JP2016074250A - 操船システム - Google Patents

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Takayoshi Suzuki
孝佳 鈴木
徳由 平岡
Noriyoshi Hiraoka
徳由 平岡
昭博 尾上
Akihiro Onoe
昭博 尾上
敦 汲田
Atsushi Kumita
敦 汲田
嘉章 田阪
Yoshiaki Tasaka
嘉章 田阪
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Abstract

【課題】既存の操船システムに新たな操作装置や動力源を容易に追加することが可能な操船システムを提供する。【解決手段】この操船システム100は、船体に取り付けられた船外機3と、船外機3を制御するエンジンECU31と、船外機3を操作するためのリモコン5と、リモコン5からの操作指示入力を受け付け、エンジンECU31に制御信号を出力するリモコンECU50と、エンジンECU31とリモコンECU50とを信号伝達可能に接続する通信経路9aおよび9bと、スラスタ8aおよび8bと、ジョイスティック6と、通信経路9aおよび9b上に設けられ、リモコンECU50からの制御信号と、ジョイスティック6からの操作指示入力とを受け付け、エンジンECU31に出力する制御信号と、スラスタ8aおよび8bに出力する制御信号とを生成するジョイスティックECU60とを備える。【選択図】図3

Description

この発明は、操船システムに関する。
従来、操船システムが知られている(たとえば、特許文献1参照)。
上記特許文献1には、船体に取り付けられた船外機と、船外機を制御するエンジンECUと、船外機を操作するためのリモコンと、リモコンとは別個に設けられ、船外機を操作するためのジョイスティックと、リモコンおよびジョイスティックからの操作指示入力を受け付け、エンジンECUに制御信号を出力する船体ECUとを備える操船システムが開示されている。この操船システムでは、操船モードを切り換えることにより、リモコンおよびジョイスティックにおいてそれぞれ操船することが可能に構成されている。
特開2011−140272号公報
上記特許文献1の操船システムでは、船体ECUがリモコンに加えジョイスティックからの操作信号を受信可能な機能を有していることにより、操船モードを切り換えることによって、リモコンおよびジョイスティックにおいてそれぞれ操船することが可能である。しかしながら、船体ECUがジョイスティックからの操作信号を受信可能な機能を有していない場合には、ジョイスティックを備えていない操船システムに後からジョイスティックなどの装置を追加することができないという問題点がある。このように、従来では、既存の操船システムに新たな操作装置や動力源を容易に追加することができる操船システムが望まれている。
この発明は、上記のような課題を解決するためになされたものであり、この発明の1つの目的は、既存の操船システムに新たな操作装置や動力源を容易に追加することが可能な操船システムを提供することである。
この発明の第1の局面による操船システムは、船体に取り付けられた第1動力源と、第1動力源を制御する第1制御部と、第1動力源を操作するための第1操作装置と、第1操作装置からの操作指示入力を受け付け、第1制御部に制御信号を出力する第2制御部と、第1制御部と第2制御部とを信号伝達可能に接続する通信経路と、第1動力源とは別個に設けられた第2動力源と、第1操作装置とは別個に設けられ、第1動力源および第2動力源を操作するための第2操作装置と、通信経路上に設けられ、第2制御部からの制御信号と、第2操作装置からの操作指示入力とを受け付け、第1制御部に出力する制御信号と、第2動力源に出力する制御信号とを生成する第3制御部とを備える。
この第1の局面による操船システムでは、上記のように、第2制御部からの制御信号と、第2操作装置からの操作指示入力とを受け付け、第1制御部に出力する制御信号と、第2動力源に出力する制御信号とを生成する第3制御部を、第1制御部と第2制御部との間の通信経路上に設けるように構成する。これにより、第2動力源および第2操作装置を既存の操船システムに新たに追加した場合でも、第3制御部により、既存の第1操作装置による第1動力源の操作の制御信号を中継して、既存の第1操作装置による第1動力源の操作を可能にすることができる。第3制御部により、第2操作装置による第2動力源および第1動力源の操作の制御信号を生成して、第2操作装置による第2動力源および第1動力源の操作を可能にすることができる。これらの結果、既存の操船システムに新たな操作装置(第2操作装置)や動力源(第2動力源)を容易に追加することができる。
上記第1の局面による操船システムにおいて、好ましくは、第1操作装置は、リモコンおよびステアリングホイールの少なくとも1つを含む。このように構成すれば、リモコンおよびステアリングホイールの少なくとも1つを含む既存の操船システムに、新たな操作装置および動力源を容易に追加することができる。
上記第1の局面による操船システムにおいて、好ましくは、第2操作装置は、ジョイスティックを含み、第3制御部は、ジョイスティックによる操作に基づいて、第1制御部および第2動力源に出力する制御信号を生成するように構成されている。このように構成すれば、既存の操船システムに、ジョイスティックを容易に追加して、操船を行うことができる。
上記第1の局面による操船システムにおいて、好ましくは、第3制御部は、第1制御部からの制御信号の入力を受け付け、第2制御部に出力可能に構成されている。このように構成すれば、既存の操船システムに新たに操作装置や動力源を追加した場合でも、動力源の状態などの情報を含む制御信号を第1制御部から第3制御部を介して第2制御部に確実に伝達することができる。
上記第1の局面による操船システムにおいて、好ましくは、第3制御部は、第1操作装置が操作され第2制御部から制御信号が出力されている場合、第2操作装置による操作を受け付けないように構成されている。このように構成すれば、第1操作装置に対する操作を優先して制御信号を動力源に伝達することができるので、第1操作装置に対する操作に基づく制御信号と、第2操作装置に対する操作に基づく制御信号との混線を防止することができる。
上記第1の局面による操船システムにおいて、好ましくは、第3制御部は、第1操作装置による操作を受け付ける第1モードと、第2操作装置による操作を受け付ける第2モードとを切り替えるように構成されており、第2モードが選択された場合のみ第2操作装置による操作を受け付けるように構成されている。このように構成すれば、第1モードの場合には、第2操作装置による操船を防止することができる。
この場合、好ましくは、第1操作装置は、リモコンを含み、第3制御部は、リモコンが中立の場合、第2モードに切り替え可能に構成されている。このように構成すれば、リモコンが中立にされて動力源の推進力が略0の場合に、第2モードに切り替え可能にされているので、モードの切り替えの際に、船舶に過度の推進力の変化が作用するのを抑制することができる。
上記第1モードと第2モードとを切り替える構成において、好ましくは、第3制御部は、第2モードの際に、第1操作装置が操作された場合に、第2モードから第1モードに切り替えるように構成されている。このように構成すれば、たとえば、第2モードにおいて離岸操作を行った後、第1モードにおいて航行操作を行う場合に、第2モードにおける操作による離岸後、第1操作装置による操作が行われることにより自動的に第1モードに切り替えられるので、速やかに航行操作に移行することができる。
上記第1モードと第2モードとを切り替える構成において、好ましくは、第3制御部が第1制御部に出力可能な制御信号として、少なくとも第1動力源の始動信号および停止信号を含み、第3制御部は、第2モードに切り替える場合は、第1動力源の停止信号を第1制御部に出力するように構成されている。このように構成すれば、第2モードに移行する際に、動力源の推進力を0にすることができるので、モードの切り替えの際に、船舶に過度の推進力の変化が作用するのを抑制することができる。
この場合、好ましくは、第3制御部は、第2モードから第1モードに切り替える場合に、第1動力源の始動信号を第1制御部に出力するように構成されている。このように構成すれば、第2モードにおいて第2動力源を操作して操船する状態から、第1モードにおいて第1動力源を操作して操船する状態に容易に移行することができる。
上記第1モードと第2モードとを切り替える構成において、好ましくは、第1動力源は、複数設けられており、第3制御部は、第2モードの際に、複数の第1動力源に異なる制御信号を出力可能に構成されている。このように構成すれば、第3制御部により、複数の第1動力源の方向や出力をそれぞれ制御することによって、第2モードにおいて船舶を前後左右、転回など容易に操船することができる。
この場合、好ましくは、複数の第1動力源には、それぞれ、第1制御部が設けられており、第3制御部は、複数の第1制御部と第2制御部との間の通信経路上に配置されている。このように構成すれば、複数の第1動力源を含む既存のシステムに新たな操作装置や動力源を容易に追加することができる。
上記第1の局面による操船システムにおいて、好ましくは、第2動力源は、スラスタおよびトローリングモータの少なくとも1つを含む。このように構成すれば、既存の操船システムにスラスタおよびトローリングモータの少なくとも1つを容易に追加して、離岸時、着岸時およびトローリング時などに容易に操船を行うことができる。
上記第1の局面による操船システムにおいて、好ましくは、第1動力源は、エンジンを含み、第1操作装置は、ドライブバイワイヤリモコンを含み、少なくとも第1動力源のエンジンスタート信号を出力可能に構成されており、第3制御部は、第1操作装置からのエンジンスタート信号を受け付け、第1制御部に出力するように構成されている。このように構成すれば、エンジンおよびドライブバイワイヤリモコンを含む既存の操船システムに容易に新たな操作装置や動力源を追加することができる。
この発明の第2の局面による操船システムは、船体に取り付けられた動力源と、動力源を制御する第1制御部と、動力源を操作するための第1操作装置と、操作装置からの操作指示入力を受け付け、第1制御部に制御信号を出力する第2制御部と、第1制御部と第2制御部とを信号伝達可能に接続する通信経路と、第1操作装置とは別個に設けられ、動力源を操作するための第2操作装置と、通信経路上に設けられ、第2制御部からの制御信号と、第2操作装置からの操作指示入力とを受け付け、第1制御部に出力する制御信号を生成する第3制御部とを備える。
この第2の局面による操船システムでは、上記のように、第2制御部からの制御信号と、第2操作装置からの操作指示入力とを受け付け、第1制御部に出力する制御信号を生成する第3制御部を、第1制御部と第2制御部との間の通信経路上に設けるように構成する。これにより、第2操作装置を既存の操船システムに新たに追加した場合でも、第3制御部により、既存の第1操作装置による動力源の操作の制御信号を中継して、既存の第1操作装置による動力源の操作を可能にすることができる。第3制御部により、第2操作装置による動力源の操作の制御信号を生成して、第2操作装置による動力源の操作を可能にすることができる。これらの結果、既存の操船システムに新たな操作装置(第2操作装置)を容易に追加することができる。
