JP2016079161A - 糖スフィンゴシン及びスフィンゴ塩基の製造方法 - Google Patents

糖スフィンゴシン及びスフィンゴ塩基の製造方法 Download PDF

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Abstract

【課題】糖セラミドを原料とするスフィンゴ塩基の製造方法、糖セラミドを加水分解して、糖スフィンゴシンを選択的に高い収率で製造できる方法、及び糖スフィンゴシンを加水分解して、スフィンゴ塩基を選択的に高い収率で製造できる方法の提供。
【解決手段】糖セラミドを加水分解して糖スフィンゴシンを得ることを含む、糖スフィンゴシンの製造方法。加水分解は、糖セラミドを沸点100℃以上のアルコール系有機化合物及びアルカリ金属水酸化物水溶液の存在下で、100℃以上の温度で加熱して糖スフィンゴシンを得ることを含む。糖スフィンゴシンを加水分解してスフィンゴ塩基を得ることを含む、スフィンゴ塩基の製造方法。加水分解は、糖スフィンゴシンに糖加水分解酵素を作用させてスフィンゴ塩基を得ることを含み、糖スフィンゴシンが、前記方法で製造されたものであることができる。
【選択図】なし

Description

本発明は、糖セラミドからの糖スフィンゴシンの製造方法、糖スフィンゴシンからのスフィンゴ塩基の製造方法、及び、糖セラミドからのスフィンゴ塩基の製造方法に関する。
スフィンゴ塩基は、すべての生物に存在する脂質であるスフィンゴシン類の基本骨格を有した化合物である。しかし、一般に天然には微量にしか存在しない。そのため、その生理活性の研究は遅れていたが、近年、腸腫瘍発生、炎症反応、結腸癌に対する毒性などの興味深い生理活性が報告されている。
他方、グリコシドセラミドは、あまねく広く生物中に存在し、細胞膜中の脂質において20%にも及ぶ主成分である。グルコシルセラミドからスフィンゴ塩基への変換が達成されれば、安価に多種類のスフィンゴ塩基が供給可能である。グルコシルセラミドからスフィンゴ塩基への変換方法としては、塩酸、あるいは、水酸化バリウムによる加水分解法が知られている(非特許文献1〜3)。
Lipids 39, 1037-1042, 2004. Plant Physiol. 95, 58-68, 1991 J.Biological.Chem. 281, 22684-22694, 2006
しかしながら、非特許文献1〜3に記載の塩酸、あるいは、水酸化バリウムによるグルコシルセラミドの加水分解法では、多種類の副生成物が生成するため、目的とするスフィンゴ塩基の収率が極めて低いなどの問題があり、実用的ではない。
そこで本発明は、グルコシルセラミド等の糖セラミドを原料とするスフィンゴ塩基の新たな製造方法の提供であって、目的生成物であるスフィンゴ塩基を選択的に高い収率で製造できる方法を提供することを目的とする。
さらに本発明は、グルコシルセラミド等の糖セラミドを加水分解して、糖スフィンゴシンを選択的に高い収率で製造できる方法の提供、及び糖スフィンゴシンを加水分解して、スフィンゴ塩基を選択的に高い収率で製造できる方法の提供も目的とする。
グルコシルセラミド等の糖セラミドをスフィンゴ塩基に変換する場合、切断される結合は二つある。一つは、アミド結合であり、もう一つは、糖(例えば、グルコース)と側鎖のグリコシド結合である。グリコシド結合は、一般に強固な結合であり、その切断には、強い酸性条件が必要である。温和な条件でのグリコシド結合の切断方法として、糖加水分解酵素(例えば、グリコシダーゼ)を使用する方法が考えられるが、グルコシルセラミドの場合、その強い脂溶性のため、グリコシダーゼの基質とはなりえなかった。
