JP2016069266A - ナノゼオライトの製造方法 - Google Patents

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Abstract

【課題】より吸湿特性に優れたナノゼオライトの製造方法を提供する。【解決手段】表面におけるNa/Si値に対する該表面からの深さが10nmの地点のNa/Si値の割合が90%以上であるゼオライトを物理粉砕するステップと、前記物理粉砕したゼオライトを結晶化させるステップとを有し、特に、前記物理粉砕に供するゼオライトは、表面におけるNa/Si値に対する該表面からの深さが30nmの地点のNa/Si値の割合が70%以上である、ナノゼオライトの製造方法。【選択図】図1

Description

本開示は、ナノゼオライトの製造方法に関する。
特許文献1は、ゼオライトを粉砕して得られる微細なゼオライトを、特定組成のアルミノシリケート溶液に分散させて再結晶させる、微細ゼオライト(ナノゼオライト)の製法を開示している。
特開2011−246292号公報
本開示は、より吸湿特性に優れたナノゼオライトの製造方法を提供する。
本開示におけるナノゼオライトの製造方法は、
表面におけるNa/Si値に対する、該表面からの深さが10nmの地点のNa/Si値の割合が90%以上であるゼオライトを、物理粉砕するステップと、
前記物理粉砕したゼオライトを、結晶化させるステップと
を有する。
本開示におけるナノゼオライトの製造方法において、
物理粉砕に供するゼオライトは、表面におけるNa/Si値に対する、該表面からの深さが30nmの地点のNa/Si値の割合が70%以上である
ことが有益である。
本開示におけるナノゼオライトの製造方法において、
結晶化を水熱合成処理により行う
ことが有益である。
本開示における製造方法によれば、より吸湿特性に優れたナノゼオライトを製造することができる。
実施の形態1に係るナノゼオライトの製造方法を示すフローチャート ゼオライト及びナノゼオライトの、表面からの深さとNa/Si値との関係を示す図 ビーズミル粉砕機によるゼオライトの物理粉砕工程を説明するための概略図 オートクレーブによる水熱合成工程を説明するための概略図 ナトリウムからマグネシウムへのイオン交換処理を説明するための概略図 水熱合成処理を施して結晶化させたナノゼオライトと大気中で熱処理を施して結晶化させたナノゼオライトとの、吸湿脱着特性の差異を説明するための図 ゼオライトの再結晶化に有効な水熱合成時間を説明するための図 水熱合成によるゼオライトの再結晶化を説明するための図 吸湿脱着特性の測定結果に基づいて、初期のゼオライトの組成の差異による、ゼオライトの再結晶化の差異を説明するための図 X線回折測定結果に基づいて、初期のゼオライトの組成の差異による、ゼオライトの再結晶化の差異を説明するための図 ナトリウムからマグネシウムへのイオン交換処理における置換条件を説明するための図 初期投入材料であるナトリウム系ゼオライトの走査電子顕微鏡写真 ナトリウム系ゼオライトを物理粉砕した後の走査電子顕微鏡写真 ナトリウム系ゼオライトを物理粉砕した後に水熱合成処理を施して得られた生成物の走査電子顕微鏡写真 初期投入材料であるカルシウム系ゼオライトの走査電子顕微鏡写真 カルシウム系ゼオライトを物理粉砕した後の走査電子顕微鏡写真 カルシウム系ゼオライトを物理粉砕した後に水熱合成処理を施して得られた生成物の走査電子顕微鏡写真 水熱合成工程の後に乾燥工程を設けない場合のナノゼオライトの製造方法を示すフローチャート X線回折測定結果に基づいて、水熱合成工程の後の乾燥工程の有無による、ゼオライトの再結晶化の差異を説明するための図 吸湿脱着特性の測定結果に基づいて、水熱合成工程の後の乾燥工程の有無による、ゼオライトの再結晶化の差異を説明するための図 ナノゼオライトをフィルム化したアプリケーションの一例を説明するための図
以下、適宜図面を参照しながら、実施の形態を詳細に説明する。ただし、必要以上に詳細な説明は省略する場合がある。例えば、既によく知られた事項の詳細説明や実質的に同一の構成に対する重複説明を省略する場合がある。これは、以下の説明が不必要に冗長になるのを避け、当業者の理解を容易にするためである。
