JP2016060738A - アルコキシハロシラン化合物の製造方法 - Google Patents

アルコキシハロシラン化合物の製造方法 Download PDF

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Abstract

【課題】アルコキシハロシラン化合物を効率良く製造することができる新規なアルコキシハロシラン化合物の製造方法を提供することを目的とする。
【解決手段】ハロシラン化合物とアルコキシシラン化合物の官能基交換反応において、ハロゲン化ビスマス(III)を利用することにより、アルコキシハロシラン化合物を効率良く製造することができる。
【選択図】なし

Description

本発明は、アルコキシハロシラン化合物の製造方法に関し、より詳しくはハロゲン化ビスマス(III)の存在下、ハロシラン化合物とアルコキシシラン化合物の官能基交換反応によってアルコキシハロシラン化合物を生成するアルコキシハロシラン化合物の製造方法に関する。
クロロシラン(Si−Cl)とアルコキシシラン(Si−OR)は、どちらもヒドロキシル基(−OH)と容易に反応するため、アルコールの保護やシリカ・金属酸化物の表面処理等に利用されている。また、クロロシラン(Si−Cl)は、アルコキシシラン(Si−OR)に比べてヒドロキシル基(−OH)に対する反応性が高く、クロロ基とアルコキシ基を併せ持ったアルコキシクロロシランは、反応性の高いクロロ基が先に反応(加水分解や重縮合)し、残ったアルコキシ基を別の反応に利用することができるなど、反応の精密な制御が可能となる有用な化合物である。そのため、アルコキシクロロシランは、無機固体表面の官能基の制御や無機−有機ハイブリッド材料の組成・構造制御等に利用できると期待されている。
アルコキシクロロシランの代表的な合成法としては、クロロシランとアルコールを反応させる方法(非特許文献1参照)、塩化アルミニウム等の触媒存在下でアルコキシシランとハロゲン化シランを反応させる方法(特許文献1参照)、触媒の代わりに少量の水やアルコールを加えて、発生する塩化水素ガスを触媒として官能基交換反応を行う方法(特許文献2参照)等が報告されている。また、官能基交換反応以外の合成法として、p−トルエンスルホン酸等の触媒存在下で四塩化ケイ素とオルトギ酸エチルを反応させる方法(特許文献3参照)、塩化アルミニウム触媒存在下でテトラアルコキシシランと塩化アセチルを反応させ、トリアルコキシクロロシランを合成する方法(非特許文献2参照)等も報告されている。
特開平05−310751号公報 国際公開第2005/026180号 特開2006−83187号公報
D. F. Peppard, W. G. Brown and W. C. Johnson, J. Am. Chem. Soc., 68, 70-72 (1946). R. G. Mirskov, et al., Doklady Chem., 421, 194 (2008).
従来のアルコキシクロロシランの合成法には、それぞれ解決すべき問題がある。例えば、非特許文献1に記載の方法では、アルコキシハロシラン化合物の収率が低く、また有害な塩化水素ガスが発生する問題がある。また、特許文献1には、最も高い収率で75%程度であることが示されており、収率の面で改善の余地を残すものである。
本発明は、アルコキシハロシラン化合物を効率良く製造することができる新規なアルコキシハロシラン化合物の製造方法を提供することを目的とする。
本発明者らは、上記の課題を解決すべく鋭意検討を重ねた結果、ハロシラン化合物とアルコキシシラン化合物の官能基交換反応において、ハロゲン化ビスマス(III)を利用することにより、アルコキシハロシラン化合物を効率良く製造することができることを見出し、本発明を完成させた。
即ち、本発明は以下の通りである。
<1> 下記式(A−1)、(A−2)、又は(A−3)で表されるハロシラン化合物と
下記式(B−1)、(B−2)、又は(B−3)で表されるアルコキシシラン化合物に対して下記反応式(C)で表される官能基交換反応を行う反応工程を含むアルコキシハロシラン化合物の製造方法であって、
前記反応工程が、ハロゲン化ビスマス(III)の存在下で行われる工程である、アルコキシハロシラン化合物の製造方法。
Figure 2016060738
(式(A−1)、(A−2)、及び(A−3)中、Rはそれぞれ独立して炭素数1〜10の炭化水素基を、Xはそれぞれ独立して塩素原子、臭素原子、又はヨウ素原子を表す。)
Figure 2016060738
(式(B−1)、(B−2)、及び(B−3)中、Rはそれぞれ独立して炭素数1〜10の炭化水素基を、R’はそれぞれ独立して炭素数1〜6の炭化水素基を表す。)
Figure 2016060738
(式(C)中、Xはそれぞれ独立して塩素原子、臭素原子、又はヨウ素原子を、R’はそれぞれ独立して炭素数1〜6の炭化水素基を表す。)
