JP2016068960A - 取っ手付き集積包装体及びその製造方法 - Google Patents

取っ手付き集積包装体及びその製造方法 Download PDF

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Abstract

【課題】 美麗な外観を有する取っ手付き集積包装体を提供する。【解決手段】 複数の物品からなる集積体4とそれに熱収縮装着されたオーバーラップフィルム5とを有する集積包装体2と、粘着面を介して前記フィルムの表面に貼り付けられた取っ手片3と、を有し、集積体4の横方向に隣接する物品A1,A2,A3の上方部の間には、それぞれ横空隙が存在し、取っ手片3が、物品が隣接された被隣接物品A2の上面側に配置され且つ集積包装体2の上面に貼り付けられた本体片部6と、本体片部6の両端部から折れ曲がって延設され且つ集積包装体2の側面に貼り付けられた一対の連結片部7と、一対の連結片部7の端部から延設され且つ集積包装体2の側面に貼り付けられた一対の保持片部8と、を有し、連結片部7の最小横幅が本体片部6及び保持片部8の各最大横幅よりも小さい。【選択図】 図1

Description

本発明は、複数個の物品をオーバーラップフィルムにより一括包装した集積包装体に、取っ手片を取り付けた取っ手付き集積包装体などに関する。
缶や瓶などの物品の複数個を一纏めにしてオーバーラップフィルムで被包し、周囲から加熱することにより、前記フィルムを収縮させて得られる集積包装体が知られている。この集積包装体は、円筒形状の物品や凹凸のある物品であってもその複数個が緊密に包装され、外観も良好となる。
このような集積包装体を持ち運びやすくするため、手提げ用の取っ手片を集積包装体に取り付けた取っ手付き集積包装体が知られている。例えば、特許文献1には、複数個の物品からなる集積体とその周囲に熱収縮装着されたオーバーラップフィルムとを有する集積包装体の上面(この上面はオーバーラップフィルムで構成されている)に、帯状の手提げ用バンドを貼り付けた取っ手付き集積包装体が開示されている。しかしながら、特許文献1の取っ手付き集積包装体は、手提げ用バンドが集積包装体の上面のみに貼り付けられているので、それを手で提げたときの集積包装体の自重により、バンドが集積包装体から剥がれる、又は、バンドが貼り付けられている箇所の近傍にてオーバーラップフィルムが伸びるおそれがある。
また、特許文献2には、複数個の物品からなる集積体とその周囲に熱収縮装着されたオーバーラップフィルムとを有する集積包装体の上面(この上面はオーバーラップフィルムで構成されている)に、帯状の取っ手が配置され、その取っ手の両端部が幅広に形成された接合部位とされ、その接合部位の裏面に粘着面が形成され、接合部位が前記集積包装体の側面へと折れ曲がって接着されている取っ手付き集積包装体が開示されている。かかる取っ手付き集積包装体は、取っ手の両端部が集積包装体の側面に接着されているので、それを手で提げたとき、取っ手が剥がれることを防止できる。しかしながら、特許文献2の取っ手付き集積包装体は、取っ手の接合部位が幅広であるため、その接合部位の一部が集積包装体の側面に接着せずに浮き上がった箇所が生じるという問題点がある。詳しくは、複数個の物品からなる集積体は、その外形が直方体状ではなく、隣接する物品の間に、空隙を有する。この集積体の周囲にオーバーラップフィルムを被せて加熱すると集積包装体が得られるが、その集積包装体は、オーバーラップフィルムのうち前記空隙に対応する領域が大きく熱収縮して空隙側に凹んでいる。つまり、前記空隙に対応する領域は、他の領域(特に容器の表面に密着する領域)に比して比較的熱収縮率が大きい高収縮領域となっている。その集積包装体に、接合部位が幅広である特許文献1の取っ手を貼り付けた際、前記接合部位の一部が前記オーバーラップフィルムの凹んだ領域(高収縮領域)に接着せずに浮き上がり、その接合部位の一部(浮き上がった箇所)の粘着面が露出する。このように粘着面が露出すると、取っ手付き集積包装体の保管・運搬中に、その粘着面に粉塵などが付着し、取っ手付き集積包装体の外観が損なわれるという問題点がある。さらに、取っ手の接合部位がオーバーラップフィルムと部分的に非接着となるため、取っ手が剥がれ易くなる傾向となるおそれがある。
さらに、取っ手付き集積包装体の製造方法は、大別して、(1)オーバーラップフィルムを集積体に被せて熱収縮装着することにより集積包装体を得た後、その集積包装体に取っ手を貼り付けることにより取っ手付き集積包装体を得る方法、(2)オーバーラップフィルムに予め取っ手を貼り付けることにより取っ手付きオーバーラップフィルムを得た後、その取っ手付きオーバーラップフィルムを集積体に被せて熱収縮装着することにより取っ手付き集積包装体を得る方法が知られている。
特許文献2の取っ手付き集積包装体を前記(2)の方法で製造した場合には、次のような問題点がある。取っ手は熱収縮性を有さないので、取っ手が貼り付けられた部分のオーバーラップフィルムは、実質的に熱収縮しなくなる。そして、特許文献2のように幅広の接合部位を有する取っ手を貼り付けたオーバーラップフィルムを集積体に被せて熱収縮させた際、集積体の空隙に前記幅広の接合部位が被さり、オーバーラップフィルムの収縮力によって取っ手の接合部位が無秩序に変形する又はオーバーラップフィルムに皺が生じ、外観的に好ましくない取っ手付き集積包装体が得られるという問題点がある。
実開昭60−115868号公報 特開2004−315031号公報
本発明の目的は、美麗な外観を有する取っ手付き集積包装体及び取っ手付き集積包装体の製造方法を提供することである。
