JP2016069726A - Fe−Ni基超耐熱合金の製造方法 - Google Patents

Fe−Ni基超耐熱合金の製造方法 Download PDF

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Abstract

【課題】 一次溶解後の冷却過程での消耗電極中の割れを防止して、種々の欠陥の少ない再溶解鋳塊を得ることができるFe−Ni基超耐熱合金の製造方法を提供する。【解決手段】 718合金組成を有するFe−Ni基超耐熱合金の製造方法において、一次溶解で再溶解用の消耗電極を製造する一次溶解工程と、前記一次溶解工程で得られた消耗電極が300℃未満に冷却される前に、300〜600℃の加熱炉に装入する炉装入工程と、前記加熱炉に装入した消耗電極を850℃以上に加熱保持する加熱保持工程と、前記加熱保持工程を経た消耗電極を用いて再溶解を行う再溶解工程、とを含むFe−Ni基超耐熱合金の製造方法。【選択図】 図1

Description

本発明は、Fe−Ni基超耐熱合金の製造方法に関するものである。
718合金に代表されるFe−Ni基超耐熱合金は、一次溶解で消耗電極を作製し、その消耗電極を用いて再溶解する工程を経て製造されている。この消耗電極を用いた再溶解法は、積層凝固することにより偏析や内部欠陥などが少なく、均一な組織の健全な鋳塊を得ることができ、またそれぞれの溶解原理にしたがって、非金属介在物やS(硫黄)などの不純物の除去、あるいは脱ガスなどができるなどの品質改善効果を有する。
例えば、真空アーク再溶解法(以下、VARと記す)の場合は、徹底した真空精錬と積層凝固を、エレクトロスラグ再溶解法(以下、ESRと記す)の場合は、スラグ精錬と積層凝固を特徴としており、いずれも鋳塊の品質と信頼性を高めるための優れたプロセスであり、航空機用部品材料、原子力プラント用材料などをはじめとして、過酷な条件下で使用される高品質で、十分な信頼性が要求される材料の製造に広く供されている。
また、プラズマを熱源として、上記と同様の消耗電極を使用するプラズマアーク再溶解法も知られている。これらの消耗電極式再溶解法に共通して言えることは、上記のような特徴を十分に発揮させる為には、消耗電極を製造する一次溶解法の選定が重要となるだけでなく、二次溶解である再溶解法の選定と、再溶解が安定した最適条件で行なわれることが重要である。
ところで、再溶解中に溶解状態の変動が発生すると、得られた鋳塊には種々の欠陥が生じる。例えば、溶解電圧、電流、溶解の速度などの変動に起因して、凝固形態の不連続や成分偏析が発生したり、非金属介在物品位が悪化することがある。Fe−Ni基超耐熱合金の場合にはフレックル欠陥やホワイトスポット欠陥が発生しやすく、そのような欠陥が素材中に存在すると機械的特性の劣化を招く。Fe−Ni基超耐熱合金を製造しようとすると、一次溶解後の消耗電極中に割れが発生しやすい上、再溶解中に消耗電極内部で割れが発生しやすい。そのため、Fe−Ni基超耐熱合金を製造過程で、一次溶解後の冷却過程での消耗電極中の割れを防止することや、再溶解中に発生する消耗電極内部の割れを防止することを目的とした発明が提案されている。
例えば、特開2000−144273号公報(特許文献1)には、超耐熱合金の消耗電極式再溶解法において、溶解した消耗電極材を鋳型に鋳造し、外周から径の1/3まで凝固する以前に型抜きを実施し、この消耗電極材の固相温度と固相温度より500℃低い温度との間の温度に予め加熱しておいた炉に装入し、1時間以上保持して作製したものを消耗電極として使用する超耐熱合金の消耗電極式再溶解法の発明がある。
また、特開2009−97073号公報(特許文献2)には、Niの含有量が30質量%を超え且つAl、Ti、Nb及びTaの含有総和量が2.0質量%を超える析出硬化型高ニッケル合金から成る再溶解用消耗電極を製造するに際して、再溶解用消耗電極の形状に成形した析出硬化型高Ni合金に対して、固溶体化する温度よりも低い温度の均質化熱処理を10時間以上施す再溶解用消耗電極の製造方法の発明がある。
