JP2016069381A - 抗真菌組成物 - Google Patents

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Abstract

【課題】 より多くの形態での使用が可能である抗真菌組成物を提供する。【解決手段】 粒径が1nm以上100nm以下であるハロゲン化銀からなるナノ粒子と、ハロゲン化銀を構成するハロゲンと同元素のハロゲン化物イオンと、少なくとも1種の水溶性高分子と、カルボキシル基を有する有機酸および/またはその塩とを含み、ハロゲン化銀中の銀とハロゲン化物イオンとのモル比が1:1〜1:1000であることを特徴とする抗真菌組成物。【選択図】図1

Description

本発明は、ハロゲン化銀ナノ粒子を含む抗真菌組成物に関する。
近年、各分野において、衛生面を重視する意識が高まる傾向にあり、様々な抗菌製品が開発されているが、カビなどの真菌に対する製品の開発はあまり進んでいないのが実情である。その原因として、細菌が核を持たない原核生物であるのに対し、真菌は人間と同じ核を持つ真核生物であるため、細胞毒性の低い薬剤が非常に限られていること、キチン質からなる強固な細胞壁をもつため、薬剤が細胞内部まで到達しにくいこと、などが挙げられる。また、真菌には、拭き掃除などで比較的簡単に除去できる表在性真菌のほか、風呂場のゴムパッキンに生えるクロカビや、皮下組織に生息する白癬菌など、除去が難しい深い部分に生息する深部表在性真菌が知られており、後者については未だ開発が充分なされていない。
そこで、これらの問題を解決する方法として、マグネシウム、カルシウム、ストロンチウム、アルミニウム、マンガン、ニッケル、銅、及び、亜鉛からなる群の中から選ばれた2種以上の金属の難溶性オルトリン酸複塩に0.5〜5.0重量%の銀を担持させた抗菌・抗カビ噴霧剤や(特許文献1)、無機多孔質に銀や銅を担持させた水虫治療薬などが提案されている(特許文献2)。
特開平7−309706号公報 特開平6−009412号公報
特許文献1、2においては、いずれも抗菌剤として公知である銀を用いているが、いずれも粒径が大きいため、噴霧剤として用いるにはノズルがつまる、などの問題があり、使用形態が限定されていた。
そこで本発明は、より多くの形態での使用が可能である抗真菌組成物を提供するものである。
より多くの形態での使用を可能とするためには、抗真菌剤として作用する成分をナノサイズとすることが考えられるが、このような大きさとすると、分散が不安定になる傾向がある。本発明者は、鋭意研究の結果、抗真菌成分としてナノサイズの微粒子を用いながらも、分散安定性に優れる組成を見出した。さらに、本発明者は、当該組成は抗真菌作用について持続性、即効性にも優れることも見出した。
すなわち第1の発明は、粒径が1nm以上100nm以下であるハロゲン化銀からなるナノ粒子と、前記ハロゲン化銀を構成するハロゲンと同元素のハロゲン化物イオンと、少なくとも1種の水溶性高分子と、カルボキシル基を有する有機酸および/またはその塩とを含み、前記ハロゲン化銀中の銀と前記ハロゲン化物イオンのモル比が1:1〜1:1000であることを特徴とする抗真菌組成物である。
また第2の発明は、上記第1の発明において、前記抗真菌組成物が、界面活性剤、保湿剤、溶媒、および抗酸化剤からなる群から選ばれる少なくとも1種をさらに含むことを特徴とする抗真菌組成物である。
本発明によれば、より多くの形態での使用が可能である抗真菌組成物を提供することが出来る。
実施例1で得られた抗真菌組成物の透過型電子顕微鏡の画像である。
以下、本発明の抗真菌組成物の1つの実施形態について詳述する。本実施形態の抗真菌組成物は、ハロゲン化銀からなるナノ粒子と、ハロゲン化物イオンと、水溶性高分子と、カルボキシル基を有する有機酸(以下、単に有機酸ともいう)および/またはその塩とを含む。
