とするのが好ましい。回路基板が有する導体層の厚さは通常5〜70μmの範囲であるので、樹脂組成物層は10〜100μmの厚さを有するのが好ましい。薄膜化の観点から、15〜80μmがより好ましく、20〜50μmが更に好ましい。
支持体としては、ポリエチレン、ポリプロピレン、ポリ塩化ビニル等のポリオレフィンのフィルム、ポリエチレンテレフタレート(以下「PET」と略称することがある。)、ポリエチレンナフタレート等のポリエステルのフィルム、ポリカーボネートフィルム、ポリイミドフィルムなどの各種プラスチックフィルムが挙げられる。また離型紙や、銅箔、アルミニウム箔等の金属箔などを使用してもよい。中でも、汎用性の点から、プラスチックフィルムが好ましく、ポリエチレンテレフタレートフィルムがより好ましい。支持体及び後述する保護フィルムには、マット処理、コロナ処理等の表面処理が施してあってもよい。また、シリコーン樹脂系離型剤、アルキッド樹脂系離型剤、フッ素樹脂系離型剤等の離型剤で離型処理が施してあってもよい。
支持体の厚さは特に限定されないが、10〜150μmが好ましく、25〜50μmがより好ましい。
樹脂組成物層の支持体が密着していない面には、支持体に準じた保護フィルムをさらに積層することができる。保護フィルムの厚みは、特に限定されるものではないが、例えば、1〜40μmである。保護フィルムを積層することにより、樹脂組成物層の表面へのゴミ等の付着やキズを防止することができる。接着フィルムは、ロール状に巻きとって貯蔵することもできる。
(プリプレグ)
本発明のプリプレグは、本発明の樹脂組成物をシート状補強基材にホットメルト法又はソルベント法により含浸させ、加熱して半硬化させることにより製造することができる。すなわち、本発明のプリプレグは、シート状補強基材に本発明の樹脂組成物が含浸してなるプリプレグである。シート状補強基材としては、例えば、ガラスクロスやアラミド繊維等のプリプレグ用繊維として常用されている繊維からなるものを用いることができる。
ホットメルト法は、樹脂組成物を有機溶剤に溶解することなく、支持体上に一旦コーティングし、それをシート状補強基材にラミネートする、あるいはダイコーターによりシート状補強基材に直接塗工するなどして、プリプレグを製造する方法である。またソルベント法は、接着フィルムと同様にして樹脂を有機溶剤に溶解して樹脂ワニスを調製し、このワニスにシート状補強基材を浸漬し、樹脂ワニスをシート状補強基材に含浸させ、その後乾燥させる方法である。また、接着フィルムをシート状補強基材の両面から加熱、加圧条件下、連続的に熱ラミネートすることでプリプレグを調製することもできる。支持体や保護フィルム等も接着フィルムと同様に用いることができる。すなわち、本発明のプリプレグは、支持体付きプリプレグ(支持体/プリプレグの積層体)、支持体および保護フィルム付きプリプレグ(支持体/プリプレグ/保護フィルムの積層体)を含み、実用上、かかる支持体付きプリプレグ、支持体および保護フィルム付きプリプレグが好適である。
<シート状積層材料を用いた多層プリント配線板>
次に、上記のようにして製造されたシート状積層材料を用いて多層プリント配線板を製造する方法の一例を説明する。
まず、シート状積層材料を、真空ラミネーターを用いて回路基板の片面又は両面にラミネート(積層)する。回路基板に用いられる基板としては、例えば、ガラスエポキシ基板、金属基板、ポリエステル基板、ポリイミド基板、BTレジン基板、熱硬化型ポリフェニレンエーテル基板等が挙げられる。なお、ここで「回路基板」とは、上記のような基板の片面又は両面にパターン加工された導体層(回路)が形成されたものをいう。また導体層と絶縁層とを交互に積層してなる多層プリント配線板において、該多層プリント配線板の最外層の片面又は両面がパターン加工された導体層(回路)となっているものも、ここでいう回路基板に含まれる。なお導体層表面には、黒化処理、銅エッチング等により予め粗化処理が施されていてもよい。
上記ラミネートにおいて、シート状積層材料が保護フィルムを有している場合には該保護フィルムを除去した後、必要に応じてシート状積層材料及び回路基板をプレヒートし、シート状積層材料を加圧及び加熱しながら回路基板にラミネートする。本発明のシート状積層材料においては、真空ラミネート法により減圧下で回路基板にラミネートする方法が好適に用いられる。ラミネートの条件は、特に限定されるものではないが、例えば、圧着温度(ラミネート温度)を好ましくは70〜140℃、圧着圧力(ラミネート圧力)を好ましくは1〜11kgf/cm(9.8×10〜107.9×10N/m)とし、圧着時間(ラミネート時間)を好ましくは5〜180秒とし、空気圧20mmHg(26.7hPa)以下の減圧下でラミネートするのが好ましい。また、ラミネートの方法は、バッチ式であってもロールでの連続式であってもよい。真空ラミネートは、市販の真空ラミネーターを使用して行うことができる。市販の真空ラミネーターとしては、例えば、ニチゴー・モートン(株)製バキュームアップリケーター、(株)名機製作所製真空加圧式ラミネーター、(株)日立インダストリイズ製ロール式ドライコータ、日立エーアイーシー(株)製真空ラミネーター等を挙げることができる。
シート状積層材料を回路基板にラミネートした後、室温付近に冷却してから、支持体を剥離する場合は剥離し、シート状積層材料における樹脂組成物を熱硬化して硬化物を形成することで、回路基板上に絶縁層を形成することができる。熱硬化の条件は、前述したとおりである。絶縁層を形成した後、硬化前に支持体を剥離しなかった場合は、必要によりここで剥離することもできる。
