JP2016061424A - 等速ジョイント - Google Patents

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Abstract

【課題】小型な等速ジョイントであっても、インナ部材の保持部と、該保持部に装着されるローラ組立体との間に十分なクリアランスを確保し、インナ部材が容易に傾斜し得るようにする。【解決手段】等速ジョイント10のインナ部材14は、ローラ組立体30を保持するトラニオン28(保持部)を有する。トラニオン28を、円環部24側から基端部28a、中間部28b、先端部28cに3等分に仮想的に分割するとき、ローラ組立体30を構成する内側ローラ48の内壁は、基端部28aの側壁のみに接触する。なお、内側ローラ48の内径は、例えば、基端部28aの側壁に接触する接触点で最小となっている。すなわち、内側ローラ48の内径は、接触点から円環部24に臨む側に向かって漸次拡径し、且つ接触点から先端部28cに臨む側に向かって漸次拡径している。【選択図】図7

Description

本発明は、第1伝達軸と第2伝達軸の間に介在し、前記第1伝達軸から前記第2伝達軸へ回転駆動力を伝達する等速ジョイントに関する。
自動車においては、内燃機関やモータ等で発生した回転駆動力が、ドライブシャフト等の駆動力伝達軸を介してタイヤに伝達される。タイヤが回転することにより、自動車が走行する。
ここで、駆動力伝達軸同士の間には、等速ジョイントが介在する。すなわち、等速ジョイントは、駆動力伝達軸同士を回転可能に連結する。
このような役割をなす等速ジョイントの1種として、トリポート型等速ジョイントが知られている。トリポート型等速ジョイントは、有底カップ部を有するアウタ部材と、駆動力伝達軸の先端に嵌合されたインナ部材とを有し、このインナ部材の保持部に保持されたローラが、前記有底カップ部の内壁に形成された案内溝内で回転しながら摺動する。また、駆動力伝達軸が所定の作動角で傾斜したときには、アウタ部材内でインナ部材が傾斜することに追従し、案内溝内のローラに対して保持部が相対的に傾斜する。
保持部の傾斜に追従してローラが傾斜すると、案内溝の壁面とローラとの間で滑りが生じ、その結果、スライド抵抗が増加することになる。これを回避するべく、保持部が傾斜した場合であっても、ローラの案内溝に対する姿勢を保つ構成が提案されている。例えば、特許文献1には、ローラの内壁と、保持部の側壁とを一部で接触させる一方、一部で離間させてクリアランスを形成した等速ジョイントが開示されている。ローラ(特許文献1における「リング」)の内壁と、保持部の側壁の接触箇所は、常にリングの幅方向中央に設定される。この接触箇所を中心とし、保持部が傾斜可能となっている。
特許第3984816号公報
近時、自動車部品には小型軽量化が求められている。これにより自動車を駆動させるためのエネルギが低減するので、燃料等の消費量を低減することができるからである。
この観点から、等速ジョイントを小型化・軽量化することが想起される。しかしながら、特許文献1に記載された構成を小型化すると、保持部とローラとの間のクリアランスも小さくなる。このため、保持部が傾斜することが困難となると予測される。
本発明は上記した問題を解決するためになされたもので、保持部とローラとの間に十分なクリアランスが形成され、このために保持部が傾斜することが容易な等速ジョイントを提供することを目的とする。
前記の目的を達成するために、本発明は、第1伝達軸と第2伝達軸の間に介在し、前記第1伝達軸から前記第2伝達軸へ回転駆動力を伝達する等速ジョイントにおいて、
互いに所定間隔で離間し且つ軸線方向に沿って延在する複数個の案内溝が側壁に形成され、前記第1伝達軸に連結されるアウタ部材と、
前記案内溝に指向して延在する保持部が円環部に突出形成され、且つ前記円環部に形成された挿通孔に前記第2伝達軸が挿通されて前記アウタ部材の内部に挿入されるインナ部材と、
前記保持部に装着されて前記案内溝内で回転するローラ組立体と、
を具備し、
前記ローラ組立体は、内側ローラと、転動部材を介して内側ローラの外方に装着された外側ローラとを有し、
前記保持部を、前記円環部に近接する方から離間する方に向かって基端部、中間部、先端部の3等分に分割したとき、前記内側ローラの内壁は、前記基端部の側壁にのみ接触することを特徴とする。
