JP6120200B2 - Ni基超耐熱合金およびそれを用いたタービンディスク - Google Patents

Ni基超耐熱合金およびそれを用いたタービンディスク Download PDF

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Description

本発明は、航空機エンジン、発電用ガスタービン等、耐熱性が要求される用途に用いられるNi基超耐熱合金およびそれを用いたタービンディスクに関する。
高い耐熱性が要求される航空機用エンジン、発電用ガスタービン等の部品には、Al、Tiなどの合金元素を多く含む、γ’(ガンマプライム)相析出強化型のNi基超耐熱合金が適用されている。
タービンの部品のうち、特に高い強度と信頼性が要求されるタービンディスクには、Ni基鍛造合金が用いられている。ここで鍛造合金とは、鋳造凝固組織のままで使用される鋳造合金に対比して用いられる用語であり、溶解・凝固を経て得られたインゴットを熱間加工によって所定の部品形状にするプロセスで製造される材料を意味する。熱間加工によって、粗大で不均質な鋳造凝固組織が、微細かつ均質な鍛造組織に変化することで、引張特性、疲労特性等の機械的特性が改善される。
エンジン効率向上のためには極力高温でタービンを運転することが有効であり、そのためには各タービン部材の耐用温度を高めることが必要である。Ni基超耐熱合金の耐用温度を高めるにはγ’相の量を高めることが有効であるため、高強度が求められる部材には、γ’相の析出量が多いNi基超耐熱合金が用いられる。γ’相はNiAlで構成される金属間化合物であり、Ti、Nb、Taに代表される元素がこのγ’相に固溶することで材料強度がより高まる。しかし、このようなγ’相の形成元素であるAl、Ti等の含有量が増加すると、強化相であるγ’相の量自体も過多となる。そのため、プレス鍛造等の熱間加工が困難になり、製造中に被加工材に割れが生じやすくなる。従って、Al、Ti等の強化に寄与する成分は、熱間加工を適用しない鋳造合金に比べて、より限定されるのが一般的である。現時点で最も高い強度を有するタービンディスク材料としては、Udimet720Li(UDIMETはスペシャルメタルズ社の登録商標)が挙げられる。Udimet720Liにおいては、Al量、Ti量は、それぞれ質量%で2.5%、5.0%であり、γ’相の量は760℃で約45%である。Udimet720Liは高い強度を備えるものの、γ’相の量が多いために、熱間加工が最も困難なNi基超耐熱合金の一つである。
このように、タービンディスクに用いられる鍛造合金では、強度と熱間加工性を両立することが大きな課題であり、これを解決する合金成分、製造方法の開発が行われている。
例えば、特許文献1では、従来の溶解・鍛造プロセスによって製造可能な、高強度合金の発明が開示されている。Udimet720Liに比べて、Tiを多く含む成分でありながら、Coを多く添加することによって組織安定性を高めており、熱間加工も可能である旨が開示されている。
国際公開第WO2006/059805号パンフレット
平成19年度−平成20年度成果報告書 エネルギー使用合理化技術戦略的開発/エネルギー有効利用基盤技術先導研究開発/高温タービンディスク製造技術に関する研究開発http://www.nedo.go.jp/library/seika/shosai_201012/20100000002195.html METALLURGICAL AND MATERIALS TRANSACTIONS A,METALLURGICAL AND MATERIALS TRANSACTIONS A 「Effect of Solution Temperature on the Microstructureand Mechanical Properties of a Newly DevelopedSuperalloy TMW-4M3」
しかしながら、特許文献1に記載された合金も、そのγ’相の量が45%〜50%であり、Udimet720Liと同様に多いため、熱間加工が極めて難しい。
熱間加工の目的としては、形状を付与することに加えて、不均質な鋳造組織に対して加熱、加工を繰り返すことによって、均質な再結晶組織を得ることにある。しかしながら、Udimet720Liや特許文献1等に記載されたNi基超耐熱合金は、非常に高強度であるために、少ない歪量でも、加工割れや疵が発生し易い。そのため、再結晶するのに必要な歪量を与えるのが難しく、熱間加工を継続することが出来ない。
すなわち、上述のUdimet720Liや特許文献1で示されている合金は、耐熱合金として優れた材料ポテンシャルを示唆しているものの、熱間加工上の制約が多いために、熱間加工後の鍛造合金の特性は必ずしもかかる材料ポテンシャルを反映したものにはなっていなかった。
また、非特許文献で開示される合金は優れた強度を有するものであるが、例えばタービンディスクに適用するとすると、クリープ強度に改善の余地が残るものである。
上記点に鑑み、本発明は、航空機エンジン、発電用ガスタービン等に使用されるNi基超耐熱合金において、「熱間加工後」のNi基超耐熱合金として優れた高温強度を備えたNi基超耐熱合金及びそれを用いたタービンディスクを提供することを目的とする。
γ’相を多量に析出する組成を有するNi基超耐熱合金は、(i)熱間加工時に割れが発生する、(ii)加工発熱により結晶粒が粗大化する、(iii)熱間加工に多大な時間・エネルギーを要する、等の理由により熱間加工が非常に困難である。そのため実用に供される熱間加工品の状態において、超耐熱合金としての最適構成がいかなるものかについては十分な検討がなされていなかった。
本発明者らは、熱間加工が終了した熱間加工品に対し、好適な熱処理を施すことで、γ’相を多量に析出する組成を有するNi基超耐熱合金としての最適構成を見出し、本発明に到達した。
