JP2016079195A - 電気絶縁樹脂 - Google Patents

電気絶縁樹脂 Download PDF

Info

Publication number
JP2016079195A
JP2016079195A JP2014208517A JP2014208517A JP2016079195A JP 2016079195 A JP2016079195 A JP 2016079195A JP 2014208517 A JP2014208517 A JP 2014208517A JP 2014208517 A JP2014208517 A JP 2014208517A JP 2016079195 A JP2016079195 A JP 2016079195A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
silica
insulating resin
electrically insulating
filler
resin
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Pending
Application number
JP2014208517A
Other languages
English (en)
Inventor
大嶽 敦
Atsushi Otake
敦 大嶽
亮 茂木
Akira Mogi
亮 茂木
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Hitachi Ltd
Original Assignee
Hitachi Ltd
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Hitachi Ltd filed Critical Hitachi Ltd
Priority to JP2014208517A priority Critical patent/JP2016079195A/ja
Priority to PCT/JP2015/057407 priority patent/WO2016056263A1/ja
Priority to TW104109366A priority patent/TWI564329B/zh
Publication of JP2016079195A publication Critical patent/JP2016079195A/ja
Pending legal-status Critical Current

Links

Classifications

    • CCHEMISTRY; METALLURGY
    • C08ORGANIC MACROMOLECULAR COMPOUNDS; THEIR PREPARATION OR CHEMICAL WORKING-UP; COMPOSITIONS BASED THEREON
    • C08KUse of inorganic or non-macromolecular organic substances as compounding ingredients
    • C08K3/00Use of inorganic substances as compounding ingredients
    • C08K3/34Silicon-containing compounds
    • C08K3/36Silica
    • CCHEMISTRY; METALLURGY
    • C08ORGANIC MACROMOLECULAR COMPOUNDS; THEIR PREPARATION OR CHEMICAL WORKING-UP; COMPOSITIONS BASED THEREON
    • C08LCOMPOSITIONS OF MACROMOLECULAR COMPOUNDS
    • C08L101/00Compositions of unspecified macromolecular compounds
    • C08L101/12Compositions of unspecified macromolecular compounds characterised by physical features, e.g. anisotropy, viscosity or electrical conductivity
    • CCHEMISTRY; METALLURGY
    • C08ORGANIC MACROMOLECULAR COMPOUNDS; THEIR PREPARATION OR CHEMICAL WORKING-UP; COMPOSITIONS BASED THEREON
    • C08LCOMPOSITIONS OF MACROMOLECULAR COMPOUNDS
    • C08L63/00Compositions of epoxy resins; Compositions of derivatives of epoxy resins
    • CCHEMISTRY; METALLURGY
    • C08ORGANIC MACROMOLECULAR COMPOUNDS; THEIR PREPARATION OR CHEMICAL WORKING-UP; COMPOSITIONS BASED THEREON
    • C08LCOMPOSITIONS OF MACROMOLECULAR COMPOUNDS
    • C08L71/00Compositions of polyethers obtained by reactions forming an ether link in the main chain; Compositions of derivatives of such polymers
    • C08L71/02Polyalkylene oxides

Landscapes

  • Chemical & Material Sciences (AREA)
  • Health & Medical Sciences (AREA)
  • Chemical Kinetics & Catalysis (AREA)
  • Medicinal Chemistry (AREA)
  • Polymers & Plastics (AREA)
  • Organic Chemistry (AREA)
  • Compositions Of Macromolecular Compounds (AREA)
  • Organic Insulating Materials (AREA)
  • Inorganic Insulating Materials (AREA)

