JP2016071174A - 光学フィルム、映像源ユニット、及び表示装置 - Google Patents
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Abstract
【課題】画面に形成されたパターンを読み取り装置で精度よく高い読み取り性能で検知することが可能な光学フィルムを提供する。
【解決手段】赤外線又は紫外線を吸収する材料を含有して所定のパターンを形成しているパターン層(15)と、パターン層に積層され、パターン層との屈折率差が0.03以下である屈折率調整層(14)と、屈折率調整層のうちパターン層とは反対側に配置され、透明樹脂に光拡散粒子を分散させた光拡散層(13)と、光拡散層を挟んで屈折率調整層とは反対側に配置され、赤外線又は紫外線を反射する反射層(12)と、を備える。
【選択図】図3
【解決手段】赤外線又は紫外線を吸収する材料を含有して所定のパターンを形成しているパターン層(15)と、パターン層に積層され、パターン層との屈折率差が0.03以下である屈折率調整層(14)と、屈折率調整層のうちパターン層とは反対側に配置され、透明樹脂に光拡散粒子を分散させた光拡散層(13)と、光拡散層を挟んで屈折率調整層とは反対側に配置され、赤外線又は紫外線を反射する反射層(12)と、を備える。
【選択図】図3
Description
本発明は、読み取りのためのパターンを具備する光学フィルム、該光学フィルムを備える映像源ユニット、及び読み取り機能を有する表示装置に関する。
所定のパターンが形成された印刷物に赤外線を照射してその反射光を読み取ることにより、当該パターンに関連付けられた情報を出力する技術がある。例えば特許文献1には、複数のドットからなり、各ドットが取り得る位置の組み合わせによりパターンをなし、これに赤外線を照射し、反射して戻った赤外線のパターンを読み取る技術が開示されている。読み取られた情報はパターンごとに所定の内容に関連付けられており、例えば視覚的、聴覚的な出力(映像や音)をするようにプログラムされている。
特許文献1に記載の技術は、紙や物体の表面に形成されたドットパターンを読み取るものである。これに対して近年においては、大型の電子黒板、コンピュータ、テレビ、携帯型の端末機器等の画面でパターン認識をしたいとの要望がある。このような要望を満たす光学フィルムとして特許文献2には、赤外線、紫外線及び可視光を拡散する光拡散フィルムの一方の面に赤外線又は紫外線を吸収する層がパターン印刷されてなり、もう一方の面に赤外線又は紫外線を反射する層が形成されてなる光学フィルムが開示されている。これによれば入力端末から出光された赤外線又は紫外線は具備された各層で拡散及び反射して入力端末に戻り、その際にはその赤外線又は紫外線を吸収する層にパターン情報が含まれており、当該パターンが入力端末で認識される。一方、本来の映像光はディスプレイ装置から出射されて光学フィルムを透過し、観察者に提供されるものである。
しかしながら、特許文献2に記載の発明では入力端末は赤外線、紫外線及び可視光を拡散する光拡散フィルムで拡散した光を読み取るためパターンの読み取り性能を向上させる要望があった。
そこで本発明は上記問題点に鑑み、画面に形成されたパターンを読み取り装置で精度よく高い読み取り性能で検知することが可能な光学フィルムを提供することを課題とする。また、当該光学フィルムを備える映像源ユニット、及び表示装置を提供する。
以下、本発明について説明する。なお、本発明の理解を容易にするために添付図面の参照符号を括弧書きにて付記するが、それにより本発明が図示の形態に限定されるものではない。
請求項1に記載の発明は、複数の層が積層されてなる光学フィルム(10)であって、赤外線又は紫外線を吸収する材料を含有して所定のパターンを形成しているパターン層(15)と、パターン層に積層され、パターン層との屈折率差が0.03以下である屈折率調整層(14)と、屈折率調整層のうちパターン層とは反対側に配置され、透明樹脂に光拡散粒子を分散させた光拡散層(13)と、光拡散層を挟んで屈折率調整層とは反対側に配置され、赤外線又は紫外線を反射する反射層(12)と、を備える光学フィルムである。
請求項2に記載の発明は、請求項1に記載の光学フィルム(10)と、反射層(12)を挟んで光拡散層(13)及びパターン層(15)とは反対に配置される映像源(6)と、を備える映像源ユニット(5)である。
請求項3に記載の発明は、筐体(2)と、筐体の内側に配置された請求項2に記載の映像源ユニット(5)と、を備える、表示装置(1)である。