また、シート状積層材料を、真空プレス機を用いて回路基板の片面又は両面に積層することもできる。減圧下、加熱及び加圧を行う積層工程は、一般の真空ホットプレス機を用いて行うことが可能である。例えば、加熱されたSUS板等の金属板を支持体層側からプレスすることにより行うことができる。プレス条件は、減圧度を通常1×10−2MPa以下、好ましくは1×10−3MPa以下の減圧下とする。加熱及び加圧は、1段階で行うことも出来るが、樹脂のしみだしを制御する観点から2段階以上に条件を分けて行うのが好ましい。例えば、1段階目のプレスを、温度が70〜150℃、圧力が1〜15kgf/cmの範囲、2段階目のプレスを、温度が150〜200℃、圧力が1〜40kgf/cmの範囲で行うのが好ましい。各段階の時間は30〜120分で行うのが好ましい。このようにしてシート状積層材料における樹脂組成物を熱硬化することにより、回路基板上に絶縁層を形成することができる。市販されている真空ホットプレス機としては、例えば、MNPC−V−750−5−200(株)名機製作所製)、VH1−1603(北川精機(株)製)等が挙げられる。
なお、回路基板上に形成される絶縁層は、シート状積層材料が接着フィルムである場合は、樹脂組成物層が熱硬化した硬化物からなり、シート状積層材料がプリプレグである場合は、シート状補強基材と、シート状補強基材に含浸された樹脂組成物が熱硬化した硬化物との複合体である。絶縁層が該複合体である場合、絶縁層の表面は樹脂組成物の硬化物により形成される。
次いで、回路基板上に形成された絶縁層に穴開け加工を行ってビアホール、スルーホールを形成する。穴あけ加工は、例えば、ドリル、レーザー、プラズマ等の公知の方法により、また必要によりこれらの方法を組み合わせて行うことができるが、炭酸ガスレーザー、YAGレーザー等のレーザーによる穴あけ加工が最も一般的な方法である。穴あけ加工前に支持体を剥離しなかった場合は、ここで剥離することになる。
次いで、絶縁層表面に粗化処理を行う。乾式の粗化処理の場合はプラズマ処理等が挙げられ、湿式の粗化処理の場合は膨潤液による膨潤処理、酸化剤による粗化処理及び中和液による中和処理をこの順に行う方法が挙げられる。湿式の粗化処理の方が、絶縁層表面に凸凹のアンカーを形成しながら、ビアホール内のスミアを除去することができる点で好ましい。膨潤液による膨潤処理は、絶縁層を50〜80℃で5〜20分間(好ましくは55〜70℃で8〜15分間)、膨潤液に浸漬させることで行われる。膨潤液としてはアルカリ溶液、界面活性剤溶液等が挙げられ、好ましくはアルカリ溶液であり、該アルカリ溶液としては、例えば、水酸化ナトリウム溶液、水酸化カリウム溶液等が挙げられる。市販されている膨潤液としては、例えば、アトテックジャパン(株)製のスウェリング・ディップ・セキュリガンスP(Swelling Dip Securiganth P)、スウェリング・ディップ・セキュリガンスSBU(Swelling Dip Securiganth SBU)等を挙げることができる。酸化剤による粗化処理は、絶縁層を60〜85℃で10〜30分間(好ましくは70〜80℃で15〜25分間)、酸化剤溶液に浸漬させることで行われる。酸化剤としては、例えば、水酸化ナトリウムの水溶液に過マンガン酸カリウムや過マンガン酸ナトリウムを溶解したアルカリ性過マンガン酸溶液、重クロム酸塩、オゾン、過酸化水素/硫酸、硝酸等を挙げることができる。また、アルカリ性過マンガン酸溶液における過マンガン酸塩の濃度は5〜10重量%とするのが好ましい。市販されている酸化剤としては、例えば、アトテックジャパン(株)製のコンセントレート・コンパクトCP、ドージングソリューション セキュリガンスP等のアルカリ性過マンガン酸溶液が挙げられる。中和液による中和処理は、30〜50℃で3〜10分間(好ましくは35〜45℃で3〜8分間)、中和液に浸漬させることで行われる。中和液としては、酸性の水溶液が好ましく、市販品としては、アトテックジャパン(株)製のリダクションソリューシン・セキュリガントPが挙げられる。
ここで、粗化処理後の絶縁層の表面、すなわち、硬化物表面の算術平均粗さ(Ra値)は、微細配線形成の観点から、250nm以下が好ましく、200nm以下がより好ましく、150nm以下が更に好ましい。また、算術平均粗さ(Ra値)の下限値は、特に制限は無く、通常、10nm以上あるいは30nm以上である。さらに、硬化物表面の二乗平均平方根粗さ(Rq値)は硬化物表面の局所的な状態が反映されるため、Rq値の把握により緻密で平滑な硬化物表面になっていることが確認できる。二乗平均平方根粗さ(Rq値)は緻密で平滑な硬化物表面とするために、350nm以下が好ましく、280nm以下がより好ましく、200nm以下が更に好ましい。また、二乗平均平方根粗さ(Rq値)の下限値は、ピール強度を安定化させるという観点から、20nm以上が好ましく、40nm以上がより好ましい。算術平均粗さ(Ra値)および二乗平均平方根粗さ(Rq値)は、後述する「算術平均粗さ(Ra値)、二乗平均平方根粗さ(Rq値)の測定」で記載しているように、非接触型表面粗さ計(ビーコインスツルメンツ社製WYKONT3300)を用いて、VSIコンタクトモード、50倍レンズにより測定範囲を121μm×92μmとして測定することができる。
次いで、乾式メッキ又は湿式メッキにより、粗化処理後の絶縁層上に導体層を形成する。乾式メッキとしては、蒸着、スパッタリング、イオンプレーティング等の公知の方法を使用することができる。湿式メッキとしては、無電解メッキと電解メッキとを組み合わせて導体層を形成する方法、導体層とは逆パターンのメッキレジストを形成し、無電解メッキのみで導体層を形成する方法、等が挙げられる。粗化処理後の絶縁層上に導体層を形成した後は、導体層の密着性向上のためにアニール処理を行うことが好ましい。アニール処理は、140〜200℃で30〜90分間行うことが好ましく、150〜200℃で30〜60分間行うことがより好ましい。
メッキピール強度は、硬化物(絶縁層)と導体層とを十分に密着させておくために0.25kgf/cm以上が好ましく、0.30kgf/cm以上がより好ましく、0.40kgf/cm以上が更に好ましい。メッキピール強度の上限値は高いほどよく、特に制限は無いが、一般的に1.0kgf/cm以下、0.8kgf/cm以下、0.6kgf/cm以下などとなる。