そこで本発明では、その強い脂溶性を薄めるため、グルコシルセラミド等の糖セラミドにアミド結合している脂肪酸を化学反応により除去し、次いで、生じた糖スフィンゴシンに、グルコシダーゼのような糖加水分解酵素を作用させ、温和な条件でグリコシド結合を切断することで、スフィンゴ塩基が選択的に高い収率で得られることを見出した。さらに、アミド結合の切断には、アルカリ金属水酸化物を用いることにより選択的にかつ高い収率でアミドの加水分解が可能であることを見出して、本発明を完成させた。
本発明は、以下のとおりである。
[1]
糖セラミドを加水分解して糖スフィンゴシンを得ることを含む、糖スフィンゴシンの製造方法であって、
前記加水分解は、糖セラミドを沸点100℃以上のアルコール系有機化合物及びアルカリ金属水酸化物水溶液の存在下で、100℃以上の温度で加熱して糖スフィンゴシンを得ることを含む、前記方法。
[2]
前記アルコール系有機化合物が炭素数4〜10の脂肪族アルコール化合物または脂環式アルコール化合物である[1]に記載の製造方法。
[3]
前記アルカリ金属水酸化物は、LiOH、NaOH及びKOHから成る群から選ばれる少なくとも1種である、[1]または[2]に記載の製造方法。
[4]
前記アルカリ金属水酸化物水溶液は、アルカリ金属水酸化物濃度が1M以上である[1]〜[3]のいずれかに記載の製造方法。
[5]
前記加水分解は、マイクロ波照射下で行われる[1]〜[4]のいずれかに記載の製造方法。
[6]
前記糖セラミド及び前記糖スフィンゴシンの糖残基が、単糖残基又はオリゴ糖残基である[1]〜[5]のいずれかに記載の製造方法。
[7]
前記単糖残基がグルコシル基、又はガラクトシル基である[6]に記載の製造方法。
[8]
前記糖セラミドが、グルコシルセラミド、ガラクトシルセラミド又はその混合物である[1]〜[5]のいずれかに記載の製造方法。
[9]
前記グルコシルセラミド、ガラクトシルセラミド又はその混合物が植物由来又は動物由来である[8]に記載の製造方法。
[10]
前記植物が、穀類、豆類又は芋類である[9]に記載の製造方法。
[11]
前記動物由来グルコシルセラミドが脳由来グルコシルセラミドである[9]に記載の製造方法。
[12]
糖スフィンゴシンを加水分解してスフィンゴ塩基を得ることを含む、スフィンゴ塩基の製造方法であって、
前記加水分解は、糖スフィンゴシンに糖加水分解酵素を作用させてスフィンゴ塩基を得ることを含む、前記方法。
[13]
前記糖スフィンゴシンが、[1]〜[11]のいずれかに記載の方法で製造されたものである[12]に記載の製造方法。
[14]
前記糖加水分解酵素は、少なくともβ−グルコシダーゼを含む[12]又は[13]に記載の製造方法。
[15]
前記β−グルコシダーゼがアーモンド由来のβ−グルコシダーゼである[14]に記載の製造方法。
[16]
前記糖加水分解酵素は、β−ガラクトシダーゼをさらに含有する[12]〜[15]のいずれかに記載の製造方法。
[17]
前記加水分解により得られたスフィンゴ塩基は、スフィンゴ塩基が有する2−アミノ−1,3−ジオールに対する親和性を有する官能基を有する担体を用いて精製されることをさらに含む、[12]〜[16]のいずれかに記載の製造方法。
[18]
前記官能基は、グルタルアルデヒドである[17]に記載の製造方法。
本発明によれば、グルコシルセラミド等の糖セラミドを加水分解して、糖スフィンゴシンを選択的に高い収率で製造できる方法、糖スフィンゴシンを加水分解して、スフィンゴ塩基を選択的に高い収率で製造できる方法、さらには、グルコシルセラミド等の糖セラミドを原料として目的生成物であるスフィンゴ塩基を選択的に高い収率で製造できる方法を提供することができる。
種々の起源の糖セラミドの化学的(KOH)加水分解及び酵素的加水分解により得られたスフィンゴ塩基の収率を示す。 化合物40m(上段)と化合物40(下段)のIRスペクトルを示す。 脱離反応前後の化合物41のIRスペクトルを示す。 スフィンゴシン捕捉反応前後の化合物41のIRスペクトルを示す。
