JP2016060970A - 耐切創性手袋及び耐切創性手袋の製造方法 - Google Patents

耐切創性手袋及び耐切創性手袋の製造方法 Download PDF

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Abstract

【課題】ゲージ数によらず金属製又はガラス繊維製の線材の飛び出しを防止しつつ伸縮性を有し、風合い及びフィット感に優れる耐切創性手袋を提供することを目的とする。【解決手段】本発明の耐切創性手袋は、地糸と添糸とを用いたプレーティング編みにより編成した耐切創性手袋であって、上記地糸が、芯材と、この芯材の周囲に巻き付けた被覆糸とを備え、上記芯材が、金属製又はガラス繊維製の線材を有し、上記添糸が、有機繊維製であり、上記地糸の平均太さに対する上記添糸の平均太さの比が0.9以上2.5以下であることを特徴とする。上記芯材が、上記線材に沿って配設される有機繊維製の副糸をさらに有するとよい。上記添糸が、芯糸と、この芯糸の周囲に巻き付けた被覆糸とを備えるとよい。上記添糸の芯糸の平均太さとしては、10デシテックス以上44デシテックス以下が好ましい。【選択図】図2

Description

本発明は、耐切創性手袋及び耐切創性手袋の製造方法に関する。
鋭利な刃物を使用する作業、端部の鋭利なガラスや金属板を取り扱う作業等で使用される耐切創性手袋として、芯材として金属製又はガラス繊維製の線材を有する地糸を用いて編成した耐切創性手袋が知られている。
この従来の耐切創性手袋に用いられる地糸は、この線材が地糸表面から飛び出すことによる手袋の風合い低下を防止するため、線材及びこの線材に沿って配設される有機繊維製の副糸を芯材とし、この芯材の周りに被覆糸を巻き付けた耐切創性手袋が提案されている(特許第4897684号公報、特許第5349797号公報参照)。この従来の耐切創性手袋は、副糸により線材の切断による飛び出しを防止し、被覆糸により風合いの低下を防止している。さらにこの従来の耐切創性手袋は、風合いの良い添糸を用いてこの添糸が手袋の内面側にくるようにプレーティング編みすることで、風合いやフィット感を向上させている。
しかし、この従来の地糸は線材の切断による飛び出しや風合いの低下を防止するため、副糸及び被覆糸にはフィラメント数が多く繊度も大きい糸が使用されており、地糸の太さが大きい。例えばこのような地糸と添糸とを用いて13ゲージ以上の手袋を編成する場合、13ゲージ以上のいわゆるハイゲージ編機では使用できる糸の太さに制限があるため、地糸の太さに比べて添糸の太さを小さく設定せざるを得ない。このため、プレーティング編みによる添糸の効果が低いものとなってしまい、例えば添糸の隙間から地糸が露出し易くなり、手袋の風合いやフィット感を確保し難い。また、この従来の地糸は、芯材を被覆糸が締め付ける構造となるため、柔軟性が低く、硬い触感になり易い。このため、13ゲージ未満の編み目の大きい手袋に比べ高い柔軟性が期待される13ゲージ以上の編み目の小さい手袋であっても、この従来の地糸を用いると柔軟性が不十分となる。
特許第4897684号公報 特許第5349797号公報
本発明はこれらの事情に鑑みてなされたものであり、ゲージ数によらず金属製又はガラス繊維製の線材の飛び出しを防止しつつ伸縮性を有し、風合い及びフィット感に優れる耐切創性手袋を提供することを目的とする。
上記課題を解決するためになされた発明は、地糸と添糸とを用いたプレーティング編みにより編成した耐切創性手袋であって、上記地糸が、芯材と、この芯材の周囲に巻き付けた被覆糸とを備え、上記芯材が、金属製又はガラス繊維製の線材を有し、上記添糸が、有機繊維製であり、上記地糸の平均太さに対する上記添糸の平均太さの比が0.9以上2.5以下であることを特徴とする。
当該耐切創性手袋は、上記地糸の平均太さに対する上記添糸の平均太さの比を上記範囲内とすることで、地糸が編み目から露出して手に接触することを添糸により防止できる。さらに、当該耐切創性手袋は、13ゲージ以上の編み目の小さい耐切創性手袋を編成する場合に地糸の被覆糸を細くすることにより手袋の風合いやフィット感を確保し易い。また、上記地糸の平均太さに対する上記添糸の平均太さの比を上記範囲内とするため、手袋に対する地糸の影響が小さくなり、13ゲージ以上の編み目の小さい耐切創性手袋で必要な柔軟性を確保し易い。このため当該耐切創性手袋は、ゲージ数によらず風合いに優れる。
上記芯材が、上記線材に沿って配設される有機繊維製の副糸をさらに有するとよい。このように上記芯材が上記線材に沿って配設される有機繊維製の副糸をさらに有することで線材の切断の防止効果が高まる。また、地糸が編み目から露出して手に接触することを副糸及び添糸により防止できる。さらに、13ゲージ以上の編み目の小さい耐切創性手袋を編成する場合に地糸の副糸や被覆糸を細くすることにより手袋の風合いやフィット感を確保し易い。また、上記地糸の平均太さに対する上記添糸の平均太さの比を上記範囲内とするため、手袋に対する地糸の芯材の影響がさらに小さくなり、13ゲージ以上の編み目の小さい耐切創性手袋で必要な風合いをより確保し易い。
上記添糸が芯糸とこの芯糸の周囲に巻き付けた被覆糸とを備えるとよい。このように上記添糸を芯糸とこの芯糸の周囲に巻き付けた被覆糸とで構成することにより、添糸に必要な伸縮性を確保しつつ、手袋の風合いがさらに向上する。
上記添糸の芯糸の平均太さとしては、10デシテックス以上44デシテックス以下が好ましい。このように添糸の芯糸の平均太さを上記範囲内とすることで、手袋のフィット感をさらに向上すると共に、添糸の縮みによる地糸の露出や線材の飛び出しをより確実に防ぐことができる。
上記添糸の芯糸がポリウレタン弾性糸であるとよく、上記添糸の被覆糸がナイロン糸であるとよい。このように添糸の芯糸をポリウレタン弾性糸とすることで、手袋のフィット感が向上すると共に、地糸の縮みを好適に防止し、地糸が編み目から露出して手に接触することを防止する効果が高まる。また、上記添糸の被覆糸をナイロン糸とすることにより、手袋の柔軟性を高めることができる。
上記金属がステンレスであるとよい。このように上記金属をステンレスにすることで、耐切創性を高めることができる。
