JP2016062636A - 光ディスク装置 - Google Patents

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久保 毅
Takeshi Kubo
毅 久保
武笠 智治
Tomoharu Mukasa
智治 武笠
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Abstract

【課題】トラッキングエラー信号のオフセットをリアルタイムに抑制する光ディスク装置を提供する。
【解決手段】光ディスクで反射された光ビームの光束を受光する受光部の第1領域d1を光束の0次成分と光束の+1次成分とが重なり合う領域とし、第2領域d2を光束の0次成分と光束の−1次成分とが重なり合う領域としたとき、第1領域に入射した光量に応じた第1検出信号と、第2領域に入射した光量に応じた第2検出信号とを減算して差信号を形成し、差信号の低域成分をオフセット補正指標信号としてトラッキングエラー信号のオフセットを補正する。
【選択図】図3

Description

本開示は、光ディスクに対してデータの記録および再生の少なくとも一方を行う光ディスク装置に関する。
光ディスク装置において、1ビームを使用するトラッキングエラー検出方法として、プッシュプル法(PP法と適宜略す)、アドバンスドプッシュプル法(APP法と適宜略す)等が知られている。1ビーム方式のPP法の場合、既に記録がされている領域(記録領域と称する)と、未だ記録がされてない領域(未記録領域と称する)との境界部でトラッキングエラー信号のオフセットが発生する。記録境界でのオフセットは、記録境界の反射率分布がトラックに対して非対称で、しかもトラックの周期よりも粗い周期の振幅格子となって、光ディスクに集光された光ビームを回折させることで生じる。
オフセットの発生によって、記録特性、再生特性が悪くなり、最悪の場合には、トラッキングサーボがかからなくなるという事態が生じる。このようなオフセットを抑制するために、特許文献1には、トラックジャンプ状態でのトラッキングエラー信号のレベルがピークレベルとボトムレベルの中間のレベルとなるようにフォーカス制御を行って、トラッキングエラー信号のオフセット量を調整することが記載されている。
特開2005−85352号公報
特許文献1に記載の方法は、内外周の記録/記録済の状態が一定でない場合に、トラッキングエラー信号のオフセットの抑制が十分に行われないおそれがあった。
したがって、本開示の目的は、光ディスクを走査中にリアルタイムにオフセット補正指標を取得し、生成されたトラッキングエラー信号に対してオフセット補正指標による補正を行うことによって、オフセットを抑制することができる光ディスク装置を提供することにある。
本開示は、光源と、光源から照射された光ビームを光ディスク上に集光させる対物レンズと、光ディスクで反射された光ビームの光束を受光する受光部とを有し、
受光部の光束入射領域は、分離された第1領域d1および第2領域d2を有し、
第1領域d1は、光束の0次成分と光束の+1次成分とが重なり合う領域を通り、光ディスクのタンジェンシャル方向に延長する第1分割線と、対物レンズの光軸を通り、光ディスクのタンジェンシャル方向に延長する第2分割線と、光束の直径より小さい間隔で互いに平行してラジアル方向に延長する第3および第4分割線とによって区画され、
第2領域d2は、光束の0次成分と光束の−1次成分とが重なり合う領域を通り、光ディスクのタンジェンシャル方向に延長する第5分割線と、第2分割線と、第3および第4分割線とによって区画され、
第1領域に入射した光量に応じた第1検出信号と、第2領域に入射した光量に応じた第2検出信号とを減算して差信号を形成し、差信号の低域成分をオフセット補正指標信号としてトラッキングエラー信号のオフセットを補正する光ディスク装置である。
少なくとも一つの実施形態によれば、リアルタイムでオフセット補正指標信号を形成することができる。オフセット補正指標信号は、デトラック量が0%でほぼ0となり、デトラック量の大きさと方向とに応じたレベルと極性を有する信号となる。このオフセット補正指標信号がトラッキングエラー信号から減算されることによって、オフセットが低減される。なお、ここに記載された効果は必ずしも限定されるものではなく、本開示中に記載されたいずれかの効果であっても良い。