更に、本願出願人も特開平9−241767号公報(特許文献3)として、超耐熱合金の消耗電極式再溶解法において、予め消耗電極を均質化熱処理した後に再溶解する超耐熱合金の消耗電極式再溶解法を提案している。
特開2000−144273号公報 特開2009−097073号公報 特開平9−241767号公報
特開2000−144273号公報(特許文献1)によれば、超耐熱合金の消耗電極材を鋳型に鋳造し、外周から径の1/3まで凝固する以前に型抜きする必要があるが、型抜き時点での消耗電極材の表面温度は非常に高温であると推測される。実施例では約Φ380mm×長さ2400mmの鋳型から型抜き時点の消耗電極のトップ表面温度は980℃、ボトムの表面温度900℃であった。高温の消耗電極をクレーン運搬するために玉掛けなどの作業をする際、輻射熱により作業者が火傷したり、熱中症になるリスクがある。リスクを防止するには運搬作業を省人化つまり遠隔操作する必要があり、機械設備の導入などの障壁が高い。さらに、実施例では型抜きから6分後には加熱炉に装入されており、一次溶解炉に隣接して加熱炉を設置する必要がある。以上のように、特開2000−144273号公報で提案されている製造方法を実現するには、作業者に対するリスクが高い上、高温物の運搬設備や一次溶解炉に併設した加熱炉など設備導入の観点で障壁が高いという問題点がある。
特開2009−97073号公報(特許文献2)によれば、析出硬化型高ニッケル合金から成る再溶解用消耗電極を製造するに際して、過時効現象による硬さ低下と再冷却過程を省略する目的で、固溶体化する温度よりも低い温度、好ましくは850〜950℃の均質化熱処理を10時間以上施すことが提案されている。だが、特開平9−241767号公報の通り、高ニッケル合金の消耗電極中に析出するLaves相を固溶化するには1100℃以上かつ融点以下、デルタ相を固溶化するには950〜1000℃程度にする必要があり、850〜950℃の均質化熱処理ではLaves相などの金属間化合物を固溶化させることは難しい。特開平9−241767号公報によれば、消耗電極中に脆化相である金属間化合物が存在すると、再溶解中に金属間化合物が起点となって割れて、溶解変動が発生して再溶解鋳塊には種々の欠陥が生じる可能性が高い。以上より、特開2009−97073号公報で提示されている消耗電極の均質化熱処理温度では再溶解中の消耗電極割れ防止には不十分であるという問題点がある。さらに、型抜き後の消耗電極を均熱炉に装入する温度範囲の指定がない。そのため、型抜き後に消耗電極を室温まで冷却した場合には均質化熱処理をする前の時点で内部に割れがすでに発生する可能性が高い。
特開平9−241767号公報(特許文献3)では、超耐熱合金の消耗電極式再溶解法において、予め消耗電極を1100℃以上かつ融点以下で均質化熱処理した後に再溶解する方法を提案している。1100℃以上かつ融点以下で均質化熱処理することで、Laves相などの金属間化合物を基地に固溶化させることができ、再溶解中に消耗電極内のLaves相などの金属間化合物が起点となって割れることを防止することができる。しかし、超耐熱合金は熱伝導率が低いため、溶鋼を鋳型に鋳造してから室温まで冷却される際に消耗電極内の内部と外周側で大きな温度差が生じて大きな熱応力が発生する。その結果、均質化熱処理前の段階において冷却過程での熱応力により結晶粒界のLaves相などの金属化合物が起点となって消耗電極内部に割れが発生する場合がある。特に、消耗電極の直径が大きくなると、冷却過程の熱応力が大きくなるため、消耗電極内部で割れが発生しやすくなる。以上より、特開平9−241767号公報は再溶解中の熱応力による消耗電極の割れを防止することが可能であるが、鋳造後の冷却過程で消耗電極内部に割れが発生する可能性が残るという問題点がある。
本発明の目的は、一次溶解後の冷却過程での消耗電極中の割れを防止して、種々の欠陥の少ない再溶解鋳塊を得ることができるFe−Ni基超耐熱合金の製造方法を提供することである。
本発明は上述した課題に鑑みてなされたものである。