本実施形態の抗真菌組成物は、例えば、銀塩と、ハロゲン化物と、水溶性高分子と、有機酸および/またはその塩とを溶液中で混合することにより製造することができる。銀塩とハロゲン化物とを混合することで銀塩とハロゲン化物とが反応し、ハロゲン化銀が生成される。各成分の割合は特に限定されないが、生成されるハロゲン化銀中に含有される銀とハロゲン化物イオンとのモル比が1:1〜1:1000となるように銀塩とハロゲン化物の比率(銀塩を構成する銀イオンとハロゲン化物を構成するハロゲン化物イオンの比率)が設定されることが好ましい。
なお、製造方法は当該方法には限定されず、例えば既に得られているハロゲン化銀ナノ粒子を含む組成物にハロゲン化物イオン、水溶性高分子、有機酸および/またはその塩を添加するなどして調製されるようにしてもよい。
本実施形態の抗真菌組成物に含まれるハロゲン化銀の殺菌性については従来から知られており、様々な殺菌組成物として利用されている。本実施形態では、その中でも非常に粒子径の小さい1nm以上100nm以下のナノ粒子状のものが利用できる。また、少量でも効率よく抗真菌性を発揮するようにする観点から、ハロゲン化銀ナノ粒子の粒子径は小さいほど好ましい。また、真菌の堅い細胞壁に浸透しやすくなる観点からも、ハロゲン化銀ナノ粒子の粒子径は小さいほど好ましい。一方で、粒子径が1nm未満であるとハロゲン化銀の物質としての安定性が低下する。そのため、良好な抗真菌性と良好な安定性とを得るために、ハロゲン化銀ナノ粒子の粒子径は、10nm未満1nm以上のシングルナノサイズであることがより好ましい。なお、当該粒子径は、例えば銀塩とハロゲン化物とを反応させるときの銀イオンとハロゲン化物イオンとの割合を調整するなどして制御することができる。また、ハロゲン化銀は結晶性が低く、低温での合成では結晶性が低いアモルファスな結晶が合成され、高温での合成においては結晶性が良いナノ粒子を得ることができる。本実施形態においてはいずれの結晶も使用することができ、特に限定されない。
上述のとおり、ハロゲン化銀ナノ粒子は、例えば銀塩とハロゲン化物とを反応させることにより得ることができる。
銀塩としては、硝酸銀、亜硝酸銀、塩素酸銀、過塩素酸銀、酢酸銀及び硫酸銀などが挙げられ、ハロゲン化物としては、塩化ナトリウム、塩化カリウム、ヨウ化カリウム、塩化リチウム、塩化銅(II)、塩化銀、フッ化塩素などが挙げられるが、これらの組合せについては、実際に使用したいハロゲン化銀に併せて自由に選択する事ができる。
本実施形態の抗真菌組成物に関する上述のとおり例示した調製において、銀塩とハロゲン化物の比率については、ハロゲン化物が銀塩に対し、化学量論的に過剰であることが望ましい。具体的には、本実施形態の抗真菌組成物中に存在するハロゲン化銀中の銀と、ハロゲン化物イオン(銀イオンと反応せずに組成物中にイオンとして存在しているハロゲン化物イオン)とのモル比が、1:1〜1:1000となるように、銀塩を構成する銀イオンと、ハロゲン化物を構成するハロゲン化物イオンのモル比を設定することが好ましい。特に、本実施形態においては、銀イオンとハロゲン化物イオンとの間のモル比の差が大きくなるほど粒子径の小さいハロゲン化銀ナノ粒子が得られるため好ましい。
1:1よりもハロゲン化物イオンの割合が小さくなると、組成物の調製において全てのハロゲン化物イオンが銀イオンと反応し、ハロゲン化銀ナノ粒子の周囲に後述の電気二重層が形成されなくなる。その結果、ハロゲン化銀ナノ粒子のゼータ電位が低下し、粒子が凝集して沈降するか、或いは粒子同士が結合して粒子径が大きくなって沈降するなどして、ハロゲン化銀ナノ粒子の分散安定性が低下する。一方、1:1000よりもハロゲン化物イオンの割合が多くなると、ハロゲン化物イオンが過剰になりすぎて、銀と錯体を形成してしまう。
なお、本明細書でいうハロゲン化物イオンとは、フッ化物イオン(F-)、塩化物イオン(Cl-)、臭化物イオン(Br-)、ヨウ化物イオン(I-)、アスタチン化物イオン(At-)などが挙げられる。
また、組成物の調製において銀塩の溶液とハロゲン化物の溶液を混合する工程を含む場合には、両液の接触時間が短いほど粒子径の小さいハロゲン化銀ナノ粒子が得られるため、当該工程をできるだけ短時間で行うことが好ましい。