上記第2の局面による操船システムにおいて、好ましくは、第1操作装置は、リモコンおよびステアリングホイールの少なくとも1つを含む。このように構成すれば、リモコンおよびステアリングホイールの少なくとも1つを含む既存の操船システムに、新たな操作装置を容易に追加することができる。
上記第2の局面による操船システムにおいて、好ましくは、第2操作装置は、ジョイスティックを含む。このように構成すれば、既存の操船システムに、ジョイスティックを容易に追加して、操船を行うことができる。
上記第2の局面による操船システムにおいて、好ましくは、第3制御部は、第1制御部からの制御信号の入力を受け付け、第2制御部に出力可能に構成されている。このように構成すれば、既存の操船システムに新たに操作装置を追加した場合でも、動力源の状態などの情報を含む制御信号を第1制御部から第3制御部を介して第2制御部に確実に伝達することができる。
上記第2の局面による操船システムにおいて、好ましくは、第3制御部は、第1操作装置が操作され第2制御部から制御信号が出力されている場合、第2操作装置による操作を受け付けないように構成されている。このように構成すれば、第1操作装置に対する操作を優先して制御信号を動力源に伝達することができるので、第1操作装置に対する操作に基づく制御信号と、第2操作装置に対する操作に基づく制御信号との混線を防止することができる。
上記第2の局面による操船システムにおいて、好ましくは、第3制御部は、第1操作装置による操作を受け付ける第1モードと、第2操作装置による操作を受け付ける第2モードとを切り替えるように構成されており、第2モードが選択された場合のみ第2操作装置による操作を受け付けるように構成されている。このように構成すれば、第1モードの場合には、第2操作装置による操船を防止することができる。
この場合、好ましくは、第1操作装置は、リモコンを含み、第3制御部は、リモコンが中立の場合、第2モードに切り替え可能に構成されている。このように構成すれば、リモコンが中立にされて動力源の推進力が略0の場合に、第2モードに切り替え可能にされているので、モードの切り替えの際に、船舶に過度の推進力の変化が作用するのを抑制することができる。
上記第1モードと第2モードとを切り替える構成において、好ましくは、第3制御部は、第2モードの際に、第1操作装置が操作された場合に、第2モードから第1モードに切り替えるように構成されている。このように構成すれば、たとえば、第2モードにおいて離岸操作を行った後、第1モードにおいて航行操作を行う場合に、第2モードにおける操作による離岸後、第1操作装置による操作が行われることにより自動的に第1モードに切り替えられるので、速やかに航行操作に移行することができる。
上記第1モードと第2モードとを切り替える構成において、好ましくは、第1動力源は、複数設けられており、第3制御部は、第2モードの際に、複数の第1動力源に異なる制御信号を出力可能に構成されている。このように構成すれば、第3制御部により、第2モード時に複数の第1動力源を個々に操作して船舶を所望の方向に移動させることができる。
この場合、好ましくは、複数の第1動力源には、それぞれ、第1制御部が設けられており、第3制御部は、複数の第1制御部と第2制御部との間の通信経路上に配置されている。このように構成すれば、複数の第1動力源の方向や出力をそれぞれ制御することにより、第2モードにおいて船舶を前後左右、転回など容易に操船することができる。
この発明の第3の局面による操船システムは、船体に取り付けられた第1動力源と、第1動力源を制御する第1制御部と、第1動力源を操作するための操作装置と、操作装置からの操作指示入力を受け付け、第1制御部に制御信号を出力する第2制御部と、第1制御部と第2制御部とを信号伝達可能に接続する通信経路と、第1動力源とは別個に設けられた第2動力源と、通信経路上に設けられ、第2制御部からの制御信号を受け付け、第1制御部に出力する制御信号と、第2動力源に出力する制御信号とを生成する第3制御部とを備える。
この第3の局面による操船システムでは、上記のように、第2制御部からの制御信号を受け付け、第1制御部に出力する制御信号と、第2動力源に出力する制御信号とを生成する第3制御部を、第1制御部と第2制御部との間の通信経路上に設けるように構成する。これにより、第2動力源を既存の操船システムに新たに追加した場合でも、第3制御部により、既存の操作装置による第1動力源の操作の制御信号に基づいて制御信号を生成して(制御信号を中継して)、既存の操作装置による第1動力源の操作を可能にすることができる。第3制御部により、操作装置による第2動力源および第1動力源の操作の制御信号を生成して、操作装置による第2動力源および第1動力源の操作を可能にすることができる。これらの結果、既存の操船システムに新たな動力源(第2動力源)を容易に追加することができる。
上記第3の局面による操船システムにおいて、好ましくは、第2動力源は、スラスタおよびトローリングモータの少なくとも1つを含む。このように構成すれば、既存の操船システムにスラスタおよびトローリングモータの少なくとも1つを容易に追加して、離岸時、着岸時およびトローリング時などに容易に操船を行うことができる。
上記第3の局面による操船システムにおいて、好ましくは、第1動力源は、エンジンを含み、操作装置は、ドライブバイワイヤリモコンを含み、少なくとも第1動力源のエンジンスタート信号を出力可能に構成されており、第3制御部は、操作装置からのエンジンスタート信号を受け付け、第1制御部に出力するように構成されている。このように構成すれば、エンジンおよびドライブバイワイヤリモコンを含む既存の操船システムに容易に新たな動力源を追加することができる。
本発明によれば、上記のように、既存の操船システムに新たな操作装置や動力源を容易に追加することができる。
本発明の第1実施形態による操船システムを備えた船舶を示した図である。 本発明の第1実施形態による操船システムのジョイスティックおよびスラスタの追加前の概略を示した回路図である。 本発明の第1実施形態による操船システムの概略を示した回路図である。 本発明の第1実施形態による操船システムの電源系の接続を説明するための図である。 本発明の第2実施形態による操船システムを備えた船舶を示した図である。 本発明の第2実施形態による操船システムのジョイスティックの追加前の概略を示した回路図である。 本発明の第2実施形態による操船システムの概略を示した回路図である。 本発明の第3実施形態による操船システムを備えた船舶を示した図である。 本発明の第3実施形態による操船システムの概略を示した回路図である。
以下、本発明を具体化した実施形態を図面に基づいて説明する。
(第1実施形態)
図1〜図3を参照して、本発明の第1実施形態による操船システム100の構成について説明する。なお、図中、FWDは、船舶の前進方向を示しており、BWDは、船舶の後進方向を示している。図中、Rは、船舶の右舷(スターボード)方向を示しており、Lは、船舶の左舷(ポートサイド)方向を示している。
操船システム100(図3参照)は、図1に示す船舶1を操縦するために設けられている。船舶1には、図1に示すように、船体2と、船体2の後部に取り付けられ、船体2を推進するための船外機3と、船体2を操舵する(船外機3を転舵する)ためのステアリングホイール4と、船外機3のシフトおよび出力(スロットル開度)を操作するためのリモコン5と、船体2を操舵するジョイスティック6と、表示器7と、船体2の前後(バウおよびスターン)にそれぞれ設けられたスラスタ8aおよび8bと、各機器を通信可能に接続する通信経路9a、9b、9cおよび9dとが設けられている。船舶1は、図3に示すように、バッテリ10aおよび10bを備えている。なお、船外機3は、本発明の「第1動力源」の一例であり、ステアリングホイール4およびリモコン5は、本発明の「第1操作装置」の一例である。ジョイスティック6は、本発明の「第2操作装置」の一例であり、スラスタ8aおよび8bは、本発明の「第2動力源」の一例である。
船外機3は、船体2の後部に1つ取り付けられている。船外機3は、エンジン30を含んでいる。船外機3は、エンジン30の下方に延びるように配置され、エンジン30の駆動力を伝達するドライブシャフトと、ドライブシャフトと直交(交差)する方向に延びる1本のプロペラシャフトと、プロペラシャフトの後端部に取り付けられ、プロペラシャフトと共に回転される1つのプロペラとを含んでいる。
ここで、図2を参照して、ジョイスティック6、スラスタ8aおよび8bの追加前の操船システム100aについて説明する。
図2に示すように、ジョイスティック6を追加する前の操船システム100aは、リモコン5および船外機3が直接CAN通信により通信可能に接続されている。具体的には、リモコン5(リモコンECU50)と、船外機3(エンジンECU31)とは、通信線により接続されている。つまり、リモコン5のCPU501と、船外機3のCPU311とが、CANI/F507および313を介して通信可能に接続されている。
リモコン5は、船外機3と同様に、バッテリ10bから電力が供給される。リモコン5(リモコンECU50)と、表示器7とは、通信線により接続されている。つまり、リモコン5のCPU501と、表示器7とが、CANI/F506およびハブ11を介して通信可能に接続されている。
次に、図3を参照して、ジョイスティック6、スラスタ8aおよび8bの追加後の操船システム100について説明する。
船外機3は、図3に示すように、制御的な構成として、エンジンECU(エレクトロニックコントロールユニット)31と、クランク角センサ32と、PTT(パワートリムチルト)33とを含んでいる。なお、エンジンECU31は、本発明の「第1制御部」の一例である。
エンジンECU31は、CPU(中央演算処理装置)311と、レギュレータ312と、CAN(コントローラエリアネットワーク)I/F(インターフェース)313と、I/F314と、ドライバ315とを有している。
リモコン5は、図3に示すように、制御的な構成として、リモコンECU(エレクトロニックコントロールユニット)50と、レバーポジションセンサ51と、PTTスイッチ52とを含んでいる。つまり、リモコン5と、リモコンECU50とは、ユニット化されている。リモコン5は、船体2前方の操船席付近に取り付けられている。リモコンECU50は、CPU501と、レギュレータ502と、電源回路503と、I/F504および505と、CANI/F506および507と、I/F508とを含んでいる。なお、リモコンECU50は、本発明の「第2制御部」の一例である。
ジョイスティック6は、図3に示すように、制御的な構成として、ジョイスティックECU60と、スティックポジションセンサX61と、スティックポジションセンサY62と、スティックポジションセンサZ63と、モードスイッチ64とを含んでいる。なお、ジョイスティックECU60は、本発明の「第3制御部」の一例である。
ジョイスティックECU60は、CPU601と、レギュレータ602および603と、CANI/F604と、電源回路605と、I/F606および607と、ドライバ608と、I/F609と、フォトカプラ610、611と、CANI/F612と、ドライバ613と、CANI/F614および615と、I/F616と、ドライバ617と、フォトカプラ618と、I/F619とを含んでいる。