上記地糸の被覆糸が第1被覆糸とこの第1被覆糸の表面に巻き付けられた第2被覆糸とから構成され、上記第1被覆糸の巻き付け方向と上記第2被覆糸の巻き付け方向とが逆向きであるとよい。このように被覆糸が第1被覆糸と第2被覆糸とから構成され、第1被覆糸の巻き付け方向と上記第2被覆糸の巻き付け方向とを逆向きとすることで、線材の飛び出し防止効果が高まる。
上記地糸が手袋の外面側に配置されているとよい。このように上記地糸が手袋の外面側に配置されるよう編成することで、地糸が編み目から露出して手に接触することを添糸で容易かつ確実に防止できる。
上記課題を解決するためになされた別の発明は、編機を用いた耐切創性手袋の製造方法であって、地糸及び添糸を用いたプレーティング編みをする工程を備え、上記地糸が、芯材と、この芯材の周囲に巻き付けた被覆糸とを備え、上記芯材が、金属製又はガラス繊維製の線材を有し、上記添糸が、有機繊維製であり、上記地糸の平均太さに対する上記添糸の平均太さの比を0.9以上2.5以下とすることを特徴とする。
当該耐切創性手袋の製造方法は、プレーティング編みにより編成され、上記地糸の平均太さに対する上記添糸の平均太さの比を上記範囲内とすることで、地糸が編み目から露出して手に接触することを添糸が防止するので、手袋の風合いやフィット感に優れた耐切創性手袋を製造できる。また、上記地糸の平均太さに対する上記添糸の平均太さの比を上記範囲内とするため、当該耐切創性手袋の柔軟性を確保し易く、ゲージ数によらず風合いに優れた耐切創性手袋を製造できる。
ここで、「糸の太さ」とは、市販の糸のように糸の太さが公知である場合は、その公知の糸の太さを指し、糸の太さが公知ではない場合は、糸を0.3Nの力で直線状に伸ばした際の長さ10000m当たりの重さ(g)を意味し、例えば10000m当たりの重さが100gの場合、100デシテックスとなる。なお、特に指定がない場合、糸が複数の単糸を撚り合わせたものである場合の「糸の太さ」とは、糸を構成する複数の単糸の合計の太さを意味する。
以上説明したように、本発明の耐切創性手袋は、ゲージ数によらず金属製又はガラス繊維製の線材の飛び出しを防止しつつ伸縮性を有し、風合い及びフィット感に優れる。
本発明の一実施形態に係る耐切創性手袋を甲側から見た模式図である。 図1の耐切創性手袋の部分的断面図である。 本発明の耐切創性手袋に用いられる地糸の構造を示した模式図である。 本発明の耐切創性手袋に用いられる添糸の構造を示した模式図である。 添糸の伸長率を測定する方法を示した模式図である。
以下、図面を参照しつつ本発明の実施の形態を詳説する。
図1及び図2の耐切創性手袋は、繊維製の手袋本体1と、上記手袋本体1の外面のうち、掌(指を含む)領域、その側部領域及び指先端領域に積層される樹脂又はゴム製のコート層2とを備える。
<手袋本体>
手袋本体1は、図2に示すように地糸3及び添糸4を用いて地糸3が手袋本体1の外面側に配置されるようプレーティング編みにより編成されている。また、コート層2は、主に地糸3に含浸している。ここで、地糸3及び添糸4について図3及び図4を用いて説明する。
(地糸)
図3の地糸3は、芯材31とこの芯材31の周囲に巻き付けた被覆糸32とを備える。また、上記芯材31は金属製又はガラス繊維製の線材31aとこの線材31aに沿って配設される有機繊維製の副糸31bとを有する。
上記線材31aに用いる金属としては、高強度かつ高弾性率の金属が好ましく、例えばステンレス、チタン、アルミニウム、銀、ブロンズ等を挙げることができる。その中でもステンレスがより好ましい。ステンレスは、高強度であり化学的に安定で発錆し難いため、耐切創性を高めることができる。また、ステンレスは、材料コストが低い。ステンレスの中でも柔らかく曲げに強いことからSUS304が特に好ましい。また、上記線材31aとして高強度繊維であるガラス繊維を用いる場合は、複数のガラス繊維を束にして用いるとよい。なお、折れやすさ、手肌への刺激、使用時の発塵性等を考慮すると、上記線材31aは金属製であることが好ましい。
また、線材31aが金属の場合、線材31aは細線を撚ったものではなく、非加工の素線を用いるとよい。細線を撚ったものはコシが強くなる傾向があるため、これを用いる場合、当該耐切創性手袋の風合いが低下するおそれがある。
線材31aが金属の場合、線材31aの平均径の下限としては、20μmが好ましく、25μmがより好ましい。また、線材31aの平均径の上限としては、50μmが好ましく、35μmがより好ましい。線材31aの平均径が上記下限未満である場合、線材31aの強度が不足し、線材31aの切断による飛び出しが発生するおそれがある。一方、線材31aの平均径が上記上限を超える場合、地糸3の編み加工性や手袋使用時の作業性が劣るおそれがある。ここで、「線材の径」とは、線材の断面に等しい面積を持つ真円の直径を意味し、「線材の平均径」とは、線材の径の平均を意味する。
線材31aがガラス繊維の場合、本発明の意図する平均太さの範囲内である限り、特に限定されないが、平均太さが10デシテックス以上87デシテックス未満のガラス繊維束を使用するとよい。線材31aの平均太さが上記下限未満である場合、線材31aの強度が不足し、線材31aの切断による飛び出しが発生するおそれがある。一方、線材31aの平均太さが上記上限を超える場合、地糸3の編み加工性や手袋使用時の作業性が劣るおそれがある。
線材31aの本数の下限としては、1本が好ましい。また、線材31aの本数の上限としては、2本が好ましく、1本がより好ましい。線材31aの本数が上記上限を超える場合、当該耐切創性手袋が硬くなり、手袋使用時の作業性が劣るおそれがある。なお、線材31aがガラス繊維の束である場合、線材31aの本数とはガラス繊維の束の数を意味する。
金属製又はガラス繊維製の線材31aはほとんど伸縮性を有さないため、張力が加わると線材31aが切断され易い。この切断された線材31aが地糸3の表面から外側に飛び出すことで手袋使用者の手の肌を刺激し不快感を与えるおそれがある。副糸31bは、この線材31aに加わる張力を分散させることを目的に配置され、これにより線材31aの切断を防止することができる。
