JP2005302657A - 有機発光素子 - Google Patents

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Abstract

【課題】特定の多芳香族の置換した環集合炭化水素化合物を発光材料として用いることにより、安定した発光とかつ発光輝度が高い電気化学発光素子(ECL素子)を提供する。
【解決手段】発光材料と溶媒を含む発光溶液が、一対の電極の間に挟まれた素子構造を有し、発光材料として下記構造式(1) (ここで、R1及びR2は水素原子またはハロゲン原子、低級アルキル基または低級アルコキシ基であり、R3及びR6は水素、置換または非置換のフェニル基である。R4及びR5は置換または非置換のフェニル基である。R1及びR2は互いに結合して環構造を形成してもよく、となり合うR4とR3及びR4とR5は互いに結合して環構造を形成してもよい)で示される多芳香族環集合炭化水素化合物を発光材料として用いる。
Figure 2005302657

【選択図】なし

Description

本発明は、表示ディスプレイとして使用可能な有機発光素子に関するものである。より詳しくは、本発明は、表示ディスプレイとして使用可能な電気化学発光(ECL)素子に関するものである。
近年、半導体回路の高密度集積化が進むことにより、高機能な情報端末が小型化し、携帯が可能となった。このため、薄型、軽量、低消費電力の表示素子の研究が活発化している。例えば、液晶ディスプレイ(LCD)は小型携帯機器からノート型パソコンのディスプレイまでをカバーし、ブラウン管ディスプレイ(CRT)に置き換わる存在にまで成長している。さらに、動画にも耐え得る次世代型表示素子として、有機エレクトロルミネッセント(EL)素子などが注目されている。
電気化学発光(ECL)素子も、上記のような表示素子の1つである。ECL素子は、有機EL素子と同様、自発光型素子であるが、その最大の特徴は溶液から発光が得られる点である。ECL素子は、発光分子を含む溶液を2枚の電極で挟む電極/溶液/電極の非常にシンプルな構造を有している。従って、ECL素子は、固体の有機EL素子のような、薄膜作製装置が不要であり、素子作製が非常に簡単であるという利点を有している。
電気化学発光は、発光分子をキャリアの再結合により電気化学的に励起させ、励起子が基底状態に戻るときの放射光である。狭義には、溶液中でアニオンラジカルとカチオンラジカルとを生成して、これらの衝突・再結合から励起子を生成する。
具体的には、以下の:
(1):溶液に電界(1kV/cm以上)を印加することにより、陰極界面では発光分子に電子が注入され、アニオンラジカルが生成する。陽極界面では発光電子から電子が引き抜かれることにより、カチオンラジカルが生成し、
(2):これらのイオンが電界により対極に向かって移動する。この移動の際、アニオンラジカルとカチオンラジカルが衝突することにより、電荷の再結合が起き、
(3):再結合の際のエネルギーで発光分子が励起され、励起子が発生し、
(4):この励起子が基底状態に失活する際に、エネルギーを光として放出する
ことからなるプロセスで発光する。
ECLの研究は古くから行われており、その研究の発端になったのは蛍等の自然界での生物発光からであった。これらと同様の現象が、有機化学の立場から、1960年代に9,10−ジフェニルアントラセンがアセトニトリル中で認められることが報告されている(非特許文献1)。
その後、より蛍光量子収率の高いルブレンなどの縮合多環芳香族が発光材料として検討された(非特許文献2〜4)。
これらは、溶媒として、主にアセトニトリルなどの有機溶媒が使用され、また、溶液にイオン伝導性を与えるためイオン性化合物からなる支持電解質が用いられている。この系では、発光を得ることができるが、支持電解質と発光材料の副反応や電荷の偏りによる消光が見られ、素子としての安定性が得られなかった。
次に、発光材料としてRu塩やMo塩なども使用された(非特許文献5〜9)。
これらの金属塩は、ルブレンなどの縮合多環芳香族に比べ、アセトニトリルに溶解し易い
。また、若干のH2Oが存在することにより、溶解度が上がり、発光強度が増加することが報告されている。
この系では、電界を加えることにより、溶液中において発光材料が解離して、その結果イオンとして存在するため、支持電解質がなくとも、イオン伝導性の高い系を実現し、電気化学発光が得られる。
しかしながら、陽極での電荷注入が困難であり、先にイオン体-が酸化されてしまう問題や、陰極での水素発生(2H++2e→H2↑)の問題が生じる。このため、安定な発光が得られず、高い輝度を得ることができないという問題があった。
そこで、1980年代には、支持電解質を用いない系が試された(非特許文献10)。
