JP2016067677A - 留置装置 - Google Patents

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Abstract

【課題】上皮機能を備える医療部材の保持の解除を簡単な操作で容易に実施し得る利便性に優れた留置装置を提供する。【解決手段】留置装置200は、尿道10内に導入可能な本体部220と、本体部の外表面に配置された医療部材300を本体部に着脱可能に保持する第1装着部210と、を有し、第1装着部は、医療部材の外表面に周方向に沿って配置される保持部231と、保持部の長さを変更することにより、本体部に対する医療部材の保持の解除を可能にする操作部221a、221bと、を有している。【選択図】図4

Description

本発明は、上皮機能を提供する医療部材を生体内に留置するために使用される留置装置に関する。
上皮機能を提供する医療部材を組織損傷が発生した生体組織に定着させることにより、損傷部位の保護、再建、再生、機能回復などを図る治療方法が知られている。
処置対象となる生体器官(例えば、尿道、食道、気道、腸などの体腔)内への医療部材の送達は、例えば、従来のPCI(経皮的冠動脈形成術)におけるステント留置術と同様にバルーンカテーテル(デリバリーデバイス)を使用して行うことが可能である。PCIでは、バルーンカテーテルのバルーンにステントを装着させて、ガイドワイヤーに這わせてバルーンを血管内の処置対象部位に到達させた後、バルーンからステントを離脱させて留置を行う。つまり、ステントに代えて医療部材をバルーンに装着させることにより、従来のステント留置術と同様の手順によって医療部材を所望の部位へ送達することが可能になると考えられる。また、例えば、尿道のような体腔内に医療部材を留置するような場合においても、下記特許文献1に記載されているような尿道拡張用のバルーンを転用すれば、同様の手順により、尿道内の所定の部位に医療部材を留置することが可能になると考えられる。
特願平8−526731号
しかしながら、一般的なステントには生体器官内に留置されている間において所定の形状を維持し得るように機械的な物性が備えられているが、上皮機能を提供する医療部材の中にはそのような機械的な物性が備えられていない物も多い。一例として、生体から採取した上皮シートや植皮シートからなる医療部材は、滑り性や弾力性が比較的高く、容易に変形し易い。このため、バルーンに巻き付けただけでは十分な保持力を得ることができず、送達時にバルーンから脱落したり、留置している期間中に位置ずれしたりする虞がある。このような課題に対して、例えば、接着材を使用して固定力を向上させたり、カバー材等を使用して脱落が生じるのを防止したりもし得るが、これらの方法を採用すると、付加する部材の生体への適合性や部品点数の増加といった課題が新たに生じるため、対処方法として選択するのは適切ではない。
また、医療部材を使用した各種の手技においては、デリバリーデバイスを生体から抜去して医療部材を生体内に留置させる作業を行うため、簡単な作業で医療部材を適宜に分離し得る操作性が求められる。しかしながら、このような操作性を備える装置は、これまで存在しなかった。
そこで本発明は、上皮機能を提供する医療部材の保持の解除を簡単な操作で容易に実施し得る利便性に優れた留置装置を提供することを目的とする。
本発明の一の実施形態に係る留置装置は、上皮機能を提供する医療部材を生体器官内に留置するための留置装置であって、生体器官内に導入可能な本体部と、本体部の外表面に配置された医療部材を本体部に着脱可能に保持する装着部と、を有し、装着部は、医療部材の外表面に周方向に沿って配置される保持部と、保持部の長さを変更することにより、本体部に対する医療部材の保持の解除を可能にする操作部と、を有する。
また、本発明の他の実施形態に係る留置装置は、上皮機能を提供する医療部材を生体器官内に留置するための留置装置であって、生体器官内に導入可能な本体部と、本体部の外表面に配置された医療部材を本体部に着脱可能に保持する装着手段と、を有し、装着手段は、医療部材の外表面に周方向に沿って配置される保持部と、先端側に保持部が配置された、軸方向に延在する長尺状の延在部と、先端開口部、基端開口部、および先端開口部と基端開口部とに連なるルーメンを備える管状部材と、を有し、延在部は、管状部材のルーメンを挿通して配置されており、保持部は、延在部を操作して拡大変形されることにより、本体部に対する医療部材の保持を解除する。
本発明の一の実施形態に係る留置装置によれば、本体部の外表面に上皮機能を提供する医療部材を配置し、さらに医療部材の外表面の周方向に保持部を配置した状態において、操作部を操作すると、保持部の長さが変更されて、本体部に対する医療部材の保持が解除される。このように、本体部に対する医療部材の保持の解除を簡単な操作によって容易に実施し得る利便性に優れた留置装置を提供することができる。
また、保持部および操作部が本体部の周方向に環状に配置される環状部分と、当該環状部分に連なって延在する延在部分とを有する長尺部材によって一体的に構成されている場合、長尺部材に備えられる延在部を操作することにより、医療部材の保持の解除を容易に行うことが可能になる。
また、保持部が本体部の周方向に環状に配置された環状部材によって構成されており、操作部が環状部材に環状をなして引っ掛けられる環状部分と、当該環状部分に連なって延在する延在部分と、を有する長尺部材によって構成されている場合、長尺部材に備えられる延在部を操作することにより、医療部材の保持の解除を容易に行うことが可能になる。
また、本体部が軸方向に延伸されたルーメンと、当該ルーメンの内外に連通する連通孔と、を有し、長尺部材の延在部分が連通孔を介して、ルーメン内へ挿入されており、延在部分の基端部がルーメンを介して生体の外部に配置される場合、所定の生体器官内に本体部および医療部材を導入した状態において、生体の外部に配置された延在部分の基端部を手元で操作することにより、医療部材の保持の解除をより一層容易に行うことが可能になる。
また、装着部が本体部の軸方向の先端側および基端側において保持部により医療部材を保持するように複数設けられている場合、本体部の軸方向の先端側および基端側においてしっかりと医療部材を保持することが可能になるため、医療部材の脱落や位置ずれが生じるのをより一層確実に防止することが可能になる。
また、本体部が、保持部が配置される箇所に拡張変形が抑制される拡張抑制部が形成されたバルーンを有する場合、バルーンの拡張および収縮を利用して医療部材の位置決めや留置作業を行うことが可能になるため、利便性がより一層優れた留置装置を提供することが可能になる。
また、医療部材が生体から採取した上皮からなるシート状の部材により構成されており、本体部の周方向に巻き付けた状態で生体器官内に導入される場合、生体内へ医療部材を導入する作業を容易かつ低侵襲に行うことができ、かつ、上皮を利用して留置位置に上皮細胞を生着させることが可能になるため、医療部材による治療効果の向上を図ることが可能になる。
また、本発明の他の実施形態に係る留置装置によれば、本体部の外表面に上皮機能を提供する医療部材を配置し、さらに医療部材の外表面の周方向に保持部を配置した状態において、保持部に連なる延在部を操作すると、保持部が拡大変形して、本体部に対する医療部材の保持を解除することができる。このように、本体部に対する医療部材の保持の解除を簡単な操作によって容易に実施し得る利便性に優れた留置装置を提供することができる。
