JP2016065130A - アクリル系樹脂分散体 - Google Patents

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Abstract

【課題】膜の柔軟性、成膜性、耐水性、及び耐候性のバランスに優れた膜を形成し得るアクリル系樹脂分散体を提供する。
【解決手段】アクリル系樹脂と水とを含み、
前記アクリル系樹脂が二段以上の多段重合で得られ、
前記多段重合中の二段目以降の少なくとも一段で供給されるラジカル重合性単量体の、ホモポリマーのガラス転移温度(Tg)から、FOXの式により算出される重合体のガラス転移温度(Tg)が50℃以上110℃以下であり、
前記アクリル系樹脂は、加水分解性シラン単量体単位を、前記アクリル系樹脂中のラジカル重合性単量体由来の重合体質量分100質量%に対して、完全加水分解縮合物換算で35質量%以上70質量%以下含み、
前記多段重合の全ての段で供給されるラジカル重合性単量体の、ホモポリマーのガラス転移温度(Tg)から、FOXの式により算出される前記アクリル系樹脂のガラス転移温度(Tg)が35℃以上48℃以下であり、
最低成膜温度(MFT)が40℃以上60℃以下であるアクリル系樹脂分散体。
【選択図】なし

Description

本発明は、アクリル系樹脂分散体に関する。
近年、地球環境保護に対する関心の高まりから、樹脂分散体は、塗料やコーティング剤用途に広く用いられている。例えば、ポリオルガノシロキサンとアクリル系ポリマーとを複合化した水系分散体が特許文献1に開示されている。
特開2003−3030号公報
しかしながら、耐候性向上のために、樹脂分散体の樹脂のガラス転移温度を高めたり、樹脂分散体のシリコーンを複合化したりすることで樹脂分散体を用いた膜を固くすると、膜の柔軟性が低下し、成膜性に乏しく、耐候性も向上しない。
上記特許文献1の水系分散体は、ポリオルガノシロキサンとアクリル系ポリマーとの複合粒子を使用することにより、耐候性と密着性のバランスをとっている。しかし、膜が柔軟性に乏しいため、塗膜にしたときの外観が十分でない。また、クラックが発生しやすく、そこからの水の浸透により、耐候性が低下するという問題がある。
そこで、本発明は、膜の柔軟性、成膜性、耐水性、及び耐候性のバランスに優れた膜を形成し得るアクリル系樹脂分散体を提供することを目的とする。
本発明者らは、上記従来技術の課題を解決するために鋭意研究を重ねた結果、アクリル系樹脂を多段重合し、多段重合中のラジカル重合性単量体の、ホモポリマーのガラス転移温度(Tg)から算出される重合体のガラス転移温度(Tg)が特定範囲であり、一定範囲量の加水分解性シラン単量体を含み、最低成膜温度が特定範囲である樹脂分散体が、上記課題を解決できることを見いだし、本発明を完成するに至った。
即ち、本発明は以下のとおりである。
[1]アクリル系樹脂と水とを含み、
前記アクリル系樹脂が二段以上の多段重合で得られ、
前記多段重合中の二段目以降の少なくとも一段で供給されるラジカル重合性単量体の、ホモポリマーのガラス転移温度(Tg)から、FOXの式により算出される重合体のガラス転移温度(Tg)が50℃以上110℃以下であり、
前記アクリル系樹脂は、加水分解性シラン単量体単位を、前記アクリル系樹脂中のラジカル重合性単量体由来の重合体質量分100質量%に対して、完全加水分解縮合物換算で35質量%以上70質量%以下含み、
前記多段重合の全ての段で供給されるラジカル重合性単量体の、ホモポリマーのガラス転移温度(Tg)から、FOXの式により算出される前記アクリル系樹脂のガラス転移温度(Tg)が35℃以上48℃以下であり、
最低成膜温度(MFT)が40℃以上60℃以下であるアクリル系樹脂分散体。
[2]前記樹脂分散体の乾燥フィルムの破断伸びが90%以上200%以下である、[1]に記載のアクリル系樹脂分散体。
[3]アクリル系樹脂と水とを含むアクリル系樹脂分散体の製造方法であって、
前記アクリル系樹脂を二段以上の多段重合で得る工程を含み、
前記多段重合中の二段目以降の少なくとも一段で供給されるラジカル重合性単量体の、ホモポリマーのガラス転移温度(Tg)から、FOXの式により算出される重合体のガラス転移温度(Tg)が50℃以上110℃以下であり、
前記アクリル系樹脂は、加水分解性シラン単量体単位を、前記アクリル系樹脂中のラジカル重合性単量体由来の重合体質量分100質量%に対して、完全加水分解縮合物換算で35質量%以上70質量%以下含み、
前記多段重合の全ての段で供給されるラジカル重合性単量体の、ホモポリマーのガラス転移温度(Tg)から、FOXの式により算出される前記アクリル系樹脂のガラス転移温度(Tg)が35℃以上48℃以下であり、
前記重合体のTg、前記アクリル系樹脂のTg、及び前記加水分解性シラン単量体の量を調整することにより、最低成膜温度(MFT)を40℃以上60℃以下に調整する、アクリル系樹脂分散体の製造方法。
本発明の樹脂分散体によれば、膜の柔軟性、成膜性、耐水性、及び耐候性のバランスに優れた膜を形成し得る樹脂分散体を提供することができる。
以下、本発明を実施するための形態(以下、「本実施形態」という。)について詳細に説明する。以下の本実施形態は、本発明を説明するための例示であり、本発明を以下の実施形態に限定されるものではない。本発明は、その要旨を逸脱しない範囲で様々に変形して実施することが可能である。
本実施形態に係るアクリル系樹脂分散体は、
アクリル系樹脂と水とを含み、
前記アクリル系樹脂が二段以上の多段重合で得られ、
前記多段重合中の二段目以降で、少なくとも一段で供給されるラジカル重合性単量体の、ホモポリマーのガラス転移温度(Tg)から、FOXの式により算出される重合体のガラス転移温度(Tg)が50℃以上110℃以下であり、
前記アクリル系樹脂は、加水分解性シラン単量体単位を、前記アクリル系樹脂中のラジカル重合性単量体由来の重合体質量分100質量%に対して、完全加水分解縮合物換算で35質量%以上70質量%以下含み、
前記多段重合の全ての段で供給されるラジカル重合性単量体の、ホモポリマーのガラス転移温度(Tg)から、FOXの式により算出される前記アクリル系樹脂のガラス転移温度(Tg)が35℃以上48℃以下であり、
最低成膜性温度(MFT)が40℃以上60℃以下である。
<アクリル系樹脂>
本実施形態で用いるアクリル系樹脂は、二段以上の多段重合で得られる。また、二段目以降の少なくとも一段において、供給されるラジカル重合性単量体の、ホモポリマーのガラス転移温度(Tg)から、FOXの式により算出される重合体のガラス転移温度(Tg)は、50℃以上110℃以下であり、60℃以上100℃以下が好ましく、70℃以上90℃以下がさらに好ましい。ガラス転移温度(Tg)が50℃以上であると、十分な耐候性を得ることができる。また、ガラス転移温度(Tg)が110℃以下であると、成膜した時の膜の柔軟性が充分に得られ、膜のワレを防止でき、十分な耐候性を与えることができる。このように、二段目以降の少なくとも一段において、供給されるラジカル重合性単量体の、ホモポリマーのガラス転移温度(Tg)から、FOXの式により算出される重合体のガラス転移温度(Tg)が上記範囲内であることにより、柔軟性及び耐候性に優れる膜を得ることができる。
本実施形態で用いられるアクリル系樹脂のガラス転移温度(Tg)は、35℃以上48℃以下であり、38℃以上47℃以下が好ましく、40℃以上45℃以下がより好ましい。アクリル系樹脂のTgが35℃以上であると樹脂に適度な硬さを付与でき、十分な耐候性を発現することが可能であり、48℃以下であると樹脂の伸度が充分高くなり、基材との密着性を良好とすることができ、十分な耐候性を発現することができる。
アクリル系樹脂のガラス転移温度(Tg)は、アクリル系樹脂を構成する単量体単位の組成により制御することができる。本実施形態で用いられるアクリル系樹脂は、特に限定されず、例えば、ホモポリマーであっても共重合体であってもよいが、樹脂物性を調節する点から、共重合体であることが好ましい。
本実施形態において重合体、共重合体のTg(K:絶対温度)は、重合体を構成する単量体の、ホモポリマーのTgと単量体の共重合比率(共重合体中の質量分率)より、次式のFOXの式に従って計算する。また、多段重合における各段の重合体のガラス転移温度(Tg)は、各段で供給される単量体の、ホモポリマーのガラス転移温度(Tg)から計算する。さらに、多段重合における本実施形態のアクリル系樹脂のガラス転移温度(Tg)は、全ての段で供給される単量体の、ホモポリマーのガラス転移温度(Tg)から計算する。