本開示の一実施の形態のブロック図である。 本開示の一実施の形態における光ピックアップの一例を示す斜視図である。 オフセット補正指標信号を形成するために使用する分光素子の一例を示す略線図である。 光ディスク上のトラックパターンの一部拡大平面図である。 デトラック量が0%の場合のシミュレーション結果を示すグラフである。 デトラック量が3%、6%、9%のそれぞれの場合のシミュレーション結果を示すグラフである。 デトラック量が−3%、−6%、−9%のそれぞれの場合のシミュレーション結果を示すグラフである。 検出信号の差のローパスフィルタを通した後の値のデトラック量に対する変化を示すグラフである。 未記録/記録済の複数のパターンを示す略線図である。
以下に説明する実施の形態は、本開示の好適な具体例であり、技術的に好ましい種々の限定が付されている。しかしながら、本開示の範囲は、以下の説明において、特に本開示を限定する旨の記載がない限り、これらの実施の形態に限定されないものとする。
なお、本開示の説明は、下記の順序にしたがってなされる。
<1.一実施の形態>
<2.変形例>
<一実施の形態>
「光ディスク装置の構成」
図1は、本開示の一実施の形態の概略的構成を示す。光ディスク1は、図示しないスピンドルモータによって回転され、光ピックアップ2によって、光ディスク1に対して情報が記録され、また、光ディスク1から情報が読み取られる。光ピックアップ2には、従来の光ディスク装置と同様に、レーザ光源、各種の光学素子が含まれている。光ディスク1として、BD(Blu-ray Disc(登録商標))、DVD(Digital Versatile Disc)等、種々の光ディスクを適用することが可能である。
例えばBDは、片面単層で約25Gバイト、片面2層で約50Gバイトの記録容量を有する高密度光ディスクである。BD規格では、ビームスポット径を小とするために、光源波長を405nmとし、対物レンズの開口数NA(Numerical Aperture)を0.85と大きくしている。CD規格では、光源波長:780nm、NA:0.45、スポット径:2.11μmであり、DVD規格では、光源波長:650nm、NA:0.6、スポット径:1.32μmである。BD規格では、スポット径を0.58μmまで絞ることができる。
さらに、近年、BD(Blu-ray Disc(登録商標))に対し、チャンネルビット長すなわちマーク長 を短くし、線密度方向に高密度化をはかり、3層で100GBおよび4層で1
28GBの大容量化を実現したBDXL(登録商標)が実用化されている。
これに加え、さらなる記録容量の増大のためには、グルーブトラックおよびランドトラックの両方にデータを記録する方法(ランド/グルーブ記録方式と適宜称する)を採用する光ディスクが望ましい。なお、溝のことをグルーブと称し、グルーブにより形成されるトラックをグルーブトラックと称する。グルーブは、光ディスクを製造する時に、レーザ光によって照射される部分と定義され、隣接するグルーブ間に挟まれるエリアをランドと称し、ランドにより形成されるトラックをランドトラックと称する。さらに、複数の情報記録層が積層された多層光ディスクであれば、より記録容量を増加できる。
このような高密度記録可能な光ディスク1が光ディスク装置に装填されると、記録/再生時においてスピンドルモータによって一定線速度(CLV)または一定角速度(CAV)で回転駆動される。再生時には、光ピックアップ(光学ヘッド)2によって光ディスク1上のトラックに記録されたマーク情報の読出が行われる。光ディスク1に対してのデータ記録時には、光ピックアップ2によって光ディスク1上のトラックに、ユーザーデータがフェイズチェンジマークもしくは色素変化マークとして記録される。
記録可能型ディスクの場合、ウォブリンググルーブによって形成されるトラック上にはフェイズチェンジマークによるレコーディングマークが記録されるが、フェイズチェンジマークはRLL(1,7)PP変調方式(RLL;Run Length Limited、PP:Parity preserve/Prohibit rmtr(repeated minimum transition runlength))等により、1層あたり23.3GBのBDの場合で線密度0.12μm/bit、0.08μm/channel bitで記録される。同様に、25GB/層のBDの場合、0.0745μm/channel bit、32GB/層のBDXL(登録商標)の場合、0.05826μm/channel bit、33.4GB/層のBDXL(登録商標)の
場合、0.05587μm/channel bitというように、ディスク種別に応じてチャンネルビット
長に対応した密度での記録が行われる。チャネルクロック周期を「T」とすると、マーク長は2Tから8Tとなる。再生専用ディスクの場合、グルーブは形成されないが、同様にRLL(1,7)PP変調方式で変調されたデータがエンボスピット列として記録されている。