なお、発明者らは、当業者が本開示を充分に理解するために添付図面および以下の説明を提供するのであって、これらによって特許請求の範囲に記載の主題を限定することを意図するものではない。
(実施の形態1)
実施の形態1は、本開示におけるナノゼオライトの製造方法の一例である。図1は、実施の形態1に係るナノゼオライトの製造方法を示すフローチャートである。図1に示すフローチャートに沿って、ナノゼオライトの製造方法を順に説明する。
〔1.ゼオライト原料のスラリー生成〕
まず、主原料となるナトリウム系ゼオライト(以下、Na系ゼオライトという)とHOとを混合することにより、スラリーを生成する(S100)。初期投入材料であるNa系ゼオライトとして、LTA(A型ゼオライト:|Na 12(HO)27[Al12Si1248)を用いる。そして、該Na系ゼオライトは、表面からの深さとNa/Si値との関係が所定の条件を満足するものである。
図2は、ゼオライト及びナノゼオライトの、表面からの深さとNa/Si値との関係を示す図である。図2において、縦軸はNa/Si値を示しており、横軸はゼオライト及びナノゼオライトの表面からの深さを示している(表面の深さを0nmとし、表面におけるNa/Si値を1.00としている)。
図2において、■は、ゼオライトAの、表面からの深さに対するNa/Si値をプロットしたものであり、▲は、ゼオライトBの、表面からの深さに対するNa/Si値をプロットしたものである。ゼオライトA及びゼオライトBは、共にLTAであるが、表面からの深さとNa/Si値との関係が異なっている。すなわち、ゼオライトAは、表面におけるNa/Si値に対する、表面からの深さが10nmの地点のNa/Si値の割合が90%で、表面からの深さが30nmの地点のNa/Si値の割合が70%である。一方、比較対象であるゼオライトBは、表面におけるNa/Si値に対する、表面からの深さが10nmの地点のNa/Si値の割合が65%で、表面からの深さが30nmの地点のNa/Si値の割合も65%である。
図2において、●は、ゼオライトAから生成されたナノゼオライトAの、表面からの深さに対するNa/Si値をプロットしたものであり、▼は、ゼオライトBから生成されたナノゼオライトBの、表面からの深さに対するNa/Si値をプロットしたものである。
図2に示されるように、ナノゼオライトBは、ナノゼオライトAと比べて、表面からの深さ方向に対するNa/Si値の勾配が大きい(Na/Si値が大きく減少している)ことがわかる。発明者らは、この表面からの深さ方向に対するNa/Si値の勾配が、ナノゼオライトの吸湿特性に影響を及ぼすことを発見し、例えばゼオライトAのような、表面からの深さとNa/Si値との関係を有するゼオライトからは、良好な吸湿特性を有するナノゼオライトの生成が可能であることを見出した。
実施の形態1において、Na系ゼオライトであるゼオライトAを初期投入材料として用いる。これにより、上記のとおり、良好な吸湿特性を有するナノゼオライトの生成が可能である。
図1に示されるように、ゼオライトA(初期粒径5μm、100g)とHO(100g)とを混合し、スラリーを生成する。そして、このスラリーにジルコニア(ZrO)の玉石(粒径100μm、400g)を投入する。なお、初期投入材料としてのNa系ゼオライトの粒径には特に限定がなく、例えば0.1〜10μm程度のものを用いることができる。
〔2.ビーズミル粉砕機による粉砕〕
続いて、S100にて生成したスラリーをビーズミル粉砕機に投入し、ゼオライトAの物理粉砕を行う(S110)。
図3は、ビーズミル粉砕機によるゼオライトの物理粉砕工程を説明するための概略図である。図3に示されるように、ビーズミル粉砕機100による物理粉砕は、スラリータンク130及びパイプ140を用いて行う。ビーズミル粉砕機100は、投入材料を物理粉砕可能な回転刃を内部に備えている。回転刃が高速回転することにより、投入材料をナノスケールにまで物理粉砕することができる。また、ビーズミル粉砕機100は、スラリー供給口110及びスラリー排出口120を有している。スラリー供給口110及びスラリー排出口120は、各々パイプ140に接続されている。以下、ビーズミル粉砕機100による具体的な物理粉砕工程について説明する。