Abstract

【課題】硬化前の流動性が良好で、なおかつ硬化したあとの熱伝導性をも高めた安価な電気絶縁樹脂の提供。
【解決手段】電気絶縁樹脂とシリカフィラーの組成物であり、該シリカフィラーが破砕シリカで、体積換算で計測した粒径分布においてその存在頻度を表すピークが3つ存在し、なおかつ0.1μm以下の粒子割合がシリカフィラー全体の1重量%以下、100μm以上の粒子割合がシリカフィラー全体の1重量%以下である電気絶縁樹脂組成物。前記3つのフィラーの存在頻度を表すピークが粒径の小さい方から1〜5μm1、4〜10μm2、10〜30μm3である電気絶縁樹脂。前記シリカフィラーが破砕シリカのみならず、溶融球状シリカを有し、前記溶融球状シリカの平均粒子径が10μm以上であり、シリカフィラー全体に含まれる量が質量換算で、0wt%〜70wt%の範囲内にある電気絶縁樹脂。
【選択図】図1

Description

本発明は電気機器に用いられる絶縁樹脂に関する。
近年、電気絶縁樹脂の高機能化、高性能化を目指して様々な添加物を樹脂中に混在させる手法がとられている。
特許文献1においては、無機充填材の充填率が高くても、半導体の封止成形時の流動性が良好で、封止成形後のパッケージ信頼性に優れたエポキシ樹脂成形材料の製造方法が記載されている。解決手段としては、室温で固形のエポキシ樹脂とフェノール樹脂、無機充填材、硬化促進剤を少なくとも含む半導体封止用エポキシ樹脂成形材料の製造方法において、無機充填材の平均粒径より小さい微粒部分の一部或いは全部を樹脂成分の一部或いは全部の溶融体に混合し、この溶融混合物を湿式ビーズミルで処理した上で粉砕し、次いで残りの成分と予備混合した後、加熱混練することを特徴とする半導体封止用エポキシ成形材料を製造する方法が述べられている。
特許文献2においては、高流動性、低熱膨張性、高破壊靭性、高曲げ強度、耐はんだリフロー性、金型の低摩耗性のバランスに優れた半導体封止用樹脂組成物を提供することについて記載されている。解決手段としては、丸み度が0.25以下である角を少なくとも一箇所以上有する粒子の含有率が50%以上で、且つ、丸み度が0.01未満である角を有する粒子の含有率が5%未満であって、しかも、溶融化率が95%以上、平均球形度が0.75〜0.90であることを特徴とする非球状溶融シリカ質粉末及びこの非球状溶融シリカ質粉末又はそれを含むシリカ質粉末が充填されてなることを特徴とする樹脂組成物が述べられている。
特開2001−302805 特開2001−146413
電気絶縁樹脂の高熱伝導性と低粘度化の両立が望まれている。また、同時に安価に製造できる電気絶縁樹脂が望まれている。上記の特許文献1や特許文献2においては球状溶融シリカ粉末を用いた組成物について記載されているが、安価な破砕シリカを用いた場合の組成物については記載されていない。
そこで、本発明においては、硬化前の流動性が良好であり、なおかつ硬化したあとの熱伝導性をも高めた、安価な電気絶縁樹脂を提供することを目的とする。
上記課題を解決するために、本発明は、電気絶縁樹脂に含まれるシリカフィラーが破砕シリカであり、体積換算で計測した粒径分布においてその存在頻度を表すピークが3つ存在し、なおかつ0.1μm以下の粒子割合がシリカフィラー全体の1重量%以下、100μm以上の粒子割合が全体の1重量%以下であることを特徴とする。
本発明によれば、熱伝導率の向上と硬化前樹脂の粘度低減が可能で、安価な電気絶縁樹脂を提供することが可能となる。
本実施例における乾式破砕シリカの体積換算粒径分布を示す図。 本実施例における粘度と粒子径の関係を示す図。 本実施例における熱伝導率と粒子径の関係を示す図。 本実施例における乾式シリカと湿式シリカの表面状態を示す模式図。 本実施例における各粒子径と硬化前樹脂粘度の関係を示す図。 本実施例における粒子径の状態を示す模式図。 本実施例における樹脂添加物の分子式を示す図。