すなわち、本発明に係る等速ジョイントでは、内側ローラの内壁が、保持部の円環部に近接する側の側壁に接触する。この接触点よりも先端側(円環部から離間する側)では、内側ローラの内壁が保持部の側壁に接触することはない。このため、保持部の側壁と、内側ローラの内壁との間に比較的大きなクリアランスが形成される。
従って、等速ジョイントを小型化したときにも両者の間に十分なクリアランスが確保される。このため、小型な等速ジョイントにおいても、第2伝達軸が所定の作動角となるに伴ってインナ部材が傾斜した際、保持部が内側ローラの内方で容易に傾斜することができる。
また、内側ローラの内壁を基端部の側壁にのみ接触させるべく、該内側ローラの内径は、基端部の側壁に接触する接触部位で最小となるように設定されている。すなわち、内側ローラの肉厚は基端部側で大であり、先端部側で小である。このため、内側ローラの重心が円環部側に偏倚し、いわゆる低重心となる。これにより、ローラ組立体の円周方向の振れが抑制される。その結果として摩擦抵抗が小さくなるので、スラスト抵抗の低減を図ることができる。
なお、内側ローラの内壁は、例えば、基端部の側壁の中腹に接触する。この場合、内側ローラを十分に低重心とすることができる。
内側ローラの内径は、典型的には、基端部の側壁との接触部位から先端部に臨む側に向かって漸次拡径している。この場合、内側ローラの内径は、基端部の側壁との接触部位から円環部に臨む側に向かっても漸次拡径していることが好ましい。すなわち、内側ローラの内壁は、接触部位が膨出した円弧形状をなすことが好適である。
この場合、内側ローラの内壁は、保持部の側壁に対して点接触する。従って、接触面積が小さい。このために保持部が一層容易に傾斜し得るようになる。
本発明によれば、等速ジョイントを構成するインナ部材の保持部を、円環部に近接する側から基端部、中間部及び先端部の3等分に仮想的に分割したとき、基端部の側壁のみに、保持部に装着されるローラ組立体の内側ローラの内壁を接触させるようにしている。すなわち、内側ローラの内壁は、中間部及び先端部の側壁には接触しない。このため、中間部及び先端部の側壁と、内側ローラの内壁との間に大きなクリアランスが形成される。
従って、等速ジョイントを小型化したときにも、中間部及び先端部の側壁と、内側ローラの内壁との間に十分なクリアランスが確保される。このため、保持部が内側ローラの内方で傾斜することが容易であり、結局、インナ部材が、伝達軸の作動角に追従して容易に傾斜することができる。
しかも、上記の接触を行わせるため、内側ローラの内径は、基端部の側壁に接触する接触部位で最小となるように設定される。従って、内側ローラの肉厚は基端部側で大、先端部側で小となる。このため、内側ローラの重心が基端部側に偏倚するので、ローラ組立体の円周方向の振れが抑制される。その結果として摩擦抵抗が小さくなるので、スラスト抵抗の低減を図ることができる。
本発明の実施の形態に係る等速ジョイントの軸線と直交する方向の縦断面図である。 前記等速ジョイントの軸線方向に沿う要部側面断面図である。 ローラ組立体が装着されたトラニオンの平面図である。 ローラ組立体を分解状態としてトラニオンとともに示した分解斜視図である。 図3中のV−V線矢視断面図である。 図3中のVI−VI線矢視断面図である。 図3中のVII−VII線矢視断面図である。 前記等速ジョイントを構成するアウタ部材に形成された有底穴に対する伝達軸の位相を説明するための模式図である。 図9A〜図9Cは、位相0°、位相90°及び位相180°におけるインナ部材の傾斜姿勢を示す要部側面断面図である。 位相90°から位相180°に至るまでのインナ部材の傾斜姿勢の変化を示すフロー図である。
以下、本発明に係る等速ジョイントにつき好適な実施の形態を挙げ、添付の図面を参照して詳細に説明する。
図1は、本実施の形態に係る等速ジョイント10の軸線と直交する方向の縦断面図であり、図2は、軸線方向に沿う要部側面断面図である。なお、図1中の矢印Xはアウタ部材12の幅方向を示し、図2中の矢印Yは等速ジョイント10の長手方向を示す。X方向とY方向が互いに直交することは勿論である。
