JP2016056295A - 耐高放射線性難燃樹脂組成物並びにそれを用いてなる電線及びケーブル類 - Google Patents

耐高放射線性難燃樹脂組成物並びにそれを用いてなる電線及びケーブル類 Download PDF

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Abstract

【課題】 耐高放射線性に優れ、特に線量が100kGy以上となる高放射線環境下においても、十分な機械的特性に優れる耐高放射線性難燃樹脂組成物並びにそれを用いてなる電線及びケーブル類を提供の提供。【解決手段】 下記の成分(A):エチレン系重合体、成分(B)官能基含有ポリオレフィン重合体、:成分(C):無機難燃剤及び成分(D):エチレンと下記一般式(I)で示される環状アミノビニル化合物との共重合体とを含むことを特徴とする耐高放射線性難燃樹脂組成物による。【化1】(式中、R1及びR2は水素原子またはメチル基を、R3は水素原子または炭素数1〜4のアルキル基を表す)【選択図】なし

Description

本発明は、耐高放射線性難燃樹脂組成物並びにそれを用いてなる電線及びケーブル類に関し、より詳しくは、原子力関連施設等の高放射線環境下で使用される耐高放射線性難燃樹脂組成物並びにそれを用いてなる電線及びケーブル類に関する。
原子力発電所、使用済核燃料再処理施設及び粒子加速器施設やその周辺等の原子力関連施設で使用される電線・ケーブル類には、高い電気的特性、難燃性に加えて、耐高放射線性が要求される。また、原子力関連施設で火災や冷却材喪失事故等が起きた際には、さらに高いレベルの耐高放射線性が必要となる。
ポリエチレン系樹脂等の樹脂材料は、電気的特性、加工特性等が優れることから、電線・ケーブル類の被覆材料として使用されている。近年、電線・ケーブル類の被覆材料となるエコマテリアルとして、エチレン−アクリレートやエチレン酢酸ビニル共重合体、エチレン−α−オレフィン共重合体などのポリエチレン系樹脂に、水酸化マグネシウムなどの金属水酸化物系難燃剤と混和してなる非ハロゲン難燃性樹脂組成物が知られている。しかし、高放射線環境下では、電線・ケーブル類に用いられる樹脂材料の放射線照射による劣化が起こり、機械的特性や電気的特性が低下するという問題がある。
従来、耐高放射線性を有するポリエチレン系樹脂組成物としては、例えば、特許文献1〜3に記載される樹脂組成物等が知られているが、さらなる耐高放射線性の向上が求められている。
また、例えば特許文献3では、被覆材料のベースのポリマーとしてクロロスルホン化ポリエチレンを用いることが開示されているが、火災時の安全性や環境配慮の観点から、塩素などのハロゲン元素を含まない非ハロゲン難燃性電線・ケーブル類が望まれている。
特開平01−115949号公報 特開平04−315701号公報 特開平08−151490号公報
本発明は、上記した従来技術の問題点に鑑み、耐高放射線性、難燃性に優れ、特に線量が100kGy以上となる高放射線環境下においても、十分な機械的特性に優れる耐高放射線性難燃樹脂組成物並びにそれを用いてなる電線及びケーブル類を提供することにある。
本発明者らは、鋭意検討を重ねた結果、特定のエチレン共重合体、官能基含有オレフィン重合体及び無機難燃剤を含む難燃性樹脂組成物に、エチレンと特定の環状アミノビニル化合物との共重合体を含む樹脂組成物を含有されることにより、耐高放射線性及び難燃性を有し、かつ、電線及びケーブル類の被覆層として用いられる樹脂組成物として優れることを見出し、これらの知見に基づき、本発明を完成するに至った。
すなわち、本発明の第1の発明によれば、下記の成分(A)、成分(B)、成分(C)及び成分(D)を含むことを特徴とする耐高放射線性難燃樹脂組成物が提供される。
成分(A):エチレン系重合体
成分(B):成分(A)と異なる官能基含有オレフィン重合体
成分(C):無機難燃剤
成分(D):エチレンと下記一般式(I)で示される環状アミノビニル化合物との共重合体
Figure 2016056295
(式中、R及びRは水素原子またはメチル基を、Rは水素原子または炭素数1〜4のアルキル基を表す)
本発明の第2の発明によれば、第1の発明において、成分(A)が下記(a1)〜(a4)から選択される少なくとも1種のエチレン系重合体である耐高放射線性難燃樹脂組成物が提供される。
(a1)エチレン・α,β−不飽和カルボン酸エステル共重合体、
(a2)エチレン・ビニルエステル共重合体、
