JP2016061775A - 時計用歯車、アンクル、てんぷ、時計用ムーブメント、及び機械式時計、並びに時計用歯車の製造方法 - Google Patents

時計用歯車、アンクル、てんぷ、時計用ムーブメント、及び機械式時計、並びに時計用歯車の製造方法 Download PDF

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雅行 幸田
新輪 隆
Takashi Niwa
隆 新輪
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Shinji Kinoshita
伸治 木下
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Masahiro Nakajima
正洋 中嶋
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卓磨 川内谷
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未英 佐藤
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幸子 田邉
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Abstract

【課題】組み付け時の歯車への応力集中を抑制できる時計用歯車、アンクル、てんぷ、時計用ムーブメント、及び機械式時計、並びに時計用歯車の製造方法を提供する。【解決手段】下軸部124b及び上軸部124aからなる軸部と、下軸部124bに固定される中間部材127と、中間部材127が挿入される開口部124eを有し、中間部材127を介して軸部に取り付けられる歯車体124Aと、を備え、中間部材127には、開口部124eの内面124gに当接されており、径方向外側に向けて付勢力を付与する複数の弾性変形部127aが形成されている。【選択図】図4

Description

本発明は、時計用歯車、アンクル、てんぷ、時計用ムーブメント、及び機械式時計、並びに時計用歯車の製造方法に関する。
近年、時計精度やエネルギーの伝達特性等、機械式時計の性能向上を目的として、ひげぜんまいや、がんぎ車やアンクル等の脱進機部品に、シリコン等の比重の小さな脆性材料が用いられるようになっている。また、機械式時計を構成する時計用歯車の多くは、軸部が金属製であるとともに、この軸部が圧入される歯車類が脆性材料から構成されている。
一方、時計用歯車を軸部と歯車のみから構成した場合、歯車単品の状態において、軸部を圧入する開口と外径(歯)との間で偏心が生じていると、軸部と歯車とが偏心した状態となる。このように、時計用歯車に偏心が生じた状態だと、時計精度やエネルギー伝達特性が低下してしまうおそれもある。
ここで、脆性材料であるシリコン製の歯車の開口に軸部を打ち込むと、その際にかかる荷重により歯車が損傷してしまうおそれがある。そこで、脆性材料であるシリコン製の歯車の開口に軸部が打ち込まれて固定された時計用歯車において、歯車の開口周縁に弾性変形部を設けた構成のものが提案されている(例えば、特許文献1を参照)。
特表2009−528524号公報
しかしながら、特許文献1のような従来の時計用歯車の場合、脆性材料からなる歯車本体に弾性変形部が設けられた構成のため、軸部を歯車の孔部に打ち込む際に、歯車の弾性変形部に応力が集中することから、歯車が破損しやすいという問題があった。
また、特許文献1では、軸部及び歯車の各部品の形状精度(誤差)により、ばね状の弾性変形部が軸部に対して均等に付勢した状態でないと、軸部と歯車との偏心が生じ、時計精度やエネルギー伝達特性が低下してしまうおそれがあった。
本発明は上記課題に鑑みてなされたものであり、組み付け時に歯車への応力集中が生じるのを抑制できるとともに、歯車と軸部との偏心量を最小限に抑制することが可能な、時計用歯車、アンクル、てんぷ、時計用ムーブメント、及び機械式時計、並びに時計用歯車の製造方法を提供することを目的とする。
上記課題を解決するため、本発明の時計用歯車は、軸部と、前記軸部に固定される中間部材と、前記中間部材が挿入される開口部を有し、該中間部材を介して前記軸部に取り付けられる歯車と、を備え、前記中間部材には、前記開口部の内面に当接されており、径方向外側に向けて付勢力を付与する1箇所以上の弾性変形部が形成されていることを特徴とする。
本発明によれば、中間部材に軸部を圧入する際に、中間部材が径方向で外側に若干押し広げられるが、この変形を、径方向外側に向けて付勢力を付与する弾性変形部が吸収するので、歯車に影響を及ぼすことがない。これにより、歯車の破損を防止できる。
また、本発明の時計用歯車は、上記構成において、前記中間部材と前記歯車との相対位置を決める位置決め部が、前記中間部材及び前記歯車のそれぞれに設けられている構成を採用することができる。
本発明によれば、中間部材及び歯車のそれぞれに位置決め部が設けられていることで、高精度で位置決めすることができる。
また、本発明の時計用歯車は、上記構成において、前記位置決め部が、前記中間部材の外周面に設けられる凸部と、前記歯車の開口部内面に設けられ、前記凸部と嵌り合う複数の凹部とからなる構成を採用することが好ましい。
本発明によれば、位置決め部が、中間部材に設けられた凸部と、歯車に設けられた凹部とからなり、これらが嵌り合う構成なので、中間部材に対して歯車を回転させながら組み付け、凸部と凹部の嵌め合い箇所を調整することで偏心量を調整できる。これにより、歯車と軸部との偏心量を最小限に抑制することが可能となる。
また、本発明の時計用歯車は、上記構成において、前記中間部材が平面視で多角形に形成されており、該多角形の頂部が、前記凸部として機能する構成を採用できる。
本発明によれば、多角形とされた中間部材の頂部が凸部として機能する位置決め部を備えることで、簡素な構造で歯車と軸部との偏心をより効果的に抑制しながら、より高精度での相対回転が実現できる。
また、本発明の時計用歯車は、上記構成において、前記中間部材に設けられる凸部と、前記歯車の開口部内面に設けられる凹部とが、少なくとも1箇所で、回転方向で当接していることが好ましい。
本発明によれば、中間部材の凸部と歯車の凹部とが少なくとも1箇所で当接することで、中間部材と歯車との相対回転のずれを防止することが可能となる。
また、本発明の時計用歯車は、上記構成において、前記歯車に、前記開口部の少なくとも一部に、径方向内側に向かって突出する鍔部が設けられ、前記軸部に、前記中間部材が固定される箇所を避けた位置に、段差により拡径された拡径部が設けられ、前記中間部材と前記拡径部とにより、前記鍔部を挟持する構成とすることが好ましい。