すなわち本発明に係るNi基超耐熱合金は、質量%で、C:0.005〜0.020%、Al:2.0〜2.5%、Ti:6.25〜6.50%、Cr:13〜15%、Co:22〜28%、Mo:1.5〜3.5%、W:0.5〜2.0%、B:0.010〜0.035%、Zr:0.015〜0.060%、Mg:0〜0.01%、Fe:0〜5%、Ta:0〜3%、Nb:0〜3%、残部はNi及び不可避的不純物からなる組成を有し、
断面組織観察における、結晶粒度がASTM No.7.0以上、一次γ’相の面積比率が5〜25%、二次γ’相の平均粒子径が400nm以下であり、且つ、機械的性質として650℃での0.2%耐力が1050MPa以上、試験温度725℃、試験荷重630MPaの条件下のクリープ試験において、クリープ破断時間が350時間以上を有することを特徴とする。
好ましくは、前記Ni基超耐熱合金の一次γ’相面積率が5〜15%、かつ二次γ’相平均粒子径が80〜400nmである。
また、本発明に係るタービンディスクは、前記Ni基超耐熱合金を用いたことを特徴とする。
本発明によれば、航空機エンジン、発電用ガスタービン等に使用される、熱間加工後のNi基超耐熱合金として優れた高温強度を有するNi基超耐熱合金を提供することができる。従来利用されてきた合金に比べて高強度であるため、上記のような熱機関の運転温度を上げることが可能となり、高効率化に寄与することが期待される。
本発明及び比較例のビレット断面の光学顕微鏡による金属組織写真である。 本発明及び比較例のディスク成形後(熱間鍛造後)の外観写真である。 本発明及び比較例のNi基超耐熱合金に固溶化処理及び時効処理を施した、熱間鍛造後の光学顕微鏡による断面金属組織写真である。 本発明の熱間鍛造材に固溶化処理及び時効処理を施した後の電子顕微鏡による断面金属組織写真である。
本発明者らは、γ’相を多量に析出する組成を有するNi基超耐熱合金の準備工程及び該合金の熱間加工工程における好適な製造条件を見出し、かかるNi基超耐熱合金の難加工性を克服することで、熱間加工が終了した鍛造合金(熱間鍛造品)の状態で、再結晶が促進された均質な金属組織を有し、強度が均質となる合金の作製を可能にした。
これにより、従来にない、優れた高温強度を発揮する組成範囲及び組織を新たに見出した点が本発明の重要な特徴の一つである。
以下に、本発明の構成について具体的に説明するが、本発明が以下の具体例の構成に限定的に解釈されるものではない。まず、本発明に係るNi基超耐熱合金の成分範囲の限定理由について述べる。以下、各成分の含有量は質量%で表す。
<C:0.005〜0.020%>
Cは結晶粒界の強度を高める効果を有する。Cが0.005%以上で十分な効果が現れるが、Cを過剰に含有した場合は、粗大な炭化物が形成され、強度、熱間加工性を低下させるため、0.020%を上限とする。Cの効果をより確実に得るためのより好ましい範囲は0.010〜0.020%である。
<Cr:13〜15%>
Crは耐酸化性、耐食性を向上させる元素である。その効果を十分に得るには、13%以上が必要である。Crを過剰に含有すると、σ(シグマ)相などの脆化相を形成し、強度、熱間加工性を低下させるので、上限は15%とする。
<Co:22〜28%>
Coは組織の安定性を改善し、強化元素であるTiを多く含有しても熱間加工性を維持することを可能にする。Coが多くなるほどγ’相の相安定性が向上し、η(イータ)相等の有害相が析出しにくくなる。この十分な効果を得るには最低限22%以上が必要である。好ましくは23%以上、更に好ましくは24%以上である。一方、Coが過剰になると、有害相であるσ相等のTCP相が析出しやすくなり、材料の脆化を招くため、上限は28%とする。好ましくは27%以下、更に好ましくは26%以下である。
の下限は、
<Al:2.0〜2.5%>
Alは、強化相であるγ’(NiAl)相を形成し、高温強度を向上させる必須元素である。その効果を十分に得るためには最低2.0%必要であるが、過度の添加は熱間加工性を低下させ、加工中の割れなどの材料欠陥の原因となるので、2.0〜2.5%に限定する。
<Ti:6.25〜6.50%>
Tiの含有量が多くなると熱間加工が非常に困難になるため、従来、例えば熱間鍛造を完了し、所定の形状に仕上げられた「鍛造合金」の段階での高温強度等の特性を評価すること自体が困難であった。(i)鍛造合金に割れ等の欠陥が発生し、高温強度等の評価対象とならなかった、(ii)割れ等の欠陥が発生しないようにすると必要な歪量が確保できなかった、等がその理由である。これに対して被加工材の準備工程、熱間加工工程等の製造工程における好適な製造条件を見出すことで、上記欠陥の発生を抑えることが可能となり、鍛造合金段階における高温強度の観点から特に好適なTi含有量が明らかとなった。
Tiはγ’相のAlサイトに置換され、γ’相を固溶強化して高温強度を高める必須元素である。その十分な効果を得るためには少なくとも6.25%が必要である。一方、過度の添加はγ’相が高温で不安定となって有害なη相を形成し、機械的性質や熱間加工性を損なうのでTiの上限を6.50%とする。6.25〜6.50%のTi含有量により、従来にない優れた高温強度が得られる。
<Mo:1.5〜3.5%>
Moはマトリックスの固溶強化に寄与し、高温強度を向上させる効果がある。この効果を得るためには、1.5%以上が必要である。好ましくは1.9%以上である。一方、Moが過剰となるとσ相などの脆化相を形成し高温強度を損なうため、上限を3.5%とする。好ましくは3.1%以下である。
<W:0.5〜2.0%>
WはMoと同様に、マトリックスの固溶強化に寄与する元素であり、0.5%以上が必要である。Wが過剰になると有害な金属間化合物相が形成されて高温強度を損なうため、上限を2.0%とする。Moの効果をより確実に得るための好ましい範囲は1.0〜2.0%である。
<B:0.010〜0.035%>