溶媒としてはアセトニトリルを用い、発光材料としてはルブレン等が用いられており、支持電解質による劣化が起こらないため、素子の安定性を向上させることができている。
従って、現在では、上記の系が電気化学発光素子として最も適していると考えられる。
A.J.Bardら、J. Am. Chem. Soc. 87, 139 (1965) L.R.Faulknerら、J. Am. Chem. Soc. 110, 112 (1988) L.R.Faulknerら、J. Electroanal. Chem, 242, 107 (1988) A、Kapturkiewiczら、J. Electroanal. Cem, 302, 131 (1991) A.J.Bardら、J. Am. Chem. Soc., 103, 512 (1981) D.G.Noceraら、J. Am. Chem. Soc., 110, 2764 (1988) A.J.Bardら、J. Am. Chem. Soc., 104, 2641 (1982) H.Miyamaら、J. Elecrtochem. Soc., 13, 5, 2986 (1988) D.G.Noceraら、J. Phys. Chem., 95, 6919 (1991) E.Schnedlerら、J. Elecrtochem. Soc., 129, 1289 (1982)
しかしながら、上記の系ではイオン伝導性が乏しいため、電流が流れにくく、高い輝度を得ることが困難であるという問題があった。
本発明は、上記のような系において、特定のイオン伝導性が高い置換した多芳香族環集合炭化水素化合物を発光材料として用いることにより、安定した発光とかつ発光輝度が高い電気化学発光素子(ECL素子)を提供することを課題とする。
本発明の電気化学発光素子は、発光材料と溶媒を含む発光溶液が、一対の電極の間に挟まれた素子構造を有し、発光材料として下記構造式(1):
Figure 2005302657
[式中R1及びR2は水素原子またはハロゲン原子、低級アルキル基または低級アルコキシ基であり、
3及びR6は水素、置換または非置換のフェニル基であり、
4及びR5は置換または非置換のフェニル基であるか、または、
1及びR2は互いに結合して環構造を形成してもよく、また隣り合うR4とR3及びR4とR5は互いに結合して環構造を形成してもよい]
で示される多芳香族環集合炭化水素化合物を発光材料として用いることによる。
ECLの発光材料としては、以下:
(1) 可視光領域の蛍光又は燐光を有し、発光分子自体の発光(蛍光又は燐光)量子収率が高いこと、
(2) 溶液中で、電極からキャリアを注入されることにより、発光分子がアニオンラジカル又はカチオンラジカルを生成し易いこと、
(3) 発光分子が溶媒に溶解し易いこと、
(4) 溶液中で発光分子及び生成したイオンが安定であること、
の性質を備えるものが一般的に、好ましく用いられる、
これら特性を有する有機化合物を種々検討した結果、上記構造の多芳香族環集合炭化水素化合物が有効であることを見出し本発明に至ったものである。
本発明による多芳香族環集合炭化水素化合物は、テルフェニル(Terphenyl)が、アリール基(特にフェニル基)で6個以上置換した、いわば孔雀が羽を広げたような構造からなる。
これら化合物は構造式の大きさの割には溶解性も高くかつ強い蛍光を有しているのが特徴である。
具体的には、テルフェニルとしては、パラ体、メタ体、オルソ体があるが、オルソ体は立体的な障害より得ることが出来ない。これに対してパラ体、メタ体は得ることができるが、パラ体は全般的に溶解性が悪く、このため式(2):
Figure 2005302657
[式中、R3、R4、R5及びR6は式(1)で定義したとおりである)
で示されるメタ型のテルフェニルが好ましい。
また、アリール置換基としてのナフチル基の導入は、立体障害により合成が困難であるため、実質的には置換または非置換のフェニル体となる。したがって、本発明の多芳香族環集合炭化水素化合物の具体的例としては、次のような化合物が挙げられる 。
Figure 2005302657
Figure 2005302657
Figure 2005302657
Figure 2005302657
Figure 2005302657
Figure 2005302657
Figure 2005302657
Figure 2005302657
Figure 2005302657
Figure 2005302657
Figure 2005302657
更に上記の化合物1〜11と、他の一般的に知られている発光材料とを、混合して用いてもよい。
上記の化合物1〜11と混合して併用できる発光材料は、縮合多環芳香族化合物、有機金属錯体化合物に大きく分類される。