スラスタ8aおよび8bは、同様の構成をしており、図3において、スラスタ8bは、構成を省略して図示している。スラスタ8a(8b)は、制御的な構成として、スラスタECU80と、推進モータ81と、回転角センサ82と、操舵モータ83と、舵角センサ84とを含んでいる。
スラスタECU80は、CPU801と、レギュレータ802と、CANI/F803と、ドライバ804と、I/F805と、電源回路806とを有している。
船外機3、リモコン5、ジョイスティック6およびスラスタ8aおよび8bは、通信経路9a〜9dを介して、CAN通信により通信可能に接続されている。具体的には、リモコン5(リモコンECU50)は、通信経路9aによりジョイスティック6(ジョイスティックECU60)に接続されている。船外機3(エンジンECU31)は、通信経路9bによりジョイスティック6(ジョイスティックECU60)に接続されている。スラスタ8aおよび8b(スラスタECU80)は、それぞれ、通信経路9cおよび9dによりジョイスティック6(ジョイスティックECU60)に接続されている。つまり、操作装置であるリモコン5は、ジョイステック6(ジョイスティックECU60)を介して、動力源である船外機3、スラスタ8aおよび8bに通信可能に接続されている。言い換えると、ジョイスティック6(ジョイスティックECU60)は、リモコンECU50とエンジンECU31との通信経路9aおよび9b上(通信経路9aおよび9bの間)に配置されている。通信経路9a〜9dは、CAN通信に対応している。CAN通信は、2本の通信線を用いて差動電圧により信号が送受信される。
ここで、図3に示す回路の例では、等電位のプラスの電位およびマイナス(グランド)の電位をそれぞれ同じ記号により表している。具体的には、バッテリ10aまたは10bの約12Vの電位に基づく、約12Vの電位は、12Vaおよび12Vbの2系統(2種類)ある。各レギュレータにより約5Vに降圧された電位は、5Vaおよび5Vbの2系統(2種類)ある。バッテリ10aまたは10bのマイナス端子に接続されたグランドは、GND1およびGND2の2系統(2種類)ある。図中に同じ記号で示されている箇所の電位は略同じ電位であることを示している。
船外機3のエンジンECU31は、船外機3の各部を制御する。具体的には、エンジンECU31(CPU311)は、リモコン5およびジョイスティック6の操作に基づく信号をジョイスティックECU60から受信して、船外機3の各部を制御する。詳細には、エンジンECU31は、クランク角センサ32の検出結果に基づいて、エンジン30の回転角度を検出する。エンジンECU31は、PTT33を制御して、船外機3のトリムおよびチルトを調整する。
CPU311は、CANI/F313、I/F314およびドライバ315に通信可能に接続されている。CPU311は、5Vbの電位およびGND2の電位に接続されている。
CANI/F313は、CAN通信(コントロールエリアネットワーク通信)の信号を送受信する。つまり、CANI/F313は、ジョイスティックECU60からのCAN信号を受信してCPU311に信号を送信する。CANI/F313は、CPU311からの信号を受信してジョイスティックECU60にCAN信号を送信する。CANI/F313は、5Vbの電位およびGND2の電位に接続されている。
I/F314は、クランク角センサ32からのクランク角情報を含む信号を受信して、CPU311に信号を送信する。I/F314は、5Vbの電位およびGND2の電位に接続されている。ドライバ315は、CPU311からの信号を受信してPTT33を駆動させる。ドライバ315は、GND2の電位に接続されている。
リモコン5は、船外機3を操作するために設けられている。リモコン5は、ドライブバイワイヤリモコンを含む。リモコン5は、船外機3(エンジン30)の出力をコントロールするとともに、エンジン30のスタート信号を出力可能である。リモコン5のリモコンECU50は、リモコン5の各部を制御する。具体的には、リモコンECU50(CPU501)は、リモコン5に対するユーザの操作に基づいて、ジョイスティックECU60に対して船外機3を操作するための制御信号を出力する。詳細には、リモコンECU50は、レバーポジションセンサ51の検出結果に基づいて、リモコン5のレバー位置を検出する。リモコンECU50は、PTTスイッチ52のユーザによる操作に基づいて、操作されたチルトおよびトリムを取得する。
CPU501は、I/F504、505、CANI/F506、507およびI/F508に通信可能に接続されている。CPU501は、5Vaの電位およびGND1の電位に接続されている。
電源回路503は、レバーポジションセンサ51に電力を供給する。電源回路503は、12Vaの電位およびGND1の電位に接続されている。I/F504は、レバーポジションセンサ51からのレバー位置情報を含む信号を受信して、CPU501に信号を送信する。I/F504は、5Vaの電位およびGND1の電位に接続されている。I/F505は、PTTスイッチ52からの信号を受信して、CPU501に信号を送信する。I/F505は、GND1の電位に接続されている。
CANI/F506は、CAN通信(コントロールエリアネットワーク通信)の信号を送受信する。ただし、ジョイスティック6が追加されている第1実施形態の状態では、CANI/F506は外部の機器と接続されていない。CANI/F506は、5Vaの電位およびGND1の電位に接続されている。CANI/F507は、CAN通信の信号を送受信する。つまり、CANI/F507は、ジョイスティックECU60からのCAN信号を受信してCPU501に信号を送信する。CANI/F507は、CPU501からの信号を受信してジョイスティックECU60にCAN信号を送信する。CANI/F507は、5Vaの電位およびGND1の電位に接続されている。
I/F508は、CPU501からの船外機3(エンジン30)の始動/停止信号を受信してジョイスティックECU60に信号を送信する。I/F508は、12Vaの電位およびGND1の電位に接続されている。
ジョイスティック6は、船外機3、スラスタ8aおよび8bを操作するために設けられている。具体的には、ジョイスティック6は、スティックを前後左右に傾倒させる操作と、スティックを回動させる操作とを受け付ける。つまり、ジョイスティック6は、スティックが傾倒される操作により、傾倒させた方向に船体2を平行移動させる操作を受け付ける。ジョイスティック6は、スティックが回動される操作により、回動される方向に船体2を転回させる操作を受け付ける。
ジョイスティック6のジョイスティックECU60は、ジョイスティック6の各部を制御する。具体的には、ジョイスティックECU60(CPU601)は、ジョイスティック6に対するユーザの操作に基づいて、船外機3のエンジンECU31およびスラスタ8aおよび8bのスラスタECU80に制御信号を出力する。詳細には、ジョイスティックECU60は、スティックポジションセンサX61およびスティックポジションセンサY62の検出結果に基づいて、スティックの傾倒位置を検出する。ジョイスティックECU60は、スティックポジションセンサZ63の検出結果に基づいて、スティックの回動位置を検出する。ジョイスティックECU60は、モードスイッチ64の操作に基づいて、リモコン50による操作を受け付ける第1モードと、ジョイスティック6による操作を受け付ける第2モードとを切り替える。
ここで、第1実施形態では、ジョイスティックECU60は、リモコンECU50からの制御信号を受け付け、受け付けた制御信号に基づいて、エンジンECU31およびスラスタ80に送信する制御信号を生成する。ジョイスティックECU60は、ジョイスティック6による操作に基づいて、エンジンECU31およびスラスタ80に送信する制御信号を生成する。ジョイスティックECU60は、エンジンECU31からの制御信号の入力を受け付け、リモコンECU50に制御信号を出力可能である。
第1実施形態では、ジョイスティックECU60は、リモコン5が操作されリモコンECU50から制御信号が出力されている場合、ジョイスティック6による操作を受け付けない。つまり、ジョイスティックECU60は、リモコン5による操作をジョイスティック6による操作に対して優先して受け付ける。ジョイスティックECU60は、リモコン5による操作を受け付ける第1モードと、ジョイスティック6による操作を受け付ける第2モードとを切り替えるとともに、ジョイスティックECU60は、第2モードが選択された場合のみジョイスティック6による操作を受け付ける。
第1実施形態では、ジョイスティックECU60は、リモコン5が中立の場合、第2モードに切り替え可能と判断する。つまり、ジョイスティックECU60は、リモコン5が中立位置にあることを検出し、かつ、モードスイッチ64の操作により、第2モードが選択された場合に、第2モードに切り替える。ジョイスティックECU60は、第2モードに切り替える際に、スラスタ8aおよび8bによる動力のみを使用する場合は、船外機3のエンジン30を停止する制御信号(停止信号)をエンジンECU31に出力する。
なお、モード切替の条件は、リモコン5が中立位置にある以外にも、エンジン回転数またはスロットル開度、船速、中立操作後の経過時間などの条件を組み合わせて判断してもよい。つまり、リモコン5が中立位置に移動されてエンジン回転数や船速が低下してからモードを切り替えるようにしてもよい。
第1実施形態では、ジョイスティックECU60は、第2モードの際に、リモコン5が操作された場合に、第2モードから第1モードに切り替える。つまり、リモコン5が中立位置である第2モード時に、リモコン5が前進方向または後進方向に操作された場合、ジョイスティックECU60は、ジョイスティック6の操作の受け付けを停止して、リモコン5による操作を受け付ける第1モードに切り替える。ジョイスティックECU60は、第1モードに切り替える際に、船外機3のエンジン30が停止している場合は、船外機3のエンジン30を始動する制御信号(始動信号)をエンジンECU31に出力する。
ジョイスティックECU60は、リモコン5からのエンジン30の始動信号を受け付けた場合、受け付けた始動信号に基づいて信号を生成して、エンジンECU31に出力する。
ジョイスティックECU60は、バッテリ10aおよび10bと電力伝達可能に接続されている。具体的には、ジョイスティックECU60のフォトカプラ610および611に対してCANI/F612を含む方に接続されるプラスの電位は、電力線のインピーダンスと通電電流とによりバッテリ10bの電位から変動されて12Vbとなる。ジョイスティックECU60のフォトカプラ610および611に対してCANI/F612を含む方に接続されるマイナス(グランド)の電位は、電力線のインピーダンスと通電電流とによりバッテリ10bの電位から変動されてGND2となる。供給される12Vbの電位は、レギュレータ603により降圧されて5Vbとなる。
ジョイスティックECU60のフォトカプラ610および611に対してCPU601を含む方に接続されるプラスの電位は、電力線のインピーダンスと通電電流とによりバッテリ10aの電位から変動されて12Vaとなる。ジョイスティックECU60のフォトカプラ610および611に対してCPU601を含む方に接続されるマイナス(グランド)の電位は、電力線のインピーダンスと通電電流とによりバッテリ10aの電位から変動されてGND1となる。供給される12Vaの電位は、レギュレータ602により降圧されて5Vaとなる。