等速ジョイント10は、アウタ部材12とインナ部材14を具備する。この中のアウタ部材12は、有底カップ状部16と、該有底カップ状部16の底部外面に突出形成された図示しない軸部とを有する。この中の軸部に、図示しない第1伝達軸(例えば、ミッションの回転軸)が連結される。一方、有底カップ状部16には、図2中のY方向、換言すれば、長手方向に沿って延在する有底穴18が形成される。有底穴18は、3本の案内溝20(図1参照)を含む。
前記インナ部材14は、図2に示される第2伝達軸22(例えば、ドライブシャフト)の先端に外嵌され、この状態で、前記有底穴18に挿入されている。すなわち、インナ部材14の円環部24には、挿通孔としての圧入孔26が形成され、この圧入孔26に第2伝達軸22が圧入される。圧入孔26の内壁、及び第2伝達軸22の側壁には歯部(いずれも図示せず)がそれぞれ形成され、これら歯部同士が噛合される。
インナ部材14は、前記円環部24と、該円環部24に連なり、3本の案内溝20の各々に向かって突出した保持部としての3本のトラニオン28を有する(図1参照)。各トラニオン28には、ローラ組立体30が回転自在に装着される。
図3は、ローラ組立体30が装着されたトラニオン28の平面図であり、図4は、ローラ組立体30を分解状態としてトラニオン28とともに示した分解斜視図である。なお、図3及び図4中のX方向、矢印Y方向は、図1及び図2中のX方向、Y方向に対応する。
トラニオン28の形状につき詳述すると、トラニオン28は、第1凸部32、第1凹部34、第2凸部36、第2凹部38、第3凸部40、第3凹部42、第4凸部44及び第4凹部46が連なることで形成される。すなわち、この場合、凸部と凹部が交互に配置されており、従って、トラニオン28の側壁は、径方向に沿って起伏している。この起伏により、該トラニオン28は、平面視で略十字形状をなす(図3参照)。
トラニオン28は、第1凸部32、第2凸部36、第3凸部40及び第4凸部44の湾曲した側面のみが、ローラ組立体30を構成する内側ローラ48の内壁に当接する。一方、第1凹部34、第2凹部38、第3凹部42及び第4凹部46は、内側ローラ48の内壁から離間する。すなわち、第1凸部32、第2凸部36、第3凸部40及び第4凸部44は内側ローラ48の内壁に当接する接触部位であり、第1凹部34、第2凹部38、第3凹部42及び第4凹部46は内側ローラ48の内壁から離間する(内壁に当接しない)非接触部位である。
図3に示すように、第1凸部32、第2凸部36、第3凸部40及び第4凸部44には、それぞれ、仮想接線L1、L2、L3、L4を引くことができる。第1凸部32の仮想接線L1、及び第3凸部40の仮想接線L3は、Y方向に平行となり、一方、第2凸部36の仮想接線L2、及び第4凸部44の仮想接線L4は、X方向に平行となる。X方向がY方向に直交することから、仮想接線L2、L4はY方向に直交する。
このことから諒解されるように、第1凸部32及び第3凸部40は、各仮想接線L1、L3が案内溝20の長手方向と平行となる平行部位である。一方、第2凸部36及び第4凸部44は、各仮想接線L2、L4が案内溝20の長手方向と直交する直交部位である。結局、トラニオン28においては、平行部位である第1凸部32及び第3凸部40と、直交部位である第2凸部36及び第4凸部44とが内側ローラ48の内壁に当接する。
図5〜図7は、それぞれ、図3中のV−V線矢視断面図、VI−VI線矢視断面図、VII−VII線矢視断面図である。なお、図3に示すように、全ての線はトラニオン28の上端面の中心点Oを通っている。また、図5からも、非接触部位である第1凹部34及び第3凹部42が内側ローラ48の内壁に対して離間していることが諒解される。
図7に示すように、トラニオン28は、円環部24に近接する側から離間する側に向かって、換言すれば、延在方向に沿って、仮想的に3分割することが可能である。すなわち、図7中の高さ方向寸法M1、M2、M3は互いに等しい。以下、3分割したトラニオン28の各部位を、円環部24に近接する側から、基端部、中間部、先端部と指称し、各々の参照符号を28a、28b、28cとする。
図6に示すように、第1凸部32及び第3凸部40は、基端部28aから先端部28cに至るまで略等径である。このため、中心点O及び第3凸部40を通るVI−VI線矢視断面では、トラニオン28の側壁は直線形状となる。