1/Tg=W1/Tg1+W2/Tg2+・・・
Tg:単量体1、2・・・から導かれる構成単位を含む共重合体のTg(゜K)
W1、W2・・:単量体1、単量体2、・・の共重合体中の質量分率
ここでW1+W2+・・=1
Tg1、Tg2・・:単量体1、単量体2、・・の、ホモポリマーのTg(゜K)
なお、γ−メタクリロキシプロピルトリアルコキシシラン、Si含有化合物、分子中にビニル基、アクリロイル基あるいはメタクリロイル基などのラジカル重合性の二重結合を有し、アクリル系単量体と共重合可能な界面活性剤は、上記のTgを計算する式に考慮しない。
アクリル系樹脂からは、熱分解ガスクロマトグラフィーや質量分析熱分解ガスクロマトグラフィーにより単量体単位の組成を分析し、上記式からアクリル系樹脂のTgを計算することができる。
<ラジカル重合性単量体>
アクリル系樹脂を構成するラジカル重合性単量体由来の構成単位は、特に限定されるものではないが、例えば、エチレン性不飽和単量体由来の構成単位を含んでなるもの等が挙げられる。エチレン性不飽和単量体由来の構成単位を含んでなるものとしては、少なくとも1種のカルボキシル基を持つエチレン性不飽和単量体単位と、少なくとも1種の他のエチレン性不飽和単量体単位とを含んでなるものが好ましい。
<カルボキシル基を持つエチレン性不飽和単量体>
カルボキシル基を持つエチレン性不飽和単量体としては、特に限定されないが、例えば、アクリル酸、メタクリル酸、イタコン酸、フマール酸、マレイン酸、及び無水マレイン酸、並びに、イタコン酸、及びマレイン酸の半エステルならなる群より選ばれる1又は2以上のエチレン性不飽和単量体を使用することが好ましい。このなかでも、常温で液状であるためハンドリングの観点から、アクリル酸とメタクリル酸がより好ましい。
<他のエチレン性不飽和単量体>
他のエチレン性不飽和単量体としては、特に限定されないが、例えば、アクリル酸エステル、メタクリル酸エステル(以下、単に「(メタ)アクリル酸エステル」ともいう。);スチレン、ビニルトルエン等の芳香族単量体;酢酸ビニル、プロピオン酸ビニル、パーサチック酸ビニル等のビニルエステル類;(メタ)アクリロニトリル等のシアン化ビニル類;塩化ビニル、塩化ビニリデン等のハロゲン化ビニル類;ブタジエン等のジエン類;(メタ)アクリルアミド、ビニルピロリドン、(メタ)アクリル酸2−ヒドロキシエチル、N−メチロールアクリルアミド、N−ブトキシメチルアクリルアミド、アクロレイン、ジアセトン(メタ)アクリルアミド、ビニルメチルケトン、ビニルエチルケトン、ジアセトン(メタ)アクリレート、(メタ)アクリル酸アシッドホスホオキシエチル、(メタ)アクリル酸3−クロロ−2−アシッドホスホオキシプロピル、メチルプロパンスルホン酸アクリルアミド、ジビニルベンゼン、(ポリ)オキシエチレンモノ(メタ)アクリレート、(ポリ)プロピレングリコール(メタ)アクリレート、(メタ)アクリル酸アリル、(ポリ)オキシエチレンジ(メタ)アクリレート、トリメチロールプロパントリ(メタ)アクリレート等の種々のエチレン性不飽和単量体が挙げられる。このなかでも、原料の汎用性の観点から、(メタ)アクリル酸エステルが好ましい。
(メタ)アクリル酸エステルとしては、特に限定されないが、例えば、(メタ)アクリル酸メチル、(メタ)アクリル酸エチル、(メタ)アクリル酸2−ヒドロキシエチル、(メタ)アクリル酸ブチル、(メタ)アクリル酸2−エチルヘキシル、(メタ)アクリル酸シクロヘキシル、及び(メタ)アクリル酸ドデシル等が挙げられる。
本実施形態で用いる(メタ)アクリル酸エステルの中でも、シクロアルキル基を含有するエチレン性不飽和単量体を使用することが、耐候性向上の観点から好ましい。シクロアルキル基を含有するエチレン性不飽和単量体としては、特に限定されないが、例えば、(メタ)アクリル酸シクロヘキシル、(メタ)アクリル酸メチルシクロヘキシル、(メタ)アクリル酸第3級ブチルシクロヘキシル等からなる群より選ばれる1種又は2種以上の単量体を使用することが好ましい。このなかでも、より好ましくは、(メタ)アクリル酸シクロヘキシルである。このように、アクリル系樹脂として、シクロアルキル基を有する(メタ)アクリル酸エステル単量体単位を含むことにより、耐候性により優れる傾向にある。
<共重合性加水分解性シラン単量体>
本実施形態で用いるアクリル系樹脂は、共重合性加水分解性シラン単量体由来の構成単位を含んでいてもよい。このようなアクリル系樹脂を用いることにより、耐候性により優れる傾向にある。
共重合性加水分解性シラン単量体としては、特に限定されないが、例えば、ビニルトリメトキシシラン、ビニルトリエトキシシラン、ビニルトリス(β−メトキシエトキシ)シラン、ビニルメチルジメトキシシラン、γ−メタクリロキシプロピルトリメトキシシラン、γ−メタクリロキシプロピルメチルジメトキシシラン、γ−メタクリロキシプロピルトリメトキシシラン、γ−アクリロキシプロピルトリメトキシシラン、γ−アクリロキシプロピルメチルジメトキシシラン、γ−メタクリロキシプロピルトリエトキシシラン、γ−メタクリロキシプロピルメチルジエトキシシラン等からなる群より選ばれる1種又は2種以上の単量体を使用することが好ましい。このなかでも、より好ましくは、ラジカル重合性の観点から、γ−メタクリロキシプロピルトリメトキシシラン、γ−メタクリロキシプロピルトリエトキシシランである。
<加水分解性シラン単量体>
本実施形態で用いるアクリル系樹脂は、アクリル系樹脂中のラジカル重合性単量体由来の重合体質量分100質量%に対し、加水分解性シラン単量体を完全加水分解縮合物換算で35質量%以上70質量%以下含むアクリル系樹脂である。加水分解性シラン単量体の含有量は、45質量%以上65質量%以下であることがより好ましく、50質量%以上60質量%以下がさらに好ましい。含有量が35質量%以上であると紫外線に対する充分な強度が得られ、十分な耐候性を発現することができ、含有量が70質量%以下であると加水分解縮合したシランとラジカル重合性単量体重合物との相溶性が良好となり、均一な塗膜を形成することができ、十分な耐候性を与えることができる。このように、加水分解性シラン単量体が上記範囲にあることにより、造膜性及び耐候性に優れる膜を得ることができる。なお、当該加水分解性シラン単量体はアクリル樹脂単量体と共重合する上記共重合性加水分解性シラン単量体を含まないものである。
完全加水分解縮合物換算とは、全ての加水分解性を有する官能基を加水分解し、縮合したときの質量を表す。例えば、アルコキシ基含有シランの場合は、全てのアルコキシ基が加水分解し、縮合してシロキサン結合を形成したときの質量を表す。
本実施形態で使用される加水分解性シラン単量体としては、下記式(i)で表される化合物が挙げられる。
(R1n−Si−(R24-n (i)
(式(i)中、nは0〜3の整数であり、R1は、互いに独立して、水素、炭素数1〜16の脂肪族炭化水素基、炭素数5〜10のアリール基、及び炭素数5〜6のシクロアルキル基からなる群より選ばれる基であり、R2は、互いに独立して、炭素数1〜8のアルコキシ基、アセトキシ基、及び水酸基からなる群より選ばれる基である。)
加水分解性シラン単量体としては、式(i)においてn=0であるシラン(I)又は式(i)においてn=1であるシラン(II)の少なくとも1種を含んでいることが好ましい。このなかでも、良好な重合安定性を得るためには式(i)においてn=1であるシラン(II)を含むことがより好ましい。
シラン(I)のR2は、特に限定されないが、互いに独立して、メトキシ基、エトキシ基、プロポキシ基、ブトキシ基、水酸基等が好ましい。このようなシラン(I)の好ましい具体例としては、特に限定されないが、テトラメトキシシラン、テトラエトキシシランなどが挙げられる。
シラン(II)のR1としては、特に限定されないが、例えば、メチル基、フェニル基が好ましい。また、R2は、特に限定されないが、互いに独立して、メトキシ基、エトキシ基、プロポキシ基、ブトキシ基、水酸基が好ましい。このようなシラン(II)の好ましい具体例としては、特に限定されないが、メチルトリメトシキシシラン、フェニルトリメトキシシラン、メチルトリエトキシシラン、フェニルトリエトキシシラン、イソブチルトリメトキシシランなどが挙げられる。
