JP2016075486A - 耐チッピング性能を評価する方法及びゴム組成物 - Google Patents
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Abstract
【課題】実車における耐チッピング性能との相関性が良好なゴム架橋体の耐チッピング性能を評価する方法を提供する。
【解決手段】ゴム試料表面2に切れ込みが生じるまで該ゴム試料表面に略垂直方向に刃12を押し付けて、該切れ込みが生じた時点の押し込みストローク若しくは押し込み力、又は該切れ込みが生じた時点までの外部仕事量により耐チッピング性能を評価する方法。
【選択図】図2
【解決手段】ゴム試料表面2に切れ込みが生じるまで該ゴム試料表面に略垂直方向に刃12を押し付けて、該切れ込みが生じた時点の押し込みストローク若しくは押し込み力、又は該切れ込みが生じた時点までの外部仕事量により耐チッピング性能を評価する方法。
【選択図】図2
Description
本発明は、耐チッピング性能を評価する方法及びゴム組成物に関する。
タイヤトレッド部で起こる代表的なクレームにブロック部においてゴム部材がめくれるチッピング現象が挙げられる。この現象は、ゴム肌に見られるクラック現象とは異なり、路面から受ける比較的大きな変形によってゴム架橋体が直接破壊を起こすことで発生すると考えられている。
このような破壊現象を捉える指標として、従来の汎用技術では、一軸引張試験機を使用して試料に一軸引張変形を与えた際の破断伸び、破断応力、破断エネルギーなどの特性が使用され、これらの特性に優れたゴム組成物の開発が進められている。
一方、実際のタイヤが引張変形を受けるのは極限られた部分のみであり、多くは圧縮変形とせん断変形を受ける。このため、引張変形のみで評価する汎用手法では、正確な耐チッピング性能を評価できない可能性が高い。実際に、実車の評価における耐チッピング性能の順序と汎用技術で得られる耐チッピング性能の指標の順序が入れ替わるような事例も散見される。
従って、タイヤトレッド部で発生するチッピング現象について、実車における耐チッピング性能との相関性が良好な耐チッピング性能評価験方法、更には実車に適用した際のチッピング現象を抑制し、耐久性が高いゴム組成物を提供することが望まれている。
本発明は、前記課題を解決し、実車における耐チッピング性能との相関性が良好なゴム架橋体の耐チッピング性能を評価する方法、及び該性能に優れたゴム組成物を提供することを目的とする。
本発明は、ゴム試料表面に切れ込みが生じるまで該ゴム試料表面に略垂直方向に刃を押し付けて、該切れ込みが生じた時点の押し込みストローク若しくは押し込み力、又は該切れ込みが生じた時点までの外部仕事量により耐チッピング性能を評価する方法に関する。
前記刃の刃先角度は、10〜50度であることが好ましい。
本発明はまた、ゴム試料表面に切れ込みが生じるまで該ゴム試料表面に略垂直方向に刃先角度22度の金属製刃を押し付け、該切れ込みが生じた時点の押し込みストロークが1.5mm以上であるゴム組成物に関する。
本発明によれば、ゴム試料表面に切れ込みが生じるまで該ゴム試料表面に略垂直方向に刃を押し付けて、該切れ込みが生じた時点の押し込みストローク若しくは押し込み力、又は該切れ込みが生じた時点までの外部仕事量により耐チッピング性能を評価する方法であるので、実車における耐チッピング性能との相関性が良好な評価法を提供できる。
また、本発明によれば、ゴム試料表面に切れ込みが生じるまで該ゴム試料表面に略垂直方向に刃先角度22度の金属製刃を押し付け、該切れ込みが生じた時点の押し込みストロークが1.5mm以上であるゴム組成物であるので、該ゴム組成物を用いて作製したトレッドは、実車における耐チッピング性能に優れている。
本発明は、ゴム試料表面に切れ込みが生じるまで該ゴム試料表面に略垂直方向に刃を押し付けて、該切れ込みが生じた時点の押し込みストローク若しくは押し込み力、又は該切れ込みが生じた時点までの外部仕事量により耐チッピング性能を評価する方法である。
タイヤ走行時に実際に路面から入力される変形様式である動的な圧縮変形とせん断変形を同期させながらゴム試料片に入力することで、従来の一軸引張試験のみによる評価法に比べて、より使用条件に近い環境下での評価試験を実施できると考えられるものの、簡便性に欠け、適用が難しい。これに対し、本発明は、ゴム試験片の表面に切れ込みが発生するまで刃を略垂直方向に押し付け、その発生時点の押し込みストロークなどを用いて耐チッピング性能を評価する方法であるため、実車との相関性が良好な当該性能を簡便に評価できる。