図1は、本発明の各実施形態に係る留置装置を使用した手技が適用される生体の尿道を例示する図であって、(A)は、生体の尿道周辺を模式的に示す図、(B)は、図1(A)に示す1B−1B線に沿う尿道の断面図である。 図1に示す尿道およびその周辺部の断面図であって、図1(A)に示す2A−2A線(尿道の延伸方向に沿う線)に沿う断面図である。 図3は、尿道および尿道海綿体を拡大して示す図であって、(A)は、図1(B)に示す尿道周辺を拡大した断面図、図3(B)は、図3(A)に示す破線部3Bを拡大した断面図である。 本発明の第1実施形態に係る留置装置および医療部材を示す概観斜視図であって、留置装置に医療部材を装着させる前の様子を示す図である。 第1実施形態に係る留置装置および医療部材を示す概観斜視図であって、留置装置に医療部材を装着させた際の様子を示す図である。 医療部材を装着させた留置装置を示す部分断面図であり、図5の6A−6A線に対応した断面を示す図である。 図7は、医療部材を構成する上皮を示す図であって、(A)は、留置装置に装着する前の様子を示す図、(B)は、円筒形状に形状付けした際の様子を示す図である。 第1実施形態に係る留置装置および医療部材を示す概観斜視図である。 第1実施形態に係る留置装置および医療部材を示す部分拡大図である。 第1実施形態に係る留置装置の作用を説明するための拡大断面図であって、図9の10A−10A線に対応した断面を示す図である。 第1実施形態に係る留置装置の作用を説明するための拡大断面図であって、図9の10A−10A線に対応した断面を示す図である。 第1実施形態に係る留置装置の作用を説明するための拡大断面図であって、図9の10A−10A線に対応した断面を示す図である。 第1実施形態に係る留置装置の使用例を説明するための図であって、(A)は、尿道に形成された狭窄部位に対して所定の処置を実施している最中の様子を模式的に示す断面図、(B)は、留置装置を使用して医療部材を処置部に留置する作業を模式的に示す断面図である。 第1実施形態の変形例1に係る留置装置の全体構成を示す平面図である。 第1実施形態の変形例1に係る留置装置の要部を示す図であり、(A)は、留置装置および医療部材を示す概観斜視図、(B)は、図15(A)の15B−15B線に対応した断面を示す図である。 第1実施形態の変形例2に係る留置装置の全体構成を示す平面図である。 第1実施形態の変形例2に係る留置装置の要部を示す図であり、(A)は、留置装置および医療部材を示す概観斜視図、(B)は、図17(A)の17B−17B線に沿う断面を示す図である。 本発明の第2実施形態に係る留置装置が備える装着手段を示す平面図であり、(A)は、装着手段が備える保持部を拡大変形させた際の様子を示す図、(B)は、装着手段が備える保持部を縮小変形させた際の様子を示す図である。 図19は、第2実施形態に係る留置装置の使用例を説明するための図であり、(A)は、留置装置が備える本体部に医療部材を装着させた際の様子を示す図、(B)は、装着手段が備える保持部を拡大変形させた際の様子を示す図、(C)は、装着手段が備える保持部を縮小変形させた際の様子を示す図である。 図20は、第2実施形態に係る留置装置の使用例を説明するための図であり、(A)は、留置装置を使用して医療部材を処置部へ案内する際の様子を模式的に示す断面図、(B)は、留置装置に対する医療部材の保持を解除する際の様子を模式的に示す断面図である。 図21は、第2実施形態に係る留置装置の使用例を説明するための図であり、(A)は、留置装置が備える装着手段を生体外へ抜去する際の様子を模式的に示す断面図、(B)は、留置装置が備える本体部を生体外へ抜去する際の様子を模式的に示す断面図である。 第2実施形態の変形例に係る留置装置の全体構成を示す平面図であり、(A)は、留置装置が備える保持部を拡大変形させた際の様子を示す図、(B)は、留置装置が備える保持部により医療部材を保持する作業を行う際の様子を示す図である。
以下、各図面を参照して、本発明の実施の形態を説明する。なお、図面の寸法比率は、説明の都合上誇張されており、実際の比率とは異なる場合がある。
<第1実施形態>
図1〜図3は尿道狭窄症に罹患した生体の尿道を模式的に示す図、図4〜図12は本実施形態に係る留置装置および医療部材を示す図、図13は、本実施形態に係る留置装置の使用例を示す図である。
まず、図1〜図3を参照して、生体の尿道周辺の構造、尿道狭窄症および再狭窄の発生機序等について説明する。
図1〜図3には、男性の尿道10およびその周辺部が模式的に示されている。図1(A)に示すように、尿道10は、陰茎21の内部および前立腺22の内部を通って生体の下腹部にある膀胱23まで延びている。図1(B)、図3(A)に示すように、尿道10は、その内面11が尿道粘膜12により覆われている。尿道粘膜12の外側には尿道海綿体13が存在する。また、図3(B)に示すように、尿道海綿体13の内部には網目状に走行する海綿体洞と呼ばれる血管14が存在する。尿道10とともに各図に付したX軸は尿道の幅方向(図1(B)の左右方向)を示し、Y軸は尿道の延伸方向(図2の上下方向)を示し、Z軸は尿道の高さ方向(図1(B)の上下方向)を示している。
図1(B)に示すように、尿道海綿体13は、白膜24により覆われており、この白膜24の外側には筋膜25および陰茎海綿体26が存在する。陰茎海綿体26の内部には陰茎深動脈26aが存在し、陰茎海綿体26の上方には陰茎背動脈26bおよび陰茎背静脈26cが存在する。
尿道狭窄症は、例えば、外傷や炎症によって尿道粘膜12もしくは尿道海綿体13が損傷した後、修復される過程で尿道粘膜12や尿道粘膜12を取り囲む尿道海綿体13に組織の繊維化および瘢痕化が生じて、図2に示すように尿道内面11に瘢痕組織31が形成され、その結果、尿道10の内腔が狭くなる疾患である。尿道10において瘢痕組織31が形成された部位(狭窄部30)は、尿道10の他の部位に比べて断面積が狭くなるため、尿が通過し難くなる。このため、尿道狭窄症に罹患すると、尿が円滑に排出されない、尿が全く排出されないといった排尿障害が引き起こされる。
尿道狭窄症の治療方法として、例えば、ブジー(尿道拡張具)やバルーン、コールドナイフやレーザーなどの医療器具を経尿道的に尿道内に導入し、これらの医療器具により狭窄部30を拡張、切開等することで狭窄部30を治療する方法が試みられている。この方法によれば、一時的な治療効果は得られるものの、一旦治療した後に、狭窄部30が再度形成されてしまい、尿道狭窄症を再発する可能性が極めて高い。このような再狭窄が発生する理由として、瘢痕組織31が液体を透過する性質を備えるため、瘢痕組織31の周囲や瘢痕組織31下にある尿道海綿体31が尿道10内を流れる液体(例えば、尿や体液)に常時晒されることで持続的な炎症反応が誘発されて上皮細胞の再建が阻害されることが挙げられる。
本実施形態に係る留置装置200は、図13に示すように、狭窄部30を除去や切開することにより形成した処置部40に、上皮機能を提供する所定の医療部材300を留置するための医療装置として構成している。
図4および図6に示すように、留置装置200は、生体器官である尿道10内に導入可能な本体部220と、本体部220の外表面に配置された医療部材300を本体部220に着脱可能に保持する装着部230、240と、を有している。本実施形態において留置装置200および医療部材300は、尿道狭窄症の再発を防止するために使用される治療装置100を構成している。
明細書の説明においては、留置装置200の生体内に挿入される側を先端側と称し、留置装置200に設けられた所定のポート250側を基端側と称することにする。なお、先端側および先端部は、先端端部から基端側に亘る所定の範囲を意味するものであり、先端端部のみを意味するものではない。同様に、基端側および基端部は、基端端部から先端側に亘る所定の範囲を意味するものであり、基端端部のみを意味するものではない。図中に示すX1軸は、留置装置200の本体部220の奥行き方向を示し、Y1軸は、留置装置200の本体部220の軸方向(延伸方向)を示し、Z1軸は、留置装置200の本体部220の高さ(厚み)方向を示している。また、明細書中における軸直交断面とは、シャフト部50に対して直交するY1−Z1平面を意味する。
留置装置200が備える本体部220は、医療部材300を尿道10内に導入する際に医療部材300が配置(マウント)される部位である。各装着部230、240は、医療部材300を尿道10内に導入する際に本体部220から医療部材300が脱落するのを防止したり、処置部40に対して医療部材300を位置決めした状態で留置するのを補助したりする機能を備える。説明の便宜上、装着部230は「第1装着部」と称し、装着部240は「第2装着部」と称するものとする。