その後のパターン形成の方法として、例えば、当業者に公知のサブトラクティブ法、セミアディティブ法などを用いることができ、上述の一連の工程を複数回繰り返すことで、ビルドアップ層を多段に積層した多層プリント配線板とすることができる。
また、上記のようにして製造したシート状積層材料を用いて多層プリント配線板を製造する方法の他の例を説明する。
上述と同様にして、シート状積層材料を、真空ラミネーターを用いて回路基板の片面又は両面にラミネートした後、室温付近に冷却してから、支持体を剥離し、さらに銅箔をラミネートする。ラミネートは上述した条件と同様である。
次いで、上述と同様にして、樹脂組成物を熱硬化してなる硬化物を形成することで、回路基板上に絶縁層を形成する。これにより、硬化物表面に銅箔が積層されたことになる。熱硬化の条件は上述した条件と同様である。
その後、適宜、穴開け加工等を行い、サブトラクティブ法等で配線パターンを形成し、ビルドアップ層を多段に積層した多層プリント配線板とすることができる。
<半導体装置>
本発明の多層プリント配線板を用いることで半導体装置を製造することができる。本発明の多層プリント配線板の導通箇所に、半導体チップを実装することにより半導体装置を製造することができる。「導通箇所」とは、「多層プリント配線板における電気信号を伝える箇所」であって、その場所は表面であっても、埋め込まれた箇所であってもいずれでも構わない。また、半導体チップは半導体を材料とする電気回路素子であれば特に限定されない。
本発明の半導体装置を製造する際の半導体チップの実装方法は、半導体チップが有効に機能しさえすれば、特に限定されないが、具体的には、ワイヤボンディング実装方法、フリップチップ実装方法、バンプなしビルドアップ層(BBUL)による実装方法、異方性導電フィルム(ACF)による実装方法、非導電性フィルム(NCF)による実装方法、などが挙げられる。
以下、実施例を用いて本発明をより詳細に説明するが、本発明はこれらの実施例に限定されるものではない。なお、以下の記載において、別途明示のない限り、「部」及び「%」は「質量部」及び「質量%」をそれぞれ意味する。
<測定・評価方法>
まず、本明細書での物性評価における測定・評価方法について説明する。
〔表面粗さの測定・評価用基板の調製〕
(1)回路基板の下地処理
回路を形成したガラス布基材エポキシ樹脂両面銅張積層板(銅箔の厚さ18μm、基板の厚さ0.4mm、パナソニック(株)製「R1515A」)の両面をマイクロエッチング剤(メック(株)製「CZ8100」)にて1μmエッチングして銅表面の粗化処理を行った。
(2)接着フィルムの積層
実施例及び比較例で作製した接着フィルムから保護フィルムを剥離した。樹脂組成物層の露出した接着フィルムを、バッチ式真空加圧ラミネーター((株)ニチゴー・モートン製2ステージビルドアップラミネーター「CVP700」)を用いて、樹脂組成物層が回路基板と接合するように、回路基板の両面に積層した。積層は、30秒間減圧して気圧を13hPa以下とした後、110℃、圧力0.74MPaにて30秒間圧着させることにより実施した。次いで、積層された接着フィルムを、大気圧下、110℃、圧力0.5MPaにて60秒間熱プレスして平滑化した。
(3)樹脂組成物層の硬化
接着フィルムの積層後、樹脂組成物層を熱硬化させて、回路基板の両面に硬化体を形成した。その際、実施例1、3及び比較例1、3に関しては、支持体であるPETフィルムが付いた状態で樹脂組成物層を熱硬化させた。実施例2及び比較例2に関しては、支持体であるPETフィルムを剥離した後に樹脂組成物層を熱硬化させた。
樹脂組成物層の熱硬化は、以下の熱硬化処理により実施した。
100℃で(100℃のオーブンに投入後)30分間、次いで175℃で(175℃のオーブンに移し替えた後)30分間、熱硬化させた。その後、基板を室温雰囲気下に取り出した。
(4)ビアホールの形成
実施例1、3及び比較例1、3の場合は、支持体の付いた状態で、COレーザー加工機(日立ビアメカニクス(株)製「LC−2E21B/1C」)を使用し、マスク径1.60mm、フォーカスオフセット値0.050、パルス幅25μs、パワー0.66W、アパーチャー13、ショット数2、バーストモードの条件で絶縁層を穴あけして、ビアホールを形成した。絶縁層表面におけるビアホールのトップ径(直径)は50μmであった。ビアホールの形性後、支持体(PETフィルム)を剥離した。
実施例2及び比較例2の場合は、露出した絶縁層表面にCOレーザー加工機(日立ビアメカニクス(株)製「LC−2E21B/1C」)を使用し、マスク径1.40mm、フォーカスオフセット値0.075、パルス幅7μs、パワー0.08W、アパーチャー14、ショット数5、サイクルモードの条件で絶縁層を穴あけして、ビアホールを形成した。絶縁層表面におけるビアホールのトップ径(直径)は同じく50μmであった。
(5)粗化処理
ビアホールを形成した基板を、膨潤液(アトテックジャパン(株)製「スエリングディップ・セキュリガントP」、ジエチレングリコールモノブチルエーテル及び水酸化ナトリウムを含有する水溶液)に60℃で5分間(実施例3及び比較例3)又は10分間(実施例1、2及び比較例1、2)、酸化剤(アトテックジャパン(株)製「コンセントレート・コンパクトCP」、KMnO4:60g/L、NaOH:40g/Lの水溶液)に80℃で20分間、最後に中和液(アトテックジャパン(株)製「リダクションソリューション・セキュリガントP」、硫酸水溶液)に40℃で5分間浸漬した後、80℃で30分間乾燥させて、回路基板の両面に粗化硬化体を形成した。得られた基板を「評価基板A」と称する。
(6)セミアディティブ工法による導体層の形成
下記の手順に従って、絶縁層表面に所望の回路パターンを有する導体層を形成した。
