JP2009196986A - 歯磨き組成物 - Google Patents

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Abstract

【課題】カテキン類を組成物中に安定に保持して、変色を抑制し、使用感の良好な歯磨き組成物の提供。
【解決手段】次の成分(A)、(B)、(C)及び(D):
(A)カテキン類
(B)カテキン類と水不溶性の複合体を形成する水溶性ポリマー(以下ポリマーAという)
(C)リンゴ酸、クエン酸、フィチン酸、乳酸、コハク酸、酒石酸、フマル酸及びこれらの塩から選ばれる酸又はその塩
(D)水
を含有する歯磨き組成物。
【選択図】なし

Description

本発明は、カテキン類を含む歯磨き組成物に関する。
むし歯や歯周病は、口腔内細菌が原因であることが知られている。従って、むし歯や歯周病を予防するために、口腔用組成物に殺菌剤を配合し、口腔内細菌を殺菌もしくはその活性を抑えることが一般的である。特に近年、天然志向が高まる中、殺菌剤として天然物由来の成分が注目されている。例えば、緑茶抽出物及びその成分である茶ポリフェノール化合物(カテキン類等)は口腔内細菌の増殖抑制に有効であることが知られている(例えば、特許文献1〜3等)。これらの文献によると、緑茶抽出物等は、むし歯の原因菌であるStereptcoccus mutansや歯周病の原因菌とされるPorphyromonas gingivalisの増殖を阻止するため、むし歯、歯周病の予防に有効な口腔用組成物を提供できることが記載されている。
しかしながら、ポリフェノール化合物(カテキン類等)は酸素に触れることにより酸化、重合がおこり、顕著に変色するため、それを配合した口腔用組成物自体の経時変色は避けられない。
これらの変色を抑制する方法として、例えば、ポリフェノールを含む植物抽出物に炭素数4〜5の糖アルコール(例えばキシリトール、エリスリトール等)を配合し酸素不透過性の個袋に分封する方法が提案されている(特許文献4)。
一方、各種の薬剤、変性しやすい有効成分等を口腔用組成物に配合する方法として、当該成分をカプセル化することやシェル等に内包して安定化するという方法も提案されている(特許文献5、6等)。
特開平1−90124号公報 特開平2−25413号公報 特開平3−86814号公報 特開2000−297022号公報 特開昭61−225115号公報 特開平1−275520号公報
本発明の課題は、カテキン類を組成物中に安定に保持して、変色を抑制する歯磨き組成物を提供することにある。
本発明者らは、カテキン類、カテキン類と水不溶性複合体を形成する特定のポリマー、及び特定の酸又はその塩を歯磨き組成物に含有させることにより、カテキン類を安定に保持して変色を抑制することができ、かつ渋味の少ない歯磨き組成物が得られることを見出した。
すなわち、本発明は、次の成分(A)、(B)、(C)及び(D):
(A)カテキン類
(B)カテキン類と水不溶性の複合体を形成するポリマー(以下ポリマーAという)
(C)リンゴ酸、クエン酸、フィチン酸、乳酸、コハク酸、酒石酸、フマル酸及びこれらの塩から選ばれる酸又はその塩
(D)水
を含有する歯磨き組成物を提供するものである。
本発明の歯磨き組成物は、カテキン類を安定に保持するため変色しにくく、かつ渋味が少ない。
本発明の歯磨き組成物は、成分(A)カテキン類、(B)カテキン類と水不溶性の複合体を形成するポリマー(ポリマーA)、(C)リンゴ酸、クエン酸、フィチン酸、乳酸、コハク酸、酒石酸、フマル酸及びこれらの塩から選ばれる酸又はその塩、及び(D)水を含有する。