[糖スフィンゴシンの製造方法]
本発明の第一の態様は、糖セラミドを加水分解して糖スフィンゴシンを得ることを含む糖スフィンゴシンの製造方法である。この方法において、前記加水分解は、糖セラミドを沸点100℃以上のアルコール系有機化合物及びアルカリ金属水酸化物水溶液の存在下で、100℃以上の温度で加熱して糖スフィンゴシンを得ることを含む。
前記アルコール系有機化合物は、沸点が100℃以上のアルコール系有機化合物であれば、制限はない。加水分解のための加熱を100℃以上の温度で行うことから、アルコール系有機化合物は沸点が100℃以上とする。好ましくはアルコール系有機化合物の沸点は110℃以上である。沸点が100℃以上のアルコール系有機化合物としては、例えば、炭素数4〜10の脂肪族アルコール化合物及び脂環式アルコール化合物を挙げることができる。炭素数4〜10の脂肪族アルコール化合物としては、n−ブタノール、n−ペンタノール、n−ヘキサノール、n−ヘプタノール、n−オクタノール、n−ノナノール、n−デカノール等を挙げることができる。炭素数4〜10の脂環式アルコール化合物としては、シクロブタノール、シクロペンタノール、シクロヘキサノール、シクロヘプタノール、シクロオクタノール等を挙げることができる。特に、ブタノールは、糖セラミドに対する溶解性に優れるので好ましい。アルコール系有機化合物は、単独でも混合物として用いても良い。
前記アルカリ金属水酸化物は、例えば、LiOH、NaOH及びKOHから成る群から選ばれる少なくとも1種であり、アルカリ金属水酸化物は、KOHであることが好ましい。但し、LiOH及びNaOHもKOHと同様に用いることができる。傾向として、高収率を得るためには、加熱温度が比較的低い場合には、アルカリ金属水酸化物濃度は高い方が好ましく、加熱温度が比較的高い場合には、アルカリ金属水酸化物濃度は低くてもある程度の収率は得られる。このような観点から、アルカリ金属水酸化物濃度は、原料である糖セラミドの種類、アルコール系有機化合物の種類、加熱温度、加熱時間などを考慮して適宜決定することができ、アルカリ金属水酸化物水溶液は、アルカリ金属水酸化物濃度が1M以上であることが、加水分解を選択的にかつ高収率で実施するには好ましい。アルカリ金属水酸化物濃度は、3M以上であることが、より好ましく、6M以上12M以下であることがより一層好ましい。アルカリ金属水酸化物水溶液のアルカリ金属水酸化物濃度の上限は、加水分解の観点からは特に制限はないが、アルカリ金属水酸化物の水に対する溶解度を考慮すると、例えば、15Mとすることができる。但し、この数値に限定される意図ではない。
糖セラミドに対するアルカリ金属水酸化物水溶液の使用量は、糖セラミドの加水分解に必要とされるアルカリ金属水酸化物量に対して大過剰になるように適宜決定できる。
糖セラミドに対するアルコール系有機化合物の量は、糖セラミドの種類、アルコール系有機化合物の種類、加熱温度などを考慮して適宜決定することができ、加水分解反応温度において、糖セラミドがアルコール系有機化合物に溶解できる範囲で適宜決定できる。例えば、糖セラミド1モルに対してアルコール系有機化合物0.1〜10リットルの範囲とすることができる。但し、この範囲に限定される意図ではない。アルコール系有機化合物の容量は、例えば、アルカリ金属水酸化物水溶液の容量と、0.2〜0.8:0.8〜0.2の容量比範囲、好ましくは0.4〜0.6:0.6〜0.4の容量比範囲、より好ましくはほぼ等量になるようにすることができる。