本発明は、物品が奥行方向に1個以上で横方向に3個以上隣接した集合物からなる集積体と前記集積体の周囲に熱収縮装着されたオーバーラップフィルムとを有する集積包装体と、裏面が粘着面とされ且つ前記集積包装体のオーバーラップフィルムの表面に前記粘着面を介して貼り付けられた取っ手片と、を有する取っ手付き集積包装体であって、前記集積体の横方向に隣接する物品の上方部の間には、それぞれ横空隙が存在し、前記取っ手片が、横方向両側にそれぞれ物品が隣接された被隣接物品の上面側において奥行方向に配置され、且つ前記集積包装体の上面に貼り付けられた帯状の本体片部と、前記本体片部の両端部から延設され、且つ本体片部に対して折れ曲がり前記集積包装体の側面に貼り付けられた一対の連結片部と、前記一対の連結片部の端部から延設され、且つ前記集積包装体の側面に貼り付けられた一対の保持片部と、を有し、前記連結片部の最小横幅が前記本体片部の最大横幅及び保持片部の最大横幅よりも小さい。
本発明の好ましい取っ手付き集積包装体は、前記オーバーラップフィルムが、物品の上方部間の前記それぞれの横空隙に対応してその横空隙側に凹んだ高収縮領域を有し、前記連結片部が、前記オーバーラップフィルムの高収縮領域の間に配置されている。
本発明の好ましい取っ手付き集積包装体は、前記集積体が、奥行方向に2個以上隣接し且つ横方向に3個以上隣接した集合物からなり、前記奥行方向に隣接する物品の上方部の間に、縦空隙が存在し、前記本体片部が 前記縦空隙に被さる被覆部を有し、前記本体片部の被覆部の面内に、本体片部の両側縁に沿って延びるミシン目線が設けられている。
本発明の好ましい取っ手付き集積包装体は、前記オーバーラップフィルムの面内には、前記本体片部の両側縁に沿って延びるミシン目線が設けられている。
本発明の別の局面によれば、取っ手付き集積包装体の製造方法を提供する。
本発明の取っ手付き集積包装体の製造方法は、帯状の本体片部と前記本体片部の両端部から延設された一対の連結片部と前記一対の連結片部の端部から延設された一対の保持片部とを有し、前記連結片部の最小横幅が前記本体片部の最大横幅及び保持片部の最大横幅よりも小さい取っ手片であって、裏面が粘着面とされた取っ手片を準備する工程、前記取っ手片を、前記粘着面を介して、熱収縮前のオーバーラップフィルムの表面に貼り付ける貼付工程、物品が奥行方向に1個以上で横方向に3個以上隣接した集合物からなる集積体の周囲に前記取っ手付きオーバーラップフィルムを被せ、加熱することにより、前記集積体にオーバーラップフィルムを熱収縮装着する装着工程と、を有し、前記装着工程において、本体片部が、横方向両側にそれぞれ物品が隣接された被隣接物品の上面側に配置され、且つ連結片部及び保持片部が前記被隣接物品の側面側に配置されるように、前記集積体の周囲に前記オーバーラップフィルムを被せる。
本発明の好ましい取っ手付き集積包装体の製造方法は、前記保持片部の、前記連結片部とは反対側の縁が、前記連結片部側に凹んだ凹状縁を有する。
本発明の取っ手付き集積包装体は、取っ手片の粘着面に粉塵などが付着し難いので、美麗な外観を有する。
また、本発明の製造方法によれば、3次元曲面状の綺麗な高収縮領域を形成でき、さらに、取っ手片の粘着面に粉塵などが付着し難いので、美麗な外観を有する取っ手付き集積包装体を得ることができる。
本発明の第1実施形態に係る取っ手付き集積包装体の斜視図。 同取っ手付き集積包装体を上方から見た平面図。 同取っ手付き集積包装体を第1側面から見た正面図。 図2のIV−IV線で切断した断面図。 図2のV−V線で切断した縦断面図。 取っ手付き集積包装体の高収縮領域及び連結片部の周辺部分の参考拡大斜視図。 (a)は、集積体を上方から見た平面図、(b)は、集積体を第1側面から見た正面図。 オーバーラップフィルムの平面図。 集積包装体の斜視図。 取っ手片の平面図。 図10のXI−XI線で切断した断面図。 取っ手付き集積包装体の使用状態を示す斜視図。 取っ手付き集積包装体の製造工程を示す斜視図。 本発明の第2実施形態に係る取っ手付き集積包装体の斜視図。 本発明の第3実施形態に係る取っ手付き集積包装体の斜視図。 本発明の第4実施形態に係る取っ手付き集積包装体の斜視図。 変形例に係る取っ手片の平面図。
以下、本発明の実施形態について図面を参照しながら説明する。
ただし、本明細書において、集積体及び集積包装体の「奥行方向」及び「横方向」は、上方から集積体及び集積包装体を見て、その上面内において直交する方向をいう。また、取っ手片の本体片部の「奥行方向」及び「横方向」は、取っ手片が集積包装体に貼り付けられた状態を基準にして、集積包装体の奥行方向及び横方向とそれぞれ同じである。
また、各図において、集積体(各物品)がオーバーラップフィルムに被さっている場合、その被さっている箇所は、本来、破線で示すべきところ、ミシン目線との混同を避けるため、便宜上、一点鎖線で示している。
図1乃至図6において、本発明の取っ手付き集積包装体1は、集積包装体2と取っ手片3とを有する。
まず、集積包装体2及び取っ手片3をそれぞれ説明した後、本発明の取っ手付き集積包装体1及びその製造方法を説明する。
[集積包装体]
集積包装体2は、複数個の物品が一纏めとなった集積体4と、前記集積体4の周囲に熱収縮装着されたオーバーラップフィルム5と、を有する。
前記集積体4は、図7に示すように、物品が奥行方向に1個以上で横方向に3個以上隣接した集合物からなり、好ましくは、物品が奥行方向に2個以上で横方向に3個以上隣接した集合物からなる。図示例では、集積体4は、物品が奥行方向に2個且つ横方向に3個の隣接した、合計6個の物品A1乃至A6からなる集合物である。
物品としては、特に限定されず、任意の内容物が充填された金属製容器、合成樹脂製容器、ガラス製容器、陶器製容器などが挙げられる。前記内容物は、特に限定されず、酒類、清涼飲料などの飲料;調味料;缶詰食品、ゼリーなどの食品;シャンプー、リンス、コンディショナー、洗剤などのトイレタリー製品;化粧品;薬品などが挙げられる。