本発明によれば、歯車に形成された鍔部によって、この歯車と中間部材とが確実に係合された状態となるので、歯車の脱落等を防止することができる。
また、本発明の時計用歯車は、上記構成において、前記中間部材が、前記弾性変形部が片持ち梁で形成された構成を採用できる。
本発明によれば、上記構成の片持ち梁で形成された弾性変形部を有する中間部材を備えることで、弾性変形部の構成を簡素化しつつ、歯車に応力集中が生じるのを抑制できる。
また、本発明の時計用歯車は、上記構成において、前記中間部材は、前記弾性変形部が、前記開口部の内面に対して前記軸部の軸方向で付勢力を付与するとともに、径方向外側に向けて付勢力を付与するように弾性変形する応力集中部を備えた構成を採用できる。
本発明によれば、上記構成の弾性変形部を有する中間部材を備えることにより、軸方向の力によって応力集中部が弾性変形することで、弾性変形部が径方向外側に向けて同じタイミングで均等に拡大する。これにより、弾性変形部の構成を簡素化しつつ、径方向外側への付勢力が均等に得られ、歯車に応力集中が生じるのを抑制できるとともに、中間部材を組み付ける際の組付性も向上する。また、歯車に設けられた開口部が、中間部材と係合する鍔部として機能し、且つ、この鍔部に軸方向で付勢力を付与する状態が維持されることで、歯車と中間部材とが確実に係合された状態となるので、歯車の脱落等を防止することができる。
また、本発明の時計用歯車は、上記構成において、前記中間部材は、前記軸部に固定される筒状の固定部を備え、前記弾性変形部は、前記固定部の一端側から前記開口部側に向けて延出するとともに、径方向外側に向けて放射状に形成された複数の突状片からなり、前記突状片は、該突状片の少なくとも一部に設けられた前記応力集中部が前記軸部の軸方向の力で弾性変形することにより、前記開口部の内面に対して軸方向で付勢力を付与するとともに、前記突状片の先端が前記開口部の内面に当接することで、径方向外側に向けて付勢力を付与する構成であることが好ましい。
本発明によれば、上記構成の複数の突状部からなる弾性変形部を有する中間部材を備えることで、上述したような、径方向外側への付勢力が均等に得られ、歯車に応力集中が生じるのを抑制できる。また、中間部材を組み付ける際、応力集中部が同時に屈曲するため、複雑な治具を用いることなく簡単に組み付けることが可能となるので、組付性の向上効果が簡素な構成で得られる。また、上記同様、歯車に設けられた開口部が、中間部材と係合する鍔部として機能し、且つ、この鍔部に軸方向で付勢力を付与する状態が維持されることで、歯車と中間部材とが確実に係合された状態となるので、歯車の脱落等を防止することができる。
また、本発明の時計用歯車は、上記構成において、前記中間部材は、前記軸部に固定されるとともに、弾性変形によって内径が変化可能とされた基部を備え、前記弾性変形部は、前記基部から前記開口部側に向けて延出するとともに、径方向外側に向けて放射状に形成された複数の突状部からなり、前記突状片は、該突状片の少なくとも一部に設けられた前記応力集中部が前記軸部の軸方向の力で弾性変形することにより、前記開口部の内面に対して軸方向で付勢力を付与するとともに、前記突状片の先端が前記開口部の内面に当接することで、径方向外側に向けて付勢力を付与し、さらに、前記応力集中部の弾性変形に伴って前記基部の内径が縮小することで、該基部が前記軸部に固定される構成であることが好ましい。
本発明によれば、上記構成の基部を備えるとともに、複数の突状部からなる弾性変形部を有する中間部材を備えることで、上記同様、径方向外側への均等な付勢力が得られ、歯車に応力集中が生じるのを抑制できるとともに、中間部材を組み付ける際の組付性がより一層向上する効果が簡素な構成で得られる。
また、本発明の時計用歯車は、上記構成において、前記中間部材は、前記応力集中部が薄肉に形成されていることがより好ましい。
本発明によれば、応力集中部が薄肉に形成されていることで、中間部材を組み付ける際の弾性変形がより均等に得られるので、上述したような、歯車に応力集中が生じるのを抑制できる効果、及び、組付性向上効果がより顕著に得られる。
また、本発明の時計用歯車は、上記構成において、前記中間部材が、前記弾性変形部がさらに周方向に向けて付勢力を付与するように、前記開口部の内面に当接していることが好ましい。
本発明によれば、歯車に付与される回転方向の衝撃を、中間部材の弾性変形部で吸収することができる。
また、本発明の時計用歯車は、上記構成において、前記中間部材が金属材料からなり、前記歯車が脆性材料からなる構成を採用できる。
本発明によれば、中間部材の剛性を高め、中間部材の損傷を確実に防止できる。これにより、時計用歯車全体として軽量化を図りつつ、時計用歯車の損傷を確実に防止できる。
本発明のアンクルは、上記構成の弾性変形部を有する中間部材が軸部に固定され、上記の構造を有する開口部を備えたアンクル本体の該開口部に前記中間部材が挿入されることで、前記アンクル本体が前記軸部に固定された構造を備えることを特徴とする。
また、本発明のてんぷは、上記構成の弾性変形部を有する中間部材が軸部に固定され、上記の構造を有する開口部を備えたてん輪、ひげ玉の何れか一方、又は両方の前記開口部に前記中間部材が挿入されることで、前記てん輪又は前記ひげ玉が前記軸部に固定された構造を備えることを特徴とする。
本発明によれば、上記本発明に係る時計用歯車と同様の構造を有するものなので、上記同様、中間部材に軸部を圧入する際に、中間部材が径方向で外側に若干押し広げられるが、この変形を、径方向外側に向けて付勢力を付与する弾性変形部が吸収するので、アンクルやてん輪又はひげ玉一体型ひげぜんまい(てんぷ)に影響を及ぼすことがなく、これらの破損を防止できる。
本発明の時計用ムーブメントは、上記の何れかの時計用歯車、アンクル、てんぷの少なくとも何れかを備えることを特徴とする。
本発明の機械式時計は、上記の時計用ムーブメントを備えることを特徴とする。
これらの発明によれば、本発明の時計用歯車を備えていることから、時計精度に非常に優れたものとなる。
本発明の時計用歯車の製造方法は、軸部と、前記軸部が圧入される軸打ち込み孔が形成された中間部材と、前記中間部材が挿入される開口部を有し、該中間部材を介して前記軸部に取り付けられる歯車と、を備えた時計用歯車の製造方法であって、前記中間部材の前記軸打ち込み孔に前記軸部を圧入する圧入工程と、前記中間部材を、前記歯車の前記開口部に挿入することで、前記中間部材と前記歯車とを組み付ける挿入工程と、前記中間部材と前記歯車の前記開口部との隙間に接着剤を塗布する接着工程と、を備えることを特徴とする。
本発明によれば、軸部が圧入された中間部材に対し、歯車を、応力集中を生じさせることなく組み付けることができる。