CPU601は、CANI/F604、I/F606、607、ドライバ608、I/F609、CANI/F614、615、I/F616およびドライバ617に通信可能に接続されている。CPU601は、5Vaの電位およびGND1の電位に接続されている。
電源回路605は、スティックポジションセンサX61に電力を供給する。電源回路605は、12Vaの電位およびGND1の電位に接続されている。CANI/F604は、CAN通信の信号を送受信する。つまり、CANI/F604は、ハブ11を介して表示器7からのCAN信号を受信してCPU601に信号を送信する。CANI/F604は、CPU601からの信号を受信して表示器7にCAN信号を送信する。CANI/F604は、5Vaの電位およびGND1の電位に接続されている。
I/F606は、スティックポジションセンサX61からのスティック位置情報を含む信号を受信して、CPU601に信号を送信する。I/F606は、5Vaの電位およびGND1の電位に接続されている。I/F607は、モードスイッチ64からの信号を受信して、CPU601に信号を送信する。I/F607は、GND1の電位に接続されている。
ドライバ608は、CPU601からの信号を受信してフォトカプラ610の光変換器610aを駆動させる。ドライバ608は、12Vaの電位およびGND1の電位に接続されている。I/F609は、フォトカプラ611の電気変換器611bからの信号を受信して、CPU601に信号を送信する。I/F609は、5Vaの電位に接続されている。
フォトカプラ610、611および618は、ジョイスティックECU60のCPU601と、エンジンECU31とを信号伝達可能に接続する通信経路上に設けられている。つまり、CPU601とエンジンECU31とを接続する通信経路は、電気的に切り離され(絶縁され)ながら、信号を伝達可能にされている。フォトカプラ610、611および618は、それぞれ、電気信号を光信号に変換する光変換器610a、611aおよび618aと、光信号を電気信号に変換する電気変換器610b、611bおよび618bとをそれぞれ含んでいる。
フォトカプラ610は、CPU601から出力される信号をCANI/F612に出力する。具体的には、CPU601からドライバ608を介して出力される電気信号を光変換器610aにより光信号に変換する。そして、光変換器610aから出力された光信号を電気変換器610bにより受信して再び電気信号に変換してCANI/F612に出力する。フォトカプラ610のCPU601に接続される光変換器610aは、GND1の電位に接地(接続)されている。一方、フォトカプラ610のエンジンECU31に接続される電気変換器610bは、GND2の電位に接地(接続)されている。
フォトカプラ611は、CANI/F612から出力される信号をCPU601に出力する。具体的には、CANI/F612からドライバ613を介して出力される電気信号を光変換器611aにより光信号に変換する。そして、光変換器611aから出力された光信号を電気変換器611bにより受信して再び電気信号に変換してI/F609を介してCPU601に出力する。フォトカプラ611のCPU601に接続される電気変換器611bは、GND1の電位に接地(接続)されている。一方、フォトカプラ611のエンジンECU31に接続される光変換器611aは、GND2の電位に接地(接続)されている。
図3に示す操船システム100の構成と、図2に示すジョイスティック6、スラスタ8aおよび8bの追加前の操船システム100aの構成とを比較すると、スラスタ8aおよび8bやジョイスティック6とともにバッテリ10aが追加されるため、電源の混在や回り込みの問題が生じる可能性がある。これに対して、図3に示す操船システム100では、ジョイスティックECU60のフォトカプラにて電気的な接続を遮断することで電源の混在や回り込みを防止している。
具体的には、リモコン5およびスラスタ8a、8bとジョイスティック6の一部とをバッテリ10aに接続し、船外機3とジョイスティック6の一部とをバッテリ10bに接続し、ジョイスティック6内にてバッテリ10aとバッテリ10bとにつながる回路は電気的に接続されず、信号の受け渡しをフォトカプラ610、611および618で行うようにしている。
CANI/F612は、CAN通信の信号を送受信する。つまり、CANI/F612は、エンジンECU31からのCAN信号を受信してCPU601に信号を送信する。CANI/F612は、CPU601からの信号を受信してエンジンECU31にCAN信号を送信する。CANI/F612は、5Vbの電位およびGND2の電位に接続されている。
ドライバ613は、CANI/F612からの信号を受信してフォトカプラ611の光変換器611aを駆動させる。ドライバ613は、12Vbの電位およびGND2の電位に接続されている。CANI/F614は、CAN通信の信号を送受信する。つまり、CANI/F614は、スラスタECU80からのCAN信号を受信してCPU601に信号を送信する。CANI/F614は、CPU601からの信号を受信してスラスタECU80にCAN信号を送信する。CANI/F614は、5Vaの電位およびGND1の電位に接続されている。CANI/F615は、CAN通信の信号を送受信する。つまり、CANI/F615は、リモコンECU50からのCAN信号を受信してCPU601に信号を送信する。CANI/F615は、CPU601からの信号を受信してリモコンECU50にCAN信号を送信する。CANI/F615は、5Vaの電位およびGND1の電位に接続されている。
I/F616は、リモコンECU50からの船外機3(エンジン30)の始動/停止信号を受信してCPU601に信号を送信する。I/F616は、12Vaの電位およびGND1の電位に接続されている。ドライバ617は、CPU601からの信号を受信してフォトカプラ618の光変換器618aを駆動させる。ドライバ617は、12Vaの電位およびGND1の電位に接続されている。
フォトカプラ618は、CPU601から出力される船外機3(エンジン30)の始動/停止信号をI/F619に出力する。具体的には、CPU601からドライバ617を介して出力される電気信号を光変換器618aにより光信号に変換する。そして、光変換器618aから出力された光信号を電気変換器618bにより受信して再び電気信号に変換してI/F619に出力する。フォトカプラ618のCPU601に接続される光変換器618aは、GND1の電位に接地(接続)されている。一方、フォトカプラ618のエンジンECU31に接続される電気変換器618bは、GND2の電位に接地(接続)されている。
I/F619は、フォトカプラ618の電気変換器618bからの信号を受信して、エンジンECU31に信号を送信する。I/F619は、12Vbの電位およびGND2の電位に接続されている。
表示器7は、ハブ11を介してジョイスティック6(ジョイスティックECU60)に接続されている。表示器7は、リモコン5およびジョイスティック6の状態、船外機3、スラスタ8aおよび8bの状態、ジョイスティック6の操作画面などを表示する。
スラスタ8a(8b)は、船首(船尾)に上下方向の回転軸に沿って回転可能に取り付けられている。つまり、スラスタ8a(8b)は、船体2に対して前後左右の任意の方向に推進力を作用させることが可能である。スラスタ8aおよび8bは、第2モード時に使用される。たとえば、スラスタ8aおよび8bは、船舶1の接岸時または離岸時に使用される。
スラスタ8a(8b)のスラスタECU80は、スラスタ8a(8b)の各部を制御する。具体的には、スラスタECU80(CPU801)は、リモコン5およびジョイスティック6の操作に基づく信号をジョイスティックECU60から受信して、スラスタ8a(8b)の各部を制御する。詳細には、スラスタECU80は、推進モータ81の駆動を制御する。スラスタECU80は、回転角センサ82の検出結果に基づいて、モータの回転角度を検出する。スラスタECU80は、転舵モータ83を制御して、スラスタ8a(8b)の舵角(方向)を調整する。スラスタECU80は、舵角センサ84の検出結果に基づいて、スラスタ8a(8b)の舵角を検出する。
スラスタECU80は、バッテリ10aと電力伝達可能に接続されている。スラスタECU80に接続されるプラス端子の電位は、電力線のインピーダンスと通電電流とによりバッテリ10aの電位から変動されて12Vaとなる。スラスタECU80に接続されるマイナス端子(グランド)の電位は、電力線のインピーダンスと通電電流とによりバッテリ10aの電位から変動されてGND1となる。供給される12Vaの電位は、レギュレータ802により降圧されて5Vaとなる。
CPU801は、CANI/F803、ドライバ804およびI/F805に通信可能に接続されている。CPU801は、5Vaの電位およびGND1の電位に接続されている。
CANI/F803は、CAN通信の信号を送受信する。つまり、CANI/F803は、ジョイスティックECU60からのCAN信号を受信してCPU801に信号を送信する。CANI/F803は、CPU801からの信号を受信してジョイスティックECU60にCAN信号を送信する。CANI/F803は、5Vaの電位およびGND1の電位に接続されている。
ドライバ804は、CPU801からの信号を受信して推進モータ81を駆動させる。ドライバ804は、12Vaの電位、5Vaの電位およびGND1の電位に接続されている。I/F805は、回転角センサ82からの回転角情報を含む信号を受信して、CPU801に信号を送信する。I/F805は、5Vaの電位およびGND1の電位に接続されている。
バッテリ10aおよび10bは、船体2または船外機3に設けられている。バッテリ10aは、リモコン5、ジョイスティック6、スラスタ8aおよび8bに電力を供給する。バッテリ10bは、船外機3およびジョイスティック6に電力を供給する。
図4に示すように、バッテリ10bは、船外機3の発電機34により充電される。つまり、船外機3のエンジン30の駆動時に、発電機34がエンジン30により駆動されて発電が行なわれる。バッテリ10bとバッテリ10aとは、絶縁型のDC/DCコンバータ110により接続されている。つまり、バッテリ10bは、バッテリ10aと電気的に絶縁されて電流の回り込みが防止されつつ、発電機34から電力が供給されて充電される。なお、船外機3のバッテリから交流変換後に再度DC変換する方式でも良く、好ましくは、GNDラインが接続されないことが必要である。ただし、GNDラインが接続される場合は回り込みの懸念がない結線にしてもよい。
上記第1実施形態では、以下のような効果を得ることができる。
第1実施形態では、上記のように、リモコンECU50からの制御信号と、ジョイスティック6からの操作指示入力とを受け付け、エンジンECU31に出力する制御信号と、スラスタ8aおよび8bに出力する制御信号とを生成するジョイスティックECU60を、リモコンECU50とエンジンECU31との間の通信経路9aおよび9b上に設ける。これにより、スラスタ8a、8bおよびジョイスティック6を既存の操船システム100aに新たに追加した場合でも、ジョイスティックECU60により、既存のリモコン5による船外機3の操作の制御信号を中継して、既存のリモコン5による船外機3の操作を可能にすることができる。ジョイスティックECU60により、ジョイスティック6によるスラスタ8a、8bおよび船外機3の操作の制御信号を生成して、ジョイスティック6によるスラスタ8a、8bおよび船外機3の操作を可能にすることができる。これらの結果、既存の操船システム100aに新たな操作装置や動力源を容易に追加することができる。