図4、図6に示すように、本体部220は、軸方向に所定の長さを備える中空状の部材により構成している。本体部220は、軸方向に延伸するルーメン227と、ルーメン227の先端に連通する先端開口部225と、ルーメン227の基端に連通する基端開口部226と、ルーメン227の内外に連通する複数の連通孔221a、221b、222a、222bと、を有している。
連通孔221a、221bは、本体部220の先端側の所定の位置に互いに周方向に隣接するように形成している。連通孔221a、221bには、第1装着部230を構成する長尺部材を挿通させることができる。また、連通孔222a、222bは、本体部220の基端側の所定の位置に互いに周方向に隣接するように形成している。各連通孔222a、222bには、第2装着部240を構成する長尺部材を挿通させることができる。
図6に示すように、本体部220は、拡張および収縮変形可能なバルーン210を有している。バルーン210は、本体部220の外表面との間に加圧媒体が流入可能な拡張空間部218を区画するように、その先端部および基端部が本体部220に固着されている。本体部220に対してバルーン210を固着させる方法は、本体部220の構成材料およびバルーン210の構成材料を考慮した上で、接着や融着等の公知の方法を採用することができる。
バルーン210の先端部付近および基端部付近、すなわちバルーン210において本体部220に固着した部分の周辺部には、拡張空間部218内への加圧媒体の流入の有無に関わらず拡張変形が抑制される拡張抑制部215、216が形成される。
バルーン210の先端部側に位置する拡張抑制部215には本体部220に形成した連通孔221a、221bに連通する貫通孔(図示省略)を形成している。同様に、バルーン210の基端部側に位置する拡張抑制部216には本体部220に形成した連通孔222a、222bに連通する貫通孔212a、212bを形成している(図10を参照)。
本体部220の基端側の肉壁内には、拡張空間部218に連通する加圧媒体用のルーメン228を設けている。加圧媒体用のルーメン228には、液体や気体等の加圧媒体が流通可能な所定のチューブ251を液密・気密に接続している。チューブ251の基端部にはポート250を取り付けている。このポート250は、医療分野において公知のインデフレーター等を連結・分離可能に構成している。ポート250、チューブ251、加圧媒体用のルーメン228を介して拡張空間部218内へ加圧媒体を流入させることにより、バルーン210を拡張変形させることができる。また、拡張空間部218内から加圧媒体を排出させることにより、バルーン210を収縮変形させることができる。
本体部220は、例えば、可撓性を備える材料で構成することができる。本体部220の構成材料としては、例えば、ポリ塩化ビニル、ポリエチレン、ポリプロピレン、環状ポリオレフィン、ポリスチレン、ポリ(4−メチルペンテン−1)、ポリカーボネート、アクリル樹脂、ポリエチレンテレフタレート、ポリエチレンナフタレート等のポリエステル、ブタジエン−スチレン共重合体、ポリアミド(例えば、ナイロン6、ナイロン6・6、ナイロン6・10、ナイロン12)のような各種の軟質または硬質樹脂、天然ゴム、ブチルゴム、イソプレンゴム、ブタジエンゴム、スチレン−ブタジエンゴム、シリコーンゴムのような各種ゴム材料や、ポリウレタン系、ポリエステル系、ポリアミド系、オレフィン系、スチレン系等の各種熱可塑性エラストマー、ステンレス鋼、アルミニウム、銅または銅系合金等の各種金属材料、各種ガラス、アルミナ、シリカ等の各種セラミックスが挙げられる。
本体部220は、例えば、当該本体部220とバルーン210との間に区画された拡張空間部218内への加圧媒体の流入に伴って径方向の内方(本体部220の軸心方向)へ向けて拡張変形し得るように構成することが可能である。このように構成すると、本体部220を尿道10内へ導入する際に、本体部220のルーメン227内に所定のガイド部材(例えば、尿道用のブジーや棒状の挿入具、内視鏡等)を挿通させた状態で、本体部220を拡張変形させることにより、本体部220に対してガイド部材を保持させることが可能になる。これにより、ガイド部材を使用して本体部220を尿道10内へ導入する作業を行うことが可能になるため、本体部220の導入をより一層円滑に行うことが可能になる。本体部220を拡張変形可能に構成する方法としては、例えば、本体部220の肉壁の厚みや構成材料を調整する方法、加圧媒体用のルーメン228に連通する拡張空間部を本体部220の内側に区画する膜材等を取り付ける方法などを採用することが可能である。
バルーン210の構成材料は、特に限定されないが、例えば、医療用のバルーンカテーテルに用いられるバルーンと同様の材質のものを使用することができる。一例として、ポリエチレン、ポリプロピレン、エチレン−プロピレン共重合体等のポリオレフィン、ポリエチレンテレフタレート等のポリエステル、ポリ塩化ビニル、エチレン−酢酸ビニル共重合体、架橋型エチレン−酢酸ビニル共重合体、ポリウレタン等の熱可塑性樹脂、ポリアミドエラストマー、ポリスチレンエラストマー、シリコーンゴム、ラテックスゴム等が挙げられる。また、バルーン210は、これらの材料を使用した単層構造に形成してもよいし、二層以上のラミネート構造に形成してもよい。
図4、図6に示すように、第1装着部230および第2装着部240は、所定の長さを備える長尺部材により構成している。第1装着部230は、本体部220の外表面(バルーン210の外表面)に医療部材300を保持する保持力を作用させる部材である。同様に、第2装着部240は、本体部220の外表面(バルーン210の外表面)に医療部材300を保持する保持力を作用させる部材である。各装着部230、240は、本体部220に対して取り付けられる位置が互いに異なり、図示例では、第1装着部230は本体部220の先端側に取り付けており、第2装着部240は本体部の基端側に取り付けている。なお、各装着部230、240の説明において同様に構成し得る点は、一方の装着部について詳細に説明し、他方の装着部については説明を省略する。
図6、図8に示すように、第1装着部230を構成する長尺部材は、医療部材300の外表面に周方向に沿って配置される保持部231と、本体部220の先端側および基端側へ押し引きされることにより、保持部231の長さを変更して、本体部220に対して医療部材300を保持する保持力の調整と本体部220に対する医療部材300の保持の解除とを行う操作部232a、232bと、を有している。換言すると、保持部231および各操作部232a、232bは、第1装着部230を構成する長尺部材によって一体的に構成している。
第1装着部230が備える保持部231は、第1装着部230において本体部220の周方向に環状に配置される環状部分により構成している。この環状部分は、第1装着部230を構成する長尺部材において本体部220の周方向に沿って輪状に引っ掛けられる部分である。環状部分は、平面視した際に円形形状を形成するもののみに限定されることはなく、例えば、本体部220の外形形状(断面形状)が変更される場合には、その変更に伴って任意の形状に変更され得るし、使用時に長尺部材に撓み等が生じて全体の形状が変形されるような場合には、その変形に伴って形状が適宜に変更され得る。
第1装着部230が備える操作部232a、232bは、保持部231をなす環状部分に連なって延在する一対の延在部分により構成している。図6に示すように、第1装着部230が備える一方の操作部232aは、本体部220の先端側に形成した連通孔221aおよびバルーン210に形成した貫通孔(図示省略)を介して、本体部220のルーメン227内に挿入することができる。一方の操作部232aの基端部は、本体部220の基端開口部226を介して、本体部220の外部に配置することができる。同様に、第1装着部230が備える他方の操作部232bは、本体部220の先端側に形成した連通孔221bおよびバルーン210に形成した貫通孔(図示省略)を介して、本体部220のルーメン227内に挿入することができる。他方の操作部232aの基端部は、本体部220の基端開口部226を介して、本体部220の外部に配置することができる。