(a3)エチレン・α−オレフィン共重合体、
(a4)高圧法低密度ポリエチレン
また、本発明の第3の発明によれば、第2の発明において、成分(A)が(a1)エチレン・α,β−不飽和カルボン酸エステル共重合体である耐高放射線性難燃樹脂組成物が提供される。
また、本発明の第4の発明によれば、第1〜3のいずれかの発明において、成分(B)が、酸無水物基含有オレフィン系ランダム共重合体またはその金属塩(b1)と変性ポリオレフィン系樹脂(b2)との少なくともいずれか一方または両方からなる耐高放射線性難燃樹脂組成物が提供される。
また、本発明の第5の発明によれば、第1〜4のいずれかの発明において、成分(C)が水酸化マグネシウム及び水酸化アルミニウムの中から選択される少なくとも1種を主成分とする耐高放射線性難燃樹脂組成物が提供される。
また、本発明の第6の発明によれば、第1〜5のいずれかの発明において、成分(C)が、表面処理剤で表面処理してなる水酸化マグネシウムを主成分とする耐高放射線性難燃樹脂組成物が提供される。
また、本発明の第7の発明によれば、第1〜6のいずれかの発明に係る耐高放射線性難燃樹脂組成物を用いてなる、耐高放射線性電線またはケーブル類が提供される。
本発明の耐高放射線性難燃樹脂組成物は、耐放射線性および難燃性に優れ、放射線線量が100kGy以上となる高放射線環境下においても、十分な機械的特性を有する。また、該耐高放射線性難燃樹脂組成物用を用いてなる本発明の電線及びケーブル類は、高放射線環境下においても、十分な機械的特性を有し、原子力関連施設等で好適に使用することができる。
以下、本発明の耐高放射線性難燃樹脂組成物並びにそれを用いてなる電線及びケーブル類について詳細を説明する。
1.耐高放射線性難燃樹脂組成物
本発明の耐高放射線性難燃樹脂組成物(以下、「本発明の樹脂組成物」ともいう。)は、下記の成分(A)、成分(B)、成分(C)及び成分(D)を含む。
成分(A):エチレン系重合体
成分(B):官能基含有オレフィン重合体
成分(C):無機難燃剤
成分(D):エチレンと下記一般式(I)で示される環状アミノビニル化合物との共重合体
Figure 2016056295
(式中、R及びRは水素原子またはメチル基を、Rは水素原子または炭素数1〜4のアルキル基を表す)
本発明の樹脂組成物は、成分(A)〜(C)を含むことにより、従来公知の非ハロゲン系難燃性樹脂組成物と同様の性能を保持しつつ、かつ、電線・ケーブル類の製造時において、低温形成により押出成形性を損なわず、目やに防止と発泡を防止し、成形加工性、操業性、製品としての外観や機械的強度が向上し、高速形成性に優れる。
さらに、成分(A)〜(C)に加えて、成分(D)を含有することにより、耐放射線性及び難燃性に優れ、放射線線量が100kGy以上である高放射線環境化においても、機械的特性が十分である樹脂組成物となり、高放射線環境下で使用される電線・ケーブル類の被覆材料(絶縁層またはシース層)として好適に用いることができる。
以下、各成分について説明する。
(1)成分(A):エチレン系重合体
成分(A)は、エチレン系重合体であり、好ましくは下記の成分(a1)〜(a4)から選択される少なくとも1種のエチレン系重合体である。本発明の樹脂組成物は、成分(A)を含有することにより、電気的特性、成形性に優れるため、高放射線環境下で使用される電線・ケーブル類の絶縁被覆材料として好適に用いることができる。
成分(a1)エチレン・α,β−不飽和カルボン酸エステル共重合体
成分(a2)エチレン・ビニルエステル共重合体
成分(a3)エチレン・α−オレフィン共重合体
成分(a4)高圧法低密度ポリエチレン
(a1)エチレン・α,β−不飽和カルボン酸エステル共重合体
本発明に用いられる成分(a1)としては、特に限定されず、従来公知の重合体を用いることができ、例えば、エチレン・アクリル酸メチル共重合体、エチレン・アクリル酸エチル共重合体、エチレン・アクリル酸ブチル共重合体、エチレン・メタクリル酸メチル共重合体、エチレン・メタクリル酸エチル共重合体等のエチレン・(メタ)アクリル酸またはそのアルキルエステル共重合体;エチレン・無水マレイン酸・酢酸ビニル共重合体、エチレン・無水マレイン酸・アクリル酸メチル共重合体、エチレン・無水マレイン酸・アクリル酸エチル共重合体等の二元共重合体又は多元共重合体、あるいはそれらの金属塩等が挙げられる。