また、より柔軟性が必要とされる場合には、加水分解性シラン単量体として、例えば、環状シラン及び加水分解性シラン単量体として式(i)においてn=2であるシラン(III)からなる群より選ばれる少なくとも1種の化合物等、を用いることができる。また、シラン(II)と、環状シラン及びシラン(III)からなる群より選ばれる少なくとも1種の化合物等と、を併用することがより好ましい。これにより、加水分解性シラン単量体が形成するシリコーン重合体の架橋密度を低くし、重合体の構造が複雑になるのを防ぐことができ、これによって、本実施形態のアクリル系樹脂を用いた膜に柔軟性を付与することができる傾向にある。
環状シランとしては、特に限定されないが、例えば、オクタメチルシクロテトラシロキサン、オクタフェニルシクロテトラシロキサン、ヘキサメチルシクロトリシロキサン、デカメチルシクロペンタシロキサン等が挙げられる。
シラン(III)のR1としては、特に限定されないが、例えば、メチル基、フェニル基等が好ましく、R2としては、特に限定されないが、例えば、メトキシ基、エトキシ基、プロポキシ基、ブトキシ基、水酸基等が好ましい。このようなシラン(III)としては、特に限定されないが、例えば、ジメチルジメトキシシラン、ジフェニルジメトキシシラン、ジメチルジエトキシシラン、ジフェニルジエトキシシラン、メチルフェニルジメトキシシラン等が挙げられる。
さらに、加水分解性シラン単量体には、線状シロキサン、アルコキシシランオリゴマー、及び式(i)においてn=3であるシラン(IV)からなる群より選ばれる少なくとも1種を含んでもよい。このようなSi含有化合物を用いることにより、用途に合った膜の硬さに調整が容易となる傾向にある。
シラン(IV)のR1としては、特に限定されないが、例えば、メチル基、フェニル基が好ましく、R2としては、特に限定されないが、例えば、メトキシ基、エトキシ基、プロポキシ基、ブトキシ基、水酸基が好ましい。このようなシラン(IV)としては、特に限定されないが、例えば、トリフェニルエトキシシラン、トリメチルメトキシシラン等が挙げられる。
線状シロキサンとしては、特に限定されないが、例えば、下記の式(ii)、(iii)、(iv)で表される化合物が挙げられる。
Figure 2016065130
Figure 2016065130
Figure 2016065130
(式(ii)、(iii)、(iv)中、R3は、互いに独立して、水素、炭素数1〜16の脂肪族炭化水素基、炭素数5〜10のアリール基、炭素数5〜6のシクロアルキル基、炭素数1〜10のアクリル酸アルキル基、及び炭素数1〜10のメタクリル酸アルキル基、エポキシ基、アルキレンオキサイド基、及びポリアルキレンオキサイド基からなる群より選ばれる基であり、R4は、互いに独立して炭素数1〜8のアルコキシ基、アセトキシ基、水酸基からなる群より選ばれる基であり、mは1〜999の正の整数を表す。)
加水分解性シラン単量体は、シラン(II)、環状シラン、シラン(III)、線状シロキサン、アルコキシシランオリゴマー、シラン(IV)からなる群から選ばれる少なくとも1種に加え、クロロシランを含むことができる。クロロシランとしては、特に限定されないが、例えば、メチルトリクロロシラン、ジメチルジクロロシラン、トリメチルクロロシラン、フェニルトリクロロシラン、ジフェニルジクロロシラン等が挙げられる。
上記加水分解性シラン単量体を用いることによって、本実施形態のアクリル系樹脂より得られる膜は、屋外などに長期曝露した場合の膜の光沢保持性を、より改善することができる。上記したアクリル系樹脂中のSi含有化合物の存在は、29SiNMR(29Si核磁気共鳴スペクトル)又は1HNMR(プロトン核磁気共鳴スペクトル)によって知ることができる。例えば、シラン(II)の加水分解脱水縮合物は、29SiNMRのケミカルシフトが−40PPM以上−80PPM以下にピークを示すため、当該ピークを確認することで同定することができる。
本実施形態のアクリル系樹脂分散体の最低成膜温度(以下、MFTという。)は40℃以上60℃以下であり、42℃以上55℃以下であることが好ましく、44℃以上50℃以下であることがより好ましい。MFTが40℃以上であると膜の硬度が高くなり、十分な耐候性を発現することができる。また、MFTが60℃以下であると、成膜性に優れ十分な耐候性を与えることができる。また成膜性に優れるため、温水に浸漬した時、膜に水が浸透して膜が白くなる現象を防止することができる。このように、MFTが上記範囲内であることにより、成膜性及び耐候性に優れる塗膜を得ることができる。MFTは例えば、以下の方法によって調整可能である。
アクリル系樹脂のガラス転移温度を高めることで、MFTを高めることができる。また、粒子構造をコアシェル構造にすることにより、樹脂分散体全体のガラス転移温度が同じであっても、シェル部分のガラス転移温度を下げることにより、MFTを下げることができる。また、共重合性加水分解性シラン単量体、加水分解性シラン単量体を増やすことにより、MFTを上げることができる等、種々の方法によりMFTをコントロールすることができる。
本実施形態のアクリル系樹脂分散体の乾燥フィルムの破断伸びは、90%以上200%以下であることが好ましい。破断伸びが90%以上であることにより、基材との密着性を高め、高い柔軟性から伸縮に対する追随性を発現させ、耐候性が向上する傾向にある。また、200%以下であることにより、膜が柔らかくなりすぎず、汚染が抑えられる傾向にある。破断伸びは100%以上であることがより好ましく、110%以上であることがさらに好ましく、120%以上であることが一層好ましい。また、破断伸びは180%以下であることがより好ましく、170%以下であることがさらに好ましく、160%以下であることが一層好ましい。
<アクリル系樹脂分散体の製造方法>
本実施形態のアクリル系樹脂分散体の製造方法は、前記アクリル系樹脂を二段以上の多段重合で得る工程を含み、前記多段重合中の二段目以降の少なくとも一段で供給されるラジカル重合性単量体の、ホモポリマーのガラス転移温度(Tg)から、FOXの式により算出される重合体のガラス転移温度(Tg)が50℃以上110℃以下であり、前記アクリル系樹脂は、加水分解性シラン単量体単位を、前記アクリル系樹脂中のラジカル重合性単量体由来の重合体質量分100質量%に対して、完全加水分解縮合物換算で35質量%以上70質量%以下含み、前記多段重合の全ての段で供給されるラジカル重合性単量体の、ホモポリマーのガラス転移温度(Tg)から、FOXの式により算出される前記アクリル系樹脂のガラス転移温度(Tg)が35℃以上48℃以下であり、前記重合体のTg、前記アクリル系樹脂のTg、及び前記加水分解性シラン単量体の量を調整することにより、最低成膜温度(MFT)を40℃以上60℃以下に調整する、アクリル系樹脂分散体の製造方法である。
本実施形態で用いる重合手段としては、例えば、乳化重合、塊状重合、ミニエマルション重合等が挙げられる。平均粒子径が10nm以上1.0μm以下程度の分散安定性の良好な水性分散体を安定的に製造する方法としては、乳化重合が好ましい。乳化重合法は従来公知の方法により行なうことができる。その代表例としては、水中にて乳化剤及び重合開始剤などの存在下で、pHが4.0以下の状態で重合性単量体等を、通常60℃以上90℃以下の加温下で乳化重合する方法が挙げられる。この工程を複数段回繰り返し行う方法も挙げられる。
本実施形態のアクリル系樹脂分散体は、重合性単量体を導入して重合した後、熟成時間を設けることが好ましい。熟成時間を設けることにより、ラジカル重合性単量体由来の重合体と、加水分解性シラン単量体およびその縮合物と、の相溶性を高め、粒子内に均一に分布させることができるため、製造を安定に行うことができ、有利である。
本実施形態で用いる重合方法としては、例えば、重合性単量体を一括して仕込む単量体一括仕込み法、重合性単量体を連続的に滴下する単量体滴下法、重合性単量体と水と乳化剤とを予め混合乳化しておき、これらを滴下するプレエマルション法、これらを組み合わせる方法などが挙げられる。なお、重合開始剤の使用方法は特に限定されるものではない。また、加水分解性シラン単量体の使用方法としては、例えば、加水分解性シランの縮合反応とラジカル重合性単量体のラジカル重合を同時に及び/又は加水分解性シランの縮合反応を先行させた後にラジカル重合性単量体のラジカル重合を進行させる乳化重合方法又はラジカル重合性単量体のラジカル重合を進行させた後に加水分解性シランの縮合反応を進行させる方法などが用いられる。