請求項4に記載の発明は、請求項3に記載の表示装置(1)において、さらに読み取り装置(30)を備え、読み取り装置は、赤外線又は紫外線を出射する光源と、赤外線又は紫外線を検知するセンサと、センサからの情報に基づいてパターン層(15)のパターンを認識する手段と、を備える。
本発明によれば、読み取り装置を用いてパターン層に形成された情報を精度よく高い読み取り性能で読み取ることができる。一方、映像源から出射された映像光は効率よく観察者に提供できる。
以下本発明を図面に示す形態に基づき説明する。ただし本発明は当該形態に限定されるものではない。ここで、本発明に具備される要素は実際には非常に微細、薄層のものが多いことから、分かりやすさのため各図ではその一部を変形、拡大等して表している。また要素には符号を付してあるが、見易さのため繰り返しとなる符号は一部を省略することがある。
図1は1つの形態を説明する図で、映像源ユニット5を備える表示装置1、及び読み取り装置30を表した斜視図である。図1では紙面右が観察者側である。ここで本形態で表示装置1はいわゆる電子黒板であり、筐体2を備え、筐体2の内側に映像源ユニット5が内蔵される。
筐体2は表示装置1の外殻を形成し、表示装置を構成する部材の大部分をその内側に収める部材である。筐体2は開口を有しており、該開口から映像源ユニット5のいわゆる画面部分露出して視認可能とされている。その他、表示装置1には表示装置として機能するための各種公知の構成部材が備えられている。
筐体2は表示装置1の外殻を形成し、表示装置を構成する部材の大部分をその内側に収める部材である。筐体2は開口を有しており、該開口から映像源ユニット5のいわゆる画面部分露出して視認可能とされている。その他、表示装置1には表示装置として機能するための各種公知の構成部材が備えられている。
また、表示装置1に対して観察者側から読み取り装置30を近づけて所定の操作をすることにより、画面上の位置情報を認識し、当該位置情報に関連づけられた予め決められた出力を得ることができる。
図2は映像源ユニット5の分解斜視図である。図2ではわかりやすさのため、光学フィルム10を映像源6と分離して表しているが、実際には接着層11(図3参照)を介して貼り付けて積層されている。図3は図2にIII−IIIで示した線を含む厚さ方向断面図である。また、映像源ユニット5が表示装置1に配置された際には、図2の紙面右上及び図3の紙面右が観察者側となり、図2の紙面左下及び図3の紙面左が映像源側となる。
映像源ユニット5は、映像源6及び該映像源6の映像出射側(すなわち観察者側)に配置された光学フィルム10を有して構成されている。
本形態では映像源6として液晶表示パネルが適用されている。液晶表示パネルは公知のものを用いることができる。すなわち、面光源装置、該面光源装置の出光側に配置された下偏光板、液晶層、上偏光板を具備している。その他液晶表示パネルとして通常用いられる各種の機能層を具備してもよい。
光学フィルム10は、映像源6の映像出射側に配置されるフィルムであり複数の層からなる。本形態では光学フィルム10は映像源6側から、粘着層11、反射層12、光拡散層13、屈折率調整層14、パターン層15、基材層16、及びハードコート層17が積層されて構成されている。以下に各層について説明する。
粘着層11は光学フィルム10を映像源6に貼りつけるための粘着剤が設けられた層である。ここに用いられる粘着剤は公知の粘着剤、接着剤を用いることができ、光学的に透明で使用環境下での剥離、著しい変色が無く、また他の部材へ損傷を与えないものがよい。
反射層12は、観察者側の読み取り装置30(図1参照)から出射されてここに達した光線を反射し、その少なくとも一部を光拡散層13側(観察者側、読み取り装置30側)に戻す機能を有する層である。反射層12で反射する光線は読み取り装置30から出射される光線であり、映像源6側からの光は透過する。読み取り装置30から出射される光線は、赤外線や紫外線等が挙げられ、さらに具体的には850nm以上950nm以下の波長の光線が例示できる。
反射層12は、読み取り装置30からの光線を反射する一方、映像源6から出射された光(映像光)は透過して観察者側に出射するため、該透過は効率よく行われることが好ましく、透過の際に映像光のボケが少ないことがさらに好ましい。
反射層12は、読み取り装置30からの光線を反射する一方、映像源6から出射された光(映像光)は透過して観察者側に出射するため、該透過は効率よく行われることが好ましく、透過の際に映像光のボケが少ないことがさらに好ましい。