即ち本発明は、質量%で、C:0.08%以下、Si:0.35%以下、Mn:0.35%以下、Ni:50.0〜55.0%、Cr:17.0〜21.0%、Mo:2.8〜3.3%、Cu:0.30%以下、Al:0.20〜0.80%、Ti:0.65〜1.15%、Nb+Ta:4.75〜5.50%、B:0.006%以下、残部がFeおよび不可避的な不純物からなる組成を有するFe−Ni基超耐熱合金の製造方法において、
再溶解用の消耗電極を製造する一次溶解工程と、
前記一次溶解工程で得られた消耗電極が300℃未満に冷却される前に、前記消耗電極を炉内温度が300〜600℃に設定された加熱炉に装入する炉装入工程と、
前記加熱炉に装入された消耗電極を850℃以上に加熱保持する加熱保持工程と、
前記加熱保持工程を経た消耗電極を用いて再溶解を行う再溶解工程と、
を含むFe−Ni基超耐熱合金の製造方法である。
好ましくは、前記加熱炉に装入された消耗電極を100℃/時間以下で昇温し、850℃以上に加熱保持するFe−Ni基超耐熱合金の製造方法である。
更に好ましくは、前記加熱保持工程と再溶解工程との間に、加熱温度が1150〜1200℃、保持時間が15〜40時間の均質化熱処理工程を更に含むFe−Ni基超耐熱合金の製造方法である。
本発明によれば、一次溶解後の冷却過程での消耗電極中の割れを防止して、欠陥の少ないFe−Ni基超耐熱合金の再溶解鋳塊を得ることができる。
本発明の製造方法による消耗電極鋳造からVARまでの熱履歴の一例を示す図である。 NCF718合金の再溶解時の正常な溶解速度のチャートの模式図である。 NCF718合金の再溶解時に溶解速度の変動が発生したチャートの模式図である。 1350℃から空冷した際の消耗電極内で発生する応力シミュレーション結果の図である。
以下に本発明を詳しく説明する。なお、本発明で規定するFe−Ni基超耐熱合金の合金組成は、質量%で、C:0.08%以下、Si:0.35%以下、Mn:0.35%以下、Ni:50.0〜55.0%、Cr:17.0〜21.0%、Mo:2.8〜3.3%、Cu:0.30%以下、Al:0.20〜0.80%、Ti:0.65〜1.15%、Nb+Ta:4.75〜5.50%、B:0.006%以下、残部がFeおよび不可避的な不純物からなるものである。この組成は、JIS−G4901に示されるNCF718合金(Fe−Ni基超耐熱合金)として知られるものである。
<一次溶解工程>
本発明では、一次溶解で再溶解用の消耗電極を製造する。一次溶解は、例えば、真空雰囲気中の溶解であれば良い。これは、Fe−Ni基超耐熱合金がAlやTiなどの活性元素を含むためである。大気下で溶解すると活性元素は酸化滅失して、成分調整に困難が伴うため、真空雰囲気で溶解することが望ましい。また、一般的に再溶解用の鋳型が円筒形状であるため、消耗電極の形状は円柱状であることが望ましい。特にVARでは再溶解の安定には鋳型に対する消耗電極のセンタリング精度が要求されるため、再溶解用鋳型が円筒形状であれば消耗電極も円柱状であることが好ましい。
<炉装入工程>
前記一次溶解工程で得られた消耗電極が300℃未満に冷却される前に、消耗電極を炉内温度が300〜600℃に設定された加熱炉に炉装入する。
一次溶解で得られた消耗電極を300℃未満に冷却すると、脆化相である金属間化合物が起点となって冷却過程で生じる熱応力により消耗電極内部で割れが発生する。超耐熱合金は熱伝導率が低いため、溶鋼を鋳型に鋳造してから室温まで冷却される際に消耗電極の内部と表面側で大きな温度差が生じて、その結果として大きな熱応力が発生する。均質化熱処理前の段階では結晶粒界にLaves相などの金属間化合物が多数存在しており、これらの金属間化合物が起点となって熱応力により消耗電極内部に割れが発生する。そのため、本発明では、消耗電極が300℃未満に冷却される前に、消耗電極を加熱炉に装入する必要がある。炉装入時の消耗電極の温度は400℃以上が好ましく、更に好ましくは500℃以上である。炉装入時の消耗電極の温度の上限は特に限定しないが、挿入する加熱炉の設定温度上限のおおよそ600℃とすると、次工程の加熱保持温度(850℃以上)までの昇温時間が短縮されて生産性を向上させることができる。なお、炉装入する消耗電極の温度は、消耗電極の表面温度である。表面温度の測定は、サーモグラフィもしくは放射温度計で測定するのが簡便である。