また、エチレンと共重合するコモノマーとしては、アクリル酸メチル、メタクリル酸メチル、アクリル酸エチル、メタクリル酸エチル、アクリル酸プロピル、メタクリル酸プロピル、アクリル酸イソプロピル、メタクリル酸イソプロピル、アクリル酸−n−ブチル、メタクリル酸−n−ブチル、アクリル酸シクロヘキシル、メタクリル酸シクロヘキシル、アクリル酸ラウリル、メタクリル酸ラウリル等を挙げることができる。これらの中でも特に好ましいものとして(メタ)アクリル酸メチル、(メタ)アクリル酸エチル等のアキルエステルを挙げることができる。成分(a1)中の(メタ)アクリル酸エステル含有量は好ましくは3〜30重量%、より好ましくは5〜20重量%である。
また、上記金属塩の金属としては、K、Na、Li、Ca、Zn、Mg、Al等が挙げられる。
(a2)エチレン・ビニルエステル共重合体
成分(a2)は、エチレンとビニルエステルとの共重合体であり、高圧ラジカル重合法で製造される。成分(a2)としては、例えば、エチレンと、プロピオン酸ビニル、酢酸ビニル、カプロン酸ビニル、カプリル酸ビニル、ラウリル酸ビニル、ステアリン酸ビニル、トリフルオル酢酸ビニルなどのビニルエステル単量体との共重合体を挙げることができる。これらの中でも特に好ましくは、エチレン・酢酸ビニル共重合体である。
成分(a2)中、エチレン由来の構成単位50〜99.5重量%、ビニルエステル由来の構成単位0.5〜50重量%であることが好ましい。また、成分(a2)全構成単位100重量%中、ビニルエステル由来の構成単位が、より好ましくは3〜20重量%、特に好ましくは5〜15重量%の範囲である。
さらに、成分(a2)は、他の共重合可能な不飽和単量体を成分(A)中、0〜49.5重量%を含んでもよい。
(a3):エチレン・α−オレフィン共重合体
成分(a3)は、エチレンとα−オレフィンとの共重合体であって、直鎖状低密度ポリエチレン、中密度ポリエチレン、高密度ポリエチレン並びにエチレン−プロピレン共重合体ゴム及びエチレン・プロピレン・ジエン共重合体ゴム等のエチレン・α−オレフィン共重合体ゴムなどが含まれる。
成分(a3)に用いられるα−オレフィンとしては、通常、炭素数3〜20、好ましくは炭素数4〜12のα−オレフィンであり、具体的にはプロピレン、1−ブテン、4−メチル−1−ペンテン、1−ヘキセン、1−オクテン、1−デセン、1−ドデセン等を挙げることができる。これらは、1種類又は2種類以上を用いることができる。また、エチレン・α−オレフィン共重合体は、多元共重合体であってもよい。成分(A)中のα−オレフィン由来の構成単位の含有量は、0.1〜15モル%、好ましくは0.5〜10モル%である。
成分(a3)の製造方法は、特に限定されず、例えば、高・中・低圧下においてチーグラー系触媒、フィリップス系触媒、メタロセン系触媒(シングルサイト系触媒とも称す)等のイオン重合により、溶液法、気相法等の重合法で製造されるが、特にシングルサイト系触媒によるエチレン・α−オレフィン共重合体が好ましい。
成分(a3)のMFRは好ましくは0.01〜100g/10分、より好ましくは0.1〜50g/10分である。更に好ましくは0.1〜20g/10分である。MFRが低すぎると溶融流れ性が悪く、加工が困難になるといった問題が生じる恐れがあり好ましくない。メルトフローレート(MFR)は、JIS−K−7210により測定したメルトフローレート値である。
成分(a3)の密度は、好ましくは0.880〜0.940g/cmで、適用する樹脂組成物の用途に応じて好適範囲が異なるが、柔軟性を要する用途においては、密度が0.88〜0.91g/cm、好ましくは0.89〜0.905g/cmのエチレン・α−オレフィン共重合体である。なお、密度は、JIS K 6922−2に基づいて測定する値である。
(a4)高圧法低密度ポリエチレン
成分(a4)は、エチレンモノマーを、高圧下ラジカル重合法により重合して得られる低密度のポリエチレンであって、好ましくは下記物性を有する重合体である。
成分(a4)のMFRは、好ましくは0.1〜40g/10分であり、より好ましくは0.5〜30g/10分である。MFRが上記範囲であることにより、加工性が良好となる。
成分(a4)の密度は、好ましくは0.910〜0.930g/cm、より好ましくは0.912〜0.928g/cmである。
(2)成分(B):官能基含有オレフィン重合体
成分(B)は、成分(A)と異なる官能基含有オレフィン重合体であり、軟質性のベース樹脂の成分(A)と良好な相溶性を有し、かつ無機難燃剤である成分(C)とのカップリング効果が著しく、本発明の樹脂組成物の機械的強度、燃焼時の炭化層(チャー)の形成を促し、難燃性を向上させる役割として用いられる。