本発明によれば、歯車と軸部とが中間部材を介して組み付けられた構成なので、中間部材に軸部を圧入する際に、中間部材が径方向で外側に若干押し広げられるが、この変形を、径方向外側に向けて付勢力を付与する弾性変形部が吸収するので、歯車に影響を及ぼすことがない。これにより、歯車の破損を防止できる。
図1は、本発明の実施形態である機械式時計の一例を説明する図であり、コンプリート表側の平面図である。 図2は、本発明の実施形態である機械式時計の一例を説明する図であり、時計用ムーブメント表側の平面図である。 図3は、本発明の実施形態である時計用歯車の一例を説明する概略図であり、香箱車からがんぎ車の部分を図示する部分断面図である。 図4は、本発明の実施形態である時計用歯車の一例を説明する概略図であり、(a)は時計用歯車を下面側から見た平面図、(b)は側面図である。 図5は、本発明の実施形態である時計用歯車の一例を説明する概略図であり、(a)は中間部材を単体で示す平面図、(b)は中間部材及び歯車の組み付け形態を示す斜視図である。 図6は、本発明の実施形態である時計用歯車の他の例を説明する概略図であり、(a)は時計用歯車を下面側から見た平面図、(b)は側面図である。 図7は、本発明の実施形態である時計用歯車の他の例を説明する概略図であり、(a)は時計用歯車を下面側から見た平面図、(b)は(a)中に示すA−A断面図である。 図8は、本発明の実施形態である時計用歯車の他の例を説明する概略図であり、(a)は中間部材を単体で示す平面図、(b)は中間部材及び歯車の組み付け形態を示す斜視図である。 図9は、本発明の実施形態である時計用歯車の他の例を説明する概略図であり、(a)は時計用歯車を下面側から見た平面図、(b)は側面図である。 図10は、本発明の実施形態である時計用歯車の他の例を説明する概略図であり、図9に示す時計用歯車の変形例を示す斜視図である。 図11は、本発明の実施形態である時計用歯車の製造する工程の一例を説明する概略図であり、(a)〜(e)は、図9に示す時計用歯車を製造する工程図である。
以下、本発明の実施形態である時計用歯車、アンクル、てんぷ、時計用ムーブメント、及び機械式時計、並びに時計用歯車の製造方法の例を挙げ、その構成について図1〜図11を適宜参照しながら詳述する。なお、本実施形態では、本発明に係る時計用歯車を、時計の二番車、三番車及び四番車に適用した場合について説明する。
また、以下の説明で用いる図面は、その特徴をわかりやすくするために、便宜上、特徴となる部分を拡大して示している場合があり、各構成要素の寸法比率等は、実際とは異なる場合がある。
(機械式時計)
一般に、機械式時計の駆動部分を含む機械体を「ムーブメント」と称する。また、ムーブメントに文字板、針を取り付けて、時計ケースの中に入れて完成品にした状態を時計の「コンプリート」と称する。また、時計の基板を構成する地板の両側のうち、時計ケースのガラスのある方の側、即ち、文字板のある方の側をムーブメントの「裏側」又は「ガラス側」又は「文字板側」と称する。そして、地板の両側のうち、時計ケースの裏蓋のある方の側、即ち、文字板と反対の側をムーブメントの「表側」又は「裏蓋側」と称する。
図1は、機械式時計1のコンプリート1aの表側の平面図である。
図1に示すように、機械式時計1のコンプリート1aは、時に関する情報を示す目盛り3などをもつ文字板2と、時を示す時針4a、分を示す分針4b及び秒を示す秒針4cを含む針4と、を備えている。
図2は、ムーブメント表側の平面図である。なお図2では、図面を見やすくするため、時計用ムーブメント100を構成する時計部品のうち一部の図示を省略している。
機械式時計の時計用ムーブメント100は、基板を構成する地板102を有している。地板102の巻真案内穴102aには、巻真110が回転可能に組み込まれている。この巻真110は、おしどり190、かんぬき192、かんぬきばね194及び裏押さえ196を含む切換装置によって、軸線方向の位置が決められている。
そして巻真110を回転させると、つづみ車(図示略)の回転を介して、きち車112が回転する。きち車112の回転により丸穴車114及び角穴車116が順に回転し、香箱車120に収容されたぜんまい122(図3参照)が巻き上げられる。
香箱車120は、地板102と香箱受160との間で回転可能に支持されている。二番車(時計用歯車)124、三番車(時計用歯車)126、四番車(時計用歯車)128及びがんぎ車130は、地板102と輪列受162との間で回転可能に支持されている。
ぜんまいの復元力により、香箱車120が回転すると、香箱車120の回転により二番車124、三番車126、四番車128及びがんぎ車130が順に回転する。これら香箱車120、二番車124、三番車126及び四番車128は、表輪列を構成する。
二番車124が回転すると、その回転に基づいて筒かな150(図3参照)が同時に回転し、この筒かなに取り付けられた分針4b(図1参照)が「分」を表示するようになっている。また、筒かな150の回転に基づいて日の裏車(図示略)の回転を介して筒車154(図3参照)が回転し、この筒車に取り付けられた時針4a(図1参照)が「時」を表示するようになっている。
表輪列の回転を制御するための脱進・調速装置は、がんぎ車130、アンクル142及びてんぷ10で構成されている。
がんぎ車130の外周には、歯130dが形成されている。アンクル142は、地板102とアンクル受164との間で回転可能に支持されており、一対のつめ石142a,142bを備えている。アンクル142の一方のつめ石142aが、がんぎ車130の歯130dに係合した状態で、がんぎ車130は一時的に停止している。
てんぷ10は、一定周期で往復回転することにより、がんぎ車130の歯130dに、アンクル142の一方のつめ石142a及び他方のつめ石142bを、交互に係合及び解除させている。これにより、がんぎ車130を一定速度で脱進させている。
図3に示すように、香箱車120は、香箱歯車120dと、香箱真120fと、ぜんまい122とを備えている。香箱真120fは、上軸部120aと、下軸部120bとを備えている。香箱真120fは、炭素鋼等の金属で形成されている。香箱歯車120dは、黄銅等の金属で形成されている。
二番車124は、より詳細な構成については後述するが、上軸部124aと、下軸部124bと、かな部124cと、歯車部124dと、そろばん玉部124hとを備えている。二番車124のかな部124cは、香箱歯車120dと噛み合うように構成されている。上軸部124a、下軸部124b及びそろばん玉部124hは、炭素鋼等の金属で形成されている。歯車部124dは、黄銅(真鍮)等の金属で形成されている。
三番車126は、上軸部126aと、下軸部126bと、かな部126cと、歯車部126dを備える歯車体126A(歯車)とを少なくとも備えている。三番車126のかな部126cは、二番車124の歯車部124dと噛み合うように構成されている。