本発明に用いられる成分(A)カテキン類としては、非重合性カテキン類であって、例えばカテキン、ガロカテキン、カテキンガレート、ガロカテキンガレート等の非エピ体カテキン類;エピカテキン、エピガロカテキン、エピカテキンガレート、エピガロカテキンガレート等のエピ体カテキン類などが挙げられる。カテキン類は、茶葉から熱水もしくは水溶性有機溶媒により抽出された緑茶抽出物を濃縮、精製等を行うことによって得ることができる。また、市販の三井農林(株)「ポリフェノン」、伊藤園(株)「テアフラン」、太陽化学(株)「サンフェノン」などの緑茶抽出物の濃縮物を用い、成分調整を行うことにより、本発明の目的に適うカテキン類を得ることができる。
本発明の歯磨き組成物におけるカテキン類の含有量は、カテキン類が歯ぐきに対して十分に作用し、かつ歯磨き組成物の味の観点から、0.001〜5質量%が好ましく、0.001〜3質量%がより好ましく、0.01〜1質量%が更に好ましい。
本発明に用いられる成分(B)ポリマー(以下、ポリマーAという)としては、カテキン類と水不溶性の複合体を形成するポリマーであれば特に限定されない。カテキン類がポリマーAと水不溶性の複合体を形成することでカテキン類が安定化する。従って、カテキン類とポリマーAとを用いて、予め水不溶性の複合体を形成させてから歯磨き組成物に配合するのが好ましい。
なお、水不溶性の複合体とは、カテキン類の水溶液とポリマーAの水溶液を混合した際に不溶物として水中から析出する物質のことである。水不溶性の複合体の析出は、混合液の濁り、あるいは、混合液をレーザー回折/散乱式粒度分布測定装置で測定した際に水不溶性複合体由来のピークが存在することによって確認することができる。なお、水不溶性の複合体には、例えば口腔内に適用した場合に、徐々に溶解するものも含まれる。
ポリマーAとしては、ポリビニルポリピロリドン等の水不溶性ポリマーと、ポリビニルピロリドン系重合体、ポリビニルアルコール、水溶性セルロースエーテル、ポリエチレングリコール、ポリプロピレングリコール、ペクチン等の水溶性ポリマー(水溶性ポリマーA)が挙げられ、水溶性ポリマーAが好ましい。ポリビニルポリピロリドンとしては、架橋ポリビニルピロリドン、クロスポビドン等が挙げられる。ポリビニルピロリドン系重合体としては、ポリビニルピロリドン(以下PVPと略記する場合もある)、ビニルピロリドンと酢酸ビニルの共重合体等が挙げられるが、特にポリビニルピロリドンが好ましい。また、水溶性セルロースエーテルとしては、カルボキシメチルセルロース、メチルセルロース、ヒドロキシプロピルセルロース、ヒドロキシエチルセルロース、ヒドロキシプロピルメチルセルロース、ヒドロキシエチルメチルセルロース等が挙げられるが、ヒドロキシエチルセルロース、ヒドロキシプロピルセルロースがより好ましい。
ポリマーAの重量平均分子量は、カテキン類の変色を効果的に抑制する観点から、6000以上が好ましく、50,000以上がより好ましい。また、複合体が塊状の凝集物となることを抑制し微細な複合体を得る観点から、3,000,000以下が好ましく、2,000,000以下がより好ましい。
本発明において、ポリマーAの重量平均分子量は、一般的な重量平均分子量測定法である粘度法によって測定された値である。尚、ポリマーAの重量平均分子量は、光散乱法等の他の測定方法によっても測定することができる。そして、ポリマーAがポリビニルピロリドンである場合は、粘度の測定値からFikentscherの公式に基づいて計算されたK−値によって重量平均分子量を決定する。