Bは粒界強度を向上させ、クリープ強度、延性を改善する元素である。この効果を十分に得るには最低0.010%が必要である。好ましくは0.015%以上、より好ましくは0.020%以上である。一方でBは融点を低下させる効果が大きいこと、また、過剰量の添加により粗大なホウ化物が形成されると加工性が阻害されることから、上限は0.035%であり、より好ましくは0.030%以下である。前述の6.25〜6.50%の高いTi量は、多量のγ’相を生じさせることで粒内強度を高めることに繋がるが、0.010〜0.035%の高いB含有量により粒界強度を高めておくことで、粒内強度に対しての相対的な粒界強度が、適正に維持された金属組織を作ることができる。
<Zr:0.015%〜0.060%>
ZrはBと同様に粒界強度を向上させる効果を有しており、この効果を十分に得るには最低0.015%が必要である。好ましくは0.020%以上である。更に好ましくは0.035%以上である。一方でZrが過剰になると、融点の低下を招き、高温強度、熱間加工性が阻害されるため、上限は0.060%とする。好ましくは0.055%以下である。
なお、BおよびZrはそれぞれが粒界強度を向上させるのに貢献するが、いずれの元素も過剰添加した場合には、融点を下げて熱間加工性に影響するので、BおよびZrの合計で管理することがより好ましい。。好ましいB+Zrは0.025%〜0.095%であり、更に好ましくは0.045%〜0.080%以上、より好ましくは0.055%〜0.075%である。
<Mg:0〜0.01%>
Mgは、粒界に偏析し熱間延性を阻害する不可避の不純物であるSを硫化物として固定することで、熱間延性を向上させる効果がある。このため必要に応じて添加しても良い。ただし、添加量が多くなると、余剰のMgが熱間延性を阻害する因子となるので、Mgの上限を0.01%とする。
<Fe:0〜5%>
Feは安価な元素であり、Niの一部をFeで置換して被熱間加工材の原料コストを下げることが可能である。そのため必要に応じて含有しても良い。ただし、Feの過剰な添加は、σ相の析出を容易にし、機械的性質を劣化させる原因となるので、上限は5%とする。
<Ta:0〜3%>
TaはTiと同様に、γ’相のAlサイトに置換することで、γ’相を固溶強化させ、高温強度を高める元素である。従ってAlの一部をTaで置換することで、その効果を得ることが可能であるので、必要に応じて添加しても良い。ただし、過度の添加はγ’相が高温で不安定となって、有害なη相やδ(デルタ)相を形成し、熱間加工性を損なうのでTaの上限を3%とする。
<Nb:0〜3%>
NbはTiやTaと同様に、γ’相のAlサイトに置換することで、γ’相を固溶強化させ、高温強度を高める元素である。従ってAlの一部をNbで置換することで、その効果を得ることが可能であるので、必要に応じて添加しても良い。ただし、過度の添加はγ’相が高温で不安定となって、有害なη相やδ(デルタ)相を形成し、熱間加工性を損なうのでNbの上限を3%とする。
<Ni:残部>
残部はNiと不可避的不純物からなる。ここで不可避の不純物元素としては、P、S、O、N、Pb、Asなどが挙げられるが、これらの総量が0.05%を上回らないことが好ましい。
次に、断面組織観察における合金組織に関する限定理由を以下に説明する。
<結晶粒度>
Ni基超耐熱合金は、使用される高温環境、例えばタービンディスク用途において高強度を有することが必須である。加えて、部材破損時のリスクの大きさの観点から、高い信頼性も要求される。高温強度と信頼性を同時に満たすには、降伏強度と疲労強度の両方を高いレベルで満足することが必要とされる。これらを満足させるにはマトリックス結晶粒の微細化による強化が重要である。
かかる観点から規定されるNi基超耐熱合金の結晶粒度の範囲はASTM No.7.0以上である。Ni基超耐熱合金の結晶粒度は、より好ましくはNo.9.0以上、さらに好ましくはNo.11.0以上である。
被加工材(熱間加工に供される、または熱間加工中の合金をいう)が大型化するほど、結晶粒径を厳密に制御するのは非常に困難である。加えて、γ’相を多量に析出する組成を有するNi基超耐熱合金を熱間加工する場合、再結晶するために必要な歪量を与えるのが難しく、結晶粒径の制御はよりいっそう困難なものである。これに対して、被加工材の準備工程、熱間加工工程等における製造条件を工夫することにより上記結晶粒度に調整することが可能である。かかる製造条件については後述する。
<γ’相>
Ni基超耐熱合金の耐用温度を高め、高い高温強度を得るには、γ’相の量を高めることが有効である。従って製品としての観点から見ると、高い高温強度を得るためにγ’相の量は高いことが好ましく、更にこのときγ’相の分布が重要となる。
γ’相は熱間加工後の熱処理によって、数μm程度となる一次γ’相と、数百nm程度となる二次γ’相の二峰の分布を作り出すことができる。この熱処理条件の詳細については後述するが、大きい方である一次γ’相がマトリックスの結晶粒界のピンニング粒子として働き、小さい方である二次γ’相がマトリックスの析出硬化を担うこととなる。かかる観点から、マトリックスの結晶粒径をASTM No.7.0以上の微細に保つために、結晶粒界のピンニング効果の大きい一次γ’相を面積率5〜25%の割合で分散させることが必要であり、γ’相による析出硬化を有効に働かせるには、平均粒子径が400nm以下の微細な二次γ’相をマトリックスの結晶粒内に分散させることが必要である。
一方、被熱間加工材としての観点から見ると、γ’相の量が高くなり過ぎると熱間加工が困難になり、均質、微細な再結晶組織を得ることが困難である。加えて、一次γ’相の大きさも重要である。微細な一次γ’相が均一に分散、析出した組織は、合金の強度を高めるためには効果的であるが、熱間加工には好ましくない。微細な析出物は転位の移動を阻害し、熱間加工性を低下させるからである。したがって、熱間加工性を高めるために、熱間加工工程を通じて一次γ’相の平均粒子径を1μm以上に大きくしておくことが好ましい。