光学素子の一つである対物レンズ3がレンズ駆動装置としてのアクチュエータ4によって光ディスク1の径方向に移動可能とされると共に、光ディスク1に対して接近/離間する方向に移動可能とされている。なお、レンズ駆動装置としては、トラッキング方向およびフォーカス方向に変位可能な2軸アクチュエータに限らず、さらに光ディスク1のチルト方向に変位可能な3軸アクチュエータを使用しても良い。さらに、光ディスク1からの反射ビームを受光する光検出器5が光ピックアップ2に設けられている。光ピックアップ2は、スレッドモータによって光ディスクの半径方向に移動される。
光検出器5は、複数の光検出器を有しており、それぞれが受光した光の強度に対応するレベルの複数の検出信号が発生する。検出信号がサーボ信号形成部としての演算装置6に供給される。演算装置6は、トラッキングエラー信号TEとフォーカスエラー信号FEと後述する二つの検出信号の差信号SDを形成する。トラッキングエラー信号TEおよびフォーカスエラー信号FEは、従来の方法によって生成される。例えばトラッキングエラー信号TEは、APP法等の1ビームを使用したPP法によって生成される。
フォーカスエラー信号FEがサーボフィルタ7を介してアクチュエータ4に供給される。アクチュエータ4によって、光ビームが光ディスク1の記録面上にフォーカスするように、対物レンズ3の高さ方向の位置が制御される。トラッキングエラー信号TEが減算器10に供給される。減算器10において、オフセット補正指標信号OCがトラッキングエラー信号TEから減算される。
減算器10の出力信号がサーボフィルタ11を介してアクチュエータ4に供給される。アクチュエータ4によって、光ディスク1のトラック方向で光ビームがトラック上に位置するように、対物レンズ3のトラック方向の位置が制御される。
演算装置6からの差信号SDがローパスフィルタ8を介して係数乗算器9に供給される。係数乗算器9は、係数K(>1)をローパスフィルタ8の出力に対して乗算するものである。ローパスフィルタ8によって不要な信号成分が除去される。係数乗算器9の出力にオフセット補正指標信号OCが得られる。オフセット補正指標信号OCが減算器10に供給され、トラッキングエラー信号TEからオフセット補正指標信号OCが減算される。
「光ピックアップの一例」
図2を参照して本開示を適用できる光ピックアップ2の一例について説明する。光ピックアップ2は、光ビームを出射するレーザダイオード21を有する。出射された光ビームがコリメータレンズ22によって発散光から平行光に変換される。
コリメータレンズ22からの光ビームが偏光ビームスプリッタ23に供給され、一部の光ビームがコリメータレンズ24を通じてモニタ用光検出器25に入射される。モニタ用光検出器25の検出信号を使用して光ビームの強度が所定のものになるように制御される。
偏光ビームスプリッタ23を通った光ビームが1/4波長板26を通って立ち上げミラー27によって反射される。1/4波長板26により直線偏光から円偏光に変換される。立ち上げミラー27によって反射された光ビームがビームエキスパンダ28および対物レンズ29を通って光ディスクの記録面の所望のトラックに対して入射される。ビームエキスパンダ28によって、球面収差が補正される。
光ディスクの信号記録面において反射せされた反射光ビームが対物レンズ29、ビームエキスパンダ28、立ち上げミラー27を通って1/4波長板26に入射され、1/4波長板26により円偏光から直線偏光に変換される。1/4波長板26から偏光ビームスプリッタ23に入射された光ビームが反射され、回折素子としてのホログラム素子30に入射される。
ホログラム素子30によって、反射光ビームが複数の光ビームに分割され、分割された複数の光ビームがマルチレンズ31を通じて光電集積回路(OEIC:Opto Electronic Integrated Circuit)32に入射される。光電集積回路32は、電子素子の機能と光素子の機能とを1枚の基板上に集積したものである。光電集積回路32は、複数の光ビームをそれぞれ受光し、受光された光の強度に応じたレベルの電気信号に変換するフォトディテクタを有する。すなわち、光電集積回路32は、図1における光検出器5および演算装置6の機能を有している。光電集積回路32からRF信号と、差信号SDと、トラッキングエラー信号TEと、フォーカスエラー信号FEとが得られる。なお、図2に示す光ピックアップは、一例であって、他の光学的構成が可能である。
「ホログラム素子」