第1実施形態では、上記のように、ジョイスティックECU60を、ジョイスティック6による操作に基づいて、エンジンECU31およびスラスタ8a、8bに出力する制御信号を生成するようにする。これにより、既存の操船システム100aに、ジョイスティック6を容易に追加して、操船を行うことができる。
第1実施形態では、上記のように、ジョイスティックECU60を、エンジンECU31からの制御信号の入力を受け付け、リモコンECU50に出力可能にする。これにより、既存の操船システム100aに新たに操作装置や動力源を追加した場合でも、船外機3の状態などの情報を含む制御信号をエンジンECU31からジョイスティックECU60を介してリモコンECU50に確実に伝達することができる。
第1実施形態では、上記のように、ジョイスティックECU60を、リモコン5が操作されリモコンECU50から制御信号が出力されている場合、ジョイスティック6による操作を受け付けないようにする。これにより、リモコン5に対する操作を優先して制御信号を船外機3に伝達することができるので、リモコン5に対する操作に基づく制御信号と、ジョイスティック6に対する操作に基づく制御信号との混線を防止することができる。
第1実施形態では、上記のように、ジョイスティックECU60を、リモコン5による操作を受け付ける第1モードと、ジョイスティック6による操作を受け付ける第2モードとを切り替えるようにするとともに、第2モードが選択された場合のみジョイスティック6による操作を受け付けるようにする。これにより、第1モードの場合には、ジョイスティック6による操船を防止することができる。
第1実施形態では、上記のように、ジョイスティックECU60を、リモコン5が中立の場合、第2モードに切り替え可能にする。これにより、リモコン5が中立にされて船外機3の推進力が略0の場合に、第2モードに切り替え可能にされているので、モードの切り替えの際に、船舶1に過度の推進力の変化が作用するのを抑制することができる。
第1実施形態では、上記のように、ジョイスティックECU60を、第2モードの際に、リモコン5が操作された場合に、第2モードから第1モードに切り替えるようにする。これにより、たとえば、第2モードにおいて離岸操作を行った後、第1モードにおいて航行操作を行う場合に、第2モードにおける操作による離岸後、リモコン5による操作が行われることにより自動的に第1モードに切り替えられるので、速やかに航行操作に移行することができる。
第1実施形態では、上記のように、ジョイスティックECU60を、第2モードに切り替える場合は、船外機3の停止信号をエンジンECU31に出力するようにする。これにより、第2モードに移行する際に、船外機3の推進力を0にすることができるので、モードの切り替えの際に、船舶に過度の推進力の変化が作用するのを抑制することができる。
第1実施形態では、上記のように、ジョイスティックECU60を、第2モードから第1モードに切り替える場合に、船外機3の始動信号をエンジンECU31に出力するようにする。これにより、第2モードにおいてスラスタ8aおよび8bを操作して操船する状態から、第1モードにおいて船外機3を操作して操船する状態に容易に移行することができる。
(第2実施形態)
次に、図5〜図7を参照して、本発明の第2実施形態について説明する。この第2実施形態では、スラスタが設けられていた上記第1実施形態とは異なり、スラスタを設けずに船外機を2つ設ける例について説明する。なお、第1実施形態と同様の箇所には同様の符号を付している。
第2実施形態では、操船システム200(図7参照)は、図5に示す船舶1を操縦するために設けられている。船舶1には、図5に示すように、船体2と、船体2の後部に取り付けられ、船体2を推進するための2つの船外機3aおよび3bと、船体2を操舵する(船外機3aおよび3bを転舵する)ためのステアリングホイール4と、船外機3aおよび3bのシフトおよび出力(スロットル開度)を操作するためのリモコン5aおよび5bと、船体2を操舵するジョイスティック6と、表示器7と、各機器を通信可能に接続する通信経路9aおよび9bとが設けられている。船舶1は、図7に示すように、バッテリ10a、10bおよび10cを備えている。なお、船外機3aおよび3bは、本発明の「第1動力源」の一例であり、ステアリングホイール4およびリモコン5は、本発明の「第1操作装置」の一例である。ジョイスティック6は、本発明の「第2操作装置」の一例である。
ここで、図6を参照して、ジョイスティック6の追加前の操船システム200aについて説明する。
図6に示すように、ジョイスティック6を追加する前の操船システム200aは、リモコン5a(5b)および船外機3a(3b)が直接CAN通信により通信可能に接続されている。具体的には、リモコン5a(5b)(リモコンECU50)と、船外機3a(3b)(エンジンECU31)とは、通信線により接続されている。つまり、リモコン5a(5b)のCPU501と、船外機3a(3b)のCPU311とが、CANI/F507および313を介して通信可能に接続されている。
リモコン5aは、船外機3aと同様に、バッテリ10bから電力が供給される。リモコン5bは、船外機3bと同様に、バッテリ10cから電力が供給される。リモコン5a(5b)(リモコンECU50)と、表示器7とは、通信線により接続されている。つまり、リモコン5a(5b)のCPU501と、表示器7とが、CANI/F506およびハブ11を介して通信可能に接続されている。
次に、図7を参照して、ジョイスティック6の追加後の操船システム200について説明する。
船外機3aおよび3bは、第1実施形態の船外機3と同様の構成である。つまり、船外機3a(3b)は、図7に示すように、制御的な構成として、エンジンECU(エレクトロニックコントロールユニット)31と、クランク角センサ32と、PTT(パワートリムチルト)33とを含む。なお、エンジンECUは31は、「第1制御部」の一例である。
リモコン5aおよび5bは、第1実施形態のリモコン5と同様の構成である。つまり、リモコン5a(5b)は、図7に示すように、制御的な構成として、リモコンECU(エレクトロニックコントロールユニット)50と、レバーポジションセンサ51と、PTTスイッチ52とを含んでいる。なお、リモコンECU50は、本発明の「第2制御部」の一例である。
ジョイスティック6は、図7に示すように、制御的な構成として、スティックポジションセンサX61と、スティックポジションセンサY(図示せず)と、スティックポジションセンサZ(図示せず)と、モードスイッチ64と、ジョイスティックECU65とを含んでいる。なお、ジョイスティックECU65は、本発明の「第3制御部」の一例である。
ジョイスティックECU65は、CPU651と、レギュレータ652、653および654と、電源回路655と、CANI/F656と、I/F657および658と、ドライバ659と、I/F660と、ドライバ661と、I/F662と、フォトカプラ663、664、665および666と、ドライバ667および668と、CANI/F669、670、671および672と、I/F673と、ドライバ674と、フォトカプラ675と、I/F676と、I/F677と、ドライバ678と、フォトカプラ679と、I/F680とを含んでいる。
船外機3a、3b、リモコン5a、5bおよびジョイスティック6は、通信経路9aおよび9bを介して、CAN通信により通信可能に接続されている。具体的には、リモコン5aおよび5b(リモコンECU50)は、通信経路9aによりジョイスティック6(ジョイスティックECU65)に接続されている。船外機3aおよび3b(エンジンECU31)は、通信経路9bによりジョイスティック6(ジョイスティックECU65)に接続されている。つまり、操作装置であるリモコン5aおよび5bは、ジョイステック6(ジョイスティックECU65)を介して、動力源である船外機3aおよび3bに通信可能に接続されている。言い換えると、ジョイスティック6(ジョイスティックECU65)は、リモコンECU50とエンジンECU31との通信経路9aおよび9b上(通信経路9aおよび9bの間)に配置されている。通信経路9aおよび9bは、CAN通信に対応している。CAN通信は、2本の通信線を用いて差動電圧により信号が送受信される。
ここで、図7に示す回路の例では、等電位のプラスの電位およびマイナス(グランド)の電位をそれぞれ同じ記号により表している。具体的には、バッテリ10a、10bまたは10cの約12Vの電位に基づく、約12Vの電位は、12Va、12Vb、12Vcおよび12Vdの4系統(4種類)ある。各レギュレータにより約5Vに降圧された電位は、5Va、5Vb、5Vcおよび5Vdの4系統(4種類)ある。バッテリ10a、10bまたは10cのマイナス端子に接続されたグランドは、GND1、GND2、GND3およびGND4の4系統(4種類)ある。図中に同じ記号で示されている箇所の電位は略同じ電位であることを示している。
ジョイスティック6は、船外機3aおよび3bを操作するために設けられている。具体的には、ジョイスティック6は、スティックを前後左右に傾倒させる操作と、スティックを回動させる操作とを受け付ける。つまり、ジョイスティック6は、スティックが傾倒される操作により、傾倒させた方向に船体2を平行移動させる操作を受け付ける。ジョイスティック6は、スティックが回動される操作により、回動される方向に船体2を転回させる操作を受け付ける。
ここで、第2実施形態では、ジョイスティックECU65は、リモコン5aおよび5bのリモコンECU50からの制御信号をそれぞれ受け付け、受け付けた制御信号に基づいて、船外機3aおよび3bのそれぞれのエンジンECU31に送信する制御信号を生成する。ジョイスティックECU65は、ジョイスティック6による操作に基づいて、船外機3aおよび3bのそれぞれのエンジンECU31に送信する制御信号を生成する。ジョイスティックECU65は、エンジンECU31からの制御信号の入力を受け付け、リモコンECU50に制御信号を出力可能である。
第2実施形態では、ジョイスティックECU65は、ジョイスティック6による操作を受け付ける第2モードの際に、2つの船外機3aおよび3bに異なる制御信号を出力可能である。つまり、ジョイスティックECU65は、ジョイスティック6による操作に基づいて、2つの船外機3aおよび3bの転舵方向と、出力とを調整して、船体2を前後左右に平行移動および転回させる制御を行う。
ジョイスティックECU65は、バッテリ10a、10bおよび10cと電力伝達可能に接続されている。具体的には、ジョイスティックECU65のフォトカプラ663および664に対してCANI/F669を含む方に接続されるプラスの電位は、電力線のインピーダンスと通電電流とによりバッテリ10bの電位から変動されて12Vcとなる。供給される12Vcの電位は、レギュレータ653により降圧されて5Vcとなる。
ジョイスティックECU65のフォトカプラ665および666に対してCANI/F670を含む方に接続されるプラスの電位は、電力線のインピーダンスと通電電流とによりバッテリ10cの電位から変動されて12Vdとなる。供給される12Vdの電位は、レギュレータ654により降圧されて5Vdとなる。