評価基板Aを、PdClを含む無電解メッキ液に40℃で5分間、次いで無電解銅メッキ液に25℃で20分間浸漬した。得られた基板を150℃にて30分間加熱してアニール処理を行った後、パターン形成用感光性ドライフィルムを形成した。ドライフィルムを露光、現像によりパターン形成した後、硫酸銅電解メッキを行い、厚さ30μmの導体層を形成した。ドライフィルムを剥離後、フラッシュエッチングで不要な無電解銅メッキを除去し、導体パターンの形成された基板を190℃にて60分間加熱してアニール処理を行った。得られた基板を「評価基板B」とした。
〔算術平均粗さ(Ra)及び二乗平均平方根粗さ(Rq)の測定〕
評価基板Aについて、非接触型表面粗さ計(ビーコインスツルメンツ社製「WYKO NT3300」)を用いて、VSIコンタクトモード、50倍レンズにより測定範囲を121μm×92μmとして得られる数値によりRa値及びRq値を求めた。それぞれ無作為に選んだ10点の平均値を求めることにより測定値とした。
〔メッキ導体層の引き剥がし強さ(ピール強度)の測定〕
評価基板Bの導体層に、幅10mm、長さ100mmの部分の切込みをいれ、この一端を剥がしてつかみ具(株式会社ティー・エス・イー、オートコム型試験機「AC−50C−SL」)で掴み、室温中にて、50mm/分の速度で垂直方向に35mmを引き剥がした時の荷重(kgf/cm)を測定した。
〔ビアホール底部のスミアの評価〕
評価基板Aのビアホール底部を走査電子顕微鏡((株)日立ハイテクノロジーズ製、S−4800)にて観察し、得られた画像からビアホール底部の壁面からの最大スミア長を測定した。評価基準を以下に示す。
評価基準:
○:最大スミア長が3μm未満
×:最大スミア長が3μm以上
〔反り評価用基板の調製〕
(1)内層基板の準備
内層基板として、ガラス布基材エポキシ樹脂両面銅張積層板の両面銅箔を全て除去したアンクラッド板(厚さ100μm、三菱ガス化学(株)製「HL832NSF−LCA」)を用意した。
(2)接着フィルムの積層
実施例及び比較例で作製した接着フィルムを、バッチ式真空加圧ラミネーター(ニチゴー・モートン(株)製 2ステージビルドアップラミネーター CVP700)を用いて、樹脂組成物層が内層基板と接するように、内層基板の両面に積層した。積層は、30秒間減圧して気圧を13hPa以下とした後、110℃、圧力0.74MPaにて30秒間圧着させることにより実施した。次いで、積層された接着フィルムを、大気圧下、110℃、圧力0.5MPaにて60秒間熱プレスして平滑化した。
(3)樹脂組成物層の硬化
接着フィルムの積層後、基板の両面から支持体を剥離した。次いで、190℃で90分間の硬化条件で樹脂組成物層を熱硬化させて絶縁層を形成した。得られた基板を「評価基板C」とした。
〔反りの評価〕
評価基板Cを45mm角の個片に切り出した後(n=5)、ピーク温度260℃の半田リフロー温度を再現するリフロー装置(日本アントム(株)製「HAS−6116」)に一回通した(リフロー温度プロファイルはIPC/JEDEC J−STD−020Cに準拠)。次いで、シャドウモアレ装置(Akrometrix製「TherMoire AXP」)を用いて、IPC/JEDEC J−STD−020C(ピーク温度260℃)に準拠したリフロー温度プロファイルにて基板下面を加熱し、基板上面に配した格子線に基づき基板中央の10mm角部分の変位を測定した。反りは、以下の評価基準に従って評価した。
評価基準:
◎:全5サンプルについて、全温度範囲における変位データの最大高さと最少高さの差異が30μm未満
○:全5サンプルについて、全温度範囲における変位データの最大高さと最少高さの差異が30〜50μm未満
×:少なくとも1サンプルについて、全温度範囲における変位データの最大高さと最小高さの差異が50μm以上
<実施例1>
ビスフェノール型エポキシ樹脂(新日鉄住金化学(株)製「ZX1059」、エポキシ当量約169、ビスフェノールA型とビスフェノールF型の1:1混合品)5部、ナフタレン型エポキシ樹脂(DIC(株)製「HP4032SS」、エポキシ当量約144)5部、ビキシレノール型エポキシ樹脂(三菱化学(株)製「YX4000HK」、エポキシ当量約185)5部、エポキシ樹脂(日本化薬(株)製「NC−3500」、エポキシ当量206、150℃でのICI溶融粘度0.37Pa・s)20部、及びフェノキシ樹脂(三菱化学(株)製「YX7553BH30」、固形分30質量%のシクロヘキサノン:メチルエチルケトン(MEK)の1:1溶液)10部を、ソルベントナフサ30部、シクロヘキサノン5部に撹拌しながら加熱溶解させた。室温にまで冷却した後、そこへ、トリアジン骨格含有クレゾールノボラック系硬化剤(水酸基当量151、DIC(株)製「LA−3018−50P」、固形分50%の2−メトキシプロパノール溶液)8部、活性エステル系硬化剤(DIC(株)製「HPC8000−65T」、活性基当量約223、不揮発成分65質量%のトルエン溶液)20部、アミン系硬化促進剤(4−ジメチルアミノピリジン(DMAP)、固形分5質量%のMEK溶液)1.5部、イミダゾール系硬化促進剤(1−ベンジル−2−フェニルイミダゾール(1B2PZ)、固形分5質量%のMEK溶液)1部、難燃剤(三光(株)製「HCA−HQ」、10−(2,5−ジヒドロキシフェニル)−10−ヒドロ−9−オキサ−10−フォスファフェナンスレン−10−オキサイド、平均粒径2μm)2部、アミノシラン系カップリング剤(信越化学工業(株)製「KBM573」)で表面処理された球形シリカ((株)アドマテックス製「SO−C2」、平均粒径0.5μm、単位表面積当たりのカーボン量0.38mg/m)180部を混合し、高速回転ミキサーで均一に分散した後に、カートリッジフィルター(ROKITECNO製「SHP050」)で濾過して、樹脂ワニス1を調製した。
支持体として、アルキド樹脂系離型剤(リンテック(株)製「AL−5」)で離型処理したPETフィルム(東レ(株)製「ルミラーT6AM」、厚さ38μm、軟化点130℃)を用意した。該支持体の離型面に、ダイコーターにて樹脂ワニス1を塗布し、80℃〜110℃(平均100℃)にて4.5分間乾燥させ、樹脂組成物層を形成した。樹脂組成物層の厚さは35μmであった。次いで、樹脂組成物層の支持体と接合していない面に、保護フィルムとしてポリプロピレンフィルム(王子特殊紙(株)製「アルファンMA−411」、厚さ15μm)を、該保護フィルムの粗面が樹脂組成物層と接合するように積層し、接着フィルム1を得た。