成分(B)の具体例としては、以下に説明する、成分(b1):酸無水物基含有オレフィン系ランダム共重合体またはその金属塩および成分(b2):変性ポリオレフィン系樹脂などが挙げられ、これらは1種または2種以上を併用することもできる。
(b1):酸無水物基含有オレフィン系ランダム共重合体またはその金属塩
成分(b1)は、エチレン、プロピレン等のオレフィンと無水マレイン酸等の酸無水物基含有モノマーとの共重合体であり、前述のように本発明の成分(a1)として使用することも可能であるが、変性ポリオレフィン系樹脂(b2)と同様に難燃性や機械的強度等を向上させる改質用樹脂として用いることができる。
酸無水物基含有モノマーとしては、前述の成分(A)で挙げられたコモノマーと同様のコモノマーを挙げることができる。成分(b1)である酸無水物基含有オレフィン系ランダム共重合体として、好ましくは、エチレン・無水マレイン酸共重合体、エチレン・無水マレイン酸・酢酸ビニル共重合体、エチレン・無水マレイン酸・アクリル酸メチル共重合体、エチレン・無水マレイン酸・アクリル酸エチル共重合体等の二元又は三元共重合体が挙げられる。また、上記金属塩の金属としては、K、Na、Li、Ca、Zn、Mg、Al等が挙げられる。
(b2):変性ポリオレフィン系樹脂
本発明に用いられる成分(b2)は、官能基含有化合物で変性されたポリオレフィン系樹脂であり、官能基含有化合物としては、例えば、不飽和カルボン酸またはその誘導体、エポキシ基含有化合物、ヒドロキシル基含有化合物、アミノ基含有化合物、有機シラン化合物、有機チタネート化合物等が挙げられる。
不飽和カルボン酸またはその誘導体を含有する化合物としては、アクリル酸、メタクリル酸、フラン酸、クロトン酸、ビニル酢酸、ペンテン酸等の不飽和モノカルボン酸;マレイン酸、フマル酸、シトラコン酸、イタコン酸等のα,β−不飽和ジカルボン酸または無水物、あるいはそれらの金属塩等が挙げられる。
エポキシ基含有化合物としては、アクリル酸グリシジル、メタクリル酸グリシジル、イタコン酸モノグリシジルエステル、ブテントリカルボン酸モノグリシジルエステル、ブテントリカルボン酸ジグリシジルエステル、ブテントリカルボン酸トリグリシジルエステルおよびビニルグリシジルエーテル、アリルグリシジルエーテル、グリシジルオキシエチルビニルエーテル、スチレン−p−グリシジルエーテルなどのグリシジルエーテル類、p−グリシジルスチレンなどが挙げられるが、特に好ましいものとしてはメタクリル酸グリシジル、アリルグリシジルエ−テルを挙げることができる。
ヒドロキシル基含有化合物としては、1−ヒドロキシプロピル(メタ)アクリレート、2−ヒドロキシプロピル(メタ)アクリレート、ヒドロキシエチル(メタ)アクリレート等が挙げられる。
アミノ基を含有する化合物としては、ジメチルアミノエチル(メタ)アクリレート、ジエチルアミノエチル(メタ)アクリレート、ジブチルアミノエチル(メタ)アクリレート等の3級アミノ基が挙げられる。
有機シラン化合物としては、ビニルトリメトキシラン、ビニルトリエトキシシラン、ビニルトリアセチルシラン、ビニルトリクロロシランなどが挙げられる。
有機チタネート化合物としては、テトライソプロピルチタネート、テトラ−n−ブチルチタネート、テトラキス(2−エチルヘキソキシ)チタネート、チタンラクテートアンモニウムなどが挙げられる。
成分(b2)中、上記官能基含有化合物の含有量は、好ましくは0.05〜10重量%、より好ましくは0.1〜8重量%である。上記含有量が0.05重量%未満では、本発明の効果が充分でなく、樹脂と難燃剤とのカップリング効果が発揮されないおそれが生じる。また、10重量%を超える場合は、変性させる際に分解、架橋反応が併発する虞を生じる。
成分(b2)は、上記官能基含有化合物を有機過酸化物の存在下で加熱することによりポリオレフィン系樹脂を変性し、その含有量を0.05〜10重量%としたもの、または該変性物を未変性ポリオレフィン系樹脂に混合してその含有量を上記範囲に調整したものが用いられる。