縮合多環芳香族化合物としては、ナフタセン誘導体、アントラセン誘導体、ペンタセン誘導体、及びペリフランテン誘導体などが挙げられる。
また、有機金属錯体化合物としては、イリジウム錯体、ルテニウム錯体、オスミウム錯体、アルミニウム錯体等が挙げられる。
上記の化合物のなかでも、有機ELの三重項発光材料として有名な下記構造式:
Figure 2005302657
で示されるトリス(2−フェニルキノリン)イリジウム錯体との併用は、以下に述べる相乗効果の点から特に好ましい。
これら一連の化合物については、特開2002−324401号等に記載されているものが一般的に適用される。
ECLの発光機構は、陰極界面で発生した発光分子のアニオンラジカルと、陽極界面で発生した発光分子のカチオンラジカルが電界により対極に移動する。そして、アニオンラジカルとカチオンラジカルが衝突することにより、発光分子が励起され、励起子を発生する。この励起子が基底状態に失活する際に、エネルギーを光として放出する。
従って、高い輝度を得るためには、アニオンラジカルとカチオンラジカルが、イオン伝導により、速やかに対向する電極の方向に移動し、途中でお互いに衝突する確率を向上させることが必要となる。本発明の多芳香族環集合炭化水素化合物は、一分子あたり6個から8個のフェニル基がテレフェニルを中心とした孔雀の開いた羽のように配置されており、これら1つ1つのフェニル基から全方位的にラジカルが発生し、このため発生量子効率(ラジカル発生数)の向上をもたらしていると考えられる。
またこのような構造が、アニオンラジカルとカチオンラジカル間での衝突の確率の向上にも寄与しているものと考えられる。これら構造により、本発明の多芳香族環集合炭化水
素化合物は高い発光を有していると説明できる。更には、より強いラジカル発生(発光強度の向上)のためには、各フェニル基の置換体の電子配列を調整すること(特にフェニル基の一部にハロゲン原子、フェニル等の電子吸引性置換基を付ける)も好ましい。
反面、これら置換基の付与は合成上の困難性(中間原料の確保、立体障害等の問題)や溶解性の低下につながることが考えられる。
ECLにおいて、溶媒は、発光材料を溶解させて発光溶液とするために用いられる。ECLに用いる溶媒としては以下の:
(1) 発光材料をよく溶解させること、
(2) 生成した発光分子のカチオンラジカル及びアニオンラジカルが対向電極に移動し易いこと。例えば、溶液の粘性が低いこと、
(3) 電圧を印加しても、分子自体が化学変化せず、安定であること、
(4) 溶媒の揮発性が小さく、ECL素子を作製した後も、安定に素子構造を維持できること、
(5) 精製が容易なこと。特に水や酸素の除去が容易なこと、
等の性質を有することが好ましい。
従来、ECLの溶媒としては、イオン伝導性が良好であることから、アセトニトリルが用いられている。しかしながら、アセトニトリルは、どの多芳香族環集合炭化水素化合物の溶解性においてもあまり良好ではない。
本発明においては、アセトニトリル以外の溶媒を用いることができる。発光材料である多芳香族環集合炭化水素化合物の溶解性に関しては、オルソジクロロベンゼン等のハロゲン化ベンゼン誘導体、ジメチルホルムアミド、ジメチルアセトアミドが優れている。この中でも、電子吸引性溶剤が好ましく、このため溶媒としての汎用性からもハロゲン化ベンゼン誘導体は代表的な溶剤である。
本発明における溶媒としては、通常ハロゲン化ベンゼン誘導体からなる第1の溶媒と、ハロゲン化ベンゼン誘導体以外の第2の溶媒とを含む混合溶媒を用いることができる。
また、第1の溶媒及び第2の溶媒は、それぞれ1種類を単独で用いてもよいし、2種類以上の混液を用いてもよい。
ハロゲン化ベンゼン誘導体は、化学的に安定であり、揮発性が小さく、精製が容易であるという性質を有しているので、本発明で好適に用いられる。
このようなハロゲン化ベンゼン誘導体の具体例としては、クロロベンゼン、ジクロロベンゼン、トリクロロベンゼン、フルオロベンゼン、ジフルオロベンゼン、トリフルオロベンゼン、ブロモベンゼン、ジブロモベンゼン、ベンゾトリフルオリド及びクロロナフタレンなどが挙げられる。更にはクロロトルエン等のハロゲンと他の置換基との複合誘導体も挙げられる。
第2の溶媒としては、イオン伝導性を向上させる観点から、極性を有する溶媒が好ましく用いられる。
イオン化した発光材料、すなわち発光分子のアニオンラジカル又はカチオンラジカルを安定化させるためには、これらのイオンを溶媒和し得る溶媒が好ましい。このような観点からも極性の高い溶媒が好ましく用いられる。溶媒の極性の高さは、比誘電率で表すことができる。
イオン伝導性を向上させる溶媒としては、比誘電率が1.9〜90であることが好ましく、さらに好ましくは1.9〜40である。