まず、ビーズミル粉砕機100を駆動し、約3時間、ゼオライトAの平均粒径が120nmになるまで粉砕作業を行う。このときのスラリー流量は10kg/時間、スラリー粘度は10mPa/秒である。
ビーズミル粉砕機100は、スラリータンク130と連結されている。スラリータンク130にHOを投入することにより、スラリーが、ビーズミル粉砕機100とスラリータンク130との間を、パイプ140を介して巡回する。
粉砕作業が2時間経過した時点で、スラリータンク130へと接続するパイプ140を、スラリータンク130から一度別の保管容器に退避させる。この間もビーズミル粉砕機100は駆動しているので、スラリータンク130内のスラリー量は減少していく。スラリータンク130内のスラリー量がゼロになった時点で、スラリータンク130にHOを100g追加投入する。そして、スラリータンク130内のHOが無くなった時点で、ビーズミル粉砕機100の駆動を停止させる。これにより、ビーズミル粉砕機100の内部がHOによって洗浄される。
このとき、ビーズミル粉砕機100の底部に、先に使用したジルコニアの玉石(粒径100μm)が積層しているので、これを取り出す。一度ビーズミル粉砕機100の内部を水洗した後、ビーズミル粉砕機100の玉石投入口(図示せず)から新しい別のジルコニアの玉石(粒径50μm、400g)を投入する。そして、退避させていたパイプ140をスラリータンク130に再連結させ、先に保管容器に避難させていたスラリーをスラリータンク130へと再投入すると同時に、ビーズミル粉砕機100の駆動を再開する。この状態で約1時間、ゼオライトAの平均粒径が70nmになるまで粉砕作業を行う。このときのスラリー流量は10kg/時間、スラリー粘度は6mPa/秒である。
その後、先に使用したジルコニアの玉石(粒径50μm)をビーズミル粉砕機100から取り出し、代わりに、新しい別のジルコニアの玉石(粒径30μm、450g)を投入する。さらにHOを100g追加し、約1時間、ゼオライトAの平均粒径が50nm未満になるまで粉砕作業を行う。このときのスラリー流量は10kg/時間、スラリー粘度は4mPa/秒である。なお、粉砕されたNa系ゼオライトの平均粒径には特に限定がないが、例えば30〜100nm程度であることが有益である。
そして、HOを100g追加し、ビーズミル粉砕機100からすべてのスラリーを取り出す。スラリーを取り出すときの工程は、前記と同様である。これにより、ゼオライトが100g、HOが計400gの無定形スラリー約500gが生成される。
ビーズミル粉砕機100から取り出した直後の無定形スラリーは、ゲル化している。そのため、次工程(水熱合成工程)に移行する前に、このゲル化した無定形スラリーをポッド架台に載置して回転させる。これにより、ゲル化が緩和され、無定形スラリーは流動性を呈するようになる。
なお、前記各粉砕作業時のビーズミル粉砕機100の駆動時間、スラリー流量及びスラリー粘度は、粉砕後のNa系ゼオライトが所望の平均粒径となるように、各々適宜調整すればよい。
〔3.乾燥機内のオートクレーブでの水熱合成〕
続いて、S110で生成した無定形スラリーを、乾燥機内のオートクレーブ200で水熱合成し、結晶化させる(S120)。なお、本開示において、該結晶化を再結晶化ともいう。
図4は、オートクレーブによる水熱合成工程(再結晶化工程)を説明するための概略図である。オートクレーブ200は、ステンレススチール製容器からなる。
まず、オートクレーブ200、すなわちステンレススチール製容器(SUS316、容量100cc、耐温200℃、耐圧50MPa)に、前記のとおり流動性を呈する無定形スラリー50gを投入する。ステンレススチール製容器は、安全弁を備えた蓋により密閉される密閉構造を有する。ステンレススチール製容器の内側には、フッ素樹脂製容器が内包されている。無定形スラリーを該フッ素樹脂製容器内に投入し、ステンレススチール製容器を密閉する。これを乾燥機に配置して密閉し、乾燥機の庫内温度を180℃に設定する。加熱を開始すると、乾燥機内は、室温25℃から上昇し、約15分後には180℃に到達する。庫内温度を180℃に維持したまま、24時間放置する。これにより、無定形スラリーの水熱合成が行われる。なお、無定形スラリーの水熱合成が充分に行われる限り、水熱合成の温度(乾燥機の庫内温度)や時間には特に限定がないが、例えば150〜200℃程度で、15〜24時間程度であることが有益である。