シリカフィラーを含む複合電気絶縁樹脂において、それに含まれるシリカフィラーが破砕シリカであり、体積換算で計測した粒径分布においてその存在頻度を表すピークが3つ存在し、なおかつ0.1μm以下の粒子割合がシリカフィラー全体の1重量%以下、100μm以上の粒子割合がシリカフィラー全体の1重量%以下である電気絶縁樹脂が提供される。
通常、破砕シリカを高濃度に含む樹脂は粘度が高い。しかし、上記のような粒径分布を持つ電気絶縁樹脂では、大きな破砕シリカの間隙に中サイズの破砕シリカが入り、なおかつ中サイズのシリカと大きなサイズ、中サイズのシリカの間に小さなサイズのシリカが入り込む。このような構造によって比較的低粘度で、高濃度のシリカを添加することが可能となる。また、シリカは特に破砕シリカ(結晶性シリカとも呼び、珪石採石場から採掘したシリカを破砕したシリカ)を樹脂中に導入すると熱伝導度を高めることが可能である。
更に、上記におけるシリカフィラーが乾式法破砕シリカである電気絶縁樹脂が提供される。
破砕シリカにおいては、湿式法と乾式法の二種の方法において破砕したものが存在する。乾式破砕法シリカの方が表面におけるOH基や残留水が少なく、樹脂製造における水の悪影響(硬化阻害、副反応の誘発)を避けることが可能となる。また、この効果により樹脂の熱伝導度を高めるのにも役立つ。
更に、上記における3つのフィラーの存在頻度を表すピークが粒径の小さい方から1〜5μm、4〜10μm、10〜30μmに存在する電気絶縁樹脂が提供される。更に好ましくは、3つのフィラーの存在頻度のピークは小さい方から2〜3μm、4〜6μm、20μm程度が望ましい。
これらのピーク径を持つシリカを導入することにより、よりパッキングの良好なシリカパウダーを得ることができる。これにより、樹脂へのシリカ導入量を増大させることができ熱伝導率の向上に寄与する。
更に、上記において、シリカフィラーが破砕シリカのみならず、溶融球状シリカを有し、その溶融シリカの平均粒子径が10μm以上であり、シリカフィラー全体に含まれる量が質量換算で、0wt%〜70wt%の範囲内にある電気絶縁樹脂が提供される。
一般的に破砕シリカは熱伝導率を増大させやすく、なおかつ安価であるが、樹脂の線膨脹係数を増大させやすい。樹脂をアルミ、セラミック等を封止する場合にクラックの原因になり得るので、溶融シリカを加えても良い。なお、上限は70wt%としているが、特に線膨脹係数の差が大きくない限りにおいては30wt%程度においても十分な効果が得られる。
更に、上記において、樹脂添加物としてポリオキシエチレンあるいはポリオキシエチレンとアルキル類、フェノール類のエーテルを最大でシリカ粒子総重量の1.5wt%以内の割合で含む電気絶縁樹脂が提供される。
特に破砕シリカの場合にはシリカ間の潤滑を良くすることで、硬化前樹脂の粘度を下げることが可能である。ポリオキシエチレンアルキルエーテル、ポリオキシエチレンフェノールエーテルは中性洗剤として使われる成分であり、表面エネルギーを下げて潤滑性を向上させる効果がある。
更に、上記において、シリカフィラーのほかに、平均粒子径10μm以下のエラストマー粒子、または鱗片状フィラーを含む電気絶縁樹脂が提供される。
樹脂の耐クラック性は、樹脂の破壊じん性を向上することで上昇する。平均粒子径は10μm以下のエラストマーが特に好ましく、沈降やほかの数密度を上げることによるクラック進展阻害作用が期待できる。また同様に鱗片状フィラーにも同様の作用が期待できる。
以下、図面を参照しながら各実施例を説明する。
図1は本実施例で用いた乾式破砕シリカの体積換算粒径分布である。このシリカにおいては、3つのフィラーの存在頻度を表すピークが粒径の小さい方から小粒径ピーク1として2.5μm、中粒径ピーク2として7.5μm、および大粒径ピーク3として22μmにその頻度のピークを持つ。通常の破砕法では、一回の破砕プロセスで一つのピークを持つシリカしか生産できないため、このシリカは破砕時間の異なる3つの破砕シリカをブレンドして用いていることになる。粒径のピーク分析からそれぞれ小さい粒径の小さい方から混合比は2:1:2であることが分かっている。なお、このシリカにおいては0.1μm以下の粒子割合がシリカフィラー全体の1%以下であり、100μm以上の粒子割合がシリカフィラー全体の1%以下である。このような粒子制限を設ける理由としては、大きなシリカは硬化前樹脂の中で沈降を起こすこと、あまりに小さなシリカは樹脂との接触面積を増大させて粘度が増大することが挙げられる。
