JP2007303579A - 等速ジョイント - Google Patents

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Abstract

【課題】トラニオン及び内側ローラの球面同士の接触面の稜線接触部におけるエッジロードの発生を回避し又は緩和することにある。
【解決手段】案内溝18a〜18cに向かって膨出し、周回する球面部30を有する複数のトラニオン26a〜26cと、内周面に相互に対向する一対の断面円弧状の切欠部48a、48bが形成されると共に、前記球面部30に対応する内球面38が形成された内側ローラ36と、ニードルベアリング40を介して前記内側ローラ36に外嵌された外側ローラ42とを備え、前記トラニオン26a〜26cの球面部30は、前記内側ローラ36の内球面38と比較して、トラニオン軸方向の曲率(1/r2)が大きい円環形状に設定される。
【選択図】図5

Description

本発明は、例えば、自動車の駆動力伝達部において、一方の伝達軸と他方の伝達軸とを連結させる等速ジョイントに関する。
従来より、自動車の駆動力伝達部では、一方の伝達軸と他方の伝達軸とを連結し回転力を各車軸へと伝達する等速ジョイントが用いられている。
この種の等速ジョイントに関し、本出願人は、一方の伝達軸が傾動してトラニオンが案内溝に沿って変位する際に発生するスライド抵抗を低減させることにより誘起スラスト性能を向上させ、しかも耐久性を向上させることが可能な等速ジョイントを提案している(特許文献1、2参照)。
例えば、特許文献1、2には、それぞれ、周方向に沿って球面部が設けられたトラニオンと、内周面に前記球面部に対応して面接触する球面状の凹部(内球面)が形成された内側ローラとを有し、前記トラニオンに対して内側ローラを組み付けるために、前記内側ローラの内周面に断面円弧状の相互に対向する一対の切欠部が形成された等速ジョイントを提案している。
特開2000−170784号公報 特開2000−192984号公報
ところで、前記等速ジョイントでは、トラニオンに対して内側ローラを組み付けるために、内側ローラの内球面が前記一対の切欠部が形成されることにより部分球面となっている。このため、回転駆動力が伝達される高負荷時において、トラニオンの球面部と、内側ローラの内球面における球面と非球面との境界部分(稜線部)とが接触してエッジロードが発生する可能性がある。
本発明は、前記の点に鑑みてなされたものであり、トラニオン及び内側ローラの球面同士の接触面の稜線接触部におけるエッジロードの発生を回避し又は緩和することにより、耐久性を向上させると共に、スライド抵抗を低減させることが可能な等速ジョイントを提供することを目的とする。
前記の目的を達成するために、本発明は、所定間隔離間し軸線方向に沿って延在する複数の案内溝が内周面に設けられ一方の伝達軸に連結される筒状のアウタ部材と、前記アウタ部材の開口する内空部内に挿入されて他方の伝達軸に連結されるインナ部材とを有する等速ジョイントにおいて、
前記案内溝に向かって膨出し、周回する球面部を有する複数のトラニオンと、
内周面に相互に対向する一対の断面円弧状の切欠部が形成されると共に、前記球面部に対応する内球面が形成された内側ローラと、
転動体を介して前記内側ローラに外嵌され、前記トラニオンの軸線方向に沿って前記内側ローラと相対的に変位自在に設けられた外側ローラと、
を備え、
前記トラニオンの球面部は、前記内側ローラの内球面と比較して、トラニオン軸方向の曲率が大きい円環形状からなることを特徴とする。
この場合、前記トラニオンの球面部と前記内側ローラの内球面との接触部分であるヘルツの接触楕円の短軸の長さが、該トラニオンの球面部におけるトルク伝達面幅よりも小さく設定されるとよい。また、前記トラニオンの球面部におけるトルク非伝達面が面取り形成されるとよい。
また、本発明は、所定間隔離間し軸線方向に沿って延在する複数の案内溝が内周面に設けられ一方の伝達軸に連結される筒状のアウタ部材と、前記アウタ部材の開口する内空部内に挿入されて他方の伝達軸に連結されるインナ部材とを有する等速ジョイントにおいて、