また、消耗電極を装入する加熱炉の炉内温度は300〜600℃とする。加熱炉の炉内温度が300℃未満となると、消耗電極自体の温度が300℃未満に低下して、熱応力の発生を抑制することができず、消耗電極内部で割れが発生することとなる。一方、加熱炉の炉内温度が600℃を超えると、一定時間以上保持した場合にはγ''相もしくはγ'相が析出することで消耗電極の硬度が増加して割れが発生するおそれがある。γ''相やγ'相の析出温度域は600〜850℃程度であるから、この600〜850℃の温度域で等温長時間の保持はできるだけ避ける必要がある。そのため、加熱炉の炉内温度の上限を600℃とする。好ましい加熱炉の炉内温度の下限は350℃であり、更に好ましくは400℃である。また、好ましい加熱炉の炉内温度の上限は550℃であり、更に好ましくは500℃である。加熱炉の雰囲気は大気で良い。なお、加熱炉に挿入した消耗電極は、消耗電極表面側と内部とで温度差が生じている場合が有るので、300〜600℃の温度域で1〜8時間の保持を行って消耗電極表面側と内部との温度差を小さくし、その後加熱することが好ましい。
<加熱保持工程>
前記加熱炉に装入した消耗電極を850℃以上に加熱保持する。炉装入した消耗電極を850℃以上に加熱保持することにより、前記の炉装入の後、加熱保持温度である850℃以上に昇温する際に少なからず析出するγ''相もしくはγ'相を基地(マトリックス)に固溶させ、消耗電極の硬さを低下させることができる。加熱保持工程の温度が850℃未満であるとγ''相もしくはγ'相が析出することで消耗電極が硬化する。析出硬化を防ぐ高温域で加熱保持することにより、消耗電極の内部と表面側の温度差を小さくし、熱応力による割れを防止することができる。加熱保持温度は好ましくは、870℃以上であり、更に好ましくは900℃以上である。また、加熱保持温度の上限は特に限定しないが1200℃以上となると、部分溶融のおそれがあることから、1200℃を上限とすると良い。好ましい上限温度は1000℃である。
また、保持時間は特に限定しないが、上記加熱温度の効果を確実に得るには保持時間を3〜9時間とするのが好ましい。保持時間が3時間未満であると消耗電極材全体が均一に上記加熱温度にならず効果が得られにくくなる。また、保持時間が9時間を超えても更なる効果向上は期待できず、かえって生産性を劣化させることになる。なお、本発明で言う保持時間とは、加熱炉が850℃以上に有る時間を言う。
また、本発明では、前記加熱炉に装入した消耗電極を100℃/時間(以下、時間をhと記すことがある)以下で昇温し、850℃以上に加熱保持するのが好ましい。加熱炉に装入した消耗電極の昇温速度を100℃/h以下としたのは昇温時の熱応力発生を抑制するためである。Fe−Ni基超耐熱合金は熱伝導率が低いため、昇温速度が過度に大きいと消耗電極内外の温度差が大きくなり、熱応力により割れが発生する可能性が高くなるためである。好ましい昇温速度は60℃/h以下であり、更に好ましくは40℃/h以下である。昇温速度の下限は特に限定しないが、生産性の劣化およびγ''相もしくはγ'相が析出温度域の通過時間を考慮して15℃/hを昇温速度の下限とすれば良い。
なお、加熱保持後の消耗電極は500℃以下まで加熱炉内で冷却した後に外に出すと良い。その後、消耗電極を室温になるまで空冷すれば良い。そして、数日経過後に均質化熱処理することもでき、加熱保持後の消耗電極を均熱化熱処理するまでの期間には特に制限はない。
<均質化熱処理工程>