本発明の歯磨き組成物におけるポリマーAの含有量は、カテキン類の変色を効果的に抑制する観点から、カテキン類に対して1〜10質量倍が好ましく、1〜8質量倍がより好ましく、1〜4質量倍がさらに好ましい。
本発明において、カテキン類とポリマーAにより形成される複合体は、例えばゲルを形成する組成物に寒天などのゲル形成剤が配合される場合に、該ゲル形成剤が溶媒(水)を吸収し膨潤することで形成される含水膨潤体(ハイドロゲル)中に含まれていてもよく、含まれていなくてもよい。本発明の歯磨き組成物は、カテキン類とポリマーAにより複合体を形成し、この水不溶性の複合体を歯磨き組成物の他の成分と混合して歯磨き組成物を調製するのが好ましい。
本発明に用いられる成分(C)リンゴ酸、クエン酸、フィチン酸、乳酸、コハク酸、酒石酸、フマル酸及びこれらの塩から選ばれる酸又はその塩は、これらの酸及びこれらの塩の一つ或いは二つ以上を適宜用いることにより、歯磨き組成物中に金属もしくは金属塩が含まれていても、キレート効果により封鎖することができ、カテキン類の酸化、重合を効果的に抑制することができる。
成分(C)の酸の塩としては、ナトリウム塩、カリウム塩等のアルカリ金属の塩;マグネシウム塩、カルシウム塩等のアルカリ土類金属の塩などが挙げられる。
本発明においては、カテキン類の変色をより効果的に抑制する観点から、成分(C)の酸又はその塩に加えて、さらに縮合ポリリン酸又はその塩を含有することが好ましく、特に歯磨き組成物の味の観点(カテキン類の変色の抑制と味とのバランス)から縮合ポリリン酸又はその塩とリンゴ酸又はその塩、或いは縮合ポリリン酸又はその塩とフィチン酸又はその塩を組み合わせて用いることが好ましい。
縮合ポリリン酸又はその塩としては、ピロリン酸、トリポリリン酸、テトラポリリン酸、ペンタポリリン酸、ヘキサメタリン酸、ウルトラポリリン酸又はこれらの塩が挙げられ、特にピロリン酸、トリポリリン酸、ヘキサメタリン酸が好ましい。
本発明の歯磨き組成物における成分(C)の酸又はその塩の含有量としては、カテキン類の変色を抑制し、歯磨き組成物の味の観点から、0.01〜5質量%が好ましく、0.02〜5質量%がより好ましく、0.02〜2質量%が更に好ましい。また、カテキン類の変色を抑制する観点から、成分(C)の酸又はその塩の含有量は、カテキン類に対して0.5〜10質量倍であることが好ましく、1〜5質量倍であることが更に好ましい。また、縮合ポリリン酸又はその塩を含有する場合は、縮合ポリリン酸又はその塩の含有量は、成分(C)の酸又はその塩に対して、0.5〜5質量倍含有することが好ましく、1〜3質量倍含有することが更に好ましい。なお、成分(C)の酸又はその塩、及び縮合ポリリン酸又はその塩の含有量は、全量を酸に換算して測定したものを採用する。
本発明の歯磨き組成物のpHは、カテキン類の安定化、使用感(味等)の寒天から5〜6に調整することが好ましい。pHを上記範囲に調整するために、pH調整剤を用いることができる。pH調整剤としては、カテキン類の変色抑制効果を阻害せず、使用感を損なわない範囲で、フィチン酸以外のリン酸、水酸化ナトリウム等の水酸化物、アンモニア又はアンモニア水、低級アルカノールアミン類、アルギニン、リジン等の塩基性アミノ酸等が挙げられ、これらを単独又は2種以上組み合せて用いてもよい。
本発明の歯磨き組成物における成分(D)水の含有量は、保存安定性、より高い清涼感を得る観点から、1〜60質量%が好ましく、5〜60質量%がより好ましく、10〜50質量%とすることが更に好ましい。カテキン類の変色抑制と高い清涼感、使用感の観点から、エリスリトール、キシリトール、マンニトール等の糖アルコールを含有し、水の含有量を10〜30質量%にすることが好ましい。