特に、汎用の刃として考えられる剃刀やナイフのような刃先角度が10度未満の鋭い刃先をもつ刃物ではなく、鉋やノミ、鏨のような刃先角度が10度以上の比較的鈍い刃先を持つ刃を使用した場合、前記相関性がより高い評価方法を提供できる。これは、砂利やガレ場の岩肌などのあまり鋭くない固い表面によってタイヤ表面に傷がつくことを主原因としてゴム欠け現象が発生することによるものと推察される。
本発明の耐チッピング性能を評価する方法では、ゴム試料表面に切れ込みが生じるまで、刃先が該ゴム試料表面に対して略垂直方向に侵入するように刃が押し付けられる。ここで、刃は、試料に対しての圧力を可能な限り細い面積(線)に集中させる道具で、先端部が細く薄く作製されており、くさびと同一形状のものなどがある。刃先形状としては、片刃、両刃のいずれも使用可能である。
刃先角度は、実車における耐チッピング性能との相関性の点で、10〜50度が好ましく、20〜40度がより好ましい。なお、刃先角度とは、刃の先端を形成する角度であり、刃先が2段階の角度で形成されている場合は、最も先端に近い角度をいう。
刃の形状は、試料表面を均一に押し付けることが可能で、前記の相関性の点から、直線刃(平刃状の直線刃)であることが好ましい。刃渡りは、ゴム試料の幅以上のものが好ましく、例えば、2〜10cmのものを使用できる。
刃の材質としては、適用するゴム試料の硬さ以上の任意の材質が適用可能であり、例えば、金属類(高速度鋼、ダイス鋼、工具鋼、ステンレス鋼、特殊鋼、超鋼などの鋼材、ステンレス、チタンなどの他の金属、超硬合金など)、陶材(ガラス、セラミックなど)、硬質プラスチックなどが挙げられる。なかでも、実車における耐チッピング性能との相関性の点で、金属類が好ましく、鋼材がより好ましい。
前記の評価方法では、このような刃の刃先をゴム試料表面に対して略垂直方向に押し付け、該ゴム試料表面に均一に圧力がかかるようにする。その際、ゴム試料表面に対する刃の押し付け速度(刃の試料表面に対して略垂直方向に侵入する速度)は、実車との相関性に優れた耐チッピング性能の評価結果が得られる点から、好ましくは100mm/分以上、より好ましくは200〜1000mm/分である。
前記の評価方法では、ゴム試料表面に切れ込みが生じた時点の押し込みストローク若しくは押し込み力、又は該切れ込みが生じた時点までの外部仕事量が測定されるが、当該時点とは、刃が試料を切り裂いた瞬間、すなわち、試料に対する刃の押し込み力がわずかに低下する瞬間をいう。
当該時点で測定される押し込みストローク、押し込み力とは、それぞれ当該時点におけるゴム試料内への刃の切れ込み深さ(試料表面から当該時点で切り裂かれた部位までの該表面から略垂直方向の長さ)、当該時点の直前にゴム試料にかかっている応力(切れ込みが生じるまでにかけられた最大応力値)である。また、当該時点までの外部仕事量とは、ゴム試料表面に対する刃の押し込み開始時点からゴム試料に切れ込みが生じた時点までに刃が試料に対して加えた仕事量の総量である。そして、前記押し込みストローク、押し込み力、外部仕事量の値が大きくなるほど、試料が傷つき難いことを表すと考えられるため、優れた耐チッピング性能を有しているものと評価できる。
なお、押し込む際の力はゴム試料の幅に強く依存するため、評価には押し込みストロークを用いることが望ましい。押し込み力、外部仕事量を評価の指標として用いる場合、異なる幅のゴム試料の耐チッピング性能を比較するためには、測定された押し込み力、外部仕事量の値を、ゴム試料の幅で除した単位幅当たりの押し込み力、外部仕事量を用いて評価することが望ましい。
前記の評価方法に適用するゴム試料(ゴム試験片)の幅は、刃渡り以下であれば特に限定されないが、タイヤから採取する点を考慮すると、上限は10mm以下が好ましく、測定精度を考慮すると、下限は2mm以上が好ましい。なお、押し込む際の力は試料の幅に強く依存するために、各ゴム試料片の幅を固定して測定して耐チッピング性能を比較することが望ましい。
試料の厚みは、精度の高い評価が可能という点で、好ましくは2mm以上が好ましく、より好ましくは2〜20mmである。試料の長さは特に限定されないが、例えば、1〜20cmのものを使用できる。