このような反射層12は光拡散機能を有してないため、公知の安価な反射層を適用することができる。例えば赤外線を反射する層の場合には、酸化インジウムスズ(ITO)、アンチモンドープ酸スズ(ATO)等の透明無機材料や、銀粒子等の赤外線領域に反射特性を有する材料を含有する層を挙げることができる。その他、薄い低屈折率層と薄い高屈折率層とを交互に何層も積層し、その層厚と屈折率差により所望の波長の光線を反射するように構成してもよい。
光拡散層13は光拡散機能を有する層である。このような光拡散層は公知の安価な光拡散層を適用することができる。これには例えば、次のようなものがある。すなわち、透光性樹脂層中に、該透光性樹脂層とは屈折率の異なる多数の光拡散粒子を含有させてなる層により構成できる。
透光性樹脂層に用いられる樹脂としては、光拡散粒子の分散ができるとともに、該光拡散粒子を保持可能である光透過性の樹脂が用いられ、ポリアミド系樹脂、ポリウレタン系樹脂、ポリエステル系樹脂、アクリル系樹脂等の熱可塑性樹脂や、熱硬化性樹脂、活性エネルギー線硬化型樹脂(電離放射線硬化樹脂)等が挙げられる。
一方、光拡散粒子としては、アクリル−スチレン共重合体、ポリメチルメタクリレート、ポリスチレン、ポリウレタン、ベンゾグアナミン、及びメラミン等の架橋有機微粒子、シリコーン等の樹脂微粒子、並びにシリカ、アルミナ及びガラス等の無機系微粒子等を用いることができる。
透光性樹脂層に用いられる樹脂としては、光拡散粒子の分散ができるとともに、該光拡散粒子を保持可能である光透過性の樹脂が用いられ、ポリアミド系樹脂、ポリウレタン系樹脂、ポリエステル系樹脂、アクリル系樹脂等の熱可塑性樹脂や、熱硬化性樹脂、活性エネルギー線硬化型樹脂(電離放射線硬化樹脂)等が挙げられる。
一方、光拡散粒子としては、アクリル−スチレン共重合体、ポリメチルメタクリレート、ポリスチレン、ポリウレタン、ベンゾグアナミン、及びメラミン等の架橋有機微粒子、シリコーン等の樹脂微粒子、並びにシリカ、アルミナ及びガラス等の無機系微粒子等を用いることができる。
なお、用いる光拡散粒子は1種類である必要はなく2種類以上を混合して用いてもよい。また、光拡散粒子の形状は、球形であってもよいし不定形であってもよい。さらに粒度分布が単分散、多分散のいずれでも良く、好適な条件を適宜選択すればよい。
屈折率調整層14は、後で説明するパターン層15の単位ドット15aに接して単位ドット15aを覆うように配置され、単位ドット15aと概ね同じ屈折率、又は単位ドット15aよりも低い屈折率の透光性樹脂により形成されている。屈折率調整層14としては例えば紫外線硬化性のウレタンアクリレート等を用いることができる。これにより単位ドット15aに起因して発生するモアレ干渉縞の発生を防止することができる。
ここで、屈折率調整層14とパターン15aとの屈折率差はその絶対値で0以上0.03以下であることが好ましく、同一(屈折率差0)であることがさらに好ましい。
ここで、屈折率調整層14とパターン15aとの屈折率差はその絶対値で0以上0.03以下であることが好ましく、同一(屈折率差0)であることがさらに好ましい。
また、屈折率調整層14の厚さは単位ドット15aの高さ(厚さ)以上、ドットの高さに20μmを加えた厚さ以下であることが好ましい。屈折率調整層14の厚さが単位ドット15aの高さより低いと屈折率調整層としての機能を発揮できない虞がある。一方、屈折率調整層14が上記より厚いと反りの発生が懸念される。
屈折率調整層14に用いる材料は、透光性を有するとともに単位ドット15aとの屈折率差が上記のようになれば特に限定されることなく用いることができる。これには例えばウレタンアクリレート系、ポリエステルアクリレート系、エポキシアクリレート系、ポリエーテルアクリレート系、ポリチオール系およびブタジエンアクリレート等の光硬化型樹脂を用いることができる。
パターン層15は、読み取り装置30(図1参照)により認識されるべきパターンを含む層であり、パターンには読み取り装置30から出射される光線(本形態では赤外線)を吸収する材料が含有されている。本形態では、平面視(観察者側からみたとき)で複数の点状の要素15a(単位ドット15a)がシート面方向に2次元的に配列され、ドットパターンを形成している。図4にパターン層15を平面視して一部を拡大した図を表した。図4に表した破線は説明のために用いる仮想の線である。
例えば縦横6本ずつの等間隔に形成された仮想線による格子を考える。そして格子における1つの交点に対して1つの単位ドット15aを配置し、その配置は当該交点に対して上、下、右、左の4つのいずれかをとる。これによれば36個の単位ドット15aによるそれぞれ上下左右の組み合わせで436通りの異なるパターンを表すことができる。