<0.2%耐力>
Ni基超耐熱合金は、使用される高温環境、例えばタービンディスク用途において高強度を有することが必須である。タービンの構造上、ディスクはディスク中心にシャフトを通し、ディスク外周にブレードをセットし、これら部材が回転運動することで、タービンとしての機能を発揮する。従って、タービン運転時にはディスク中心側ほど材料にかかる遠心力は増すことになる。ディスクの材質には高い0.2%耐力を有する合金として、例えば718合金が使われることがあるが、この合金の場合、温度650℃において0.2%耐力は最低でも900MPa以上が必要とされており、部材に対する信頼性の観点からマトリックスの結晶粒微細化強化を積極的に付与した場合、温度650℃下の0.2%耐力は実績として1000MPa前後となる。
本発明は従来のNi基超耐熱合金よりも強度に優れるものであるため、かかる観点から規定する、鍛造合金の650℃での0.2%耐力は1050MPa以上である。かかる0.2%耐力は、より好ましくは1100MPa以上である。更に好ましくは1120MPa以上である。
<クリープ破断強度>
また、高温強度として、高温条件で一定の応力を負荷した際、破断寿命(時間)が長いことが求められる。例えばタービンディスクにおいては、高温条件に曝される部位は、ディスクの外周側がある。タービンの構造上、ディスクの外側は、ディスク中心側よりも材料にかかる遠心力は小さいが、高温の圧縮ガスに曝されるため、環境温度は上昇する。実際のディスク外周側が曝される温度は、700℃前後である。従ってクリープ変形による破損リスクが高いため、高いクリープ強度が要求される。かかる観点から規定する、試験温度725℃、試験荷重630MPaの条件のクリープ試験におけるクリープ破断時間は、350時間以上である。かかるクリープ破断時間は、より好ましくは450時間以上であり、更に好ましくは、600時間以上である。
なお、一般に、0.2%耐力とクリープ破断寿命はトレードオフの関係にある。これはマトリックスの結晶粒が微細であるほど、結晶粒界が転位の移動の障壁となるために0.2%耐力は向上するが、一方で、粒界すべりや粒界拡散が生じやすくなるためにクリープ破断強度は低下するためである。従って、両者を上記のような高い水準で達成することがNi基超耐熱合金にとって重要である。
上記Ni基超耐熱合金の構成の実現に好適な製造方法を以下に説明するが、上記構成を実現できるものであればNi基超耐熱合金の製造方法はこれに限定されるものではない。
<被加工材準備工程>
先ず、被加工材として上記所定の成分を有するNi基超耐熱合金用のインゴットを準備する。かかるインゴットは、他のNi基超耐熱合金と同様に真空溶解によって製造することが好ましい。これによってAl、Ti等の活性元素の酸化を抑制し、介在物を低減することが可能である。より高品位なインゴットを得るために、エレクトロスラグ再溶解、真空アーク再溶解等の二次溶解、三次溶解を行っても良い。
上記インゴットを用いて、以下の工程を行うことが好ましい。
具体的には、1130〜1200℃の温度範囲で少なくとも2時間保持する均質化熱処理を行って、γ’相などの析出物を固溶させることで、材料を軟化させてその後の熱間加工を容易にする。そして、均質化熱処理した被加工材を、0.03℃/秒以下の冷却速度でγ’相が析出する温度まで徐々に冷却する。この冷却条件により、γ’相の成長を促し、次いで、再び950〜1160℃(但し、γ’相固溶温度以下)に昇温して、2時間以上保持する熱処理を行い、その後、0.03℃/秒以下の冷却速度で冷却を行って、更にγ’相を成長させると良い。この工程にて、一次γ’相の平均粒子径を1μm以上に大きくすることができ、高い熱間加工性を付与した被加工材とする。
<被加工材熱間加工工程>
次に、前述の被加工材を用いて熱間鍛造等の熱間加工を行う。熱間加工は800〜1125℃の範囲で行うことが好ましい。これは、強化相であるγ’相を部分的に母相中に固溶させ、材料の変形抵抗を低下させる目的のためである。そして、熱間加工の温度よりも高く、且つγ’相固溶温度よりも低い温度範囲にて再加熱処理を行う。この再加熱処理により、再結晶が起こり、歪が除去されると共に、粗大な鋳造組織から微細な熱間加工組織へと変化し、これらによって熱間加工性を向上させることができる。この熱間加工と再加熱処理は必要に応じて複数回繰返すことも可能である。
ここで、一度に付与する熱間加工時の熱間加工比は1.1〜2.5の範囲とするのが好ましい。本発明に該当する難加工性のNi基超耐熱合金は再結晶が生じにくいために、熱間加工比が2.5を超えると、再結晶が生じて加工組織の歪みが解消される前に、割れが発生する可能性が高くなる。ただし、上記の熱間加工の温度よりも高く、且つγ’相固溶温度よりも低い温度範囲にて再加熱処理を行うと、再結晶が生じ、加工組織の歪みが解消されるので、上記のような熱間加工比の好ましい上限の制限は無くなる。一方、熱間加工比が1.1未満では、次の再加熱工程で十分な再結晶が起こらないため、加工性が改善されないため、熱間加工比の下限は1.1以上であることが好ましい。
なお、「熱間加工比」とは、鍛造等の熱間加工する前において材料が伸びる方向に対して垂直方向の材料の断面積を、熱間加工した後において材料が伸びた方向に対して垂直方向の材料の断面積で除したものである。例えば、
(1)伸ばす場合は、圧下方向に対して平行な断面を断面積として、
成形前断面積と成形後の断面積の比(成形前断面積/成形後断面積)とし、
(2)据込む場合は、圧下方向に対して垂直な断面を断面積として、
成形後の断面積と成形前断面積の比(成形後断面積/成形前断面積)とし、
(3)上記(1)と(2)を併用する場合のトータルの熱間加工比は、(1)と(2)の積とする。