ゴム試料(ゴム試験片)としては、ゴム成分、カーボンブラックやシリカなどの充填剤、硫黄などの加硫剤、加硫促進剤などを用いて作製される加硫ゴム(ゴム架橋体)が挙げられる。なかでも、チッピング現象を良好に評価できるという点から、トレッド部、特にそのブロック部に使用される加硫ゴムが好ましい。
ゴム試料のゴム成分としては特に限定されず、天然ゴム(NR)、エポキシ化天然ゴム(ENR)等の改質天然ゴム、イソプレンゴム(IR)、ブタジエンゴム(BR)、スチレンブタジエンゴム(SBR)、アクリロニトリルブタジエンゴム(NBR)、クロロプレンゴム(CR)、スチレン−イソプレン−ブタジエン共重合ゴム(SIBR)などのジエン系ゴムが挙げられる。
カーボンブラックやシリカとしては特に限定されず、ファーネスブラック、アセチレンブラック、サーマルブラック、チャンネルブラック、グラファイトなど;乾式法や湿式法などにより調製されたシリカ粒子が挙げられる。また、シリカを使用する場合、更にシランカップリング剤を添加することが好ましい。
ゴム試料において、各ゴム成分、カーボンブラック、シリカなどの充填剤、シランカップリング剤の含有量は、適用部材などに応じて適宜設定すれば良い。例えば、ゴム試料において、ゴム成分100質量%中のNRの含有量を5〜50質量%、SBRの含有量を40〜95質量%、BRの含有量を0〜30質量%などに調整すれば良い。また、ゴム成分100質量部に対するカーボンブラックの含有量を20〜120質量部、シリカの含有量を5〜150質量部などに調整すれば良い。
なお、ゴム試料には、前記成分の他、従来ゴム工業で使用される配合剤、例えば、プロセスオイル、老化防止剤、酸化防止剤、酸化亜鉛、硫黄、含硫黄化合物等の加硫剤、加硫促進剤等を含有してもよい。
前記の耐チッピング性能を評価する方法の実施条件は特に限定されないが、タイヤの使用条件に近い−40〜140℃の温度範囲で行うことが好ましい。
前記の評価方法の実施可能な測定装置としては、ゴム試料表面に切れ込みが生じるまで該ゴム試料表面に略垂直方向に刃を押し付けて、該切れ込みが生じた時点の押し込みストローク若しくは押し込み力、又は該切れ込みが生じた時点までの外部仕事量を測定することが可能な装置であれば特に限定されず、例えば、市販の万能試験機などを使用できる。
前記の評価方法は、具体的には、図1の評価試験の手順を示す概略図に記載されているように、汎用の万能試験機1の上部チャック11に押し込み子(刃)12を刃先13が水平になるように固定し、その下部にゴム試験片2を試料表面が刃先13と平行になるように固定する。ゴム試験片2は、試料の湾曲防止のため、支持台3(ゴム板など)上に載置されている。次いで、押し込み子12を試験片表面に対して刃先13が略鉛直方向に侵入するように所定速度で押し込み、試験片表面への押し込み開始時点から刃先13がゴム試験片2を切り裂く瞬間までの押し込みストローク21、荷重(押し込み力)を測定することで、評価試験を実施できる。
詳細には、試験により、押し込み子12の押し込み開始時点から切れ込み発生までの荷重−ストローク曲線を作製する。なお、切れ込みの発生時にはわずかな押し込み力の低下が観測される。そして、その押し込み力の低下時点の押し込みストローク(破損ストローク21)、低下直前の押し込み力(破損力)、更には押し込み開始時点から切れ込み発生時点までの荷重−ストローク曲線の下面積で表される外部仕事量(破損仕事)の値が大きくなるほど、試料が傷つき難いことを表す。従って、前記試験に供したゴム試料をタイヤに適用した際の耐チッピング性能を簡便でかつ相関性良く評価できる。
前記の評価方法により、ゴム欠け現象の起こる市場に近い状態でゴム表面の傷つき易さを評価でき、ラボレベルで耐ゴム欠け現象を厳密に評価することが可能になる。特に、試験自体は、万能試験機、市販の刃などを用いた非常に簡便な試験方法で評価でき、汎用性も高い。
一方、本発明のゴム組成物は、ゴム試料表面に切れ込みが生じるまで該ゴム試料表面に略垂直方向に刃先角度22度の金属製刃を押し付け、該切れ込みが生じた時点の押し込みストロークが1.5mm以上のものである。すなわち、刃として刃先角度22度の金属製刃という特定刃を用いて前述の評価方法を実施した場合に、切れ込みが発生した瞬間の押し込みストローク(破損ストローク)が所定以上であれば、市場におけるチッピングの発生を充分に抑制できることを見出したものである。従って、当該ゴム組成物を用いることで実車でも優れた耐チッピング性能を発揮させることが可能になる。なお、金属製刃としては、鋼材などが挙げられる。