加水分解のための加熱温度は、100℃以上である。アルコール系有機化合物及びアルカリ金属水酸化物水溶液の存在下、加水分解のための加熱温度を100℃以上とすることで、選択的にかつ高い収率で糖スフィンゴシンを得ることができる。加熱温度は高い方が、短時間で高い収率を実現できるので、使用するアルコール系有機化合物の沸点も考慮した上で、110℃以上、好ましくは120℃以上とすることもできる。加熱温度の上限は、使用するアルコール系有機化合物に依存するが、実用的には200℃以下であり、好ましく150℃以下である。但し、この範囲に限定される意図ではない。尚、反応は、比較的低温においては、アルコール系有機化合物とアルカリ金属水酸化物水溶液とが2相を示す場合があり、高温になるほど、単一相での反応になり易くなり、単一相での反応の方が、加水分解反応は進行しやすい傾向があり好ましい。
加水分解のための反応混合物の加熱は、ヒーターを用いた加熱であっても良いが、マイクロ波照射による誘導加熱であることもできる。また、マイクロ波照射をすることで、マイクロ波の作用により加水分解反応が促進されるので好ましい。マイクロ波の強度は、例えば、200W以下の範囲とすることができる。マイクロ波照射は連続的又は断続的に行うことができる。
原料として用いる糖セラミドに特に制限はない。糖セラミドは、スフィンゴシン(スフィンゴ塩基)に糖残基(単糖またはオリゴ糖)及び脂肪酸残基が結合した構造を有し、スフィンゴシンに糖残基(単糖またはオリゴ糖)及び脂肪酸残基のそれぞれに限定はない。糖残基としての単糖(残基)としては、グルコシル基、ガラクトシル基、などを挙げることができる。糖セラミドは、具体的には、グルコシルセラミド、ガラクトシルセラミド又はその混合物であることができる。
グルコシルセラミド等の糖セラミドは天然物由来であり、例えば、植物由来又は動物由来であることもできる。植物としては、例えば、穀類、豆類及び芋類を挙げることができ、穀類として、米、小麦等を挙げることができ、豆類としては、大豆等を挙げることができ、芋類としてはこんにゃく芋等を挙げることができる。動物由来グルコシルセラミドとしては、脳由来グルコシルセラミドを挙げることができる。
本発明の第一の態様における反応の一例を以下に示す。原料はグルコシルセラミドの一種である。グルコシルセラミドにアミド結合している脂肪酸を、KOHを用いて加水分解して、糖スフィンゴシンを得る。
[スフィンゴ塩基の製造方法]
本発明の第二の態様は、糖スフィンゴシンを加水分解してスフィンゴ塩基を得ることを含む、スフィンゴ塩基の製造方法である。この方法における前記加水分解は、糖スフィンゴシンに糖加水分解酵素を作用させてスフィンゴ塩基を得ることを含む。
本発明の方法に用いられる糖スフィンゴシンは、特に制限はなく、種々の糖スフィンゴシンであることができる。糖スフィンゴシンが、例えば、前記本発明の糖スフィンゴシンの製造方法で製造された糖スフィンゴシンものであることもできる。糖スフィンゴシンが、前記本発明の糖スフィンゴシンの製造方法で製造された糖スフィンゴシンである場合、加水分解後に、糖スフィンゴシンは、反応に使用したアルコール系有機化合物及びアルカリ金属水酸化物水溶液、未反応の糖セラミド及び加水分解により生じた脂肪酸から分離した後に、本発明の第二の態様における加水分解に供することが好ましい。前記分離は、例えば、クロロホルム-メタノールにより対応するアミン体を抽出した後、シリカゲルクロマトグラフィー、溶出溶媒にクロロホルム:メタノール:水=70:27:3を使用することにより行うことができる。
糖スフィンゴシンの糖残基は、単糖残基またはオリゴ糖残基であることができ、単糖残基及びオリゴ糖残基は、前記糖セラミドで例示したものと同様である。
糖スフィンゴシンの加水分解は、糖加水分解酵素を用いて酵素的に行う。糖加水分解酵素は、糖スフィンゴシンの糖残基がグルコシル基である場合、β−グルコシダーゼであることが適当である。また、糖スフィンゴシンの糖残基がガラクトシル基である場合、β−ガラクトシダーゼであることが適当である。糖スフィンゴシンの糖残基がその他の糖残基である場合には、その糖に基質特異性を有する糖加水分解酵素を用いる。