成分(b2)の原料として用いられるポリオレフィン系樹脂としては、一般的にはチーグラー系触媒、フィリップス系触媒、メタロセン系触媒等のイオン重合によって重合された、密度0.91〜0.97g/cmの高密度ポリエチレン樹脂、中密度ポリエチレン樹脂、直鎖状低密度ポリエチレン、高圧ラジカル重合法による低密度ポリエチレン等のポリエチレン樹脂、プロピレン単独重合体、プロピレンと他のα−オレフィンとのランダム、ブロック共重合体等のポリプロピレン系樹脂、ポリブテン系樹脂等及びこれらの混合物を用いることができる。
これらの中でも密度が0.87〜0.97g/cmのポリエチレン、中でも直鎖状低密度ポリエチレンを変性したものが該ポリオレフィン系樹脂と無機難燃剤との相溶性に優れ軟質樹脂の可撓性を損なわずに耐熱性を維持し、燃焼時の炭化層の形成を促し難燃性を向上し、機械的強度の向上が望めることから最も好ましい。
(3)成分(C):無機難燃剤
本発明の樹脂組成物に用いられる成分(C)は、無機難燃剤であり、例えば、合成水酸化マグネシウム、水酸化マグネシウムを主成分とする天然鉱物の粉砕物(以下天然水酸化マグネシウムともいう)、水酸化アルミニウム、無水アルミナ、塩基性炭酸マグネシウム、水酸化カルシウム、炭酸カルシウム、水酸化バリウム、ハイドロタルサイト等の少なくとも1種である。これらの中でも水酸化マグネシウム、水酸化アルミニウムが好ましい。
特に水酸化マグネシウムは成形性と難燃性、経済性のバランスに優れ、電線用として好適に用いることができる。
成分(C)の平均粒径は、通常20μm以下であり、好ましくは0.3〜10μm、より好ましくは0.5〜5μmの範囲である。粒径が20μmを超えるものは分散が悪く機械的強度を損なうものとなる。
成分(C)は、表面処理剤で表面処理したものを使用することが好ましく、特に水酸化マグネシウムを主成分とする天然鉱物の粉砕物は、粒子も不均一であり、吸湿性に富むために表面処理を施すことが望ましい。
表面処理剤としては、脂肪酸および脂肪酸金属塩またはこれらの混合物、ならびに脂肪酸エステル、ワックスまたはその変性物、硬化性樹脂、有機シラン、有機チタネート、有機ボラン等の表面処理剤が挙げられる。また、特開2002−167219号公報、特開2002−173682号公報及び特開2003−03167号公報等に開示されるように、ポリカルボン酸系分散剤、ポリグリセリン誘導体、N−アシル塩基性アミノ酸、あるいは二塩基酸エリスリトール類エステル、リン酸エステル、亜リン酸エステル、アルコールリン酸エステル、リン化合物等で表面処理された水酸化マグネシウムも使用することができる。
成分(C)の表面処理剤として用いられる脂肪酸としては、炭素数8以上の飽和酸または不飽和酸が望ましく、オクタン酸、デカン酸、ミリスチン酸、ベヘニン酸、パルミチン酸、ステアリン酸、オレイン酸、アラキン酸;やし油、牛脂、大豆油、パーム油、硬化油等が挙げられる。
成分(C)の表面処理剤として用いられる脂肪酸金属塩としては、例えばステアリン酸、オレイン酸、パルミチン酸、リノール酸、ラウリン酸、カプリル酸、ベヘニン酸、モンタン酸等の金属塩であり、金属としては、Na、K、Al、Ca、Mg、Zn、Ba、Co、Sn、Ti、Fe等が挙げられる。
成分(C)の表面処理剤として用いられる脂肪酸エステルとしては、例えばラウリン酸メチル、ミスチリン酸メチル、パルミチン酸メチル、ステアリン酸メチル、オレイン酸メチル、エルカ酸メチル、ベヘニン酸メチル、ラウリン酸ブチル、ステアリン酸ブチル、ミスチリン酸イソプロピル、パルミチン酸イソプロピル、パルミチン酸オクチル、ヤシ脂肪酸オクチルエステル、ステアリン酸オクチル、特殊牛脂脂肪酸オクチルエステル、ラウリン酸ラウリル、ステアリン酸ステアリル、長鎖脂肪酸高級アルコールエステル、ベヘニン酸ベヘニル、ミスチリン酸セチル等のモノエステルが挙げられ、またネオペンチルポリオール長鎖脂肪酸エステル、ネオペンチルポリオール長鎖脂肪酸エステルの部分エステル化物、ネオペンチルポリオール脂肪酸エステル、ネオペンチルポリオール中鎖脂肪酸エステル、ネオペンチルポリオールC9鎖脂肪エステル、ジペンタエリスリトール長鎖脂肪酸エステル、コンプレックス中鎖脂肪酸エステル等の特殊脂肪酸エステルが挙げられる。
これらの処理量は成分(C)に対して1〜5重量%の範囲で行うことができる。
(4)成分(D):エチレンと環状アミノビニル化合物との共重合体
本発明の樹脂組成物として用いられる成分(D)は、エチレンと環状アミノビニル化合物との共重合体であり、上記成分(A)〜(C)からなる難燃性樹脂材料に、成分(D)を含有させることにより、難燃性、耐熱性、機械的特性等の電線・ケーブル類の被覆材料として優れた特性を有し、かつ、優れた耐高放射線性を有する樹脂材料とすることができる。成分(D)は、エチレンポリマー中に環状アミノビニル成分が取り込まれているために、環状アミノビニル化合物単体を添加するのに比べて、耐水性に非常に優れ、雨等の環境変化に強い特性を有している。