このシリカを用いた樹脂を次のようにして調合した。(1)エポキシプレポリマー、酸無水物硬化剤にそれぞれ、65wt%、75wt%のシリカをプラネタリーミキサーで混合し硬化前樹脂液を作成する。(2)必要な添加物(イミダゾール系硬化促進剤等)をプラネタリーミキサーで混合する。(3)上記二液(エポキシプレポリマー、酸無水物硬化剤)を一軸回転翼撹拌機で混合する。この段階で80℃に加熱、粘度を測定する。(4)上記液を80℃に予熱した金型に流し入れ、80℃で5時間、更に130℃で8時間加熱する。(5)加熱後、3時間徐冷して、硬化した樹脂を型から取り外し熱伝導率を測定する。いずれもシリカ濃度は硬化前樹脂全体の70wt%となるようにした。
同様の実験を単分散の破砕シリカ数種類(ピーク径5μm、ピーク径7μm、・・・ピーク径20μmなど計7種類)にて実施し、粘度と熱伝導率を計測し本実施例と比較した。
まず、図2に粘度に関して示す。粘度はきわめて顕著な効果があり、他の単分散シリカを用いた場合に比較して粘度は1/5以下になっている。この実験結果より、本実施例で用いた粒子径の頻度ピークをもつシリカが電気絶縁樹脂の粘度を低減させる点に対して有効であることが分かる。
また、図3に熱伝導率について示す。この場合においても熱伝導率が高くなり、本実施例における電気絶縁樹脂は当初の目的である熱伝導率向上と粘度抑制の両立が可能であることが分かった。また、安価な破砕シリカを用いているため、コストを低減させた電気絶縁樹脂となる。
通常、破砕シリカを高濃度に含む樹脂は粘度が高い。しかし、上記のような特徴を持つシリカにより、大きなサイズの破砕シリカ6の間隙に中サイズの破砕シリカ7が入り、なおかつ中サイズの破砕シリカと大きなサイズの破砕シリカ、中サイズの破砕シリカのシリカ間に小さなサイズの破砕シリカ8が入り込む(図6)。このような構造によって比較的低粘度で、高濃度のシリカを添加することが可能となる。また、シリカは特に破砕シリカ(結晶性シリカとも呼び、珪石採石場から採掘したシリカを破砕したシリカ)を樹脂中に導入すると熱伝導度を高めることが可能である。さらに破砕シリカを用いることで安価な電気絶縁樹脂が実現する。
破砕シリカの中でも特に、湿式法と乾式法の二種の方法において破砕したものが存在する。乾式破砕法シリカの方が表面におけるOH基や残留水が少なく、樹脂製造における水の悪影響(硬化阻害、副反応の誘発)を避けることが可能となる。また、この効果により樹脂の熱伝導度を高めるのにも役立つ。図4に乾式シリカ4と湿式シリカ5の表面における模式図を示す。湿式シリカ表面にはH2O等の付着があるほか、OH基が多くなる傾向にあり、またOH基によってH2Oが水素結合を引き起こして表面に水が多くなっている可能性が指摘できる。水は1分子あたり20kJ/mol以上のエネルギーで発熱的に結合(表1、分子軌道計算にて求めた)しており、この水を除去するには100℃以上で一昼夜にわたる乾燥工程を必要とする。また水の存在は、エポキシ樹脂の重合にとっては望ましくない効果を与え得る。
上記実施例1と同様のシリカを乾式法で生成した場合の粘度について述べる。結果は2.0Pa・s(80℃)であり、粘度の低下に寄与していることが明らかになった。また、熱伝導率はわずかではあるが、1.4から1.5に増大した。また、乾燥工程もより短い時間で済むことになる。
図5に存在頻度を表すピークの粒径を様々に変化させた場合のピークの粒子径と粘度の関係を示す。図5(a)は大粒子の存在頻度を示すピーク径が10μmを示す時の、中粒子及び小粒子の径のピークをそれぞれ変化させた場合の粘度を等高線図で示した。図5(b)、図5(c)は大粒子の存在頻度を表すピークの径をそれぞれ20μm、40μmとした場合である。これらは、粒子の径が小さい方から小粒子、中粒子、大粒子と名付け、それぞれを変えてエポキシ樹脂中に70wt%で分散させた場合の硬化前(80度)の樹脂粘度である。また、シリカ粒子の混合比率は1:1:1とした。