糖スフィンゴシンの原料である糖セラミドは天然物由来であり、天然物由来の糖セラミドの糖残基は、単独である場合もあるが、複数の異なる糖残基を有する糖セラミドが共存する場合もある。そのため、糖加水分解酵素は、原料となる糖セラミドに起因して糖スフィンゴシンが含有する糖残基の種類に応じて、選択することが適当である。糖スフィンゴシンは、原料源にもよるが、糖残基がグルコシル基であることが多く、グルコシル基に加えて、ガラクトシル基が共存する場合もある。さらには、他の糖残基を有する糖スフィンゴシンが共存する場合もある。各糖スフィンゴシンが有する目的とするスフィンゴ塩基が共通する場合には、β−グルコシダーゼに加えて、β−ガラクトシダーゼや糖加水分解酵素を併用して加水分解を行うことで、同一のスフィンゴ塩基の収率を挙げることができる。
酵素的加水分解の条件は、使用するβ−グルコシダーゼやその他の糖加水分解酵素の特性(基質特異性、至適pH、至適温度など)を考慮して適宜決定できる。使用する糖加水分解酵素の種類には特に制限はないが、糖加水分解酵素がβ−グルコシダーゼの場合、安価かつ容易に入手できるという観点からは、アーモンド由来のβ−グルコシダーゼが好ましい。但し、これに限定される意図ではない。また、アーモンドを原料としてβ−グルコシダーゼを調製する場合、分離精製方法によっては、β−グルコシダーゼにβ−ガラクトシダーゼが共存する場合がある。この場合、原料である糖スフィンゴシンが、糖残基としてグルコシル基を有する糖スフィンゴシンと、糖残基としてガラクトシル基を有する糖スフィンゴシンが共存する場合に、β−グルコシダーゼにβ−ガラクトシダーゼが共存する酵素製剤をそのまま用いることもできる。
アーモンド由来のβ−グルコシダーゼを用いる場合の加水分解の条件は、pHが4〜6の範囲で、20〜50℃の範囲の温度で実施することができ。pHの調整には、緩衝液を適宜用いることができる。反応時間は、使用するβ−グルコシダーゼの種類や反応条件を考慮して適宜決定でき、例えば、1分から50時間の範囲とすることができ、1時間〜24時間の範囲であることが適当である。但し、この範囲に限定される意図ではない。
本発明の第二の態様における反応の一例を以下に示す。原料は糖スフィンゴシンの一種であるグルコシルスフィンゴシンの一種である。グルコシルスフィンゴシンにグリコシド結合している糖残基を、糖加水分解酵素を用いて加水分解して、スフィンゴ塩基を得る。スフィンゴ塩基は炭素数18の長鎖アミノアルコールであり、1以上の不飽和炭化水素鎖を含み、炭化水素長鎖は、直鎖または分岐鎖であることができる。糖セラミドの起源によって、不飽和炭化水素鎖の数及び位置、さらに分岐鎖の有無が異なる。
前記加水分解により得られたスフィンゴ塩基は、反応後に反応液から公知の方法で分離精製することができる。スフィンゴ塩基の分離精製は、例えば、スフィンゴ塩基が有する2−アミノ−1,3−ジオールに対する親和性を有する官能基を有する担体を用いる分離精製方法により実施することができる。2−アミノ−1,3−ジオールに対する親和性を有する官能基は、例えば、グルタルアルデヒドであり、グルタルアルデヒドを担持した担体を用いて実施することができる。グルタルアルデヒドを担持した担体としては、例えば、以下に記載した構造を有する物であることができる。このグルタルアルデヒド担持担体の製造方法及びグルタルアルデヒド担持担体を用いるスフィンゴ塩基の分離精製方法は、後述する参考例に具体的に示す。各化学式の左端は、担体を意味する。
以下、本発明を実施例に基づいて更に詳細に説明する。但し、実施例は本発明の例示であって、本発明は実施例に限定される意図ではない。
実施例1
グルコシルセラミドのKOH加水分解
(脂肪酸アミドの結合切断)