成分(D)を構成する環状アミノビニル化合物の具体例としては、下記の化合物等を挙げることができる。
1)4−アクリロイルオキシ−2,2,6,6−テトラメチルピペリジン
2)4−アクリロイルオキシ−1,2,2,6,6−ペンタメチルピペリジン
3)4−アクリロイルオキシ−1−エチル−2,2,6,6−テトラメチルピペリジン
4)4−アクリロイルオキシ−1−プロピル−2,2,6,6−テトラメチルピペリジン
5)4−アクリロイルオキシ−1−ブチル−2,2,6,6−テトラメチルピペリジン
6)4−メタクリロイルオキシ−2,2,6,6−テトラメチルピペリジン
7)4−メタクリロイルオキシ−1,2,2,6,6−ペンタメチルペリジン
8)4−メタクリロイルオキシ−1−エチル−2,2,6,6−テトラメチルピペリジン
9)4−メタクリロイルオキシ−1−ブチル−2,2,6,6−テトラメチルピペリジン
10)4−クロトノイルオキシ−2,2,6,6−テトラメチルピペリジン
11)4−クロトノイルオキシ−1−プロピル−2,2,6,6−テトラメチルピペリジン
成分(D)中の環状アミノビニル化合物由来の構成単位の含有量は、成分(D)の総量100重量%に対して、0.05〜20重量%、好ましくは0.1〜10重量%、好ましくは0.5〜8重量%、さらに好ましくは1〜6重量%である。環状アミノビニル化合物由来の構成単位の含有量が多いほど、耐高放射線性の効果は向上するが、一方、含有量が多すぎると共重合体の製造が製造効率上難しくなる。
成分(D)のMFR(190℃、21.18N荷重)としては、好ましくは0.1〜200g/10分、より好ましくは0.5〜100g/10分、特に好ましくは0.7〜50g/10分である。MFRが上記範囲であることにより、樹脂組成物として加工・使用しやすい。
成分(D)のGPC測定法により求めた重量平均分子量は、好ましくは1,000〜1,000,000、より好ましくは5,000〜500,000、さらに好ましくは10,000〜300,000である。分子量が小さすぎると、機械強度や耐衝撃性といった樹脂物性が充分ではなくなりやすく、一方、分子量が大きすぎると、溶融粘度が非常に高くなり、成形加工が困難となりやすい。
成分(D)は、例えば特開平4−80215号公報に記載されている高圧ラジカル重合法で製造することができ、具体的には、エチレンと環状アミノビニル化合物とを1,000〜5,000kg/cmの圧力、100〜400℃の温度でラジカル重合させることで製造する。このような成分(D)としては、従来、耐候剤として農業用フィルム等で使用されている、日本ポリエチレン株式会社製「KOKANOX XJ100H」を用いることができる。
その他、成分(D)としては、他の製造方法で得られた共重合体、すなわち、特定の後期遷移金属触媒の存在下でエチレンと環状アミノビニル化合物を含有するコモノマーを共重合して得られた、線状かつランダムに共重合させた極性基含有エチレン共重合体を用いることもできる。その具体的な製造方法としては、当出願人の先願である特願2014−047080号に記載されている。
なお、成分(D)の一部を、分子量が1000以上の他のヒンダードアミン化合物で置換してもよい。その場合には、該他のヒンダードアミン化合物に由来する官能基(ヒンダードアミン)含有量は、樹脂成分の総量に対して、0.05重量%以下とするのが好ましい。
(5)その他の成分
本発明のその他の態様としては、成分(A)〜(D)以外の樹脂を含有することもできる。その他の樹脂としては、適用する用途に応じた任意の樹脂を用いることができ、これらは1種または2種以上を併用することもできる。
本発明の耐高放射線性難燃樹脂組成物は、上記ポリエチレン系樹脂成分以外のその他の成分として、難燃助剤を添加することができる。
難燃助剤として、赤リン、三酸化アンチモン、五酸化アンチモン、リン酸カルシウム、ポリリン酸アンモニウム、メラミンシアヌレート、ポリリン酸メラミン、酸化ジルコン、酸化チタン、酸化亜鉛、酸化マグネシウム、炭酸マグネシウム、硫酸バリウム、ホウ酸バリウム、メタホウ酸バリウム、ホウ酸亜鉛、メタホウ酸亜鉛、二硫化モリブデン、粘土、ケイソウ土、カオリナイト、モンモリロナイト、ハイドロタルサイト、タルク、シリカ、ホワイトカーボン、ゼオライト、ハイドロマグネサイト等を併用したもの等を挙げることができる。これら難燃助剤は上記水酸化マグネシウムを主成分とする成分(C)100重量%に対して50重量%まで配合することができる。