本形態において各単位ドット15aは図3、図4よりわかるように、平面視で端面が現れ、光学フィルム10の厚さ方向に軸線を有する円柱状であり、読み取り装置30から出射される光線(本形態では赤外線)を吸収する材料を含有して構成されている。ここでは円柱状である単位ドット15aを表したがこれに限らず単位ドットとして機能することができればその形状は特に限定されない。これには例えば半球状、ドーム状、上部が切断された錐状等を挙げることができる。この形状は単位ドットの作製方法に依存することもある。
本形態では単位ドット15aは、用いられる読み取り装置30が出射する赤外線の波長を吸収することができるように構成される。通常は読み取り装置からは850nm以上950nm以下の範囲のいずれかにピーク波長を有する赤外線が出射されるので、単位ドット15aも850nm以上950nm以下の波長の赤外線を吸収できるように構成することが好ましい。
そのため、本形態では単位ドット15aは例えば屈折率調整層14と同じ透光性樹脂に赤外線を吸収する材料を含ませることにより形成できる。赤外線を吸収する材料は特に限定されることはないが、ジインモニウム系、フタロシアニン系、シアニン系、及びセシウムタングステン等を挙げることができる。
そのため、本形態では単位ドット15aは例えば屈折率調整層14と同じ透光性樹脂に赤外線を吸収する材料を含ませることにより形成できる。赤外線を吸収する材料は特に限定されることはないが、ジインモニウム系、フタロシアニン系、シアニン系、及びセシウムタングステン等を挙げることができる。
上記したように単位ドット15aと屈折率調整層14との屈折率差を上記のように構成することにより、単位ドット15aに起因して発生するモアレ干渉縞の発生を防止することができる。
基材層16は、その一方の面にパターン層15を形成する基材となる層である。基材層16は、透光性を有するとともにパターン層15の変形を防止できるように支持する。かかる観点から、基材層16を構成する材料の具体例として例えば、アクリル、スチレン、ポリカーボネート、ポリエチレンテレフタレート(PET)、アクリロニトリル、トリアセチルセルロース(TAC)を主成分とする透明樹脂や、エポキシアクリレートやウレタンアクリレート系の反応性樹脂(電離放射線硬化型樹脂等)を挙げることができる。
基材層16の厚さは特に限定されないが、25μm以上300μm以下であることが好ましい。基材層16の厚さがこの範囲を外れると、加工性に問題を生じる虞がある。例えば、基材層16がこれより薄くなるとしわが生じやすくなる。また、基材層16がこれより厚くなると、光学フィルム10の巻き取りが困難になる。
ハードコート層17は、基材層16の面のうち観察者側面に設けられるハードコート層であり、屈折率調整層14とは反対側(観察者側)に配置される。これにより基材層16の傷つきを防止している。
ハードコート層17は透明な樹脂層として形成することができ、硬化性樹脂が硬化してなる樹脂硬化層として形成することが好ましい。
具体的には電離放射線硬化性樹脂、その他公知の硬化性樹脂等を要求性能に応じて適宜採用すればよい。電離放射線硬化性樹脂としては、アクリレート系、オキセタン系、シリコーン系等が挙げられる。例えば、アクリレート系の電離放射線硬化性樹脂は、単官能(メタ)アクリレートモノマー、2官能(メタ)アクリレートモノマー、3官能以上の(メタ)アクリレートモノマーなどの(メタ)アクリル酸エステルモノマー、ウレタン(メタ)アクリレート、エポキシ(メタ)アクリレート、ポリエステル(メタ)アクリレート等の(メタ)アクリル酸エステルオリゴマー乃至は(メタ)アクリル酸エステルプレポリマーなどからなる。さらに3官能以上の(メタ)アクリレートモノマーを例示すれば、トリメチロールプロパントリ(メタ)アクリレート、ペンタエリスリトールテトラ(メタ)アクリレート、ジペンタエリスリトールヘキサ(メタ)アクリレート等がある。
具体的には電離放射線硬化性樹脂、その他公知の硬化性樹脂等を要求性能に応じて適宜採用すればよい。電離放射線硬化性樹脂としては、アクリレート系、オキセタン系、シリコーン系等が挙げられる。例えば、アクリレート系の電離放射線硬化性樹脂は、単官能(メタ)アクリレートモノマー、2官能(メタ)アクリレートモノマー、3官能以上の(メタ)アクリレートモノマーなどの(メタ)アクリル酸エステルモノマー、ウレタン(メタ)アクリレート、エポキシ(メタ)アクリレート、ポリエステル(メタ)アクリレート等の(メタ)アクリル酸エステルオリゴマー乃至は(メタ)アクリル酸エステルプレポリマーなどからなる。さらに3官能以上の(メタ)アクリレートモノマーを例示すれば、トリメチロールプロパントリ(メタ)アクリレート、ペンタエリスリトールテトラ(メタ)アクリレート、ジペンタエリスリトールヘキサ(メタ)アクリレート等がある。