<重合開始剤>
本実施形態のラジカル重合性単量体を乳化重合する際に使用する重合開始剤としては、特に限定されず、一般に用いられるラジカル開始剤を用いることができる。ラジカル重合開始剤は、熱又は還元性物質等によってラジカルを生成してラジカル重合性単量体の付加重合を起こさせるもので、水溶性又は油溶性の過硫酸塩、過酸化物、アゾビス化合物がある。このようなラジカル重合開始剤としては、特に限定されないが、具体的には、過硫酸カリウム、過硫酸ナトリウム、過硫酸アンモニウム、過酸化水素、t−ブチルハイドロパーオキサイド、t−ブチルパーオキシベンゾエート、2,2−アゾビスイソブチロニトリル、2,2−アゾビス(2−ジアミノプロパン)ハイドロクロライド、2,2−アゾビス(2,4−ジメチルバレロニトリル)等が挙げられる。このなかでも、好ましくは水溶性のものである。なお、重合速度の促進や低温反応を望む場合には、重亜硫酸ナトリウム、塩化第一鉄、アスコルビン酸、ホルムアルデヒドスルホオキシレート塩等の還元剤をラジカル重合開始剤と組み合わせて用いることができる。
<乳化剤>
本実施形態の重合性単量体を乳化重合する際に使用する乳化剤としては、特に限定されず、一般に用いられる乳化剤を用いることができる。例えばアニオン性乳化剤、ノニオン性乳化剤、カチオン性乳化剤、両性乳化剤、高分子乳化剤等を使用することができる。例えばラウリル硫酸ナトリウムなどの脂肪酸塩、高級アルコール硫酸エステル塩、ドデシルベンゼンスルホン酸ナトリウム等のアルキルベンゼンスルホン酸塩、ポリオキシエチレンアルキルエーテル硫酸塩、ポリオキシエチレン多環フェニルエーテル硫酸塩、ポリオキシノニルフェニルエーテルスルホン酸塩、ポリオキシエチレン−ポリオキシプロピレングリコールエーテル硫酸塩、ジオクチルスルホコハク酸塩、例えば「エアロゾールOT−75」(登録商標、日本サイテックインダストリーズ(株)社製)、、及びスルホン酸基又は硫酸エステル基と共重合性の不飽和二重結合を分子中に有する、いわゆる反応性乳化剤、例えば「アデカリアソープSR−1025」(登録商標、旭電化社(株)製)、などのアニオン性界面活性剤;ポリオキシエチレンアルキルエーテル、ポリオキシエチレンノニルフェニルエーテル、ソルビタン脂肪酸エステル、ポリオキシエチレン脂肪酸エステル、ポリオキシエチレン−ポリオキシプロピレンブロックポリマー、及び前述の骨格と重合性の不飽和二重結合を分子中に有する反応性ノニオン性界面活性剤などのノニオン性界面活性剤;アルキルアミン塩、第四級アンモニウム塩などのカチオン性界面活性剤;(変性)ポリビニルアルコール、などが挙げられる。
前記乳化剤の使用量は、特に限定されないが、例えば、全重合性単量体成分の合計使用量に対して、好ましくは1.0質量%以上5.0質量%以下である。乳化剤の使用量を多くすると重合安定性が向上し、少なくすると耐水性を向上することができる。
必要に応じて乳化重合に際して、分子量調整剤を使用することができる。分子量調整剤としては、特に限定されないが、例えば、ドデシルメルカプタン、ブチルメルカプタン等が挙げられる。使用方法は特に限定されるものではないが、その量は全体単量体量の2.0質量%以下が好ましい。
本実施形態のアクリル系樹脂分散体では、乳化重合の終了後、成膜時の硬化用触媒として、例えばジブチルすずジラウレート、ジオクチルすずジラウレート、ジブチルすずジアセテート、オクチル酸すず、ラウリン酸すず、オクチル酸鉄、オクチル酸鉛、テトラブチルチタネートなどの有機酸の金属塩;n−ヘキシルアミン、1,8−ジアザビシクロ[5,4,0]−7−ウンデセンなどのアミン化合物等を添加することができる。なおこれらの硬化用触媒が水溶性でない場合には、その使用に際して、乳化剤と水を用いてエマルション化しておくことが望ましい。なお、硬化用触媒は上記に限定されない。
本実施形態のアクリル系樹脂分散体としては、樹脂分散体の長期の分散安定性を保つため、例えばアンモニア、水酸化ナトリウム、水酸化カリウム、ジメチルアミノエタノールなどのアミン類等を用いて、pHを5.0以上10以下の範囲に調整することが好ましい。
本実施形態の樹脂分散体は、乳化重合終了後、未反応単量体の揮発性物質、水、及びアルコール等を蒸留除去する工程をとり、工程中はpHを9.0以上12以下にし、工程終了後にpHが7.0以上に調整することが好ましい。
乳化重合により得られたアクリル系樹脂分散体の平均粒子径は、好ましくは10nm以上250nm以下であり、より好ましくは20nm以上200nm以下であり、さらに好ましくは30nm以上180nm以下であり、特に好ましくは80nm以上110nm以下である。平均粒子径が10nm以上であることにより、水分散体の粘度が高くなり過ぎ分散不良を起こすことを効果的に抑制でき、また効果的に十分な耐候性が発現できる傾向にある。一方、250nm以下であることにより、十分な耐候性を効果的に発現できる傾向にある。なお、平均粒子径は、実施例に記載の方法により測定することができる。
<その他の添加剤>
本実施形態の樹脂分散体は必要に応じて、一般的に使用されている種々の公知成分、たとえば、成膜助剤、消泡剤、増粘剤、分散剤、防腐剤、界面活性剤等の安定化剤、湿潤剤、可塑剤、フラッシュラスト防止剤、pH調整剤、ワックス、シリコーンオイルなどを任意に配合してもよい。また、必要に応じて、着色染顔料、体質顔料、防錆顔料、紫外線吸収剤、光安定化剤などを配合することもできる。
成膜助剤として、特に限定されないが、例えば、ジエチレングリコールモノブチルエーテル、エチレングリコールモノブチルエーテル、ジエチレングリコールジエチルエーテル、ジエチレングリコールジブチルエーテル、エチレングリコールモノ2−エチルヘキシルエーテル、2,2,4−トリメチル−1,3−ブタンジオールイソブチレート、グルタル酸ジイソプロピル、プロピレングリコールn−ブチルエーテル、ジプロピレングリコールn−ブチルエーテル、トリプロピレングリコールn−ブチルエーテル、ジプロピレングリコールメチルエーテル、トリプロピレングリコールメチルエーテルなどが挙げられる。これら成膜助剤は、単独で、又は任意に併用して配合することができる。
増粘剤としては、特に限定されないが、例えば、変性オルガノクレー、ポリビニルアルコール(部分鹸化ポリ酢酸ビニル等を含む)、メチルセルロース、ヒドロキシエチルセルロース、ポリビニルピロリドン等の高分子分散安定剤等、その他ポリエーテル系、ポリカルボン酸系増粘剤等が挙げられる。
紫外線吸収剤としては、特に限定されないが、例えば、ベンゾフェノン系化合物、ベンゾトリアゾール系化合物、トリアジン系化合物等がある。
ベンゾフェノン系紫外線吸収剤として、例えば、2,4−ジヒドロキシベンゾフェノン、2−ヒドロキシ−4−メトキシベンゾフェノン、2−ヒドロキシ−4−メトキシベンゾフェノン−5−スルホン酸、2−ヒドロキシ−4−n−オクトキシベンゾフェノン、2−ヒドロキシ4−n−ドデシルオキシベンゾフェノン、2−ヒドロキシ−4−ベンジルオキシベンゾフェノン、ビス(5−ベンゾイル−4−ヒドロキシ−2−メトキシフェニル)メタン、2,2’−ジヒドロキシ−4,4’ジメトキシベンゾフェノン、2,2’,4’−テトラヒドロキシベンゾフェノン、4−ドデシルオキシ−2−ヒドロキシベンゾフェノン、2−ヒドロキシ−4−メトキシ−2’−カルボキシベンゾフェノン、2−ヒドロキシ−4−ステアリルオキシベンゾフェノンなどが挙げられる。