第2の溶媒の具体例としては、以下のものを挙げることかできる。なお、括弧内は比誘電率を示している。
テトラヒドロフラン (7.4)
アセトニトリル (38)
2−メチルテトラヒドロフラン (6.2)
トルエン (2.4)
プロピレンカーボネート (65)
エチレンカーボネート (90)
ベンゾニトリル (25.2)
ノルマルヘキサン (1.9)
シクロヘキサン (2.0)
アセトン (20.7)
N,N−ジメチルホルムアミド (37)
ニトロベンゼン (35.7)
1,3−ジオキソラン (7.1)
フラン (2.95)
ベンゾトリフルオリド (9.14)
特にカーボネート誘導体の比誘電率は高く、このためイオン伝導性を向上させる溶媒としてはより好ましい。これらカーボネート誘導体としては、上記のプロピレンカーボネート、エチレンカーボネートの他に、2,3−ブチレンカーボネート、1,2−ブチレンカーボネート、2,3−ペンテンカーボネート、1,2−ペンテンカーボネート、ビニレンカーボネート、2−メチルプロピレンカーボネート、4−イソプロピル−5,5−ジメチルプロピレンカーボネート等が挙げられる。これらのカーボネート誘導体は、いずれも高い比誘電率を有している。
また、アセタ−ル誘導体も同様の高い極性を有する溶剤であり、代表的な構造として下記構造式(3)で示される環状構造からなるものが好ましい。
Figure 2005302657
[式中、A及びAは置換もしくは非置換のアルキル基もしくはベンジル基であるか、またはAとAが互いに結合して環状構造を形成してもよく、Zは5員環または6員環を形成する炭化水素残基である]
これら環状アセタール誘導体としては、シクロヘキサノンジエチルアセタール、シクロヘキサノンジプロピルアセタール、シクロヘキサノンジブチルアセタール、シクロヘキサノンジオクチルアセタール、シクロヘキサノンジベンジルアセタール、シクロペンタノンジエチルアセタール、シクロペンタノンジプロピルアセタール、シクロペンタノンジベンジルアセタール、シクロヘキサノン−1,3−ジオキソラン等が挙げられる。
なお、これら環状アセタール誘導体はアルドリッチ社より市販されているが、シクロヘキサノン−1,3−ジオキソラン等の1,3−ジオキソラン誘導体についてはSynthesis 第665頁(1973)により容易に得ることも出来る。
これら第2の溶剤は、本発明の多芳香族環集合炭化水素化合物に対して溶解性もよく、更には第1の溶剤との間で溶媒和を構成することにより、発光分子中のアニオンラジカル又はカチオンラジカルを安定化させる。このことにより、寿命の長い発光を得ることにもなる。
第1の溶媒と第2の溶媒の混合体積比は、99/1〜10/90であることが好ましく、さらに好ましくは80/20〜50/50である。第2の溶剤は発光助長性の効果を有しており、その割合は多芳香族環集合炭化水素化合物に対して1〜10当量が好ましい。
本発明において、発光材料の発光溶液中での濃度は、0.0001〜0.5mol/Lであることが好ましく、さらに好ましくは0.005〜0.2mol/Lである。
更には、発光溶液が液体状態であることは、発光素子の液漏れ、安定性等に問題が生じる危険性があり、ゲル状態で一定化させることも必要となってくる。
ただゲル状態にすることにより、各ラジカルの移動スピードが低下することもあり、ゲル状態にさせる材料としては、ゲル効果の高い、かつラジカル移動媒体として優れている熱時(50℃以上)ゾル状態で、室温時(35℃以下)ゲル状態になる熱可塑性樹脂があるが、この中でもフッ化ビニリデンの単独重合体、及びエチレン、プロピレン、塩化ビニル、3フッ化ビニル等との他の単量体との共重合体が代表的なものとして挙げられる。
この熱可塑性樹脂の量は少なければ少ないほどよいが、溶剤全体に対して10%以下が目安となる。
本発明のECL素子は、一対の電極に直流電圧を印加して発光溶液を発光させてもよいし、一対の電極に交流電圧を印加して発光溶液を発光させてもよい。
印加する交流電圧としては、1サイクルの中においてプラスとマイナスが逆転する波形を描く正弦波又は矩形波の交流電圧が挙げられる。
ECL素子は、自己発光素子であるので、光を取り出すために、一対の電極の少なくともいずれか一方の光透過性が優れていることが好ましい。したがって、一対の電極の少なくともいずれか一方の可視光透過率が30%以上であることが好ましい。なお、可視光透過は高いほど好ましい。
また、電極としては透明電極であることが好ましい。
したがって、一対の電極の少なくともいずれか一方はインジウム錫酸化物(ITO)などから形成されていることが好ましい。