図6、図8に示すように、第2装着部240を構成する長尺部材は、保持部241と、操作部242a、242bと、を有している。保持部241および操作部242a、242bは、第2装着部240を構成する長尺部材によって一体的に構成している。
第2装着部240が備える保持部241は、第2装着部240において本体部220の周方向に環状に配置される環状部分により構成している。第2装着部240が備える操作部242a、242bは、保持部241をなす環状部分に連なって延在する一対の延在部分により構成している。
図6に示すように、第2装着部240が備える一方の操作部242aは、本体部220の基端側に形成した連通孔222aおよびバルーン210に形成した貫通孔212a(図10を参照)を介して、本体部220のルーメン227内に挿入することができる。一方の操作部242aの基端部は、本体部220の基端開口部226を介して、本体部220の外部に配置することができる。同様に、第2装着部240が備える他方の操作部242bは、本体部220の基端側に形成した連通孔222bおよびバルーン210に形成した貫通孔212b(図10を参照)を介して、本体部220のルーメン227内に挿入することができる。他方の操作部242aの基端部は、本体部220の基端開口部226を介して、本体部220の外部へ配置することができる。
第1装着部230および第2装着部240を構成する長尺部材は、本体部220の外表面に配置した医療部材300を保持する保持力を作用させることが可能な限りにおいて特に制限されることはないが、例えば、生体適合性を備える材料により構成されていることが好ましい。各装着部230、240は、例えば、塩化ビニル、ポリウレタンエラストマー、ポリスチレンエラストマー、スチレンーエチレンーブチレンースチレン共重合体(SEBS)、スチレンーエチレンープロピレンースチレン共重合体(SEPS)などの熱可塑性エラストマー、ナイロン、PETなどの熱可塑性樹脂、またはゴム、シリコーンエラストマーなどの熱硬化性樹脂、絹糸、木綿糸、セルロースファイバーなどの繊維材、SUS線、銅線、チタン線、ナイチノール線などの金属材、または、これらを適宜組み合わせたものにより構成することができる。
第1装着部230および第2装着部240を構成する長尺部材の長さは、例えば、尿道10内に本体部220を配置した状態において、第1装着部230の各操作部232a、232bの基端部、および第2装着部240の各操作部242a、242bの基端部を生体外部に配置し得る長さに形成することができる。このような長さで形成することにより、留置装置200を使用して医療部材300を生体内に留置する作業を行う際に、各操作部232a、232b、242a、242bを使用者(術者等)が手元の操作で押し引きすることが可能になる。なお、第1装着部230および第2装着部240を構成する長尺部材の断面形状、外径等について特に制限はない。
第1装着部230および第2装着部240を構成する各長尺部材において本体部220のルーメン227から導出させた部分は、例えば、各装着部230、240が不用意に移動したり、操作されたりすることのないように、所定のストッパーなどを使用して固定させておくことができる。ストッパーは、例えば、各操作部242a、242bの基端部を引っ掛けたり、巻き付けたりすることにより移動を防止する機械的な構造のものを採用することができる。また、ストッパーは、例えば、コネクタ250などに設けることが可能である。
また、各装着部230、240が紐のような長尺部材で構成されている場合、各装着部230、240は、例えば、チューブ(バルーンインフレーション用チューブ)251に沿わせて(並べて)生体外部まで延在するように配置することが可能である。チューブ251に沿わせて各装着部230、240を配置することにより、使用者の操作性を向上させることが可能になる。この場合、各装着部230、240は、例えば、チューブ251の肉壁(管壁)内を挿通させて配置することができる。
医療部材300としては、生体(例えば、人体)から採取した口腔粘膜(上皮)を使用することができる。口腔粘膜は、上皮細胞を含んでおり、上皮細胞の生着により上皮機能を提供(供与・獲得)することを可能にする。口腔粘膜は、持続的に尿の浸潤を防止する上皮細胞(尿道粘膜)を形成することにより、処置部40を尿等の液体から保護することを可能にする。
図7(A)に示すように、医療部材300は、例えば、表面301および裏面303を備える矩形形状のシート状の部材として構成されたものを使用することができる。生体内に導入する際は、図7(B)に示すように、医療部材300を円筒形状に形状付け(整形)する。そして、図8に示すように、医療部材300に形成した先端開口部325または基端開口部326を介して医療部材300の空洞部325内に本体部220を挿入することにより、本体部220の外表面に医療部材300を外装させることができる。なお、医療部材300を円筒形状に形状付けする作業を行う前に、本体部220の外表面に医療部材300を巻き付けて、本体部220に医療部材300を外装させることも可能である。
図7(B)に示すように、医療部材300が円筒形状を維持し得るように、例えば、医療部材300の端辺310を縫合等して固定することが可能である。図示例では、固定に縫合糸311を使用している。縫合糸としては、例えば、生体適合性を備える公知のものを使用することができる。
上皮機能を提供する医療部材300は、処置対象となる生体器官内に導入されて上皮機能を提供し得る限りにおいて構成や材質等に特に制限はなく、未使用時の外形形状および性状、本体部220へ外装させた際の外形形状および性状、端辺310の固定方法、厚み、外形寸法は適宜に変更し得る。また、例えば、口腔粘膜以外のものを医療部材300として使用することができ、生体から採取されたその他の上皮や、シート状の薄膜の部材に上皮細胞を定着させたものを使用することが可能である。また、上皮機能の再生を促進する合成高分子により構成される部材、または上皮機能の再生を代替する役割を果たす合成高分子により構成される部材であっても構わない。
次に、留置装置200の使用例および作用を説明する。
図4に示すように、留置装置200の使用に際して、第1装着部230を構成する長尺部材と、第2装着部240を構成する長尺部材を本体部220に取り付ける。具体的には、次のような手順で行う。
図4、図6に示すように、第1装着部230の一部は、本体部220に形成した連通孔221a、221bおよびバルーン210に形成した貫通孔(図示省略)から導出させる。各連通孔221a、221bから導出した部分は、保持部231を構成する。第1装着部230の保持部231以外の部位は、連通孔221a、221bを介して本体部220のルーメン227内に挿入させる。ルーメン227内に挿入した部分は、操作部232a、232bを構成する。操作部232a、232bの基端部は、ルーメン227を挿通させて、本体部220の外部へ配置する。なお、保持部231および操作部232a、232bは、長尺状の部材により一体的に構成しているため、保持部231を構成する部分がルーメン227内に挿入されることで操作部232a、232bを構成し得るし、操作部232a、232bを構成する部分がルーメン227から導出されることで保持部231を構成し得る。
図4、図6に示すように、第2装着部240の一部は、本体部220に形成した連通孔222a、222bおよびバルーン210に形成した貫通孔212a、212b(図10を参照)から導出させる。連通孔222a、222bから導出した部分は、保持部241を構成する。第2装着部240の保持部241以外の部位は、連通孔222a、222bを介して本体部220のルーメン227内に挿入させる。ルーメン227内に挿入した部分は、操作部242a、242bを構成する。操作部242a、242bの基端部は、ルーメン227を挿通させて、本体部220の外部へ配置する。
図4に示すように、医療部材300は、円筒形状に形状付けした状態(整形した状態)で準備する。ただし、留置装置200の使用前に、使用者が形状付けを直接行うことも可能である。