この熱間加工により、例えば、ビレット等の被加工材を作製することもできる。または、ディスク用の素材を製造することもできる。但し、大型のタービンディスクを製造する場合は、ホットダイ鍛造や恒温鍛造を適用することが好ましい。なお、「鍛造」にはプレスも含むものとする。
<ホットダイ鍛造>
熱間加工法としては、ハンマ鍛造やプレス鍛造などの鍛造、圧延、押出などが挙げられる。航空機エンジンやガスタービンのディスク部材を得るための熱間加工法として、加熱した金型を用いるホットダイ鍛造や恒温鍛造が好適である。以下、ホットダイ鍛造を例にして熱間加工工程を説明する。
Ni基超耐熱合金のホットダイ鍛造において、熱間加工に供する金型の温度が重要となる。熱間加工工程中に生じる被加工材から金型への抜熱を抑制するため、熱間鍛造装置の金型温度を被加工材に近い温度に維持することが好ましい。金型温度が800℃以上である場合に顕著な抜熱抑制効果が得られる。一方、金型を高温に維持するためには、大規模な加熱・保温機構、多大な電力消費を伴うので、金型の上限温度は1150℃が好ましい。なお、上記の金型温度とは被加工材を鍛造する金型の作業面の表面温度である。好適な金型の加熱温度は、被加工材加熱工程で被加工材が加熱される温度に対して±300℃の範囲である。
上記のように被加工材と金型とを加熱した後、その加熱された被加工材と金型とを用いて熱間鍛造を行う。局所的な加工発熱が生じると部分的に結晶粒径が変化する。したがって、熱間鍛造中の局所的な加工発熱を考慮することも重要である。加工発熱を抑制する場合は、歪み速度の上限は0.1/秒が好ましい。局所的な加工発熱をより確実に抑制するには、歪み速度の上限を0.05/秒とすることがより好ましい。なお、歪み速度の下限については、0.001/秒が好ましく、0.003/秒がより好ましい。熱間鍛造中の被加工材は、放冷された場合と同様、徐々に温度低下を生じるが、前記の好ましい歪み速度の下限を満足することにより、熱間鍛造中に生じる加工発熱によって、熱間鍛造中の被加工材の温度の低下を防止することができる。
さらに、熱間加工終了温度も重要である。具体的には、被加工材における初期の加熱時(被加工材加熱工程時の加熱時)と熱間鍛造終了時の温度差が小さければ、それは被加工材に安定した塑性変形を生じ、鍛造後の素材全体が均質に変形したことを意味する。その結果、材料温度低下による表面割れのリスクを排除し、均質な金属組織を得ることが出来る。したがって、初期加熱温度Tbと熱間鍛造終了温度Teの差は小さいほど好ましい。被加工材の初期の加熱温度(被加工材加熱工程時の加熱温度)と鍛造終了時の温度との差Tb−Teが0℃(被加工材の初期の加熱温度と鍛造終了時の温度とが等しい)〜200℃の範囲が好適である。より好ましくはTb−Teは0℃〜100℃の範囲である。
上述のように、被加工材の加熱温度と、熱間鍛造装置に使用する金型の金型表面温度と、熱間鍛造における歪み速度とを制御することで、被加工材の熱間鍛造中に生じる温度変化を小さくすることができる。これにより、被加工材の表面温度低下によるγ’相の析出及びそれに起因する被加工材の表面割れを抑制するとともに、加工発熱による結晶粒の粗大化や部分溶融を抑制し、良質な熱間鍛造合金を得ることが出来る。
これにより、例えば、熱間鍛造前の直径を、熱間加工後の直径で除したときの鍛造比を2以上とすることができる。従って、大きな鍛造比を必要とするディスク形状のNi基超耐熱合金を提供することができ、例えば、直径が450mm以上の大型のディスク形状のNi基超耐熱合金を得ることも可能である。
<熱処理工程の概要>
Ni基超耐熱合金の耐用温度を高め、高い高温強度を得るには、γ’相の量を高めることと、γ’相自体の強度を高めることが特に有効である。これを満たすには前述の通り、Ti量を好適な範囲で高めることが有効であるが、一方で、γ’相の量が高くなり過ぎると熱間加工が困難になり、均質、微細な再結晶組織を得ることが困難である。微細な再結晶粒が得られないと、0.2%耐力の低下や疲労強度の低下を生む。
本発明のNi基超耐熱合金の金属組織の構成は、γ相(オーステナイト相)からなるマトリックス(基地)と、一次γ’相及び二次γ’相の二峰のサイズ分布で構成されるγ’相からなっている。またγ’相の分布は、一次γ’相と二次γ’相、そして二次γ’相よりも小さい三次γ’相を含んだ三峰のサイズ分布でも良い。γ’相にこのような分布が生じるメカニズムは、次の通りである。
一次γ’相は、固溶化処理温度下において残存する未固溶のγ’相であり、その一次γ’相の粒子はマトリックス結晶粒界をピンニングする効果があるため、マトリックス結晶粒径を微細な状態に維持する働きがある。二次γ’相は固溶化処理後の冷却中及び時効処理中に新たに析出する微細なγ’相のことで、大きな析出硬化を付与する。三次γ’相は、二次γ’相の粒子間で析出する最も微細な三次γ’相であり、これも二次γ’相同様、析出硬化を付与する。なお三次γ’相については固溶化処理後の冷却速度や時効条件によっては析出しない場合があるが、強度を支配する因子としては二次γ’相の方が影響が大きいため、三次γ’相は必ずしも必要としない。
<固溶化処理工程>
上記の熱間加工工程を経た被加工材には、結晶粒径等の組織の均一化、残留応力低減等を目的として、固溶化処理を行う。
固溶化処理の温度は、マトリックスの結晶粒径と一次γ’相の面積率及び二次γ’相や三次γ’相の析出可能な量を決定させる因子でもある。γ’相が一次γ’相、二次γ’相、三次γ’相といった形で分布が分かれている場合にはこれらの和がγ’相量となるが、熱力学的平衡状態下のγ’相の量は化学組成によって決まっているため、固溶化処理温度の上下は、固溶化温度下での未固溶の一次γ’相と、固溶化処理後に新たに析出する二次・三次γ’相の析出量のバランスを変える因子となる。