水熱合成が完了した後、オートクレーブ200からスラリーを取り出す。まず、180℃の庫内からステンレススチール製容器を取り出し、水(常温)中にステンレススチール製容器を投入して急冷する。ステンレススチール製容器の温度が室温近くまで充分に低下したことを確認した後、安全弁を緩めて内圧をリークし、蓋を外す。ステンレススチール製容器に内包されているフッ素樹脂製容器に水を追加した後、別のフッ素樹脂製容器にスラリーを取り出す。水を追加することにより、フッ素樹脂製容器の底部近くのスラリーも取り出すことができる。
〔4.乾燥〕
続いて、S120で水熱合成を終えたスラリーを取り出し、乾燥を行う(S130)。まず、取り出したスラリーを投入した前記別のフッ素樹脂製容器にアルミニウム箔で蓋をして、突沸や粉塵混入を防止する。そして、該フッ素樹脂製容器を乾燥機内に載置し、180℃で2〜3時間放置する。なお、水熱合成を終えたスラリーの乾燥が充分に行われる限り、乾燥温度には特に限定がないが、例えば150〜200℃程度であることが有益である。
その後、180℃の庫内からフッ素樹脂製容器を取り出し、室温になるまで放置してNa系ナノゼオライトを得る。フッ素樹脂製容器内にスラリーの乾燥粉が固まっているので、乳鉢で解砕し、メッシュパスを通して粒径を揃える(平均粒径50nm)。
〔5.ナトリウムからマグネシウムへのイオン交換〕
続いて、S130で得られたNa系ナノゼオライトに対して、ナトリウムからマグネシウムへのイオン交換を行う(S140)。図5は、ナトリウムからマグネシウムへのイオン交換処理を説明するための概略図である。
図5に示されるように、まず、ガラス製容器210内で、S130で得られたNa系ナノゼオライトの乾燥粉10gと、塩化マグネシウム30gと、HO 400gとを混合する。そして、ホットプレート上にガラス製容器210を載置し、60℃程度に加熱しながら、回転子により約半日間撹拌する。
撹拌を停止すると、ナノゼオライトはガラス製容器210の底に沈殿する。そこで、上澄み液をほぼ捨てて、再度HO 200gをガラス製容器210内に投入する。ホットプレート上にガラス製容器210を載置し、60℃程度に加熱しながら、回転子により10〜15分間程度撹拌する。撹拌を停止すると、ナノゼオライトはガラス製容器210の底に沈殿する。そこで、上澄み液をほぼ捨てる。この一連の工程を約5回繰り返し、イオン交換処理の際の反応系の温度を40〜80℃程度に、処理時間を6〜8時間程度に調整することが有益である。なお、ガラス製容器210は透明であるので、ナノゼオライトが沈殿する様子を外部から容易に観察することができる。
初期投入材料のNa系ゼオライトに含まれるナトリウム(アルカリ金属)は、イオン移動が生じやすく、得られるNa系ナノゼオライトを電子部品に適用した場合に、不良の原因となる恐れがある。実施の形態1に係るナノゼオライトの製造方法のように、ナトリウム(アルカリ金属)よりもイオン移動が少ないマグネシウム(アルカリ土類金属)へとイオン交換をして得られるMg系ナノゼオライトは、電子部品に適用した場合に不良の発生がなく、より有益である。
〔6.乾燥〕
続いて、S140において前記一連の工程を約5回繰り返した後、ガラス製容器210の底に沈殿したナノゼオライトをフッ素樹脂製容器へと移す。このとき、フッ素樹脂製容器にアルミニウム箔で蓋をして、突沸や粉塵混入を防止する。そして、該フッ素樹脂製容器を乾燥機内に載置し、180℃で2〜3時間放置して乾燥を行う(S150)。乾燥が終了した後、180℃の乾燥機の庫内からフッ素樹脂製容器を取り出し、室温になるまで放置する。フッ素樹脂製容器内にスラリーの乾燥粉が固まっているので、乳鉢で解砕し、メッシュパスを通して粒径を揃える(平均粒径50nm)。これにより、Mg系ナノゼオライトを得ることができる。なお、イオン交換を終えたスラリーの乾燥が充分に行われる限り、乾燥温度には特に限定がないが、例えば150〜200℃程度であることが有益である。
以下、前記のごとく製造したナノゼオライトに関する各種測定結果について説明する。