これに対し、第2凸部36及び第4凸部44は、図7に示すように、基端部28aの高さ方向(延在方向)中腹部で最大径となる。この最大径部から基端部28aの下端にかけては曲率半径が大きな円弧状に緩やかに縮径し、また、最大径部から先端部28cにかけては、曲率半径が小さな円弧状となるように縮径している。
ローラ組立体30は、前記内側ローラ48と、複数本のニードルベアリング50を介して該内側ローラ48に外嵌される円筒状の外側ローラ52とを有する。この中の内側ローラ48の内径は、図4〜図7に示すように等径ではなく、内壁の断面が円弧状となるように変化している。具体的には、内径は、基端部28a側で小さく、且つ先端部28c側で大きくなるように設定されている。従って、内側ローラ48の内壁は、図7に示すように、円環部24に近接するにつれて直径方向内方に膨出しており、このため、該内壁は、第1凸部32、第2凸部36、第3凸部40及び第4凸部44の各基端部28aの側壁にのみ接触する。すなわち、内側ローラ48の内壁は、中間部28b及び先端部28cには接触していない。
本実施の形態において、内側ローラ48の内壁は、第1凸部32、第2凸部36、第3凸部40及び第4凸部44の各基端部28aの高さ方向(延在方向)中腹に接触する。すなわち、図7に示すように、基端部28aと内壁との接触部位を境として基端部28aをM1aとM1bに分割したとき、M1aとM1bが等しくなる(M1=2M1a=2M1bが成立する)。
内側ローラ48の内径は、基端部28aとの接触部位で最小である。すなわち、内側ローラ48の内径は、接触部位から円環部24に臨む側に向かって漸次拡径しており、且つ先端部28cに臨む側に向かって漸次拡径している。
なお、内側ローラ48の内径は、トラニオン28の外径に比して若干大きい。このため、実際には、内側ローラ48の内壁とトラニオン28の側壁との接触箇所は、第1凸部32と第2凸部36の2箇所、又は、第3凸部40と第4凸部44の2箇所のいずれかとなる。
外側ローラ52の内壁には、環状溝54が形成される。この環状溝54にサークリップ56が嵌合されることにより、保持リング58が外側ローラ52内で位置決め固定される。前記複数本のニードルベアリング50は、この保持リング58と、外側ローラ52に形成されたフランジ部60とによって、外側ローラ52内に転動自在に保持されている。
本実施の形態に係る等速ジョイント10は、基本的には以上のように構成されるものであり、次にその作用効果について説明する。
第1伝達軸が回転付勢されると、その回転駆動力は、アウタ部材12の案内溝20に係合したトラニオン28を介してインナ部材14に伝達される。回転駆動力は、さらに、インナ部材14が外嵌された第2伝達軸22に伝達され、結局、該第2伝達軸22が第1伝達軸と同一方向に回転する。
第2伝達軸22が所定の作動角で傾斜すると、ローラ組立体30が案内溝20に拘束されているので、図2に示すように、インナ部材14のみ、第2伝達軸22の傾斜に対応した傾斜姿勢となる。勿論、これに伴い、トラニオン28も内側ローラ48の内部で傾斜する。
すなわち、第2伝達軸22が回転しながら所定の作動角で傾斜したとき、インナ部材14も、傾斜姿勢で回転する。傾斜した第2伝達軸22が、図8に示すように反時計回りに回転するとき、最下方(位相0°)、最右方(位相90°)、最上方(位相180°)に到達すると、インナ部材14は、図9A〜図9Cに示す姿勢となる。
図10に、位相90°から位相180°に至るまでのインナ部材14の姿勢の変化を示す。この図10から諒解されるように、インナ部材14の中心(圧入孔26の中心)は、回転に伴って上下に移動する。すなわち、インナ部材14は偏芯運動を行う。この偏芯運動のため、トラニオン28は、内側ローラ48の内壁に対して接近・離間を繰り返す(図9A〜図9C参照)。
ここで、本実施の形態における等速ジョイント10では、内側ローラ48の内壁が、第1凸部32と第2凸部36の各基端部28aの側壁、又は、第3凸部40と第4凸部44の各基端部28aの側壁にのみ接触する。トラニオン28は、この接触点を支点として傾斜する。上記したように内側ローラ48の内径は接触点で最小であるので、トラニオン28が傾斜する際、その中間部28b及び先端部28cが内側ローラ48の内壁に干渉することはない。