四番車128は、上軸部128aと、下軸部128bと、かな部128cと、歯車部128dとを備えている。四番車128のかな部128cは、三番車126の歯車部126dと噛み合うように構成されている。上軸部128a及び下軸部128bは、炭素鋼等の金属で形成されている。歯車部128dは、黄銅(真鍮)等の金属で形成されている。
がんぎ車130は、上軸部130aと、下軸部130bと、がんぎかな部130cと、がんぎ歯車部132とを備えている。がんぎかな部130cは、四番車128の歯車部128dと噛み合うように構成されている。
詳細な図示を省略するが、アンクル142は、アンクル体と、アンクル真とを備えている。アンクル真は、上軸部と、下軸部とを備えている。
ここで、香箱車120は、香箱真120fの上軸部120aが、香箱受160に対して回転可能に支持されている。香箱真120fの下軸部120bは、地板102に対して回転可能に支持されている。
また、二番車124、三番車126、四番車128及びがんぎ車130は、地板102及び輪列受162に対してそれぞれ回転可能に支持されている。即ち、二番車124の上軸部124a、三番車126の上軸部126a、四番車128の上軸部128a、及びがんぎ車130の上軸部130aは、それぞれ輪列受162に対して回転可能に支持されている。また、二番車124の下軸部124b、三番車126の下軸部126b、四番車128の下軸部128b、及びがんぎ車130の下軸部130bは、それぞれ地板102に対して回転可能に支持されている。
アンクル142は、地板102及びアンクル受164に対して回転可能に支持されている。即ち、アンクル142の上軸部は、アンクル受164に対して回転可能に支持されている。アンクル142の下軸部は、地板102に対して回転可能に支持されている。
なお、香箱真120fの上軸部120aを回転可能に支持する香箱受160の軸受部と、二番車124の上軸部124aを回転可能に支持する輪列受162の軸受部と、三番車126の上軸部126aを回転可能に支持する輪列受162の軸受部と、四番車128の上軸部128aを回転可能に支持する輪列受162の軸受部と、がんぎ車130の上軸部130aを回転可能に支持する輪列受162の軸受部と、アンクル142の上軸部を回転可能に支持するアンクル受164の軸受部と、には、潤滑油が注油されている。
また、香箱真120fの下軸部120bを回転可能に支持する地板102の軸受部と、二番車124の下軸部124bを回転可能に支持する地板102の軸受部と、三番車126の下軸部126bを回転可能に支持する地板102の軸受部と、四番車128の下軸部128bを回転可能に支持する地板102の軸受部と、がんぎ車130の下軸部130bを回転可能に支持する地板102の軸受部と、アンクル142の下軸部を回転可能に支持する地板102の軸受部と、には、潤滑油が注油されている。
上述した潤滑油は、精密機械用油であるのが好ましく、いわゆる時計油であるのが特に好ましい。
地板102のそれぞれの軸受部、香箱受160の軸受部、輪列受162のそれぞれの軸受部には、潤滑油の保持性能を高めるために、円錐状、円筒状、又は円錐台状の油溜め部を設けるのが好ましい。この油溜め部を設けると、潤滑油の表面張力により油が拡散するのを効果的に阻止することができる。
また、地板102、香箱受160、輪列受162及びアンクル受164は、黄銅等の金属で形成しても良いし、ポリカーボネート等の樹脂で形成しても良い。
てんぷ10は、詳細な図示を省略するが、主に、略円環状に形成されたてん輪と、棒状の部材であるてん真と、渦巻き状に形成されたひげぜんまいと、てん真に対して軸を一致させて外装固定され、てん真にひげぜんまいを固定するひげ玉とを備えている。
(時計用歯車、アンクル及びてんぷ)
図4は、本実施形態の時計用歯車の一例として上記の二番車124を挙げ、これを拡大して示す図であり、(a)は二番車124を下面側から見た平面図、(b)は側面図である。また、図5(a)は、二番車124に用いられる中間部材127を単体で示す平面図、(b)は二番車124を構成する各部品の組み付け形態を示す斜視図である。
上述したように、二番車124は、軸部である上軸部124a及び下軸部124bを備え、さらに、上軸部124aに、かな部124cが取り付けられている。また、二番車124は、外周部が歯車部124dとされ、回転軸近傍が開口部124eとされた歯車体124Aを備えている。また、二番車124のかな部124cは、香箱車120の香箱歯車120dと噛み合うように構成されている。
また、本実施形態の時計用歯車である二番車124は、下軸部124bに固定される中間部材127を備える。そして、二番車124は、歯車体124Aに備えられる開口部124eに中間部材127が挿入され、歯車体124Aが中間部材127を介して下軸部124bに取り付けられている。この中間部材127には、開口部124eの内面124gに設けられる凹部124fに当接され、径方向外側に向けて付勢力を付与する複数の弾性変形部127aが形成されており、図示例では、弾性変形部127aが4箇所に形成されている。
二番車124を構成する上軸部124a及び下軸部124bとしては、特に限定されず、例えば、従来から時計用歯車の軸部に用いられている金属材料等を何ら制限無く用いることができ、また、上軸部124a側に設けられているかな部124cについても同様である。
また、二番車124を構成する歯車体124Aには、この歯車体124Aの略軸心付近を貫通するように開口部124eが設けられている。この開口部124eは、詳細を後述する中間部材127の平面視形状に対応するように、計4箇所の凹部124fを有する平面視で多角形状に形成されている。
本実施形態では、歯車体124Aの材料として、従来から歯車材料に用いられている脆性材料を用いることができる。このような脆性材料としては、例えば、シリコン(Si)等が挙げられる。
次に、二番車124に備えられる中間部材127について詳述する。
図4(a)及び図5(a),(b)に示すように、中間部材127は、計4箇所で突出した凸部127bを有する、平面視で多角形状に形成される板状の部材である。また、中間部材127は、図5(a)に示すように、部材単体の状態においては、平面視で概略四角形状に形成されている。
さらに、中間部材127には、図5(a)に占めすように、支点127hから延出するレバー状の片持ち梁構造とされた弾性変形部127aが、4箇所の凸部127bの間に、交互に等間隔で配置され、合計4箇所に形成されている。
中間部材127は、軸打ち込み孔127cに、上軸部124a及び下軸部124bからなる軸部の内、下軸部124bが圧入されることで、これら軸部と強固に組み付けられる。