図6は、物理粉砕したゼオライトを、水熱合成処理を施して結晶化させたナノゼオライトと、大気中で熱処理を施して結晶化させたナノゼオライトとの、25℃での吸湿脱着特性の差異を説明するための図である。図6の縦軸V(cm(STP)/g)は、サンプル1gあたりの吸湿量を、標準状態(0℃、1atm)における気体の体積に換算した値である。すなわち、Vは、ゼオライト1gが標準状態で吸着する水蒸気の体積を表している。
図6において、■及び□は、初期投入材料であるゼオライトAの測定結果をプロットしたものである。▲及び△は、ゼオライトAをビーズミル粉砕機で物理粉砕した後、水熱合成処理(180℃、15時間)を施して生成したナノゼオライトAの測定結果をプロットしたものである。●及び○は、ゼオライトAをビーズミル粉砕機で物理粉砕した後、大気中で熱処理(400℃)を施して生成したナノゼオライトAの測定結果をプロットしたものである。なお、■、▲及び●は脱離特性のプロットであり、□、△及び○は吸着特性のプロットである。
図6に示されるように、大気中で熱処理を施した場合は、初期投入材料であるゼオライトAほどは、ナノゼオライトAの吸湿特性が発現されないことがわかる。一方、水熱合成処理を施すことにより、初期投入材料であるゼオライトAと同等の吸湿特性を呈するナノゼオライトAが得られることがわかる。
図7は、X線回折(以下、XRDという)測定結果に基づいて、物理粉砕したゼオライトの再結晶化に有効な水熱合成時間を説明するための図である。図7において、(7−1)は、初期のゼオライトのXRD測定結果である。(7−2)は、24時間水熱合成を行ったときのナノゼオライトのXRD測定結果である。(7−3)は、36時間水熱合成を行ったときのナノゼオライトのXRD測定結果である。(7−4)は、48時間水熱合成を行ったときのナノゼオライトのXRD測定結果である。
図7に示されるように、水熱合成時間が48時間を超えると、結晶構造に変化が生じることがわかる。したがって、水熱合成時間は48時間よりも短いことが有益であり、本開示では、特に有益な15〜24時間に設定して水熱合成を行う。
図8は、XRD測定結果に基づいて、水熱合成によるゼオライトの再結晶化を説明するための図である。図8において、(8−1)は、初期のゼオライトAのXRD測定結果である。(8−2)は、ビーズミル粉砕機で物理粉砕した直後のゼオライトAのXRD測定結果である。(8−3)は、ビーズミル粉砕機で物理粉砕を行い、水熱合成処理(180℃、15時間)を施した後のナノゼオライトAのXRD測定結果である。(8−4)は、ビーズミル粉砕機で物理粉砕を行い、大気中で熱処理(400℃)を施した後のナノゼオライトAのXRD測定結果である。
(8−1)に示されるように、初期のゼオライトAでは結晶性が認められる。しかしながら、ビーズミル粉砕機で物理粉砕した直後は、(8−2)に示されるように、結晶性が失われていることがわかる。
物理粉砕した後に水熱合成を行うと、(8−3)に示されるように、再び結晶性が認められることがわかる。一方、物理粉砕した後に大気中で熱処理を行った場合は、(8−4)に示されるように、結晶性は失われたままであることがわかる。なお、ゼオライトAをビーズミル粉砕機で物理粉砕した後に、(i)電子レンジで加熱した場合、(ii)単に乾燥させた場合、(iii)180℃、8時間未満の条件で水熱合成を行った場合についても、(8−4)のXRD測定結果と同様の結果が得られた。すなわち、これら(i)〜(iii)の場合も、結晶性は失われたままであることがわかる。
したがって、ゼオライトAをビーズミル粉砕機で物理粉砕した後に、水熱合成処理(180℃、15時間)を施すことで、物理粉砕したゼオライトAを有効に再結晶化させることが可能であることがわかる。
図9は、25℃での吸湿脱着特性の測定結果に基づいて、初期のゼオライトの組成の差異による、ゼオライトの再結晶化の差異を説明するための図である。具体的には、共にLTAであるが、表面からの深さ方向に対するNa/Si値の勾配が異なるゼオライトA及びゼオライトB、並びに生成されたナノゼオライトA及びナノゼオライトBの吸湿脱着特性を示している。