下記反応式で示す加水分解を実施した。方法は以下のとおりである。
1.糖セラミドをジオキサンに溶解した後、溶液を加熱した後、10%水酸化バリウム水溶液を加え、加熱還流条件で22時間加熱する。ジオキサン:10%水酸化バリウム水溶液は1:1(容量)。その後、通常の方法により、後処理、分離を実施した。(収率50%)(比較例)
2.糖セラミドをn-ブタノールに溶解した後、12M水酸化カリウム水溶液を加え、加熱還流条件で4時間加熱する。n-ブタノール:12M水酸化カリウム水溶液は1:1(容量)。その後、通常の方法により、後処理、分離を実施した。(収率65%)(実施例)
3.糖セラミドをn-ブタノールに溶解した後、12M水酸化カリウム水溶液を加え、マイクロ波照射化で加熱(125℃)する。n-ブタノール:12M水酸化カリウム水溶液は1:1(容量)。その後、通常の方法により、後処理、分離を実施した(表1のSN6)。(収率92%)(実施例)マイクロ波照射は、マイクロウエーブ合成装置(BIOTAGE社)を用いて行った(照射出力:0〜400W)。
表1に示すように、グルコシルセラミドの脂肪酸アミドの結合切断は、12Mまたは6Mの水酸化カリウムを用いることにより、温度125℃において、収率85%、92%で達成された。尚、KOH濃度が1M及び3Mにおいては、上記反応条件では、未反応の出発原料が一部残存した。反応時間を延長すれば、さらに収率は高くなるものと推察される。
実施例2
糖スフィンゴシンの酵素的加水分解
実施例1で得られた糖スフィンゴシンは、アーモンド由来の市販βグルコシダーゼを0.1M酢酸ナトリウム緩衝溶液中(pH5)、37℃で16時間、インキュベートすることにより加水分解してグリコシド結合の切断を行った。種々の酵素濃度での実験結果を表2に示し、種々のpHでの実験結果を表3に示す。
尚、アーモンド由来の市販βグルコシダーゼは、βグルコシダーゼとβガラクトシダーゼを6:1(質量比)で含有する。
実施例3
実施例1及び2と同様の条件でガラクトシルセラミドを原料とした化学的(KOH)加水分解及び酵素的加水分解により、前述のようにアーモンド由来の市販βグルコシダーゼは、βグルコシダーゼとβガラクトシダーゼを6:1(質量比)で含有するので、糖部分がグルコースのみならず、ガラクトースについても加水分解可能であることを確認した。収率は70%であった。
実施例4
実施例1及び2と同様の条件で、種々の起源の糖セラミドの化学的(KOH)加水分解及び酵素的加水分解により、スフィンゴ塩基を調製した。収率を図1に示す。いずれも高い収率でスフィンゴ塩基を得た。
実施例5
アーモンドから調製したβグルコシダーゼ含有酵素製剤による酵素的加水分解
市販の粉状のアーモンドに酢酸緩衝溶液を加え、室温にて30分間撹拌した後、冷蔵庫にて2時間冷却、その後、固形物をろ過により除き、ロ液を粗酵素液とした。実施例1で調製した糖スフィンゴシンにこの粗酵素液を加え、実施例2と同様に、37℃で、16時間インキュベートした。実施例2と同様な加水分解能を確認した。
参考例1
グルタルアルデヒド担持担体の調製方法
下記スキーム1にグルタルアルデヒド担持樹脂(41)の合成スキームを示した。
市販の(E)-3-(4-hydroxyphenyl)acrylic acid(33)にアラン還元を行いtrans-p-coumaric acid methyl ester(34)を得た。クマリルアルコール(35)にDDQ酸化し、trans-p-coumaraldehyde(36)を生成した(参考文献Kumar, N. S. S.; Varghese, S.; Narayan, G.; Das, S. Angew. Chem. Int. Ed. 2006, 45, 6317-6321)。