ジョイスティックECU65のフォトカプラ663〜666に対してCPU651を含む方に接続されるプラスの電位は、電力線のインピーダンスと通電電流とによりバッテリ10aの電位から変動されて12Vbとなる。供給される12Vbの電位は、レギュレータ652により降圧されて5Vbとなる。
CPU651は、CANI/F656、I/F657、658、ドライバ659、I/F660、ドライバ661、I/F662、CANI/F671、672、I/F673、ドライバ674、I/F677およびドライバ678に通信可能に接続されている。CPU651は、5Vbの電位およびGND2の電位に接続されている。
電源回路655は、スティックポジションセンサX61に電力を供給する。電源回路655は、12Vbの電位およびGND2の電位に接続されている。CANI/F656は、CAN通信の信号を送受信する。つまり、CANI/F656は、ハブ11を介して表示器7からのCAN信号を受信してCPU651に信号を送信する。CANI/F656は、CPU651からの信号を受信して表示器7にCAN信号を送信する。CANI/F656は、5Vbの電位およびGND2の電位に接続されている。
I/F657は、スティックポジションセンサX61からのスティック位置情報を含む信号を受信して、CPU651に信号を送信する。I/F657は、5Vbの電位およびGND2の電位に接続されている。I/F658は、モードスイッチ64からの信号を受信して、CPU651に信号を送信する。I/F658は、GND2の電位に接続されている。
ドライバ659は、CPU651からの信号を受信してフォトカプラ663の光変換器663aを駆動させる。ドライバ659は、12Vbの電位およびGND2の電位に接続されている。I/F660は、フォトカプラ664の電気変換器664bからの信号を受信して、CPU651に信号を送信する。I/F660は、5Vbの電位に接続されている。
ドライバ661は、CPU651からの信号を受信してフォトカプラ665の光変換器665aを駆動させる。ドライバ661は、12Vbの電位およびGND2の電位に接続されている。I/F662は、フォトカプラ666の電気変換器666bからの信号を受信して、CPU651に信号を送信する。I/F662は、5Vbの電位に接続されている。
フォトカプラ663、664、665、666、675および679は、ジョイスティックECU65のCPU651と、エンジンECU31とを信号伝達可能に接続する通信経路上に設けられている。つまり、CPU651とエンジンECU31とを接続する通信経路は、電気的に切り離され(絶縁され)ながら、信号を伝達可能にされている。フォトカプラ663、664、665、666、675および679は、それぞれ、電気信号を光信号に変換する光変換器663a、664a、665a、666a、675aおよび679aと、光信号を電気信号に変換する電気変換器663b、664b、665b、666b、675bおよび679bとをそれぞれ含んでいる。
フォトカプラ663は、CPU651から出力される信号をCANI/F669に出力する。具体的には、CPU651からドライバ659を介して出力される電気信号を光変換器663aにより光信号に変換する。そして、光変換器663aから出力された光信号を電気変換器663bにより受信して再び電気信号に変換してCANI/F669に出力する。フォトカプラ663のCPU651に接続される光変換器663aは、GND2の電位に接地(接続)されている。一方、フォトカプラ663の船外機3aのエンジンECU31に接続される電気変換器663bは、GND3の電位に接地(接続)されている。
フォトカプラ664は、CANI/F669から出力される信号をCPU651に出力する。具体的には、CANI/F669からドライバ667を介して出力される電気信号を光変換器664aにより光信号に変換する。そして、光変換器664aから出力された光信号を電気変換器664bにより受信して再び電気信号に変換してI/F660を介してCPU651に出力する。フォトカプラ664のCPU651に接続される電気変換器664bは、GND2の電位に接地(接続)されている。一方、フォトカプラ664の船外機3aのエンジンECU31に接続される光変換器664aは、GND3の電位に接地(接続)されている。
フォトカプラ665は、CPU651から出力される信号をCANI/F670に出力する。具体的には、CPU651からドライバ661を介して出力される電気信号を光変換器665aにより光信号に変換する。そして、光変換器665aから出力された光信号を電気変換器665bにより受信して再び電気信号に変換してCANI/F670に出力する。フォトカプラ665のCPU651に接続される光変換器665aは、GND2の電位に接地(接続)されている。一方、フォトカプラ665の船外機3bのエンジンECU31に接続される電気変換器665bは、GND4の電位に接地(接続)されている。
フォトカプラ666は、CANI/F670から出力される信号をCPU651に出力する。具体的には、CANI/F670からドライバ668を介して出力される電気信号を光変換器666aにより光信号に変換する。そして、光変換器666aから出力された光信号を電気変換器666bにより受信して再び電気信号に変換してI/F662を介してCPU651に出力する。フォトカプラ666のCPU651に接続される電気変換器666bは、GND2の電位に接地(接続)されている。一方、フォトカプラ666の船外機3bのエンジンECU31に接続される光変換器666aは、GND4の電位に接地(接続)されている。
図7に示す操船システム200の構成と、図6に示すジョイスティック6の追加前の操船システム200aの構成とを比較すると、ジョイスティック6とともにバッテリ10aが追加されるため、電源の混在や回り込みの問題が生じる可能性がある。これに対して、図7に示す操船システム200では、ジョイスティックECU65のフォトカプラにて電気的な接続を遮断することで電源の混在や回り込みを防止している。
具体的には、リモコン5とジョイスティック6の一部とをバッテリ10aに接続し、船外機3とジョイスティック6の一部とをバッテリ10bおよび10cに接続し、ジョイスティック6内にてバッテリ10aとバッテリ10bまたは10cとにつながる回路は電気的に接続されず、信号の受け渡しをフォトカプラ663、664、665、666、675および679で行うようにしている。
ドライバ667は、CANI/F669からの信号を受信してフォトカプラ664の光変換器664aを駆動させる。ドライバ667は、12Vcの電位およびGND3の電位に接続されている。ドライバ668は、CANI/F670からの信号を受信してフォトカプラ666の光変換器666aを駆動させる。ドライバ668は、12Vdの電位およびGND4の電位に接続されている。
CANI/F669は、CAN通信の信号を送受信する。つまり、CANI/F669は、船外機3aのエンジンECU31からのCAN信号を受信してCPU651に信号を送信する。CANI/F669は、CPU651からの信号を受信して船外機3aのエンジンECU31にCAN信号を送信する。CANI/F669は、5Vcの電位およびGND3の電位に接続されている。
CANI/F670は、CAN通信の信号を送受信する。つまり、CANI/F670は、船外機3bのエンジンECU31からのCAN信号を受信してCPU651に信号を送信する。CANI/F670は、CPU651からの信号を受信して船外機3bのエンジンECU31にCAN信号を送信する。CANI/F670は、5Vdの電位およびGND4の電位に接続されている。
CANI/F671は、CAN通信の信号を送受信する。つまり、CANI/F671は、リモコン5aのリモコンECU50からのCAN信号を受信してCPU651に信号を送信する。CANI/F671は、CPU651からの信号を受信してリモコン5aのリモコンECU50にCAN信号を送信する。CANI/F671は、5Vbの電位およびGND2の電位に接続されている。CANI/F672は、CAN通信の信号を送受信する。つまり、CANI/F672は、リモコン5bのリモコンECU50からのCAN信号を受信してCPU651に信号を送信する。CANI/F672は、CPU651からの信号を受信してリモコン5bのリモコンECU50にCAN信号を送信する。CANI/F672は、5Vbの電位およびGND2の電位に接続されている。
I/F673は、リモコン5aのリモコンECU50からの船外機3a(エンジン30)の始動/停止信号を受信してCPU651に信号を送信する。I/F673は、12Vbの電位およびGND2の電位に接続されている。ドライバ674は、CPU651からの信号を受信してフォトカプラ675の光変換器675aを駆動させる。ドライバ674は、12Vbの電位およびGND2の電位に接続されている。
フォトカプラ675は、CPU651から出力される船外機3a(エンジン30)の始動/停止信号をI/F676に出力する。具体的には、CPU651からドライバ674を介して出力される電気信号を光変換器675aにより光信号に変換する。そして、光変換器675aから出力された光信号を電気変換器675bにより受信して再び電気信号に変換してI/F676に出力する。フォトカプラ675のCPU651に接続される光変換器675aは、GND2の電位に接地(接続)されている。一方、フォトカプラ675の船外機3aのエンジンECU31に接続される電気変換器675bは、GND3の電位に接地(接続)されている。
I/F676は、フォトカプラ675の電気変換器675bからの信号を受信して、船外機3aのエンジンECU31に信号を送信する。I/F676は、12Vcの電位およびGND3の電位に接続されている。
I/F677は、リモコン5bのリモコンECU50からの船外機3b(エンジン30)の始動/停止信号を受信してCPU651に信号を送信する。I/F677は、12Vbの電位およびGND2の電位に接続されている。ドライバ678は、CPU651からの信号を受信してフォトカプラ679の光変換器679aを駆動させる。ドライバ678は、12Vbの電位およびGND2の電位に接続されている。
フォトカプラ679は、CPU651から出力される船外機3b(エンジン30)の始動/停止信号をI/F680に出力する。具体的には、CPU651からドライバ678を介して出力される電気信号を光変換器679aにより光信号に変換する。そして、光変換器679aから出力された光信号を電気変換器679bにより受信して再び電気信号に変換してI/F680に出力する。フォトカプラ679のCPU651に接続される光変換器679aは、GND2の電位に接地(接続)されている。一方、フォトカプラ679の船外機3bのエンジンECU31に接続される電気変換器679bは、GND4の電位に接地(接続)されている。
I/F680は、フォトカプラ679の電気変換器679bからの信号を受信して、船外機3bのエンジンECU31に信号を送信する。I/F680は、12Vdの電位およびGND4の電位に接続されている。
バッテリ10a、10bおよび10cは、船体2、船外機3aまたは3bに設けられている。バッテリ10aは、リモコン5a、5bおよびジョイスティック6に電力を供給する。バッテリ10bは、船外機3aおよびジョイスティック6に電力を供給する。バッテリ10cは、船外機3bおよびジョイスティック6に電力を供給する。