このような光学フィルム10は例えば次のように作製することができる。
一方の面にハードコート層17が積層された基材層16の他方の面にパターン層15をスクリーン印刷し、その上から光硬化型樹脂を塗布して光を照射して硬化することで屈折率調整層14を構成する。
次にアクリル系感圧接着剤を用いて屈折率調整層14に光拡散層13と反射層12を積層させ、さらに粘着剤層11を塗布する。
一方の面にハードコート層17が積層された基材層16の他方の面にパターン層15をスクリーン印刷し、その上から光硬化型樹脂を塗布して光を照射して硬化することで屈折率調整層14を構成する。
次にアクリル系感圧接着剤を用いて屈折率調整層14に光拡散層13と反射層12を積層させ、さらに粘着剤層11を塗布する。
そして、光学フィルム10の粘着層11により映像源6に光学フィルム10を貼り付けて映像源ユニット5を得る。
以上のように構成された映像源ユニット5を筐体2に納め、ハードコート層17側が観察者側となるように配置することで、表示装置1とすることができる。その際には必要に応じて表示装置1を作動させるための電気回路、電源回路等も備えられる。
また、この表示装置には、読み取り装置30(図1参照)を備えてもよい。読み取り装置30は所定の光線(本形態では赤外線)を照射する光源、反射して戻った光線(赤外線)を受光するセンサ、及び受光した光に基づいてパターンを認識し、これに関連づけられた出力をする演算・制御手段を備えている。読み取り装置は公知のものを用いることができる。
このような表示装置は例えば次のように作動する。光路例を示しつつ説明する。ただし当該光路例は概念的なものであり、反射や屈折等を厳密に表したものではない。
表示装置1を作動させると、映像源6からは映像光が出射される。映像源6から出射した映像光L10(図3参照)は反射層12に到達するが、該反射層12は可視光である映像光は透過することができるように構成されているので映像光L10は観察者側に出光し、観察者は適切に観察される。
一方、読み取り装置30からは、例えば図4に示したような複数の単位ドット15aを読むためにスキャンなどにより読み取り装置の光源から所定の範囲に対して図1にIaで示したように赤外線が出光される。その中の光路例として図3に表したように、観察者側から赤外線L20、L21、L22が光学フィルム10に向けて出射される。読み取り装置30の光源から出射された赤外線L20は、単位ドット15a間を透過して反射層12に達する。反射層12に達した赤外線L20はここで反射し、さらに光拡散層13で拡散する。拡散した赤外線の一部は屈折率調整層14を透過して単位ドット15aで吸収され読み取り装置30には検知されないのでここに単位ドット15aが配置されていることが認識される。一方、読み取り装置30の光源から出射された赤外線L21は、単位ドット15a間を透過して反射層12に達する。反射層12に達した赤外線L21はここで反射し、さらに光拡散層13で拡散する。拡散した赤外線の一部は屈折率調整層14を透過して読み取り装置30へ戻り(図1のIbも参照)観察者側に出射される。すなわち、この反射した赤外線は読み取り装置30により検知され、この部分には単位ドット15aが配置されていないことを認識する。
また、赤外線L22は光拡散層13に達することなく単位ドット15aに吸収され、これによってもここに単位ドット15aが配置されていることが認識される。
そして読み取り装置30により検知した情報、及び検知しなかったという情報に基づいて光学フィルム10における単位ドット15aの配置を特定する。さらに、当該位置に対して予め関連づけられた出力(映像、音等)をおこなう。
また、赤外線L22は光拡散層13に達することなく単位ドット15aに吸収され、これによってもここに単位ドット15aが配置されていることが認識される。
そして読み取り装置30により検知した情報、及び検知しなかったという情報に基づいて光学フィルム10における単位ドット15aの配置を特定する。さらに、当該位置に対して予め関連づけられた出力(映像、音等)をおこなう。
