JP2016058172A - 発光素子および電子機器 - Google Patents

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一元 三輪
ブラガ ダニエーレ
Braga Daniele
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Abstract

【課題】簡易に発光することが可能な発光素子等を提供する。【解決手段】発光素子1は、多孔質材121と、この多孔質材121内に分散された電解質122および量子ドット123とを含むイオン層12と、このイオン層12に対して電圧を印加するための複数の電極(2つの電極111,112)とを備えている。【選択図】図1

Description

本発明は、pn接合が形成されるイオン層を有する発光素子、およびそのような発光素子を備えた電子機器に関する。
量子ドットを用いたデバイスとして、様々なもの(発光素子等)が提案されている。(例えば、特許文献1参照)。
特開2011−29283号公報
ところで、上記した発光素子では一般に、駆動電圧(動作電圧)を低く抑える等して、簡易に発光させることが求められている。したがって、簡易に発光することを可能とする手法の提案が望まれる。
本発明はかかる問題点に鑑みてなされたもので、その目的は、簡易に発光することが可能な発光素子、およびそのような発光素子を備えた電子機器を提供することにある。
本発明の発光素子は、多孔質材と、この多孔質材内に分散された電解質および量子ドットとを含むイオン層と、このイオン層に対して電圧を印加するための複数の電極とを備えたものである。
本発明の電子機器は、1または複数の上記本発明の発光素子を備えたものである。なお、このような電子機器としては、例えば、照明装置または表示装置等が挙げられる。
本発明の発光素子および電子機器では、イオン層に、多孔質材と、この多孔質材内に分散された電解質および量子ドットとが含まれている。したがって、例えば、上記複数の電極からイオン層に対して電圧が印加されることによってイオン層内に形成されたpn接合におけるキャリア(正孔および電子)により、量子ドットがEL(Electro-Luminescence)発光するようになる。つまり、このようなpn接合におけるキャリアを利用して、量子ドットがEL発光し易くなる。
本発明の発光素子では、例えば上記したように、イオン層内に形成されるpn接合における正孔および電子によって、量子ドットがEL発光するようにすることが好ましい。この場合において、例えば上記したように、複数の電極によってイオン層に対して電圧が印加されることにより、イオン層内にpn接合が形成されるのが好ましい。
ここで、このときのイオン層へ印加される電圧としては、例えば、直流電圧または交流電圧のいずれであってもよい。印加電圧を交流電圧とした場合、例えば商用電源(交流電源)を基に複数の電極に電圧を供給する際に、印加電圧を直流電圧とする場合は異なって交流電圧から直流電圧への変換が不要となるため、電力損失が抑えられる(電力の利用効率が向上する)。
また、このときのイオン層への電圧の極性(電圧の印加方向)に応じて、例えば、pn接合におけるp型領域およびn型領域の配置順序(pn接合の方向)が決定するようにすることが可能である。このようにした場合、電圧の極性に応じてpn接合の方向が自由に制御可能となるため、発光素子の応用性(適用の自由度)が向上する。
本発明の発光素子では、電圧の印加状態から無印加状態へ移行した後も、pn接合が所定時間維持されるようにすることが可能である。このようにした場合、電圧無印加状態への移行後もpn接合がある程度維持されるため、電圧無印加状態においても、pn接合を利用した発光機能(量子ドットにおけるEL発光)が実現可能となる。
本発明の発光素子では、面発光するように構成するのが好ましい。このようにした場合、点発光する発光素子(例えばLED(Light Emitting Diode)等)と比べ、例えば照明装置等の電子機器に適用し易くなる。また、本発明の発光素子では、イオン層および複数の電極がそれぞれ可撓性を有する、すなわち、発光素子全体として可撓性を示すようにするのが好ましい。このようにした場合、各種の電子機器に適用した際の利便性や設計の自由度等が向上する。
本発明の発光素子では、複数の電極の間にイオン層が挿設されているように構成することが可能である。あるいは、基板上に複数の電極が並設されると共に、これらの基板および複数の電極の上をイオン層が覆っているように構成することも可能である。ここで、後者の構成の場合、前者の構成と比べ、素子の応答速度が低下するものの、電圧無印加状態への移行後におけるpn接合の維持時間がより長くなる。逆に言うと、前者の構成では後者の構成と比べ、素子の応答速度が向上する。また、前者の構成では後者の構成と比べ、界面(例えば、基板とイオン層との間の界面)の影響を受けにくくなり、発光素子における機能性(発光特性)が向上する。
本発明の発光素子では、上記電解質を、イオンの移動度の抑制構造を有する分子を用いて構成するのが好ましい。このようにした場合、例えば、上記複数の電極からイオン層に対して電圧が印加されることによってイオン層内に形成されたpn接合が、電圧の無印加状態への移行後も消滅しにくくなる(ある程度の時間、pn接合が維持されるようになる)。したがって、このような特性を有するpn接合を利用して、発光素子における機能性(発光特性)を向上させることが可能となる。なお、この場合において、例えば、上記分子が直鎖構造を有するように構成することが可能である。
本発明の発光素子では、上記電解質として、例えばイオン液体を用いることが可能である。また、上記多孔質材としては、例えば導電性ポリマー(発光性ポリマー)を用いることが可能である。
本発明の発光素子および電子機器によれば、イオン層に、多孔質材とこの多孔質材内に分散された電解質および量子ドットとが含まれているようにしたので、量子ドットがEL発光し易くなる。よって、簡易に発光することが可能となる。