副糸31bは、伸縮性が低い糸が好ましい。副糸31bが伸長性を有する場合、地糸3に張力がかかると、副糸31bが張力を分散する前に線材31aがその張力に耐えきれず切断され易い。このため、切断された線材31aが地糸3の表面から外側に飛び出し、手袋使用者に不快感を与えるおそれがある。一方、副糸31bが収縮性を有する場合、その収縮性により地糸3が収縮すると、ほとんど伸縮性を有さない線材31aが折れ曲がり易い。このため、折れ曲がった線材31aが地糸3の表面から外側に飛び出し、手袋使用者に不快感を与えるおそれがある。このような伸縮性の低い糸としては、例えば捲縮加工等を行っていない(非加工の)フィラメント糸を挙げることができる。
副糸31bを構成する有機繊維としては、上述の物理的な伸縮性に加え、熱や薬品による化学的な伸縮性が低い有機繊維が好ましい。具体的には、ポリエチレン、強化ポリエチレン、ポリエステル、ポリパラフェニレンテレフタルアミド、液晶ポリマー、高強力ポリアリレート等を挙げることができる。中でも物理的安定性が非常に高く、化学的安定性にも優れる強化ポリエチレン、ポリエステル、ポリパラフェニレンテレフタルアミドがさらに好ましい。
副糸31bの平均太さの下限としては、45デシテックスが好ましく、60デシテックスがより好ましい。また、副糸31bの平均太さの上限としては、100デシテックスが好ましく、80デシテックスがより好ましい。副糸31bの平均太さが上記下限未満である場合、線材31aの切断防止効果が不足するおそれがある。一方、副糸31bの平均太さが上記上限を超える場合、地糸3が太くなり、特に13ゲージ以上の編み目の耐切創性手袋の風合いが劣るおそれがある。
副糸31bにフィラメント糸を用いる場合、副糸31bのフィラメント数の下限としては、12本が好ましく、15本がより好ましい。また、副糸31bのフィラメント数の上限としては、48本が好ましく、36本がより好ましい。副糸31bのフィラメント数が上記下限未満である場合、線材31aを包み込む効果が不足し、線材31aが地糸3の表面から外側に飛び出し易くなるおそれがある。加えて、副糸31bの太さを一定範囲に保ち、フィラメント数を少なくする場合、相対的にフィラメント1本当たりの太さが大きくなる傾向となる。このように相対的にフィラメント1本あたりの太さが大きくなると、手袋の風合いが低下するおそれがある。一方、副糸31bのフィラメント数が上記上限を超える場合、相対的にフィラメント1本当たりの太さが小さくなる傾向となり、線材31aを包み込む効果は高くなるものの副糸31bのコストが増大するおそれがある。また、副糸31bのフィラメント1本当たりの太さが小さくなることにより切断され易くなるおそれがある。
副糸31bは、線材31aの周囲に配置されている。このように副糸31bを線材31aの周囲に配置することで、線材31aの飛び出し防止効果が向上する。
副糸31bは線材31aと平行に配置しても、線材31aの周囲に巻き付けても良い。本実施形態では巻き付けた例を用いて説明する。副糸31bの1m当たりの巻数の下限としては、2回が好ましく、15回がより好ましく、25回がさらに好ましい。また、副糸31bの1m当たりの巻数としては、60回未満が好ましく、50回未満がより好ましく、45回未満がさらに好ましい。副糸31bの1m当たりの巻数が上記下限未満である場合、線材31aの飛び出し防止効果が十分に得られないおそれがある。一方、副糸31bの1m当たりの巻数が上記上限以上である場合、地糸3に張力が加わった際に巻数の多い副糸31bが伸長性を有するため、線材31aに加わった張力を十分に分散できず、線材31aの切断防止効果が不十分となるおそれがある。
地糸3の被覆糸32は、第1被覆糸32aとこの第1被覆糸32aの表面に巻き付けられた第2被覆糸32bとから構成され、上記第1被覆糸32aの巻き付け方向と上記第2被覆糸32bの巻き付け方向とが逆向きである。このように第1被覆糸32aの巻き付け方向と上記第2被覆糸32bの巻き付け方向とを逆向きとすることで、線材31aの飛び出し防止効果が高まる。
地糸3の被覆糸32(第1被覆糸32a及び第2被覆糸32b)を構成する繊維としては、編み加工性、風合い、吸湿性等に優れた繊維がよく、例えばウーリーポリエステル、ウーリーナイロン、綿糸、ポリエステルスパン糸等を挙げることができる。また、地糸3の被覆糸32は風合いの観点から捲縮加工されたフィラメント糸が好ましい。
地糸3の被覆糸32の平均太さ(被覆糸1本当たりの平均太さ)の下限としては、45デシテックスが好ましく、60デシテックスがより好ましい。また、地糸3の被覆糸32の平均太さの上限としては、100デシテックスが好ましく、85デシテックスがより好ましい。地糸3の被覆糸32の平均太さが上記下限未満である場合、線材31aの飛び出し防止効果が不足するおそれがある。一方、地糸3の被覆糸32の平均太さが上記上限を超える場合、地糸3が太くなり、特に13ゲージ以上の編み目の耐切創性手袋の風合いが劣るおそれがある。
地糸3の被覆糸32にフィラメント糸を用いる場合、地糸3の被覆糸32のフィラメント数(被覆糸1本当たりのフィラメント数)の下限としては、12本が好ましく、15本がより好ましい。また、地糸3の被覆糸32のフィラメント数の上限としては、48本が好ましく、40本がより好ましい。地糸3の被覆糸32のフィラメント数が上記下限未満である場合、相対的にフィラメント1本当たりの太さが大きくなることにより被覆糸32が硬くなり手袋の柔軟性や触感が悪くなるおそれがある。また、線材31aを包み込む効果が低下するので線材31aの飛び出し防止効果が不足するおそれがある。一方、地糸3の被覆糸32のフィラメント数が上記上限を超える場合、相対的にフィラメント1本あたりの太さが小さくなることにより被覆糸32が毛羽立ちやすくなり手袋の外観や触感が悪くなるおそれがある。特に13ゲージ以上の編み目の耐切創性手袋ではフィラメント数が上記範囲外となる場合、顕著に風合いが劣るおそれがある。