本発明の歯磨き組成物には、上記成分に加えて、組成物の保存安定性、粘性、清涼感の観点から、更に粘結剤を配合することができる。
本発明に用いられる粘結剤としては、例えば、アルギン酸ナトリウム、カルボキシメチルセルロースナトリウム、カラギーナン、キサンタンガム、ポリアクリル酸ナトリウム、トラガントガム、アラビアガム、グアーガム、カラヤガム、ローカストビーンガム、ジェランガム、タマリンドガム、サイリウムシードガム、コンドロイチン硫酸ナトリウム及びメトキシエチレン無水マレイン酸共重合体等が挙げられ、特にカルボキシメチルセルロースナトリウム、カラギーナン及びキサンタンガムが好ましい。これらは1種又は2種以上を組み合わせて使用してもよい。
本発明の歯磨き組成物における粘結剤の含有量は、保存安定性、組成物の粘性、より高い清涼感を得る観点から、0.1〜3質量%が好ましく、0.1〜2質量%がより好ましく、0.2〜1.2質量%が更に好ましい。
また、本発明の歯磨き組成物には、清涼感、冷涼感及び味の観点から、更に粒子径が355μm未満の粉末もしくは粒子状のエリスリトールを配合することができる。
エリスリトールの構造としては、L−エリスリトール、D−エリスリトール、meso−エリスリトールの3種の異性体が存在するが、本発明はこれらいずれの構造も使用できる。エリスリトールとしては、通常入手可能なものを使用でき、例えばブドウ糖を発酵させた後、再結晶して得られる結晶状のエリスリトール等が挙げられる。結晶状のエリスリトールは、市販品としては、日研化学(株)、三菱化学フーズ(株)、セレスター社製等のものが入手可能である。また、粒径の大きなものは、粉砕して粒子径を調整したものを使用することもできる。エリスリトールの粉砕には、ローラミル、ハンマーミル、高速度粉砕機、パルベライザーなどを使用するのが一般的であるが、粒度の調整が簡便で、かつ、生産効率にも優れる高速度粉砕機、ハンマーミルによる粉砕が好ましい。
エリスリトールの粒子径は、口腔内で冷涼感が長く続くという観点から45μm以上355μm未満が好ましく、53μm以上300μm未満がより好ましく、75μm以上250μm未満が更に好ましい。エリスリトールの粒子径が45μm以上のものは、口の中で瞬時に溶けることがなく、冷涼感が長く続き好ましい。また355μm未満のものは、口腔内で溶けやすく冷涼感を発揮することができる。
なお、エリスリトールの粒子径は以下のように測定される。
篩:JIS標準篩 φ75mm
目開き:上段より、それぞれ500μm、355μm、250μm、180μm、125μm、90μm及び45μmの目開きを有する篩の下に受器を有する。
振盪機:ミクロ型電磁振動機M−2型(筒井理化学器機(株))
方法:試料15gを500μm篩上に載せ、電磁振動機にて5分間分級する。250μm、180μm、125μm、90μm及び45μmの目開きを有する篩上に存在するエリスリトールの合計量を粒子径45μm以上355μm未満のエリスリトールとする。
本発明の歯磨き組成物におけるエリスリトールの含有量は、清涼感及び冷涼感の観点から、15〜60質量%が好ましく、20〜55質量%がより好ましく、25〜50質量%が更に好ましい。
本発明において、エリスリトールは粉末の状態で歯磨き組成物中に分散しているのが望ましい。そのためには、エリスリトールは製造の最終工程に、粉体のままで投入することが好ましい。このような方法を用いることで、エリスリトールは水にほとんど溶解せずに、歯磨き組成物中に粉末の状態で存在させることが可能となる。