<実施例2>
ビスフェノール型エポキシ樹脂(新日鉄住金化学(株)製「ZX1059」、エポキシ当量約169、ビスフェノールA型とビスフェノールF型の1:1混合品)5部、ナフタレン型エポキシ樹脂(DIC(株)製「HP4032SS」、エポキシ当量約144)5部、ビキシレノール型エポキシ樹脂(三菱化学(株)製「YX4000HK」、エポキシ当量約185)5部、エポキシ樹脂(日本化薬(株)製「NC−3500」、エポキシ当量206)15部、及びフェノキシ樹脂(三菱化学(株)製「YX7553BH30」、固形分30質量%のシクロヘキサノン:メチルエチルケトン(MEK)の1:1溶液)10部を、ソルベントナフサ20部、シクロヘキサノン5部に撹拌しながら加熱溶解させた。室温にまで冷却した後、そこへ、活性エステル系硬化剤(DIC(株)製「HPC8000−65T」、活性基当量約223、不揮発成分65質量%のトルエン溶液)15部、ビスフェノールAジシアネートのプレポリマー(ロンザジャパン(株)製「BA230S75」、シアネート当量約232、不揮発分75質量%のMEK溶液)30部、アミン系硬化促進剤(4−ジメチルアミノピリジン(DMAP)、固形分5質量%のMEK溶液)0.6部、硬化促進剤(東京化成(株)製、コバルト(III)アセチルアセトナート、固形分1質量%のMEK溶液)4部、ゴム粒子(ガンツ化成(株)製、AC3816N)2部をソルベントナフサ10部に室温で12時間膨潤させておいたもの、難燃剤(三光(株)製「HCA−HQ」、10−(2,5−ジヒドロキシフェニル)−10−ヒドロ−9−オキサ−10−フォスファフェナンスレン−10−オキサイド、平均粒径2μm)2部、アミノシラン系カップリング剤(信越化学工業(株)製「KBM573」)で表面処理された球形シリカ((株)アドマテックス製「SO−C1」、平均粒径0.25μm、単位表面積当たりのカーボン量0.36mg/m2)150部を混合し、高速回転ミキサーで均一に分散した後に、カートリッジフィルター(ROKITECNO製「SHP030」)で濾過して、樹脂ワニス2を調製した。
上記実施例1の樹脂ワニス1を樹脂ワニス2に変更したこと以外は実施例1と同様にして、接着フィルム2を作製した。
<実施例3>
ビスフェノールAF型エポキシ樹脂(三菱化学(株)製「YL7760」、エポキシ当量238)10部、ナフチレンエーテル型エポキシ樹脂(DIC(株)製「EXA−7311−G4S」、エポキシ当量186)5部、ビキシレノール型エポキシ樹脂(三菱化学(株)製「YX4000HK」、エポキシ当量約185)5部、エポキシ樹脂(日本化薬(株)製「NC−3500」、エポキシ当量206)15部、及びフェノキシ樹脂(三菱化学(株)製「YX7553BH30」、固形分30質量%のシクロヘキサノン:メチルエチルケトン(MEK)の1:1溶液)10部を、ソルベントナフサ20部、シクロヘキサノン5部に撹拌しながら加熱溶解させた。室温にまで冷却した後、そこへ、トリアジン骨格含有フェノールノボラック系硬化剤(水酸基当量125、DIC(株)製「LA−7054」、固形分60%のMEK溶液)5部、ナフトール系硬化剤(新日鉄住金化学(株)製「SN−485」、水酸基当量215、固形分60%のMEK溶液)24部、ポリビニルブチラール樹脂(ガラス転移温度105℃、積水化学工業(株)製「KS-1」)の
固形分15%のエタノールとトルエンの1:1の混合溶液10部、アミン系硬化促進剤(DMAP、固形分5質量%のMEK溶液)1部、イミダゾール系硬化促進剤(1−ベンジル−2−フェニルイミダゾール(1B2PZ)、固形分5質量%のMEK溶液)0.5部、ゴム粒子(ガンツ化成(株)製、AC3816N)2部をソルベントナフサ10部に室温で12時間膨潤させておいたもの、フェニルトリメトキシシラン(信越化学工業(株)製「KBM103」)で表面処理された球形シリカ(電気化学工業(株)製「UFP−30」、平均粒径0.1μm、単位表面積当たりのカーボン量0.22mg/m2)60部を混合し、高速回転ミキサーで均一に分散した後に、カートリッジフィルター(ROKITECNO製「SHP030」)で濾過して、樹脂ワニス3を調製した。
上記実施例1の樹脂ワニス1を樹脂ワニス3に変更したこと以外は実施例1と同様にして、接着フィルム3を作製した。
<比較例1>
本発明のエポキシ樹脂(日本化薬(株)製「NC−3500」、エポキシ当量206、150℃でのICI溶融粘度0.37Pa・s)20部を、ビフェニル型エポキシ樹脂(日本化薬(株)製「NC3000H」、エポキシ当量288、150℃でのICI溶融粘度0.32Pa・s)20部に変更する以外は、実施例1と同様にして、樹脂ワニス4を調製した。
上記実施例1の樹脂ワニス1を樹脂ワニス4に変更したこと以外は実施例1と同様にして、接着フィルム4を作製した。
<比較例2>
エポキシ樹脂(日本化薬(株)製「NC−3500」、エポキシ当量206)15部を、ビフェニル型エポキシ樹脂(日本化薬(株)製「NC3000H」、エポキシ当量288)15部に変更する以外は、実施例2と同様にして、樹脂ワニス5を調製した。
上記実施例1の樹脂ワニス1を樹脂ワニス5に変更したこと以外は実施例1と同様にして、接着フィルム5を作製した。
<比較例3>
エポキシ樹脂(日本化薬(株)製「NC−3500」、エポキシ当量206)15部を、ビフェニル型エポキシ樹脂(日本化薬(株)製「NC3000H」、エポキシ当量288)15部に変更する以外は、実施例3と同様にして、樹脂ワニス6を調製した。
上記実施例1の樹脂ワニス1を樹脂ワニス6に変更したこと以外は実施例1と同様にして、接着フィルム6を作製した。
評価結果を下記表1に示す