地糸3の被覆糸32の1m当たりの巻数(第1被覆糸32a及び第2被覆糸32bそれぞれの巻数)の下限としては、400回が好ましく、600回がより好ましい。また、地糸3の被覆糸32の1m当たりの巻数の上限としては、900回が好ましく、800回がより好ましい。地糸3の被覆糸32の1m当たりの巻数が上記下限未満である場合、地糸3の製造時や当該耐切創性手袋の編み加工時に地糸3の隙間から線材31aが飛び出してしまうおそれがある。一方、地糸3の被覆糸32の1m当たりの巻数が上記上限を超える場合、地糸3の撚れが発生し易く、当該耐切創性手袋の編み加工時に不良が発生し易くなるおそれがある。
地糸3の平均太さの下限としては、135デシテックスが好ましく、150デシテックスがより好ましい。また、地糸3の平均太さの上限としては、440デシテックスが好ましく、360デシテックスがより好ましい。地糸3の平均太さが上記下限未満である場合、当該耐切創性手袋の耐切創性が不十分となるおそれがある。一方、地糸3の平均太さが上記上限を超える場合、特に13ゲージ以上の編み目の耐切創性手袋の風合いが劣るおそれがある。
(添糸)
添糸4は、有機繊維製であり、芯糸41とこの芯糸41の周囲に巻き付けた被覆糸42とを備える。
上記有機繊維製の芯糸41としては、伸縮性のある糸であれば特に制限されず、例えばポリウレタン弾性糸、ウーリー加工されたナイロン糸、ポリエステル糸等を用いることができる。中でも、添糸4の芯糸41がポリウレタン弾性糸であるとよい。このように添糸4の芯糸41をポリウレタン弾性糸とすることにより、当該耐切創性手袋のフィット感が向上すると共に、ポリウレタン弾性糸の太さをコントロールすることで地糸3の縮みを好適に防止し、地糸3が編み目から露出して手に接触することを防止する効果が高まる。また、ポリウレタン弾性糸の適度な弾性により添糸4の被覆糸42が嵩高となり、コート層積層時に被覆糸42の凝固剤等の保持性が高まる。このため、当該切創性手袋の内面側へのコート層2の樹脂又はゴムの浸透を防止できる。加えて、被覆糸42とコート層2とが接触した部分において嵩高い被覆糸42にコート層2が含浸し易く、被覆糸42とコート層2との密着性が向上するほか、当該耐切創性手袋の吸汗性が向上する。
添糸4が芯糸41と被覆糸42とを備える場合の芯糸41の平均太さの下限としては、10デシテックスが好ましく、20デシテックスがより好ましく、25デシテックスがさらに好ましい。また、芯糸41の平均太さの上限としては、44デシテックスが好ましく、35デシテックスがより好ましい。芯糸41の平均太さが上記下限未満である場合、手袋のフィット感が低下するおそれがある。一方、芯糸41の平均太さが上記上限を超える場合、芯糸41の伸縮力が強くなり地糸3の露出や線材31aの飛び出しが発生するおそれがある。
添糸4の被覆糸42は、第1被覆糸42aとこの第1被覆糸42aの表面に巻き付けられた第2被覆糸42bとから構成され、上記第1被覆糸42aの巻き付け方向と上記第2被覆糸42bの巻き付け方向とが逆向きである。このように添糸4の被覆糸42を第1被覆糸42aと第2被覆糸42bとの2層構造とすることで、被覆糸42の凝固剤等の保持性が高まり、当該切創性手袋の内面側へのコート層2の樹脂又はゴムの浸透を防止できる。また、添糸4の第1被覆糸42aの巻き付け方向と添糸4の第2被覆糸42bの巻き付け方向とを逆向きとすることで、撚りが打ち消され、当該耐切創性手袋のねじれが防止できる。
添糸4の被覆糸42としては、特に制限されず、ウーリーポリエステルやウーリーナイロンを繊維とするフィラメント糸、綿やポリエステルを繊維とする紡績糸等の公知の糸を挙げることができる。中でも、上記添糸4の被覆糸42がナイロン糸であるとよい。このように上記添糸4の被覆糸42をナイロン糸とすることにより、コート層2との密着強度を向上できると共に、当該耐切創性手袋の柔軟性を高めることができる。
なお、手袋の機能として高度の耐切創性が要求される場合は、高強度ポリエチレン繊維やポリパラフェニレンテレフタルアミド等のアラミド繊維、PBO繊維、液晶ポリマー繊維等を被覆糸42に用いることも可能である。
また、添糸4の各被覆糸42(第1被覆糸42a及び第2被覆糸42b)は、強度や弾性の観点から2本以上4本以下の単糸を撚り合わせた双糸とするとよい。
添糸4の各被覆糸42の平均太さ(第1被覆糸42a及び第2被覆糸42bそれぞれの平均太さ)の下限としては、80デシテックスが好ましく、100デシテックスがより好ましい。また、添糸4の各被覆糸42の平均太さの上限としては、320デシテックスが好ましく、160デシテックスがより好ましい。添糸4の各被覆糸42の平均太さが上記下限未満である場合、手袋の風合いが低下するおそれがある。一方、添糸4の各被覆糸42の平均太さが上記上限以上である場合、手袋が厚くなり易く、作業性が低下するおそれがある。
添糸4の被覆糸42の1m当たりの巻数(第1被覆糸42a及び第2被覆糸42bそれぞれの巻数)の下限としては、100回が好ましく、150回がより好ましい。また、添糸4の被覆糸42の1m当たりの巻数の上限としては、400回が好ましく、300回がより好ましい。添糸4の被覆糸42の1m当たりの巻数が上記下限未満である場合、当該切創性手袋の内面側へのコート層2の樹脂又はゴムの浸透防止効果が不十分となるおそれがある。一方、添糸4の被覆糸42の1m当たりの巻数が上記上限を超える場合、添糸4の撚れが発生し易く、当該耐切創性手袋の編み加工時に不良が発生し易くなるおそれがある。
芯糸41に被覆糸42を巻き付ける際に、芯糸41を伸長しながら被覆糸42を巻き付けるドラフト設定を行うとよい。上記ドラフト設定値の下限としては、1.5が好ましく、2がより好ましい。また、上記ドラフト設定値の上限としては、3.5が好ましく、3がより好ましい。上記ドラフト設定値が上記下限未満である場合、添糸4の伸縮性が不足し、手袋のフィット感が低下するおそれがある。一方、上記ドラフト設定値が上記上限を超える場合、添糸4の収縮性が高くなり過ぎ、折れ曲がった線材31aが地糸3の表面から外側に飛び出し、手袋使用者に不快感を与えるおそれがある。なお、「ドラフト設定値がNである」とは、芯糸41をN倍に伸長しながら被覆糸42を巻き付ける設定をいう。