ベンゾトリアゾール系紫外線吸収剤としては、特に限定されないが、例えば、2−(2’−ヒドロキシ−5’−メチルフェニル)ベンゾトリアゾール、2−(2’−ヒドロキシ−5’−tert−ブチルフェニル)ベンゾトリアゾール、2−(2’−ヒドロキシ−3,5’−ジ−tert−ブチルフェニル)ベンゾトリアゾール、2−(2’−ヒドロキシ−5−tert−オクチルフェニル)ベンゾトリアゾール、2−(2’−ヒドロキシ−3,5’−ジ−tert−オクチルフェニル)ベンゾトリアゾール、2−〔2’−ヒドロキシ−3,5’−ビス(α,α’−ジメチルベンジル)フェニル〕ベンゾトリアゾール、メチル−3−〔3−tert−ブチル−5−(2H−ベンゾトリアゾール−2−イル)−4−ヒドロキシフェニル〕プロピオネートとポリエチレングリコール(分子量300)との縮合物(BASFジャパン株式会社製、製品名:TINUVIN1130)、イソオクチル−3−〔3−(2H−ベンゾトリアゾール−2−イル)−5−tert−ブチル−4−ヒドロキシフェニル〕プロピオネート(BASFジャパン株式会社製、製品名:TINUVIN384)、2−(3−ドデシル−5−メチル−2−ヒドロフェニル)ベンゾトリアゾール(BASFジャパン株式会社製、製品名:TINUVIN571)、2−(2’−ヒドロキシ−3’−tert−5’−メチルフェニル)−5−クロロベンゾトリアゾール、2−(2’−ヒドロキシ−3’,5’−ジ−tert−アミルフェニル)−5−クロロベンゾトリアゾール、2−(2’−ヒドロキシ−4’−オクトキシフェニル)ベンゾトリアゾール、2−〔2’−ヒドロキシ−3’−(3”,4”,5”,6”−テトラヒドロフタルイミドメチル)−5’−メチルフェニル〕ベンゾトリアゾール、2,2−メチルレンビス〔4−(1,1,3,3−テトラメチルブチル−6−(2H−ベンゾトリアゾール−2−イル)フェノール〕、2,2−(2H−ベンゾトリアゾール−2−イル)−4,6−ビス(1−メチル−1−フェノールエチル)フェノール(BASFジャパン株式会社製、製品名:TINUVIN900)などが挙げられる。
光安定剤としては、特に限定されないが、ヒンダードアミン系安定剤が好ましく、その中で塩基性の低いものがより好ましく、塩基定数(pkb)が8以上のものが特に好ましい。具体的には、例えばビス(2,2,6,6−テトラメチル−4−ピペジル)サクシネート、ビス(2,2,6,6−テトラメチルピペリジル)セバケート、ビス(1,2,2,6,6−ペンタメチル−4−ピペジル)2−(3,5−ジ−tert−ブチル−4−ヒドロキシベンジル)−2−ブチルマロネート、1−〔2−〔3−(3,5−ジ−tert−ブチル−4−ヒドロキシフェニル)プロピニルオキシ〕エチル〕−4−〔3−(3,5−ジ−tert−ブチル−4−ヒドロキシフェニル)プロピニルオキシ〕−2,2,6,6テトラメチルピペリジン、ビス(1,2,2,6,6−ペンタメチル−4−ピペリジル)セバケートとメチル−1,2,2,6,6−ペンタメチル−4−ピペリジル−セバケートの混合物(BASFジャパン株式会社製、製品名:TINUVIN292)、ビス(1−オクトキシ−2,2,6,6テトラメチル−4−ピペリジル)セバケート、TINUVIN123(BASFジャパン株式会社製)などが挙げられる。
ラジカル重合性光安定剤として具体的には、例えば1,2,2,6,6−ペンタメチル−4−ピペリジルメタクリレート(株式会社ADEKA製、製品名:アデカスタブLA82)、1,2、2,6,6−ペンタメチル−4−ピペリジルアクリレート、2,2,6,6−テトラメチル−4−ピペリジルメタクリレート(株式会社ADEKA製、製品名:アデカスタブLA87)、2,2,6,6テトラメチル−4−ピペリジルアクリレート)、1,2,2,6、6-ペンタメチル−4−イミノピペリジルメタクリレート、2,2,6,6−テトラメチル−4−イミノピペリジルメタクリレート、4−シアノ−2,2,6,6−テトラメチル−4−ピペリジルメタクリレート、4−シアノ−1,2,2,6,6−ペンタメチル−4−ピペリジルメタクリレートなどが挙げられる。
光安定剤としては、TINUVIN123が好ましい。
〔用途〕
本実施形態において、樹脂分散体を用いて設けるべき物品には特に制限はなく、例えば塗料、建材の下地処理材もしくは仕上げ剤、接着剤、紙加工剤、または織布もしくは不織布の仕上げ材などとして有用であり、特に塗料、建材の仕上げ材として有用である。具体的には、コンクリート、セメントモルタル、スレート板、ケイカル板、石膏ボード、押し出し成形板、発砲性コンクリートなどの無機建材、織布もしくは不織布を基材とした建材、金属建材などの各種下地に対する塗料もしくは建築仕上げ材として、複層仕上げ塗材用の主剤およびトップコート、薄付け仕上げ塗材、厚付け仕上げ塗材、石材調仕上げ材、グロスペイントなどの合成樹脂エマルションペイント、金属用塗料、木部塗料、または瓦用塗料などに適宜適用することができる。
以下、実施例等により本実施形態を更に具体的に説明するが、本実施形態はその要旨を超えない限り、これらの実施例等により何ら限定されるものではない。なお、実施例及び比較例中の部及び%は、別途の記載がないかぎりそれぞれ質量部、及び質量%を示す。
表中の略語は以下の通りである。また、FOXの式により共重合体のガラス転移温度(Tg/℃)を算出するために使用した各々の単量体の、ホモポリマーのTg/℃値を( )内に示した。
MMA:メタクリル酸メチル(105)
CHMA:メタクリル酸シクロへキシル(83)
BMA:メタクリル酸n−ブチル(22)
BA:アクリル酸n−ブチル(−45)
2−EHA:アクリル酸2−エチルヘキシル(−55)
MAA:メタクリル酸(144)
AA:アクリル酸(87)
2−HEMA:メタクリル酸2−ヒドロキシエチル(55)
APS:過硫酸アンモニウム
SR1025:アデカリアソープSR−1025
OT−75:エアロゾールOT−75
チヌビン384:ベンゾトリアゾール系紫外線吸収剤/BASFジャパン(株)社製
チヌビン123:ヒンダートアミン系光安定化剤/BASFジャパン(株)社製
Z−6030:γ−メタクリロキシプロピルトリメトキシシラン/東レダウコーニング(株)社製
Z−6366:メチルトリメトキシシラン/東レダウコーニング(株)社製
Z−6329:ジメチルジメトキシシラン/東レダウコーニング(株)社製
Z−6124:フェニルトリメトキシシラン/東レダウコーニング(株)社製
KR−217:ジフェニルジメトキシシラン/信越化学工業(株)社製
<平均粒子径>
得られた樹脂分散体の平均粒子径を、リーズ&ノースラップ社製のマイクロトラック粒度分布計にて測定した。
<固形分率の測定>
得られた樹脂分散体を予め質量の分かっているアルミ皿に、約1g正確に秤量し、恒温乾燥機で105℃にて3時間乾燥した後、シリカゲルを入れたデシケーター中で、30分放冷後に精秤した。当該物質の乾燥後質量を乾燥前質量で割ったものを樹脂分散体の固形分率とした。
<最低成膜温度(MFT)>
熱勾配試験機の上に置いたアルミ板上に0.1mmのアプリケーターでその対象物を塗工、乾燥し、その塗膜にクラックの生じた最高の温度を最低成膜温度(MFT)とした。
<引張特性の評価>
各実施例の樹脂分散体(固形分換算) 500.0部
エチレングリコールモノブチルエーテル(成膜助剤:和光純薬工業(株)製)50.0部
水 50.0部
CS−12(商品名、チッソ(株)製) 100.0部
上記、配合物をスリーワンモーターにて20分間分散させたのち濾過し、クリヤー塗料を得た。得られたクリヤー塗料を0.25ミルのアプリケーターで塗工後下記に記した条件にて引張試験を行い、その破断点伸度を測定した。
試験機:テンシロン/UTM−III−500(東洋ボールドウィン(株)製)
引張速度:50mm/min
試験温度:23℃
<耐温水白化の評価>
引張特性の評価に用いたクリヤー塗料を0.1mmのアプリケーターでガラス板(75mm×75mm)に塗布し、80℃にて10分間乾燥させた。この試験片を60℃の温水に6時間浸漬後、浸漬した状態で5℃の雰囲気化に18時間放置しその後濁度計(日本電色工業(株)製)で曇り度を測定した。
(評価基準) ○:曇り度 3未満
△:曇り度 3以上5未満
×:曇り度 5以上
<耐候性試験>
[耐候試験用顔料分散液の作製]
各実施例の樹脂分散体(固形分換算) 500.0部
エチレングリコールモノブチルエーテル(成膜助剤:和光純薬工業(株)製)40.0部
エチレングリコールモノ2−エチルヘキシルエーテル 80.0部
(成膜助剤:和光純薬工業(株)製)
タイピュアR706(白色顔料:商品名、デュポン(株)製) 260.0部
アデカノールUH−438(増粘剤:商品名、旭電化工業(株)製)10%水溶液 適量
[塗膜の作成、耐候性評価]
上記、組成物をスリーワンモーターにて20分間分散させたのち濾過し、エナメル塗料を得た。得られたエナメル塗料をバーコーターにてアルミ板上に塗工し、50℃で1週間養生して塗膜を作成し、この塗膜についてアイスーパーUVテスター(岩崎電気(株)製)により下記に示す試験条件にて1500時間照射試験を実施し、塗膜の外観(クラック、はがれ、白化など)を目視にて観察した。また、同時に光沢保持率の評価も行った。
アイスーパーUVテスター試験条件
照度:1000W/m2
照射:63℃、50%RH、8時間
暗黒・湿潤:30℃、96%RH以上、4時間
(外観評価基準) ○:外観に変化無し
△:わずかにクラック、又ははがれ、又は白化がみられる