物品の外形は、集積体4としたときに隣接する物品の上方部の間に空隙が生じる形状であれば特に限定されない。例えば、物品の外形は、図示したように略円柱状である。略円柱状の外形を有する物品としては、例えば、缶ビール、缶コーヒーなどの缶入り飲料、缶詰類が挙げられる。ただし、略円柱状は、円柱状のみならず、楕円柱状を含む意味である。また、物品の外形は、例えば、下方部が略円柱状で且つ上方部がそれよりも小径な略円柱状、下方部が略円柱状で且つ上方部がその下方部の直径よりも対角線長さが同じ又は小さい略直方体状、下方部が略直方体状で且つ上方部がその下方部の上面の対角線長さよりも小さい略円柱状などの組み合わせ形状でもよい。前記下方部が略円柱状で且つ上方部がそれよりも小径な略円柱状の組み合わせ形状の外形を有する物品としては、例えば、ボトル型容器入り飲料などが挙げられる。
前記複数の物品が隣接して一纏めになった集積体4は、隣接する物品の上方部の間に、隙間を有する。すなわち、集積体4において、横方向に隣接する物品の上方部の間には、集積体4の側面から見て、空隙が生じ、奥行方向に隣接する物品の上方部の間にも、集積体4の上面から見て、空隙が生じる。以下、用語を区別するために、横方向に隣接する物品の上方部の間に生じる空隙を横空隙といい、奥行方向に隣接する物品の上方部の間に生じる空隙を縦空隙という。
図7のように6個の物品A1乃至A6からなる集積体4を例に採って説明する。説明上、各物品の区別が必要である場合には、第1物品、第2物品などのように序数詞を付す場合がある。
図7において、集積体4は、奥行方向1列目の横方向に、第1物品A1、第2物品A2、第3物品A3が隣接して並んでおり、奥行方向2列目の横方向に、第4物品A4、第5物品A5、第6物品A6が隣接して並んでいる。また、第1物品A1と第4物品A4、第2物品A2と第5物品A5、及び、第3物品A3と第6物品A6は、奥行方向に隣接して並んでいる。
ここで、第2物品A2及び第5物品A5は、何れも、横方向両側にそれぞれ物品が隣接されている物品である。本明細書において、横方向両側にそれぞれ物品が隣接されている物品を「被隣接物品」という場合がある。すなわち、第2物品A2の横方向一方側には第1物品A1が隣接され、第2物品A2の横方向他方側には第3物品A3が隣接されているので、第2物品A2は、被隣接物品である。第5物品A5の横方向一方側には第4物品A4が隣接され、第5物品A5の横方向他方側には第6物品A6が隣接されているので、第5物品A5は、被隣接物品である。
集積体4を第1側面(第1側面は、横方向に隣接した集合物の側面である)から見て、横方向に並んだ第1物品A1と第2物品A2の各上方部の間及び第2物品A2と第3物品A3の各上方部の間には、各物品A1,A2,A3の外形に従い横空隙Xが存在する。なお、図示例の各物品は全体的に略円柱状であるため、前記横空隙Xは、第1物品A1と第2物品A2及び第2物品A2と第3物品A3の高さ方向全体に亘って延在している。
同様に、集積体4を第2側面(第2側面は、第1側面と反対側の側面である)から見て、横方向に並んだ第4物品A4と第5物品A5の各上方部の間及び第5物品A5と第6物品A6の各上方部の間には、各物品A4,A5,A6の外形に従い横空隙Xを有し、その横空隙Xは、高さ方向全体に亘って延在している。
なお、集積体4の第3側面(第3側面は、第1側面とは90度の関係にある側面である)から見て、奥行方向に並んだ第1物品A1と第4物品A4の各上方部の間、及び、集積体4の第4側面(第4側面は、第3側面と反対側の側面である)から見て、奥行方向に並んだ第3物品A3と第6物品A6の各上方部の間にも、各物品A1,A3,A4,A6の外形に従い横空隙Xを有し、その横空隙Xは、高さ方向に亘って延在している。
集積体4を上方から見て、奥行方向に並んだ第1物品A1と第4物品A4の各上方部の間、第2物品A2と第5物品A5の各上方部の間、及び第3物品A3と第6物品A6の各上方部の間には、各物品A1乃至A6の外形に従い縦空隙Yを有する。なお、図示例の各物品は全体的に略円柱状であるため、前記縦空隙Yは、各物品A1乃至A6の高さ方向全体に亘って延在している。
オーバーラップフィルム5は、各物品が隣接した集積体4の各物品が離れないようにその隣接状態を維持するために使用される。すなわち、オーバーラップフィルム5は集積体4の周囲に熱収縮装着される。
オーバーラップフィルム5は、集積体4を被包する前には(熱収縮前には)、図8に示すように矩形状に形成されている。
オーバーラップフィルム5は、柔軟性及び熱収縮性を有するフィルムであれば特に限定されず、ポリエチレンフィルムやポリプロピレンフィルムなどのポリオレフィン系フィルム、ポリ塩化ビニル系フィルムなどが挙げられる。また、特許文献2に開示された生分解性のフィルム(例えばポリ乳酸系重合体からなるフィルム)を用いてもよい。オーバーラップフィルム5は、無色透明、有色透明又は不透明の何れでもよいが、集積体4を外部から明瞭に視認できることから無色透明なオーバーラップフィルム5を用いることが好ましい。なお、熱収縮性は、所要温度(例えば、80℃〜150℃)に加熱されたときに収縮する性質をいう。
オーバーラップフィルム5の熱収縮率は、第1方向(集積体の奥行方向に相当)に40%以上、好ましくは50%以上、より好ましくは60%以上であり、第2方向(集積体の横方向に相当)に10%以上、好ましくは20%以上、より好ましくは30%以上である。
ただし、前記熱収縮率は、加熱前のフィルムの長さ(元の長さ)と、フィルムを130℃の温水中に10秒間浸漬した後の基材の長さ(浸漬後の長さ)の割合であり、下記式に代入して求められる。
式:熱収縮率(%)=[{(第1方向(又は第2方向)の元の長さ)−(第1方向(又は第2方向)の浸漬後の長さ)}/(第1方向(又は第2方向)の元の長さ)]×100。