これら図5より粘度を低下させるという観点から見て、小さい方から小粒子のピーク径は2〜3μm、中粒子は4〜6μm、大粒子は20μm程度において最も望ましい粘度が得られていることがわかる。ただし、使用可能な粘度という観点では3つのフィラーの存在頻度を表すピークが粒径の小さい方から1〜5μm、4〜10μm、10〜30μmに存在することを特徴とする電気絶縁樹脂としても構わない。
これらのピーク径を持つシリカを導入することにより、よりパッキングの良好なシリカパウダーを得ることができる。これにより、樹脂へのシリカ導入量を増大させることができ熱伝導率の向上に寄与する。当然ながら、理論的な最適パッキング理論も存在するが、不定形の破砕シリカにおいてあえて実験的検討を繰り返した結果、このような結論に至ったものである。
上記までの実施例において、シリカフィラーが破砕シリカのみならず、溶融球状シリカを含んでもよい。この場合は溶融シリカの平均粒子径が10μm以上であることを特徴とし、シリカフィラー全体に含まれる溶融球状シリカの量が質量換算で、0wt%〜70wt%の範囲内にあることが望ましい。
一般的に破砕シリカは熱伝導率を増大させやすく、なおかつ安価であるが、樹脂の線膨脹係数を増大させやすい。樹脂をアルミ、セラミック等を封止する場合にクラックの原因になり得るので、この目的のために溶融シリカを加える。なお、上限は70wt%としているが、特に線膨脹係数の差が大きくない限りにおいては30wt%程度においても十分な効果が得られる。このように溶融シリカを加えられる理由として破砕シリカ混入樹脂の硬化前粘度が十分に小さくなるために、他の添加物(この場合シリカ)を入れる余裕が生じるからである。
上記までの実施例において、樹脂添加物としてポリオキシエチレンあるいはポリオキシエチレンとアルキル類、フェノール類のエーテル(分子式の例は図7に示す)を最大でシリカ粒子総重量の1.5wt%以内の割合で含ませてもかまわない。
これらの物質は非極性界面活性剤として知られているものであり、表面エネルギーを下げて潤滑性を向上させる効果がある。特に破砕シリカ導入樹脂の場合にはシリカ間の潤滑を良くすることで、硬化前樹脂の粘度を下げることが可能である。
本実施例においてシリカフィラーのほかに、平均粒子径10μm以下のエラストマー粒子、または鱗片状フィラーを含むことを特徴とする電気絶縁樹脂を混合した場合について説明する。
樹脂の耐クラック性は、樹脂の破壊じん性を向上することで上昇する。平均粒子径は10μm以下のエラストマーが特に好ましく、沈降やほかの数密度を上げることによるクラック進展阻害作用が期待できる。また同様に鱗片状フィラーにも同様の作用が期待できる。
ここでは、アクリル基修飾スチレンブタジエンゴム(平均粒子径0.7μm)の添加例についてまず説明する。添加量は樹脂に対して8wt%とした。この結果、破壊じん性は2.4MPa√mから4.5MPa√mに向上させることができた。更に粒子径を増大させて効果を調べたが、徐々にその効果が落ちる減少が確認された。その理由として同じ重量では数密度が小さくなり、進展したクラックと遭遇する確率が下がることが挙げられる。
なお、同様に鱗片状フィラーとしてマイカパウダー(長手方向径1μm)でも同様の効果が得られた。具体的には2.4MPa√mの破壊じん性を4.0MPa√mに改善することができた。
実施例に述べたじん性向上効果のほか、上記までに述べてきた実施例における効果も同時に発揮される。
本実施例で用いた樹脂母材はすべてエポキシ樹脂類であり、特に極性を有する場合について述べたものである。用いたエポキシ樹脂プレポリマーの主骨格はビスフェノールA型である。本発明の効果は主に熱硬化性のエポキシ樹脂類において発揮され得る。
1…小粒径ピーク
2…中粒径ピーク
3…大粒径ピーク
4…乾式シリカ
5…湿式シリカ
6…大きなサイズの破砕シリカ
7…中サイズの破砕シリカ
8…小さなサイズの破砕シリカ