本発明によれば、アルコキシハロシラン化合物を効率良く製造することができる。
本発明を説明するに当たり、具体例を挙げて説明するが、本発明の趣旨を逸脱しない限り以下の内容に限定されるものではなく、適宜変更して実施することができる。
<アルコキシハロシラン化合物の製造方法>
本発明の一態様であるアルコキシハロシラン化合物の製造方法(以下、「本発明の製造方法」と略す場合がある。)は、下記式(A−1)、(A−2)、又は(A−3)で表されるハロシラン化合物と下記式(B−1)、(B−2)、又は(B−3)で表されるアル
コキシシラン化合物に対して下記反応式(C)で表される官能基交換反応を行う反応工程(以下、「反応工程」と略す場合がある。)を含む製造方法であり、反応工程がハロゲン化ビスマス(III)の存在下で行われることを特徴とする。
Figure 2016060738
(式(A−1)、(A−2)、及び(A−3)中、Rはそれぞれ独立して炭素数1〜10の炭化水素基を、Xはそれぞれ独立して塩素原子、臭素原子、又はヨウ素原子を表す。)
Figure 2016060738
(式(B−1)、(B−2)、及び(B−3)中、Rはそれぞれ独立して炭素数1〜10の炭化水素基を、R’はそれぞれ独立して炭素数1〜6の炭化水素基を表す。)
Figure 2016060738
(式(C)中、Xはそれぞれ独立して塩素原子、臭素原子、又はヨウ素原子を、R’はそれぞれ独立して炭素数1〜6の炭化水素基を表す。)
本発明者らは、新規なアルコキシハロシラン化合物の製造方法を求め検討を重ねた結果、ハロシラン化合物とアルコキシシラン化合物の官能基交換反応において、ハロゲン化ビスマス(III)を利用することにより、アルコキシハロシラン化合物を効率良く製造することができることを見出したのである。
なお、「下記式(A−1)、(A−2)、又は(A−3)で表されるハロシラン化合物と下記式(B−1)、(B−2)、又は(B−3)で表されるアルコキシシラン化合物に対して下記反応式(C)で表される官能基交換反応を行う」とは、反応式(C)に示されるように、ハロシラン化合物の一部の官能基(−X)とアルコキシシラン化合物の一部の官能基(−OR’)が交換される反応を行うことを意味する。但し、官能基交換反応は、ハロシラン化合物の少なくとも1つの官能基(−X)とアルコキシシラン化合物の少なくとも1つの官能基(−OR’)が交換されればよく、例えばテトラクロロシランとテトラメトキシシランのように官能基がそれぞれ4つあるハロシラン化合物とアルコキシシラン化合物を使用する場合、下記反応式(C−1)に示されるように、1つのクロロ基(−Cl)と1つのメトキシ基(−OMe)が交換されるものに限られず、下記反応式(C−2)に示されるように、2つのクロロ基(−Cl)と2つのメトキシ基(−OMe)が交換される反応であってもよいことを意味する。
Figure 2016060738
また、「反応式(C)」中の波線は、その先の構造がそれぞれハロシラン化合物とアルコキシシラン化合物に応じた構造であることを意味する。
反応工程において使用する式(A−1)、(A−2)、又は(A−3)で表されるハロシラン化合物の具体的種類は特に限定されず、目的に応じて適宜選択することができる。また、使用するハロシラン化合物は、1種類に限られず、2種類以上を使用してもよい。
Figure 2016060738
(式(A−1)、(A−2)、及び(A−3)中、Rはそれぞれ独立して炭素数1〜10の炭化水素基を、Xはそれぞれ独立して塩素原子、臭素原子、ヨウ素原子を表す。)
Rは、それぞれ独立して炭素数1〜10の炭化水素基を表しているが、Rは目的とするアルコキシシラン化合物に応じて適宜選択されるべきである。
なお、Rの炭素数は、好ましくは1以上、より好ましくは2以上、さらに好ましくは3以上であり、好ましくは8以下、より好ましくは6以下、さらに好ましくは4以下である。また、Rは、直鎖状の飽和炭化水素基に限られず、分岐構造、環状構造、炭素−炭素不飽和結合のそれぞれを有していてもよい(分岐構造、環状構造、及び炭素−炭素不飽和結合からなる群より選択される少なくとも1種を有していてもよい。)。
Rとしては、メチル基(−Me)、エチル基(−Et)、n−プロピル基(−Pr)、イソプロピル基(−Pr)、フェニル基(−Ph)等が挙げられる。
Xは、それぞれ独立して塩素原子、臭素原子、又はヨウ素原子を表しているが、塩素原子が特に好ましい。
式(A−1)、(A−2)、又は(A−3)で表されるハロシラン化合物としては、以下のハロシラン化合物が挙げられる。
Figure 2016060738
反応工程において使用する式(B−1)、(B−2)、又は(B−3)で表されるアルコキシシラン化合物の具体的種類は特に限定されず、目的に応じて適宜選択することができる。また、使用するアルコキシシラン化合物は、1種類に限られず、2種類以上を使用してもよい。
Figure 2016060738