また、その他の成分として、防曇剤、帯電防止剤、造核剤、耐候安定剤、酸化防止剤、滑剤、架橋剤、アンチブロッキング剤、離型剤、紫外線吸収剤、着色剤等の成分を本発明の目的を損なわない範囲で添加することができ、特に、酸化防止剤を添加することが好ましい。酸化防止剤としては、フェノール系酸化防止剤、リン系酸化防止剤、硫黄系酸化防止剤等公知の酸化防止剤を用いることができる。架橋剤としては有機過酸化物などが挙げられる。
(6)各成分の配合割合
本願発明の樹脂組成物では、成分(A)100重量部に対して、(B)成分を30重量部以下、好ましくは1〜15重量部、更に好ましくは2〜10重量部配合することが好ましい。
成分(A)と成分(C)の配合割合は、成分(A)100重量部に対して(C)が30〜250重量部、好ましくは50〜200重量部となる範囲で用いると好ましい。成分(A)及び(C)の含有割合が上記範囲であることにより、難燃性と加工性が良好とある。
また、成分(A)〜(C)を含む樹脂組成物合計100重量部に対して、成分(D)を0.1〜100重量部、好ましくは、1〜50重量部、更に好ましくは1.5〜40重量部となる範囲で用いると好ましい。上記(D)の含有割合が上記範囲であることにより、用途に適した物性と、耐高放射線性の両立を図ることができる。
更に、成分(A)〜(D)を含む樹脂組成物合計100重量%に対して、成分(D)の環状アミノビニル化合物に由来する構造単位を好ましくは0.01重量%以上20重量%以下、さらに好ましくは0.05重量%以上、より好ましくは0.1重量%以上含有するとよい。樹脂組成物中の環状アミノビニル化合物由来の構成単位の含有割合が少なすぎると耐放射線性が不十分となりやすい。また、多すぎると相溶性が悪くなり、実用性に欠けるようになる。
2.耐高放射線性難燃樹脂組成物の用途
本発明の耐高放射線性難燃樹脂組成物は、原子力発電所や核燃料再処理施設等の高放射線に長期間晒される環境下にて使用する用途に利用することができ、その成形方法や用途に応じた他の樹脂とのブレンド及び各種添加剤の使用は適宜その用途に応じて行うことができる。
ここで、高放射線環境下とは、樹脂組成物が吸収する積算吸収線量が、100kGy以上となる環境をいい、本発明に係る樹脂組成物は、さらに積算吸収線量が250kGy以上となる環境下でも好適に用いることができる。
特に好ましく使用できる用途として、下記電線及びケーブル類用途が挙げられる。
3.耐高放射線性電線及びケーブル類
本発明の電線又はケーブル類は、上述した耐高放射線性難燃樹脂組成物を絶縁層及び/又はシール層に用いた、高放射線環境化で好適に使用される電線又はケーブル類である。特に耐放射線性の観点から、導体を被覆する絶縁層に用いられること、更にそれを複数本あわせた周囲のシース層にも用いることができる。なお、本発明の電線又はケーブル類の製造方法としては、特に限定されず、従来公知の方法で製造することができる。また、公知の添加剤を使用できる。
たとえば、電線又はケーブル類用の樹脂組成物の添加剤としては、他の熱可塑性樹脂、合成ゴム、天然ゴムあるいは有機・無機フィラー、酸化防止剤、滑剤、架橋剤、有機・無機の各種顔料、紫外線防止剤、分散剤、銅害防止剤、中和剤、発泡剤、可塑剤、気泡防止剤、流れ性改良剤、ウエルド強度改良剤、核剤等の添加剤を、樹脂組成物の特性を低下させない範囲で加えることができる。
以下に、実施例を挙げて本発明を具体的に説明するが、本発明はこれらの実施例に限定されるものではない。なお、実施例及び比較例において使用した測定方法、評価方法及び材料は、以下の通りである。
1.測定方法、評価方法
(1)MFR:JIS−K7210(190℃、2.16kg荷重)に準拠して行った。
(2)密度:JIS−K7112(23℃)に準拠して行った。
(3)引張試験
放射線照射前後の試料を、JIS K 6251に規定する3号試験片に打ち抜いて試験片とした。200mm/minで引張試験を実施し、引張破壊強さ、引張破壊伸びを測定した。
伸度残率を以下の式で求めた。
伸度残率(%)=[γ線照射後の試料の引張破壊伸び(%)/γ線照射前の試料の引張破壊伸び(%)]×100
2.材料
(1)エチレン・α、β−不飽和カルボン酸エステル共重合体