Claims (8)

  1. 電気絶縁樹脂に含まれるシリカフィラーが破砕シリカであり、体積換算で計測した粒径分布においてその存在頻度を表すピークが3つ存在し、なおかつ0.1μm以下の粒子割合がシリカフィラー全体の1重量%以下、100μm以上の粒子割合がシリカフィラー全体の1重量%以下である電気絶縁樹脂。
  2. 請求項1記載の電気絶縁樹脂において、
    前記シリカフィラーが乾式法破砕シリカである電気絶縁樹脂。
  3. 請求項1又は2いずれかに記載の電気絶縁樹脂において、
    前記3つのフィラーの存在頻度を表すピークが粒径の小さい方から1〜5μm、4〜10μm、10〜30μmである電気絶縁樹脂。
  4. 請求項1又は2いずれかに記載の電気絶縁樹脂において、
    前記3つのフィラーの存在頻度を表すピークが粒径の小さい方から2〜3μm、4〜6μm、20μmである電気絶縁樹脂。
  5. 請求項1から4いずれかに記載の電気絶縁樹脂において、
    前記シリカフィラーが破砕シリカのみならず、溶融球状シリカを有し、
    前記溶融球状シリカの平均粒子径が10μm以上であり、シリカフィラー全体に含まれる量が質量換算で、0wt%〜70wt%の範囲内にある電気絶縁樹脂。
  6. 請求項1から5いずれかに記載の電気絶縁樹脂において、
    樹脂添加物としてポリオキシエチレンあるいはポリオキシエチレンとアルキル類、フェノール類のエーテルを最大でシリカ粒子総重量の1.5wt%以内の割合で含む電気絶縁樹脂。
  7. 請求項1から6いずれかに記載の電気絶縁樹脂において、
    前記シリカフィラーに、平均粒子径10μm以下のエラストマー粒子、または鱗片状フィラーを含む電気絶縁樹脂。
  8. 請求項1から7いずれかに記載の電気絶縁樹脂において、
    前記電気絶縁樹脂の母材がエポキシ系熱硬化樹脂である電気絶縁樹脂。
JP2014208517A 2014-10-10 2014-10-10 電気絶縁樹脂 Pending JP2016079195A (ja)