Claims (18)

  1. (A)エポキシ樹脂および(B)硬化剤を含有する樹脂組成物であって、
    (A)エポキシ樹脂が(A1)ビフェニル骨格およびジグリシジルオキシベンゼン骨格を有するエポキシ樹脂を含み、および
    (B)硬化剤が活性エステル系硬化剤である、樹脂組成物。
  2. さらに(C)無機充填材を含む、請求項1記載の樹脂組成物。
  3. (C)無機充填材の平均粒径が0.01〜5μmである、請求項2記載の樹脂組成物。
  4. (A)エポキシ樹脂、(B)硬化剤および(C)無機充填材を含有する樹脂組成物であって、
    (A)エポキシ樹脂が(A1)ビフェニル骨格およびジグリシジルオキシベンゼン骨格を有するエポキシ樹脂を含み、
    (B)硬化剤が、フェノール系硬化剤、シアネートエステル系硬化剤および活性エステル系硬化剤から選択される1種以上を含み、および
    (C)無機充填材の平均粒径が0.01〜5μmである、樹脂組成物
  5. (B)硬化剤が活性エステル系硬化剤である、請求項4記載の樹脂組成物。
  6. 樹脂組成物中の不揮発成分を100質量%とした場合、(C)無機充填材の含有量が50質量%以上である、請求項2〜5のいずれか1項記載の樹脂組成物。
  7. 樹脂組成物中の不揮発成分を100質量%とした場合、(A1)ビフェニル骨格およびジグリシジルオキシベンゼン骨格を有するエポキシ樹脂の含有量が3〜20質量%である、請求項1〜6のいずれか1項記載の樹脂組成物。
  8. (A1)ビフェニル骨格およびジグリシジルオキシベンゼン骨格を有するエポキシ樹脂が、ビフェニルジメチレン骨格およびジグリシジルオキシベンゼン骨格を有するエポキシ樹脂である、請求項1〜7のいずれか1項記載の樹脂組成物。
  9. (A1)ビフェニル骨格およびジグリシジルオキシベンゼン骨格を有するエポキシ樹脂が、下記一般式(1)の構造単位を有するエポキシ樹脂である、請求項1〜のいずれか1項記載の樹脂組成物。