オーバーラップフィルム5の厚みは、特に限定されず、例えば、8μm〜100μmであり、好ましくは10μm〜60μmであり、より好ましくは10μm〜30μm程度である。
オーバーラップフィルム5の面内には、ミシン目線51,51が形成されている。このミシン目線51は、オーバーラップフィルム5の中央部において第1方向に直線状に延び、第2方向に所要間隔を開けて一対形成されている。
本明細書において、ミシン目線は、ミシン針の縫い跡の如くフィルムの表裏面に貫通する複数の貫通孔が所定間隔を開けて形成された、貫通孔の集合である。かかるミシン目線は、隣接する貫通孔の間に、非貫通部が存在する。前記非貫通部は、貫通処理が成されていないフィルム部分とも言える。1つの貫通孔の正面視形状は、細長い直線状、針穴状(針穴状は、打ち抜き略円形状又は略楕円形状などを含む)などが挙げられる。図示例のミシン目線の貫通孔の形状は、細長い直線状とされている。
ミシン目線51の貫通孔の長さは、特に限定されないが、例えば、0.8mm〜4mmであり、好ましくは、1mm〜3mmである。ミシン目線51の非貫通部の長さは、特に限定されないが、例えば、0.8mm〜3mmであり、好ましくは、1mm〜2mmである。
また、必要に応じて、前記ミシン目線51,51の途中に、そのミシン目線51に重ねて又はミシン目線51の近傍において第1方向に延びる切込み線52,52が形成されていてもよい。切込み線52,52は、フィルムの表裏面に貫通する細長い貫通孔であり、ミシン目線の1つの貫通孔の長さが非常に長く形成されたものとも言える。
以下、オーバーラップフィルム5に形成された一対のミシン目線の一方を第1ラップミシン目線といい、他方を第2ラップミシン目線といい、両者を総称して、ラップミシン目線という。
前記オーバーラップフィルム5の第1方向が集積体4の奥行方向となるように、オーバーラップフィルム5を集積体4の周囲に巻き、オーバーラップフィルム5の第1側端部5aと第2側端部5bを重ね合わせてスリーブ状に形成した後、加熱することにより、集積体4の周囲にオーバーラップフィルム5が熱収縮装着された集積包装体2が得られる(図9参照)。なお、熱収縮により、比較的長い貫通孔である切込み線52の周囲が引っ張られるので、切込み線52が形成された箇所には、涙目状の穴が生じる。この穴は、集積体4の縦空隙Yに連通している。
図9の集積包装体2は、オーバーラップフィルム5の両側に開口が形成されているが、このような開口を有していてもオーバーラップフィルム5によって各物品が互いに離れないように集積体4の形態が維持されている。このように集積体4の周囲にスリーブ状に形成したオーバーラップフィルム5の該スリーブ内に集積体4を入れて加熱した場合、熱収縮後のオーバーラップフィルム5は、集積体4の上面、第1側面、第2側面及び底面を完全に覆い且つ集積体4の第3側面及び第4側面の周縁を覆いつつそれらの面の中央部に対応して開口が生じる。
もっとも、オーバーラップフィルム5は、集積体4を完全に被包していてもよい。例えば、オーバーラップフィルム5を集積体4の周囲に巻き、オーバーラップフィルム5の第1側端部5aと第2側端部5bを重ね合わせて熱シールしてスリーブ状に形成すると共に、そのスリーブの両端の開口を塞ぐべく両開口端部(オーバーラップフィルム5の第3側端部とオーバーラップフィルム5の第4側端部)を熱シールすることにより、オーバーラップフィルム5を内部に集積体4を包み込んだ袋状に形成する。その後、オーバーラップフィルム5を加熱することにより、集積体4の周囲がオーバーラップフィルム5にて完全に被包された集積包装体2が得られる。このようにオーバーラップフィルム5が開口を有さない集積包装体2を用いてもよい。
前記集積包装体2において、ラップミシン目線51は、集積体4の上面に配置され、集積体4の奥行方向に延在されている。
具体的には、第1ラップミシン目線51が第1物品A1の上方部と第2物品A2の上方部の境界又はその境界から僅かに第1物品A1寄りに配置され、且つ、第2ラップミシン目線51が第2物品A2の上方部と第3物品A3の上方部の境界又はその境界から僅かに第3物品A3寄りに配置されている。集積体4の奥行方向に延びる第1ラップミシン目線51は、同様に、第4物品A4の上方部と第5物品A5の上方部の境界又はその境界から僅かに第4物品A4寄りに配置され、且つ、第5物品A5の上方部と第6物品A6の上方部の境界又はその境界から僅かに第6物品A6寄りに配置されている。
また、熱収縮性のオーバーラップフィルム5の性質上、集積体4の横空隙Xに対応する箇所がその周辺よりも大きく熱収縮するので、熱収縮装着されたオーバーラップフィルム5には、横空隙Xに対応してその横空隙X側に3次元曲面状に凹んだ高収縮領域5Hが形成されている。なお、前記集積体4の横空隙Xの間は被隣接物品A2,A5の側面が存在するので、熱収縮装着されたオーバーラップフィルム5の2つの高収縮領域5Hの間は、前記被隣接物品A2,A5の側面に対応しており、その部分には、高収縮領域5Hよりも小さく熱収縮した低収縮領域5Lが形成されている。
[取っ手片]
取っ手片3は、通常、図11に示すように、裏面に粘着剤層32が積層された枚葉状の1枚のシート材31を所定形状に切り取ることによって形成できる。粘着剤層32の表面が粘着面を構成する。
取っ手片3を形成するシート材31は、柔軟性を有するものであれば特に限定されないが、剛性を有するものが好ましく、さらに、剛性を有し且つ熱収縮性を実質的に有さないものがより好ましい。
前記シート材31としては、例えば、ポリ乳酸系重合体、脂肪族ポリエステル(芳香族脂肪族ポリエステルを含む)、軟質ポリ塩化ビニル、ポリエチレン、エチレン−酢酸ビニル共重合体等のエチレン系又は酢酸ビニル系重合体、ポリブタジエン等のエラストマー及びこれらの混合物などの熱可塑性樹脂からなるシートが挙げられる。