本発明の一実施の形態に係る発光素子の構成例を表す模式断面図である。 図1に示したイオン層の状態を模式的に表す断面図である。 図1に示した量子ドット周囲の詳細構成例を表す模式図である。 図1に示した発光素子の製造方法の一例を工程順に表す流れ図である。 電圧印加時に形成される電荷二重層の状態を表す模式図である。 図5に示した電荷二重層の態様を拡大して表す模式図である。 電圧印加時におけるpn接合の形成原理を説明するための模式図である。 図7に示した原理により形成されたpn接合について説明するための模式図である。 比較例1に係る発光素子について説明するための模式図である。 図9に示した発光素子の駆動方法について説明するためのタイミング波形図である。 比較例2に係る発光素子の発光原理について説明するための模式図である。 図1に示した発光素子の発光原理を表す模式図である。 図12に示した発光原理について説明するための模式図である。 発光素子の他の構成例を表す模式断面図である。 図14に示した発光素子における電圧無印加状態への移行後のイオン層の状態を表す模式図である。 図1に示した発光素子における電圧無印加状態への移行後のイオン層の状態を表す模式図である。 図1に示した発光素子における電圧無印加状態への移行後のイオン層での発光機能について説明するための模式図である。 図1に示した発光素子における他の駆動方法例を表す模式図である。 変形例に係る発光素子の構成例を表す模式断面図である。 図19に示したイオン層の状態を模式的に表す断面図である。 図19に示した発光素子における電圧印加時のイオン層での発光機能について説明するための模式図である。 図19に示した発光素子における電圧無印加状態への移行後のイオン層での発光機能について説明するための模式図である。 図19に示した発光素子における他の駆動方法例を表す模式図である。 発光素子の適用例1に係る電子機器の構成例を表す模式図である。 発光素子の適用例2に係る電子機器の構成例を表す模式図である。 発光素子の適用例3に係る電子機器の構成例を表す模式図である。 発光素子の適用例4,5に係る電子機器の構成例を表す模式図である。
以下、本発明の実施の形態について、図面を参照して詳細に説明する。なお、説明は以下の順序で行う。
1.実施の形態(一対の電極の間にイオン層が挿設された素子構造の例)
2.変形例(基板上に複数の電極が並設され、その上をイオン層が覆う素子構造の例)
3.適用例1〜5(発光素子の電子機器への適用例)
4.その他の変形例
<1.実施の形態>
[構成]
図1は、本発明の一実施の形態に係る発光素子(発光素子1)の断面構成例(Z−X断面構成例)を模式的に表したものである。この発光素子1は、一対の電極111,112とイオン層12(機能層)とからなる積層構造を有している。
(電極111,112)
電極111,112はそれぞれ、イオン層12に対して電圧を印加するための電極である。本実施の形態では、これらの電極111,112は、イオン層12を挟み込むように配置されている。
電極111,112の厚みはそれぞれ、例えば30nmである。また、電極111,112はそれぞれ、例えば、金(Au),白金(Pt),アルミニウム(Al),ニッケル(Ni),チタン(Ti)などの各種金属の他、酸化インジウムスズ(ITO:Indium Tin Oxide)などの導電性酸化物、導電性高分子、カーボンナノチューブ、グラファイト等の導電性材料からなる。なお、この発光素子1では、一般的な有機EL素子等とは異なり、電極111,112とイオン層12との間の仕事関数の値の差を考慮せずに、電極111,112の材料を選定することができる。このため、電極111,112としては種々の導電性材料を使用することが可能となっている。
(イオン層12)
イオン層12は、上記したように一対の電極111,112の間に挿設されており、後述する機能(この例では発光機能)が発揮される層である。このイオン層12は、例えば図1中の符号P1で示した拡大模式図のように、多数の細孔121hを有する多孔質材121と、この多孔質材121内に分散された電解質(電解質の分子)122および量子ドット123とを含んでいる。具体的には、この例では、多孔質121における多数の細孔121h内に、電解質122および量子ドット123がそれぞれ分散されていると共に、多孔質121の中に、量子ドット123が分散されている。換言すると、イオン層12は、電解質122と量子ドット123と多孔質材121とが、所定の混合比(例えば、混合重量比または混合体積比など)にて混合されたものとなっている。なお、このようなイオン層12の厚みは、例えば200nmである。
ここで、イオン層12における、電解質122と量子ドットと多孔質材121との混合比は、例えば、電解質122:量子ドット123:多孔質材121=1:m:n(例えば、m>0.01程度、n>3程度)であることが望ましい。これは、電解質122の混合率(例えば、混合重量比率または混合体積比率)が相対的に小さ過ぎると(電解質122の含有量が少な過ぎると)、後述するpn接合が形成されにくくなり、発光動作等が困難になってしまうと予想されるためである。換言すると、電解質122と多孔質材121との混合比には、後述する電圧無印加状態への移行後においてもpn接合の形成状態(発光動作および発電動作)が維持されるための好適な範囲が存在すると予想される。
多孔質材121は、イオン層12の母材(基材)として機能するものである。この多孔質材121における細孔121hの大きさ(径)は、電解質122の分子よりも大きければよく、例えば1nmである。多孔質材121は、例えば、導電性ポリマー等の有機材料や、カーボンナノチューブ等の無機材料からなる。具体的には、導電性ポリマーとしては、例えば、F8T2(poly(9,9-dioctylfluorene-co-bithio-phene))等の材料が挙げられる。このように、多孔質材121としては有機材料および無機材料のいずれも使用可能であるが、導電性ポリマー等の有機材料を用いるのが望ましい。分子量が大きくなるため、イオン層12を形成し易くなるからである。また、この多孔質材121は、以下説明する電解質122との兼ね合い(相性)から、疎水性を示すものであることが望ましい。
電解質122は、上記したように、その分子が多孔質材121の細孔121h内に分散された状態となっている。換言すると、電解質122は、多孔質材121中に含浸されている(浸み込むようにして配置されている)。
また、例えば図2中に模式的に示したように、この電解質122は、実際にはイオン層12内において、主にイオン状態となって分散している。すなわち、電解質122の分子には、陽イオン122cと陰イオン122aとに電離した状態となっているものが存在する。これは、多孔質材121が電解質122の溶媒として機能するからである。
ここで、このような電解質122は、詳細は後述するが、例えば、自身の移動度を抑制する構造(イオンの移動度の抑制構造)を有する分子(イオン)を用いて構成されている。このようなイオンの移動度の抑制構造を有する分子としては、例えば、極性を有する分子などが挙げられる。また、この極性を有する分子の一具体例としては、図1中の符号P1で示した拡大模式図中の電解質122のように、異方性形状(細長い形状)を有する分子、例えば直鎖構造を有する分子が挙げられる。この直鎖構造としては、例えば、アルキル基(一般式:Cn2n+2)、アリール基等が挙げられる。
ここで、上記したイオンの移動度の抑制構造の長さ(例えば、直鎖構造の長さ)は、例えば2nm以上である(分子量が大きい構造である)ことが望ましい。また、別の観点からみると、このイオンの移動度の抑制構造は、多孔質材121における細孔121hの径に対して、2倍以上の長さであることが望ましい。これらの長さの範囲内であれば、後述するイオン移動度の抑制作用が効果的になされるからである。