前記案内溝に向かって膨出し、周回する球面部を有する複数のトラニオンと、
内周面に相互に対向する一対の断面円弧状の切欠部が形成されると共に、前記球面部に対応する内球面が形成された内側ローラと、
転動体を介して前記内側ローラに外嵌され、前記トラニオンの軸線方向に沿って前記内側ローラと相対的に変位自在に設けられた外側ローラと、
を備え、
前記内側ローラの内球面は、前記トラニオンの球面部と比較して、ローラ軸方向の曲率が小さい円環形状からなることを特徴とする。
さらに、本発明は、所定間隔離間し軸線方向に沿って延在する複数の案内溝が内周面に設けられ一方の伝達軸に連結される筒状のアウタ部材と、前記アウタ部材の開口する内空部内に挿入されて他方の伝達軸に連結されるインナ部材とを有する等速ジョイントにおいて、
前記案内溝に向かって膨出し、周回する球面部を有する複数のトラニオンと、
内周面に相互に対向する一対の断面円弧状の切欠部が形成されると共に、前記球面部に対応する内球面が形成された内側ローラと、
転動体を介して前記内側ローラに外嵌され、前記トラニオンの軸線方向に沿って前記内側ローラと相対的に変位自在に設けられた外側ローラと、
を備え、
前記トラニオンの球面部は、前記内側ローラの内球面と比較して、トラニオン軸方向の曲率が大きい円環形状からなり、且つ、前記内側ローラの内球面は、前記トラニオンの球面部と比較して、ローラ軸方向の曲率が小さい円環形状からなることを特徴とする。
本発明によれば、トラニオンの球面部を、トラニオン軸方向の曲率が大きい円環形状に設定することにより、内側ローラの内球面とトラニオンの球面部との接触部分が楕円形状(ヘルツの接触楕円)となる。この場合、内側ローラの内球面とトラニオンの球面部との接触部分は、内側ローラの円周方向に長く(長軸)、内側ローラの軸方向に短い(短軸)形状からなる楕円形状となるため、トラニオン側の稜線接触部との接触を回避してエッジロードを抑制することができる。
この結果、本発明では、稜線接触部における接触面圧が抑制されてエッジロードの発生が回避又は緩和されることにより、耐久性が向上し、スライド抵抗を低減することができる。
トラニオン及び内側ローラの球面同士の接触面の稜線接触部におけるエッジロードの発生を回避し又は緩和することにより、耐久性を向上させると共に、スライド抵抗を低減させることができる。
本発明に係る等速ジョイントについて好適な実施の形態を挙げ、添付の図面を参照しながら以下詳細に説明する。
図1において参照符号10は、本発明の実施の形態に係る等速ジョイントを示し、この等速ジョイント10は、一方の伝達軸である図示しない第1軸の一端部に一体的に連結されて開口部を有する筒状のアウタカップ(アウタ部材)12と、他方の伝達軸である第2軸14の一端部に固着されてアウタカップ12の孔部内に収納されるインナ部材16とから基本的に構成される。
前記アウタカップ12の内壁面には、図1に示されるように、軸線方向に沿って延在し、軸心の回りにそれぞれ120度の間隔をおいて3本の案内溝18a〜18cが形成される(但し、案内溝18b、18cは図示するのを省略している)。前記案内溝18a〜18cは、断面が緩やかな曲線状に形成された天井部20と、前記天井部20の両側に相互に対向し断面円弧状に形成された摺動部22a、22bとから構成される。
第2軸14にはリング状のスパイダボス24が外嵌され、前記スパイダボス24の外周面には、それぞれ案内溝18a〜18cに向かって膨出し軸心の回りに120度の間隔をおいて3本のトラニオン26a〜26cが一体的に形成される(但し、トラニオン26b、26cは、図示するのを省略している)。
各トラニオン26a(26b、26c)は、リング状のスパイダボス24から半径外方向に向かって膨出する首部28と、前記首部28と一体的に形成され周方向に沿った円環状の部分球面からなる球面部30が形成された頭部32とから構成される。