Priority Applications (3)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2014208517A JP2016079195A (ja) 2014-10-10 2014-10-10 電気絶縁樹脂
PCT/JP2015/057407 WO2016056263A1 (ja) 2014-10-10 2015-03-13 電気絶縁樹脂
TW104109366A TWI564329B (zh) 2014-10-10 2015-03-24 Electrically insulating resin

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2014208517A JP2016079195A (ja) 2014-10-10 2014-10-10 電気絶縁樹脂

Publications (1)

Publication Number Publication Date
JP2016079195A true JP2016079195A (ja) 2016-05-16

Family

ID=55652891

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2014208517A Pending JP2016079195A (ja) 2014-10-10 2014-10-10 電気絶縁樹脂

Country Status (3)

Country Link
JP (1) JP2016079195A (ja)
TW (1) TWI564329B (ja)
WO (1) WO2016056263A1 (ja)

Cited By (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
WO2017104727A1 (ja) * 2015-12-16 2017-06-22 株式会社日立産機システム 電気絶縁用樹脂組成物
WO2019050008A1 (ja) 2017-09-07 2019-03-14 日産化学株式会社 シリカ含有絶縁性組成物

Citations (8)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JPH04325516A (ja) * 1991-04-26 1992-11-13 Toray Ind Inc 半導体封止用エポキシ樹脂組成物
JP2003142636A (ja) * 2001-08-02 2003-05-16 Nec Kyushu Ltd 封止用樹脂、樹脂封止型半導体及びシステムインパッケージ
JP2005239892A (ja) * 2004-02-26 2005-09-08 Nitto Denko Corp 半導体封止用樹脂組成物およびそれを用いた半導体装置
JP2008184584A (ja) * 2007-01-31 2008-08-14 Nitto Denko Corp 半導体封止用樹脂組成物およびそれを用いた半導体装置
JP2008187130A (ja) * 2007-01-31 2008-08-14 Nitto Denko Corp 半導体封止用樹脂組成物およびそれを用いた半導体装置
JP2008184585A (ja) * 2007-01-31 2008-08-14 Nitto Denko Corp 半導体封止用樹脂組成物およびそれを用いた半導体装置
JP2008214428A (ja) * 2007-03-01 2008-09-18 Kyocera Chemical Corp 封止用エポキシ樹脂組成物、樹脂封止型半導体装置及びその製造方法
JP2011148958A (ja) * 2010-01-25 2011-08-04 Kyocera Chemical Corp 電子部品封止用エポキシ樹脂組成物、及びそれを用いた電子部品装置

Family Cites Families (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
CN102159616B (zh) * 2008-09-24 2014-08-06 积水化学工业株式会社 树脂组合物、固化体及层叠体
JP2013211361A (ja) * 2012-03-30 2013-10-10 Sekisui Chem Co Ltd 光半導体装置

Patent Citations (8)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JPH04325516A (ja) * 1991-04-26 1992-11-13 Toray Ind Inc 半導体封止用エポキシ樹脂組成物
JP2003142636A (ja) * 2001-08-02 2003-05-16 Nec Kyushu Ltd 封止用樹脂、樹脂封止型半導体及びシステムインパッケージ
JP2005239892A (ja) * 2004-02-26 2005-09-08 Nitto Denko Corp 半導体封止用樹脂組成物およびそれを用いた半導体装置
JP2008184584A (ja) * 2007-01-31 2008-08-14 Nitto Denko Corp 半導体封止用樹脂組成物およびそれを用いた半導体装置
JP2008187130A (ja) * 2007-01-31 2008-08-14 Nitto Denko Corp 半導体封止用樹脂組成物およびそれを用いた半導体装置
JP2008184585A (ja) * 2007-01-31 2008-08-14 Nitto Denko Corp 半導体封止用樹脂組成物およびそれを用いた半導体装置
JP2008214428A (ja) * 2007-03-01 2008-09-18 Kyocera Chemical Corp 封止用エポキシ樹脂組成物、樹脂封止型半導体装置及びその製造方法
JP2011148958A (ja) * 2010-01-25 2011-08-04 Kyocera Chemical Corp 電子部品封止用エポキシ樹脂組成物、及びそれを用いた電子部品装置