化合物36のフェノール性水酸基をtert-butyldiphenyl silyl etherで保護し、触媒量のhydroquinone存在下でエチルビニルエーテルの1, 4-付加を行い、化合物38をジアステレオマー混合物として得た(参考文献Longley, R. I., Jr.; Emerson, W. S. J. Am. Chem. Soc. 1950, 72, 3079-3081)。シリルエーテルをtetrabuthylammonium fluorideを用いて脱保護し、化合物39を得て精製せずに、Merrifield resinへと固定化を行った。化合物26の構造を確認するためにモデル化合物40mのIRスペクトルとの比較を行った(図 2)。
化合物40と40mはほとんどのIR吸収で一致していたが、1720cm-1付近に違いが見られた。これは、アルデヒドのC=O伸縮振動由来スペクトルであり、一部が加水分解されて産生したものである。続く加水分解はジオキサン中で熱塩酸によって行い、樹脂に固定化したジアルデヒド(41)の合成に成功した。
IRスペクトルより、化合物41はジアルデヒド体(41a)と環状ジヘミアセタール体(41b)の混合物であることが分かった(図3)。グルタルアルデヒド担持樹脂には非常に不安定なアルデヒドが固定されているにも関わらず、極めて安定に存在している。一般に、グルタルアルデヒドはアルドール縮合メカニズムによってポリマー化が起こり、不安定である。しかし、化合物41のIRスペクトルは約一年間、室温中で静置してもスペクトルの変化は無かった。これは、樹脂に固定化したことでジアルデヒド基同士の距離が大きくなり、自己縮合を抑制したためである。さらにグルタルアルデヒドが糖の環状ヘミアセタール構造のような、環状ジヘミアセタール構造(41b)を取っていることが安定性に寄与している。
グルタルアルデヒド構造の、Merrifield resinへの担持効率を算出した。使用したMerrifield resinと合成により得た化合物41a、41b混合物の元素分析をそれぞれ測定し、化合物41a、41bに残存するClの存在率から、担持効率を算出した。その結果、Merrifield resin のCl存在比は15.93 %であり、化合物41a、41b混合物では2.74 %であった。反応前後のCl存在率の減少がすべてグルタルアルデヒド構造の担持によるものとすると、担持効率は82.2 %と算出される。
スキーム1. スフィンゴシン捕捉剤41の合成
a) MeOH, Amberlite IR 120 (H+), reflux, 45 h, 96%
b) LiAlH4 (3.5 eq.), AlCl3 (1.2 eq.), Et2O, 0℃, 1.5 h, 90%
c) DDQ (1.2 eq.), dioxane, r.t., 0.5 h, 81%
d) TBDPSCl (1.2 eq.), imidazole (1.5 eq.), DMF, r.t., overnight, 76%
e) ethyl vinyl ether (48 eq.), hydroquinone (0.3 eq.), 180℃, 3 d, 67%
f) TBAF (1.2 eq.), THF, r.t., 3 h, 95%
g) Merrifield resin (1.0 eq.), K2CO3 (1.5 eq.), KI (0.1 eq.), DMF, 90℃, overnight h) conc. HCl, dioxane, 60 ℃, 4 h
参考例2
参考例1で合成したグルタルアルデヒド担持樹脂(41)の捕捉能・脱離能について検討を行った。図4に樹脂41とD-erythro sphingosine(1)との反応前後のIRスペクトルを示す。