ホログラム素子30は、光ディスク1で反射されたレーザビームの光束が入射され、この光束を複数の光束に分光する分光素子例えば回折素子としての機能を有する。ホログラム素子30で分光された各光束が光電集積回路32の受光素子によって別々に受光される。なお、分光素子を設けるのに代えて、光ディスク1で反射されたレーザビームの光束が入射される、受光素子の光束入射領域を複数の領域に分割しても良い。
図3を参照してオフセット補正指標信号OCを形成するためのホログラム素子の一例について説明する。このホログラム素子は、上述したホログラム素子30によって構成される。なお、オフセット補正指標信号OCを形成するためのホログラム素子とRF信号を分割して信号処理を行う素子とが共用されている。したがって、RF信号用とトラッキングエラー信号形成用のホログラム素子とは別パターンのものを有している。これと異なり、トラッキングエラー信号用のホログラム素子内にオフセット補正指標信号用ホログラム素子を合成することも可能である。信号は、同一PDICの異なるPDパターン部で受光して演算することになる。図3は、ホログラム素子の光束入射領域を示している。横方向が光ディスク1のラジアル方向であり、縦方向が光ディスク1のタンジェンシャル方向である。光ディスク1から反射された光束40の0次成分は、光ディスク1の正しい位置に光ビームが合焦している場合、光束入射領域の中央で受光される。光束40の±1次成分は、0次成分に対して光ディスク1のラジアル方向にずれた箇所に入射される。したがって、±1次成分は、その一部が0次成分と重なって光束入射領域に入射される。
光束40の中心に対して左右対称な位置にタンジェンシャル方向に延長する第1分割線41および第5分割線42によって、光束入射領域が領域a、領域bおよび領域cに3分割される。第1分割線41および第5分割線42の間隔は、光束40(瞳または開口)の直径より小とされる。例えば0次成分と+1次成分の重なって入射される領域のほぼ中央を通るように、第1分割線41の位置が設定され、0次成分と−1次成分の重なって入射される領域のほぼ中央を通るように、第5分割線42の位置が設定される。
分割線41および42の間の中央の領域bが光束40の直径より小さい間隔で互いに平行してラジアル方向に延長する第3分割線43および第4分割線44によって、領域b、第1領域d1,第2領域d2および領域eに分割される。第1領域d1および第2領域d2は、第3分割線43および第4分割線44によって挟まれる領域を、対物レンズの光軸を通り、光ディスクのタンジェンシャル方向に延長する第2分割線45によって、2等分して形成される。結局、領域a,b,c,d1,d2,eの6個の領域が形成される。
6個の領域によって6個の光ビームを得ることが可能である。オフセット補正指標信号OCを形成するためには、第1分割線41、第3分割線43、第4分割線44、第2分割線45によって区画される第1領域d1に入射した光量に応じた第1検出信号Sd1と、第5分割線42、第3分割線43、第4分割線44、第2分割線45によって区画される第2領域d2に入射した光量に応じた第2検出信号Sd2とが使用される。すなわち、これらの検出信号から差信号SD(=Sd1−Sd2)が演算される。
第1領域d1は、上述したように、光束40の0次成分と+1次成分の重なり合う領域のほぼ中央位置において、重なり合う領域をタンジェンシャル方向に分割した場合に、中心の第2分割線45に近い側の領域である。領域d2は、光束40の0次成分と−1次成分の重なり合う領域のほぼ中央位置において、重なり合う領域をタンジェンシャル方向に分割した場合に、中心の第2分割線45に近い側の領域である。
光ディスク1には、一例としてRUB(Recording Unit Block)単位で、RLL(1,7)PP変調方式でマークが形成される。すなわち、記録RUBトラックの反射率と位相に変化が与えられる。例えば記録RUBは、記録マークの影響で、その反射率が下がり、記録領域と未記録領域との境界では、集光されたスポットの左右で反射率が変化する。なお、光ディスク1は、高密度ランド/グルーブ記録を行う多層ディスクとされている。
「シミュレーションの一例」
図4に示すように、グルーブG1、G2、G3、−−−およびランドL1、L2、L3、−−−が交互に形成され、例えばグルーブG1上にビームスポットが位置している場合を想定する。すなわち、図に向かって右側に記録領域であり、走査中のトラックが記録済トラックの場合を考える。光ディスク1は、上述したBDと同様の高密度光ディスクであり、光ピックアップ2が図2に示す構成のものである。
デトラック量(ラジアル方向のトラッキングずれ)が0%の場合、図5に示すように、検出信号Sd1およびSd2のレベルがほぼ等しいものとなり、差信号SD(=Sd1−Sd2)がローパスフィルタ8を通った後でのレベルがほぼ0となる。図5の横軸は、時間であり、縦軸がレベルである。時間およびレベルに関する数値は、シミュレーションで使用した値であり、相対的な値を示している。以下の図6、図7、図9に関しても、同様である。