本発明の歯磨き組成物には、口腔用組成物に使用可能なその他の配合成分、例えば、研磨剤、抗酸化剤、発泡剤、湿潤剤、甘味剤、香味料、保存剤、各種薬効成分などを、本発明の目的が阻害されない範囲で適宜配合してもよい。
研磨剤としては、沈降性シリカ、シリカゲル、アルミノシリケート、シルコノシリケート、グルコノシリケート等のシリカのほか、炭酸カルシウム、リン酸水素カルシウム、ピロリン酸カルシウム、水酸化アルミニウム、アルミナ、炭酸マグネシウム、リン酸マグネシウム等が挙げられる。
本発明の歯磨き組成物における研磨剤の含有量は、0〜15質量%が好ましく、特に0〜12質量%が好ましい。
抗酸化剤としては、抗酸化力又は還元力を有し、口腔内組成物に使用可能な成分、例えばL−アスコルビン酸及びその塩、エリソルビン酸及びその塩、ローズマリー抽出物、ステビア抽出物、ヒマワリ種子抽出物、没食子酸プロピル、ジブチルヒドロキシトルエン、ブチルヒドロキシアニソール、L−システイン塩酸塩、ハイドロキノン及びその配糖体、ノルジヒドログアヤレチン酸、アスコルビン酸高級脂肪酸エステル(ラウリン酸エステル、ステアリン酸エステル、イソステアリン酸エステル、パルミチン酸エステルなど)、グアヤク脂等が挙げられる。L−アスコルビン酸、エリソルビン酸の塩としては、ナトリウム塩、カルシウム塩、第一鉄の塩、パルミチン酸エステルの塩等が挙げられる。これら抗酸化剤は、単独で用いてもよく、2種以上を選択して用いてもよい。
抗酸化剤の含有量は、外観色の変化抑制効果の点から、本発明の歯磨き組成物中、0.0005〜50質量%、更に0.001〜20質量%、特に0.01〜5質量%が好ましい。
発泡剤としては、陰イオン、非イオン、陽イオン、及び両性界面活性剤が挙げられる。
陰イオン界面活性剤としては、例えばアシルグルタミン酸ナトリウム、アシルサルコシンナトリウム等のアシルアミノ酸塩、アルキルリン酸ナトリウム等のアルキルリン酸塩、アルキル硫酸エステル塩、高級脂肪酸スルホン化モノグリセリド塩、イセチオン酸の脂肪酸エステル塩、N−メチル長鎖アシルタウリンナトリウム塩、ポリオキシエチレンモノアルキルリン酸塩等が挙げられる。これらの陰イオン界面活性剤における疎水基のアルキル基、アシル基は炭素数6〜18、特に10〜14のものが好ましい。また、その塩としてはナトリウム塩が好ましい。陰イオン界面活性剤としては、発泡性が良く、また、安価に入手可能な点からアルキル硫酸エステル塩が特に好ましい。
陰イオン界面活性剤は、本発明の歯磨き組成物中に0〜5質量%含有することが好ましく、より好ましくは0〜2質量%である。
非イオン界面活性剤としては、例えばポリオキシアルキレン付加系界面活性剤、アミンオキサイド系界面活性剤、モノ又はジエタノールアミド系界面活性剤、ソルビタン脂肪酸エステル、グリセリン脂肪酸エステル、ポリグリセリン脂肪酸エステル、ショ糖脂肪酸エステルを挙げることができる。この中でもソルビタン脂肪酸エステル、グリセリン脂肪酸エステル、ポリグリセリン脂肪酸エステル、ショ糖脂肪酸エステルが好ましく、モノステアリン酸デカグリセリン、モノミリスチン酸ペンタグリセリン等のポリグリセリン脂肪酸エステルが特に好ましい。本発明ではこれらを1種以上用いることができる。
非イオン界面活性剤の含有量は、本発明の歯磨き組成物中に0.1〜30質量%、より好ましくは0.2〜10質量%である。
湿潤剤としては、グリセリン、ソルビトール、ポリエチレングリコール、プロピレングリコール、1,3−ブチレングリコール、キシリトール、マルチトール、ラクチトール、トレハロース等が好適に用いられる。