前記頭部32の上面には、アウタカップ12の軸線方向から見ると所定の曲率からなる円弧状に形成され(図1参照)、且つアウタカップ12の軸線と直交する方向から見ると直線状に形成された第1曲面34aが設けられている(図2参照)。また、前記頭部32の下面には、前記第1曲面34aと同様な第2曲面34bが首部28と連続するように形成されている。さらに、前記頭部32には、前記第1曲面34aと前記第2曲面34bとの間の外周面に周方向に沿って形成された球面部30を有する(図3参照)。
トラニオン26a(26b、26c)の外周部には、リング体からなる内側ローラ36が外嵌される。前記内側ローラ36の内壁には、前記トラニオン26a(26b、26c)の球面部30に略対応する球面状の凹部からなる内球面38が形成される。前記内側ローラ36の外周面には、複数のニードルベアリング40を介して前記内側ローラ36よりも大なる直径を有するリング体によって構成された外側ローラ42が外嵌される。
なお、前記複数のニードルベアリング40は、転動体として機能するものであり、外側ローラ42の内周面に形成された環状の凹部内に転動自在に装着されて脱落しないように組み込まれている。
さらに、前記内側ローラ36には、図6〜図9に示されるように、球面部30を有するトラニオン26a(26b、26c)と内側ローラ36の内球面38とを容易に組み付けるために、その上面部44と円形状の開口部46の内壁面との境界部分に相互に対向する一対の断面円弧状の切欠部48a、48bが形成されている。
この場合、図4及び図5に示されるように、トラニオン26a(26b、26c)の球面部30は、トラニオン軸方向における内側ローラ36の内球面38の曲率(1/r1)と同一ではなく、内側ローラ36の内球面38と比較して、トラニオン軸方向の曲率(1/r2)のみが大きい円環形状に設定されている。なお、トラニオン26a(26b、26c)の球面部30における周方向の曲率は、内側ローラ36の内球面38の曲率(1/r1)と同一に設定されている。この場合、r1は内側ローラ36の内球面38の曲率半径、r2はトラニオン軸方向の曲率半径をそれぞれ示している。
従って、トラニオン軸方向に沿って内側ローラ36の内球面38とトラニオン26a(26b、26c)の球面部30の中間部位のみが接触すると共に、前記中間部位からトラニオン軸方向の上下部分においてトラニオン26a(26b、26c)の球面部30の外表面が内側ローラ36の内球面38から離間して微小なクリアランス50が形成されている。
この結果、図4に示されるように、後述するヘルツの接触楕円(トラニオン26a、26b、26cの球面部30における曲面が無限のとき)52内には、ローラ側の稜線接触部54(太い実線参照)のみが含まれ、トラニオン側の稜線接触部56が前記ヘルツの接触楕円52の範囲外となる。
なお、前記ローラ側の稜線接触部54とは、トラニオン26a(26b、26c)の球面部30との接触する、内側ローラ36の内壁に形成された内球面38(球面)と切欠部48a、48b(非球面)との境界部位をいい、一方、トラニオン側の稜線接触部56とは、内側ローラ36の内球面38と接触する、トラニオン26a(26b、26c)に形成された球面部30(球面)と頭部32の上面(非球面)との境界部位である第1曲面34a及び下面(非球面)との境界部位である第2曲面34bをいう。
また、外側ローラ42の内周面の上部(端部)には、半径内方向に所定長だけ突出して形成された第1環状フランジ部58aが設けられ、一方、前記第1環状フランジ部58aの下方側には、半径内方向に所定長だけ突出する第2環状フランジ部58bが形成される。
本実施の形態に係る等速ジョイント10は、基本的には以上のように構成されるものであり、次に、その動作並びに作用効果について説明する。
図示しない第1軸が回転すると、その回転力はアウタカップ12を介してインナ部材16に伝達され、トラニオン26a〜26cを通じて第2軸14が所定方向に回転する。
すなわち、アウタカップ12の回転力は、案内溝18a(18b、18c)の摺動部22a、22bに面接触する外側ローラ42及びニードルベアリング40を介して内側ローラ36に伝達され、さらに、前記内側ローラ36の内球面38に面接触する球面部30を介してトラニオン26a(26b、26c)に伝達されることにより、前記トラニオン26a(26b、26c)に係合する第2軸14が回転する。