図9において、●及び○は、初期投入材料であるゼオライトAの測定結果をプロットしたものである。▲及び△は、初期投入材料であるゼオライトBの測定結果をプロットしたものである。*は、ゼオライトAをビーズミル粉砕機で物理粉砕した後、水熱合成処理(180℃、15時間)を施して生成したナノゼオライトAの測定結果をプロットしたものである。■及び□は、ゼオライトBをビーズミル粉砕機で物理粉砕した後、水熱合成処理(180℃、15時間)を施して生成したナノゼオライトBの測定結果をプロットしたものである。なお、●、▲及び■は脱離特性のプロットであり、○、△、*及び□は吸着特性のプロットである。
図9に示されるように、ナノゼオライトAは、初期投入材料であるゼオライトAと同等の吸湿特性を呈している。一方、ナノゼオライトBは、初期投入材料であるゼオライトBと比べて吸湿特性が低下していることがわかる。これにより、有効な吸湿特性を呈するナノゼオライトを得るためには、初期投入材料であるゼオライトの、表面からの深さ方向に対するNa/Si値の勾配(表面からの深さとNa/Si値との関係)が重要なファクターであることがわかる。
図10は、XRD測定結果に基づいて、初期のゼオライトの組成の差異による、ゼオライトの再結晶化の差異を説明するための図である。具体的には、共にLTAであるが、表面からの深さ方向に対するNa/Si値の勾配が異なるゼオライトA及びゼオライトB、並びに生成されたナノゼオライトA及びナノゼオライトBのXRD測定結果を示している。
図10において、(A_int)は、初期投入材料であるゼオライトAのXRD測定結果である。(B_int)は、初期投入材料であるゼオライトBのXRD測定結果である。(A_nano)は、ゼオライトAをビーズミル粉砕機で物理粉砕した後、水熱合成処理(180℃、15時間)を施して生成したナノゼオライトAのXRD測定結果である。(B_nano)は、ゼオライトBをビーズミル粉砕機で物理粉砕した後、水熱合成処理(180℃、15時間)を施して生成したナノゼオライトBのXRD測定結果である。
図10に示されるように、ナノゼオライトAは、初期投入材料であるゼオライトAと同様のXRD測定結果を示している。一方、ナノゼオライトBは、初期投入材料であるゼオライトBとはXRD測定結果が異なっていることがわかる。これにより、有効に再結晶化したナノゼオライトを得るためには、初期投入材料であるゼオライトの、表面からの深さ方向に対するNa/Si値の勾配(表面からの深さとNa/Si値との関係)が重要なファクターであることがわかる。
図11は、ナトリウムからマグネシウムへのイオン交換処理における置換条件を説明するための図である。図11において、縦軸は原子濃度(%)を示しており、横軸は置換条件を示している。図11において、■は、各置換条件におけるナトリウムの原子濃度をプロットしたものであり、●は、各置換条件におけるマグネシウムの原子濃度をプロットしたものである。
図11に示されるように、イオン交換処理を行う前のナノゼオライトA(置換条件の「初期」)では、ナトリウムの原子濃度は10%であり、マグネシウムの原子濃度は0%である。次に、このナノゼオライトAを塩化マグネシウム(MgCl)水溶液中に投入し、室温で2時間攪拌したとき(置換条件の「RT」)は、ナトリウムの原子濃度は9%であり、マグネシウムの原子濃度は1.5%である。さらに、前記水溶液を60〜70℃に加熱して2時間攪拌したとき(置換条件の「湯煎」)は、ナトリウムの原子濃度は4.5%であり、マグネシウムの原子濃度は7%である。さらに、前記湯煎時に塩化マグネシウムを追添して2時間攪拌したとき(置換条件の「湯煎+MgCl追加」)は、ナトリウムの原子濃度は2.2%であり、マグネシウムの原子濃度は9.5%である。以上の結果から、塩化マグネシウム水溶液を湯煎し、さらに塩化マグネシウムを追添したときに、ナノゼオライト中のナトリウムの原子濃度をより一層低くすることができる。このようなナノゼオライトを電子部品に適用したときには、不具合をさらに低減することができる。
図12は、Na系ゼオライトを初期投入材料(出発物質)としたときの、ナノゼオライトの製造過程における走査電子顕微鏡(以下、SEMという)写真である。図12Aは、初期投入材料であるNa系ゼオライトのSEM写真である。図12Bは、Na系ゼオライトをビーズミル粉砕機で物理粉砕した後のSEM写真である。図12Cは、Na系ゼオライトをビーズミル粉砕機で物理粉砕した後に、水熱合成処理(180℃、15時間)を施して得られた生成物のSEM写真である。