そして、中間部材127は、歯車体124Aに設けられた開口部124e内に挿入される。この際、中間部材127に形成された片持ち梁構造の弾性変形部127aは、開口部124eの内面124gに対し、径方向外側に向けて付勢力を付与する。
上記構成とされた二番車124は、歯車体124Aと下軸部124bとを組み付ける際、下軸部124bの打ち込み時の応力を中間部材127に形成された弾性変形部127aと、歯車体124Aの開口部124eの内面124gとの間で緩衝できる。これにより、歯車体124Aに過剰な応力集中が生じるのを抑制できるので、二番車124を製造する際に、歯車体124Aに損傷が生じるのを防止することが可能となる。
本実施形態では、中間部材127の弾性変形部127aが、さらに周方向に向けて付勢力を付与するように、開口部124eの内面124gに当接していることが好ましい。これにより、二番車124と下軸部124b及び上軸部124aとの偏心量をより効果的に抑制できる。
中間部材127の材料としては、特に限定されず、所定以上の強度を有し、且つ、上記の弾性変形部127aが機能する金属材料等であれば、特に限定されない。このような中間部材127に用いられる金属材料としては、例えば、リン青銅やステンレス、炭素銅の他、Ni−Sn系合金やNi−Fe系合金等が挙げられ、これらの金属材料を用いて、LIGA等のフォトリソグラフィや、電気鋳造等の方法で中間部材127を製造することができる。
本実施形態においては、特に、歯車体124Aに脆性材料を用い、中間部材127に上記のような金属材料を用いた場合において、歯車体124Aに応力集中が生じるのを抑制して損傷を防止できる効果と、歯車体124Aと下軸部124b及び上軸部124aとの偏心量を最小限に抑制する効果の両方が顕著に得られる。
また、本実施形態においては、中間部材127と歯車体124Aとの位置決め部が、中間部材127及び歯車体124Aのそれぞれに設けられていることが好ましい。即ち、上述の位置決め部が、図3(a)に示す例のように、中間部材127の外周面に設けられる凸部127bと、歯車体124Aの開口部124eの内面124gに設けられ、凸部127bと嵌り合う複数(図示例では4箇所)の凹部124fとからなることがより好ましい。中間部材127と歯車体124Aのそれぞれに上記のような位置決め部が設けられていることで、中間部材127に対して歯車体124Aを回転させながら組み付けた際に、凸部127bと凹部124fとの嵌め合い箇所を調整することで、歯車体124Aと下軸部124b及び上軸部124aとの偏心量を調整できる。これにより、歯車体124Aと下軸部124b及び上軸部124aとの偏心量を最小限に抑制することが可能となる。
また、本実施形態では、中間部材127が平面視で多角形に形成されており、この多角形の頂部が上述の凸部127bとして機能する構成としてもよい。上述したように、図4(a)及び図5に示す例では、計4箇所の凸部127bを有する多角形状に形成されている。このように、多角形とされた中間部材127の頂部が凸部127bとして機能する位置決め部を備えることで、歯車体124Aと下軸部124b及び上軸部124aとの偏心をより効果的に抑制できる。
また、本実施形態では、中間部材127の凸部127bの一側と、歯車体126Aの開口部124eに設けられる凹部124fの一側とが当接する、当接部Tが構成されている。この当接部Tにより、歯車体124Aと中間部材127とが、がたが生じることなく嵌め合わされる。また、上記の凸部127b及び凹部124fの各一側は、歯車体124Aの回転力を中間部材127に伝達するように形成されている。これにより、歯車体124Aの回転が、中間部材127に効率よく伝達される。
さらに、上記の中間部材127に設けられる凸部127bと、歯車体124Aの開口部124eの内面124gに1箇所以上で設けられる凹部124fとが、少なくとも1箇所で、回転方向に当接していることが好ましい。このように、凸部127bと凹部124fとが1箇所以上で当接していれば、歯車体124Aと下軸部124b及び上軸部124aとの相対回転のずれを防止することが可能となる。
また、本実施形態においては、中間部材127に備えられる弾性変形部127aに代えて、例えば、スナップフィット形状を有する構成とした場合でも、上記同様の効果が得られる。
なお、本実施形態では、説明の都合上、本発明に係る時計用歯車を二番車124に適用した形態について説明しているが、これには限定されず、例えば、三番車126や四番車128、がんぎ車130等においても適用可能である。さらには、本実施形態で説明する上記構造は、上記の時計用歯車の他、上記同様の軸打ち込みによって製造される部品、例えば、図2中に示すアンクル142や、ひげ玉一体型ひげぜんまいのてんぷ10等、各種の時計用部品に適用することが可能である。
本実施形態の構造をアンクル142に適用する場合には、詳細な図示を省略するが、例えば、弾性変形部を有する中間部材が軸部に固定され、アンクル本体の開口部に中間部材が挿入されることで、アンクル本体が軸部に固定された構造とすることができる。
同様に、上記構造をてんぷ10に適用する場合には、弾性変形部を有する中間部材が軸部に固定され、てん輪、ひげ玉の何れか一方、又は両方の開口部に中間部材が挿入されることで、てん輪又はひげ玉が軸部に固定された構造とすることができる。
本実施形態の時計用歯車である二番車124、三番車126及び四番車128は、上記のように、製造時における歯車体124Aへの応力集中が抑制され、且つ、歯車体124Aと下軸部124b及び上軸部124aとの偏心量が抑制されたものであり、また、アンクル142、てんぷ10も同様のものである。従って、これらの時計用歯車や各種時計部品を採用した時計用ムーブメント100、この時計用ムーブメント100を備えた機械式時計1は、時計精度やエネルギー伝達特性に優れたものとなる。
(時計用歯車の製造方法)
次に、本実施形態の時計用歯車である二番車124を製造する方法について説明する。
本実施形態における二番車124の製造方法は、中間部材127に形成された軸打ち込み孔127cに下軸部124bを圧入する圧入工程と、中間部材127を歯車体124Aに形成された開口部124eに挿入することで、中間部材127と歯車体124Aとを組み付ける挿入工程と、中間部材127と歯車体124Aの開口部124eとの隙間に接着剤Aを塗布する接着工程と、を順次備える方法である。
本実施形態の製造方法においては、まず、上記各部材を準備する。
これら各部材の内、歯車体124Aは、例えば、シリコン材料をドライエッチングして歯車形状を形成する方法等によって製造することができる。
また、中間部材127は、例えば、Ni−Fe系合金やNi−Sn系合金等のNi系合金材料を用いて、LIGA等のフォトリソグラフィや、電気鋳造等の方法で製造することができる。