図6A、図6B、図6Cは、デトラック量が3%、6%、9%の場合の検出信号Sd1およびSd2を示している。図6から分かるように、検出信号Sd2に比して検出信号Sd1が大きく、デトラック量が大きくなるほど、検出信号Sd2が低下し、検出信号Sd1とSd2との差が大きくなる。なお、正のデトラックは、スポット中心が図4に向かって右側にずれることを意味している。したがって、これらの検出信号Sd1およびSd2から形成される差信号SDが正の極性を有し、そのレベルがデトラックの量に対応して大きくなる。
図7A、図7B、図7Cは、デトラック量が−3%、−6%、−9%の場合の検出信号Sd1およびSd2を示している。図7から分かるように、デトラック量が大きくなるほど、検出信号Sd1が低下し、検出信号Sd2とSd1との差が大きくなる。なお、負のデトラックは、スポット中心が図4に向かって左側にずれることを意味している。したがって、差信号SDが負の極性を有し、そのレベルがデトラックの量に対応して大きくなる。
上述したシミュレーションの結果、右側記録済の場合では、図8において、曲線51で示すように、負のデトラックの場合に負となり、デトラックが0の場合に0となり、正のデトラックの場合に正となるオフセット補正指標信号OCが得られる。トラッキングエラー信号TEに含まれるオフセットも例えば同様の変化を有するので、トラッキングエラー信号TEに対してオフセット補正指標信号OCを減算することによって、トラッキングエラー信号のオフセットを低減することができる。オフセット補正指標信号OCは、リアルタイムでオフセットの量を示しているので、リアルタイムのオフセット低減動作を行うことができる。オフセット補正指標信号OCは、現在の光ディスクの走査状態、すなわち、未記録/記録済の状態、フォーカス状態、チルト状態等を反映したものであり、走査状態によらず、オフセットを低減することが可能となる。さらに、本開示の制御は、オープンループであり、フィードバック制御のように、系が不安定となることを回避する対策を行う必要がなく、設計および構成を簡略化することができる。
図9は、未記録/記録済の状態のいくつかの例を示すものである。図9Aは、上述したシミュレーションを行った場合、すなわち、右側記録済の場合を示す。グルーブG2をスポットSPが走査しており、左側のランドL1が未記録で、右側のランドL2が記録済である。右側記録の例としては、図9Bに示すように、ランドL2を走査しており、左側のグルーブG2が未記録で、右側のグルーブG3が記録済のパターンもある。何れの場合でも、図8において、カーブ51で示すのと同様の変化を行うオフセット補正指標信号OCが得られる。
右側記録済のパターン以外に、図9Cおよび図9Dに示すように、左側記録済のパターンがある。図9Cに示すように、グルーブG2をスポットSPが走査しており、左側のランドL2が記録済で、右側のランドL3が未記録である。左側記録の例としては、図9Dに示すように、ランドL2を走査しており、左側のグルーブG2が記録済で、右側のグルーブG3が未記録のパターンもある。
シミュレーションの結果、何れの左側記録済の場合でも、図8において、カーブ52で示すように、デトラック量が負の場合に正となり、デトラック量が0の場合に0となり、デトラック量が正の場合に負となようなオフセット補正指標信号OCが得られる。このオフセット補正指標信号OCをトラッキングエラー信号TEから減算することによって、トラッキングエラー信号TEのオフセットを低減することができる。
なお、走査状態としては、右側記録済パターン、左側記録済パターン以外のパターンも存在する。例えば隣接するトラックおよび走査しているトラックが全て未記録の場合のパターン、逆に、隣接するトラックおよび走査しているトラックが全て記録済の場合のパターンがある。これらの場合には、記録境界でのオフセットが殆ど発生せず、然も、オフセット補正指標信号OCもほぼ0となる。さらに、他の走査状態のパターンの場合もオフセット補正指標信号OCによってオフセットを低減することができる。
<2.変形例>
以上、本開示の実施形態について具体的に説明したが、上述の各実施形態に限定されるものではなく、本開示の技術的思想に基づく各種の変形が可能である。例えば、上述の実施形態において挙げた構成、方法、工程、形状、材料および数値などはあくまでも例に過ぎず、必要に応じてこれと異なる構成、方法、工程、形状、材料および数値などを用いてもよい。例えばオフセット補正指標信号OCとの位相合わせのための回路をトラッキングエラー信号TEの経路に設けても良い。