このような電解質122としては、イオン液体を用いるのが望ましい。イオン層12内に後述する電気二重層が形成され易くなるからである。このようなイオン液体としては、例えば以下の(1)式で表わされる化合物(tetradecyltrihexylphosphonium(tri- fluoromethylsulfonyl)amide [P66614][TFSA])のように、直鎖構造(この例では、アルキル基)を有する分子構造のものが挙げられる。この(1)式で表わされるイオン液体は、上記したようにイオンの移動度の抑制構造を有する分子であると共に、陽イオンと陰イオンとの間での強い分極が生じる(極性を有する)分子構造となっている。
Figure 2016058172
なお、このようなイオン液体としては、(1)式で表わされるものには限られず、イオンの移動度の抑制構造を有する分子(例えば、極性を有する分子)のものであれば、他のイオン液体を用いるようにしてもよい。具体的には、例えば、以下の陽イオンと陰イオンとを組み合わせてなるイオン液体を用いるようにしてもよい。
(A)陽イオン
・イミダゾリウム系陽イオン:
1-methyl-3-methylimidazolium(MMI),
1-ethyl-3-methylimidazolium(EMI),
1-propyl-3-methylimidazolium(PMI),
1-butyl-3-methylimidazolium(BMI),
1-pentyl-3-methylimidazolium(PeMI),
1-hexyll-3-methylimidazolium(HMI),
1-Octyl-3-methylimidazolium,
1-oxyl-3-methylimidazolium(OMI),
1-hexadecyl-3-methylimidazolium,
1-Butyl-2,3-dimethulimidazolium,
1,2-dimethyl-3-propylimidazolium(DMPI);
・ピリジニウム系陽イオン:
1-methl-1-propylpiprodonium(PP13),
1-methyl-1-propylpyrrolidinium(P13),
1-methyl-1-butylpyrrolidinium(P14),
1-butyl-1-methylpyrrolidinium(BMP);
・アンモニウム系陽イオン:
trimethylpropylammonium(TMPA),
trimethyloctylammonium(TMOA),
trimethylhexylammonium(TMHA),
trimethylpentylammonium(TMPeA),
trimethylbutylammonium(TMBA);
・ピラゾリウム系陽イオン:
1-ethyl-2,3,5-trimethylpyrazolium(ETMP),
1-butyl-2,3,5-trimethylpyrazolium(BTMP),
1-propyl-2,3,5-trimethylpyrazolium(PTMP),
1-hexyl-2,3,5-trimethylpyrazolium(HTMP),
1-Buthylpyridium,
1-Hexylpyridium;
(B)陰イオン
bis(trifluoromethanesulfonyl)imide(TFSI),
bis(fluorosulfonyl)imide(FSI),
bis(perfluoroethylsulfonyl)imide(BETI),
tetrafluoroborate(BF4),
hexafluorophosphate(PF6);
このような電解質122は、前述した多孔質材121との相性から、疎水性を示すものであることが望ましい。つまり、多孔質材121および電解質122がいずれも疎水性を示すものとなっているのが望ましい。これにより、イオン層12を形成する際に、多孔質材121と電解質122とが均一に混ざり易くなるからである。
量子ドット123は、ナノスケール等の微粒子であり、上記したように、多孔質121における多数の細孔121h内および多孔質121の中に分散された状態となっている。換言すると、量子ドット123もまた、多孔質材121中に含浸されている(浸み込むようにして配置されている)。このような量子ドット123からは、詳細な原理は後述するが、発光光Loutが出射されるようになっている。また、各量子ドット123におけるサイズ(粒径)や材料の組成等を変化させることで、発光波長(光子エネルギーに対応)も変化するようになっている。これにより量子ドット123では、異なる波長(色)の発光光(赤色発光光,緑色発光光,青色発光光)を得ることが可能となっている。
このような量子ドット123の材料としては、例えば、CdSe,CdS,ZnS:Mn,InN,InP,CuCl,CuBr,Siなどが挙げられ、それらの量子ドット123の粒径(一辺方向のサイズ)は、例えば1nm〜20nm程度である。また、上記の量子ドット123の材料のうち、赤色発光材料としては例えばInP等が挙げられ、緑色発光材料としては例えばCdSe等が挙げられ、青色発光材料としては例えばCdS等が挙げられる。
ここで、図3に模式的に示したように、このような量子ドット123の周囲には、例えば、保護層124および分散剤125がこの順に被覆されるようになっている。保護層124は、例えばZnS等の材料からなり、量子ドット123を外部から保護するためのものである。分散剤125は、多孔質材121内に量子ドット123を安定的かつ均一に分散させるためのものであり、例えばアルキルアミン層等の材料からなる。なお、この分散剤125における各分子125mは、その直鎖ができるだけ短くなっているのが好ましい。これにより、電流を流しにくくする性質を有する分散剤125において、電流が流れ易くなり、後述する量子ドット123での発光強度(発光輝度)が向上するからである。
[製造方法]
この発光素子1は、例えば、図4に示したようにして製造することができる。この図4は、発光素子1の製造方法の一例を、工程順に流れ図で表わしたものである。
(混合体の作製工程)
まず、前述した材料からなる多孔質材121、電解質122および量子ドット123と、両親媒性物質(両親媒性分子を有する物質;レベリング剤)とを、所定の溶媒(例えば、クロロベンゼン,ジクロロベンゼン等の高沸点溶剤など)中で混合することにより、混合体を作製する(工程S11)。なお、両親媒性物質としては、例えば界面活性剤が挙げられる。また、この界面活性剤としては、例えば、フッ素系界面活性剤等が挙げられる。フッ素系界面活性剤の具体例としては、例えば以下のものが挙げられる。この際、多孔質材121と電解質122と量子ドット123とは、例えば、前述した所定の混合比にて混合するようにする。また、この混合体における両親媒性物質の含有量は、例えば1000ppm以下程度とするのが望ましく、例えば10ppm程度とするのがより望ましい。混合体への両親媒性物質の過剰な含有が防止され、後述する両親媒性物質の機能がより効果的に発揮されるからである。