次に、図8に示すように、医療部材300に本体部220を挿通させて、医療部材300を本体部220の外表面に配置する。図示例のように、本体部220にバルーン210が設けられている場合には、医療部材300はバルーン210の外表面に配置される。
次に、図8、図9に示すように、医療部材300の外表面の周方向に沿って第1装着部230の保持部231と第2装着部240の保持部241を配置する。この際、第1装着部230の保持部231は、医療部材300を縫合糸311により縫合した部分の継ぎ目に形成された隙間313を通して医療部材300の外表面に引き出すことができる。同様に、第2装着部240の保持部241は、医療部材300を縫合糸311により縫合した部分の継ぎ目に形成された隙間313を通して医療部材300の外表面に引き出すことができる。医療部材300に隙間313が形成されていない場合は、例えば、医療部材300に孔を形成したり、切れ目を形成したりして、各保持部231、241を引き出す作業を行うことができる。
図6に示すように、各保持部231、241は、バルーン210の拡張抑制部215、216の外周を囲むように配置することができる。各保持部231、241を拡張抑制部215、216付近に配置することにより、バルーン210が拡張および収縮する際に、その変形の影響を受けて保持部231、241が本体部220から外れたり、医療装置300を保持する位置がずれたりするのを防止することができる。
図5に示すように、本体部220の先端側に第1装着部230の保持部231を形成することにより、本体部220の先端側において医療部材300に保持力を作用させることが可能になる。また、本体部220の基端側に第2装着部240の保持部241を形成することにより、本体部220の基端側において医療部材300に保持力を作用させることが可能になる。本体部220の先端側および基端側において医療部材300に保持力を作用させることにより、本体部220からの脱落や位置ずれが生じるのをより一層確実に防止することができる。
次に、図10〜図12を参照して、第2装着部240の保持部241を形成する手順、保持力を調整する手順、医療部材300の保持を解除する手順を詳細に説明する。図10〜図12は、図9に示す10A−10A線に沿う断面(軸直交断面)を簡略して示す図である。
図10(A)に示すように、本体部220の外表面(バルーン210の外表面)に医療部材300を配置するのに先立ち、第2装着部240の一部241aを本体部220の外表面に引き出しておく。
次に、図10(B)に示すように、第2装着部240の一部241aを医療部材300の縫合した部分の継ぎ目に形成された隙間313を介して、医療部材300の外表面に引き出す。
次に、図11(A)に示すように、第2装着部240の一部241aを、医療部材300の外表面の周方向に沿って配置する。この際、導出した部分241aが環状(輪状)をなすように、導出した部分241aを医療部材300の外表面に引っ掛ける。第2装着部240の導出された部分241aは、医療部材300に所定の保持力を作用させる保持部241を構成する。また、導出した部分241aは、本体部220の外側で一部を交差させるように配置する。このように配置することで、第2装着部240を操作する際に医療部材300に形成した隙間313が過剰に広がってしまうのを防止することが可能になる。
保持部241に連なる各調整部242a、242bを手元で操作することにより、保持部241の周方向の長さ(医療部材300の外周に沿って配置される部分の長さ)を調整することが可能になる。図11(B)に示すように、医療部材300に作用させる保持力を強める場合には、各調整部242a、242bを図中の矢印pで示すように同時に引っ張る。すると、保持部241の周方向の長さが短くなり、本体部220の外表面に対して医療部材300を締め付ける力が作用して、医療部材300がしっかりと保持される。一方、各調整部242a、242bを引っ張る力を弱めたり、各調整部242a、242bを先端側へ押し出すように操作したりすると、保持部241の周方向の長さが伸びて撓むように変形するため、医療部材300に作用する保持力が弱まる。図示例においては、保持部241が正面視において円形に配置されているため、保持力が調整される際には、見た目上、保持部241が拡径変形および縮径変形するように長さが変更される。
本体部220に対する医療部材300の保持を解除する際は、各調整部242a、242bのうちの一方のみを手元の操作で引っ張る。例えば、図12(A)で示すように、調整部242bのみを引っ張ると、保持部241が引き伸ばされて消失する。調整部242bをさらに引っ張ると、矢印dで示すように本体部220のルーメン227から調整部242aをなす部分が抜去されて、本体部220が第2装着部240から分離される。その結果、図12(B)に示すように、医療部材300は、本体部220に対する保持(拘束)が解除されて、本体部220から独立して移動し得るようになる。なお、保持部241が医療部材300に対して作用させる保持力が十分に弱まる状態であれば医療部材300の保持を解除することが可能であるため、保持を解除するのが目的である場合は、第2装着部240を本体部220から分離させなくてもよい。
第1装着部230による医療部材300の保持力の調整および保持の解除は、第2装着部240と同様にして、各操作部232a、232bを押し引きする操作で行うことが可能である。第1装着部230の操作方法の説明は省略する。
次に、留置装置200および医療部材300を使用した手技を説明する。
まず、図13(A)に示すように、狭窄部30に対して所定の処置を施す。処置としては、例えば、瘢痕組織31を切開する処置を含む。尿道10に形成された瘢痕組織31を切開すると、瘢痕組織31の下にある尿道海綿体13が露出する。瘢痕組織31から露出した部位は処置部40を形成する。
処置に使用する処置具400としては、例えば、組織の切開や切除等に使用される公知のコールドナイフやレーザーメス等を使用することができる。処置を行う際には、膀胱内視鏡等の軟性内視鏡を使用して尿道10内の様子を確認しながら処置を進めることができる。
次に、図13(B)に示すように、留置装置200を使用して医療部材300を尿道10内に導入する。医療部材300は、本体部220に設けたバルーン210の外表面に外装させる。医療部材300を尿道10内に導入する際は、本体部220から医療部材300が脱落したり、位置ずれしたりしないように、各装着部230、240を使用して医療部材300に十分な保持力を作用させる。
留置装置200を尿道10内に導入する作業は、膀胱内視鏡等の軟性内視鏡を使用して行うことができる。例えば、軟性内視鏡を本体部220のルーメン227に挿通させて、軟性内視鏡により処置部40の位置を確認しながら医療部材300の導入や位置決めを行うことができる。また、尿道用のバルーンカテーテルなどを使用して留置装置200の導入作業を行うことも可能である。この場合、バルーンカテーテルのバルーンを本体部220のルーメン227内に挿通させて、バルーンを拡張させることにより、バルーンに留置装置200を装着させることができる。これにより、バルーンとともに留置装置200を尿道10内に導入することが可能になる。
医療部材300を尿道10内に導入して処置部40に位置決めした後、バルーン210を拡張変形させて、医療部材300を処置部40に押し付ける。図13(B)において拡張変形前のバルーン210を二点鎖線で示し、拡張変形後のバルーン210を破線で示している。
医療部材300を留置している間に医療部材300が不用意に位置ずれしないように、各操作部232a、232b、242a、242bを操作して医療部材300に作用させる保持力を調整することが可能である。また、バルーン210の拡張変形量は、患者に対して過度な負担が掛からないように、留置装置200が留置されている期間中に適宜に調整することができる。
所定の期間に亘って医療部材300を尿道10内に留置すると、医療部材300が処置部40に生着する。医療部材300が処置部40に生着することにより、処置部40に上皮機能を提供することが可能になる。なお、上皮のように生体に対して生着する部材以外で医療部材300が構成されている場合、医療部材は処置部40に定着(処置部40の周辺に留まる)することにより処置部40へ上皮機能を提供する。