(式(B−1)、(B−2)、及び(B−3)中、Rはそれぞれ独立して炭素数1〜10の炭化水素基を、R’はそれぞれ独立して炭素数1〜6の炭化水素基を表す。)
Rは、それぞれ独立して炭素数1〜10の炭化水素基を表しているが、Rは目的とするアルコキシシラン化合物に応じて適宜選択されるべきである。
なお、Rの炭素数は、好ましくは1以上、より好ましくは2以上、さらに好ましくは3以上であり、好ましくは8以下、より好ましくは6以下、さらに好ましくは4以下である。また、Rは、直鎖状の飽和炭化水素基に限られず、分岐構造、環状構造、炭素−炭素不飽和結合のそれぞれを有していてもよい(分岐構造、環状構造、及び炭素−炭素不飽和結合からなる群より選択される少なくとも1種を有していてもよい。)。
Rとしては、メチル基(−Me)、エチル基(−Et)、n−プロピル基(−Pr)、イソプロピル基(−Pr)、フェニル基(−Ph)等が挙げられる。
R’は、それぞれ独立して炭素数1〜6の炭化水素基を表しているが、R’の炭素数は
、好ましくは3以下、より好ましくは2以下、さらに好ましくは1以下である。
R’としては、メチル基(−Me)、エチル基(−Et)、n−プロピル基(−Pr)、イソプロピル基(−Pr)等が挙げられる。
式(B−1)、(B−2)、又は(B−3)で表されるアルコキシシラン化合物としては、以下のアルコキシシラン化合物が挙げられる。
Figure 2016060738
反応工程において使用する式(A−1)、(A−2)、又は(A−3)で表されるハロシラン化合物と式(B−1)、(B−2)、又は(B−3)で表されるアルコキシシラン化合物の量(仕込量)は、特に限定されず、目的に応じて適宜選択することができるが、目的のアルコキシハロシラン化合物のアルコキシ基やハロゲン原子の数に応じて適宜選択すべきである。
例えば、下記反応式に示されるように、テトラクロロシランとテトラエトキシシランからトリエトキシクロロシランを生成させる場合、テトラエトキシシランの量(仕込量)は、テトラクロロシランの量(仕込量)対して、物質量(モル)換算で3倍量使用することが挙げられる。
Figure 2016060738