添糸4の平均太さの下限としては、135デシテックスが好ましく、150デシテックスがより好ましい。また、添糸4の平均太さの上限としては、670デシテックスが好ましく、620デシテックスがより好ましく、500デシテックスがさらに好ましく、350デシテックスが特に好ましい。添糸4の平均太さが上記下限未満である場合、手袋のフィット感や触感が低下するおそれがある。一方、添糸4の平均太さが上記上限を超える場合、手袋が厚くなり作業性が悪化するおそれがある。
地糸3の平均太さに対する添糸4の平均太さの比の下限としては、0.9であり、1がより好ましい。また、地糸3の平均太さに対する添糸4の平均太さの比の上限としては、2.5であり、2がより好ましい。地糸3の平均太さに対する添糸4の平均太さの比が上記下限未満である場合、地糸3が編み目から露出して手に接触することを添糸4が十分に防止できず、当該耐切創性手袋の風合いやフィット感が不十分となるおそれがある。一方、地糸3の平均太さに対する添糸4の平均太さの比が上記上限を超える場合、手袋の厚みが増し作業性が低下するおそれがある。
添糸4に1gの荷重をかけて引張した時の長さに対する添糸4に30gの荷重をかけて引張した時の伸長率(以下、「1g荷重に対する30g荷重の伸長率」ともいう)の上限としては、150%が好ましく、100%がより好ましい。上記1g荷重に対する30g荷重の伸長率が上記上限を超える場合、手袋の締め付けが強くなり過ぎるおそれや、線材31aの飛び出しが発生するおそれがある。
添糸4に3gの荷重をかけて引張した時の長さに対する添糸4に30gの荷重をかけて引張した時の伸長率(以下、「3g荷重に対する30g荷重の伸長率」ともいう)の上限としては、30%が好ましく、20%がより好ましく、15%がさらに好ましい。上記3g荷重に対する30g荷重の伸長率が上記上限を超える場合、手袋の締め付けが強くなりすぎるおそれや、線材31aの飛び出しが発生するおそれがある。
添糸4に1gの荷重をかけて引張した時の長さに対する添糸4に3gの荷重をかけて引張した時の伸長率(以下、「1g荷重に対する3g荷重の伸長率」ともいう)の下限としては、2%が好ましく、10%がより好ましい。上記1g荷重に対する3g荷重の伸長率が上記下限未満である場合、手袋のフィット感が緩過ぎるおそれがある。
なお、上記伸長率は以下の手順により測定した標線間隔を元に算出される。まず、図5(a)のように添糸4の末端に重りW1を吊るし荷重w1をかけ、所定の間隔L1で一対の標線Sを引く。次に、図5(b)のように上記重りW1と異なる重りW2を吊るし荷重w2をかけ、標線Sの間隔L2を測定する。各重りを吊るしたときの標線間隔L1、L2から荷重w1に対する荷重w2の伸長率を下記式により求めることができる。
伸長率=(L2−L1)/L1×100
(手袋本体)
手袋本体1の平均厚みの下限としては、0.1mmが好ましく、0.2mmがより好ましい。また、上記手袋本体1の平均厚みの上限としては、1.2mmが好ましく、1mmがより好ましく、0.8mmがさらに好ましい。手袋本体1の平均厚みが上記下限未満である場合、手袋自体の強度に欠け、耐久性が低下するおそれがある。一方、手袋本体1の平均厚みが上記上限を超える場合、当該耐切創性手袋の柔軟性が低下することで、使用時における作業性が低下するおそれがある。なお、上記手袋本体1の平均厚みは、JIS−L1086/L1096準拠の定圧厚さ測定器(例えば株式会社テクロックの「PG−15」)を用いて、コート層2が被覆されていない領域の任意の5箇所を測定して得た値の平均値である。
手袋本体1の編み目を形成するゲージ数の下限としては、11ゲージが好ましく、13ゲージがより好ましい。また、上記ゲージ数の上限としては、18ゲージが好ましく、15ゲージがより好ましい。上記ゲージ数が上記下限未満である場合、当該耐切創性手袋が硬くなり、手袋使用時の作業性が劣るおそれがある。一方、上記ゲージ数が上記上限を超える場合、地糸3の露出や地糸3に使用できる糸が細くなることによる線材31aの被覆不足によって線材31aの飛び出しが発生するおそれがある。
<コート層>
コート層2は、当該耐切創性手袋に滑り止め効果を付与する。また、コート層2は当該耐切創性手袋に防水効果及び強度も付与する。コート層2に用いられる樹脂又はゴムとしては、特に制限されず、公知のものを用いることができる。この樹脂としては、例えばポリ塩化ビニル、ポリウレタン、ポリ塩化ビニリデン、シリコーン、ポリビニルアルコール、塩素化ポリエチレン、エチレン−ビニルアルコール共重合体あるいはこれらを混合したもの等が挙げられる。これらの中でも塩化ビニル又はポリウレタンを用いることが好ましい。また、上記ゴムとしては、例えば天然ゴム、イソプレンゴム、アクリルゴム、クロロプレンゴム、ブチルゴム、ブタジエンゴム、フッ素ゴム、スチレン−ブタジエン共重合体、クロロスルホン化ポリエチレン、エピクロヒドリンゴム、ウレタンゴム、エチレン−プロピレンゴムあるいはこれらを混合したもの等が挙げられる。これらの中でも、ポリ塩化ビニル、天然ゴム、イソプレンゴム、ブタジエンゴム、クロロプレンゴム、アクリロニトリル−ブタジエン共重合体等のジエン系ゴムを用いることが好ましく、天然ゴム、アクリロニトリルブタジエンゴムが経済面、加工面、弾性、耐久性、耐候性等の点で特に好ましい。
また、コート層2の添加剤として、例えば架橋剤、加硫促進剤、老化防止剤、顔料、増粘剤、可塑剤等を適宜用いることができる。これらは単独で又は必要に応じて2種以上を組み合わせて用いてもよい。また、通気性やグリップ性を出すために起泡剤、整泡剤、発泡剤等を添加し、コート層2を発泡コート層としてもよい。
<製造方法>
次に、編機を用いた当該耐切創性手袋の製造方法について説明する。耐切創性手袋の製造方法は、地糸及び添糸を用いたプレーティング編みをする工程、編み上がった手袋本体の内面と外面とを裏返す工程及び上記手袋本体の外面にコート層を積層する工程を主に備える。
(プレーティング編み工程)
プレーティング編み工程では、上記地糸3及び上記添糸4を用いてプレーティング編みを行い手袋本体1を編成する。プレーティング編みとは同時に複数の糸を引き込みながら編む方法で、外面側と内面側とに上記複数の糸が分かれて配置される。