以上のように、光学フィルム10、これを備える映像源ユニット5、表示装置1によれば、パターン層15と光拡散層13との間に間隙(屈折率調整層)が形成されており、拡散した後の赤外線がパターン層に達するので、当該拡散した後の赤外線についてパターンに基づいた透過及び吸収が行われ、読み取り装置30に認識される。従って拡散光によるパターン層15に形成された情報を読み取り性高く、精度よく読みとり、所定の出力を得ることができる。より詳しくは読み取り装置から出射された赤外線の光軸を光学フィルムの法線に対して大きく傾けても、パターン層15に形成された情報を適切に検知して読み取ることができる。
一方、映像源6から出射された映像光は効率よく、その質を維持して観察者に提供される。
さらに、屈折率調整層14は上記したように単位ドット15aの屈折率に対して屈折率が調整されているので単位ドット15aと屈折率調整層14との間で屈折や全反射が起こり難く、さらに読み取り精度を向上させることができる。またこれにより映像光についても同様に屈折や全反射が起こり難く、映像の鮮明性を確保することができる。
一方、映像源6から出射された映像光は効率よく、その質を維持して観察者に提供される。
さらに、屈折率調整層14は上記したように単位ドット15aの屈折率に対して屈折率が調整されているので単位ドット15aと屈折率調整層14との間で屈折や全反射が起こり難く、さらに読み取り精度を向上させることができる。またこれにより映像光についても同様に屈折や全反射が起こり難く、映像の鮮明性を確保することができる。
実施例1では、上記した層構成の映像源ユニット5に倣って映像源ユニットを作製し、850nmの赤外線を出射する読み取り装置により、パターン層に形成されたドットパターンの読み取りを行った。より具体的には次の通りである。
基材層としてPET(東洋紡株式会社、A4300)を用い、単位ドットをスクリーン印刷した。単位ドットには、近赤外吸収色素として日本化薬製ジイモニウム色素(IRG−068)、バインダーにポリオレフィン、溶媒にメチルエチルケトンおよびシクロヘキサノンを使用し、色素:バインダー:溶媒の重量比が5:20:75となるよう調製されたインキを使用した。単位ドットの屈折率は1.56とした。
基材層としてPET(東洋紡株式会社、A4300)を用い、単位ドットをスクリーン印刷した。単位ドットには、近赤外吸収色素として日本化薬製ジイモニウム色素(IRG−068)、バインダーにポリオレフィン、溶媒にメチルエチルケトンおよびシクロヘキサノンを使用し、色素:バインダー:溶媒の重量比が5:20:75となるよう調製されたインキを使用した。単位ドットの屈折率は1.56とした。
次に、屈折率調整層をスクリーン印刷で塗布し、その後硬化させた。屈折率調整層はアクリル系紫外線硬化型樹脂で構成し、その屈折率を1.53とした。すなわち屈折率差は0.03である。
そしてアクリル系感圧接着剤(SKダイン2094 綜研化学株式会社製)を用いて、屈折率調整層に光拡散層と反射層を積層させ、光学フィルムを得た。
光拡散層には、バインダーとしてMBS(メタクリレートブタジエンスチレン共重合樹脂)を用い、ここにヘイズが30%となるようにアクリルビーズおよびシリカビーズを含有させた押し出し成型シートを使用した。
反射層としては近赤外反射シートを用い、850nmでの反射率が95%以上となるようにポリエチレンとポリプロピレンを多層積層させたシートを用いた。
光拡散層には、バインダーとしてMBS(メタクリレートブタジエンスチレン共重合樹脂)を用い、ここにヘイズが30%となるようにアクリルビーズおよびシリカビーズを含有させた押し出し成型シートを使用した。
反射層としては近赤外反射シートを用い、850nmでの反射率が95%以上となるようにポリエチレンとポリプロピレンを多層積層させたシートを用いた。
実施例2では屈折率調整層の屈折率を1.56とした以外は実施例1と同じに構成した。すなわち屈折率差は0である。
比較例1では実施例1の構成に対して屈折率調整層を設けない光学フィルムを作製した。従ってその屈折率差は0.03より大きくなっている。
この光学フィルムに、読み取り装置から赤外線を照射して、その反射光を画像として検知する試験を行い、赤外線の光軸が光学フィルムの法線に対して成す角を何度に傾けるまで当該検知が可能かを調べた。使用した読み取り装置は日立マクセル株式会社製のDP−201である。ここで光軸とは出射される光の輝度が最も高い方向である。
その結果、比較例1において読み取り装置を傾けることができた角度範囲を100%としたとき、実施例1は125%の広さの角度範囲、実施例2は130%の広さの角度範囲までの読み取りが可能であり、広い読取角度を有していた。
その結果、比較例1において読み取り装置を傾けることができた角度範囲を100%としたとき、実施例1は125%の広さの角度範囲、実施例2は130%の広さの角度範囲までの読み取りが可能であり、広い読取角度を有していた。