医療部材300が生着した後、留置装置200を尿道10から抜去する。この際、バルーン210は、尿道10から抜去可能な大きさまで縮小させる。
留置装置200を抜去する際は、第1装着部230が備える操作部232a、232bのうちの一方の操作部を引っ張り、さらに第2装着部240が備える操作部242a、242bのうちの一方の操作部を引っ張ることにより、本体部220から医療部材300を分離させる。本体部220から医療部材300を分離させた後、留置装置200を尿道10の外部へ抜去する。
以上の手順により、尿道10内への医療部材300の導入、処置部40に対する医療部材300の留置、および医療部材300による処置部40への上皮機能の提供を含む尿道狭窄症の再発を抑制する手技が完了する。
上述したように本実施形態に係る留置装置200によれば、本体部220の外表面に上皮機能を提供する医療部材300を配置し、さらに医療部材300の外表面の周方向に保持部231、241を配置した状態において、操作部232a、232b、242a、242bを操作すると、保持部231、241の長さが変更されて、本体部220に対する医療部材300の保持が解除される。このように、本体部220に対する医療部材300の保持の解除を簡単な操作によって容易に実施し得る利便性に優れた留置装置200を提供することができる。
また、各保持部231および各操作部232a、232b、242a、242bが本体部220の周方向に環状に配置される環状部分と、当該環状部分に連なって延在する延在部分とを有する長尺部材によって一体的に構成されているため、長尺部材に備えられる延在部を操作することにより医療部材300の保持の解除を容易に行うことができる。
また、本体部220が軸方向に延伸されたルーメン227と、当該ルーメン227の内外に連通する連通孔221a、221b、222a、222bと、を有し、長尺部材の延在部分が連通孔221a、221b、222a、222bを介してルーメン227内へ挿入されており、延在部分の基端部がルーメン227を介して生体の外部に配置されているため、尿道10に本体部220および医療部材300を導入した状態において、生体の外部に配置された延在部分の基端部を手元で操作することにより、医療部材300の保持の解除をより一層容易に行うことができる。
また、装着部が本体部220の軸方向の先端側および基端側において保持部231、241により医療部材300を保持するように複数設けられているため、本体部220の軸方向の先端側および基端側においてしっかりと医療部材300を保持することができ、医療部材300の脱落や位置ずれが生じるのをより一層確実に防止することができる。
また、本体部220が、保持部231、241が配置される箇所に拡張変形が抑制される拡張抑制部215、216が形成されたバルーン210を有するため、バルーン210の拡張および収縮を利用して医療部材300の位置決めや留置作業を行うことができ、利便性がより一層優れた留置装置200を提供することが可能になる。
また、医療部材300が生体から採取した上皮からなるシート状の部材により構成されており、本体部220の周方向に巻き付けた状態で尿道10内に導入されるため、生体内へ医療部材300を導入する作業を容易かつ低侵襲に行うことができ、かつ、上皮を利用して処置部40に上皮細胞を生着させることができるため、医療部材300による治療効果の向上を図ることが可能になる。
なお、第1実施形態に係る留置装置100においては、本体部220の先端部に二つの連通孔221a、221bが形成され、本体部220の基端部にも二つの連通孔222a、222bが形成された構成を示したが、連通孔の個数は特に限定されず、例えば、先端部および基端部のそれぞれに1つずつ形成してもよい。また、各装着部230、240として、各連通孔に挿通される延在部が対をなして2つずつ形成された構成を示したが、延在部の数は特に限定されず、例えば、一つの装着部に対して一つずつ延在部を形成してもよい。また、各装着部230、240を押し引きする操作で医療部材300の保持を解除するように構成した例を説明したが、例えば、押す操作、引く操作、ねじる操作などのいずれかの操作により保持を解除し得るように構成することも可能である。ねじる操作で保持を解除するように構成する場合、例えば、装着部に相当する部材として輪状や鉤手状(爪状、U字状等)の先端部(保持部)を備える棒状部材や紐状部材などの長尺部材を使用することが可能である。また、留置装置100は、操作部を操作することにより、本体部220に対する医療部材300の保持が解除され得るように構成されている限りにおいて、その他の構成についても適宜改変することが可能である。これらの各改変は、後述する各変形についても同様に採用することが可能である。
次に、上述した第1実施形態に係る留置装置200の変形例を説明する。各変形例の説明においては、既に説明した部材等と同様に構成し得るものについては同一の部材番号を付して、その説明を省略する。また、特に言及をしていない構成等については、前述した実施形態に係る留置装置200の各部と同様に構成することが可能である。
<変形例1>
図14および図15には、変形例1に係る留置装置500が示される。この留置装置500は、保持部と延在部が別の部材により構成されている。このような点において、保持部および延在部が長尺部材により一体的に構成されていた前述の留置装置200と相違する。
図14は、変形例1に係る留置装置500の全体構成を示す平面図であり、図15(A)は、留置装置500の基端部を拡大して示す斜視図、図15(B)は、図15(A)に示す15B−15B線に対応した断面図である。
図14に示すように、本体部220の先端側に配置した第1装着部230は、当該本体部220の周方向に環状に配置される環状部材270を有している。この環状部材270は、本体部220に対して医療部材300を保持する保持力を作用させる保持部を構成する。
第1装着部230は、さらに、環状部材270に環状をなして引っ掛けられる環状部分231と、環状部分231に連なって延在する一対の延在部分232a、232bとを備える長尺部材235を有する。この長尺部材235は、本体部220に対して医療部材300を保持する保持力を調整するための操作部を構成する。
第2装着部240は、第1装着部230と同様に、保持部を構成する環状部材280と、環状部分241および一対の延在部分242a、242bが備えられて操作部を構成する長尺部材245と、を有している。
第1装着部230が備える環状部材270には、長尺部材235の環状部分231を引っ掛けた状態で保持するための係止部271を複数設けている。同様に、第2装着部240が備える環状部材280には、長尺部材245の環状部分241を引っ掛けた状態で保持するための係止部281を複数設けている。各係止部271、281は、例えば、図示するように環状部材270、280に取り付けた球形の部材により構成することができる。
係止部271、281の外形形状は、長尺部材235の環状部分231および長尺部材245の環状部分241を引っ掛ることが可能な限りにおいて特に限定されない。また、各環状部材270、280に取り付ける係止部271、281の個数も特に限定されない。
長尺部材235、245および環状部材270、280を構成する材料は、例えば、前述した実施形態において説明した第1装着部230および第2装着部240を構成する材料と同様の材料で構成することができる。
図14に示すように、本体部220には、長尺部材235の環状部分231を導出させる連通孔221と、長尺部材245の環状部分241を導出させる連通孔222を形成している。連通孔221は、本体部220の先端側に形成しており、連通孔222は、本体部220の基端側に形成している。なお、バルーン210には、各連通221、222に連通する貫通孔212を形成している(図15(B)を参照)。
図15(A)、(B)を参照して、留置装置500の操作例を説明する。ここでは、第2装着部240の操作手順について説明し、第1装着部230の操作手順については説明を省略する。