・ペルフルオロアルキルスルホン酸(CF3(CF2nSO3H)
・ペルフルオロオクタンスルホン酸(PFOS;perfluorooctanesulfonate)
・ペルフルオロアルキルカルボン酸(CF3(CF2nCOOH)
・ペルフルオロオクタン酸(PFOA;perfluorooctanoate)
・フッ素テロマーアルコール(F(CF2nCH2CH2OH)
ここで、このようにして多孔質材121、電解質122、量子ドット123および両親媒性物質を混合する際には、これらの材料について、事前に超音波(例えば、50kHz,100W程度の超音波)を用いた撹拌を行っておくのが望ましい。これらの材料同士(例えば、多孔質材121、電解質122および量子ドット123同士)が、均一に混ざり易くなるからである。なお、このような超音波を用いた撹拌は、例えば、下限時間以上かつ上限時間以下の所定の期間(撹拌時間)で行うのが望ましい。詳細は後述するが、撹拌効率を高めつつ、動作時の発光素子1の耐久性を確保できる(発光素子1が壊れてしまうのを回避できる)ようになるからである。ここで、上記した上限時間および下限時間としてはそれぞれ、例えば、3分,10分が挙げられる。つまり、例えば、超音波を用いた撹拌を3分以上かつ10分以下の期間で行うようにする。ただし、これらの上限値および下限値(適切な撹拌時間)はそれぞれ、多孔質材121や電解質122、量子ドット123の種類、超音波の出力値等に応じて変化する。そのため、超音波を用いた撹拌を行う場合は、上記したように、撹拌効率が高く、かつ発光素子1が壊れない程度の出力および撹拌時間で行うのが好ましい。
(混合体の薄膜化工程)
次いで、例えばスピンコートやインクジェット等を用いて、上記した混合体を薄膜状に成形する(工程S12)。換言すると、工程S11において得られた混合体を、薄膜化させる。この際、スピンコートを用いる場合には、例えば、空気中において、500rpm(回転/分)程度の回転率にて1分間程度のスピンコートを行うようにする。なお、このようにして混合体を薄膜状にする手法としては、上記したスピンコートおよびインクジェットには限られず、他の印刷技術を用いることも可能である。具体的には、例えば、ナノインプリント法、誘導プラズマエッチング法、ドライエッチング法といったプリント技術、エッチング技術などの印刷技術を用いることが可能である。
(乾燥工程)
続いて、このようにして得られた薄膜状の混合体を乾燥させることにより、この混合体から上記した溶媒を蒸発させる(工程S13)。これにより、図1中の符号P1で示した拡大模式図のような、多数の細孔121hを有する多孔質材121と、この多孔質材121内に分散された電解質122および量子ドット123とからなるイオン層12が形成される。なお、乾燥させる際には、例えば、窒素(N2)雰囲気中において乾燥を行うようにする。
(電極の取付工程)
そののち、このようして得られたイオン層12に対して、複数の電極111,112を取り付ける(工程S14)。具体的には、工程S13において得られたイオン層12を、例えば真空蒸着法や塗布法等を用いて別途形成した一対の電極111,112の間に挟み込むようにする。以上により、図1に示した発光素子1が完成する。このように、真空プロセス等の複雑な工程が不要であると共に、室温環境下にて作製可能であることから、発光素子1は、比較的簡易なプロセスにて安価に製造することが可能である。
なお、この発光素子1の製造方法では、上記したように、両親媒性物質の混合および超音波を用いた撹拌の双方を行っているが、これには限られず、例えば、これらのうちのいずれか一方を行わないようにしてもよい。
[作用・効果]
(A−1.pn接合の形成)
この発光素子1では、電極111,112を用いてイオン層12に対して電圧が印加されると、以下の原理にてイオン層12内にpn接合が形成される。
すなわち、まず図5に示したように、電極112を直流電圧供給源PS(dc)の正(+)側、電極111を直流電圧供給源PS(dc)の負(−)側とそれぞれ電気的に接続し、この直流電圧供給源PS(dc)から電極111,112を介してイオン層12に、所定の電圧(直流電圧)が印加されるようにする。すると、例えば図2に示したように陽イオン122cおよび陰イオン122aがそれぞれイオン層12内で分散した状態から、陽イオン122cおよび陰イオン122aがそれぞれ選択的に移動し、イオン層12内に電荷二重層が形成される。具体的には、図5に示したように、イオン層12内の陽イオン122cが、電極111の表面(イオン層12側の表面)と所定の間隔をおいて整列するようになる。一方、イオン層12内の陰イオン122aは、電極112の表面と所定の間隔をおいて整列するようになる。なお、図5中において、「h」は正孔(ホール)を表すと共に「e」は電子を表し、以降の図においても同様である。
このとき、例えば図6に拡大して示したように、電極111側の電気二重層および電極112側の電気二重層はそれぞれ、間隔g=1nm程度の微小な距離を用いて形成される。このため、これらの電気二重層ではそれぞれ、例えば10(μF/cm2)程度の非常に大きな静電容量が形成されると共に、例えば3(MV/cm)程度の非常に大きな電界が生じることになる。
このようにして電気二重層に大電界が発生すると、例えば図7に示したように、電極111から電子eがイオン層12内に注入されるようになり、イオン層12内の電極111側に電気伝導領域A1が形成される。また、電極112から正孔hがイオン層12内に注入されるようになり、イオン層12内の電極112側に電気伝導領域A2が形成される。すると、今度は、電気伝導領域A1内と陽イオン122cとの間で電荷二重層が形成されると共に、電気伝導領域A2内と陰イオン122aとの間で電荷二重層が形成されるようになる。
そして、このようにして電荷二重層および電気伝導領域が繰り返し形成されていくことで、最終的には例えば図8に示したように、イオン層12内にpn接合が形成される。具体的には、イオン層12内では、pn接合の接合面Sjよりも電極111側に、電子eと陽イオン122cとが混在して分散されたn型領域12nが形成される。また、接合面Sjよりも電極112側に、正孔hと陰イオン122aとが混在して分散されたp型領域12pが形成される。これらのp型領域12pとn型領域12nとによって、pn接合が構成される。以上のような原理にて、イオン層12内では電圧が印加されると自己組織的にpn接合が形成される。
(A−2.発光機能)
ここで、本実施の形態の発光素子1では、このようにして形成されたpn接合を利用して、発光機能が発揮される(発光動作が行われる)。以下、このような発光素子1における発光動作について、比較例(比較例1,2)と比較しつつ詳細に説明する。
(比較例1)