取っ手片3の厚みは、特に限定されないが、オーバーラップフィルム5の厚みよりも大きいことが好ましい。例えば、取っ手片3の厚みは、10μm〜100μmであり、好ましくは、15μm〜70μmであり、より好ましくは、20μm〜50μm程度である。
取っ手片3は、図10及び図11に示すように、帯状の本体片部6と、前記本体片部6の両端部から延設された一対の連結片部7,7と、前記一対の連結片部7,7の端部から延設された一対の保持片部8,8と、を有し、さらに、本体片部6、連結片部7及び保持片部8の裏面は、いずれも粘着面とされている。連結片部7の最小横幅7Wは、本体片部6の最大横幅6W及び保持片部8の最大横幅8Wよりも小さい。
前記本体片部6は、集積包装体2の上面に貼り付けられる、奥行方向に延びる帯状の部分である。本体片部6の長さ(本体片部6の両端部間の長さ)は、集積体4の奥行方向の長さと略等しい。
具体的には、本体片部6は、集積体4の縦空隙Yに被さる被覆部61と、被隣接物品A2,A5の上面に被さり且つ被隣接物品A2,A5の上面の外形に沿った縁を有する一対の弧状部62,62と、を有する。本体片部6には、粘着剤層32が具備されており、従って、本体片部6(被覆部61及び弧状部62,62)の裏面は、オーバーラップフィルム5に接着可能な粘着面とされている。なお、図10において、被隣接物品と取っ手片の関係を判り易くするため、被隣接物品A2,A5及びそれによって形成される縦空隙Yを二点鎖線で示している。
前記被覆部61の両側縁は、奥行方向に延びる直線状、奥行方向に延び且つ内側に僅かに凹んだ弧状、又は、奥行方向に延び且つ外側に僅かに膨らんだ弧状に形成されている。図示例では、前記被覆部61の両側縁は、奥行方向に延び且つ内側に僅かに凹んだ弧状に形成されている。
両側縁が弧状に形成された被覆部61の横幅は、奥行方向に亘って不均一である。被覆部61の最大横幅は、本体片部6の最大横幅6Wに相当し、それは、物品の上面の直径と略等しいことが好ましいが、集積体4の縦空隙Yを完全に覆わない程度で、物品の上面の直径よりも大きくてもよく或いは小さくてもよい。
本明細書において、ある片部の横幅は、横方向の長さをいい、その最大横幅は、その片部の最も大きい箇所の横幅をいい、その最小横幅は、その片部の最も小さい箇所の横幅をいう。なお、ある片部の横幅が奥行方向において均等である場合には、その横幅が最大横幅又は最小横幅となる。
さらに、前記被覆部61の面内には、本体片部6(被覆部61)の両側縁に沿って延びる一対のミシン目線611,611が形成されている。以下、取っ手片3に形成されたミシン目線を、取っ手ミシン目線という。この一対の取っ手ミシン目線611,611は、取っ手片6(被覆部61)の両側縁に沿って形成されていればよく、例えば、図10のように、弧状に湾曲していてもよく、また、特に図示しないが、両側縁と平行に形成されていてもよい。この取っ手ミシン目線611,611の貫通孔の長さは、特に限定されないが、例えば、0.5mm〜3mmであり、好ましくは、1mm〜2mmである。取っ手ミシン目線611,611の非貫通部の長さは、特に限定されないが、例えば、0.5mm〜3mmであり、好ましくは、1mm〜2mmである。オーバーラップフィルム5よりも剛性の大きい取っ手片3は、オーバーラップフィルム5に比べて硬いが、取っ手ミシン目線611,611を形成することにより、その線611に沿って取っ手片3が折れ曲がり易くなる。
前記一対の連結片部7,7は、本体片部6の奥行方向両端部からそれぞれ延設されている。連結片部7,7は、それぞれ本体片部6と保持片部8の間に介在した部分であり、両片部6,8を連結している部分である。一対の連結片部7,7には、粘着剤層32が具備されており、従って、連結片部7の裏面は、オーバーラップフィルム5に接着可能な粘着面とされている。
連結片部7,7の両側縁は、奥行方向に延びる直線状でもよく、又は、弧状でもよい。図示例では、連結片部7,7の両側縁は、本体片部6及び保持片部8に近づくに従って外側へ湾曲した弧状に形成されている。
連結片部7,7の最小横幅7Wは、前記本体片部6の最大横幅6Wよりも小さい。さらに、連結片部7,7の最小横幅7Wは、後述する保持片部8,8の最大横幅8Wよりも小さい。
連結片部7,7の最小横幅7Wは、物品に応じて適宜設定できるが、好ましくは、5mm〜30mmであり、より好ましくは10mm〜25mmである。連結片部7,7の最小横幅7Wが余りに小さいと、その最小横幅7Wの部分で連結片部7,7が破断するおそれがある。連結片部7,7の最小横幅7Wが余りに大きいと、取っ手片3を集積包装体2に貼り付けた際、連結片部7,7が低収縮領域5Lからはみ出して、連結片部7,7の粘着面がオーバーラップフィルム5に貼り付かず、粘着面の一部が露出するおそれがある。
連結片部7,7の最小横幅7Wと本体片部6の最大横幅6Wの比(連結片部7,7の最小横幅7W/本体片部6の最大横幅6W)は、特に限定されないが、例えば、0.2〜0.8であり、好ましくは、0.4〜0.6である。
連結片部7,7の最小横幅7Wと保持片部8,8の最大横幅8Wの比(連結片部7,7の最小横幅7W/保持片部8,8の最大横幅8W)は、特に限定されないが、例えば、0.15〜0.75であり、好ましくは、0.2〜0.55である。
前記一対の保持片部8,8は、連結片部7,7の端部からそれぞれ延設されている。一対の保持片部8,8には、粘着剤層32が具備されており、従って、保持片部8,8の裏面は、オーバーラップフィルム5に接着可能な粘着面とされている。前記一対の保持片部8,8は、本体片部6を集積包装体2の上面に貼り付けた際、それぞれ本体片部6に対して折れ曲がって集積包装体2の側面に貼り付けられる部分である。保持片部8,8は、集積包装体2の上面に貼り付けられた本体片部6と協働して取っ手片3のオーバーラップフィルム5に対する一体性を向上させ、取っ手付き集積包装体1を持ち上げた際に、本体片部6が貼り付けられている箇所の近傍におけるオーバーラップフィルム5の伸びを防止し、集積包装体2が持ち手から落下することを防止する。