図12Aに示されるように、初期投入材料であるNa系ゼオライトは、結晶構造を有することがわかる。しかしながら、図12Bに示されるように、物理粉砕することで、Na系ゼオライトはナノ化するものの、結晶構造は失われることがわかる。そして、図12Cに示されるように、水熱合成処理を施すことにより、ナノ化した状態で再結晶化し、初期投入材料と同様の結晶構造を有するNa系ナノゼオライトが生成され得ることがわかる。
図13は、マグネシウム系ゼオライトに代わるアルカリ土類金属系ゼオライトの一例として、カルシウム系ゼオライト(以下、Ca系ゼオライトという)を初期投入材料(出発物質)としたときの、ナノゼオライトの製造過程におけるSEM写真である。図13Aは、初期投入材料であるCa系ゼオライトのSEM写真である。図13Bは、Ca系ゼオライトをビーズミル粉砕機で物理粉砕した後のSEM写真である。図13Cは、Ca系ゼオライトをビーズミル粉砕機で物理粉砕した後に、水熱合成処理(180℃、15時間)を施して得られた生成物のSEM写真である。
図13Aに示されるように、初期投入材料であるCa系ゼオライトは、結晶構造を有することがわかる。しかしながら、図13Bに示されるように、物理粉砕することで、Ca系ゼオライトはナノ化するものの、結晶構造は失われることがわかる。そして、図13Cに示されるように、水熱合成処理を施すことにより、Ca系ゼオライトは再結晶化するものの、生成物は初期投入材料とは異なる結晶構造を有していることがわかる。
なお、ここでは、Ca系ゼオライトのSEM写真を示したが、同じアルカリ土類金属系ゼオライトであるマグネシウム系ゼオライトも、同様の結果を示す。
この結果から、初期投入材料としてアルカリ土類金属系ゼオライトを用いても、所望の吸湿特性を有するナノゼオライトを得ることはできないことがわかる。Na系ゼオライトの場合は、ゲル化させた後に水熱合成処理を施すことにより、有効に結晶化させることができる。一方、アルカリ土類金属系ゼオライトの場合は、ゲル化せず、水熱合成処理を施して結晶化させたとしても、図13に示されるように、別の構造の、初期投入材料とは異なる特性を有する結晶へと変化してしまう。したがって、初期投入材料として、アルカリ土類金属系ゼオライトではなく、Na系ゼオライトを用い、生成したNa系ナノゼオライトを電子部品へ適用する際には、前記のごとくナトリウムからマグネシウムへのイオン交換処理を行うことが有益であることがわかる。
図14は、水熱合成工程の後に乾燥工程を設けない場合のナノゼオライトの製造方法を示すフローチャートである。図14におけるS200〜S220の各ステップは、図1におけるS100〜S120の各ステップに対応する。また、図14にけるS230〜S240の各ステップは、図1におけるS140〜S150の各ステップに対応する。すなわち、図14に示されるフローチャートでは、図1に示されるフローチャートから水熱合成工程の後の乾燥工程(S130)が削除されている。発明者らは、水熱合成工程の後の乾燥工程の有無が、ゼオライトの再結晶化に影響を及ぼすことを見出した。これを以下に詳細に説明する。
図15は、XRD測定結果に基づいて、水熱合成工程の後の乾燥工程の有無による、ゼオライトの再結晶化の差異を説明するための図である。図15において、(A_nano)は、ゼオライトAをビーズミル粉砕機で物理粉砕した後、水熱合成処理(180℃、15時間)を施して生成したナノゼオライトAのXRD測定結果である。(A_nano_D)は、図1に示されるフローチャートのごとく、水熱合成処理(180℃、15時間)を施した後に乾燥処理を施し、さらにイオン交換処理を施して生成したナノゼオライトAのXRD測定結果である。(A_nano_N)は、図14に示されるフローチャートのごとく、水熱合成処理(180℃、15時間)を施した後に乾燥処理を行わず、イオン交換処理を施して生成したナノゼオライトAのXRD測定結果である。