また、下記反応式に示されるように、トリクロロ(メチル)シランとトリエトキシ(メチル)シランからジエトキシクロロ(メチル)シランを生成させる場合、トリエトキシ(
メチル)シランの量(仕込量)は、トリクロロ(メチル)シランの量(仕込量)対して、物質量(モル)換算で2倍量使用することが挙げられる。
Figure 2016060738
このような仕込量とすることにより、目的のアルコキシハロシラン化合物の収率をより高めることができる。
反応工程は、ハロゲン化ビスマス(III)の存在下で行われることを特徴とするが、ハロゲン化ビスマス(III)としては、三塩化ビスマス(BiCl)、三臭化ビスマス(BiBr)、三ヨウ化ビスマス(BiI)が挙げられる。この中でも、三塩化ビスマス(BiCl)が特に好ましい。
反応工程において使用するハロゲン化ビスマス(III)の量(仕込量)は、特に限定されず、目的に応じて適宜選択することができるが、使用するハロシラン化合物とアルコキシシラン化合物を合わせた全ケイ素物質量に対して、通常0.001mol%以上、好ましくは0.01mol%以上であり、通常1mol%以下、好ましくは0.5mol%以下、より好ましくは0.1mol%以下である。上記範囲内であると、アルコキシハロシラン化合物の収率をより高めることができる。
反応工程は、溶媒を使用しても、無溶媒であってもよいが、無溶媒でもアルコキシハロシラン化合物を効率良く製造することができることから、無溶媒であることが好ましい。
反応工程の反応温度、反応時間等の反応条件は、特に限定されず、目的に応じて適宜選択することができる。
反応温度は、通常0℃以上であり、通常200℃以下、好ましくは100℃以下、より好ましくは50℃以下、特に好ましくは室温である。上記範囲内であれば、アルコキシハロシラン化合物を効率良く製造することができる。
反応時間は、通常2時間以上、好ましくは12時間以上であり、通常72時間以下、好ましくは48時間以下である。
雰囲気ガスは、窒素(N)、アルゴン(Ar)等の不活性ガスを使用することが好ましい。また、ハロシラン化合物等の加水分解を抑制するために、雰囲気ガス、反応器等は十分に乾燥させて、水を極力含まないようにすることが好ましい。
以下に実施例及び比較例を挙げて本発明をさらに具体的に説明するが、本発明の趣旨を逸脱しない限り適宜変更することができる。従って、本発明の範囲は以下に示す具体例により限定的に解釈されるべきものではない。
<実施例1:トリエトキシクロロシランの製造>
50mLシュレンクフラスコに塩化ビスマス(III)を110mg((0.35mmol)、全Siの物質量に対して0.25mol%)加え、内部を窒素置換した。このフラスコに四塩化ケイ素(テトラクロロシラン)4.0mL(0.035mol)及びテトラエトキシシラン23.4mL(0.104mol)を加え、常温で24時間撹拌し反応させた。得られた反応液のH、13C、29Si NMRを測定したところ、未反応の
テトラエトキシシラン、目的生成物のトリエトキクロロシラン、その他ジエトキシジクロロシラン及びエトキシトリクロロシランの4種の化合物に帰属可能なシグナルが観測され
た。H NMRスペクトルにおける−OCHCHに帰属されるシグナルの積分比よ
り、目的生成物のトリエトキクロロシランの収率を算出した結果、75mol%であった。
<比較例:トリエトキシクロロシランの製造>
塩化ビスマス(III)の代わりに塩化アルミニウム47.9mg(0.36mmol)を用いた以外、実施例1と同様の方法により24時間撹拌し反応させた。結果、目的生成物のトリエトキクロロシランの収率は57mol%であった。なお、実施例1の場合、6時間の反応で収率56mol%に達するため、ハロゲン化ビスマス(III)は、塩化アルミニウムを用いる場合に比べて、高効率でトリエトキシクロロシランを得ることができることが明らかである。
<実施例2:ジエトキシジクロロシランの製造>
50mLシュレンクフラスコに塩化ビスマス(III)を14.0mg((0.044mmol)、全Siの物質量に対して0.1mol%)加え、内部を窒素置換した。このフラスコに四塩化ケイ素(テトラクロロシラン)2.6mL(0.023mol)及びテトラエトキシシラン5.0mL(0.022mol)を加え、常温で24時間撹拌し反応させた。得られた反応液のH、13C、29Si NMRを測定したところ、目的生成