この場合、第1軸を有するアウタカップ12に対して第2軸14が所定角度傾斜すると、内側ローラ36に形成された内球面38に対してトラニオン26a(26b、26c)の球面部30が面接触した状態を保持しながら、前記トラニオン26a(26b、26c)は、その軸心(点O)を回動中心として矢印A方向に摺動変位し、あるいは、トラニオン26a(26b、26c)の軸線を回転中心として内球面38に沿って周方向(矢印B方向)に摺動変位する(図1参照)。
また、前記トラニオン26a(26b、26c)は、外側ローラ42に保持された複数本のニードルベアリング40に対して摺動する内側ローラ36と一体的に、該トラニオン26a(26b、26c)の軸線方向(矢印C方向)に沿って変位する(図1参照)。
さらに、前記トラニオン26a(26b、26c)は、案内溝18a(18b、18c)に沿って摺動する外側ローラ42を介して、該トラニオン26a(26b、26c)の軸線と略直交する方向、すなわち、案内溝18a(18b、18c)の長手方向(図2の矢印D方向)に沿って変位する。
このようにして、第1軸の回転運動(回転駆動力)は、アウタカップ12に対する第2軸14の傾斜角度に影響されることなく第2軸14に円滑に伝達される。
ところで、本実施の形態では、内側ローラ36の内球面38とトラニオン26a(26b、26c)の球面部30との接触状態を適正化するために、トラニオン26a(26b、26c)の球面部30を、トラニオン軸方向の曲率(1/r2)が大きい円環形状に設定している(図4及び図5参照)。
なお、前記球面部30におけるトラニオン周方向の曲率は、内側ローラ36の内球面38の曲率(1/r1)と同一に設定されている。この場合、r1は内側ローラ36の内球面38の曲率半径、r2はトラニオン軸方向の曲率半径をそれぞれ示している。
これに対し、内側ローラ36の内球面38及びトラニオン26a(26b、26c)の球面部30が共に真球である理想状態では、いわゆるヘルツの接触論によればその球面同士の接触範囲が円(正円)60となる。そこで、図18に示されるように、内側ローラ36の内球面38及びトラニオン26a(26b、26c)の球面部30が共に部分球面からなる比較例では、前記円60からなる接触範囲は実際の球面よりも大きくなり、つまり、稜線部分(太い実線参照)での接触が発生する。なお、図19に示されるように、比較例では、内側ローラ36の内球面38におけるトラニオン軸方向の曲率(1/r3)と、トラニオン26aの球面部30におけるトラニオン軸方向の曲率(1/r4)とが同一に設定されている(1/r3=1/r4)。
この場合、図18に示されるように、ローラ側の稜線接触部54及びトラニオン側の稜線接触部56の両者が、それぞれ、ヘルツの接触範囲である円60内に含まれる(但し、曲面が無限であるとする)。
従って、図18及び図19に示される比較例では、回転駆動力が伝達される高負荷時において、トラニオン26a(26b、26c)の球面部30と、内側ローラ36の内球面38と非球面との境界部分(稜線接触部54、56)とが接触し、稜線接触部54、56における面圧が高くなってエッジロードが発生する可能性がある。
そこで、本実施の形態では、トラニオン26a(26b、26c)の球面部30を、トラニオン軸方向の曲率(1/r2)が大きい円環形状に設定することにより、内側ローラ36の内球面38及びトラニオン26a(26b、26c)の球面部30の接触範囲が円60から楕円形状(ヘルツの接触楕円52)に変化する。従って、図4に示されるヘルツの接触楕円52の形状は、内側ローラ36の円周方向に長く(長軸)、内側ローラ36の軸方向に短い(短軸)形状からなる楕円形状となるため、トラニオン側の稜線接触部56との接触を回避してエッジロードを抑制することができる。
この結果、本実施の形態では、稜線接触部56における接触面圧が抑制されてエッジロードの発生が回避又は緩和されることにより、耐久性が向上し、スライド抵抗を低減することができる。
この場合、ヘルツの接触論によるヘルツの接触楕円52は、以下のように表される。