固溶化処理の温度が低いと残留応力の低減効果が期待できず、また多量の一次γ’相を残存させるため、続く冷却過程での二次γ’相の析出量が減少し、析出硬化の効果が低下する。従って一次γ’相の面積率は25%以下とすることが必要で、そのための固溶化処理の温度は1100℃以上が好ましい。一方、より高温側で固溶化処理を行うと、一次γ’相の固溶が進み、一次γ’相の面積率は低下する。一次γ’相は、マトリックスの結晶粒界をピンニングする効果があるので、これが少なくなるとマトリックスの結晶粒径は容易に粗大化し、更に一次γ’相が完全に固溶するまで固溶化処理温度を上げると、ピンニング粒子を失ってマトリックスの結晶粒径は著しく粗大化する。従って、マトリックスの結晶粒径を適切に制御するためには、固溶化処理温度は、γ’相の固溶温度未満とすることが必要である。加えて、マトリックス結晶粒径をASTMの結晶粒度No.7.0以上に微細に保つためには、一次γ’相の面積率は5%以上であることが必要で、そのための固溶化処理の温度は、1150℃以下であることが好ましい。
なお上記の固溶化処理の効果を得るための加熱保持時間は最低30分以上であることが好ましい。一方、長時間加熱保持すると、マトリックスの結晶粒径が粗大化するので、加熱保持時間の上限は10時間以内とすることが好ましい。好適な加熱保持時間の下限は2時間あり、好適な加熱保持時間の上限は6時間である。
<固溶化処理時の冷却>
ここで言う固溶化処理時の冷却速度とは、被加工材を加熱し、所定の温度で加熱保持した後の冷却工程における冷却速度を指す。この固溶化処理の冷却過程において、一次γ’相でピンニングされた結晶粒界を有するマトリックスの結晶粒内に、新たに二次γ’相と呼ばれる微細なγ’相が析出する。二次γ’相は、一次γ’相よりも低温で析出するために平均粒子径が小さく、転位の移動を阻害する効果が大きい。このため顕著な析出硬化が生じ、0.2%耐力やクリープ強度を高める効果がある。また、二次γ’相の平均粒子径が小さいほど、0.2%耐力やクリープ強度を高めることができる。
前記の二次γ’相を微細に析出させるには固溶化処理時の冷却速度を高めることが有効である。しかし、固溶化処理時の冷却速度を過度に高めると、冷却過程で生じる熱応力によって、材料割れや変形を生じさせることとなる。材料割れや変形は、実製品において所定の製品形状を作るために余剰な機械加工を必要とするため、作業効率や歩留まりの低下を生む。従って、作業効率や歩留りの観点から、適切な冷却速度が得られる冷却方法を選択することが重要である。
かかる観点から、固溶化処理時の冷却速度は、固溶化温度から二次γ’相の析出が完了する温度700℃までの間の平均冷却速度が400℃/分以下であることが好ましい。より好ましくは300℃/分以下である。なお、実際の冷却方法としては、水冷や油冷、ソルトバス、強制空冷、放冷などが挙げられるが、最も冷却速度が高まる水冷は、強度は向上するが、材料割れや変形が生じやすいので好ましくない。二次γ’相の平均粒子径は、冷却速度が大きいほど小さくなるが、割れや変形の観点を考慮すると、油冷が最も好ましい。
また、本発明で規定する機械的特性を満足するには、二次γ’相の平均粒子径は400nm以下であることが必要で、300nm以下であることが好ましい。より好ましくは200nm以下であり、さらに好ましくは100nm以下である。
例えば、厚み方向で60mm以上の寸法となる実規模サイズのディスクやビレットに対して、固溶化処理時に油冷を施した場合の二次γ’相の平均粒子径は、ディスクの厚みまたはビレットの直径に対して表面から深さ1/4となる位置で、50nm程度まで微細とすることが可能である。
また、冷却の温度履歴によっては、冷却過程で三次γ’相と呼ばれる最も微細なγ’相粒子が、二次γ’相の粒子間から析出する場合がある。また、後述する時効処理によっても、新たに析出する場合がある。三次γ’相は二次γ’相の析出完了後に析出し、二次γ’相よりも低温で析出するため、二次γ’相よりも平均粒子径が小さくなる。例えば、図4に示すように二次γ’相2の粒子間距離がひらく場所に三次γ’相3は析出する。そして、三次γ’相3は二次γ’相2よりも相対的に小さなものであるため、三次γ’相3と二次γ’相2の区別は、電子顕微鏡によって確認することが可能である。
なお、この三次γ’相は二次γ’相と同様に、析出硬化を付与し、材料強度を高める効果がある。しかし、析出量は二次γ’相の方が多いため、三次γ’相の析出硬化への寄与率は二次γ’相よりも小さいとされる。従って三次γ’相は必ずしも必要ではないため、本発明ではこれを規定しないものとする。なお、二次γ’相の大きさは一次γ’相の大きさの半分以下、三次γ’相は二次γ’相の大きさの半分以下となる傾向がある。
<時効処理条件>
上記の固溶化処理後には、固溶化処理時の冷却過程で生じた残留応力を除去することや、固溶化処理時の冷却中に生じた二次γ’相及び三次γ’相の析出量及び粒子の分布を適切に調節させるために、時効処理を施すことが好ましい。このときの時効処理条件は、温度が650℃〜800℃の温度範囲で、加熱保持時間は48時間以内とすることが好ましい。650℃未満の温度では拡散速度が遅いため、γ’相の析出や成長は殆ど生じず、時効処理の効果が見込めない。また温度が800℃を超えると、前述した二次γ’相の粒子が過度に粗大化し、強度が低下する可能性があるため、温度は650℃〜800℃の範囲が良い。また加熱保持時間は、作業性の観点から48時間以内とすることが好ましい。また、時効処理の回数は1回ないしは2回施しても良い。例えば、2回の時効処理を行う場合は、上記の温度範囲内で時効処理温度を変更しても良いが、その総時効処理時間は48時間以内とするのが良い。
なお、時効処理の温度は固溶化処理の温度に比べて低いため、マトリックスの結晶粒径に変化は生じず、且つ冷却過程で生じる熱応力も少ない。従って、時効処理の温度や時効処理後の冷却方法について制約はうけないが、冷却方法については作業性の観点から、強制空冷もしくは放冷が好ましい。