上記プレーティング編みにおいては、地糸3が編み上がり状態で内面側(後述する裏返し工程後の手袋の外面側)となるように地糸3及び添糸4を配置する。当該耐切創性手袋の製造方法は、地糸3の平均太さに対する添糸4の平均太さの比が一定範囲内であるので、編み途中で地糸3と添糸4との入れ替わりが発生し難く、地糸3が編み上がり状態で内面側にくるよう容易に配置することができる。
地糸1本に対する添糸の本数の下限としては、1本が好ましい。また、地糸1本に対する添糸の本数の上限としては、5本が好ましく、3本がより好ましい。地糸1本に対する添糸の本数が上記上限を超える場合、プレーティング編みが困難となるおそれがある。
(裏返し工程)
裏返し工程では、編み上がった上記手袋本体1の内面と外面とを裏返す。編み上がった状態の上記手袋本体1をそのまま用いる場合、例えば指股部の糸の飛び出しによる風合い低下や後述するコート層積層工程におけるコーティング不具合が発生するおそれがある。また、編み上がった状態では指先の形状が角張っておりフィット感が悪化するおそれがある。この裏返し工程で編み上がった上記手袋本体1の内面と外面とを裏返すことで、指股部の糸の飛び出しがなく、かつ指先が丸みを帯びた状態となり、当該耐切創性手袋の風合いやフィット感が向上すると共にコート層積層工程におけるコーティングの不具合を低減できる。
上記プレーティング編み工程において地糸3が編み上がり状態で内面側となるように地糸3及び添糸4を配置するので、この裏返し工程後の手袋本体1では、地糸3が外面側に、また添糸4が内面側に配置される。このような配置とすることで、当該耐切創性手袋の耐切創性を確保すると共に地糸3が編み目から露出して手に接触することを添糸4が容易かつ確実に防止できる。また、柔らかい地糸3の側が手に接触するため、当該耐切創性手袋の風合いが高まる。
(コート層積層工程)
コート層積層工程では、上記手袋本体1の外面にコート層2を積層する。まず、上記手袋本体1を浸漬用の立体手型に被せ、凝固剤へ掌や指先の一部もしくは手袋本体1全体を浸漬する。凝固剤としては、例えば塩化ナトリウム、塩化カルシウム、硝酸カルシウム等の金属塩や酢酸、クエン酸等の有機酸を挙げることができる。これらは単独で又は2種以上を組み合わせて用いてもよい。これらの中でも短時間で凝固効果が得られることから、硝酸カルシウムが好ましい。また、上記凝固剤の溶媒としては、例えばメタノール、水等が挙げられる。そして凝固剤を十分に滴下させた後、ゴム組成物又は樹脂組成物に掌領域や指先の一部もしくは手袋本体1全体を浸漬し、コート層2を形成する。凝固剤を使用したこの方法を用いることで、コート層2が手袋本体1の最内面まで浸透しにくくなり、手袋内面の触感を向上することができる。その後、手袋本体1を被せた手型を例えば温度60℃以上140℃以下にて20分間以上120分間以下の加熱を実施することで、コート層2を完全に加硫(架橋または固化)状態とすることにより、コート層2を積層することができる。
<利点>
当該耐切創性手袋は、上記地糸3の平均太さに対する上記添糸4の平均太さの比を0.9以上2.5以下とすることで、地糸3が編み目から露出して手に接触することを添糸4により防止できる。さらに、当該耐切創性手袋は、13ゲージ以上の編み目の小さい耐切創性手袋を編成する場合に地糸3の副糸31bや被覆糸32を細くすることにより手袋の風合いやフィット感を確保し易い。また、上記地糸3の平均太さに対する上記添糸4の平均太さの比を上記範囲内とするため、手袋に対する地糸3の影響が小さくなり、13ゲージ以上の編み目の小さい耐切創性手袋で必要な柔軟性を確保し易い。このため当該耐切創性手袋は、ゲージ数によらず風合いに優れる。
また、当該耐切創性手袋の製造方法は、プレーティング編みにより編成され、上記地糸3の平均太さに対する上記添糸4の平均太さの比を上記範囲内とすることで、地糸3が編み目から露出して手に接触することを添糸4が防止するので、手袋の風合いやフィット感に優れた耐切創性手袋を製造できる。また、上記地糸3の平均太さに対する上記添糸4の平均太さの比を上記範囲内とするため、当該耐切創性手袋の柔軟性を確保し易く、ゲージ数によらず風合いに優れた耐切創性手袋を製造できる。
[その他の実施形態]
本発明は上記実施形態に限定されるものではなく、上記態様の他、種々の変更、改良を施した態様で実施することができる。上記実施形態では、地糸の芯材を構成する副糸を金属製又はガラス繊維製の線材に巻き付けた場合を説明したが、副糸を線材に巻き付けず線材と平行に配置してもよい。
また、上記実施形態では地糸の被覆糸が2本から構成され、その巻き付け方向が逆向きである場合を説明したが、巻き付け方向は同方向であってもよい。また、被覆糸の本数が1本又は3本以上であってもよい。なお、被覆糸を1本しか使用しない場合は、上記実施形態で示した地糸の被覆糸の2倍の平均太さの被覆糸を使用するとよい。また、被覆糸を3本以上使用する場合は、地糸の平均太さに対する添糸の平均太さの比が一定範囲内となる限り被覆糸の平均太さは特に限定されず、例えば上記実施形態で示した地糸の被覆糸と同様の平均太さの被覆糸を使用することができる。添糸の被覆糸の巻き付け方向及び本数についても同様である。
上記実施形態では、地糸の芯材として副糸を有する場合を説明したが、副糸は必須の構成要件ではなく、線材の切断の心配が少ない場合、地糸の芯材は、金属製又はガラス繊維製の線材のみで構成されてもよい。地糸が副糸を有する場合と比べ、添糸の太さを大きくすることができるため、編み上がった手袋の柔軟性が向上する。
上記実施形態では添糸として芯糸と被覆糸とを備える場合を説明したが、被覆糸は必須の構成要件ではなく、添糸は芯糸のみで構成されてもよい。添糸が芯糸のみで構成される場合の芯糸の太さとしては、上記実施形態の添糸の太さと同等とできる。
また、上記実施形態では地糸が手袋本体の外面側に配置される場合を説明したが、地糸の手袋本体の外面側への配置は必須の構成要件ではなく、例えば地糸が複数の添糸に挟まれるような配置であってもよい。また、手袋の内面側に地糸を配置し外面側に添糸を配置する場合も本発明の意図する範囲である。添糸に嵩高い糸や毛羽立ちが多い紡績糸を使用した場合には、添糸が地糸を越えて手に接触し易くなり、上記実施形態よりは劣るものの手袋の触感を向上させることが可能である。