留置装置500を使用する際は、本体部220の外表面(バルーン210の外表面)に医療部材300を配置し、医療部材300の外表面の周方向に沿って環状部材280を配置する。環状部材280の係止部281に対して長尺部材245の環状部分241を引っ掛けるようにして配置する。長尺部材245の各延在部242a、242bの基端部は、ルーメン227を介して本体部220の外部へ配置する。環状部材280は、長尺部材245により緩むのが抑制されるため、本体部220に対して医療部材300を保持する保持力をしっかりと作用させることができる。
各延在部242a、242bのうちの一方のみを手元の操作で引っ張ると、長尺部材245において環状部分241をなす部分が引き伸ばされて、環状部分241が消失する。さらに、各延在部242a、242bのうちの一方のみを引っ張り続けると、長尺部材245が本体部220から分離される。その結果、医療部材300は、本体部220に対する保持が解除されて、本体部220から独立して移動し得るようになる。
以上、本変形例に係る留置装置500のように、第1装着部230や第2装着部240が、環状部材および長尺部材などの複数の部材により構成される場合においても、本体部220に対する医療部材300の保持の解除を簡単な操作によって容易に実施できる。
また、環状部材270、280および長尺部材235、245により装着部230、240を構成しているため、本体部220の周方向に沿って各長尺部材235、245を配置する作業を容易に行うことができる。このため、前述した実施形態に係る留置装置100を使用する場合に比べて、本体部220に医療部材300を外装させる作業を簡略化して行うことが可能になる。
<変形例2>
図16および図17には、変形例2に係る留置装置600が示される。この留置装置600は、環状部材が本体部に対して固定されている点が前述した変形例1に係る留置装置500と相違する。
図16は、変形例2に係る留置装置600の全体構成を示す平面図であり、図17(A)は、留置装置600の基端部を拡大して示す斜視図、図17(B)は、図17(A)に示す17B−17B線に対応する断面図である。
図16に示すように、本体部220の先端側に配置された第1装着部230は、保持部を構成する環状部材270と、環状部分231および一対の延在部分232a、232bが備えられて操作部を構成する長尺部材235と、を有している。同様に、本体部220の基端側に配置された第2装着部240は、保持部を構成する環状部材280と、環状部分241および一対の延在部分242a、242bが備えられて操作部を構成する長尺部材245と、を有している。
図17(B)に示すように、第2装着部240が備える環状部材280の一端部283は、本体部220の所定の位置に固定している。固定は、接着や融着等の公知の方法で行うことができる。また、環状部材280の他端部284は、本体部に形成した連通孔222、バルーン210に形成した貫通孔212、医療部材300の継ぎ目に形成された隙間313を介して、本体部220の外表面に導出している。図示省略するが、第1装着部230に配置した環状部材280も同様に一端部が本体部220に固定されており、他端部が本体部220の外表面に導出されている。
環状部材280を本体部220に固定しているため、環状部材280が本体部220から分離することがない。このため、留置装置600を使用する際に環状部材280が絡まるなどの問題が生じ難くなるため、留置装置600の使用性が向上される。
図17(A)、(B)に示すように、留置装置600を使用する際は、医療部材300の外表面の周方向に沿って環状部材280を配置し、さらに環状部材280に設けた係止部281に長尺部材245を引っ掛ける。このように配置すると、前述した変形例1に係る留置装置500と同様に、長尺部材245により環状部材280が緩むのが抑制されるため、本体部220に対して医療部材300を保持する保持力をしっかりと作用させることができる。また、各延在部242a、242bのうちの一方のみを手元の操作で引っ張ると、長尺部材245において環状部分241をなす部分が引き伸ばされて、環状部分241が消失する。さらに、各延在部242a、242bのうちの一方のみを引っ張り続けると、長尺部材245が本体部220から分離される。その結果、医療部材300は、本体部220に対する保持が解除されて、本体部220から独立して移動し得るようになる。このように、本体部220に対する医療部材300の保持の解除を簡単な操作によって容易に実施することができる。
第1実施形態において説明した各留置装置200、500、600においては、本体部220に複数の装着部を備えた構成を採用しているが、装着部の設置数は少なくとも1つ以上であればよく、その限りにおいて変更することが可能である。また、装着部を複数設ける場合においても、各装着部を配置する位置は特に限定されず、任意の位置に配置することが可能である。また、本体部220は、生体内に導入可能であり、かつ、外表面に医療部材300が配置され得るものであればその構成は特に限定されず、例えば、バルーン210の設置を省略することが可能である。また、留置装置200は、その使用に際して装着部が予め取り付けられた状態で準備されてもよいし、使用時に術者等が取り付ける作業を行い得るように分離した状態で準備されてもよい。
<第2実施形態>
次に、本発明の第2実施形態に係る留置装置800を説明する。なお、第1実施形態に係る留置装置200の説明において既に説明した部材等と同様に構成し得るものについては同一の部材番号を付して、その説明を省略する。また、特に言及をしていない構成等については、第1実施形態に係る留置装置200の各部と同様に構成することが可能である。
図18、図19に示すように、本実施形態に係る留置装置800は、本体部220に対して医療部材300を保持するための装着手段700を備える。このような装着手段700を備える点において、留置装置800は第1実施形態に係る留置装置200と相違する。
図18、図19は、第2実施形態に係る留置装置800が備える装着手段700の各部の構成を示す図であり、図20、図21は、第2実施形態に係る留置装置800の使用例を模式的に示す図である。
図18、図19の各図に示すように、装着手段700は、本体部220に配置した医療部材300の外表面に周方向に沿って配置される保持部710と、先端側に保持部710が配置され、軸方向に延在する長尺状の延在部712a、712bと、先端開口部725、基端開口部726、および先端開口部725と基端開口部726に連なるルーメン727を備える管状部材720と、を有している。
延在部712a、712bは、管状部材720のルーメン727を挿通して配置している。延在部712a、712bを手元(基端)側に引っぱる操作を行うと(図18の矢印pで示す)、管状部材720のルーメン727内に保持部710が収容される。この際、保持部710は、柔軟に変形して、縮小変形しながら管状部材720のルーメン727内に引き込まれる。また、延在部712a、712bを先端側に押し込む操作を行うと、管状部材720の先端開口部725から保持部710が突出して、保持部710が拡大変形する。また、延在部712a、712bのうちの一方のみを引っ張ることにより、保持部710を略直線状に引き伸ばして管状部材720から抜去することができる(図21(A)を参照)。
上記のような収縮変形および拡大変形を可能にするために、保持部710は、例えば、ナイロン、プロリン、ポリプロピレン、ポリエステル、絹糸、ポリ乳酸、ポリグリコール酸、ポリ乳酸‐ポリグリコール酸共重合体、ポリジオキサノン、カプロラクトンなどにより構成することが出来る。また、形状記憶合金や超弾性合金により構成することもできる。形状記憶合金や超弾性合金としては、例えば、チタン系(Ti−Ni、Ti−Pd、Ti−Nb−Sn等)や、銅系の合金を使用することができる。ただし、超弾性を示す合金等に限定されることはなく、例えば、ステンレス鋼(SUS304)、βチタン鋼、Co−Cr合金、ニッケルチタン合金等のバネ性を有する合金等を使用することも可能である。