図9は、比較例1に係る発光素子(発光素子101)の断面構成例を模式的に表したものである。この比較例1の発光素子101では、電極111,112の間に、量子ドット123が敷き詰められた層(量子ドット層102)が挿設されている。また、電極111,112には交流電圧供給源PS(ac)が接続されるようになっており、これらの電極111,112を介して量子ドット層102に所定の電圧(交流電圧)が印加されるようになっている。
具体的には、例えば図10に模式的にタイミング波形図で示したような交流電圧が量子ドット層102に印加されることで、各量子ドット123に対して発光駆動を行う(発光動作が行われる)ようにしている。この発光素子101において、このような交流電圧を利用して量子ドット123の発光動作を行う(発光光Loutを出射させる)ようにしているのは、以下の理由によるものである。
すなわち、まず、量子ドット123は前述したようにナノスケールの微粒子であることから、個々の量子ドット123に対して、発光駆動のための電極(電圧を印加させるための電極)を取り付けるのが非常に困難であると言える。したがって、この比較例1の発光素子101では、高周波かつ高電圧からなる交流電圧を印加して発光駆動を行うことにより、個々の量子ドット123に対してキャリア(正孔hおよび電子e)を供給し、量子ドット123をEL発光させるようにしている。具体的には、例えば図10に示したように、量子ドット層102に対して正(+)の電圧が印加されたときには、各量子ドット123に対して正孔hが注入され、逆に量子ドット層102に対して負(−)の電圧が印加されたときには、各量子ドット123に対して電子eが注入される。
ところが、このような比較例1では、発光素子101を発光駆動するのに高電圧を要することから、量子ドット123を簡易に発光させるのが困難であると言える。
(比較例2)
そこで比較例2では、例えば図11(A)および図11(B)に模式的に示したように、LED等からなる励起光源からの励起光(EL発光)を利用して、量子ドット123をPL(Photo-Luminescence)発光させるようにしている。
ところが、このような比較例2では、そのような励起光源を別途設ける必要があるため、製造コストが増大してしたり、装置構成が大型化してしまうことになる。したがって、この比較例2においても、量子ドット123を簡易に発光させるのが困難であると言える。
(本実施の形態)
これに対して本実施の形態の発光素子1では、前述した図1に示したように、イオン層12に、多孔質材121と、この多孔質材121内に分散された電解質122および量子ドット123とが含まれている。これにより、前述した原理にてイオン層12内に形成されたpn接合におけるキャリア(正孔hおよび電子e)を利用して、このイオン層12内の量子ドット123が、EL発光するようになる。つまり、この発光素子1では、このようなpn接合におけるキャリアを利用することで、量子ドット123がEL発光し易くなる。なお、このようなpn接合におけるキャリアを利用することは、個々の量子ドット123に対して、発光駆動のための電極(電圧を印加させるための電極)を取り付けることに相当すると言える。
具体的には、例えば図12および図13に模式的に示したように、このpn接合の接合面Sj付近において、p型領域12p内の正孔hおよびn型領域12n内の電子eがそれぞれ、量子ドット123へ供給されることで、この量子ドット123がEL発光する。その結果、この発光素子1では、接合面Sj付近から外部へ、量子ドット123からのEL発光による発光光Lout(出射光)が出射する(面発光する)ことになる。このような原理にて、発光素子1において発光動作がなされる。なお、図12では、便宜上、発光光Loutが電極111,112の方向へそれぞれ出射される態様で図示されているが、実際には発光光Loutは全ての方向に出射可能となっている。
このようにして本実施の形態の発光素子1では、上記したように、イオン層12内に形成されたpn接合におけるキャリア(正孔hおよび電子e)を利用してこのイオン層12内の量子ドット123がEL発光するため、上記比較例1,2と比べ、量子ドット123が簡易(容易)に発光できるようになる。
(B.製造方法における作用)
次に、本実施の形態の発光素子1の製造方法における作用について説明する。
まず、例えば図4中の工程S11では、多孔質材121、電解質122および量子ドット123とともに、両親媒性物質が溶媒中で混合されることにより、混合体が作製される。このように両親媒性物質もが混合されることで、この両親媒性物質がレベリング剤(表面張力調整剤)として機能する。その結果、その後の工程12においてこの混合体を薄膜状にする際に、混合体の表面張力が低下し、混合体が薄く均一に拡がり易くなる(イオン層12内での膜厚ばらつきが抑えられる)。
また、このときの溶媒として、例えば前述した材料等からなる高沸点溶媒(例えば、沸点が80℃程度以上の溶媒)を用いているため、その後の工程S13において薄膜状の混合体を乾燥させる際に、溶媒が蒸発しにくくなり、混合体がゆっくりと乾燥するようになる。したがって、上記した両親媒性物質による表面張力の低減作用がより効果的に機能し、混合体が膜内で均等に乾燥し易くなる結果、イオン層12内での膜厚ばらつきが更に抑えられる。なお、混合体を乾燥させる際に、例えばホットプレート(50℃程度の温度)を用いた場合には、混合体が急激に乾燥するため、両親媒性物質の機能発揮が不十分になってしまうおそれがある。加えて、この場合には高温での乾燥となることから、多孔質材121(導電性ポリマー等)が壊れてしまうおそれもある。
更に、工程S11において多孔質材121、電解質122、量子ドット123および両親媒性物質を混合する際には、これらの材料について、事前に超音波を用いた撹拌が行われる。これにより、多孔質材121と電解質122と量子ドット123とが、均一に混ざり易くなり、工程S12において混合体を薄膜状にする際に、膜内での組成ばらつきが抑えられる。その結果、発光素子1における面内での特性ばらつき(前述した発光機能等の特性のばらつき)が抑えられる。
(C.イオンの移動度の抑制構造を有する分子による作用)
続いて、本実施の形態の電解質122が、イオンの移動度の抑制構造を有する分子を用いて構成されている場合における作用について説明する。
(他の構成例)
図14は、他の構成例に係る発光素子(発光素子301)の断面構成例(Z−X断面構成例)を、模式的に表したものである。この他の構成例の発光素子301は、本実施の形態の発光素子1においてイオン層12の代わりにイオン層302を設けたものに対応し、他の構成は同様となっている。
このイオン層302では、例えば図14中の符号P301で示した拡大模式図のように、多孔質材121の細孔121h内に分散された電解質303が、等方的形状を有する分子(イオン)を用いて構成されている。すなわち、イオン層302内の電解質303は、図1中の符号P1で示した本実施の形態の電解質122とは異なり、異方性形状を有する分子(イオンの移動度の抑制構造を有する分子)とはなっていない。