本発明では、前記加熱保持工程の後、加熱温度が1150〜1200℃、保持時間が15〜40hの均質化熱処理工程を行うことが好ましい。均質化熱処理工程を行うと、消耗電極内に存在するLaves相などの金属間化合物を固溶化させ、再溶解中の熱応力による消耗電極の割れを防止することができるという効果を得ることができる。これに必要な均質化熱処理温度は1150〜1200℃である。均質化熱処理温度が1150℃未満であるとLaves相などの金属間化合物の固溶化という効果が得られにくくなる。また、均質化熱処理温度が1200℃を超えると、Fe−Ni基超耐熱合金の固相線以上となり部分溶融のおそれがある。好ましい均質化熱処理温度の下限は1160℃である。また、好ましい均質化熱処理温度の上限は1180℃である。
また、均質化熱処理の保持時間が15h未満であると、やはり金属間化合物の固溶化という効果が得られにくくなる。また、保持時間が40hを超えても更なる効果向上は期待できず、かえって生産性を劣化させることになる。そのため、保持時間は15〜40時間が好ましい。更に好ましい均質化熱処理の保持時間の下限は25hであり、また、上限は35hである。
<再溶解工程>
前記加熱保持工程後もしくは前記均質化熱処理工程後の消耗電極を用いて再溶解を行う。再溶解はVAR、ESR等が代表的であるが、中でもVARを適用するのが好ましい。これは真空中で溶解するVARの方が活性元素を制御しやすいという理由である。勿論、更にVARの前工程にESRを適用して三重溶解としても差し支えない。
本発明では、上述の炉装入工程、加熱保持工程の採用によって、鋳造後の冷却過程、つまり均質化熱処理前に消耗電極内に割れが発生することを解決することができる。また、予めの1150℃以上かつ融点以下で均質化熱処理することにより再溶解中に消耗電極内の割れを防止することができる。これにより、Fe−Ni基超耐熱合金の消耗電極を変動少なく安定して再溶解することが可能となり、種々の欠陥の少ないFe−Ni基超耐熱合金の再溶解鋳塊を得ることができる。
(実施例1)
先ず、炉挿入工程における、割れの発生温度域の推定を行った。718相当合金のas−cast(鋳造まま)の試料を試験温度200から800℃の範囲で引張試験を実施し、試験片の破断伸びを測定した。
引張試験の条件および試験片形状はASTEM E8/E8Mに基づいたものである。引張試験に供した試料は鋳型より型抜きしたまま空冷した消耗電極より採取したものである。試料の採取位置は合金塊の長手(高さ)方向で中間部と底部の中間位置であり、径方向では中心部である。消耗電極内部で割れが発生する位置は径方向の中心部であると推測され、引張試験は中心部の割れ挙動を模擬したものである。実際の2トン以上の商業規模の消耗電極においては、表面と中心部との温度には差異が生じており、試験温度マイナス100℃程度が商業規模の消耗電極表面温度となる。そのため、表1に予測表面温度と共に試験結果を表1に示す。
表1に示すように、as−cast状態ではLaves相などの金属間化合物も析出しており、全体的に破断伸びは小さい値であるが、試験温度400℃以下では伸びが小さくなった。試験温度500℃以上の場合には破断伸びは5.7〜7.4%であった。一方、試験温度が400℃以下の場合は破断伸びは4%以下まで低下した。ゆえに、as−cast状態では718相当合金の脆性温度域は400℃以下(表面温度300℃以下)であることが分かる。
次に、空冷下で1350℃から室温まで冷却した場合の718相当合金の消耗電極内で発生する応力のシミュレーションした。その結果を図4に示す。
用いたシミュレーションソフトは市販の有限要素法によるものである。シミュレーションで模擬した消耗電極は商業規模の3トン合金塊である。シミュレーションデータのサンプリング位置は長手(高さ)方向で中間部と底部の中間位置であり、径方向では中心部である。長手方向の応力を解析しており、プラス側が引張応力であり、マイナス側は圧縮応力である。なお、上記同様に試験温度マイナス100℃以上が商業規模の消耗電極表面温度となる。
図4によると、消耗電極内の材料温度が700から1350℃の範囲では発生するのは圧縮応力であるが、700℃未満では引張応力に変化すると予測された。引張応力は材料温度が300℃前後で最大となっており、200から400℃(表面温度では100〜300℃)の範囲では大きな引張応力がかかると予測された。