本実施形態においては、保持部710は拡大変形した際に略円形を形成するように形状付けをしているが、保持部710が拡大変形した際の形状は特に限定されず、適宜変更することが可能である。ただし、後述するように収縮変形する過程で医療用部材300に対して保持力を作用させることが可能となるように、保持部710は、軸方向から平面視した際に閉じられた平面を区画するような形状を有することが好ましい。
管状部材720は、例えば、本体部220と同様の材料で構成することができる。
次に、本実施形態に係る留置装置800の使用例を説明する。
まず、図19(A)に示すように、本体部220の外表面に医療部材300を巻き付ける。次に、図19(B)に示すように、保持部710に本体部220を挿通させて、保持部710を本体部720の先端側に配置する。次に、図19(C)に示すように、延在部712a、712bを手元で引っ張ることにより、保持部710を縮小変形させる。保持部710が縮小変形することにより、本体部220に対して医療部材300を保持する保持力が作用する。
次に、図20(A)に示すように、医療部材300を本体部220に保持した状態で、本体部220を尿道10内に導入する。延在部712a、712bの基端部は、生体の外部に配置する。
次に、医療部材300を処置部40に配置する。そして、医療部材300を所定の期間に亘って留置させることにより、医療部材300を処置部40に生着させる。医療部材300が処置部40に生着した後、図20(B)に示すように、保持部710による保持力を弱めて、医療部材300の保持を解除する。
次に、図21(A)に示すように、延在部712a、712bうちの一方の延在部の基端部を手元の操作で基端側へ引っ張ることにより、保持部710を紐状(線状)に変形させる。この状態で、尿道10から装着手段700を抜去することにより、保持部700が医療部材300と処置部40との間に入り込んで、生着した部分に干渉してしまうのを防止することができる。装着手段700を抜去した後、本体部220を尿道10から抜去する。
以上のように、本実施形態に係る留置装置800によれば、本体部220の外表面に上皮機能を提供する医療部材300を配置し、さらに医療部材300の外表面の周方向に保持部710を配置した状態において、保持部710に連なる延在部712a、712bを操作すると、保持部710が拡大変形して、本体部220に対する医療部材300の保持を解除することができる。このように、本体部220に対する医療部材300の保持の解除を、簡単な操作によって容易に実施することが可能な利便性に優れた留置装置を提供することができる。
<変形例>
次に、第2実施形態に係る留置装置800の変形例を説明する。
装着手段に備えられる保持部の個数は、適宜変更することが可能であり、例えば、図22(A)、(B)に示す変形例のように、一つの装着手段900に二つの保持部910、930を備えさせることも可能である。
保持部910は、管状部材720の基端開口部726から導出された延在部912a、912bが押し引き操作されると、管状部材720のルーメン727内に収容されて縮小変形し、またはルーメン727から突出して拡大変形する。また、保持部930は、管状部材720に形成した所定の開口部728から突出するように配置されており、管状部材720の基端開口部726から導出された延在部932a、932bが押し引き操作されると、管状部材720のルーメン727内に収容されて縮小変形し、またはルーメン727から突出しておよび拡大変形する。なお、開口部728は、管状部材720の軸方向の任意の位置に形成することができる。
図22(B)に示すように、医療部材300を尿道10内に導入する際は、各保持部910、930により、本体部220の軸方向の異なる位置で保持力を作用させることが可能になる。したがって、医療部材300の脱落や位置ずれが発生するのをより一層確実に防止することが可能になる。
以上、複数の実施形態および変形例を通じて本発明に係る留置装置を説明したが、本発明は各実施形態において説明した構成のみに限定されることはなく、特許請求の範囲の記載に基づいて適宜変更することが可能である。
例えば、本発明に係る留置装置は、尿道内のいずれの部位(例えば、外尿道口側の部位や前立腺側の部位)に対しても適用することが可能であるし、尿道狭窄症の再発を防止する治療以外の用途に適用することも可能である。また、尿道以外の他の生体器官(例えば、食道、気道、腸、膵管、胆管、耳などの体腔)に上皮機能を提供する医療部材を留置することを目的として使用することも可能である。
10 尿道、
30 狭窄部位、
31 瘢痕組織、
40 処置部、
100 治療装置、
200、500、600、800 留置装置、
210 バルーン、
215、216 拡張抑制部、
220 本体部、
227 ルーメン、
221a、221b、222a、222b 連通孔、
230 第1装着部(装着部)、
231 保持部(環状部分)、
231a、231b 操作部(延在部分)、
235、245 長尺部材、
240 第2装着部(装着部)、
241 保持部(環状部分)、
241a、241b 操作部(延在部分)、
270、280 環状部材、
300 医療部材、
700、900 装着手段、
710、910、930 保持部。

Claims (8)

  1. 上皮機能を提供する医療部材を生体器官内に留置するための留置装置であって、
    生体器官内に導入可能な本体部と、
    前記本体部の外表面に配置された前記医療部材を前記本体部に着脱可能に保持する装着部と、を有し、
    前記装着部は、
    前記医療部材の外表面に周方向に沿って配置される保持部と、
    前記保持部の長さを変更することにより、前記本体部に対する前記医療部材の保持の解除を可能にする操作部と、を有する留置装置。
  2. 前記保持部および前記操作部は、前記本体部の周方向に環状に配置される環状部分と、当該環状部分に連なって延在する延在部分とを有する長尺部材によって一体的に構成されている、請求項1に記載の留置装置。
  3. 前記保持部は、前記本体部の周方向に環状に配置される環状部材によって構成されており、
    前記操作部は、前記環状部材に環状をなして引っ掛けられる環状部分と、当該環状部分に連なって延在する延在部分と、を有する長尺部材によって構成されている、請求項1に記載の留置装置。
  4. 前記本体部は、軸方向に延伸されたルーメンと、当該ルーメンの内外に連通する連通孔と、を有し、
    前記長尺部材の延在部分は、前記連通孔を介して、前記ルーメン内へ挿入されており、
    前記長尺部材の延在部分の基端部は、前記ルーメンを介して生体の外部に配置される、請求項2または請求項3に記載の留置装置。
  5. 前記装着部は、前記本体部の軸方向の先端側および基端側において前記保持部により前記医療部材を保持するように複数設けられている、請求項1〜4のいずれか1項に記載の留置装置。
  6. 前記本体部は、前記保持部が配置される箇所に拡張変形が抑制される拡張抑制部が形成されたバルーンを有する、請求項1〜5のいずれか1項に記載の留置装置。
  7. 前記医療部材は、生体から採取した上皮からなるシート状の部材により構成されており、前記本体部の周方向に巻き付けた状態で前記生体器官内に導入される、請求項1〜6のいずれか1項に記載の留置装置。
  8. 上皮機能を提供する医療部材を生体器官内に留置するための留置装置であって、
    生体器官内に導入可能な本体部と、
    前記本体部の外表面に配置された前記医療部材を前記本体部に着脱可能に保持する装着手段と、を有し、
    前記装着手段は、
    前記医療部材の外表面に周方向に沿って配置される保持部と、
    先端側に前記保持部が配置され、軸方向に延在する長尺状の延在部と、
    先端開口部、基端開口部、および前記先端開口部と前記基端開口部とに連なるルーメンを備える管状部材と、を有し、
    前記延在部は、前記管状部材のルーメンを挿通して配置されており、
    前記保持部は、前記延在部を操作して拡大変形されることにより、前記本体部に対する前記医療部材の保持を解除する、留置装置。
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