なお、本開示は、以下のような構成も取ることができる。
(1)
光源と、前記光源から照射された光ビームを光ディスク上に集光させる対物レンズと、前記光ディスクで反射された光ビームの光束を受光する受光部とを有し、
前記受光部の光束入射領域は、分離された第1領域d1および第2領域d2を有し、
前記第1領域d1は、前記光束の0次成分と前記光束の+1次成分とが重なり合う領域を通り、前記光ディスクのタンジェンシャル方向に延長する第1分割線と、前記対物レンズの光軸を通り、前記光ディスクのタンジェンシャル方向に延長する第2分割線と、前記光束の直径より小さい間隔で互いに平行してラジアル方向に延長する第3および第4分割線とによって区画され、
前記第2領域d2は、前記光束の0次成分と前記光束の−1次成分とが重なり合う領域を通り、前記光ディスクのタンジェンシャル方向に延長する第5分割線と、前記第2分割線と、前記第3および第4分割線とによって区画され、
前記第1領域に入射した光量に応じた第1検出信号と、前記第2領域に入射した光量に応じた第2検出信号とを減算して差信号を形成し、前記差信号の低域成分をオフセット補正指標信号としてトラッキングエラー信号のオフセットを補正する
光ディスク装置。
(2)
前記第1分割線が前記光束の0次成分と前記光束の+1次成分とが重なり合う領域の中央位置付近を通り、
前記第5分割線が前記光束の0次成分と前記光束の−1次成分とが重なり合う領域の中央位置付近を通る(1)に記載の光ディスク装置。
(3)
前記光ディスクがランドおよびグルーブの両方に情報を記録するランド/グルーブ方式を採用する(1)に記載の光ディスク装置。
(4)
前記トラッキングエラー信号は、1ビームプッシュプル方式で得られるものである(1)に記載の光ディスク装置。
(5)
前記受光部は、前記光束を前記第1領域の光束と、前記第2領域の光束とに分光する分光素子と、前記複数の光束を個々に受光する受光素子とを有する(1)に記載の光ディスク装置。
(6)
前記受光部は、受光素子によって構成され、前記受光素子が前記光束入射領域を有する(1)に記載の光ディスク装置。
1 光ディスク
2 光ピックアップ
3 対物レンズ
4 アクチュエータ
5 光検出器
6 演算装置
8 ローパスフィルタ
10 減算器

Claims (6)

  1. 光源と、前記光源から照射された光ビームを光ディスク上に集光させる対物レンズと、前記光ディスクで反射された光ビームの光束を受光する受光部とを有し、
    前記受光部の光束入射領域は、分離された第1領域d1および第2領域d2を有し、
    前記第1領域d1は、前記光束の0次成分と前記光束の+1次成分とが重なり合う領域を通り、前記光ディスクのタンジェンシャル方向に延長する第1分割線と、前記対物レンズの光軸を通り、前記光ディスクのタンジェンシャル方向に延長する第2分割線と、前記光束の直径より小さい間隔で互いに平行してラジアル方向に延長する第3および第4分割線とによって区画され、
    前記第2領域d2は、前記光束の0次成分と前記光束の−1次成分とが重なり合う領域を通り、前記光ディスクのタンジェンシャル方向に延長する第5分割線と、前記第2分割線と、前記第3および第4分割線とによって区画され、
    前記第1領域に入射した光量に応じた第1検出信号と、前記第2領域に入射した光量に応じた第2検出信号とを減算して差信号を形成し、前記差信号の低域成分をオフセット補正指標信号としてトラッキングエラー信号のオフセットを補正する
    光ディスク装置。
  2. 前記第1分割線が前記光束の0次成分と前記光束の+1次成分とが重なり合う領域の中央位置付近を通り、
    前記第5分割線が前記光束の0次成分と前記光束の−1次成分とが重なり合う領域の中央位置付近を通る請求項1に記載の光ディスク装置。
  3. 前記光ディスクがランドおよびグルーブの両方に情報を記録するランド/グルーブ方式を採用する請求項1に記載の光ディスク装置。
  4. 前記トラッキングエラー信号は、1ビームプッシュプル方式で得られるものである請求項1に記載の光ディスク装置。
  5. 前記受光部は、前記光束を前記第1領域の光束と、前記第2領域の光束とに分光する分光素子と、前記複数の光束を個々に受光する受光素子とを有する請求項1に記載の光ディスク装置。
  6. 前記受光部は、受光素子によって構成され、前記受光素子が前記光束入射領域を有する請求項1に記載の光ディスク装置。
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