Cited By (5)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
WO2017104727A1 (ja) * 2015-12-16 2017-06-22 株式会社日立産機システム 電気絶縁用樹脂組成物
JP2017110089A (ja) * 2015-12-16 2017-06-22 株式会社日立産機システム 電気絶縁用樹脂組成物
WO2019050008A1 (ja) 2017-09-07 2019-03-14 日産化学株式会社 シリカ含有絶縁性組成物
KR20200051645A (ko) 2017-09-07 2020-05-13 닛산 가가쿠 가부시키가이샤 실리카함유 절연성 조성물
US11961636B2 (en) 2017-09-07 2024-04-16 Nissan Chemical Corporation Silica-containing insulating composition

Also Published As

Publication number Publication date
TW201613994A (en) 2016-04-16
WO2016056263A1 (ja) 2016-04-14
TWI564329B (zh) 2017-01-01

Similar Documents

Publication Publication Date Title
US10125289B2 (en) Composition for interlayer filler of layered semiconductor device, layered semiconductor device, and process for producing layered semiconductor device
EP2607420A1 (en) Composition for a composite sheet comprising core-shell type filler particles, a composite sheet comprising the same and a production method for the composite sheet
CN104497490B (zh) 用于全包封器件的高导热环氧树脂组合物及其制备方法
WO2013121571A1 (ja) 電気絶縁用樹脂組成物及びその硬化物並びにこれらの製造方法並びにこれらを用いた高電圧機器及び送配電機器
CN107057623A (zh) 一种互感器大体积灌装专用环氧灌封胶及制备方法和应用
JP6832193B2 (ja) 樹脂組成物および樹脂封止型半導体装置
CN102181128A (zh) 环氧树脂预混料及其配制工艺
CN104448717B (zh) 一种低粘度导热环氧浇注胶及其制备方法
WO2016056263A1 (ja) 電気絶縁樹脂
EP2167577A1 (en) Thermally conductive underfill formulations
CN114525100A (zh) 一种高导热低粘度环氧灌封胶及其制备方法
KR20230066369A (ko) 산화 마그네슘 분말, 필러 조성물, 수지 조성물 및 방열 부품
CN115850909B (zh) 一种狭窄间隙填充用环氧树脂组合物及其制备方法
CN102961896B (zh) 以粉煤灰空心玻璃微珠为填充料的粉末消泡剂
JPS6259626A (ja) エポキシ樹脂組成物
TW201936876A (zh) 密封用樹脂組成物
CN103881310A (zh) 一种无卤环保热敏电阻用环氧树脂包封材料及应用
JPS6164755A (ja) バリが発生しない封止材用シリカ充填樹脂組成物
JP2018012745A (ja) 注型用エポキシ樹脂組成物及び電気・電子部品
WO2017104727A1 (ja) 電気絶縁用樹脂組成物
KR102646023B1 (ko) 구상 알루미나 입자 혼합물 및 그 제조 방법, 그리고 당해 구상 알루미나 입자 혼합물을 포함하는 수지 복합 조성물 및 수지 복합체
JP2014227465A (ja) 射出成形用液状樹脂組成物および半導体装置
CN102863744A (zh) 具有良好成型性能的大功率封装环氧树脂组合物
JP2013189490A (ja) 封止用エポキシ樹脂組成物及び半導体装置
KR102228914B1 (ko) 에폭시 수지 조성물

Legal Events

Date Code Title Description
A711 Notification of change in applicant

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A712

Effective date: 20161209

A621 Written request for application examination

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A621

Effective date: 20170726

A521 Request for written amendment filed

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523

Effective date: 20170726

A131 Notification of reasons for refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131

Effective date: 20180911

A02 Decision of refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A02

Effective date: 20190319