従って、この場合、等速ジョイント10がコンパクト化された小形状のものであっても、トラニオン28の中間部28b及び先端部28cと、内側ローラ48の内壁との間に十分なクリアランスが形成される。このため、トラニオン28が内側ローラ48の内方で傾斜することが妨げられることが抑制される。
以上のように、内側ローラ48の内壁の接触箇所を、トラニオン28の基端部28aの側壁のみとしたことにより、トラニオン28の傾斜角度が大きくなったときにも、該トラニオン28の中間部28b及び先端部28cと、内側ローラ48の内壁との間に大きなクリアランスを形成することができる。従って、等速ジョイント10を小型化した場合においても、両者の間に十分なクリアランスが確保される。このため、トラニオン28が内側ローラ48の内方で容易に傾斜することができる。
しかも、内側ローラ48の内径は、中間部28bよりも下方の基端部28aで最小である。このために内側ローラ48が低重心となることから、ローラ組立体30の円周方向の振れが抑制される。その結果として摩擦抵抗が低減するとともに、スラスト抵抗が低減する。
加えて、本実施の形態に係る等速ジョイント10では、内側ローラ48とトラニオン28との接触点が、第1凸部32と第2凸部36の2箇所、又は、第3凸部40と第4凸部44の2箇所である。このため、内側ローラ48とトラニオン28に、そのベクトルがトルク伝達方向及び移動方向に向かう力が作用する。従って、合成ベクトルが得られる。
その結果、ローラ組立体30とトラニオン28との間にグリップ力が作用する。すなわち、ローラ組立体30とトラニオン28との間に滑りが発生すること、換言すれば、滑り抵抗が生じることが回避される。このことも、スライド抵抗及びスラスト抵抗の低減に寄与する。
接触箇所が、第1凸部32及び第2凸部36から第3凸部40及び第4凸部44に変化したときも上記と同様であることは勿論である。そして、このように接触箇所が移動することから、トラニオン28や内側ローラ48が局所的に摩耗することが回避される。
本発明は、上記した実施の形態に特に限定されるものではなく、本発明の要旨を逸脱しない範囲で種々の変更が可能である。
例えば、トラニオン28に代え、略等径な円柱体形状のトラニオンや、略球形状のトラニオンを設けるようにしてもよい。
10…等速ジョイント 12…アウタ部材
14…インナ部材 16…有底カップ状部
20…案内溝 22…第2伝達軸
24…円環部 28…トラニオン
28a…基端部 28b…中間部
28c…先端部 30…ローラ組立体
32、36、40、44…凸部 34、38、42、46…凹部
48…内側ローラ 50…ニードルベアリング
52…外側ローラ

Claims (4)

  1. 第1伝達軸と第2伝達軸の間に介在し、前記第1伝達軸から前記第2伝達軸へ回転駆動力を伝達する等速ジョイントにおいて、
    互いに所定間隔で離間し且つ軸線方向に沿って延在する複数個の案内溝が側壁に形成され、前記第1伝達軸に連結されるアウタ部材と、
    前記案内溝に指向して延在する保持部が円環部に突出形成され、且つ前記円環部に形成された挿通孔に前記第2伝達軸が挿通されて前記アウタ部材の内部に挿入されるインナ部材と、
    前記保持部に装着されて前記案内溝内で回転するローラ組立体と、
    を具備し、
    前記ローラ組立体は、内側ローラと、転動部材を介して内側ローラの外方に装着された外側ローラとを有し、
    前記保持部を、前記円環部に近接する方から離間する方に向かって基端部、中間部、先端部の3等分に分割したとき、前記内側ローラの内壁は、前記基端部の側壁にのみ接触することを特徴とする等速ジョイント。
  2. 請求項1記載の等速ジョイントにおいて、前記内側ローラの内壁が、前記基端部の側壁の中腹に接触していることを特徴とする等速ジョイント。
  3. 請求項1又は2記載の等速ジョイントにおいて、前記内側ローラの内径が、前記基端部の側壁との接触部位から前記先端部に臨む側に向かって漸次拡径していることを特徴とする等速ジョイント。
  4. 請求項3記載の等速ジョイントにおいて、前記内側ローラの内径が、前記基端部の側壁との接触部位から前記円環部に臨む側に向かって漸次拡径していることを特徴とする等速ジョイント。
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