ここで、本実施形態でハロゲン化銀ナノ粒子の周囲に形成される電気二重層について説明する。ハロゲン化物は溶液中ではハロゲン化物イオンとして存在しており、銀塩が水に溶解してできた銀イオンと反応してハロゲン化銀のナノ粒子を生成する。生成されたハロゲン化銀ナノ粒子は溶液中に存在する過剰のハロゲン化物イオンを吸着してマイナスの電荷を帯び、さらに吸着されたハロゲン化銀イオンは過剰のハロゲン化物イオンの対イオンを吸着する。これによりハロゲン化銀ナノ粒子の周囲には電気二重層が形成される。当該電気二重層がその周囲に形成されたハロゲン化銀ナノ粒子は、高いゼータ電位を有することで、分散安定化する。
本実施形態においては、この分散安定化したハロゲン化銀ナノ粒子を、分散剤である水溶性高分子が保護している。また、有機酸および/またはその塩がハロゲン化銀ナノ粒子の凝集を抑制する。これにより、ハロゲン化銀ナノ粒子の分散安定性を極めて高めることができるので、粒子サイズが数nmであっても、長期間、ハロゲン化銀ナノ粒子の凝集を抑制することができる。
水溶性高分子は、ハロゲン化銀ナノ粒子の分散性を上げるものであれば特に制限はないが、一例として、ヒドロキシプロピルセルロース、ポリビニルピロリドンおよびポリビニルアルコールなどの水溶性高分子が挙げられる。これらの水溶性高分子は、様々な分子量のものがあり、いずれも使用することができるが、分子量が高くなるに従い、粒径の小さいハロゲン化銀ナノ粒子が得られるため、500以上の分子量の水溶性高分子が好適に用いられる。
カルボキシル基(-COOH)を有する有機酸および/またはその塩としては、特に制限はないが、クエン酸、乳酸、リンゴ酸、酒石酸、コハク酸、アスコルビン酸、グリコール酸や、これらの塩などのオキシカルボン酸が好適に挙げられ、中でもクエン酸がより好適に用いられる。
本実施形態で分散安定なハロゲン化銀ナノ粒子を含む分散液を調製する場合、ハロゲン化銀ナノ粒子の凝集を防止することが重要となる。ハロゲン化銀ナノ粒子の凝集は粒子が有するゼータ電位に大きく影響されるため、有機酸および/またはその塩を用い、分散液のpHを酸性側にし、ハロゲン化銀ナノ粒子のゼータ電位を高くすることで、凝集を抑制できる。本実施形態において、水溶性高分子および有機酸および/またはその塩の割合は特に限定されず、適宜設定できるが、有機酸および/またはその塩の添加量は、水溶液のpHを2.0〜6.0に調整する量であることが好ましい。また、ハロゲン化銀ナノ粒子の粒子径を制御するためには、ハロゲン化銀ナノ粒子の主成分である銀イオンの溶液中からの供給を、如何に制御するかが重要となる。つまり、ハロゲン化銀ナノ粒子の合成時に反応に寄与せず組成物中に残っている銀イオンや、経時変化により、ナノ粒子から溶出してきた銀イオンなどによるナノ粒子の粒子成長を如何に阻害するかが重要となる。有機酸および/またはその塩は銀イオンと錯体を形成し安定化しやすいため、上述の銀イオンが粒子成長に関与するのを阻害できる。このうち、オキシカルボン酸、特にクエン酸は、銀イオンと錯体を形成し安定化しやすい。従って、pH調整剤としてオキシカルボン酸(より好ましくはクエン酸)を用いることが、数nmの極めて小さい粒子径で、且つ、分散安定性に優れたハロゲン化銀ナノ粒子を合成する上で、より好適である。
上記の各成分を混合するなどして得られた本実施形態の抗真菌組成物は、その形態については特に限定されず、例えば溶液状以外にも、ゾル、ゲルなど、組成物が流動性を有する態様とすることができる。
本実施形態の抗真菌組成物は、界面活性剤、溶媒、および抗酸化剤からなる群から選ばれる少なくとも1種をさらに含んでいてもよい。これらの成分は、通常、銀塩、ハロゲン化物、水溶性高分子、有機酸および/またはその塩とを溶液中で混合してハロゲン化銀ナノ粒子を生成させた後に組成物中に添加することができるほか、これに限定されず、例えばハロゲン化銀ナノ粒子を生成する前に添加してもよい。