また、一対の電極の少なくともいずれか一方は、Sbを添加したSnO2;ZnOを添加したIn23;SnO2を添加したIn23;フッ素をドープしたIn23、SnO2、ZnO及びCd2SnO4から選ばれる少なくとも1種の金属酸化物;Li、Na、Cs、Sr、Ba、Ca、Eu、Mg、In、Mn、Ti、Ta、V、Al、Zn、Mo、Ag、Fe、Cu、Sn、Bi、Ni、Pd、Au、Ir及びPtから選ばれる単体金属及びこれらの合金;又は、LaB6、CeB6、PrB6、NdB6、SmB6、EuB6、及びGdB6から選ばれる6ホウ素化ランタノイド系金属化合物から形成されていてもよい。
また、本発明において、一対の電極は、互いに異なる材料からなる電極であってもよい。この場合の異なる材料の仕事関数の差は、0.1〜3.55eVであることが好ましい。仕事関数の差をこのような範囲に設定することにより、発光効率を高めることができる。
また、一対の電極のシート抵抗値は、1000Ω/□以下であることが好ましく、さらに好ましくは20Ω/□以下である。また、本発明においては、一対の電極の少なくともいずれか一方がガラス基板又はプラスチック基板の上に形成されていることが好ましい。
さらに、発光材料が外部からの光(紫外光)により劣化するのを防止するため、基板の外側には、紫外線吸収フィルムが設けられていてもよい。また基板の中に紫外線吸収剤を充填してもよい。
本発明においては、一対の電極の間のギャップは、100μm以下であることが好ましく、10μm以下であることがさらに好ましい。このようなギャップとすることにより、ギャップ内の発光溶液内でのイオン伝導が有効に行われる。
また、このようなギャップを形成する方法としては、一対の電極の間にスペーサを介在させることが好ましい。
このようなスペーサとしては、樹脂製又はガラス製、シリカ製のスペーサなどが挙げられる。
また、スペーサの形状としては、球形あるいは円筒形、繊維形などを挙げることができる。
本発明は、発光材料と溶媒を含む発光溶液が、一対の電極の間に挟まれた素子構造を有するECL素子の製造方法であり、一対の電極をそれぞれ基板上に形成し、基板の周辺部にシール剤を塗布した後、電極面が対向するようにこれらの基板を貼り合わせ、次に基板間の中空部内を排気した後、基板間に発光溶液を注入することによる有機ECL素子の製造方法である。
この時、発光溶液の流動性を上げるために少し加熱することもできる。
本発明による多芳香族環集合炭化水素化合物を用いた有機ECL素子は、安定して青紫から緑色を発光させることができ、かつ高い発光輝度を有している。更には本発明の多芳香族環集合炭化水素化合物を発光基盤材料としてフルカラー対応のECL素子が作成可能となる。
以下の実施例は、本発明をより具体的に説明するものであり、本発明をなんら限定するものではない。
図1は、本発明のECL素子の構造を示す断面図である。ガラス基板4の上にはは、インジウム錫酸化物(ITO)からなる電極2が設けられており、ガラス基板5の上にもITOからなる電極3が設けられている。電極2と電極3の間には発光溶液1が保持されており、かつ電極2と電極3の間には、スペーサ6が介在しており、このスペーサ6により、電極2と電極3の間のギャップが保たれている。
図1に示すような構造を有するECL素子を、以下の方法で作製した。
まず、図2に示すように、ガラス基板4及びガラス基板5の上に、それぞれITOからなる電極2及び3を幅2mmとなるように作製し、超音波洗浄器を用いて、エタノール中で約15分間洗浄した。
電極2の可視光透過率は83%である。
所定量の本発明の発光材料を前述の溶媒に溶解させた後、場合によっては熱を加えて溶解を促進させ、さらにギャップを形成するためのスペーサをこの溶液に加え、少し撹拌して泡防止を行い、発光溶液とした。
上記のようにして調製した発光溶液1を、図2に示すように、ガラス基板5の電極3の上に少量滴下し、電極2と電極3が互いに対向しかつ直交するよう
にもう一方のガラス基板4をガラス基板5の上に重ね合わせた(図3参照)。2枚の基板4及び5をクリップで挟み固定し、ECL素子とした。
図4に示すように、電極2と電極3が重ね合わされる部分が、発光部7となる。次に、電極2にプラスバイアスし、電極3にマイナスバイアスして、電極2と電極3の間で挟ん
だ発光溶液に直流電圧を印加した。この時の発光輝度と印加電圧について測定した。
以下の実施例及び比較例において、特に記載がない限り、電極のシート抵抗値は10Ω/□であり、電極間のギャップは5〜7μmであった。
なお、以上の素子作成行程は、特開2002−324401に記載されている方法に準じて行った。
実施例1〜11
表1に示すように、発光材料として化合物1〜11を、溶媒1としてベンゾトリフロリオリドを、溶媒2としてシクロヘキサノン−1,3−ジオキサランを用いてECL素子(電極3:ITO、電極2:Ag)を作製し、発光輝度を測定した。この時の各発光材料の発光溶液濃度は0.001〜0.05 (mol/L)であり、溶剤1と溶剤2の混合体積比は1;4であった。また、本実施例において、溶解が悪い発光材料(化合物8、9、10)については加熱することにより溶解を促進させた。このときの最高輝度を表1に示す。