THF溶媒中で、樹脂41を膨潤し、メタノールに溶解したスフィンゴシンを添加して捕捉反応を行った。1.5時間後に濾過し、メタノール、クロロホルム、水にて洗浄し、IRを測定した。反応後のIRスペクトルでは、アルデヒドのC=O伸縮振動由来の吸収(1720cm-1付近)が有意に減少している。その一方で、スフィンゴシンのC-H伸縮振動由来の2900cm-1付近の吸収は劇的に増加している。これらの変化は、樹脂によるスフィンゴシンの捕捉が進行したことを示している。
捕捉後の樹脂をTHFで再び膨潤し、0.1N塩酸、40℃、24時間撹拌し脱離反応を行った。濾過し、メタノール、クロロホルム、水にて洗浄した後、IRスペクトルを測定した(図3)。脱離後のIRスペクトルでは、アルデヒド由来の1720cm-1付近のスペクトルが観測された。捕捉後IRと比較すると、減少していたアルデヒドが回復したことを確認でき、スフィンゴシン1の樹脂41からの脱離反応が進行したことが確認された。
本発明は、糖スフィンゴシン及びスフィンゴ塩基に関する分野に有用である。

Claims (18)

  1. 糖セラミドを加水分解して糖スフィンゴシンを得ることを含む、糖スフィンゴシンの製造方法であって、
    前記加水分解は、糖セラミドを沸点100℃以上のアルコール系有機化合物及びアルカリ金属水酸化物水溶液の存在下で、100℃以上の温度で加熱して糖スフィンゴシンを得ることを含む、前記方法。
  2. 前記アルコール系有機化合物が炭素数4〜10の脂肪族アルコール化合物または脂環式アルコール化合物である請求項1に記載の製造方法。
  3. 前記アルカリ金属水酸化物は、LiOH、NaOH及びKOHから成る群から選ばれる少なくとも1種である、請求項1または2に記載の製造方法。
  4. 前記アルカリ金属水酸化物水溶液は、アルカリ金属水酸化物濃度が1M以上である請求項1〜3のいずれかに記載の製造方法。
  5. 前記加水分解は、マイクロ波照射下で行われる請求項1〜4のいずれかに記載の製造方法。
  6. 前記糖セラミド及び前記糖スフィンゴシンの糖残基が、単糖残基又はオリゴ糖残基である請求項1〜5のいずれかに記載の製造方法。
  7. 前記単糖残基がグルコシル基、又はガラクトシル基である請求項6に記載の製造方法。
  8. 前記糖セラミドが、グルコシルセラミド、ガラクトシルセラミド又はその混合物である請求項1〜5のいずれかに記載の製造方法。
  9. 前記グルコシルセラミド、ガラクトシルセラミド又はその混合物が植物由来又は動物由来である請求項8に記載の製造方法。
  10. 前記植物が、穀類、豆類又は芋類である請求項9に記載の製造方法。
  11. 前記動物由来グルコシルセラミドが脳由来グルコシルセラミドである請求項9に記載の製造方法。
  12. 糖スフィンゴシンを加水分解してスフィンゴ塩基を得ることを含む、スフィンゴ塩基の製造方法であって、
    前記加水分解は、糖スフィンゴシンに糖加水分解酵素を作用させてスフィンゴ塩基を得ることを含む、前記方法。
  13. 前記糖スフィンゴシンが、請求項1〜11のいずれかに記載の方法で製造されたものである請求項12に記載の製造方法。
  14. 前記糖加水分解酵素は、少なくともβ−グルコシダーゼを含む請求項12又は13に記載の製造方法。
  15. 前記β−グルコシダーゼがアーモンド由来のβ−グルコシダーゼである請求項14に記載の製造方法。
  16. 前記糖加水分解酵素は、β−ガラクトシダーゼをさらに含有する請求項12〜15のいずれかに記載の製造方法。
  17. 前記加水分解により得られたスフィンゴ塩基は、スフィンゴ塩基が有する2−アミノ−1,3−ジオールに対する親和性を有する官能基を有する担体を用いて精製されることをさらに含む、請求項12〜16のいずれかに記載の製造方法。
  18. 前記官能基は、グルタルアルデヒドである請求項17に記載の製造方法。
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