界面活性剤としては、イオン性界面活性剤、非イオン性界面活性剤など適宜利用できるが、刺激性の観点から非イオン性の界面活性剤が好ましい。非イオン性界面活性剤の例としては、ポリオキシアルキルエーテル、グリセリン脂肪酸エステル、有機酸モノグリセリド、ポリグリセリン脂肪酸エステル、プロピレングリコール脂肪酸エステル、ポリグリセリン縮合リシノレイン酸エステル、ソルビタン脂肪酸エステル、ショ糖脂肪酸エステル、ポリオキシエチレン脂肪酸エステル、ポリオキシエチレンソルビタン脂肪酸エステルなどが挙げられる。界面活性剤を配合すると、微細なミセルの状態で本実施形態の抗真菌組成物が、皮膚表面にまんべんなく行き渡りやすくなり、さらに有効成分であるハロゲン化銀のナノ粒子が、表皮細胞に浸透しやすくなるため、白癬菌のように、角質や皮下組織に生息する深部表在性真菌と接触しやすくなる。
また本実施形態の抗真菌組成物を水虫治療剤などに用いる場合、保湿剤などを添加してもよい。保湿剤としては、セラミド類、フィトスフィンゴシンなどの各種角質細胞間脂質;ヒアルロン酸ナトリウムなどのヒアルロン酸塩とその酸誘導体;ポリプロピレングリコール、ポリエチレングリコール、エチルへキサンジオール、ヘキシレングリコール、グリセリン、プロピレングリコール、ソルビトール、ヘキサンジオール、カプリルグリコールなどの各種のポリオールが挙げられる。これらのうちでセラミド類やフィトスフィンゴシンは、優れた皮膚に対する潤いを保つ作用を有しており、皮膚のキメを整えるので好ましい。中でも、セラミド類は、損傷を受けた皮膚に特に必要とされる物質であるため好ましい。
溶媒としては、水のほか、濡れ性等の向上のために、エタノール及びイソプロパノールのようなアルコール; ジエチレングリコールモノメチルエーテル、ジエチレングリコールブチルエーテル、ジエチレングリコールモノエチルエーテル、及びジエチレングリコールジブチルエーテルのようなグリコールエーテル; ポリエチレングリコール−300及びポリエチレングリコール−400のようなポリエチレングリコール; プロピレングリコール及びグリセリンのようなグリコール; 2−ピロリドン及びN−メチル− 2−ピロリドンのようなピロリドン; グリセロールホルマル; ジメチルスルホキシド; ジブチルセベケート; ポリソルベート80のようなポリオキシエチレンソルビタンエステル; 及びこれらの混合物などの有機溶媒を添加してもよい。
さらに本実施形態の抗真菌組成物の劣化を防止するために、抗酸化剤が好適に用いられてもよい。具体的には、亜硫酸水素ナトリウム、亜硫酸ナトリウム、メタ亜硫酸水素ナトリウム、チオ硫酸ナトリウム、ホルムアルデヒドスルホキシル酸ナトリウム、l − アスコルビン酸、エリトルビン酸、アセチルシステイン、システイン、モノチオグリセロール、チオグリコール酸、チオ乳酸、チオ尿素、ジチオスレイトール、ジチオエリスレイトール、グルタチオン、パルミチン酸アスコルビル、ブチル化ヒドロキシアニソール、ブチル化ヒドロキシトルエン、ノルジヒドログアヤレチック酸、没食子酸プロピル、α − トコフェロール、及びこれらの混合物などから適宜選択できる。
このようにして得られた抗真菌組成物は、様々な形態、方法で使用することができる。
例えば、上述のように、風呂場などのクロカビに使用する場合は、スプレーなどに入れて直接カビに噴霧する他、まだクロカビが生えていない場所に事前に噴霧しておくことで、防カビ効果が発揮できる。本実施形態の抗真菌組成物は、ハロゲン化銀のナノ粒子を含んで構成されているため、噴霧されたハロゲン化銀がその場に留まり、長期間、効果を持続するからである。
また別の例として、水虫などの外用薬として用いる場合、スプレーなどに入れて患部に直接分蒸する他、ガーゼや不織布等に含浸させて貼付してもよいし、ワセリン、パラフィン、シリコン、プラスチベース、植物油、ミツロウ、ラノリンなど、公知の基剤と混ぜて軟膏として用いてもよい。さらに、本実施形態に係るハロゲン化銀ナノ粒子は、抗真菌性の他、殺菌性も有しているため、ブーツや革靴など、通気性が悪いような靴に噴霧したり、靴の中敷に含浸させて使用することで、水虫予防になる他、細菌が汗などを分解することで発生する臭いについても防止する事ができる。この時、マスキング剤などの消臭剤と併用することで、消臭性を向上させることができる。