    (式中、Rはグリシジルオキシ基、mは2である。)
  10. (A)エポキシ樹脂が、さらに(A2)他のエポキシ樹脂を含む、請求項1〜のいずれか1項記載の樹脂組成物。
  11. 樹脂組成物中の不揮発成分を100質量%とした場合、(B)硬化剤の含有量が3〜20質量%である、請求項1〜10のいずれか1項記載の樹脂組成物。
  12. 多層プリント配線板の絶縁層形成用樹脂組成物である、請求項1〜11のいずれか1項記載の樹脂組成物。
  13. 請求項1〜12のいずれか1項記載の樹脂組成物を用いてなるシート状積層材料。
  14. 請求項1〜12のいずれか1項記載の樹脂組成物を熱硬化してなる硬化物。
  15. 硬化物表面にメッキにより導体層が形成され、該硬化物表面と該導体層とのメッキピール強度が0.25〜1.0kgf/cmである、請求項14記載の硬化物。
  16. 硬化物表面が粗化処理後の表面であり、該粗化処理後の表面の算術平均粗さが10〜250nmであり、かつ、二乗平均平方根粗さが20〜350nmである、請求項14又は15記載の硬化物。
  17. 請求項1416のいずれか1項記載の硬化物により絶縁層が形成された多層プリント配線板。
  18. 請求項17に記載の多層プリント配線板を用いてなる半導体装置。
JP2014217910A 2014-10-22 2014-10-27 樹脂組成物 Active JP6428153B2 (ja)