×:全体的にクラック、又ははがれ、又は白化がみられる
(光沢保持率評価基準)
○:光沢保持率90%以上
△:光沢保持率80%以上90%未満
×:光沢保持率80%未満
[実施例1]
撹拌機、還流冷却器、2つの滴下槽及び温度計を取りつけた反応容器に、水1076.0部、アニオン性反応性乳化剤「アデカリアソープSR−1025」(登録商標、旭電化(株)社製、25%水溶液)28.0部を入れ、温度を80℃に上げてから、過硫酸アンモニウムの10%水溶液を3.0部添加して、5分維持した。
一段目として、メタクリル酸メチル183.0部、メタクリル酸ブチル110.0部、アクリル酸ブチル201.0部、メタクリル酸6.0部、「アデカリアソープSR−1025」100.0部、過硫酸アンモニウムの10%水溶液5.0部、水421.0部の混合液を作製し、該混合液をホモミキサーにより乳化し、プレ乳化液を得た。得られたプレ乳化液とγ−メタクリロキシプロピルトリメトキシシラン(Z−6030/東レダウコーニング(株)社製)5.4部、メチルトリメトキシシラン(Z−6366/東レダウコーニング(株)社製)548.3部、ジメチルジメトキシシラン(Z−6329/東レダウコーニング(株)社製)219.0部、ジフェニルジメトキシシラン(KR−217/信越化学工業(株)社製)55.5部からなるシリコーン変性剤の混合液とを穏やかな混合ができるように調整し、反応容器中へ滴下槽から90分かけて滴下した。流入中は反応器の温度を80℃に保った。流入が終了してから、反応容器の温度を80℃に保ったまま30分維持した。
二段目として、メタクリル酸メチル78.0部、メタクリル酸シクロヘキシル70.0部、アクリル酸ブチル33.0部、メタクリル酸15.0部、メタクリル酸2−ヒドロキシエチル4.0部、「アデカリアソープSR−1025」4.0部、「エアロゾールOT−75」(登録商標、日本サイテックインダストリーズ(株)社製)3.0部、過硫酸アンモニウムの10%水溶液4.0部、水293部の混合液を作製し、該混合液をホモミキサーにより乳化し、プレ乳化液を得た。得られたプレ乳化液を反応容器中へ滴下槽から45分かけて滴下した。流入中は反応器の温度を80℃に保った。プレ乳化液の流入が終了してから、反応容器の温度を80℃に保ったまま30分維持した。
三段目として、メタクリル酸メチル102.0部、メタクリル酸シクロヘキシル130.0部、メタクリル酸ブチル61.0部、メタクリル酸7.0部、「アデカリアソープSR−1025」40.0部、過硫酸アンモニウムの10%水溶液3.5部、水317.0部の混合液を作製し、該混合液をホモミキサーにより乳化し、プレ乳化液を得た。得られたプレ乳化液とγ−メタクリロキシプロピルトリメトキシシラン1.8部、メチルトリメトキシシラン182.8部、ジメチルジメトキシシラン73.0部、ジフェニルジメトキシシラン18.5部からなるシリコーン変性剤の混合液とを穏やかな混合ができるように調整し、反応容器中へ滴下槽から60分かけて滴下した。流入中は、反応器の温度を80℃に保った。流入が終了してから、反応容器の温度を80℃に保ったまま90分維持し、その後80℃で5時間保持した。
その後、室温まで冷却した後、水素イオン濃度を測定したところ、pH2.7であった。上記の反応容器に25%アンモニア水溶液を添加してpH10に調整してから、100メッシュの金網でろ過した。得られたエマルションの固形分は32.0%であった。
次に、エマルションを内容量2リットルのSUS製セパラブルフラスコに仕込んだ。フラスコをウォーターバスに浸してエマルションを80℃まで加熱した。適量の消泡剤を添加した後、フラスコ内を40kPaまで減圧して、固形分が45%に上がるまで濃縮を行った。
室温まで冷却後、適量の水と25%アンモニア水溶液とを滴下して固形分42.0%、pH9.0に調整した。その後、100メッシュの金網でろ過し、樹脂分散体を得た。得られたアクリル系樹脂のガラス転移温度(Tg)は42℃、一段目のTgは12℃、二段目のTgは82℃、三段目のTgは76℃、MFTは44℃であった。結果を表1に示す。
[実施例2]
実施例1と同様の器具を用いてサンプルを作製した。一段目の重合性単量体をメタクリル酸メチル200.0部、メタクリル酸ブチル110.0部、アクリル酸ブチル184.0部、メタアクリル酸6.0部に変更した以外はまったく同じ操作でプレ乳化液を得た。得られたプレ乳化液とγ−メタクリロキシプロピルトリメトキシシラン5.4部、メチルトリメトキシシラン548.3部、ジメチルジメトキシシラン219.0部、フェニルトリメトキシシラン(Z−6124/東レダウコーニング(株)社製)69.0部からなるシリコーン変性剤の混合液とを実施例1と同様の方法で重合を行った。
二段目として、重合性単量体をメタクリル酸メチル85.0部、メタクリル酸シクロヘキシル70.0部、メタクリル酸ブチル26.0部、メタクリル酸15.0部、メタクリル酸2−ヒドロキシエチル4.0部に変更した以外は、実施例1とまったく同じ操作でプレ乳化液を得た。得られたプレ乳化液を実施例1と同様の方法で重合を行った。
三段目として、重合性単量体をメタクリル酸メチル120.0部、メタクリル酸シクロヘキシル130.0部、メタクリル酸ブチル43.0部、メタクリル酸7.0部に変更した以外は実施例1とまったく同じ操作でプレ乳化液を得た。得られたプレ乳化液とγ−メタクリロキシプロピルトリメトキシシラン1.8部、メチルトリメトキシシラン182.8部、ジメチルジメトキシシラン73.0部、フェニルトリメトキシシラン23.0部からなるシリコーン変性剤の混合液とを実施例1と同様の方法でエマルションを作製し、流入終了後に反応容器の温度を80℃に保ったまま90分維持し、その後80℃で5時間保持した。
続いての操作を実施例1と同様の方法で行い、樹脂分散体を得た。
得られたアクリル系樹脂のガラス転移温度(Tg)は47℃、一段目のTgは17℃、二段目のTgは86℃、三段目のTgは82℃、MFTは55℃であった。結果を表1に示す。
[実施例3]
実施例1と同様の器具を用いてサンプルを作製した。一段目の重合性単量体をメタクリル酸メチル174.0部、メタクリル酸ブチル110.0部、アクリル酸ブチル210.0部、メタアクリル酸6.0部に変更した以外はまったく同じ操作でプレ乳化液を得た。得られたプレ乳化液とγ−メタクリロキシプロピルトリメトキシシラン5.8部、メチルトリメトキシシラン367.0部、ジメチルジメトキシシラン146.0部、ジフェニルジメトキシシラン37.0部からなるシリコーン変性剤の混合液とを実施例1と同様の方法で重合を行った。
二段目として、重合性単量体をメタクリル酸メチル131.0部、メタクリル酸15.0部、メタクリル酸2−ヒドロキシエチル4.0部に変更した以外は実施例1とまったく同じ操作でプレ乳化液を得た。得られたプレ乳化液を実施例1と同様の方法で重合を行った。
三段目として、重合性単量体をメタクリル酸メチル203.0部、メタクリル酸シクロヘキシル70.0部、アクリル酸ブチル70.0部、メタクリル酸7.0部に変更し、ベンゾトリアゾール系紫外線吸収剤(チヌビン384/BASFジャパン(株)社製)5.0部、ヒンダートアミン系光安定化剤(チヌビン123/BASFジャパン(株)社製)2.5部を均一になるまで撹拌した後、実施例1とまったく同じ操作でプレ乳化液を得た。得られたプレ乳化液とγ−メタクリロキシプロピルトリメトキシシラン1.3部、メチルトリメトキシシラン122.0部、ジメチルジメトキシシラン49.0部、フェニルトリメトキシシラン12.0部からなるシリコーン変性剤の混合液とを実施例1と同様の方法でエマルションを作製し、流入終了後反応容器温度を80℃に保ったまま90分維持し、その後80℃で5時間保持した。
続いての操作を実施例1と同様の方法で行い、樹脂分散体を得た。
得られたアクリル系樹脂のガラス転移温度(Tg)は38℃、一段目のTgは10℃、二段目のTgは107℃、三段目のTgは58℃,MFTは40℃であった。結果を表1に示す。
[実施例4]
実施例1と同様の器具を用いてサンプルを作製した。一段目の重合性単量体をメタクリル酸メチル174.0部、メタクリル酸ブチル110.0部、アクリル酸ブチル210.0部、メタアクリル酸6.0部に変更した以外はまったく同じ操作でプレ乳化液を得た。得られたプレ乳化液とγ−メタクリロキシプロピルトリメトキシシラン5.8部、メチルトリメトキシシラン366.0部、ジメチルジメトキシシラン234.0部、フェニルトリメトキシシラン55.0部からなるシリコーン変性剤の混合液とを実施例1と同様の方法で重合を行った。