一対の保持片部8,8は、横方向に延びる帯状に形成されている。好ましくは、一対の保持片部8,8は、それぞれ連結片部7側に凹んだ凹状縁8cを有する。
図示例では、保持片部8,8の端縁(保持片部8の、連結片部7とは反対側の縁)は、連結片部7側に凹んだ弧状に形成されており、その端縁が凹状縁8cに相当する。なお、保持片部8自体も、全体的に連結片部7側に凹んだ湾曲帯状に形成されている。
一対の保持片部8,8の両側縁は、奥行方向に直線状に延びており、従って、保持片部8,8の横幅は、奥行方向に亘って均等である。もっとも、保持片部8,8の両側縁が内側に凹む又は外側に膨らむ弧状に形成されていてもよい(図示せず)。
保持片部8,8の最大横幅8Wは、連結片部7の最小横幅7Wよりも大きい。保持片部8,8の最大横幅8Wは、本体片部6の最大横幅6Wと同じでもよく、又は、小さく若しくは大きくてもよい。保持片部8,8の横幅を比較的大きくすることにより、取っ手片3とオーバーラップフィルム5の一体性を高めることができることから、保持片部8,8は、本体片部6の最大横幅6Wと同じ又はそれよりも大きい最大横幅8Wを有するように形成されていることが好ましい。
なお、必要に応じて、取っ手片3には、所望のデザインが印刷などの方法によって表示されていてもよい。
[取っ手付き集積包装体]
本発明の取っ手付き集積包装体1は、図1乃至図6に示すように、上記集積包装体2と、粘着面を介して集積包装体2に貼り付けられた上記取っ手片3と、を有する。
取っ手片3の本体片部6は、その両側縁をラップミシン目線51に一致させ又はラップミシン目線51の近傍に位置させ且つ一対の弧状部62,62の縁を被隣接物品A2,A5(第2物品A2及び第5物品A5)の上面の外形に沿わせつつ、被隣接物品A2,A5の上面側において奥行方向に配置され、集積包装体2のオーバーラップフィルム5の上面に粘着面を介して貼り付けられている。従って、本体片部6の被覆部61が集積体4の縦空隙Yの上方側を覆い、オーバーラップフィルム5のラップミシン目線51が本体片部6の両側縁に沿っている。
取っ手片3の一対の連結片部7,7及び保持片部8,8は、連結片部7,7をオーバーラップフィルム5の高収縮領域5Hの間に配置されるようにしつつ、本体片部6に対して約90度に折り曲げられ、集積包装体2のオーバーラップフィルム5の側面に粘着面を介して貼り付けられている。詳しくは、一方の連結片部7,7は、集積包装体2の第1側面側に折り曲げられ、オーバーラップフィルム5の低収縮領域5L(オーバーラップフィルム5の高収縮領域5Hの間の領域)に粘着面を介して貼り付けられ、この一方の連結片部7,7に繋がる保持片部8,8は、その高収縮領域5Hを越えた集積包装体2のオーバーラップフィルム5の第1側面に粘着面を介して貼り付けられている。他方の連結片部7,7も同様に、集積包装体2の第2側面側においてオーバーラップフィルム5の低収縮領域5Lに貼り付けられ、これに繋がる保持片部8,8も同様に、その高収縮領域5Hを越えた集積包装体2のオーバーラップフィルム5の第2側面に貼り付けられている。
本発明の取っ手付き集積包装体1は、図12に示すように、一対のラップミシン目線51,51及び切込み線52が形成された箇所にそれぞれ指を入れることにより、ラップミシン目線51に沿ってオーバーラップフィルム5が破断する。集積包装体2のオーバーラップフィルム5には、一対の切込み線52に起因する細長い穴がそれぞれ形成され、その穴は、集積体4の縦空隙Yに連通しているので、その穴にそれぞれの指を容易に差し入れることができ、ラップミシン目線51に沿ってオーバーラップフィルム5を容易に破断させることができる。
差し入れた2つの指にて取っ手片3の本体片部6を把持することにより、取っ手付き集積包装体1を容易に持ち上げ、運搬することできる。前記本体片部6には一対の取っ手ミシン目線611,611が形成されているので、前記オーバーラップフィルム5を指にて破断させたときに、本体片部6の両側縁と一対の取っ手ミシン目線611,611との間の部分が、縦空隙Y側へと折れ曲がる。このため、本体片部6の側縁が指の腹に当たらず、持ち手が痛みを感じ難くなる。さらに、本体片部6の両側縁は、内側に凹んだ弧状に形成されているので、2つの指にて取っ手片3を把持しやすい。
本発明においては、連結片部7が本体片部6及び保持片部8よりも幅狭に形成されているので、その連結片部7を集積包装体2のオーバーラップフィルム5の高収縮領域5H,5Hの間に配置することにより、連結片部7の粘着面の略全体が、オーバーラップフィルム5の低収縮領域5Lに貼り付いた取っ手付き集積包装体1を構成できる。かかる取っ手付き集積包装体1は、連結片部7の粘着面が露出しないので、粘着面に粉塵などが付着し難く、美麗な外観を有する。さらに、本体片部6の弧状部62の縁が被隣接物品A2,A5の上面の外形に沿っているので、本体片部6の粘着面も外部に露出せず、より美麗な外観を有する。
また、保持片部8が比較的幅広に形成され且つその保持片部8が集積包装体2の側面に貼り付けられているので、本体片部6を通じて持ち手に加わる取っ手付き集積包装体1の重量が持ち手の広い範囲に分散され(持ち手の単位面積当たりに加わる荷重が小さくなる)、痛みを感じ難くなる。さらに、本体片部6は集積包装体2に貼り付けられているので、オーバーラップフィルム5が不用意に破れることを防止できる。
また、連結片部7が比較的幅広に形成されているため、前記本体片部6と協働して、取っ手片3とオーバーラップフィルム5の一体性が向上し、取っ手付き集積包装体1を持ち上げた際に、本体片部6が貼り付けられている箇所の近傍におけるオーバーラップフィルム5の伸びや破れを防止し、集積包装体2が持ち手から落下することを防止できる。