物のジエトキシジクロロシラン、その他トリエトキシクロロシラン及びエトキシトリクロロシランの3種の化合物に帰属可能なシグナルが観測された。H NMRスペクトルに
おけるHC−Si−に帰属されるシグナルの積分比より、目的生成物のジエトキシジクロロシラン収率を算出した結果、25mol%であった。
<実施例3:エトキシトリクロロシランの製造>
50mLシュレンクフラスコに塩化ビスマス(III)を22.1mg((0.070mmol)、全Siの物質量に対して0.1mol%)加え、内部を窒素置換した。このフラスコに四塩化ケイ素(テトラクロロシラン)6.0mL(0.052mol)及びテトラエトキシシラン3.9mL(0.017mol)を加え、常温で24時間撹拌し反応させた。得られた反応液のH、13C、29Si NMRを測定したところ、未反応の
四塩化ケイ素、目的生成物のエトキシトリクロロシラン、その他トリエトキシクロロシラン及びジエトキシジクロロシランの3種の化合物に帰属可能なシグナルが観測された。29Si NMRスペクトルにおけるシグナルの積分比より、目的生成物のエトキシトリク
ロロシランの収率を算出した結果、26mol%であった。
<実施例4:ジエトキシクロロ(メチル)シランの製造>
50mLシュレンクフラスコに塩化ビスマス(III)を23.7mg((0.075mmol)、全Siの物質量に対して0.1mol%)加え、内部を窒素置換した。このフラスコにトリクロロ(メチル)シラン2.9mL(0.025mol)及びトリエトキシ(メチル)シラン9.9mL(0.050mol))を加え、常温で24時間撹拌し反
応させた。得られた反応液のH、13C、29Si NMRを測定したところ、未反応
のトリエトキシ(メチル)シラン、目的生成物のジエトキシクロロ(メチル)シラン、その他エトキシジクロロ(メチル)シランの3種の化合物に帰属可能なシグナルが観測された。H NMRスペクトルにおけるHC−Si−に帰属されるシグナルの積分比より
、目的生成物のジエトキシクロロ(メチル)シランの収率を算出した結果、87mol%であった。
<実施例5:エトキシジクロロ(メチル)シランの製造>
50mLシュレンクフラスコに塩化ビスマス(III)を34.6mg((0.11mmol)、全Siの物質量に対して0.1mol%)加え、内部を窒素置換した。このフラスコにトリクロロ(メチル)シラン8.5mL(0.073mol)及びトリエトキシ
(メチル)シラン7.2mL(0.036mol)を加え、常温で24時間撹拌し反応させた。得られた反応液のH、13C、29Si NMRを測定したところ、未反応のト
リクロロ(メチル)シラン、目的生成物のエトキシジクロロ(メチル)シラン、その他ジエトキシクロロ(メチル)シランの3種の化合物に帰属可能なシグナルが観測された。H NMRスペクトルにおけるHC−Si−に帰属されるシグナルの積分比より、目的
生成物のエトキシジクロロ(メチル)シランの収率を算出した結果、50mol%であった。
Figure 2016060738
本発明の製造方法によって得られたアルコキシハロシラン化合物は、無機固体表面の官能基の制御や無機−有機ハイブリッド材料の組成・構造制御等に利用することができる。

Claims (1)

  1. 下記式(A−1)、(A−2)、又は(A−3)で表されるハロシラン化合物と下記式(B−1)、(B−2)、又は(B−3)で表されるアルコキシシラン化合物に対して下記反応式(C)で表される官能基交換反応を行う反応工程を含むアルコキシハロシラン化合物の製造方法であって、
    前記反応工程が、ハロゲン化ビスマス(III)の存在下で行われる工程である、アルコキシハロシラン化合物の製造方法。
    Figure 2016060738
    (式(A−1)、(A−2)、及び(A−3)中、Rはそれぞれ独立して炭素数1〜10の炭化水素基を、Xはそれぞれ独立して塩素原子、臭素原子、又はヨウ素原子を表す。)
    Figure 2016060738
    (式(B−1)、(B−2)、及び(B−3)中、Rはそれぞれ独立して炭素数1〜10の炭化水素基を、R’はそれぞれ独立して炭素数1〜6の炭化水素基を表す。)
    Figure 2016060738
    (式(C)中、Xはそれぞれ独立して塩素原子、臭素原子、又はヨウ素原子を、R’はそれぞれ独立して炭素数1〜6の炭化水素基を表す。)
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