前記ゴム組成物としては、前述のゴム試料を使用できる。なお、耐チッピング性能に優れるため、トレッドなどに好適に適用できる。
前記ゴム組成物は、一般的な方法で製造される。すなわち、バンバリーミキサーやニーダー、オープンロールなどの混練機で配合材料を混練りし、その後加硫する方法等により製造できる。
前記ゴム組成物を用いて作製する空気入りタイヤは、通常の方法で製造される。すなわち、配合材料を混練りしたゴム組成物を、未加硫の段階でトレッドなどの形状にあわせて押出し加工し、他のタイヤ部材とともに、タイヤ成型機上にて通常の方法で成形することにより、未加硫タイヤを形成する。この未加硫タイヤを加硫機中で加熱加圧することにより、空気入りタイヤを製造できる。
前述の評価方法で所定以上の押し込みストロークを持つゴム組成物は、厳密に傷つき易さが管理されたもので、市場における潜在的なチッピング現象の発生を排除できるものであり、品質向上への期待が大きい。
実施例に基づいて、本発明を具体的に説明するが、本発明はこれらのみに限定されるものではない。
以下で使用した各種薬品について、まとめて説明する。
天然ゴム(NR):TSR20
スチレンブタジエンゴム(SBR):JSR(株)製のSBR1502(結合スチレン量:23.5質量%)
ブタジエンゴム(BR):宇部興産(株)製のBR700
カーボンブラック:キャボットジャパン(株)製のショウブラックN330(N2SA:79m2/g)
シリカ:日本シリカ(株)製のニプシルVN3
オイル:(株)ジャパンエナジー製のプロセスX−140
フェニレンジアミン系老化防止剤:大内新興化学工業(株)製のノクラック6C(N−1,3−ジメチルブチル−N’−フェニル−p−フェニレンジアミン)
ワックス:日本精蝋(株)製のオゾエース0355
酸化亜鉛:東邦亜鉛(株)製の銀嶺R
ステアリン酸:日油(株)製の椿
硫黄:鶴見化学工業(株)製の5%オイル処理粉末硫黄(オイル分5質量%含む可溶性硫黄)
加硫促進剤:大内新興化学工業(株)製のノクセラーNS(N−tert−ブチル−2−ベンゾチアジルスルフェンアミド)
天然ゴム(NR):TSR20
スチレンブタジエンゴム(SBR):JSR(株)製のSBR1502(結合スチレン量:23.5質量%)
ブタジエンゴム(BR):宇部興産(株)製のBR700
カーボンブラック:キャボットジャパン(株)製のショウブラックN330(N2SA:79m2/g)
シリカ:日本シリカ(株)製のニプシルVN3
オイル:(株)ジャパンエナジー製のプロセスX−140
フェニレンジアミン系老化防止剤:大内新興化学工業(株)製のノクラック6C(N−1,3−ジメチルブチル−N’−フェニル−p−フェニレンジアミン)
ワックス:日本精蝋(株)製のオゾエース0355
酸化亜鉛:東邦亜鉛(株)製の銀嶺R
ステアリン酸:日油(株)製の椿
硫黄:鶴見化学工業(株)製の5%オイル処理粉末硫黄(オイル分5質量%含む可溶性硫黄)
加硫促進剤:大内新興化学工業(株)製のノクセラーNS(N−tert−ブチル−2−ベンゾチアジルスルフェンアミド)
表1に示す配合処方にしたがい、工程1の材料を充填率が58%になるように(株)神戸製鋼製の1.7Lバンバリーに充填し、80rpmで140℃に到達するまで混練した。工程1で得られた混練物に、工程2に示す硫黄および加硫促進剤を表1に示す量配合し、160℃で20分間加硫することにより、厚み4mmのシート状の加硫ゴム組成物を得た。得られたシートから幅5mm、長さ3cmの直方体を切り出し、測定用試料(ゴム試験片)を作製した。
また、同配合をトレッドとした試験用タイヤも製造した。
また、同配合をトレッドとした試験用タイヤも製造した。
配合1〜4の各ゴム試験片、各試験用タイヤについて下記の評価を行った。結果を表2に示す。
<引張試験>
図2の概略図で示される汎用の万能試験機1を使用し、下記条件にて、図1で示される手順で試験片表面への押し込み開始時点から刃先がゴム試験片を切り裂く瞬間までの押し込みストローク、荷重を測定し、荷重−ストローク曲線を作製し、切れ込みが発生した瞬間の押し込みストロークを破損ストロークとして各試験片の破損ストロークを各押し込み子(刃)ごとに測定した。
使用装置:島津製作所社製万能試験機(AG−IS 500N)
試験温度:25℃
押し込み速度:500mm/分
押し込み子:
(1)汎用の鉋の刃(材質:鋼、刃渡り:5cm、刃先角度:22度)
(2)光学ガラス製のプリズム(材質:石英ガラス、刃先角度:45度)