[取っ手付き集積包装体の製造方法]
本発明の取っ手付き集積包装体1は、(1)集積包装体2を形成した後、所定位置に取っ手片3を貼り付ける方法、(2)オーバーラップフィルム5に予め取っ手片3を貼り付けることにより取っ手付きオーバーラップフィルム5を得た後、その取っ手付きオーバーラップフィルム5を集積体4に被せて熱収縮装着する方法、などによって得ることができる。
以下、(2)の製造方法を詳述する。
(集積体、オーバーラップフィルム及び取っ手片の準備)
上記集積体4、オーバーラップフィルム5及び取っ手片3をそれぞれ準備する。これらの構成は、上記[集積包装体]及び[取っ手片]の欄で説明したので、それを参照されたい。
ただし、機械的且つ連続的に取っ手付き集積包装体1を製造する場合には、長尺状のオーバーラップフィルムが用いられる。長尺状のオーバーラップフィルムは、概念的には、上記矩形状のオーバーラップフィルム5の複数がその第1方向に繋がったフィルムである。その長尺状のオーバーラップフィルムを所定長さに切断することにより、1つの集積包装体2を構成するオーバーラップフィルム5が得られる。
また、長尺状のオーバーラップフィルムには、第1方向に所定間隔を開けて、一対のラップミシン目線51,51が形成されている。
(取っ手片の貼付工程)
前記取っ手片3を粘着面を介して熱収縮前のオーバーラップフィルムの表面に貼り付ける。長尺状のオーバーラップフィルム59を用いた場合には、図13のように、長尺状のオーバーラップフィルム59の第1方向に所定間隔を開けて取っ手片3を貼り付ける。この際、オーバーラップフィルム59の一対のラップミシン目線51,51の間に取っ手片3が配置されるように、取っ手片3を位置合わせして貼り付けていく。取っ手片3を貼り付けた後、長尺状のオーバーラップフィルム59を切断することにより、1枚の取っ手付きオーバーラップフィルム5が得られる。
なお、長尺状のオーバーラップフィルム59に取っ手片3を貼りつけた後に、一対のラップミシン目線51,51を形成し、その後、長尺状のオーバーラップフィルム59を切断することにより、1枚の取っ手付きオーバーラップフィルム5としてもよい。
(取っ手付きオーバーラップフィルムの装着工程)
前記取っ手付きオーバーラップフィルム5を、本体片部6が被隣接物品A2,A5の上面側に配置され且つ連結片部7及び保持片部8が被隣接物品A2,A5の側面側に配置されるように位置合わせしつつ、集積体4の周囲に被せた後、取っ手付きオーバーラップフィルム5を加熱する。具体的には、一対の弧状部62,62の縁が被隣接物品A2,A5(第2物品A2及び第5物品A5)の上面の外形に略一致し、且つ、連結片部7が集積体4の横空隙Xの間(被隣接物品A2,A5の側面)に略一致するように予め位置合わせして、取っ手付きオーバーラップフィルム5の第1側端部5aを集積体4の底面に配置し、そのオーバーラップフィルム5を集積体4の第2側面から上面、さらに第1側面へと巻き付け、取っ手付きオーバーラップフィルム5の第2側端部5bを第1側端部5aに重ね合わせる。このようにして、集積体4の周囲をスリーブ状の取っ手付きオーバーラップフィルム5にて被包する。そして、このスリーブ状の取っ手付きオーバーラップフィルム5を加熱することにより、オーバーラップフィルム5が集積体4の奥行方向、高さ方向及び横方向において収縮し、図1乃至図6に示すような取っ手付き集積包装体1が得られる。なお、フィルムの材質にもよるが、重ね合わされた第1側端部5a及び第2側端部5bは、前記オーバーラップフィルム5を熱収縮させる際の加熱によって互いに接着する。ただし、その際の加熱によって、第1側端部5a及び第2側端部5bが接着しない場合には、前記スリーブ状に形成した後に両部を別途加熱して接着するか、或いは、両部を接着剤などによって接着する。
上記製造方法は、本体片部6及び保持片部8よりも幅狭に形成された連結片部7を集積体4の横空隙Xの間に配置された状態で、取っ手付きオーバーラップフィルム5を熱収縮させるので、その横空隙Xに対応するオーバーラップフィルム部分の熱収縮が阻害され難くなり、その部分が横空隙X側に良好に縮まって、3次元曲面状に凹んだ高収縮領域5Hが形成される。このようにして得られた取っ手付き集積包装体1は、取っ手片3の連結片部7の周辺において、皺などを生じることなく、オーバーラップフィルム5の一部分からなる3次元曲面状の綺麗な高収縮領域5Hが形成されるので、美麗な外観を有する。
また、連結片部7とは反対側の保持片部8の縁が、連結片部7側に凹んだ凹状縁8cとされているので、集積体4の周囲に被せた取っ手付きオーバーラップフィルム5を熱収縮させる際に、オーバーラップフィルム5が位置ずれすることを防止できる。詳しくは、取っ手付きオーバーラップフィルム5を集積体4に被せるときには、上記のように取っ手片3と集積体4を所定の位置に合わせているが、オーバーラップフィルム5が収縮した際には、その位置がずれるおそれがある。この点、保持片部8に連結片部7側に凹んだ凹状縁8cが形成されていることにより、オーバーラップフィルム5が熱収縮し始めたときに、その一対の保持片部8,8の凹状縁8c,8cが被隣接物品A2,A5の外形に係合し、オーバーラップフィルム5が位置ずれすることを防止できる。このため、上記美麗な外観を有する取っ手付き集積包装体1を確実に得ることができる。
[他の実施形態]
本発明の取っ手付き集積包装体は、上記実施形態に限られず、本発明の意図する範囲で、様々に設計変更できる。以下に他の実施形態を説明するが、その説明において、上記実施形態と同様の構成及び効果に関する説明は、(それを説明したものとして)省略し、用語及び符号をそのまま援用する。