なお、表1の最高輝度における< >内の数値は最高輝度が得られたときの電圧を示している。
Figure 2005302657
表1から明らかなように、本発明の多芳香族環集合炭化水素化合物は青紫から青緑色の発光を有しており、この中でも芳香族環の集合数の大きいもの、更にはハロゲンの置換したものが高い発光輝度を有していることが判る。また構造の複雑さに比べて比較的高い溶解性を有していることも判る。
上記の結果から、特に例示化合物7及び11は好ましい発光材料と言える。
実施例12〜16
表2に示すように、溶媒1としてo−ジクロロベンゼンを用い、溶媒2として種々の溶媒を用いた。なお、発光材料としては例示化合物7を用いた。それらの体積含有率(%)及び例示化合物7の濃度(mole/L)は、表2に示す通りである。
尚、比較例1及び2は、アセトニトリル及びテトラヒドロフラン単独でo−ジクロロベンゼンフリーの系で作成したECL素子(電極3:ITO、電極2:Ag)の発光輝度である。
Figure 2005302657
表2から判る通り、第2の溶剤単独では、電圧に大きくは関係なしに最高輝度が低い傾向を有している。この原因は確かなことはわからないが、第1の溶剤と第2の溶剤との間に、溶剤和現象がおこり、これがカチオン、及びアニオンラジカル移動速度の促進をもたらしているものと考えられる。
尚、上記実施例及び比較例のいずれの発光色も青色であり、溶剤の種類により発光色の大きな変化は認められなかった。
実施例17〜20
表3に示すように、溶媒1としてo−ジクロロベンゼンを用い、溶媒2としてアセタール誘導体からなる溶媒を用いた。なお、発光材料としては例示化合物7を用いた。各実施例のアセタール誘導体の体積含有率(%)及び例示化合物7の濃度(濃度 mole/L)は表3に示す通り10%及び0.01(mole/L)と一定の割合であった。
Figure 2005302657
表3からもアセタール誘導体も第2の溶剤として輝度向上にとって好ましい溶剤であることが言える。特に、環状構造を有するアセタール誘導体(実施例17、18、19)は、この傾向が強い。これは、発光材料(例示化合物7)にたいしてアセタール基を外部にして環状アルキル基が包接したような、いわば発光材料を中核としたミセル的な構造に全体がなっているものと考えられる。このことは、発光分子から生成したラジカルイオンの規則性が起こり、衝突回数の向上(電荷の再結合の増加)につながったものと考えられる。更には、このような構造の形成は、ラジカルイオンの安定化にもつながると考えられる。
実施例 21
実施例11において、溶媒1のベンゾトリフロリオリドと、溶媒2のシクロヘキサノン−1,3−ジオキサランとの割合を、表4に示したように変化させた。これと最高輝度の変化について調べ、その結果を表4に示す。これ以外については、実施例11に準じて素子を作成した。
Figure 2005302657
表4から、溶剤2を少し加えることによる輝度の著しい上昇が認められた。また、溶剤2の加える割合は10%ぐらいが適当であり、50%では、輝度の低下現象が認められた。また発光色に関しては、変化はあまり認められなかった。
ただ実施例21−5においては少し色調が、緑がかって来ていた。
実施例22〜26
次に、電極間のギャップの距離を変化させて、その影響を検討した。
これらの実施例において、溶媒1としてはo−ジクロロベンゼンを、溶媒2としてはプロピレンカーボネートを、発光材料としては例示化合物11を用いた。尚、溶媒1と溶媒2の体積比は90/10とし、発光材料濃度は0.01mole/Lとした。
電極間ギャップを、電極間に介在させるスペーサの大きさ及び形状を変えることにより変化させた。使用したスペーサは、ゲル化したポリフッ化ビニリデン(PFVD)製及びシリカ製のものであり、その形状が前者は円柱形、後者は球状に近いものであった。ゲル化したポリフッ化ビニリデン製のスペーサの一部は熱的作用(80℃で加熱処理)を施すことにより、物理的ゲル化を行った。スペーサ夫々の充填は最大限に充填した。結果を表5に示す。
Figure 2005302657
表5から明らかなように、電極間ギャップが5μm、20μm、50μmと広くなるにつれて、最高輝度が減少している。従って、電極間ギャップとしては50μm以下であることが好ましく、さらに好ましくは10μm以下であることがいえる。又、電極間にスペーサを介しても、著しく輝度の低下もみられない。(実施例11の比較において)この表より、特にPFVDは、スペーサとして好ましく、充填率を実施例23の約半分にスペーサとして減らしても、加熱処理した発光液はゲル状態を室温時保持しており、かつその輝度は、84もあった。スペーサの効果を高めるには材料選択と共に、よりサイズの細かい(ナノサイズ)スペーサが求められる。