a=f1(R1、R1′、R2、R2′、P)
b=f2(R1、R1′、R2、R2′、P)
なお、
R1;内側ローラ内径の周方向曲率
R1′;内側ローラ内径の軸方向曲率
R2;トラニオン外径の周方向曲率
R2′;トラニオン外径の軸方向曲率
P;トルク伝達荷重
a;ヘルツの接触楕円の長軸(長径)
b;ヘルツの接触楕円の短軸(短径)
この結果、本実施の形態では、ヘルツの接触楕円52がトラニオン26a(26b、26c)のトルク伝達面幅Sよりも小さくなるように、負荷条件、トラニオン26a(26b、26c)及び内側ローラ36の形状を考慮して設定されるとよい。なお、前記トルク伝達面幅Sとは、トラニオン26a(26b、26c)のトルク伝達面にあって第1曲面34aと第2曲面34bとの間の最小幅をいう。
次に、本発明の他の実施の形態に係る等速ジョイント10aを図11〜図13に示す。
この他の実施の形態では、トラニオン26a(26b、26c)の球面部30におけるトルク非伝達面を面取り加工して平坦な面取り部62を形成することにより、前記実施の形態と相違している。
内側ローラ36の内径部切欠形状は、トラニオン26a(26b、26c)の球面部形状の組み付け角度での投影形状である。内側ローラ36の内球面38が極小となるのは、トラニオン26a(26b、26c)のトルク非伝達面である。
従って、トラニオン26a(26b、26c)のトルク非伝達面を球に対して凹形状とした面取り部62を形成し、内側ローラ36の内球面38を拡大することにより、図12に示される稜線接触部64a、64bにおける接触を回避又は抑制することができる。この結果、前記稜線接触部64a、64bにおけるエッジロードの発生を回避し又は緩和することができる。
本発明のさらに他の実施の形態に係る等速ジョイント10bを図14及び図15に示す。
このさらに他の実施の形態では、トラニオン26a(26b、26c)の球面部30のトラニオン軸方向の曲率(1/r5)と比較して、内側ローラ36の内球面38のローラ軸方向に沿った曲率(1/r6)を小さくした円環形状に設定する点で前記実施の形態と相違している(1/r5>1/r6)。
内側ローラ36とトラニオン26a(26b、26c)とのヘルツの接触楕円52は、前述したヘルツの式によって決定される。従って、トラニオン26a(26b、26c)の球面部30を真球とし、内側ローラ36の内球面38の軸方向曲率を大きくしても、前記と同様の効果が得られる。
なお、図16及び図17に示されるように、トラニオン26a(26b、26c)の球面部30を、トラニオン軸方向の曲率(1/r7)が大きい円環形状とし、且つ、内側ローラ36の内球面38を、ローラ軸方向の曲率(1/r8)が小さい円環形状に設定することにより、稜線接触部におけるエッジロードの発生を好適に回避し又は緩和することができる。
本発明の実施の形態に係る等速ジョイントの軸線と直交する方向に沿った部分縦断面図である。 図1のII−II線に沿った等速ジョイントの軸線方向の部分縦断面図である。 図1に示す等速ジョイントのインナ部材の分解斜視図である。 図2に示す等速ジョイントの内側ローラとトラニオンとの拡大縦断面図である。 図4の内側ローラとトラニオンとの接触部位における拡大縦断面図である。 図3に示す内側ローラの拡大斜視図である。 図6に示す内側ローラの平面図である。 図7のVIII−VIII線に沿った縦断面図である。 図7のIX−IX線に沿った縦断面図である。 内側ローラとトラニオンとを組み付ける状態を示す縦断面図である。 本発明の他の実施の形態に係る等速ジョイントの軸線と直交する部分縦断面図である。 図11のXII−XII線に沿った縦断面図である。 図12に示す等速ジョイントの内側ローラとトラニオンとの接触部分における拡大縦断面図である。 本発明のさらに他の実施の形態に係る等速ジョイントの軸線方向の部分縦断面図である。 図14に示す等速ジョイントの内側ローラとトラニオンとの接触部分における拡大縦断面図である。 本発明のさらにまた他の実施の形態に係る等速ジョイントの軸線方向の部分縦断面図である。 図16に示す内側ローラとトラニオンとの接触部分における拡大縦断面図である。 比較例に係る等速ジョイントの軸線方向の部分縦断面図である。 図18に示す内側ローラとトラニオンとの接触部分における拡大縦断面図である。