圧入工程においては、例えば、下軸部124b又は中間部材127の何れか一方を治具上にセットし、中間部材127に形成された軸打ち込み孔127cに下軸部124bを圧入する。
この際の圧入条件としては、通常、金属部材間で圧入を行う場合の条件を何ら制限無く作用できる。
次いで、挿入工程においては、中間部材127を歯車体124Aの開口部124eに挿入し、中間部材127と歯車体124A及び下軸部124bとを組み付ける。この際、中間部材127を回転させながら歯車体124Aの開口部124eに挿入することにより、歯車体124Aに過剰な応力集中が生じるのを抑制しながら、中間部材127の軸打ち込み孔127cと歯車体124Aの外径との偏心を緩和させ、歯車体124Aと下軸部124b及び上軸部124aとの偏心量を最小限に抑制しながら組み付けることができる。
接着工程においては、図4(a)に示すように、中間部材127と歯車体124Aの開口部124eとの隙間に接着剤Aを塗布する。図示例においては、中間部材127と開口部124eとの隙間に、間欠的に複数箇所で接着剤Aを塗布している。これにより、歯車体124Aが、二番車124から脱落するのを防止できる。
あるいは、上記の接着剤を用いた方法に代えて、溶接法を用いて中間部材127と歯車体124Aとを固定する方法を採用することも可能である。
(時計用歯車の変形例)
次に、本実施形態の時計用歯車の変形例について説明する。
なお、以下の各変形例の説明においては、上記した二番車124と同様の構成については、同じ符号を付して説明する場合があり、また、その詳細な説明を省略する場合がある。
図6は、本実施形態の時計用歯車の他の例である二番車224を拡大して示す図であり、(a)は二番車224を下面側から見た平面図、(b)は側面図である。なお、図6(a)においては、図示の都合上、図6(b)中に示した中間部材227の図示を省略しているが、この中間部材227は、図4(a)及び図5(a),(b)中に示す中間部材127と同様の構成を有するものである。
図6(a),(b)に示すように、二番車224は、図3及び図4中に示したような、歯車体124Aを貫通して形成される開口部124eに代わり、下軸部224bが挿通される軸心孔224hの周囲に、非貫通の凹状領域224eが設けられた歯車体224Aが用いられており、この凹状領域224e内に中間部材227が挿入される点で、図4及び図5に示す二番車124とは異なる。即ち、上記の凹状領域224eは、開口部の少なくとも一部に突出し、中間部材227と係合する鍔部に相当する。
図6(a),(b)に示す二番車224によれば、中間部材227と、かな部224cとにより、鍔部(凹状領域224e)を挟持した形になるので、各軸部224a,224bから歯車体224Aが脱落してしまうのを防止できる。
なお、上記のかな部224cに代えて、例えば、上軸部224a側に図示略の拡径部を形成し、この拡径部と中間部材227とによって上記の鍔部を挟持してもよい。
次に、図7は、本実施形態の時計用歯車の他の例である二番車324を拡大して示す図であり、(a)は二番車324を下面側から見た平面図、(b)は側面図である。また、図8(a)は、二番車324に用いられる中間部材327を単体で示す平面図、(b)は二番車324を構成する各部品の組み付け形態を示す斜視図である。
図7(a),(b)及び図8(a),(b)に示す二番車324は、図6(a),(b)に示したような計4箇所の凹部を有する平面視で多角形状の凹状領域224eに代わり、下軸部324bが挿通される軸心孔324hの周囲に、平面視で放射状に形成された非貫通の凹状領域からなる開口部324eが設けられた歯車体324Aが用いられている点で、図6(a),(b)に示す二番車224とは異なる。二番車324に設けられる開口部324eには、複数の突状片からなる弾性変形部(突状片)327aが設けられた中間部材327が挿入・嵌合される。
図7(a),(b)及び図8(a),(b)の変形例に示す二番車324は、中間部材327として、弾性変形部327aが、開口部324eの内面324gに対して、軸部(上軸部324a及び下軸部324b)の軸方向で付勢力を付与するとともに、径方向外側に向けて付勢力を付与するように弾性変形する応力集中部327kを備えた構成を採用している。
中間部材327は、下軸部324bに固定される筒状の固定部327Bを備える。
弾性変形部327aは、固定部327Bの一端327f側から開口部324e側に向けて延出する、径方向外側に向けて放射状に形成された複数の突状片として構成される(図8(a),(b)を参照)。図示例においては、弾性変形部327aは、計5本の突状片が放射状に均等間隔(角度)で配置されている。また、弾性変形部327aを構成する各々の突状片は、径方向外側に向かう長さ方向において、少なくとも一部が応力集中部327kとされ、図示例においては、弾性変形部327aの固定部324B寄りの部位が応力集中部327kとされている。
複数の突状片からなる弾性変形部327aは、各々の弾性変形部327aの少なくとも一部に設けられた応力集中部327kが軸部の軸方向の力で弾性変形することにより、開口部324eの内面324gに対して軸方向で付勢力を付与する。また、各々の弾性変形部327aは、その先端327bが開口部324eの内面324gにおける凹部324fに当接することで、径方向外側に向けて付勢力を付与するように構成される。ここで、複数の突状片(弾性変形部327a)の先端327bは、凹部324fと嵌り合う凸部として機能し、これら先端327bと凹部324fとが位置決め部を構成する。
二番車324によれば、歯車体324Aに中間部材327を組み付けることで、まず、軸方向の力で応力集中部327kが弾性変形し、弾性変形部327aを構成する複数の突状片が、径方向外側に向けて同じタイミングで均等に拡大する。この際、先端327bが凹部324fに当接し、径方向外側に付勢力を付与する。これにより、弾性変形部327aの構成を簡素化しつつ、径方向外側への付勢力が均等に得られ、歯車に応力集中が生じるのを抑制できる。また、中間部材327を歯車体324Aに組み付ける際、弾性変形部327aを構成する複数の突状片における応力集中部327kの各々が同時に屈曲するので、複雑な治具を用いることなく簡単に組み付けることが可能となり、組付性が顕著に向上するという効果が得られる。
さらに、二番車324によれば、歯車体324Aにおける、平面視で放射状に形成された非貫通の凹状領域からなる開口部324eが、中間部材327と係合する鍔部として機能し、且つ、この鍔部に軸方向で付勢力を付与する状態が維持される。これにより、歯車体324Aと中間部材327とが確実に係合された状態となるので、歯車体324Aが軸部(上軸部324a及び下軸部324b)から脱落するのを防止できる。