実施例 27〜33
イリジウム含有化合物は、EL素子の発光材料として用いた場合に良好な発光輝度を示すことがよく知られている。
そこで、これら有機EL素子でよく検討されているイリジウム含有化合物を用いて検討した。すなわち、下記構造を有するイリジウム含有錯体化合物を本発明の例示化合物3と共存の発光材料として用いてその時の発光色調及び最高輝度に及ぼす影響について調べた。その結果を表6に示す。
ここで用いたイリジウム含有化合物の構造式は次のようなものである。前半は単一配位子系イリジウム錯体であり、後半は複合配位子系イリジウム錯体である。
(単一配位子系錯体)
Figure 2005302657
Figure 2005302657
Figure 2005302657
Figure 2005302657
(複合配位子系錯体)
Figure 2005302657
Figure 2005302657
Figure 2005302657
Figure 2005302657
表6からイリジウム錯体化合物を加えることにより、高輝度を保持した状態で幅広い発光色を有するECL素子が得られ事が判る。これにより、本発明の多芳香族環集合炭化水素化合物を発光基盤材料として用いることにより、フルカラーのECL素子作成が可能になる。
実施例34
実施例11と同じ発光素子に、周波数30Hz、デューティー比50%の矩形波の+16V〜−16Vの範囲で変化する交流電圧を印加し、交流駆動させた。この素子は、180cd/m2の最高発光輝度を示した。この素子は、1時間連続して発光させた後も発光することが確認された。これに対し、実施例2の素子を直流駆動した場合には、1時間後にはほとんど発光が確認されなかった。
このことから、本発明の発光素子は交流駆動で発光させることにより、発光を安定にすることができることが判った。
直流駆動の場合には、電極の極性が固定してしまうので、長時間発光させると、発光分子の一方のイオンが陰極又は陽極のどちらか一方の電極側に偏在してしまい、再結合が生じにくくなると考えられる。
これに対し、交流駆動の場合には、常に電極の極性が反転するため、上記のような現象が改善すると考えられる。
図5は、前述の各実施例の製造工程の概略について説明するための斜視図である。
図5(a)に示すように、まず基板11と基板12を用意する。基板11及び基板12の内側の面には、ITOなどからなる電極を形成しておく。電極形状としては、例えば、互いに直交するようなストライプ状の電極を形成する。基板11及び基板12の少なくとも一方の周辺に、シール剤13を塗布する。
次に、図5(b)に示すように、基板11と基板12を貼り合わせる。シール剤の内側の中空部の内部を真空引きして排気した後、図5(c)に示すように、基板11、12間に、発光溶液14を注入する。シール剤13の内側の中空部内は、真空引きされているので、発光溶液14をシール剤13の内側に容易に注入することができ、シール剤13の内側を発光溶液14で充満することができる。
以上のようにして、図5(e)に示すように、一対の基板11、12間に発光溶液14を保持することができる。上述のように、発光溶液14中にスペーサを添加することにより、電極間の距離をスペーサによって一定のギャップにすることができる。
本発明による多芳香族環集合炭化水素化合物を用いた有機ECL素子は、安定して青紫から緑色を発光させることができ、かつ高い発光輝度を有している。更には本発明の多芳香族環集合炭化水素化合物を発光基盤材料として用いることにより、フルカラー対応のECL素子が作成可能となる。
本発明に従う一実施例のECL素子の構造を示す断面図である。 本発明に従う一実施例のECL素子の製造工程を示す斜視図である。 本発明に従う一実施例のECL素子の製造工程を示す斜視図である。 本発明に従う一実施例のECL素子を示す平面図である。 本発明の製造方法に従う一実施例の製造工程を示す斜視図である。
符号の説明
2、3 電極
4、5 ガラス基板
6 スペーサ
7 発光部
11、12 基板
13 シール剤
14 発光溶液

Claims (21)

  1. 少なくとも、有機発光材料と溶媒からなる発光溶液が、一対の電極の間に挟まれた素子構造を有する発光素子において、前記有機発光材料が、下記構造(1):
    Figure 2005302657
    [式中、R1及びR2は水素原子またはハロゲン原子、低級アルキル基または低級アルコキシ基であり、
    3及びR6は水素、置換または非置換のフェニル基であり、