表1の引張試験の結果をあわせると、as−cast状態の718相当合金は消耗電極内の材料温度が400℃未満(表面温度300℃未満)になると、材料の脆性温度域となり鋳造後の冷却過程における引張応力も最大と予測されるため、上下に引き裂くような割れが発生する可能性が高くなると考えられる。よって、型抜き後に冷却過程の消耗電極は、表面温度が300℃未満に冷却される前、好ましくは400℃未満に冷却される前に加熱炉に装入することが適当であることが分かった。
(実施例2)
一次溶解として、真空誘導溶解にて3トンの消耗電極を6本製造した。消耗電極の形状は円柱状であり、直径は440mmとした。製造した718相当合金の消耗電極の組成を表2に示す。次に、表2に示す組成を有する消耗電極を表3に示す工程を適用してVARによる再溶解を行った。表3において、炉装入工程に記載のものは、消耗電極を装入する時の加熱炉の炉内温度(加熱炉温度)と消耗電極の温度(炉挿入温度)である。実施例1〜3および比較例1〜3は再溶解中の全て1180℃で30時間の均質化熱処理を施した。本発明例1〜3に関してはいずれも消耗電極を型抜き後に表面温度が300℃以上の状態で加熱炉に装入して、870℃で5時間の加熱保持を施した。さらに加熱保持後は室温まで冷却した後に均質化熱処理に供した。
一方、比較例1に関しては型抜き後の消耗電極を室温まで冷却させた後に均質化熱処理を施した。比較例2、3に関しては消耗電極が300℃以上の状態で加熱炉に装入して、680℃で5時間の加熱保持を施した。さらに加熱保持後は室温まで冷却した後に同様に均質化熱処理に供した。また、VARでは消耗電極の底部、すなわち一次溶解で使用した鋳型の底部にあたる箇所から溶解した。再溶解時の溶解速度の変化の有無を表4に示す。溶解速度とは、再溶解時の消耗電極の単位時間当たり溶解重量である。
本発明を本発明例に基づいて説明する。本発明例1、2、3ともに図2のような正常なチャートを示しており、消耗電極内の割れに起因する再溶解時の溶解速度の変化はなかった。つまり、本発明例1、2、3の消耗電極中には再溶解前の時点で割れが存在しておらず、さらにLaves相などの金属間化合物も固溶されており再溶解時に熱応力による割れが発生しなかった。ゆえに、本発明例1、2、3の消耗電極には欠陥が存在せず健全であった。
また、これらの再溶解鋳塊を鍛造後、全長にわたって超音波探傷試験を実施した結果、超音波探傷では欠陥が検出されず、マクロ試験でもホワイトスポットやフレックルなどの欠陥も認めらなかった。ゆえに、本発明例1、2、3の方法で製造した消耗電極を再溶解した鋳塊は欠陥を含まず、健全であることが確認された。
比較例1の消耗電極を再溶解したところ、図3に示すような異常なチャートを示しており、消耗電極内の割れに起因する再溶解時の溶解速度の変化が発生した。溶解速度の変動は溶解初期に1回発生したのみで、その後は同様の変動は発生しなかった。超音波探傷もしくはマクロ試験で欠陥が検出される可能性が高かったので、溶解速度変動が発生した領域は再溶解鋼塊段階で除去した。溶解速度の変動の際は溶解中の熱応力による割れに起因する破裂音は発生しなかった。つまり、比較例1の消耗電極中には再溶解前の時点で割れが存在しており、その割れは型抜き後の冷却過程で発生したものであると考えられる。ただ、特開2009−97073号公報の通り、均質化熱処理によりLaves相などの金属間化合物も固溶されており再溶解時に熱応力による割れが発生しなかった。ゆえに、均質化熱処理のみでは消耗電極の割れ防止には不十分の可能性があり、本発明例1、2、3に示すように消耗電極を型抜き後に高温状態で加熱炉に装入し加熱保持する工程が必要であるとことがわかった。