上記のように、好適な化学組成範囲の被熱間加工材に対して、限られた温度範囲を選択し、更に適切な冷却を行う固溶化処理の後、適切な時効処理を施すことで、本発明で規定する一次γ’相の面積率とマトリックス結晶粒度、ならびに二次γ’相の平均粒子径を有した金属組織とすることができる。この金属組織によって、本発明で規定する0.2%耐力及びクリープ強度を高いレベルで維持したNi基超耐熱合金を得ることが可能となる。特に、一次γ’相面積率が5〜15%、かつ二次γ’相平均粒子径が80〜400nmの範囲とすれば、高温での優れた0.2%耐力とクレープ破断強度の両立が可能となる。
このNi基超耐熱合金は、高温強度に特に優れていることから、航空機エンジン、発電用ガスタービン等の熱機関の用途に好適である。かかるNi基超耐熱合金を用いてタービンディスクを構成すれば熱機関の運転温度を上げることが可能となり、熱機関の高効率化に寄与する。
なお、前記の一次γ’相の面積率以下のようにして算出すればよい。
前記の時効処理(または固溶化熱処理)まで行った加工材より、試料をサンプリングし、SiC砥粒のサンドペーパーで試料を研磨し、仕上げとしてバフ研磨等を施して試料表面を鏡面状態とする。この後、王水酢酸による化学腐食もしくはシュウ酸水溶液を用いた電解腐食を施し、結晶粒界を可視化し、光学顕微鏡もしくは電子顕微鏡を使用し、観察像を得た。場合によっては、腐食をせずに走査型電子顕微鏡の反射電子を使用して観察像を得ても良い。
こうして得られた観察像を画像処理ソフトImageJを用いて二値化し、面積率を求めた。なお、一次γ’相の面積率測定には、面積200μm×135μmの観察像を3視野以上用意し、そこから平均的な面積率を算出することができる。
また、二次γ’相の平均粒子径についても、一次γ’相と同様の手法で観察像を得る。得られた観察像より、下記(1)の関係式で算出することができる。
π(d/2)=S/n…(1)
(π:円周率、d:平均粒径、S:γ’相の総面積、n:γ’相の個数)
(実施例1)
本発明の効果を大型のNi基超耐熱合金の被加工材において確認するため、2つの被加工材A及びBを用意した。被加工材AはUdimet720Liに相当する比較例のNi基超耐熱合金であり、被加工材Bは本発明の実施例となるNi基超耐熱合金である。
被加工材A及びBの形状は、直径220〜290mmで長さ1500mm以上のビレットである。なお、被加工材Aは市販されたビレットである。本発明の被加工材Bは、真空誘導溶解後にエレクトロスラグ再溶解、真空アーク再溶解の三重溶解(トリプルメルト)により作製したものである。化学組成を表1に示す。なお、表1に示した元素以外の残部はNiと不可避的不純物である。
Figure 0006120200
前記の被加工材A及びBは、熱間鍛造用の超耐熱合金のうちで、γ’相量の観点から最も熱間加工が困難とされる化学組成を有する合金であるが、被加工材Bは被加工材Aよりも特にTi量が高くγ’量が多くなったNi基超耐熱合金であり、熱間加工性に乏しく難加工性の合金である。
先ず、上記の表1に示す被加工材Bのインゴット(約1トン)を、前記のビレットに加工を行った。被加工材BのNi基超耐熱合金のγ’相固溶温度は約1160℃である。
先ず、均質化熱処理として、1180℃で30時間にわたり保持して加熱した後、0.03℃/秒の冷却速度で室温まで冷却した。次に、1150℃で60時間にわたり保持して加熱した後、0.03℃/秒の冷却速度で室温まで冷却する熱処理を行って被加工材とした。
被加工材を、1100℃で1.33の熱間加工比で据え込み鍛造を行った後、1150℃に昇温し、5時間保持する再加熱工程を行って再結晶を促進させた。次いで、この再加熱させた被加工材を、1100℃まで0.03℃/秒の冷却速度で冷却した後、φ440mm相当の直径まで戻す鍛伸作業を行った。
更に、前記の鍛伸した被熱間加工材を、再度、1150℃に加熱して5時間保持して、再結晶を促進させた後、1100℃まで0.03℃/秒の冷却速度で冷却し、そして、2回目となる1.33の熱間加工比の据え込み鍛造を実施した。
その後は、1回目の据え込み鍛造後の手順と同様に、1150℃に再加熱して5時間の保持を行い、次いで1100℃まで0.03℃/秒の冷却速度で冷却した後、φ440mm相当の直径まで戻す2回目の鍛伸作業を行った。
更に1150℃に加熱して5時間保持した後、1100℃まで0.03℃/秒の冷却速度で冷却し、今度は、最終的な寸法が約φ290mm×1600mmLになるまで鍛伸作業を行って熱間鍛造材(ビレット)とした。
以上の鍛造工程中において、材料を1150℃に加熱した回数は、計4回である。この鍛造過程中で実施する1150℃の加熱処理により、金属組織の再結晶が促進され、その結果、熱間加工性は良好な状態を維持し、特に加工がより難しい加工初期、すなわち不均質な鋳造凝固組織を有するインゴットの熱間加工を行う段階であっても、著しい表面割れを殆ど伴わず、また内部割れは一切生じずに、熱間加工を進めてビレットを製造することができた。被加工材A及びBのビレットの直径Dの表面側から1/4の深さに位置する断面の金属組織観察を図1に示す。図1に示すように、被加工材Bは難加工性のNi基超耐熱合金ながら、本発明により均質な再結晶組織となっていることがわかる。なお被加工材Bの熱間加工比はトータルで約12.5である。
次に被加工材A及びBのビレットを用いて、表2に示す条件で固溶化処理と時効処理を行った。時効処理後のビレットの直径Dの表面側から1/4の深さに位置する断面の金属組織観察用の試験片と650℃での0.2%耐力測定用試験片及び試験温度725℃、試験荷重630MPaの条件下のクリープ試験片を採取して、それぞれ金属組織観察及び機械的特性の試験に供した。被加工材Aを素材とした試験片はNo.A−1及びA−2とし、被加工材Bを素材とした試験片はNo.B−1及びB−2とした。