なお、本例においては、中間部材327に備えられる応力集中部327kが、中間部材327を構成する他の部位よりも薄肉に形成されていることがより好ましい。これにより、中間部材327を歯車体324Aに組み付ける際の弾性変形がより均等に得られるので、上述したような、歯車に応力集中が生じるのを抑制できる効果、及び、組付性向上効果がさらに顕著に得られる。
次に、図9は、本実施形態の時計用歯車の他の例である二番車424を拡大して示す図であり、(a)は、二番車424に用いられる中間部材427を単体で示す平面図、(b)は二番車424を構成する歯車体424A等の各部品の組み付け形態を示す斜視図である。なお、図9(b)においては、図示の都合上、図9(a)に示した中間部材427の図示を省略している。また、以下の説明においては、図7(a),(b)及び図8(a),(b)に示す二番車324と共通又は類似した構成については、その詳細な説明を省略することがある。
中間部材427は、下軸部424bに固定されるとともに、弾性変形によって内径が拡大又は縮小可能とされた基部427Bを備える。
弾性変形部427aは、基部427Bから、歯車体424Aの開口部424e側に向けて延出するとともに、径方向外側に向けて放射状に形成された複数の突状片から構成される。弾性変形部427aを構成する各々の突状片は、径方向外側に向かう長さ方向において、少なくとも一部が応力集中部427kとされ、図示例においては、弾性変形部427aの基部427B寄りの部位が応力集中部427kとされている。
図9(a),(b)に示す例の中間部材427は、図7(a),(b)に示した中間部材327の場合と同様、弾性変形部427aが、計5本の突状片が放射状に均等間隔(角度)で配置された構成とされている。また、基部427Bは、中間部材427の最内径側において、下軸部424bに対して、計5箇所で間欠的に接するように構成されている。即ち、上述した基部427Bの内径とは、これら5箇所の基部427Bの端部を円形の仮想線で結んだ際の内径となる。
また、図示例の中間部材427は、細長板状の無端部材から形成され、平面視で全体的に丸みを帯びた略星形の中抜き形状で構成されている。
弾性変形部427aを構成する複数の突状片は、該弾性変形部427aに設けられた応力集中部427kが軸部の軸方向の力で弾性変形することにより、開口部424eの内面424gに対して軸方向で付勢力を付与する。また、各々の突状片(弾性変形部427a)は、その先端427bが開口部424eの内面424gにおける凹部424fに当接することで、径方向外側に向けて付勢力を付与するように構成される。また、先端427bは、凹部424fと嵌り合う凸部として機能し、これら先端427bと凹部424fとが位置決め部を構成する。
さらに、本例で用いられる中間部材427は、応力集中部427kの弾性変形に伴い、基部427Bの内径が縮小可能とされている。このように、基部427Bが縮小することで、詳細を後述するように、基部427Bを下軸部424bに対して嵌合固定することが可能な構成とされている。
以下、図11(a)〜(e)の工程図(部分破断図)を用いて、歯車体424Aに中間部材427を組み付ける手順について説明する。
まず、図11(a)に示すように、中間部材427の基部427Bに下軸部424bを挿入する。ここで、下軸部424bは、軸体424jよりも大径とされた環状の係止部424kを備えており、中間部材427の基部427Bは、一旦、係止部424kによって下軸部424bの挿入が制限される。
次いで、図11(b)に示すように、中間部材427に対して軸方向の力を付与することで、弾性変形部427aの応力集中部427kの弾性変形が進行し、複数の突状片からなる弾性変形部427aが、開口部424eの内面424gに軸方向で押しつけられながら屈曲した状態となる。この際、基部427Bは、係止部424kに乗り上げることで拡径してゆく。
そして、図11(c)に示すように、係止部424kによって移動が制限された基部427Bが拡径した状態で、係止部424kによる若干の嵌合効果を得ながら、応力集中部427kにおける変形がさらに進行する。
次いで、図11(d)に示すように、基部427Bが、係止部424kを、ほぼ乗り越えることで、これらが、ほぼ嵌合状態になるとともに、弾性変形部427aなす複数の突状片における長さ方向の大部分の領域が、開口部424eの内面424gに押しつけられた状態となる。
そして、図11(e)に示すように、基部427Bが係止部424kを完全に乗り越えることにより、基部427Bが係止部424kに対して完全に嵌合した状態となり、中間部材427が下軸部424bに強固に固定される。また、この際、弾性変形部427aは、先端427bが開口部424eの内面424gにおける凹部424fに当接し、径方向外側に向けて一定の付勢力を付与するようになる。
なお、本例で採用する中間部材としては、上記構成の中間部材427のように、平面視において全体的に丸みを帯びた形状には限定されず、例えば、図10に示す例の中間部材527のように、全体的に矩形状とされた略星形に構成してもよい。
二番車424によれば、上述した二番車324の場合と同様、歯車体424Aに中間部材427を組み付けることで、軸方向の力で応力集中部427kが弾性変形し、弾性変形部427aが径方向外側に向けて同じタイミングで均等に拡大する。これにより、先端427bが凹部424fに当接し、径方向外側に付勢力を付与するので、弾性変形部427aの構成を簡素化しつつ、径方向外側への付勢力が均等に得られ、歯車に応力集中が生じるのを抑制できる。
さらに、二番車424によれば、中間部材427を歯車体424Aに組み付ける際、弾性変形部427aを構成する複数の突状片における応力集中部427kの各々が同時に屈曲する。この際、基部427Bが、弾性変形部427aをなす複数の突状片全体の変形に伴って、下軸部424bの係止部424kに係止された状態で内径が縮小する。これにより、中間部材427を、複雑な治具を用いることなく、歯車体424Aに対して簡単に組み付けることが可能となり、組付性が顕著に向上するとともに、強固な嵌合が実現できる。
さらに、二番車424によれば、上記の二番車324の場合と同様、歯車体424Aにおける、平面視で放射状に形成された非貫通の凹状領域からなる開口部424eが、中間部材427と係合する鍔部として機能し、且つ、この鍔部に軸方向で付勢力を付与する状態が維持される。これにより、歯車体424Aと中間部材427とが確実に係合された状態となるので、歯車体424Aが軸部から脱落するのを防止できる。
以上、添付図面を参照しながら本発明の好適な実施形態について説明したが、本発明は、上記実施形態に限定されないことは言うまでもない。上述した実施形態において示した各構成部材の諸形状や組み合わせ等は一例であって、本発明の趣旨から逸脱しない範囲において設計要求等に基づき種々変更可能である。例えば、上記の弾性変形部は、中間部材と別部材として構成してもよいし、また、歯車体の開口部に弾性変形部を設け、中間部材に凸部を設けた構成を採用することも可能である。