二段目として、重合性単量体をメタクリル酸メチル131.0部、メタクリル酸15.0部、メタクリル酸2−ヒドロキシエチル4.0部に変更した以外は実施例1とまったく同じ操作でプレ乳化液を得た。得られたプレ乳化液を実施例1と同様の方法で重合を行った。
三段目として、重合性単量体をメタクリル酸メチル203.0部、メタクリル酸シクロヘキシル70.0部、アクリル酸ブチル70.0部、メタクリル酸7.0部に変更し、ベンゾトリアゾール系紫外線吸収剤5.0部、ヒンダートアミン系光安定化剤2.5部を均一になるまで撹拌した後、実施例1とまったく同じ操作でプレ乳化液を得た。得られたプレ乳化液とγ−メタクリロキシプロピルトリメトキシシラン1.3部、メチルトリメトキシシラン244.0部、ジメチルジメトキシシラン156.0部、フェニルトリメトキシシラン37.0部からなるシリコーン変性剤の混合液とを実施例1と同様の方法でエマルションを作製し、流入終了後反応容器温度を80℃に保ったまま90分維持し、その後80℃で5時間保持した。
続いての操作を実施例1と同様の方法で行い、樹脂分散体を得た。
得られたアクリル系樹脂のガラス転移温度(Tg)は38℃、一段目のTgは10℃、二段目のTgは107℃、三段目のTgは58℃,MFTは50℃であった。結果を表1に示す。
[実施例5]
実施例1と同様の器具を用いてサンプルを作製した。一段目の重合性単量体をメタクリル酸メチル183.0部、メタクリル酸ブチル110.0部、アクリル酸ブチル201.0部、メタクリル酸6.0部に変更した以外はまったく同じ操作でプレ乳化液を得た。得られたプレ乳化液とγ―メタクリロキシプロピルトリメトキシシラン5.4部、メチルトリメトキシシラン548.3部、ジメチルジメトキシシラン219.0部、ジフェニルジメトキシシラン55.5部からなるシリコーン変性剤の混合液とを実施例1と同様の方法で重合を行った。
二段目として、重合性単量体をメタクリル酸メチル154.0部、メタクリル酸シクロへキシル200.0部、メタクリル酸ブチル120.0部、メタクリル酸22.0部、メタクリル酸2−ヒドロキシエチル4.0部に変更した以外は実施例1の三段目とまったく同じ操作でプレ乳化液を得た。プレ乳化液とγ−メタクリロキシプロピルトリメトキシシラン1.8部、メチルトリメトキシシラン182.8部、ジメチルジメトキシシラン73.0部、フェニルトリメトキシシラン18.5部からなるシリコーン変性剤の混合液とを実施例1の三段目と同様の方法でエマルションを作製し、流入終了後反応容器温度を80℃に保ったまま90分維持し、その後80℃で5時間保持した。
続いての操作を実施例1と同様の方法で行い、樹脂分散体を得た。
得られたアクリル系樹脂のガラス転移温度(Tg)は40℃、一段目のTgは12℃、二段目のTgは74℃、MFTは42℃であった。結果を表1に示す。
[比較例1]
実施例1と同様の器具を用いてサンプルを作製した。一段目の重合性単量体をメタクリル酸メチル187.0部、メタクリル酸シクロヘキシル105.0部、アクリル酸ブチル202.0部、メタアクリル酸6.0部に変更した以外はまったく同じ操作でプレ乳化液を得た。得られたプレ乳化液とγ−メタクリロキシプロピルトリメトキシシラン5.8部、メチルトリメトキシシラン366.0部、ジメチルジメトキシシラン234.0部、フェニルトリメトキシシラン55.0部からなるシリコーン変性剤の混合液とを実施例1と同様の方法で重合を行った。
二段目として、重合性単量体をメタクリル酸メチル88.0部、アクリル酸ブチル43.0部、メタクリル酸15.0部、メタクリル酸2−ヒドロキシエチル4.0部に変更した以外は実施例1とまったく同じ操作でプレ乳化液を得た。得られたプレ乳化液を実施例1と同様の方法で重合を行った。
三段目として、重合性単量体をメタクリル酸メチル152.0部、メタクリル酸シクロヘキシル45.0部、アクリル酸ブチル146.0部、メタクリル酸7.0部に変更し、ベンゾトリアゾール系紫外線吸収剤5.0部、ヒンダートアミン系光安定化剤2.5部を均一になるまで撹拌した後、実施例1とまったく同じ操作でプレ乳化液を得た。得られたプレ乳化液とγ−メタクリロキシプロピルトリメトキシシラン1.3部、メチルトリメトキシシラン244.0部、ジメチルジメトキシシラン156.0部、フェニルトリメトキシシラン370.0部からなるシリコーン変性剤の混合液とを実施例1と同様の方法でエマルションを作製し、流入終了後反応容器温度を80℃に保ったまま90分維持し、その後80℃で5時間保持した。
続いての操作を実施例1と同様の方法で行い、樹脂分散体を得た。
得られたアクリル系樹脂のガラス転移温度(Tg)は26℃、一段目のTgは23℃、二段目のTgは46℃、三段目のTgは22℃、MFTは30℃であった。結果を表1に示す。
[比較例2]
実施例1と同様の器具を用いてサンプルを作製した。一段目の重合性単量体をメタクリル酸メチル187.0部、メタクリル酸シクロヘキシル105.0部、アクリル酸ブチル202.0部、メタアクリル酸6.0部に変更した以外はまったく同じ操作でプレ乳化液を得た。得られたプレ乳化液とγ−メタクリロキシプロピルトリメトキシシラン5.8部、メチルトリメトキシシラン421.0部、ジメチルジメトキシシラン234.0部からなるシリコーン変性剤混合液とを実施例1と同様の方法で重合を行った。
二段目として、重合性単量体をメタクリル酸メチル131.0部、メタクリル酸15.0部、メタクリル酸2−ヒドロキシエチル4.0部に変更した以外は実施例1とまったく同じ操作でプレ乳化液を得た。得られたプレ乳化液を実施例1と同様の方法で重合を行った。
三段目として、重合性単量体をメタクリル酸メチル152.0部、メタクリル酸シクロヘキシル45.0部、アクリル酸ブチル146.0部、メタクリル酸7.0部に変更し、ベンゾトリアゾール系紫外線吸収剤5.0部、ヒンダートアミン系光安定化剤2.5部を均一になるまで撹拌した後、実施例1とまったく同じ操作でプレ乳化液を得た。得られたプレ乳化液とγ−メタクリロキシプロピルトリメトキシシラン1.3部、メチルトリメトキシシラン281.0部、ジメチルジメトキシシラン156.0部からなるシリコーン変性剤の混合液とを実施例1と同様の方法でエマルションを作製し、流入終了後反応容器温度を80℃に保ったまま90分維持し、その後80℃で5時間保持した。
続いての操作を実施例1と同様の方法で行い、樹脂分散体を得た。
得られたアクリル系樹脂のガラス転移温度(Tg)は33℃、一段目のTgは23℃、二段目のTgは107℃、三段目のTgは22℃,MFTは45℃であった。結果を表1に示す。
[比較例3]
実施例1と同様の器具を用いてサンプルを作製した。重合性単量体をメタクリル酸メチル360.0部、メタクリル酸シクロヘキシル200.0部、メタクリル酸ブチル207.0部、アクリル酸ブチル201.0部、メタクリル酸28.0部、メタクリル酸2−ヒドロキシエチル4.0部、「アデカリアソープSR−1025」144.0部、「エアロゾールOT−75」(登録商標、日本サイテックインダストリーズ(株)製)3.0部、過硫酸アンモニウムの10%水溶液12.5部、水1031.0部の混合液を作製し、該混合液をホモミキサーにより乳化し、プレ乳化液を得た。得られたプレ乳化液とγ−メタクリロキシプロピルトリメトキシシラン7.2部、メチルトリメトキシシラン731.0部、ジメチルジメトキシシラン292.0部、ジフェニルジメトキシシラン74.0部からなるシリコーン変性剤の混合液とを穏やかな混合ができるように調整し反応容器中へ滴下槽から250分かけて滴下した。流入中は反応器の温度を80℃に保った。流入が終了してから反応容器温度を80℃に保ったまま120分維持し、その後80℃で5時間保持した。
その後室温まで冷却した後、続いての操作を実施例1と同様の方法で行い、樹脂分散体を得た。
得られたアクリル系樹脂のガラス転移温度(Tg)は42℃、MFTは43℃であった。結果を表1に示す。
[比較例4]
実施例1と同様の器具を用いてサンプルを作製した。一段目の重合性単量体をメタクリル酸メチル183.0部、メタクリル酸ブチル110.0部、アクリル酸ブチル201.0部、メタクリル酸6.0部のまま変更せずにまったく同じ操作でプレ乳化液を得た。得られたプレ乳化液とγ−メタクリロキシプロピルトリメトキシシラン5.4部、メチルトリメトキシシラン912.8部からなるシリコーン変性剤の混合液とを実施例1と同様の方法で重合を行った。