甘味剤としては、サッカリンナトリウム、アスパルテーム、ソーマチン、アセスルファムカリウム、ステビオサイド、ステビアエキス、パラメトキシシンナミックアルデヒド、ネオヘスペリジルジヒドロカルコン、ペリラルチン等が挙げられる。
香味剤としては、l−メントール、カルボン、アネトール、オイゲノール、リモネン、ペパーミント油、スペアミント油、オシメン、n−アミルアルコール、シトロネロール、α−テルピネオール、サリチル酸メチル、メチルアセテート、シトロネオールアセテート、シネオール、リナロール、エチルリナロール、ワニリン、チモール、レモン油、オレンジ油、セージ油、ローズマリー油、桂皮油、ピメント油、シソ油、丁子油、ユーカリ油、ハツカ油、アニス油、冬緑油等が挙げられる。
保存剤としては、パラオキシ安息香酸エチル、パラオキシ安息香酸メチル、パラオキシ安息香酸ブチル、パラオキシ安息香酸プロピル、安息香酸ナトリウム、塩酸アルキルジアミノエチルグリシン等が挙げられる。
各種薬効成分としては、正リン酸のカリウム塩、ナトリウム塩等の水溶性リン酸化合物;アラントインクロルヒドロキシアルミニウム、アズレン、グリチルレチン酸、エピジヒドロコレステリン、α−ビサボロール、グリチルリチン酸及びその塩類等の抗炎症剤;ヒノキチオール等のフェノール性化合物;トラネキサム酸、イプシロンアミノカプロン酸等の抗プラスミン剤;α−トコフェロール、酢酸α−トコフェロール(dl体、d体)及その塩;銅クロロフィリンナトリウム、グルコン酸銅等の銅化合物;塩化ナトリウム、硝酸カリウム等の塩類;トリクロサン、塩化セチルピリジニウム、塩化ベンゼトニウム等の第四級アンモニウム化合物、クロルヘキシジン塩類、トリクロロカルバニリド等の殺菌剤;デキストラナーゼ、ムタナーゼ、アミラーゼ、塩化リゾチーム等の酵素;トウキ、オウバク、チョウジ、オウゴン、ベニバナ等の抽出物;乳酸アルミニウム、塩化ストロンチウム、ベルベリン、ヒドロキサム酸及びその誘導体、トリポリリン酸ナトリウム、ゼオライト、ジヒドロコレステロール、クエン酸亜鉛等が挙げられる。
本発明の歯磨き組成物は、その用途に応じて、常法に従って練歯磨き組成物、液状歯磨き組成物、ゲル状歯磨き組成物などとすることができる。
例中の%は、特記しない限り質量%である。
実施例1
茶エキス(サンフェノン100S 太陽化学(株)、カテキン含有量60〜70%)を用い、表1に示す組成の歯磨き組成物A1とA2(本発明品)及び歯磨き組成物B〜D(比較品)を調製した。歯磨き組成物A1、A2、B〜DはpHが5.5〜5.7になるように調整した。歯磨き組成物A1、A2、Cは、茶エキスと、ポリビニルピロリドン又はヒドロキシエチルセルロースとによって複合体を形成してから、他の成分と混合して歯磨き組成物を調製した。得られた歯磨き組成物A1〜Dについて、下記方法で変色及び味を評価した。結果を表1に示す。
<変色の評価法>
得られた歯磨き組成物を容器に充填し、50℃、1ヶ月保存し、保存後の明度差を下記方法により測定し、この明度差によって変色度合いを評価した。保存後の歯磨き組成物を透明で内容量が3cm×3cm×1cmのケース(AS ONE社、PS CASE No.1)に、いっぱいになるように詰める。そのケースと共に、色濃度標準としてKODAK GRAY SCALEのA,2,4,6,8,10,12,14,Bの9点(色濃度1〜9とする)と、CASMATCH(大日本印刷製)が同視野に入るようにし、白紙の上で撮影を行った。撮影条件はリングライト一様照明の下、一定のシャッター速度、しぼり、焦点距離で行った。撮影した画像をADOBE PHOTOSHOPにてCASMATCHを基準に用いて色補正後、WINROOF(三谷商事株式会社)にて被測定部位の明度(HSBカラーモデルのBrightness)を定量化し、50℃、1ヶ月保存品の明度と製造直後(初期)の明度の差異を下記式(I)で求め変色度とした。