なお、第2実施形態のその他の構造は、上記第1実施形態と同様である。
第2実施形態では、以下のような効果を得ることができる。
第2実施形態では、上記のように、リモコンECU50からの制御信号と、ジョイスティック6からの操作指示入力とを受け付け、エンジンECU31に出力する制御信号を生成するジョイスティックECU65を、エンジンECU31とリモコンECU50との間の通信経路9aおよび9b上に設ける。これにより、ジョイスティック6を既存の操船システム200aに新たに追加した場合でも、ジョイスティックECU65により、既存のリモコン5aおよび5bによる船外機3aおよび3bの操作の制御信号を中継して、既存のリモコン5aおよび5bによる船外機3aおよび3bの操作を可能にすることができる。ジョイスティックECU65により、ジョイスティック6による船外機3aおよび3bの操作の制御信号を生成して、ジョイスティック6による船外機3aおよび3bの操作を可能にすることができる。これらの結果、既存の操船システム200aに新たな操作装置を容易に追加することができる。
なお、第2実施形態のその他の効果は、上記第1実施形態と同様である。
(第3実施形態)
次に、図8および図9を参照して、本発明の第3実施形態について説明する。この第3実施形態では、ジョイスティックが設けられていた上記第1および第2実施形態とは異なり、ジョイスティックを設けない例について説明する。なお、第1実施形態と同様の箇所には同様の符号を付している。
第3実施形態では、操船システム300(図9参照)は、図8に示す船舶1を操縦するために設けられている。船舶1には、図8に示すように、船体2と、船体2の後部に取り付けられ、船体2を推進するための船外機3と、船体2を操舵する(船外機3を転舵する)ためのステアリングホイール4と、船外機3のシフトおよび出力(スロットル開度)を操作するためのリモコン5と、表示器7と、船体2の前後(バウおよびスターン)にそれぞれ設けられたスラスタ8aおよび8bと、各機器を通信可能に接続する通信経路9a、9b、9cおよび9dと、通信割り込みECU12とが設けられている。船舶1は、図9に示すように、バッテリ10aおよび10bを備えている。なお、船外機3は、本発明の「第1動力源」の一例であり、ステアリングホイール4およびリモコン5は、本発明の「第1操作装置」の一例である。スラスタ8aおよび8bは、本発明の「第2動力源」の一例である。
スラスタ8a、8bおよび通信割り込みECU12の追加前の操船システム100aは、第1実施形態の図2の構成と同様である。
第3実施形態では、船外機3、リモコン5、スラスタ8a、8bおよび通信割り込みECU12は、通信経路9a〜9dを介して、CAN通信により通信可能に接続されている。具体的には、リモコン5(リモコンECU50)は、通信経路9aにより通信割り込みECU12に接続されている。船外機3(エンジンECU31)は、通信経路9bにより通信割り込みECU12に接続されている。スラスタ8aおよび8b(スラスタECU80)は、それぞれ、通信経路9cおよび9dにより通信割り込みECU12に接続されている。つまり、操作装置であるリモコン5は、通信割り込みECU12を介して、動力源である船外機3、スラスタ8aおよび8bに通信可能に接続されている。言い換えると、通信割り込みECU12は、リモコンECU50とエンジンECU31との通信経路9aおよび9b上(通信経路9aおよび9bの間)に配置されている。通信経路9a〜9dは、CAN通信に対応している。CAN通信は、2本の通信線を用いて差動電圧により信号が送受信される。
通信割り込みECU12は、CPU121と、レギュレータ122および123と、CANI/F124と、ドライバ125と、I/F126と、フォトカプラ127、128と、CANI/F129と、ドライバ130と、CANI/F131および132と、I/F133と、ドライバ134と、フォトカプラ135と、I/F136とを含んでいる。
第3実施形態では、通信割り込みECU12は、リモコンECU50からの制御信号を受け付け、受け付けた制御信号に基づいて、エンジンECU31およびスラスタ80に送信する制御信号を生成する。通信割り込みECU12は、エンジンECU31からの制御信号の入力を受け付け、リモコンECU50に制御信号を出力可能である。
通信割り込みECU12は、バッテリ10aおよび10bと電力伝達可能に接続されている。具体的には、通信割り込みECU12のフォトカプラ127および128に対してCANI/F129を含む方に接続されるプラスの電位は、電力線のインピーダンスと通電電流とによりバッテリ10bの電位から変動されて12Vbとなる。通信割り込みECU12のフォトカプラ127および128に対してCANI/F129を含む方に接続されるマイナス(グランド)の電位は、電力線のインピーダンスと通電電流とによりバッテリ10bの電位から変動されてGND2となる。供給される12Vbの電位は、レギュレータ123により降圧されて5Vbとなる。
通信割り込みECU12のフォトカプラ127および128に対してCPU121を含む方に接続されるプラスの電位は、電力線のインピーダンスと通電電流とによりバッテリ10aの電位から変動されて12Vaとなる。供給される12Vaの電位は、レギュレータ122により降圧されて5Vaとなる。
CPU121は、CANI/F124、ドライバ125、I/F126、CANI/F131、132、I/F133およびドライバ134に通信可能に接続されている。CPU121は、5Vaの電位およびGND1の電位に接続されている。
CANI/F124は、CAN通信の信号を送受信する。つまり、CANI/F124は、ハブ11を介して表示器7からのCAN信号を受信してCPU121に信号を送信する。CANI/F124は、CPU121からの信号を受信して表示器7にCAN信号を送信する。CANI/F124は、5Vaの電位およびGND1の電位に接続されている。
ドライバ125は、CPU121からの信号を受信してフォトカプラ127の光変換器127aを駆動させる。ドライバ125は、12Vaの電位およびGND1の電位に接続されている。I/F126は、フォトカプラ128の電気変換器128bからの信号を受信して、CPU121に信号を送信する。I/F126は、5Vaの電位に接続されている。
フォトカプラ127、128および135は、通信割り込みECU12のCPU121と、エンジンECU31とを信号伝達可能に接続する通信経路上に設けられている。つまり、CPU121とエンジンECU31とを接続する通信経路は、電気的に切り離され(絶縁され)ながら、信号を伝達可能にされている。フォトカプラ127、128および135は、それぞれ、電気信号を光信号に変換する光変換器127a、128aおよび135aと、光信号を電気信号に変換する電気変換器127b、128bおよび135bとをそれぞれ含んでいる。
フォトカプラ127は、CPU121から出力される信号をCANI/F129に出力する。具体的には、CPU121からドライバ125を介して出力される電気信号を光変換器127aにより光信号に変換する。そして、光変換器127aから出力された光信号を電気変換器127bにより受信して再び電気信号に変換してCANI/F129に出力する。フォトカプラ127のCPU121に接続される光変換器127aは、GND1の電位に接地(接続)されている。一方、フォトカプラ127のエンジンECU31に接続される電気変換器128bは、GND2の電位に接地(接続)されている。
フォトカプラ128は、CANI/F129から出力される信号をCPU121に出力する。具体的には、CANI/F129からドライバ130を介して出力される電気信号を光変換器128aにより光信号に変換する。そして、光変換器128aから出力された光信号を電気変換器128bにより受信して再び電気信号に変換してI/F126を介してCPU121に出力する。フォトカプラ128のCPU121に接続される電気変換器128bは、GND1の電位に接地(接続)されている。一方、フォトカプラ128のエンジンECU31に接続される光変換器128aは、GND2の電位に接地(接続)されている。
CANI/F129は、CAN通信の信号を送受信する。つまり、CANI/F129は、エンジンECU31からのCAN信号を受信してCPU121に信号を送信する。CANI/F129は、CPU121からの信号を受信してエンジンECU31にCAN信号を送信する。CANI/F129は、5Vbの電位およびGND2の電位に接続されている。
ドライバ130は、CANI/F129からの信号を受信してフォトカプラ128の光変換器128aを駆動させる。ドライバ130は、12Vbの電位およびGND2の電位に接続されている。CANI/F131は、CAN通信の信号を送受信する。つまり、CANI/F131は、スラスタECU80からのCAN信号を受信してCPU121に信号を送信する。CANI/F131は、CPU121からの信号を受信してスラスタECU80にCAN信号を送信する。CANI/F131は、5Vaの電位およびGND1の電位に接続されている。CANI/F132は、CAN通信の信号を送受信する。つまり、CANI/F132は、リモコンECU50からのCAN信号を受信してCPU121に信号を送信する。CANI/F132は、CPU121からの信号を受信してリモコンECU50にCAN信号を送信する。CANI/F132は、5Vaの電位およびGND1の電位に接続されている。
I/F133は、リモコンECU50からの船外機3(エンジン30)の始動/停止信号を受信してCPU121に信号を送信する。I/F133は、12Vaの電位およびGND1の電位に接続されている。ドライバ134は、CPU121からの信号を受信してフォトカプラ135の光変換器135aを駆動させる。ドライバ134は、12Vaの電位およびGND1の電位に接続されている。
フォトカプラ135は、CPU121から出力される船外機3(エンジン30)の始動/停止信号をI/F136に出力する。具体的には、CPU121からドライバ134を介して出力される電気信号を光変換器135aにより光信号に変換する。そして、光変換器135aから出力された光信号を電気変換器135bにより受信して再び電気信号に変換してI/F136に出力する。フォトカプラ135のCPU121に接続される光変換器135aは、GND1の電位に接地(接続)されている。一方、フォトカプラ135のエンジンECU31に接続される電気変換器135bは、GND2の電位に接地(接続)されている。
I/F136は、フォトカプラ135の電気変換器135bからの信号を受信して、エンジンECU31に信号を送信する。I/F136は、12Vbの電位およびGND2の電位に接続されている。
第3実施形態のその他の構造は、上記第1実施形態と同様である。
第3実施形態では、以下のような効果を得ることができる。