二段目として、重合性単量体をメタクリル酸メチル78.0部、メタクリル酸シクロヘキシル70.0部、メタクリル酸ブチル33.0部、メタクリル酸15.0部、メタクリル酸2−ヒドロキシエチル4.0部に変更した以外は実施例1とまったく同じ操作でプレ乳化液を得た。得られたプレ乳化液を実施例1と同様の方法で重合を行った。
三段目として、重合性単量体をメタクリル酸メチル102.0部、メタクリル酸シクロヘキシル130.0部、メタクリル酸ブチル61.0部、メタクリル酸7.0部のまま変更せずに、実施例1とまったく同じ操作でプレ乳化液を得た。得られたプレ乳化液とγ−メタクリロキシプロピルトリメトキシシラン1.8部、メチルトリメトキシシラン304.3部からなるシリコーン変性剤の混合液を実施例1同様の方法で滴下し、流入終了後反応容器の温度を80℃に保ったまま90分維持し、その後80℃で5時間保持した。
続いての操作を実施例1と同様の方法で行い、樹脂分散体を得た。
得られたアクリル系樹脂のガラス転移温度(Tg)は42℃、一段目のTgは12℃、二段目のTgは82℃、三段目のTgは76℃、MFTは60℃以上であった。結果を表1に示す。
[比較例5]
実施例1と同様の器具を用いてサンプルを作製した。一段目の重合性単量体をメタクリル酸メチル210.0部、メタクリル酸ブチル110.0部、アクリル酸ブチル174.0部、メタクリル酸6.0部に変更した以外はまったく同じ操作でプレ乳化液を得た。得られたプレ乳化液とγ−メタクリロキシプロピルトリメトキシシラン5.4部、メチルトリメトキシシラン548.3部、ジメチルジメトキシシラン219.0部、フェニルトリメトキシシラン55.5部からなるシリコーン変性剤の混合液とを実施例1と同様の方法で重合を行った。
二段目として、重合性単量体をメタクリル酸メチル85.0部、メタクリル酸シクロヘキシル70.0部、メタクリル酸ブチル26.0部、メタクリル酸15.0部、メタクリル酸2−ヒドロキシエチル4.0部に変更した以外は実施例1とまったく同じ操作でプレ乳化液を得た。得られたプレ乳化液を実施例1同様の方法で重合を行った。
三段目として、重合性単量体をメタクリル酸メチル125.0部、メタクリル酸シクロヘキシル130.0部、メタクリル酸ブチル38.0部、メタクリル酸7.0部に変更した以外は実施例1とまったく同じ操作でプレ乳化液を得た。得られたプレ乳化液とγ−メタクリロキシプロピルトリメトキシシラン1.8部、メチルトリメトキシシラン182.8部、ジメチルジメトキシシラン73.0部、フェニルトリメトキシシラン23.0部からなるシリコーン変性剤の混合液を実施例1同様の方法で滴下し、流入終了後反応容器温度を80℃に保ったまま90分維持し、その後80℃で5時間保持した。
続いての操作を実施例1と同様の方法で行い、樹脂分散体を得た。
得られたアクリル系樹脂のガラス転移温度(Tg)は49℃、一段目のTgは20℃、二段目のTgは86℃、三段目のTgは84℃、MFTは58℃であった。結果を表1に示す。
[比較例6]
実施例1と同様の器具を用いてサンプルを作製した。一段目の重合性単量体をメタクリル酸メチル404.0部、メタクリル酸シクロヘキシル90.0部、メタアクリル酸6.0部に変更した以外はまったく同じ操作でプレ乳化液を得た。得られたプレ乳化液とγ−メタクリロキシプロピルトリメトキシシラン2.2部、メチルトリメトキシシラン182.8部、ジメチルジメトキシシラン116.9部、ジフェニルジメトキシシラン22.2部からなるシリコーン変性剤の混合液とを実施例1と同様の方法で重合を行った。
二段目として、重合性単量体をメタクリル酸ブチル298.1部、アクリル酸ブチル177.9部、メタクリル酸20.0部、メタクリル酸2−ヒドロキシエチル4.0部に変更した以外は実施例1の三段目とまったく同じ操作でプレ乳化液を得た。プレ乳化液とγ−メタクリロキシプロピルトリメトキシシラン5.0部、メチルトリメトキシシラン426.9部、ジメチルジメトキシシラン273.1部、フェニルトリメトキシシラン51.6部からなるシリコーン変性剤の混合液とを実施例1の三段目と同様の方法でエマルションを作製し、流入終了後に反応容器の温度を80℃に保ったまま90分維持し、その後80℃で5時間保持した。
続いての操作を実施例1と同様の方法で行い、樹脂分散体を得た。
得られたアクリル系樹脂のガラス転移温度(Tg)は41℃、一段目のTgは101℃、二段目のTgは−3℃,MFTは33℃であった。結果を表1に示す。
[比較例7]
実施例1と同様の器具を用いてサンプルを作製した。重合性単量体をメタクリル酸メチル358.8部、メタクリル酸シクロヘキシル282.9部、アクリル酸ブチル71.3部、アクリル酸2−エチルヘキシル216.2部、アクリル酸36.8部、メタクリル酸2−ヒドロキシエチル32.2部、「アデカリアソープSR−1025」144.0部、「エアロゾールOT−75」(登録商標、日本サイテックインダストリーズ(株)製)3.0部、過硫酸アンモニウムの10%水溶液12.5部、水1031.0部の混合液を作製し、該混合液をホモミキサーにより乳化し、プレ乳化液を得た。得られたプレ乳化液とγ−メタクリロキシプロピルトリメトキシシラン27.6部、メチルトリメトキシシラン110.0部、ジメチルジメトキシシラン513.0部からなるシリコーン変性剤の混合液とを穏やかな混合ができるように調整し、反応容器中へ滴下槽から250分かけて滴下した。流入中は反応器の温度を80℃に保った。流入が終了してから反応容器の温度を80℃に保ったまま120分維持し、その後80℃で5時間保持した。
その後室温まで冷却した後、続いての操作を実施例1と同様の方法で行い、樹脂分散体を得た。
得られたアクリル系樹脂のガラス転移温度(Tg)は34℃、MFTは58℃であった。結果を表1に示す。
Figure 2016065130
本発明は、良好な成膜性を有し、耐候性に優れた樹脂分散体を提供できる。そのため、本発明は、塗料やコーティング用途等において好適であり、産業の各分野おいて高い利用可能性を有する。

Claims (3)

  1. アクリル系樹脂と水とを含み、
    前記アクリル系樹脂が二段以上の多段重合で得られ、
    前記多段重合中の二段目以降の少なくとも一段で供給されるラジカル重合性単量体の、ホモポリマーのガラス転移温度(Tg)から、FOXの式により算出される重合体のガラス転移温度(Tg)が50℃以上110℃以下であり、
    前記アクリル系樹脂は、加水分解性シラン単量体単位を、前記アクリル系樹脂中のラジカル重合性単量体由来の重合体質量分100質量%に対して、完全加水分解縮合物換算で35質量%以上70質量%以下含み、
    前記多段重合の全ての段で供給されるラジカル重合性単量体の、ホモポリマーのガラス転移温度(Tg)から、FOXの式により算出される前記アクリル系樹脂のガラス転移温度(Tg)が35℃以上48℃以下であり、
    最低成膜温度(MFT)が40℃以上60℃以下であるアクリル系樹脂分散体。
  2. 前記樹脂分散体の乾燥フィルムの破断伸びが90%以上200%以下である、請求項1に記載のアクリル系樹脂分散体。
  3. アクリル系樹脂と水とを含むアクリル系樹脂分散体の製造方法であって、
    前記アクリル系樹脂を二段以上の多段重合で得る工程を含み、
    前記多段重合中の二段目以降の少なくとも一段で供給されるラジカル重合性単量体の、ホモポリマーのガラス転移温度(Tg)から、FOXの式により算出される重合体のガラス転移温度(Tg)が50℃以上110℃以下であり、
    前記アクリル系樹脂は、加水分解性シラン単量体単位を、前記アクリル系樹脂中のラジカル重合性単量体由来の重合体質量分100質量%に対して、完全加水分解縮合物換算で35質量%以上70質量%以下含み、
    前記多段重合の全ての段で供給されるラジカル重合性単量体の、ホモポリマーのガラス転移温度(Tg)から、FOXの式により算出される前記アクリル系樹脂のガラス転移温度(Tg)が35℃以上48℃以下であり、
    前記重合体のTg、前記アクリル系樹脂のTg、及び前記加水分解性シラン単量体の量を調整することにより、最低成膜温度(MFT)を40℃以上60℃以下に調整する、アクリル系樹脂分散体の製造方法。
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