上記実施形態では、コート層が掌領域、その側部領域及び指先端領域に積層される場合を説明したが、コート層が積層される領域は、これに限定されるものではない。例えば、掌、手の甲共に手首までコートされるフルコートや手の甲を除きコートされるナックルコートを行ってもよい。また、積層されるコート層は、1層の場合を説明したが、2層以上の多層コートであってもよい。逆に、当該耐切創性手袋はコート層を有さなくともよい。
以下、実施例及び比較例を挙げて本発明をさらに詳細に説明するが、当該発明は以下の実施例に限定されるものではない。
[実施例1]
(地糸の作成)
直径30μmのステンレスワイヤー(日本精線株式会社製)1本に仮撚り加工を行っていない真直ぐなポリエステルフィラメント糸(フィラメント数24本、78デシテックス)を30回/mの巻数で緩やかに巻き付けながら上記ステンレスワイヤーに添わせ、その上からポリエステルテクスチャードヤーン(フィラメント数36本、83デシテックス)を2本用いて、700回/mの巻数でそれぞれS撚り、Z撚りで巻き付け、地糸を作成した。
(添糸の作成)
22デシテックスのスパンデックスを1本使用し、3倍(ドラフト設定値3)に伸長しながら巻き取りつつ、ウーリーナイロン(フィラメント数24本、78デシテックスの糸の双糸で合計156デシテックス)を2本用いて、200回/mの巻数でそれぞれS撚り、Z撚りで巻き付け、添糸を作成した。
(手袋の編成)
上記地糸と上記添糸とを13ゲージ編機(株式会社島精機製作所の「N−SFG−13G」)を用いてプレーティング編みにて編み目が13ゲージの手袋を編成し、編み上がった手袋を裏返した。なお、プレーティング編みの糸の配置としては、編み上がった手袋を裏返した状態で、地糸が外面側に来る配置とした。
(コート層の形成)
コート層原料として固形分40%のニトリルブタジエンゴムラテックスコンパウンド原料を用意した。上記コンパウンドにはNBRラテックス(ゼオン社の「NIPOL LX550」)の固形分100質量部に対し、コロイド硫黄1.0質量部、酸化亜鉛1.0質量部、ジブチルジチオカルバミン酸亜鉛0.2質量部、及びポリアクリル酸系増粘剤0.3質量部を配合し、水で目的の固形分まで希釈したものを使用した。なお上記コート層原料の粘度は1000mPa・sであった。また、凝固剤液として硝酸カルシウムを1質量%含有するメタノール溶液を用意した。
セラミック製手型に上記手袋を被せ、70℃で加熱後、上記凝固剤液を浸漬加工にて塗布した。その後、余分な凝固剤を除去し、コート層原料を浸漬加工にて塗布した。塗布後の手袋を温度80℃で30分間加熱した後、温度130℃で30分間加熱し、コート層を形成した。そして、手型から手袋を抜き、水洗と乾燥とを行うことで、耐切創性手袋を得た。
[実施例2〜8、比較例1]
実施例1の地糸及び添糸を表1に記載の構成とした以外は、実施例1と同様にして耐切創性手袋を得た。
[実施例9]
実施例1の手袋の編成において、編み上がった手袋を裏返さなかった以外は、実施例1と同様にして耐切創性手袋を得た。なお、糸の配置としては、添糸が外面側に来る配置となる。
[比較例2]
実施例1の地糸及び添糸を表1に記載の構成とし、10ゲージ編機(株式会社島精機製作所の「N−SFG−10G」)を用いて編成する手袋の編み目を10ゲージとした以外は、実施例1と同様にして耐切創性手袋を得た。
Figure 2016060970
[評価]
上記実施例1〜9及び比較例1、2について、添糸の伸長率、違和感、柔軟性及びフィット感を評価した。これらの結果を表2に示す。
<添糸の伸長率>
添糸の伸長率は以下の手順により測定した標線間隔を元に算出した。まず、図5のように添糸4の末端に1gの重りを吊るし10cm間隔で標線を引く。次に、3g及び30gの重りを吊るし、それぞれ標線の間隔を測定する。各重りを吊るしたときの標線間隔から伸長率を求める。例えば、1g荷重に対する30g荷重の伸長率は、
1g荷重に対する30g荷重の伸長率=(30g荷重時の標線間隔−1g荷重時の標線間隔)/1g荷重時の標線間隔×100
として求めることができる。
<違和感>
被験者10人にそれぞれ10枚の手袋を装着してもらい、チクチク感や線材の飛び出し等による違和感について下記の5段階で評価し、評価結果を平均した。この評価がAに近いほど、手袋の風合いが優れていることが分かる。
(違和感の評価基準)
A:違和感を感じるものがない。
B:違和感を感じるものが1〜2枚あるが、非常に不快なものはない。
C:違和感を感じるものが3〜4枚あるが、非常に不快なものはない。
D:違和感を感じるものが5〜6枚あるが、非常に不快なものはない。
E:違和感を感じるものが7枚以上あるか、非常に不快なものがある。
<柔軟性>
被験者10人に手袋を装着してもらい、柔軟性について下記の5段階で評価し、評価結果を平均した。この評価がAに近いほど、手袋の風合いが優れていることが分かる
(柔軟性の評価基準)
A:柔軟性が非常に高い。
B:柔軟性が高い。
C:柔軟性がある。
D:柔軟性が低い。
E:柔軟性が非常に低い。
<フィット感>
被験者10人に手袋を装着してもらい、フィット感について下記の5段階で評価し、評価結果を平均した。
(フィット感の評価基準)
A:フィット感が非常に良い。
B:フィット感が良い。
C:フィット感がある。
D:やや強い締め付け感又はやや緩い締め付け感があり、フィット感が悪い。
E:強過ぎる締め付け感又は緩過ぎる締め付け感があり、フィット感が非常に悪い。
Figure 2016060970
表2の結果から、実施例1〜9の耐切創性手袋は、比較例1及び比較例2の耐切創性手袋と比べて違和感や柔軟性が非常に悪いものがない。このことから、耐切創性手袋の地糸の平均太さに対する添糸の平均太さの比を一定範囲内とすることで、手袋の風合いやフィット感に優れることが分かる。これに対し比較例1の耐切創性手袋では、地糸の平均太さに対する添糸の平均太さの比が低いため、地糸3が編み目から露出して手に接触することを添糸4が十分に防止できず、耐切創性手袋の風合いが不十分であると考えられる。また、比較例2の耐切創性手袋では、地糸の平均太さに対する添糸の平均太さの比が高いため、手袋の厚みが増し柔軟性が不足すると共に、手袋の締め付けが緩くなり過ぎる傾向が見られフィット感に劣ると考えられる。