(3)汎用の剃刀(材質:鉄、刃先角度1度)
図2の概略図で示される汎用の万能試験機1を使用し、下記条件にて、図1で示される手順で試験片表面への押し込み開始時点から刃先がゴム試験片を切り裂く瞬間までの押し込みストローク、荷重を測定し、荷重−ストローク曲線を作製し、切れ込みが発生した瞬間の押し込みストロークを破損ストロークとして各試験片の破損ストロークを各押し込み子(刃)ごとに測定した。
使用装置:島津製作所社製万能試験機(AG−IS 500N)
試験温度:25℃
押し込み速度:500mm/分
押し込み子:
(1)汎用の鉋の刃(材質:鋼、刃渡り:5cm、刃先角度:22度)
(2)光学ガラス製のプリズム(材質:石英ガラス、刃先角度:45度)
(3)汎用の剃刀(材質:鉄、刃先角度1度)
<実車試験>
作製した試験用タイヤを装着して砂利道を時速40kmで5000km走行した後、タイヤトレッド部に生じた長さ3mm以上のゴム欠けの発生総数を測定し、市場におけるゴム欠け現象の評価とした。
作製した試験用タイヤを装着して砂利道を時速40kmで5000km走行した後、タイヤトレッド部に生じた長さ3mm以上のゴム欠けの発生総数を測定し、市場におけるゴム欠け現象の評価とした。
各種押し込み子を使用し、図2で示される試験を実施することで、実車試験に相関する耐チッピング性能の評価結果が得られた。特に、押し込み子として鉋(刃先角度22度、鋼)を用いた場合、評価指標として破損ストロークを採用した場合に、相関性が高く、精度良く評価できることが明らかとなった。
また、実車試験の結果から、押し込み子として刃先角度22度の鋼(鉋)を用いた場合に、破損ストロークが1.5mm以上であれば、実車でも優れた耐チッピング性能を持つことが確認された。
1 万能試験機
11 上部チャック
12 押し込み子(刃)
13 刃先
14 刃渡り
2 ゴム試験片
21 押し込みストローク(破損ストローク)
22 幅
23 厚み
3 支持台
11 上部チャック
12 押し込み子(刃)
13 刃先
14 刃渡り
2 ゴム試験片
21 押し込みストローク(破損ストローク)
22 幅
23 厚み
3 支持台
Claims (3)
- ゴム試料表面に切れ込みが生じるまで該ゴム試料表面に略垂直方向に刃を押し付けて、該切れ込みが生じた時点の押し込みストローク若しくは押し込み力、又は該切れ込みが生じた時点までの外部仕事量により耐チッピング性能を評価する方法。
- 前記刃の刃先角度は、10〜50度である請求項1記載の耐チッピング性能を評価する方法。
- ゴム試料表面に切れ込みが生じるまで該ゴム試料表面に略垂直方向に刃先角度22度の金属製刃を押し付け、該切れ込みが生じた時点の押し込みストロークが1.5mm以上であるゴム組成物。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2014204047A JP2016075486A (ja) | 2014-10-02 | 2014-10-02 | 耐チッピング性能を評価する方法及びゴム組成物 |
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JP2014204047A Pending JP2016075486A (ja) | 2014-10-02 | 2014-10-02 | 耐チッピング性能を評価する方法及びゴム組成物 |
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JP (1) | JP2016075486A (ja) |
Cited By (1)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2018077102A (ja) * | 2016-11-08 | 2018-05-17 | 住友ゴム工業株式会社 | 耐カット性能の評価のための試験装置 |
-
2014
- 2014-10-02 JP JP2014204047A patent/JP2016075486A/ja active Pending
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Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
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