Priority Applications (5)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2014217910A JP6428153B2 (ja) 2014-10-27 2014-10-27 樹脂組成物
CN201510685769.6A CN105542127B (zh) 2014-10-22 2015-10-22 树脂组合物
KR1020150147475A KR102411958B1 (ko) 2014-10-22 2015-10-22 수지 조성물
TW104134684A TWI697521B (zh) 2014-10-22 2015-10-22 樹脂組成物
KR1020220074001A KR20220091448A (ko) 2014-10-22 2022-06-17 수지 조성물

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2014217910A JP6428153B2 (ja) 2014-10-27 2014-10-27 樹脂組成物

Related Child Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2018204010A Division JP6848950B2 (ja) 2018-10-30 2018-10-30 樹脂組成物

Publications (2)

Publication Number Publication Date
JP2016084413A JP2016084413A (ja) 2016-05-19
JP6428153B2 true JP6428153B2 (ja) 2018-11-28

Family

ID=55972520

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2014217910A Active JP6428153B2 (ja) 2014-10-22 2014-10-27 樹脂組成物

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP6428153B2 (ja)

Cited By (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
CN109850222B (zh) * 2018-12-29 2020-11-13 徐州锋通信息科技有限公司 一种陶瓷片电容器包装用治具

Families Citing this family (8)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
KR102513654B1 (ko) * 2015-04-21 2023-03-23 미츠비시 가스 가가쿠 가부시키가이샤 수지 조성물, 프리프레그, 금속박 피복 적층판, 수지 시트 및 프린트 배선판
JP6747440B2 (ja) * 2015-06-16 2020-08-26 日立化成株式会社 フィルム形成用樹脂組成物及びこれを用いた封止フィルム、支持体付き封止フィルム、半導体装置
JP6892986B2 (ja) * 2016-09-16 2021-06-23 三菱瓦斯化学株式会社 樹脂組成物、プリプレグ、金属箔張積層板、樹脂シート、及びプリント配線板
JP6911311B2 (ja) * 2016-09-21 2021-07-28 味の素株式会社 樹脂組成物
JP2018080264A (ja) * 2016-11-16 2018-05-24 三菱瓦斯化学株式会社 樹脂組成物、プリプレグ、金属箔張積層板、樹脂シート、及びプリント配線板
JP6972943B2 (ja) * 2016-11-21 2021-11-24 三菱ケミカル株式会社 エポキシ樹脂、エポキシ樹脂組成物、硬化物及び電気・電子部品
JP6896591B2 (ja) * 2017-11-14 2021-06-30 Eneos株式会社 プリプレグ、繊維強化複合材料及び成形体
JP7296191B2 (ja) * 2018-01-09 2023-06-22 味の素株式会社 硬化性樹脂組成物、樹脂シート、プリント配線板及び半導体装置

Family Cites Families (9)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP3476027B2 (ja) * 1994-04-28 2003-12-10 日本化薬株式会社 エポキシ樹脂の製造方法
JP4706904B2 (ja) * 2005-05-31 2011-06-22 Dic株式会社 エポキシ樹脂組成物、その硬化物、新規エポキシ樹脂及びその製造方法
TWI621638B (zh) * 2008-11-28 2018-04-21 味之素股份有限公司 Resin composition
CN103168061B (zh) * 2010-10-19 2016-08-31 住友电木株式会社 密封用树脂组合物和电子部件装置
JP5754731B2 (ja) * 2011-08-25 2015-07-29 明和化成株式会社 エポキシ樹脂、エポキシ樹脂の製造方法、及びその使用
JP5842995B2 (ja) * 2012-03-16 2016-01-13 住友ベークライト株式会社 封止用樹脂組成物およびこれを用いる電子装置
WO2013136685A1 (ja) * 2012-03-16 2013-09-19 住友ベークライト株式会社 封止用樹脂組成物およびこれを用いた電子装置
JP6056315B2 (ja) * 2012-09-21 2017-01-11 住友ベークライト株式会社 樹脂組成物および電子部品装置
JP6008107B2 (ja) * 2012-09-21 2016-10-19 住友ベークライト株式会社 樹脂組成物および電子部品装置

Cited By (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
CN109850222B (zh) * 2018-12-29 2020-11-13 徐州锋通信息科技有限公司 一种陶瓷片电容器包装用治具

Also Published As

Publication number Publication date
JP2016084413A (ja) 2016-05-19

Similar Documents

Publication Publication Date Title
JP6428147B2 (ja) 樹脂組成物
JP6428153B2 (ja) 樹脂組成物
JP6163803B2 (ja) 樹脂組成物
JP6308344B2 (ja) 硬化性樹脂組成物
JP6123177B2 (ja) 樹脂組成物
JP6183583B2 (ja) 硬化性樹脂組成物
JP2014028880A (ja) 樹脂組成物
JP6119441B2 (ja) 樹脂組成物
JP6232762B2 (ja) 樹脂組成物
KR20220091448A (ko) 수지 조성물
JP6418273B2 (ja) 樹脂組成物
JP6545924B2 (ja) 粗化硬化体、積層体、プリント配線板及び半導体装置
JP6534986B2 (ja) 樹脂組成物
JP6007663B2 (ja) 樹脂組成物
JP6489148B2 (ja) 樹脂組成物
JP6452080B2 (ja) 硬化性樹脂組成物
JP6322989B2 (ja) 部品内蔵基板の製造方法
JP6237155B2 (ja) 樹脂組成物
JP6217895B2 (ja) 硬化性樹脂組成物
JP6281233B2 (ja) 樹脂組成物
JP6135846B2 (ja) 硬化性樹脂組成物
JP6337917B2 (ja) 樹脂組成物
JP6579500B2 (ja) 硬化性樹脂組成物
JP6848950B2 (ja) 樹脂組成物
JP6582807B2 (ja) 樹脂シートの製造方法

Legal Events

Date Code Title Description
A621 Written request for application examination

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A621

Effective date: 20170907

A977 Report on retrieval

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A971007

Effective date: 20180409

A131 Notification of reasons for refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131

Effective date: 20180417

A521 Request for written amendment filed

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523

Effective date: 20180615

TRDD Decision of grant or rejection written
A01 Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01

Effective date: 20181002

A61 First payment of annual fees (during grant procedure)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A61

Effective date: 20181015

R150 Certificate of patent or registration of utility model

Ref document number: 6428153

Country of ref document: JP

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R150

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250