上記実施形態においては、奥行方向に2個の物品が隣接し且つ横方向に3個の物品が隣接した集積体4を図示したが、例えば、図14に示すように、奥行方向に4個の物品Aが隣接し且つ横方向に3個の物品Aが隣接した集積体4と、それに熱収縮装着されたオーバーラップフィルム3と、を有する集積包装体2と、その集積包装体2の上記実施形態と同様な位置に貼り付けられた取っ手片3と、から構成された取っ手付き集積包装体1でもよく、さらに、図15に示すように、奥行方向に2個の物品Aが隣接し且つ横方向に4個の物品Aが隣接した集積体4と、それに熱収縮装着されたオーバーラップフィルム3と、を有する集積包装体2と、その集積包装体2の上記実施形態と同様な位置に貼り付けられた取っ手片3と、から構成された取っ手付き集積包装体1でもよい。なお、図15に示すように、横方向に4個以上の偶数個の物品が隣接した集積体4については、横方向中央部に被隣接物品が存在しないので、取っ手片3は、重量バランスの観点から、横方向中央部に近い被隣接物品に対応して貼付することが好ましい。また、横方向に5個以上の奇数個の物品が隣接した集積体4については、取っ手片3は、重量バランスの観点から、横方向中央部の被隣接物品に対応して貼付することが好ましい。
さらに、上記実施形態においては、略円柱状の物品の取っ手付き集積包装体1を図示したが、例えば、図16に示すように、下方部が略円柱状で且つ上方部がそれよりも小径な略円柱状の物品Aが隣接した集積体4をオーバーラップフィルム5で被包した集積包装体2を用いてもよい。
また、上記実施形態において、取っ手片3の保持片部8は、その端縁が凹状縁8cに形成されているが、凹状縁8cは、保持片8の端縁に形成される場合に限られず、例えば、図17に示すように、保持片8の面内に、連結片部7側に凹んだ弧状縁を有する穴部81を形成してもよい。この場合、その穴部81を構成する前記弧状縁が、保持片部8の凹状縁8cに相当する。このような保持片部8を有する取っ手片3を用いても、取っ手付き集積包装体1を製造する過程でオーバーラップフィルム5が熱収縮し始めたときに、その一対の保持片部8の凹状縁8cが被隣接物品の外形に係合し、オーバーラップフィルム5の位置ずれを防止できる。
1 取っ手付き集積包装体
2 集積包装体
3 取っ手片
4 集積体
5 オーバーラップフィルム
5H 高収縮領域
51 オーバーラップフィルムのミシン目線
6 本体片部
61 被覆部
62 弧状部
611 取っ手片のミシン目線
7 連結片部
8 保持片部
A,A1,A2,A3,A4,A5,A6 物品
X 横空隙
Y 縦空隙

Claims (6)

  1. 物品が奥行方向に1個以上で横方向に3個以上隣接した集合物からなる集積体と前記集積体の周囲に熱収縮装着されたオーバーラップフィルムとを有する集積包装体と、裏面が粘着面とされ且つ前記集積包装体のオーバーラップフィルムの表面に前記粘着面を介して貼り付けられた取っ手片と、を有する取っ手付き集積包装体において、
    前記集積体の、横方向に隣接する物品の上方部の間には、それぞれ横空隙が存在し、
    前記取っ手片が、横方向両側にそれぞれ物品が隣接された被隣接物品の上面側において奥行方向に配置され、且つ前記集積包装体の上面に貼り付けられた帯状の本体片部と、前記本体片部の両端部から延設され、且つ本体片部に対して折れ曲がり前記集積包装体の側面に貼り付けられた一対の連結片部と、前記一対の連結片部の端部から延設され、且つ前記集積包装体の側面に貼り付けられた一対の保持片部と、を有し、
    前記連結片部の最小横幅が前記本体片部の最大横幅及び保持片部の最大横幅よりも小さい、取っ手付き集積包装体。
  2. 前記オーバーラップフィルムが、物品の上方部間の前記それぞれの横空隙に対応してその横空隙側に凹んだ高収縮領域を有し、
    前記連結片部が、前記オーバーラップフィルムの高収縮領域の間に配置されている、請求項1に記載の取っ手付き集積包装体。
  3. 前記集積体が、奥行方向に2個以上隣接し且つ横方向に3個以上隣接した集合物からなり、前記奥行方向に隣接する物品の上方部の間に、縦空隙が存在し、
    前記本体片部が 前記縦空隙に被さる被覆部を有し、
    前記本体片部の被覆部の面内に、本体片部の両側縁に沿って延びるミシン目線が設けられている、請求項1または2に記載の取っ手付き集積包装体。
  4. 前記オーバーラップフィルムの面内には、前記本体片部の両側縁に沿って延びるミシン目線が設けられている、請求項1乃至3のいずれか一項に記載の取っ手付き集積包装体。
  5. 帯状の本体片部と前記本体片部の両端部から延設された一対の連結片部と前記一対の連結片部の端部から延設された一対の保持片部とを有し、前記連結片部の最小横幅が前記本体片部の最大横幅及び保持片部の最大横幅よりも小さい取っ手片であって、裏面が粘着面とされた取っ手片を準備する工程、
    前記取っ手片を、前記粘着面を介して、熱収縮前のオーバーラップフィルムの表面に貼り付ける貼付工程、
    物品が奥行方向に1個以上で横方向に3個以上隣接した集合物からなる集積体の周囲に前記取っ手付きオーバーラップフィルムを被せ、加熱することにより、前記集積体にオーバーラップフィルムを熱収縮装着する装着工程と、を有し、
    前記装着工程において、本体片部が、横方向両側にそれぞれ物品が隣接された被隣接物品の上面側に配置され、且つ連結片部及び保持片部が前記被隣接物品の側面側に配置されるように、前記集積体の周囲に前記オーバーラップフィルムを被せる、取っ手付き集積包装体の製造方法。
  6. 前記保持片部の、前記連結片部とは反対側の縁が、前記連結片部側に凹んだ凹状縁を有する、請求項5に記載の取っ手付き集積包装体の製造方法。
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