1 表示装置
5 映像源ユニット
6 映像源
10 光学フィルム
11 粘着層
12 反射層
13 光拡散層
14 屈折率調整層
15 パターン層
15a 単位ドット
16 基材層
17 ハードコート層
5 映像源ユニット
6 映像源
10 光学フィルム
11 粘着層
12 反射層
13 光拡散層
14 屈折率調整層
15 パターン層
15a 単位ドット
16 基材層
17 ハードコート層
Claims (4)
- 複数の層が積層されてなる光学フィルムであって、
赤外線又は紫外線を吸収する材料を含有して所定のパターンを形成しているパターン層と、
前記パターン層に積層され、前記パターン層との屈折率差が0.03以下である屈折率調整層と、
前記屈折率調整層のうち前記パターン層とは反対側に配置され、透明樹脂に光拡散粒子を分散させた光拡散層と、
前記光拡散層を挟んで前記屈折率調整層とは反対側に配置され、前記赤外線又は前記紫外線を反射する反射層と、を備える光学フィルム。 - 請求項1に記載の光学フィルムと、
前記反射層を挟んで前記光拡散層及び前記パターン層とは反対に配置される映像源と、を備える映像源ユニット。 - 筐体と、
前記筐体の内側に配置された請求項2に記載の映像源ユニットと、を備える、表示装置。 - さらに読み取り装置を備え、
前記読み取り装置は、前記赤外線又は前記紫外線を出射する光源と、前記赤外線又は前記紫外線を検知するセンサと、前記センサからの情報に基づいて前記パターン層の前記パターンを認識する手段と、を備える、請求項3に記載の表示装置。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2014200932A JP2016071174A (ja) | 2014-09-30 | 2014-09-30 | 光学フィルム、映像源ユニット、及び表示装置 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
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JP2014200932A JP2016071174A (ja) | 2014-09-30 | 2014-09-30 | 光学フィルム、映像源ユニット、及び表示装置 |
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Publication Number | Publication Date |
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JP2016071174A true JP2016071174A (ja) | 2016-05-09 |
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ID=55866763
Family Applications (1)
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JP2014200932A Pending JP2016071174A (ja) | 2014-09-30 | 2014-09-30 | 光学フィルム、映像源ユニット、及び表示装置 |
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JP (1) | JP2016071174A (ja) |
Cited By (1)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
CN110927989A (zh) * | 2019-12-18 | 2020-03-27 | 厦门美澜光电科技有限公司 | 一种埃米抗氧化抗红外光带图案镜片及其制备方法 |
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2014
- 2014-09-30 JP JP2014200932A patent/JP2016071174A/ja active Pending
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CN110927989A (zh) * | 2019-12-18 | 2020-03-27 | 厦门美澜光电科技有限公司 | 一种埃米抗氧化抗红外光带图案镜片及其制备方法 |
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