比較例2、3の消耗電極を再溶解したところ、図3に示すような異常なチャートを示しており、消耗電極内の割れに起因する再溶解時の溶解速度の変化が発生した。比較例1と同様に溶解速度の変動は溶解初期に1回発生したのみで、その後は同様の変動は発生しなかった。ただ、比較例2、3の方が比較例1より溶解初期の溶解速度の変動幅が少し大きかった。溶解速度変動が発生した領域は再溶解鋼塊段階で除去した。溶解速度の変動の際は溶解中の熱応力による割れに起因する破裂音は発生しなかった。比較例2、3の消耗電極中には再溶解前の時点で割れが存在して、その割れは型抜き後の冷却過程もしくは加熱保持工程で発生したものであると考えられる。
本発明例1、2、3により炉装入時の消耗電極の温度が300℃以上であれば問題ないことがわかっており、昇温速度も過大ではないので、比較例2、3の消耗電極で割れが発生したのは加熱保持温度が原因であると考えられる。よって、加熱保持温度が680℃の条件では消耗電極の割れは抑制できなかった。
次に、表5に示すように、as−cast(鋳造まま)の試料、および680℃、780℃、870℃の各温度での加熱保持を5時間施した後、718相当合金の試料の硬さを測定した。測定はロックウェル硬さ試験にて実施した。
加熱保持テストに供した試料は鋳型より型抜きしたまま空冷した消耗電極より採取したものである。試料の採取位置は長手方向で中間部と底部の中間位置であり、径方向では中心部である。試料は1辺15mmの立方体形状である。その試料は均熱化熱処理を施していないため、通常の消耗電極と同様に成分偏析しており、Laves相などの金属間化合物も析出していた。as−cast材では硬さが20HRC程度であるが、加熱保持温度680℃および780℃材では30HRC以上まで硬さが増していた。ただし、加熱保持時間870℃材の硬さは25HRC以下であり、as−cast材とほぼ同程度であった。加熱保持温度が850℃未満であると、一定時間保持によりγ'相、γ''相が析出するため、析出硬化が生じたと考えられる。一方、870℃はγ'相、γ''相の析出温度域でないため、硬さが変化しなかったと考えられる。
本発明例1、2、3では消耗電極が300℃未満に冷却される前に加熱炉に装入して850℃以上に加熱保持したことで、冷却時の熱応力が抑制されて割れが防止された。さらに、加熱保持後に均質化熱処理を施したことで、Laves相などの金属間化合物が固溶化され、再溶解時の熱応力により割れが発生しなかった。一方、比較例2、3では加熱保持温度が850℃未満のためにγ'相、γ''相が析出して硬化した結果、加熱保持中もしくは加熱保持後の冷却時に消耗電極内部で割れが発生した。
Fe−Ni基超耐熱合金を一次溶解後の冷却過程での消耗電極中の割れを防止して、欠陥の少ないFe−Ni基超耐熱合金の再溶解鋳塊を得ることができる。

Claims (3)

  1. 質量%で、C:0.08%以下、Si:0.35%以下、Mn:0.35%以下、Ni:50.0〜55.0%、Cr:17.0〜21.0%、Mo:2.8〜3.3%、Cu:0.30%以下、Al:0.20〜0.80%、Ti:0.65〜1.15%、Nb+Ta:4.75〜5.50%、B:0.006%以下、残部がFeおよび不可避的な不純物からなる組成を有するFe−Ni基超耐熱合金の製造方法において、
    再溶解用の消耗電極を製造する一次溶解工程と、
    前記一次溶解工程で得られた消耗電極が300℃未満に冷却される前に、前記消耗電極を炉内温度が300〜600℃に設定された加熱炉に装入する炉装入工程と、
    前記加熱炉に装入された消耗電極を850℃以上に加熱保持する加熱保持工程と、
    前記加熱保持工程を経た消耗電極を用いて再溶解を行う再溶解工程と、
    を含むことを特徴とするFe−Ni基超耐熱合金の製造方法。
  2. 前記加熱炉に装入された消耗電極を100℃/時間以下で昇温し、850℃以上に加熱保持することを特徴とする請求項1に記載のFe−Ni基超耐熱合金の製造方法。
  3. 前記加熱保持工程と再溶解工程との間に、加熱温度が1150〜1200℃、保持時間が15〜40時間の均質化熱処理工程を更に含むことを特徴とする請求項1または2に記載のFe−Ni基超耐熱合金の製造方法。

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