本実施形態の抗真菌組成物が効果を示す真菌としては、例えば、Trichophyton rubrum・Trichophyton mentagrophytes・Trichophyton tonsurans・Microsporum canis・Microsporum gypseum・Trichophyton verrucosum などの白癬菌や、 Aspergillus niger ・ Aspergillus ochraceus ・Aspergillus oryzaeなどのコウジカビ、食品などに生えるEupenicillium属、Hailer属、Penicilliopsis属、Talaromyces属、Trichocoma属に属するアオカビ、JISの抗カビ試験で指定されているEurotium tonophilum、Penicillium citrinum、Penicillium pinophilum、Rhizopus oryzae、Cladosporium cladosporioides、Aureobasidium pullulans、Trichoderma virens、Chaetomium globosum、Myrothecium verrucariaなどが挙げられるが、これに限るものではない。
以上、本実施形態によれば、より多くの形態での使用が可能である抗真菌組成物を提供することが出来る。例えば、有効成分の一つとしてハロゲン化銀という無機化合物のナノ粒子を用いるため、噴霧剤などの使用形態としたときにノズル詰まりなどの問題が生じがたい。また、使用時に広範囲に噴霧することができ、噴霧後もその場に長く留まり効果を持続することができる。
また、本実施形態の抗真菌組成物においては、上述のハロゲン化銀を構成しているハロゲン元素と同一種類のハロゲン化物イオンを含有している。当該ハロゲン化物イオンはハロゲン化銀ナノ粒子に吸着されており、当該ハロゲン化物イオンの吸着によりハロゲン化銀ナノ粒子の周囲に電気二重層が形成されており、その電気二重層が周囲に形成されたハロゲン化銀ナノ粒子を水溶性高分子で保護する。さらに本実施形態の抗真菌組成物に含有される有機酸および/またはその塩がハロゲン化銀ナノ粒子の凝集を抑制する。よって、本実施形態によれば、含有されるハロゲン化銀ナノ粒子の分散性に優れた抗真菌組成物が得られる。ナノ粒子の状態でハロゲン化銀粒子が分散していることで、少量でも効果的に抗真菌効果が得られる。
また、本実施形態の抗真菌組成物において、有機酸および/または塩としてクエン酸などのオキシカルボン酸を含有することで、ハロゲン化銀ナノ粒子が再凝集するのをより抑制することができるため、より長期間、性能を維持することができる。
次に、実施例を挙げて本発明をより具体的に説明する。ただし、本発明はこれらの実施例のみに限定されるものではない。
(実施例1)
0.8Mのヨウ化カリウム溶液320 mL(純度KI 99%(和光純薬製))に対し、ポリビニルピロリドン(Across organics製、分子量3500)を1 vol%、さらに、クエン酸(純度98%(和光純薬製))を0.02 %添加し、完全溶解するまで攪拌した。別の容器に、0.5Mの硝酸銀溶液50 mL(純度99.8%(和光純薬製))を、遮蔽容器内で作製した。銀イオン:ヨウ化物イオンのモル比率が1:10になるように設定して上記2つの溶液を瞬時に攪拌混合し、実施例1の抗真菌組成物を得た。ここで、得られた抗真菌組成物に含まれるヨウ化銀ナノ粒子の粒子径をゼータ電位・粒経測定システム(大塚電子製、レーザードップラー法(動的・電気泳動光散乱法))により測定したところ、この時の平均粒子径は4.2nmであった。なお、ここでいう平均粒子径とは、体積平均粒子径のことをいう。
さらに、このヨウ化銀ナノ粒子組成物を透過型電子顕微鏡(日本電子社製JEM-2100)にて観察した。その写真を図1に示す。
(実施例2)