このため、発光素子301では、例えば図15に示したように、イオン層302内にイオン層12と同様の原理にてpn接合が形成された後に、直流電圧供給源PS(dc)からの電圧供給が遮断されると(電圧印加状態から電圧無印加状態へ移行すると)、以下のようになる。すなわち、電圧無印加状態へ移行してイオン層302に電圧(直流電圧)が印加されなくなると、例えば図15中の矢印で示したように、イオン層302内の陽イオン122cおよび陰イオン122aがそれぞれ移動して分散し、すぐに再び図2に示した状態に戻ってしまう。
すると、このような陽イオン122cおよび陰イオン122aの移動に伴って、イオン層302(pn接合)内の正孔hおよび電子eもそれぞれ移動して分散する結果、イオン層302内からpn接合が消滅してしまう。このようにして電圧無印加状態へ移行した後にすぐにpn接合が消滅してしまうのは、以下の理由による。すなわち、以下説明する本実施の形態とは異なり、電解質303の分子が等方的形状となっていることから、陽イオン122cおよび陰イオン122aがそれぞれ動き易い(イオン移動度が大きい)ためである。換言すると、電解質303の分子は、本実施の形態の電解質122の分子とは異なり、イオンの移動度の抑制構造を有していないためである。
このようにして発光素子301では、電圧無印加状態への移行後にすぐにpn接合が消滅してしまうため、電圧無印加状態への移行後には発光機能が発揮できなくなる(発光動作が行われなくなる)。よって、この発光素子301では、その機能性(発光特性)が不十分となってしまう。
(本実施の形態)
これに対して本実施の形態の発光素子1では、イオン層12内の電解質122が、例えば、イオンの移動度の抑制構造を有する分子(例えば、極性を有する分子)を用いて構成されている。具体的には、例えば図1中に示した電解質122のように、異方性形状(例えば直鎖構造)を有する分子を用いて構成されている。
これにより発光素子1では、イオン層12におけるイオン(陽イオン122cおよび陰イオン122a)の移動度が抑制される。具体的には、この例では異方性形状を有することから、そのような形状のイオンおよび多孔質材121の細孔121h同士、あるいは、イオン同士が互いに絡み合い易くなり、その結果、イオンが動きにくくなるものと予想される。このように、イオン層12内の陽イオン122cおよび陰イオン122aがそれぞれ動きにくくなると、それに伴って、イオン層12内のpn接合が保持され易くなる。なお、pn接合の形成時には、前述したように電荷二重層において大電界が生じるため、この大電界を利用して強制的にイオンおよびキャリアを移動させ、pn接合を形成している。
このような理由から、例えば図16に示したように、発光素子1では上記他の構成例に係る発光素子301と比べ、イオン層12内に形成されたpn接合が、電圧無印加状態への移行後も消滅しにくくなる。換言すると、発光素子1では発光素子301とは異なり、電圧無印加状態への移行後も、ある程度の時間(例えば、後述するように1000秒(約17分)程度)、pn接合の形成状態が維持されるようになる。
その結果、例えば図17に示したように、発光素子1では発光素子301とは異なり、電圧無印加状態への移行後においても、このpn接合を利用して引き続き機能性が実現される。すなわち、pn接合を利用した発光機能(発光光Loutの出射動作:量子ドット123におけるEL発光)が発揮されることになる。
以上のように本実施の形態では、イオン層12に、多孔質材121とこの多孔質材121内に分散された電解質122および量子ドット123とが含まれているようにしたので、量子ドット123がEL発光し易くなる。よって、発光素子1において簡易に発光することが可能となる。
具体的には、この発光素子1では動作電圧(駆動電圧)を低く抑える(例えば、1.0V〜1.5V程度)ことが可能となり、その結果、発光素子1における高輝度化および長寿命化を図ることも可能となる。
また、量子ドット123はイオン層12内で分散配置されていることから、形成されたpn接合を利用して、発光動作が等方的になされ易くなる。よって、発光素子1において前述した面発光がなされる際の、発光輝度の面内ばらつきが抑えられ易くなると言える。
更に、本実施の形態では、電解質122がイオンの移動度の抑制構造を有する分子(例えば極性を有する分子)を用いて構成されているようにした場合には、イオン層12内に形成されるpn接合を、電圧無印加状態への移行後においてもある程度維持することができるようになる。よって、このような特性を有するpn接合を利用して、機能性(発光特性)を向上させることが可能となり、ユーザの利便性を向上させることも可能となる。
加えて、電圧無印加状態への移行後もpn接合がある程度維持されるため、電圧無印加状態においても、pn接合を利用した発光機能を実現することが可能となる。
また、特に本実施の形態に係る発光素子1の素子構造では、後述する変形例に係る発光素子(発光素子1A)の素子構造と比べ、以下の利点も得られる。すなわち、まず、本実施の形態では変形例と比べ、発光素子の応答速度を向上させることが可能となる。また、本実施の形態では変形例と比べ、界面(例えば、後述する基板10とイオン層12との間の界面)の影響を受けにくくなり、機能性(発光機能)を更に向上させることも可能となる。
なお、例えば図18(A)および図18(B)にそれぞれ模式的に示したように、電極111,112によってイオン層12に対して印加する電圧は、これまでに説明した直流電圧には限られず、交流電圧であってもよい。すなわち、交流電圧供給源PS(ac)から電極111,112を介してイオン層12に、所定の電圧(交流電圧)が印加されるようにしてもよい。このように印加電圧を交流電圧とした場合、例えば商用電源(交流電源)を基に電極111,112に電圧を供給する際に、印加電圧を直流電圧とする場合は異なって交流電圧から直流電圧への変換が不要となるため、電力損失が抑えられる(電力の利用効率が向上する)ことになる。
また、この場合、例えば図18(A)および図18(B)に示したように、電圧の極性(電圧の印加方向)に応じて、pn接合におけるp型領域12pおよびn型領域12nの配置順序(形成位置)が決定されるようになっている。すなわち、例えば図18(A)に示したように、電極112に正(+)側の電位が印加されると共に、電極111に負(−)側の電位が印加される場合には、pn接合内において、電極112側にp型領域12pが、電極111側にn型領域12nがそれぞれ形成される。また、例えば図18(B)に示したように、電極112に負(−)側の電位が印加されると共に、電極111に正(+)側の電位が印加される場合には、pn接合内において、逆に、電極112側にn型領域12nが、電極111側にp型領域12pがそれぞれ形成されることになる。このように、電圧の極性に応じてpn接合の方向が自由に制御可能となるため、発光素子1における応用性(適用の自由度)が向上すると言える。