なお、一次γ’相の面積率測定と二次γ’相の平均粒子径の測定は、前記した試験方法を適用し、650℃での0.2%耐力測定は、平行部の径が直径6.35mmで標点距離が25.4mmとした引張試験片を用いて、ASTM E21に準拠して実施した。試験温度725℃、試験荷重630MPaの条件下のクリープ試験については、平行部の径が直径6.35mmで標点距離が25.4mmとしたクリープ試験片を用いて、ASTM E139に準拠して実施した。これらの結果を表3に示す。
Figure 0006120200
Figure 0006120200
表3の結果より、本発明で規定する化学組成を有し、本発明で規定する金属組織を呈するNi基超耐熱合金は、0.2%耐力、クリープ破断時間が比較例のNi基超耐熱合金と比較して、優れた結果が得られていることが分かる。特に、試験温度725℃、試験荷重630MPaの条件下のクリープ試験結果では、飛躍的に特性が向上していていることが分かる。
(実施例2)
次に、上記の実施例1で示した固溶化処理前のビレット(被加工材)を用いて、ホットダイ鍛造により、タービンディスクを製造した。被加工材A(Udimet720Li相当合金)及び被加工材B(本発明)のビレットは、機械加工により、寸法φ203.2mm×400mmLの形状・寸法に成形した。
続いて、実用製品と同等の寸法を有するパンケーキ状のディスク材を作製する以下の成形作業を行った。被加工材A及びBを大気炉にて1100℃まで加熱した後、金型温度を900℃とした自由鍛造プレス機にて歪み速度0.01/秒の条件下で80%の圧下を加えることで、外径約470mm、高さ80mmのパンケーキ状ディスクへと成形し、ディスク状に成形した熱間鍛造材を被加工材A、Bに対応してそれぞれA’及びB’とした。その外観写真を図2に示し、以下の表4に鍛造工程における被加工材の加熱温度と鍛造終了時のディスク表面温度を示す。図2に示すように問題なくディスク状に成形された。
ディスク状に成形した熱間鍛造材A’及びB’に対して、さらに表5に示す固溶化処理と時効処理を行った。固溶化処理と時効処理を経て得られた熱間鍛造材をA’−1、A’−2及びB’−1、B’−2、B’−3、B’−4、B’−5とした。これらの金属組織、0.2%耐力及びクリープ強度を以下のようにして評価した。なお、一次γ’相の面積率測定、二次γ’相の平均粒子径の測定、650℃での0.2%耐力測定、試験温度725℃、試験荷重630MPaの条件下のクリープ試験については、前記の実施例1で示した試験方法と同じとした。その結果を表6に示す。加えて、表6には、被熱間加工材Bに類似する化学組成を有したNi基超耐熱合金として、前記の非特許文献2のデータも従来例として併せて示す。
Figure 0006120200
Figure 0006120200
Figure 0006120200
表6の結果より、本発明で規定する化学組成を有し、本発明で規定する金属組織を呈するNi基超耐熱合金は、0.2%耐力、クリープ破断時間が比較例のNi基超耐熱合金と比較して、優れた結果が得られていることが分かる。特に、試験温度725℃、試験荷重630MPaの条件下のクリープ試験結果では、本発明が、比較例の結果に対して飛躍的に特性が向上していることは勿論のこと、高い特性を有している従来例の結果に対してもこれを大きく上回る特性が得られていることが分かる。
特に高温環境中で、高強度と一定の応力を負荷した際、破断寿命(時間)が長いことが求められるタービンディスク用の特性として、十分な特性が得られていることが分かる。
なお、固溶化処理及び時効処理後の被加工材A’−1及びB’−1、B’−3、B’−5の金属組織写真を図3に示す。図3に示すように、一次γ’相1は大きさを維持したままの形態であることが分かる。また、図4に示すように、本発明のB’−1〜B’−5は、微細な二次γ’相2と更に微細な三次γ’相3が分散していることが分かる。
以上の結果から、公知例に対して、特にTi量とB,Zr量を高めた好適な化学組成範囲の被加工材に対して、熱処理を施すことで、特定の一次γ’相の面積率とマトリックス結晶粒度、ならびに二次γ’相の平均粒子径を有した金属組織を作り出すことが出来、この金属組織によって、同じく特定の0.2%耐力及びクリープ強度を高いレベルで維持したNi基超耐熱合金を得ることが可能となった。
このことは、従来にない優れた高温強度を発揮する組成範囲及び組織を新たに見出したと言え、この発明を適用することで、熱機関の高効率化に寄与することが期待される。
1 一次γ’相
2 二次γ’相
3 三次γ’相

Claims (3)

  1. 質量%で、C:0.005〜0.020%、Al:2.0〜2.5%、Ti:6.25〜6.50%、Cr:13〜15%、Co:22〜28%、Mo:1.5〜3.5%、W:0.5〜2.0%、B:0.010〜0.035%、Zr:0.015%〜0.060%、Mg:0〜0.01%、Fe:0〜5%、Ta:0〜3%、Nb:0〜3%、残部はNi及び不可避的不純物からなる組成を有し、
    断面組織観察における、結晶粒度がASTM No.7.0以上、一次γ’相の面積比率が5〜25%、二次γ’相の平均粒子径が400nm以下であり、
    且つ、650℃での0.2%耐力が1050MPa以上、試験温度725℃、試験荷重630MPaの条件下のクリープ試験において、クリープ破断時間が350時間以上の機械的性質を有することを特徴とするNi基超耐熱合金。
  2. 一次γ’相面積率が5〜15%、かつ二次γ’相平均粒子径が80〜400nmであることを特徴とする請求項1に記載のNi基超耐熱合金。
  3. 請求項1または2に記載のNi基超耐熱合金を用いたタービンディスク。

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CN111549259A (zh) * 2020-05-25 2020-08-18 中国科学院金属研究所 一种镍钴基高温合金涡轮盘及其制备方法
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