(A_nano_D)に示されるように、水熱合成処理の後に乾燥処理を施した場合は、(A_nano)に示される結果と同等のXRD測定結果が得られる。一方、(A_nano_N)に示されるように、水熱合成処理の後に乾燥処理を行わなかった場合は、(A_nano)及び(A_nano_D)に示される結果とは異なるXRD測定結果が得られる。具体的には、(A_nano_N)に示されるXRD測定結果では、(A_nano)及び(A_nano_D)に示されるXRD測定結果では認められた一部のピークが消失している。このピークの消失は、吸湿特性の低下を意味する。したがって、水熱合成工程の後に乾燥工程を設けた場合には、水熱合成工程の後に乾燥工程を設けなかった場合よりも、より吸湿特性に優れたナノゼオライトが生成され得ることがわかる。
図16は、25℃での吸湿脱着特性の測定結果に基づいて、水熱合成工程の後の乾燥工程の有無による、ゼオライトの再結晶化の差異を説明するための図である。図16において、●及び○は、図1に示されるフローチャートのごとく、水熱合成処理(180℃、15時間)を施した後に乾燥処理を施して生成したナノゼオライトの測定結果をプロットしたものである。■及び□は、図14に示されるフローチャートのごとく、水熱合成処理(180℃、15時間)を施した後に乾燥処理を行わずに生成したナノゼオライトの測定結果をプロットしたものである。なお、●及び■は脱離特性のプロットであり、○及び□は吸着特性のプロットである。
図16に示されるように、水熱合成工程の後に乾燥工程を設けた場合には、水熱合成工程の後に乾燥工程を設けなかった場合よりも、より吸湿特性に優れたナノゼオライトが生成され得ることがわかる。
以上のように、水熱合成処理の直後にナトリウムからマグネシウムへのイオン交換処理を施すよりも、水熱合成処理を施した後に乾燥処理を行い、次いでイオン交換処理を施した方が、所望の、より優れた吸湿特性を呈するナノゼオライトを得ることができる。
図17は、ナノゼオライトをフィルム化したアプリケーションの一例を説明するための図である。ゼオライトは、バルクでは光散乱により白色を呈しているが、ナノ化して分散させることにより、光透過性を向上させることができる。そこで、図17に示されるように、ナノゼオライトを樹脂に分散させた樹脂組成物を、基材に塗布して焼成し、フィルム化する応用例がある。これにより、本開示における製造方法により製造されるナノゼオライトを、有機発光ダイオード等の、耐湿性や耐水性が必要な電子部品のバリア薄膜として活用することができる。
(その他の実施の形態)
以上のように、本開示における技術の例示として、実施の形態1を説明した。そのために、添付図面および詳細な説明を提供した。
したがって、添付図面および詳細な説明に記載された構成要素の中には、課題解決のために必須な構成要素だけでなく、上記技術を例示するために、課題解決のためには必須でない構成要素も含まれ得る。そのため、それらの必須ではない構成要素が添付図面や詳細な説明に記載されていることをもって、直ちに、それらの必須ではない構成要素が必須であるとの認定をするべきではない。
また、上記実施の形態1は、本開示における技術を例示するためのものであるから、これに限定されず、特許請求の範囲またはその均等の範囲において種々の変更、置き換え、付加、省略などを行った実施の形態にも適用可能である。また、上記実施の形態1で説明した各構成要素を組み合わせて、新たな実施の形態とすることも可能である。
本開示における製造方法により製造されるナノゼオライトは、例えば、電子部品のバリア薄膜といった電子分野、包装分野、衣料分野、医療分野等の各種分野への適用が可能である。
100 ビーズミル粉砕機
110 スラリー供給口
120 スラリー排出口
130 スラリータンク
140 パイプ
200 オートクレーブ
210 ガラス製容器

Claims (3)

  1. 表面におけるNa/Si値に対する、該表面からの深さが10nmの地点のNa/Si値の割合が90%以上であるゼオライトを、物理粉砕するステップと、
    前記物理粉砕したゼオライトを、結晶化させるステップと
    を有する、ナノゼオライトの製造方法。
  2. 前記物理粉砕に供するゼオライトは、表面におけるNa/Si値に対する、該表面からの深さが30nmの地点のNa/Si値の割合が70%以上である、請求項1に記載のナノゼオライトの製造方法。
  3. 前記結晶化を、水熱合成処理により行う、請求項1又は2に記載のナノゼオライトの製造方法。
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