1…機械式時計、124,224,324,424…二番車(時計用歯車)、124A,224A,324A,424A…歯車体(歯車)、124a,224a,324a,424a…上軸部(軸部)、124b,224b,324b,424b…下軸部(軸部)、124e,324e,424e…開口部、124f,324f,424f…凹部(位置決め部)、124g,324g,424g…内面、224e…凹状領域(鍔部)、126…三番車(時計用歯車)、127,227,327,427,527…中間部材、127a…弾性変形部、327a,427a…弾性変形部(複数の突状片)、127b…凸部(位置決め部)、127c,227c…軸打ち込み孔、327b,427b…先端、327k,427k…応力集中部、327B…固定部(筒状の固定部)、327f…一端(固定部)、128…四番車(時計用歯車)、10…てんぷ、142…アンクル、100…時計用ムーブメント、A…接着剤、T…当接部。

Claims (18)

  1. 軸部と、
    前記軸部に固定される中間部材と、
    前記中間部材が挿入される開口部を有し、該中間部材を介して前記軸部に取り付けられる歯車と、を備え、
    前記中間部材には、前記開口部の内面に当接されており、径方向外側に向けて付勢力を付与する1箇所以上の弾性変形部が形成されていることを特徴とする時計用歯車。
  2. 前記中間部材と前記歯車との相対位置を決める位置決め部が、前記中間部材及び前記歯車のそれぞれに設けられていることを特徴とする請求項1に記載に時計用歯車。
  3. 前記位置決め部は、前記中間部材の外周面に設けられる凸部と、前記歯車の開口部内面に設けられ、前記凸部と嵌り合う複数の凹部とからなることを特徴とする請求項2に記載の時計用歯車。
  4. 前記中間部材が平面視で多角形に形成されており、該多角形の頂部が、前記凸部として機能することを特徴とする請求項3に記載の時計用歯車。
  5. 前記中間部材に設けられる凸部と、前記歯車の開口部内面に設けられる凹部とが、少なくとも1箇所で、回転方向で当接していることを特徴とする請求項3又は請求項4に記載の時計用歯車。
  6. 前記歯車には、前記開口部の少なくとも一部に、径方向内側に向かって突出する鍔部が設けられ、
    前記軸部には、前記中間部材が固定される箇所を避けた位置に、段差により拡径された拡径部が設けられ、
    前記中間部材と前記拡径部とにより、前記鍔部を挟持することを特徴とする請求項1〜請求項5の何れか一項に記載の時計用歯車。
  7. 前記中間部材は、前記弾性変形部が片持ち梁で形成されていることを特徴とする請求項1〜請求項6の何れか一項に記載の時計用歯車。
  8. 前記中間部材は、前記弾性変形部が、前記開口部の内面に対して前記軸部の軸方向で付勢力を付与するとともに、径方向外側に向けて付勢力を付与するように弾性変形する応力集中部を備えることを特徴とする請求項1〜請求項6の何れか一項に記載の時計用歯車。
  9. 前記中間部材は、前記軸部に固定される筒状の固定部を備え、
    前記弾性変形部は、前記固定部の一端側から前記開口部側に向けて延出するとともに、径方向外側に向けて放射状に形成された複数の突状片からなり、
    前記突状片は、該突状片の少なくとも一部に設けられた前記応力集中部が前記軸部の軸方向の力で弾性変形することにより、前記開口部の内面に対して軸方向で付勢力を付与するとともに、前記突状片の先端が前記開口部の内面に当接することで、径方向外側に向けて付勢力を付与することを特徴とする請求項8に記載の時計用歯車。
  10. 前記中間部材は、前記軸部に固定されるとともに、弾性変形によって内径が変化可能とされた基部を備え、
    前記弾性変形部は、前記基部から前記開口部側に向けて延出するとともに、径方向外側に向けて放射状に形成された複数の突状片からなり、
    前記突状片は、該突状片の少なくとも一部に設けられた前記応力集中部が前記軸部の軸方向の力で弾性変形することにより、前記開口部の内面に対して軸方向で付勢力を付与するとともに、前記突状片の先端が前記開口部の内面に当接することで、径方向外側に向けて付勢力を付与し、
    さらに、前記応力集中部の弾性変形に伴って前記基部の内径が縮小することで、該基部が前記軸部に固定されることを特徴とする請求項8に記載の時計用歯車。
  11. 前記中間部材は、前記応力集中部が薄肉に形成されていることを特徴とする請求項8〜請求項10の何れか一項に記載の時計用歯車。
  12. 前記中間部材は、前記弾性変形部が、さらに周方向に向けて付勢力を付与するように、前記開口部の内面に当接していることを特徴とする請求項1〜請求項11の何れか一項に記載の時計用歯車。
  13. 前記中間部材が金属材料からなり、前記歯車が脆性材料からなることを特徴とする請求項1〜請求項12の何れか一項に記載の時計用歯車。
  14. 請求項1〜請求項13の何れか一項に記載の弾性変形部を有する中間部材が軸部に固定され、請求項1〜請求項10の何れか一項に記載の構造を有する開口部を備えたアンクル本体の該開口部に前記中間部材が挿入されることで、前記アンクル本体が前記軸部に固定された構造を備えることを特徴とするアンクル。
  15. 請求項1〜請求項13の何れか一項に記載の弾性変形部を有する中間部材が軸部に固定され、請求項1〜請求項13の何れか一項に記載の構造を有する開口部を備えたてん輪、ひげ玉の何れか一方、又は両方の前記開口部に前記中間部材が挿入されることで、前記てん輪又は前記ひげ玉が前記軸部に固定された構造を備えることを特徴とするてんぷ。
  16. 請求項1〜請求項13の何れか一項に記載の時計用歯車、請求項14に記載のアンクル、及び、請求項15に記載のてんぷの少なくとも何れかを備えることを特徴とする時計用ムーブメント。
  17. 請求項16に記載の時計用ムーブメントを備えることを特徴とする機械式時計。
  18. 軸部と、
    前記軸部が圧入される軸打ち込み孔が形成された中間部材と、
    前記中間部材が挿入される開口部を有し、該中間部材を介して前記軸部に取り付けられる歯車と、を備えた時計用歯車の製造方法であって、
    前記中間部材の前記軸打ち込み孔に前記軸部を圧入する圧入工程と、
    前記中間部材を、前記歯車の前記開口部に挿入することで、前記中間部材と前記歯車とを組み付ける挿入工程と、
    前記中間部材と前記歯車の前記開口部との隙間に接着剤を塗布する接着工程と、を備えることを特徴とする時計用歯車の製造方法。
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