    4及びR5は置換もしくは非置換のフェニル基であるか、又は、
    1及びR2は互いに結合して環構造を形成してもよく、又隣り合うR4とR3及びR4とR5も互いに結合して環構造を形成してもよい]
    で示されることを特徴とする有機発光素子。
  2. 有機発光材料が、下記構造(2):
    Figure 2005302657
    [式中R3、R4、R5及びR6は、式(1)で定義したとおりである]
    で示されることを特徴とする請求項1記の有機発光素子。
  3. 前記溶媒として、ハロゲン化ベンゼン誘導体が少なくとも含まれていることを特徴とする請求項1〜2のいずれか1項に記載の有機発光素子。
  4. 前記溶媒が、ハロゲン化ベンゼン誘導体からなる第1の溶媒と、ハロゲン化ベンゼン誘導体以外の第2の溶媒を含む混合溶媒であることを特徴とする、請求項1〜3のいずれか1項に記載の有機発光素子。
  5. ハロゲン化ベンゼン誘導体が、クロロベンゼン、ジクロロベンゼン、トリクロロベンゼン、フルオロベンゼン、ジフルオロベンゼン、トリフルオロベンゼン、ブロモベンゼン、ジブロモベンゼン、及び、ベンゾトリフルオリド、クロロナフタレンから選ばれる少なくとも1種であることを特徴とする請求項3又は4記載の有機発光素子。
  6. 室温における第2の溶媒の比誘電率が1.9〜90であることを特徴とする請求項4又は5記載の有機発光素子。
  7. 第2の溶媒が、カーボネート誘導体であることを特徴とする請求項4または6記載の有機発光素子。
  8. 第2の溶媒が、アセトニトリル、プロピオンニトリル、マロンニトリル、2−メチルテトラヒドロフラン、トルエン、テトラヒドロフラン、1,3−ジオキソラン、ベンゾンニ
    トリル、シクロヘキサン、ノルマルヘキサン、アセトン、N,N−ジメチルホルムアミド、ニトロベンゼン、1,4−ジオキサン、フラン、チオフェン及びビフェニルエーテル、6フッ化硫黄からなる群から選択される少なくとも1種であることを特徴とする請求項4又は6記載の有機発光素子。
  9. 第2の溶媒が、アセタール誘導体であることを特徴とする請求項4又は6記載の有機発光素子。
  10. アセタール誘導体が下記構造(3):
    Figure 2005302657
    [式中、A及びAは置換または非置換のアルキル基もしくはベンジル基であるか、またはAとAが、互いに結合して環状構造を形成してもよく、
    Zは5員環もしくは6員環を形成する炭化水素残基である]
    で示されることを特徴とする請求項9記載の有機発光素子。
  11. アセタール誘導体がシクロヘキサノンジエチルアセタール、シクロヘキサノンジプロピルアセタール、シクロヘキサノンジブチルアセタール、シクロヘキサノンジオクチルアセタール、シクロヘキサノンジベンジルアセタール、シクロペンタノンジエチルアセタール、シクロペンタノンジプロピルアセタール、シクロペンタノンジベンジルアセタール、シクロヘキサノン−1,3−ジオキソランであることを特徴とする請求項9又は10記載の有機発光素子。
  12. 第1の溶媒と第2の溶媒の混合体積比(第1の溶媒/第2の溶媒)が、99/1〜10/90であることを特徴とする請求項4〜11記載の有機発光素子。
  13. 発光材料の発光溶液中での濃度が、0.0001〜0.5mol/Lであることを特徴とする請求項1〜12記載の有機発光素子。
  14. 前記一対の電極の少なくともいずれか一方の可視光透過率が30%以上であることを特徴とする請求項1〜13記載の有機発光素子。
  15. 前記一対の電極の少なくともいずれか一方がインジウム錫酸化物から形成されていることを特徴とする請求項14記載の有機発光素子。
  16. 前記一対の電極が、互いに異なる材料からなる電極であることを特徴とする請求項1〜15項記載の有機発光素子。
  17. 前記一対の電極の間にスペーサを介在させることにより前記ギャップが保たれていることを特徴とする請求項14〜16記載の有機発光素子。
  18. 発光材料と溶媒を含む発光溶液中に、熱的条件によりゲル化する高分子化合物を含有していることを特徴とする請求項1〜13記載の有機発光素子。
  19. 熱的条件によりゲル化する高分子化合物が少なくともフッ化ビニリデンを構成モノマーとしている共重合体化合物であることを特徴とする請求項18記載の有機発光素子。
  20. 発光材料と溶媒を含む発光溶液中に三重項状態から発光する化合物を含有していることを特徴とする請求項1〜13記載の有機発光素子。
  21. 三重項状態から発光する化合物が、イリジウム含有配位化合物であることを特徴とする請求項20記載の有機発光素子。
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