符号の説明
10、10a〜10c…等速ジョイント 12…アウタカップ
16…インナ部材 18a〜18c…案内溝
20…天井部 24…スパイダボス
26a〜26c…トラニオン 28…首部
30…球面部 32…頭部
34a、34b…曲面 36…内側ローラ
38…内球面 40…ニードルベアリング
42…外側ローラ 44…上面部
46…開口部 48…切欠部
50…クリアランス 52…ヘルツの接触楕円
54、56、64a、64b…稜線接触部
58a、58b…環状フランジ部 62…面取り部

Claims (5)

  1. 所定間隔離間し軸線方向に沿って延在する複数の案内溝が内周面に設けられ一方の伝達軸に連結される筒状のアウタ部材と、前記アウタ部材の開口する内空部内に挿入されて他方の伝達軸に連結されるインナ部材とを有する等速ジョイントにおいて、
    前記案内溝に向かって膨出し、周回する球面部を有する複数のトラニオンと、
    内周面に相互に対向する一対の断面円弧状の切欠部が形成されると共に、前記球面部に対応する内球面が形成された内側ローラと、
    転動体を介して前記内側ローラに外嵌され、前記トラニオンの軸線方向に沿って前記内側ローラと相対的に変位自在に設けられた外側ローラと、
    を備え、
    前記トラニオンの球面部は、前記内側ローラの内球面と比較して、トラニオン軸方向の曲率が大きい円環形状からなることを特徴とする等速ジョイント。
  2. 請求項1記載の等速ジョイントにおいて、
    前記トラニオンの球面部と前記内側ローラの内球面との接触部分であるヘルツの接触楕円の短軸の長さが、該トラニオンの球面部におけるトルク伝達面幅よりも小さく設定されることを特徴とする等速ジョイント。
  3. 請求項1記載の等速ジョイントにおいて、
    前記トラニオンの球面部におけるトルク非伝達面が面取り形成されることを特徴とする等速ジョイント。
  4. 所定間隔離間し軸線方向に沿って延在する複数の案内溝が内周面に設けられ一方の伝達軸に連結される筒状のアウタ部材と、前記アウタ部材の開口する内空部内に挿入されて他方の伝達軸に連結されるインナ部材とを有する等速ジョイントにおいて、
    前記案内溝に向かって膨出し、周回する球面部を有する複数のトラニオンと、
    内周面に相互に対向する一対の断面円弧状の切欠部が形成されると共に、前記球面部に対応する内球面が形成された内側ローラと、
    転動体を介して前記内側ローラに外嵌され、前記トラニオンの軸線方向に沿って前記内側ローラと相対的に変位自在に設けられた外側ローラと、
    を備え、
    前記内側ローラの内球面は、前記トラニオンの球面部と比較して、ローラ軸方向の曲率が小さい円環形状からなることを特徴とする等速ジョイント。
  5. 所定間隔離間し軸線方向に沿って延在する複数の案内溝が内周面に設けられ一方の伝達軸に連結される筒状のアウタ部材と、前記アウタ部材の開口する内空部内に挿入されて他方の伝達軸に連結されるインナ部材とを有する等速ジョイントにおいて、
    前記案内溝に向かって膨出し、周回する球面部を有する複数のトラニオンと、
    内周面に相互に対向する一対の断面円弧状の切欠部が形成されると共に、前記球面部に対応する内球面が形成された内側ローラと、
    転動体を介して前記内側ローラに外嵌され、前記トラニオンの軸線方向に沿って前記内側ローラと相対的に変位自在に設けられた外側ローラと、
    を備え、
    前記トラニオンの球面部は、前記内側ローラの内球面と比較して、トラニオン軸方向の曲率が大きい円環形状からなり、且つ、前記内側ローラの内球面は、前記トラニオンの球面部と比較して、ローラ軸方向の曲率が小さい円環形状からなることを特徴とする等速ジョイント。
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