実施例1で得られた抗真菌組成物を1.0wt%、ヨウ化カリウム(純度KI 99%(和光純薬製))0.5wt%、クエン酸1水和物(純度98%(和光純薬製))1.0wt%、ポリビニルピロリドン(Across organics製、分子量3500)0.1wt%、残りは純水として混合し、実施例1と比較してヨウ化物イオンに対するヨウ化銀の割合が低い抗真菌組成物を実施例2として作成した。この組成物の銀イオン:ヨウ化物イオンのモル比率(実施例1の溶液混合時における銀イオン:実施例1の溶液混合時におけるヨウ化物イオンおよび実施例2で新たに添加されたヨウ化カリウム由来のヨウ化物イオンの和)は1:56であった。含有されるヨウ化銀ナノ粒子の平均粒子径は3.8nmであった。
(実施例3)
実施例1で得られた抗真菌組成物を1.0wt%、ヨウ化カリウム(純度KI 99%(和光純薬製))1wt%、クエン酸1水和物(純度98%(和光純薬製))0.1wt%、ポリビニルピロリドン(Across organics製、分子量3500)0.1wt%、残りは純水として混合し、実施例1と比較してヨウ化物イオンに対するヨウ化銀の割合が低い抗真菌組成物を実施例3として作成した。この組成物の銀イオン:ヨウ化物イオンのモル比率(実施例1の溶液混合時における銀イオン:実施例1の溶液混合時におけるヨウ化物イオンおよび実施例3で新たに添加されたヨウ化カリウム由来のヨウ化物イオンの和)は1:100であった。含有されるヨウ化銀ナノ粒子の平均粒子径は2.5nmであった。
(実施例4)
実施例1で得られた抗真菌組成物を0.33wt%、ヨウ化カリウム(純度KI 99%(和光純薬製))3wt%、クエン酸1水和物(純度98%(和光純薬製))0.5wt%、ポリビニルピロリドン(Across organics製、分子量3500)0.1wt%、残りは純水として混合し、実施例1と比較してヨウ化物イオンに対するヨウ化銀の割合が低い抗真菌組成物を実施例4として作成した。この組成物の銀イオン:ヨウ化物イオンのモル比率(実施例1の溶液混合時における銀イオン:実施例1の溶液混合時におけるヨウ化物イオンおよび実施例4で新たに添加されたヨウ化カリウム由来のヨウ化物イオンの和)は1:812であった。含有されるヨウ化銀ナノ粒子の平均粒子径は1.3nmであった。
(比較例1)
ヨウ化カリウム(純度KI 99%(和光純薬製))3wt%、クエン酸1水和物(純度98%(和光純薬製))0.1wt%、ポリビニルピロリドン(Across organics製、分子量3500)0.1wt%、残りは純水とし、ヨウ化銀を含まない溶液を作成した。
(比較例2)
ヨウ化カリウム(純度KI 99%(和光純薬製))0.5wt%、クエン酸1水和物(純度98%(和光純薬製))1.0wt%、ポリビニルピロリドン(Across organics製、分子量3500)0.1wt%、残りは純水とし、ヨウ化銀を含まない溶液を作成した。
(比較例3)
ヨウ化カリウム(純度KI 99%(和光純薬製))1.0wt%、クエン酸1水和物(純度98%(和光純薬製))0.1wt%、ポリビニルピロリドン(Across organics製、分子量3500)0.1wt%、残りは純水とし、ヨウ化銀を含まない溶液を作成した。
(比較例4)
ヨウ化カリウム(純度KI 99%(和光純薬製))3.0wt%、クエン酸1水和物(純度98%(和光純薬製))0.5wt%、ポリビニルピロリドン(Across organics製、分子量3500)0.1wt%、残りは純水とし、ヨウ化銀を含まない溶液を作成した。
(比較例5)
実施例1で得られた抗真菌組成物を0.1wt%、ヨウ化カリウム(純度KI 99%(和光純薬製))1.4wt%、クエン酸1水和物(純度98%(和光純薬製))0.1wt%、残りは純水とし、ヨウ化銀の割合が低い組成物を作成した。この組成物の銀イオン:ヨウ化物イオンのモル比率(実施例1の溶液混合時における銀イオン:実施例1の溶液混合時におけるヨウ化物イオンおよび比較例5で新たに添加されたヨウ化カリウム由来のヨウ化物イオンの和)は1:1250であった。ヨウ化銀ナノ粒子の存在は確認できなかった。
(防カビ試験方法)