第3実施形態では、上記のように、リモコンECU50からの制御信号を受け付け、エンジンECU31に出力する制御信号と、スラスタ8aおよび8bに出力する制御信号とを生成する通信割り込みECU12を、エンジンECU31とリモコンECU50との間の通信経路9aおよび9b上に設ける。これにより、スラスタ8aおよび8bを既存の操船システム100aに新たに追加した場合でも、通信割り込みECU12により、既存の操作装置による船外機3の操作の制御信号に基づいて制御信号を生成して(制御信号を中継して)、既存の操作装置による船外機3の操作を可能にすることができる。通信割り込みECU12により、操作装置(ステアリングホイール4およびリモコン5)によるスラスタ8a、8bおよび船外機3の操作の制御信号を生成して、操作装置によるスラスタ8a、8bおよび船外機3の操作を可能にすることができる。これらの結果、既存の操船システム100aに新たな動力源を容易に追加することができる。
なお、第3実施形態のその他の効果は、上記第1実施形態と同様である。
今回開示された実施形態は、すべての点で例示であって制限的なものではないと考えられるべきである。本発明の範囲は、上記した実施形態の説明ではなく特許請求の範囲によって示され、さらに特許請求の範囲と均等の意味および範囲内でのすべての変更(変形例)が含まれる。
たとえば、第1〜第3実施形態では、第1操作装置としてステアリングホイールおよびリモコンを用いる例を示したが、本発明はこれに限られない。本発明では、第1操作装置は、ステアリングホイールおよびリモコンの少なくとも1つを含んでいればよいし、他の装置を第1操作装置として用いてもよい。
上記第1〜第3実施形態では、第1動力源としてエンジンを備える船外機を用いる構成の例を示したが、本発明はこれに限られない。本発明では、第1動力源は、船外機以外の動力源であってもよいし、電動モータを備える船外機であってもよい。
上記第1および第3実施形態では、本発明を1つの船外機(第1動力源)が設けられている構成の操船システムに適用し、上記第2実施形態では、本発明を2つの船外機(動力源)が設けられている構成の操船システムに適用する例を示したが、本発明はこれに限られない。本発明を、3つ以上の動力源が設けられている操船システムに適用してもよい。
上記第1および第3実施形態では、第2動力源としてスラスタを用いる構成の例を示したが、本発明はこれに限られない。本発明では、たとえば、第2動力源は、トローリングモータであってよいし、船外機であってもよい。第2動力源は、1つ設けてもよいし、3つ以上設けてもよい。また、2つのスラスタは操舵可能としたが、一方または両方を操舵機能を有さない固定構造としても良い。
上記第1および第2実施形態では、第2操作装置としてジョイスティックを用いる構成の例を示したが、本発明はこれに限られない。本発明では、第2操作装置としてジョイスティック以外の装置を用いてもよい。
上記第1〜第3実施形態では、第3制御部のCPUと、第1制御部(エンジンECU)との間にフォトカプラを設ける構成の例を示したが、本発明はこれに限られない。本発明では、第3制御部のCPUと第1制御部とをフォトカプラを用いずに電気的に絶縁せずに通信可能に接続してもよい。
2 船体
3、3a、3b 船外機(第1動力源)
4 ステアリングホイール(第1操作装置)
5、5a、5b リモコン(第1操作装置)
6 ジョイスティック(第2操作装置)
8a、8b スラスタ(第2動力源)
9a、9b 通信経路
12 通信割り込みECU
30 エンジン
31 エンジンECU(第1制御部)
50 リモコンECU(第2制御部)
60、65 ジョイスティックECU(第3制御部)
100、200、300 操船システム

Claims (27)

  1. 船体に取り付けられた第1動力源と、
    前記第1動力源を制御する第1制御部と、
    前記第1動力源を操作するための第1操作装置と、
    前記第1操作装置からの操作指示入力を受け付け、前記第1制御部に制御信号を出力する第2制御部と、
    前記第1制御部と前記第2制御部とを信号伝達可能に接続する通信経路と、
    前記第1動力源とは別個に設けられた第2動力源と、
    前記第1操作装置とは別個に設けられ、前記第1動力源および前記第2動力源を操作するための第2操作装置と、
    前記通信経路上に設けられ、前記第2制御部からの制御信号と、前記第2操作装置からの操作指示入力とを受け付け、前記第1制御部に出力する制御信号と、前記第2動力源に出力する制御信号とを生成する第3制御部とを備える、操船システム。
  2. 前記第1操作装置は、リモコンおよびステアリングホイールの少なくとも1つを含む、請求項1に記載の操船システム。
  3. 前記第2操作装置は、ジョイスティックを含み、
    前記第3制御部は、前記ジョイスティックによる操作に基づいて、前記第1制御部および前記第2動力源に出力する制御信号を生成するように構成されている、請求項1または2に記載の操船システム。
  4. 前記第3制御部は、前記第1制御部からの制御信号の入力を受け付け、前記第2制御部に出力可能に構成されている、請求項1〜3のいずれか1項に記載の操船システム。
  5. 前記第3制御部は、前記第1操作装置が操作され前記第2制御部から制御信号が出力されている場合、前記第2操作装置による操作を受け付けないように構成されている、請求項1〜4のいずれか1項に記載の操船システム。
  6. 前記第3制御部は、前記第1操作装置による操作を受け付ける第1モードと、前記第2操作装置による操作を受け付ける第2モードとを切り替えるように構成されており、前記第2モードが選択された場合のみ前記第2操作装置による操作を受け付けるように構成されている、請求項1〜5のいずれか1項に記載の操船システム。
  7. 前記第1操作装置は、リモコンを含み、
    前記第3制御部は、前記リモコンが中立の場合、前記第2モードに切り替え可能に構成されている、請求項6に記載の操船システム。
  8. 前記第3制御部は、前記第2モードの際に、前記第1操作装置が操作された場合に、前記第2モードから前記第1モードに切り替えるように構成されている、請求項6または7に記載の操船システム。
  9. 前記第3制御部が前記第1制御部に出力可能な制御信号として、少なくとも前記第1動力源の始動信号および停止信号を含み、
    前記第3制御部は、前記第2モードに切り替える場合は、前記第1動力源の停止信号を前記第1制御部に出力するように構成されている、請求項6〜8のいずれか1項に記載の操船システム。
  10. 前記第3制御部は、前記第2モードから前記第1モードに切り替える場合に、前記第1動力源の始動信号を前記第1制御部に出力するように構成されている、請求項9に記載の操船システム。
  11. 前記第1動力源は、複数設けられており、
    前記第3制御部は、前記第2モードの際に、複数の前記第1動力源に異なる制御信号を出力可能に構成されている、請求項6〜10のいずれか1項に記載の操船システム。
  12. 複数の前記第1動力源には、それぞれ、前記第1制御部が設けられており、
    前記第3制御部は、複数の前記第1制御部と前記第2制御部との間の前記通信経路上に配置されている、請求項11に記載の操船システム。
  13. 前記第2動力源は、スラスタおよびトローリングモータの少なくとも1つを含む、請求項1〜12のいずれか1項に記載の操船システム。
  14. 前記第1動力源は、エンジンを含み、
    前記第1操作装置は、ドライブバイワイヤリモコンを含み、少なくとも前記第1動力源のエンジンスタート信号を出力可能に構成されており、
    前記第3制御部は、前記第1操作装置からのエンジンスタート信号を受け付け、前記第1制御部に出力するように構成されている、請求項1〜13のいずれか1項に記載の操船システム。
  15. 船体に取り付けられた動力源と、
    前記動力源を制御する第1制御部と、
    前記動力源を操作するための第1操作装置と、
    前記操作装置からの操作指示入力を受け付け、前記第1制御部に制御信号を出力する第2制御部と、
    前記第1制御部と前記第2制御部とを信号伝達可能に接続する通信経路と、
    前記第1操作装置とは別個に設けられ、前記動力源を操作するための第2操作装置と、
    前記通信経路上に設けられ、前記第2制御部からの制御信号と、前記第2操作装置からの操作指示入力とを受け付け、前記第1制御部に出力する制御信号を生成する第3制御部とを備える、操船システム。
  16. 前記第1操作装置は、リモコンおよびステアリングホイールの少なくとも1つを含む、請求項15に記載の操船システム。
  17. 前記第2操作装置は、ジョイスティックを含む、請求項15または16に記載の操船システム。
  18. 前記第3制御部は、前記第1制御部からの制御信号の入力を受け付け、前記第2制御部に出力可能に構成されている、請求項15〜17のいずれか1項に記載の操船システム。
  19. 前記第3制御部は、前記第1操作装置が操作され前記第2制御部から制御信号が出力されている場合、前記第2操作装置による操作を受け付けないように構成されている、請求項15〜18のいずれか1項に記載の操船システム。
  20. 前記第3制御部は、前記第1操作装置による操作を受け付ける第1モードと、前記第2操作装置による操作を受け付ける第2モードとを切り替えるように構成されており、前記第2モードが選択された場合のみ前記第2操作装置による操作を受け付けるように構成されている、請求項15〜19のいずれか1項に記載の操船システム。
  21. 前記第1操作装置は、リモコンを含み、
    前記第3制御部は、前記リモコンが中立の場合、前記第2モードに切り替え可能に構成されている、請求項20に記載の操船システム。
  22. 前記第3制御部は、前記第2モードの際に、前記第1操作装置が操作された場合に、前記第2モードから前記第1モードに切り替えるように構成されている、請求項20または21に記載の操船システム。
  23. 前記第1動力源は、複数設けられており、
    前記第3制御部は、前記第2モードの際に、複数の前記第1動力源に異なる制御信号を出力可能に構成されている、請求項20〜22のいずれか1項に記載の操船システム。
  24. 複数の前記第1動力源には、それぞれ、前記第1制御部が設けられており、
    前記第3制御部は、複数の前記第1制御部と前記第2制御部との間の前記通信経路上に配置されている、請求項23に記載の操船システム。
  25. 船体に取り付けられた第1動力源と、
    前記第1動力源を制御する第1制御部と、
    前記第1動力源を操作するための操作装置と、
    前記操作装置からの操作指示入力を受け付け、前記第1制御部に制御信号を出力する第2制御部と、
    前記第1制御部と前記第2制御部とを信号伝達可能に接続する通信経路と、
    前記第1動力源とは別個に設けられた第2動力源と、
    前記通信経路上に設けられ、前記第2制御部からの制御信号を受け付け、前記第1制御部に出力する制御信号と、前記第2動力源に出力する制御信号とを生成する第3制御部とを備える、操船システム。
  26. 前記第2動力源は、スラスタおよびトローリングモータの少なくとも1つを含む、請求項25に記載の操船システム。
  27. 前記第1動力源は、エンジンを含み、
    前記操作装置は、ドライブバイワイヤリモコンを含み、少なくとも前記第1動力源のエンジンスタート信号を出力可能に構成されており、
    前記第3制御部は、前記操作装置からのエンジンスタート信号を受け付け、前記第1制御部に出力するように構成されている、請求項25または26に記載の操船システム。
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