<2.変形例>
続いて、上記実施の形態の変形例について説明する。なお、この実施の形態における構成要素と同一のものには同一の符号を付し、適宜説明を省略する。
[構成]
図19は、変形例に係る発光素子(発光素子1A)の断面構成例を模式的に表したものである。この発光素子1Aは、基板10上に、一対の電極111,112、イオン層12および保護層13からなる積層構造を有している。
基板10は、イオン素子1Aの素子構造を保持するための基板である。この基板10は、例えば、ガラス基板やプラスチック基板、シリコン基板等からなる。
ここで、この発光素子1Aでは、実施の形態の発光素子1とは異なり、この基板10上に、一対の電極111,112が所定の間隔をおいて並設されている。そして、これらの基板10および電極111,112の上を、イオン層12が一様に覆う素子構造となっている。
ただし、本変形例においてもイオン層12は、例えば、実施の形態(図1)と同様の構成となっている。すなわち、イオン層12は、多数の細孔121hを有する多孔質材121と、この多孔質材121内に分散された電解質122および量子ドット123とを含んでいる。また、例えば図20中に模式的に示したように、電解質122の分子には、実際には陽イオン122cと陰イオン122aとに電離した状態(イオン状態)となっているものが存在する。そして電解質122は、前述したように、イオンの移動度の抑制構造を有する分子(例えば分極を有する分子)を用いて構成されている。
保護層13は、イオン層12を外部から保護するための層(パッシベーション層)である。保護層13は、例えばポリマーや酸化物等の材料からなり、その厚みは、例えば10nm〜100nm程度である。なお、この保護層13は、場合によっては設けられていなくてもよい。
なお、本変形例の発光素子1Aも、基本的には実施の形態の発光素子1と同様にして製造することが可能である。ただし、前述した両親媒性物質の混合や高沸点溶媒の使用、超音波を用いた撹拌等を行わないようにしてもよい。
[作用・効果]
本変形例の発光素子1Aにおいても、基本的には実施の形態と同様の作用により、同様の効果を得ることが可能である。具体的には、発光素子1Aでは以下のように作用する。
すなわち、まず例えば図21に示したように、電極111,112を利用してイオン層12に対して電圧が印加されると、前述した原理にて、イオン層12内にpn接合が形成される。すると、次にこのようにして形成されたpn接合を利用して、前述した原理にて、発光動作(発光光Loutの出射動作:量子ドット123におけるEL発光)がなされるようになる。つまり、イオン層12内に形成されるpn接合を利用して、発光機能が実現される。なお、この図21および以下の図22では、便宜上、発光光Loutがイオン層12の延在方向に沿って出射する態様で図示されている。ただし、実際には、発光光Loutは全ての方向に出射可能となっている。
また、発光素子1Aにおいても、電解質122がイオンの移動度の抑制構造を有する分子(例えば極性を有する分子)を用いて構成されているため、実施の形態と同様の原理にて、電圧無印加状態への移行後もpn接合の形成状態がある程度維持される。
したがって、例えば図22に示したように、電圧無印加状態への移行後においても、このpn接合を利用して引き続き機能性が実現される。すなわち、pn接合を利用した発光機能(発光光Loutの出射動作:量子ドット123におけるEL発光)が発揮されることになる。
このようにして本変形例においても、イオン層12内に形成されるpn接合を利用して機能性(発光特性)を向上させることができ、ユーザの利便性を向上させることも可能となる。また、特に本変形例では実施の形態と比べ、発光素子の応答速度が低下するものの、電圧無印加状態への移行後におけるpn接合の維持時間(pn接合状態の寿命時間)をより長くすることが可能となる。
なお、例えば図23に模式的に示したように、本変形例においても、電極111,112によってイオン層12に対して印加する電圧は、直流電圧には限られず、交流電圧であってもよい。すなわち、交流電圧供給源PS(ac)から電極111,112を介してイオン層12に、所定の電圧(交流電圧)が印加されるようにしてもよい。また、この場合においても、例えば図23に示したように、電圧の極性(電圧の印加方向)に応じて、pn接合におけるp型領域12pおよびn型領域12nの配置順序(形成位置)が決定されるようになっている。
<3.適用例>
続いて、上記した実施の形態および変形例に係る発光素子(発光素子1,1A)の電子機器への適用例(適用例1〜5)について説明する。
[適用例1]
図24は、適用例1に係る電子機器(携帯用の照明装置3)の構成例を、模式的に斜視図で表したものである。この照明装置3は、筺体内に、1または複数の発光素子1(または発光素子1A)を内蔵したものであり、光出射口30から発光光Lout(照明光)を出射する機能を有している。
具体的には、前述したpn接合の形成を利用して、電圧無印加状態への移行後もある程度の時間は、発光光Loutの発光動作を行うことが可能となっている。このようにして携帯用の照明装置3では、例えば非常用の懐中電灯のような機能が、非常に小型かつ簡易な構成で実現可能となっている。
なお、図24は、筐体の側面に光出射口30が設けられている場合の例であるが、これには限られず、例えば筐体の上面または下面に光出射口30が設けられているようにしてもよい。この場合、電極111や電極112をITO等からなる透明電極とすればよい。
[適用例2]
図25は、適用例2に係る電子機器(室内用の照明装置4)の構成例を、模式的に表したものである。この照明装置4もまた、1または複数の発光素子1(または発光素子1A)を内蔵したものであり、照明光としての発光光Loutを出射する機能を有している。このような照明装置4は、例えば図25に示したように、建造物の天井401に配置されている。ただし、用途等に応じて、天井401に限らず、例えば図25中に示した壁402A,402Bなど、任意の場所に照明装置4を設置することが可能である。
また、このような室内用の照明装置4では、発光素子1等において面発光するようにした場合、点発光する発光素子(例えばLED等)と比べて発光輝度のむらを抑え易くなるため、照明装置として適用し易くなると言える。
[適用例3]
図26は、適用例3に係る電子機器(卓上用の照明装置5)の構成例を、模式的に表したものである。この照明装置5もまた、1または複数の発光素子1(または発光素子1A)を内蔵したものであり、照明光としての発光光Loutを出射する機能を有している。この照明装置5は、例えば図26に示したように、基台501に設けられた支柱502A,502Bによって支持されている。