真菌は、PDA斜面培地にて培養を行った、白癬菌(Trichophyton mentagrophytes)、を用いた。白癬菌が培養された試験管に、湿潤剤添加滅菌水(0.005% スルホこはく酸ジオクチルナトリウム水溶液)を10ml入れ、白金耳で胞子をかきとった。得られた液を滅菌ガーゼでろ過を行い、胞子が106個/mlになるように湿潤剤添加滅菌水で調整を行い、胞子懸濁液を作成した。48穴マルチプレートに実施例、比較例の各組成物0.5mlと、GP培地0.5mlを入れた。さらに、作成した胞子懸濁液0.1mlを添加し、28℃で1週間培養を行った後、判定を行った。コントロールは、GP培地1mlに胞子懸濁液0.1mlを添加し、同様に培養、判定を行った。判定は、肉眼による真菌の発育の有無により行った。結果を表1に示す。
以上の結果から、すべての実施例で、白癬菌の生育はみられなかったのに対し、有効成分であるヨウ化銀が含まれていない比較例1では白癬菌の生育がみられた。このことから、本発明の抗真菌組成物は、高い抗真菌性を有する事が確認できた。
(防カビ試験方法)
真菌は、PDA斜面培地にて培養を行ったクロコウジカビ(Aspergillus niger)、アオカビ(Penicillium pinophilum)、クモノスカビ(Rhizopus oryzae)を用いた。各菌が培養された試験管に、湿潤剤添加滅菌水(0.005% スルホこはく酸ジオクチルナトリウム水溶液)を10ml入れ、白金耳で胞子をかきとった。得られた液を滅菌ガーゼでろ過を行い、胞子が106個/mlになるように湿潤剤添加滅菌水で調整を行い、胞子懸濁液を作成した。48穴マルチプレートに実施例4、比較例4の各組成物0.5mlと、GP培地0.5mlを入れた。さらに、作成した胞子懸濁液0.1mlを添加し、28℃で1週間培養を行った後、判定を行った。コントロールは、GP培地1mlに胞子懸濁液0.1mlを添加し、同様に培養、判定を行った。判定は、肉眼による真菌の発育の有無により行った。結果を表2に示す。
表1、表2から理解できるとおり、試験に供したすべての実施例で、いずれの真菌についても生育はみられなかったのに対し、有効成分であるヨウ化銀が含まれていない比較例では真菌の生育がみられた。このことから、本発明の抗真菌組成物は、高い抗真菌性を有する事が確認できた。
(防カビ試験方法(定量性試験))
真菌は、PDA斜面培地にて培養を行った、白癬菌(Trichophyton mentagrophytes)、クロカビ(Cladosporium cladosporioides)、アオカビ(Penicillium pinophilum)、クモノスカビ(Rhizopus oryzae)を用いた。各菌が培養された試験管に、湿潤剤添加滅菌水(0.005% スルホこはく酸ジオクチルナトリウム水溶液)を10ml入れ、白金耳で胞子をかきとった。得られた液を滅菌ガーゼでろ過を行い、胞子が106個/mlになるように湿潤剤添加滅菌水で調整を行い、胞子懸濁液を作成した。実施例、コントロールの各組成物1.0mlに胞子懸濁液0.1mlを混合し、一定時間攪拌を行った。各時間後、SCDLP培地により10段階希釈系列を作成した。PDA培地による平板培養法により、生菌数を測定した。結果を表3に示す。
以上の結果から、すべての真菌において、30分で生菌数が検出限界以下になることが確認できた。このことから、本発明の抗真菌組成物は、殺カビ効果があることも確認できた。

Claims (2)

  1. 粒径が1nm以上100nm以下であるハロゲン化銀からなるナノ粒子と、
    前記ハロゲン化銀を構成するハロゲンと同元素のハロゲン化物イオンと、
    少なくとも1種の水溶性高分子と、
    カルボキシル基を有する有機酸および/またはその塩とを含み、
    前記ハロゲン化銀中の銀と前記ハロゲン化物イオンとのモル比が1:1〜1:1000であることを特徴とする抗真菌組成物。
  2. 界面活性剤、保湿剤、溶媒、および抗酸化剤からなる群から選ばれる少なくとも1種をさらに含むことを特徴とする請求項1に記載の抗真菌組成物。
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