・エチレン・アクリル酸エチル共重合体(エチルアクリレート含有量:15重量%;日本ポリエチレン社製レクスパール(登録商標)EEA「A1150」)
(2)官能基含有オレフィン共重合体
・マレイン酸変性エチレン−α−オレフィン共重合体(日本ポリエチレン社製「アドテックス「L6100M」)
(3)無機難燃剤
・水酸化マグネシウム(協和化学工業社製キスマ5A)
(4)エチレン・環状アミノビニル化合物
・エチレン/4−アクリロイルオキシ−2,2,6,6−テトラメチルピペリジン共重合体(MFR3g/10分、共重合体中に環状アミノビニル化合物を5.2重量%含有;日本ポリエチレン社製KOKANOX「XJ100H」)
(5)酸化防止剤
・BASF社製IRGANOX(登録商標) B 225
(リン系加工熱安定剤とヒンダードフェノール系酸化防止剤の1:1ブレンド)
3.実施例及び比較例
表1に示す配合割合(成分(D)及び酸化防止剤は成分(A)〜(C)の合計100重量部に対する重量部を示す)で、それぞれの材料を配合し混練温度160℃で5分押出し混練を行いペレット化して、エチレン系樹脂組成物を製造した。上記組成物ペレットを、厚み1mm×15cm×15cmのシートを作成し、試料とした。日本照射サービス株式会社の研究所において、該試料に、コバルト60を線源とするγ線を用いて、試料への放射線照射量総量が250kGyとなるように放射線照射した。用いた線量率及び照射時間は下記のとおりである。
吸収線量250kGy(平均値251.8kGy)
線量率:4.55kGy/hr、照射時間:199,200秒
放射線照射前後(250kGy)の各試料の引張試験による評価結果を表1に示す。
Figure 2016056295
(評価)
表1に示されるように、成分(D)を含有する樹脂組成物を用いた実施例1、2では、γ線照射後も高い伸度残率を維持しており、優れた耐放射線性を有することが明かである。一方、成分(D)を含有しない樹脂組成物を用いた比較例1では、γ線照射後の伸度残率が、実施例と比較して、低いものとなっている。
本発明の耐高放射線性難燃性樹脂組成物は、耐放射線性及び難燃性に優れ、放射線線量が100kGy以上である高放射線環境下においても、十分な機械的特性を有するため、原子力関連施設等の高放射線環境下で使用される電線及びケーブル類に好適に使用することができる。

Claims (7)

  1. 下記の成分(A)、成分(B)、成分(C)及び成分(D)を含むことを特徴とする耐高放射線性難燃樹脂組成物。
    成分(A):エチレン系重合体
    成分(B):成分(A)と異なる官能基含有オレフィン重合体
    成分(C):無機難燃剤
    成分(D):エチレンと下記一般式(I)で示される環状アミノビニル化合物との共重合体
    Figure 2016056295
    (式中、R及びRは水素原子またはメチル基を、Rは水素原子または炭素数1〜4のアルキル基を表す)
  2. 成分(A)が下記(a1)〜(a4)から選択される少なくとも1種のエチレン系重合体であることを特徴とする請求項1に記載の耐高放射線性難燃樹脂組成物。
    (a1)エチレン・α,β−不飽和カルボン酸エステル共重合体
    (a2)エチレン・ビニルエステル共重合体
    (a3)エチレン・α−オレフィン共重合体
    (a4)高圧法低密度ポリエチレン
  3. 成分(A)がエチレン・α,β−不飽和カルボン酸エステル共重合体であることを特徴とする請求項2に記載の耐高放射線性難燃樹脂組成物。
  4. 成分(B)が、酸無水物基含有オレフィン系ランダム共重合体またはその金属塩(b1)と変性ポリオレフィン系樹脂(b2)との少なくともいずれか一方または両方からなることを特徴とする請求項1〜3のいずれか一項に記載の耐高放射線性難燃樹脂組成物。
  5. 成分(C)が水酸化マグネシウム及び水酸化アルミニウムの中から選択される少なくとも1種を主成分とすることを特徴とする請求項1〜4のいずれか一項に記載の耐高放射線性難燃樹脂組成物。
  6. 成分(C)が、表面処理剤で表面処理してなる水酸化マグネシウムを主成分とすることを特徴とする請求項1〜5のいずれか一項に記載の耐高放射線性難燃樹脂組成物。
  7. 請求項1〜6のいずれか一項に記載の耐高放射線性難燃樹脂組成物用いてなる、電線またはケーブル類。

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