また、この照明装置5では、内蔵する発光素子1等において、イオン層12および電極111,112がそれぞれ、可撓性を有するようになっている。すなわち、この例では、発光素子1等が全体として可撓性を示すようになっている。これにより照明装置5では、例えば図26に示した筒状や曲面状など、任意の形状(湾曲形状等)とすることが可能となっている。このようにして照明装置5では、利便性や設計の自由度等を向上させることが可能となる。
[適用例4,5]
図27(A)および図27(B)はそれぞれ、適用例4,5に係る電子機器(自発光型の表示装置6A,6B)の構成例を、模式的に表したものである。これらの表示装置6A,6Bはそれぞれ、マトリクス状に2次元配置された各画素60に、発光素子1(または発光素子1A)を内蔵したものであり、表示光として発光光Loutを利用した自発光型の表示装置となっている。表示装置6A,6Bではまた、材料等に応じてR(赤),G(緑),B(青)の各色の発光を行う量子ドット123を利用して、例えば図27(A)および図27(B)に示したように、R,G,Bの各色に対応する画素60が設けられている。これにより、表示装置6A,6Bではそれぞれ、任意のカラー表示を行うことが可能となっている。
また、特に表示装置6Bでは、内蔵する発光素子1等において、イオン層12および電極111,112がそれぞれ、可撓性を有するようになっている。すなわち、この例では、発光素子1等が全体として可撓性を示すようになっている。これにより表示装置6Bでは、例えば図27(B)に示したように、任意の形状(湾曲形状等)とすることが可能となっている(フレキシブルタイプの表示装置として構成されている)。このようにして表示装置6Bでは、利便性や設計の自由度等を向上させることも可能となる。
<4.その他の変形例>
以上、いくつかの実施の形態、変形例および適用例等を挙げて本発明を説明したが、本発明はこれらの実施の形態等に限定されず、種々の変形が可能である。
例えば、上記実施の形態等において説明した各層および各部材の材料等は限定されるものではなく、他の材料としてもよい。具体的には、例えば電解質を構成する分子については、イオンの移動度の抑制構造を有するものであればよく、上記実施の形態等で説明した分子には限られない。また、場合によっては、電解質を構成する分子が、イオンの移動度の抑制構造を有さないようにしてもよい。更に、例えばイオン層における電解質と量子ドットと多孔質材との混合比についても、上記実施の形態等で説明した混合比には限られない。
また、上記実施の形態等では、発光素子の素子構造を具体的に挙げて説明したが、これらの構造には限られず、他の素子構造としてもよい。具体的には、例えば、電極の数は2つには限られず、複数(2以上)であれば任意の数の電極を設けるようにしてもよい。また、場合によっては、図14に示した他の構成例に係る発光素子を、本発明に適用するようにしてもよい。
更に、上記実施の形態等では、発光素子の製造方法および駆動方法について具体的に挙げて説明したが、これらの製造方法や駆動方法には限られず、他の手法を用いるようにしてもよい。
加えて、上記実施の形態等では、本発明の発光素子の適用例に係る電子機器として、照明装置および表示装置を例に挙げて説明したが、電子機器の例としてはこれらには限られない。すなわち、本発明の発光素子は、他の様々な電子機器(発光機能を利用した各種の電子機器)にも適用することが可能である。
また、本発明では、これまでに説明した内容を、任意の組み合わせで適用することも可能である。
1,1A,301…発光素子、10…基板、111,112…電極、12…イオン層、12p…p型領域、12n…n型領域、121…多孔質体、121h…細孔、122…電解質(分子)、122c…陽イオン、122a…陰イオン、123…量子ドット、124…保護層、125…分散剤、125m…分子、13…保護層、3,4,5…照明装置、401…天井、402A,402B…壁、501…基台、502A,502B…支柱、6A,6B…表示装置、60…画素、601…表示パネル、602…筺体、PS(dc)…直流電圧供給源、PS(ac)…交流電圧供給源、h…正孔(ホール)、e…電子、g…間隔、A1,A2…電気伝導領域、Sj…接合面、Lout…発光光(出射光)、Vac…交流電圧。

Claims (16)

  1. 多孔質材と、前記多孔質材内に分散された電解質および量子ドットとを含むイオン層と、
    前記イオン層に対して電圧を印加するための複数の電極と
    を備えた発光素子。
  2. 前記イオン層内に形成されるpn接合における正孔および電子によって、前記量子ドットがEL(Electro-Luminescence)発光する
    請求項1に記載の発光素子。
  3. 前記複数の電極によって前記イオン層に対して電圧が印加されることにより、前記イオン層内に前記pn接合が形成される
    請求項2に記載の発光素子。
  4. 前記電圧が、直流電圧または交流電圧である
    請求項3に記載の発光素子。
  5. 前記電圧の極性に応じて、前記pn接合におけるp型領域およびn型領域の配置順序が決定する
    請求項3または請求項4に記載の発光素子。
  6. 前記電圧の印加状態から無印加状態へ移行した後も、前記pn接合が所定時間維持される
    請求項3ないし請求項5のいずれか1項に記載の発光素子。
  7. 前記イオン層において面発光する
    請求項1ないし請求項6のいずれか1項に記載の発光素子。
  8. 前記イオン層および前記複数の電極がそれぞれ、可撓性を有する
    請求項1ないし請求項7のいずれか1項に記載の発光素子。
  9. 前記複数の電極の間に前記イオン層が挿設されている
    請求項1ないし請求項8のいずれか1項に記載の発光素子。
  10. 基板上に前記複数の電極が並設されると共に、前記基板および前記複数の電極の上を前記イオン層が覆っている
    請求項1ないし請求項8のいずれか1項に記載の発光素子。
  11. 前記電解質が、イオンの移動度の抑制構造を有する分子を用いて構成されている
    請求項1ないし請求項10のいずれか1項に記載の発光素子。
  12. 前記分子が直鎖構造を有する
    請求項11に記載の発光素子。
  13. 前記電解質がイオン液体である
    請求項1ないし請求項12のいずれか1項に記載の発光素子。
  14. 前記多孔質材が導電性ポリマーである
    請求項1ないし請求項13のいずれか1項に記載の発光素子。
  15. 1または複数の発光素子を備え、
    前記発光素子は、
    多孔質材と、前記多孔質材内に分散された電解質および量子ドットとを含むイオン層と、
    前記イオン層に対して電圧を印加するための複数の電極と
    を有する電子機器。
  16. 前記発光素子における発光を利用した照明装置または表示装置として構成されている
    請求項15に記載の電子機器。
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