変色度=[50℃、1ヶ月保存後の明度]−[初期の明度] (I)
<味の評価法>
歯磨き組成物A1〜Dの香味について、12名のパネラーにより、下記の3段階の基準で味の評価を行い、その平均値で示した。
評価基準
1:渋くない
2:あまり渋くない
3:渋い
Figure 2009196986
表1から明らかなように、茶カテキン類とポリマーA、成分(C)の酸又はその塩及び水を含有する歯磨き組成物A1、A2は、ポリマーAを含有しない歯磨き組成物Bに比べ、変色が抑制された。また、茶カテキン類とポリマーA、成分(C)の酸又はその塩を含有する歯磨き組成物A1、A2は、成分(C)に含まれない塩酸とポリマーAを含有する歯磨き組成物C、成分(C)に含まれない塩酸を含有する歯磨き組成物Dに比べ、変色が抑制され、味も優れていた。特に、ポリマーAとしてポリビニルピロリドンを含有する歯磨き組成物A1の変色が顕著に抑制された。
実施例2
表2に示す組成の歯磨き組成物E〜K(本発明品)及び歯磨き組成物L(比較例)を調製した。歯磨き組成物E〜KはpHが5.5〜5.7になるように調整した。歯磨き組成物E〜Kについても茶カテキンはポリマーAと複合体を形成してから、他の成分と混合して歯磨き組成物を調製した。得られた歯磨き組成物E〜Lについて、実施例1と同様の方法で変色及び味を評価した。結果を表2に示す。
Figure 2009196986
*1〜*5は表1と同じ
*6:粒子径が45μm未満13質量%、45μm以上250μm未満82質量%、250μm以上355μm未満5質量%の粒度分布を有するエリスリトール
表2から明らかなように、茶カテキンとポリマーA、成分(C)の酸又はその塩及び水を含有する歯磨き組成物E〜Kは、成分(C)に含まれない塩酸と縮合ポリリン酸の塩を組み合わせた歯磨き組成物Lに比べ、顕著に変色が抑制されていた。また、表2から理解できるように、成分(C)の酸のうち、リンゴ酸、フィチン酸を含有する歯磨き組成物E、歯磨き組成物Gは他の酸を含有する歯磨き組成物と比べてカテキン類の変色を抑制する効果と味のバランスに優れていた。

Claims (6)

  1. 次の成分(A)、(B)、(C)及び(D):
    (A)カテキン類
    (B)カテキン類と水不溶性の複合体を形成するポリマー(以下ポリマーAという)
    (C)リンゴ酸、クエン酸、フィチン酸、乳酸、コハク酸、酒石酸、フマル酸及びこれらの塩から選ばれる酸又はその塩
    (D)水
    を含有する歯磨き組成物。
  2. カテキン類とポリマーAは、水不溶性の複合体を形成してから配合されている請求項1記載の歯磨き組成物。
  3. ポリマーAが水溶性のポリマーである請求項1又は2記載の歯磨き組成物。
  4. 水溶性のポリマーがポリビニルピロリドン系重合体及び水溶性セルロースエーテルから選択される請求項3記載の歯磨き組成物。
  5. さらに縮合ポリリン酸又はその塩を含有する請求項1〜4のいずれか1項に記載の歯磨き組成物。
  6. 成分(C)の酸又はその塩が、リンゴ酸、フィチン酸及びこれらの塩から選ばれる請求項1〜5のいずれか1項に記載の歯磨き組成物。
JP2009013186A 2008-01-23 2009-01-23 歯磨き組成物 Active JP5242430B2 (ja)

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