地糸の平均太さに対する添糸の平均太さの比を変化させた実施例1〜3を比較すると、実施例1が柔軟性及びフィット感に優れる。このことから、耐切創性手袋の地糸の平均太さに対する添糸の平均太さの比を1以上2以下とすることで、さらに手袋の風合いを向上できることが分かる。
実施例1〜4と実施例5及び実施例6とを比較すると、添糸の1g荷重に対する30g荷重の伸長率や3g荷重に対する30g荷重の伸長率が小さい実施例1〜4の方が、違和感やフィット感が優れる。このことから、添糸の1g荷重に対する30g荷重の伸長率や3g荷重に対する30g荷重の伸長率を一定以下とすることで、手袋の締め付けが強くなり過ぎず、線材の飛び出し等による違和感が発生し難いことが分かる。
一方、実施例1〜4と実施例8とを比較すると、添糸の1g荷重に対する3g荷重の伸長率が大きい実施例1〜4の方が、添糸に伸縮性の低い綿糸を使用した実施例8よりフィット感に優れる。このことから、添糸の1g荷重に対する3g荷重の伸長率を一定以上とすることで、手袋に適度の伸縮性が付与され、フィット感を得易いことが分かる。
また、実施例1と実施例9とを比較すると、地糸が外面側に配置されている実施例1の方が違和感の評価が高い。このことから、地糸を外面側に配置することにより、地糸が編み目から露出して手に接触することを添糸で防止できていることが分かる。
<添糸作成時のドラフト設定の検討>
実施例1の添糸について、スパンデックスに被覆糸を巻き付ける工程において、ドラフト設定値を2とし、2倍に伸長しながら被覆糸を巻き付けた以外は、実施例1と同様にして耐切創性手袋を得た。この耐切創性手袋は、さらにフィット感が向上した。上記ドラフト設定値を2とすることで、スパンデックスの戻り力が高くなる前に被覆糸が伸びきる。その結果として添糸の戻る力が低くなり、地糸の芯糸からの飛び出しを防止することができ、かつ過度な締め付け感を防止することができることが分かる。また、ドラフトの設定を低くすることにより、特にスパンデックスの太さが大きい場合は、過度な締め付けが緩まりフィット感が向上する傾向にあった。逆に、フィット感が不十分である場合は、ドラフトの設定値を高くするとよい。
<添糸作成時の被覆糸の巻数の検討>
実施例1の添糸について、スパンデックスに被覆糸を巻き付ける工程において被覆糸の単位長さ当りの巻数を300回/mに増やした以外は、実施例1と同様にして耐切創性手袋を得た。この耐切創性手袋は、さらにフィット感が向上した。被覆糸の単位長さ当りの巻数を増やすことにより添糸が硬く締め付けられ、伸縮性を低くすることができた。このことから、添糸に過度な伸縮がある場合、被覆糸の巻数を調整することで、伸縮性を制御できると考えられる。
<副糸の検討>
表3に示すように、実施例2及び実施例4の地糸で副糸を用いなかった以外は、実施例2及び実施例4と同様にして実施例10及び実施例11の耐切創性手袋を得た。これらの耐切創性手袋について実施例1と同様の評価を行った。結果を表4に示す。
Figure 2016060970
Figure 2016060970
表4の結果から、実施例10及び実施例11の手袋は、実施例2及び実施例4の耐切創性手袋と比較すると、違和感の評価がやや劣るものの、柔軟性の評価が同等又は向上した手袋となった。このことから、副糸を有さない耐切創性手袋は、柔軟性が向上することが分かる。
以上のように、本発明の耐切創性手袋は、ゲージ数によらず金属製又はガラス繊維製の線材の飛び出しを防止しつつ伸縮性を有し、風合い及びフィット感に優れる。
1 手袋本体
2 コート層
3 地糸
4 添糸
31 芯材
31a 線材
31b 副糸
32 被覆糸
32a 第1被覆糸
32b 第2被覆糸
41 芯糸
42 被覆糸
42a 第1被覆糸
42b 第2被覆糸
W1、W2 重り
S 標線

Claims (9)

  1. 地糸と添糸とを用いたプレーティング編みにより編成した耐切創性手袋であって、
    上記地糸が、芯材と、この芯材の周囲に巻き付けた被覆糸とを備え、
    上記芯材が、金属製又はガラス繊維製の線材を有し、
    上記添糸が、有機繊維製であり、
    上記地糸の平均太さに対する上記添糸の平均太さの比が0.9以上2.5以下であることを特徴とする耐切創性手袋。
  2. 上記芯材が、上記線材に沿って配設される有機繊維製の副糸をさらに有する請求項1に記載の耐切創性手袋。
  3. 上記添糸が、芯糸と、この芯糸の周囲に巻き付けた被覆糸とを備える請求項1又は請求項2に記載の耐切創性手袋。
  4. 上記添糸の芯糸の平均太さが10デシテックス以上44デシテックス以下である請求項3に記載の耐切創性手袋。
  5. 上記添糸の芯糸がポリウレタン弾性糸であり、上記添糸の被覆糸がナイロン糸である請求項3又は請求項4に記載の耐切創性手袋。
  6. 上記金属がステンレスである請求項1から請求項5のいずれか1項に記載の耐切創性手袋。
  7. 上記地糸の被覆糸が第1被覆糸とこの第1被覆糸の表面に巻き付けられた第2被覆糸とから構成され、
    上記第1被覆糸の巻き付け方向と上記第2被覆糸の巻き付け方向とが逆向きである請求項1から請求項6のいずれか1項に記載の耐切創性手袋。
  8. 上記地糸が手袋の外面側に配置されている請求項1から請求項7のいずれか1項に記載の耐切創性手袋。
  9. 編機を用いた耐切創性手袋の製造方法であって、
    地糸及び添糸を用いたプレーティング編みをする工程を備え、
    上記地糸が、芯材と、この芯材の周囲に巻き付けた被覆糸とを備え、
    上記芯材が、金属製又はガラス繊維製の線材を有し、
    上記添糸が、有機繊維製であり、
    上記地糸の平均太さに対する上記添糸の平均太さの比を0.9以上2.5以下とすることを特徴とする耐切創性手袋の製造方法。
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