JP2016056027A - 複層ガラス - Google Patents

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Abstract

【課題】剛性が高く密閉空間部の水密・気密性能が優れた複層ガラスを実現することにある。【解決手段】互いに対面する複数枚の板ガラスと、スチールまたはステンレス製の骨材と、乾燥剤が充填されたスペーサーと、密閉空間部と、を有し、前記骨材は、互いに隣り合う前記板ガラス間のガラス周縁部に介装され、かつ、前記板ガラスに接合されており、前記スペーサーは、前記骨材との間に中空室を形成するように、かつ、前記中空室よりも前記板ガラスの面内方向内側に、前記骨材に接合されて設けられており、前記中空室から前記密閉空間部へと連通する通路がシール材により埋められていることを特徴とする。【選択図】図1

Description

本発明は、複層ガラスに関する。
互いに対面する複数枚の板ガラスを有する複層ガラスは、既によく知られている。かかる複層ガラスにおいては、互いに隣り合う前記板ガラスの間に、乾燥剤が充填されたスペーサーが介装されている。そして、当該スペーサーよりも板ガラスの面内方向内側には、密閉空間部が備えられている。
特開2000―8719号公報
上記のような複層ガラスにおいては、アルミニウム製や樹脂製スペーサーで複層ガラスを構成する場合、剛性に問題が生じていた。また、当該剛性を確保しつつ、上記密閉空間部の水密・気密性能を担保することが要請されていた。
本発明は、かかる課題に鑑みてなされたものであり、その目的とするところは、剛性が高く密閉空間部の水密・気密性能が優れた複層ガラスを実現することにある。
かかる目的を達成するために本発明の複層ガラスは、互いに対面する複数枚の板ガラスと、スチールまたはステンレス製の骨材と、乾燥剤が充填されたスペーサーと、密閉空間部と、を有し、
前記骨材は、互いに隣り合う前記板ガラス間のガラス周縁部に介装され、かつ、前記板ガラスに接合されており、
前記スペーサーは、前記骨材との間に中空室を形成するように、かつ、前記中空室よりも前記板ガラスの面内方向内側に、前記骨材に接合されて設けられており、
前記中空室から前記密閉空間部へと連通する通路がシール材により埋められていることを特徴とする複層ガラスである。
このような複層ガラスによれば、骨材が、互いに隣り合う板ガラス間のガラス周縁部に介装され、かつ、板ガラスに接合されているため、互いに隣り合う板ガラスは高い強度及び剛性を有する骨材により接合されている。このため、板ガラスと高い強度及び剛性を有する骨材とが接合されている複層ガラスは、剛性が高いガラスとなる。さらに、骨材を設けたことにより当該骨材とスペーサーとの間に中空室が形成され、当該中空室から密閉空間部へと連通する通路がシール材により埋められているため、密閉空間部の優れた水密・気密性能を損なうことなく部材、部品を複層ガラスに接合することが可能となる。
かかる複層ガラスであって、前記骨材は、
前記板ガラス間にて当該複層ガラスの周端面に露出する外周壁部と、
前記外周壁部から前記板ガラスの面内方向内側へ向かって延出した第一延出部と第二延出部とを備えており、
前記中空室は、前記外周壁部、前記第一延出部、前記第二延出部、前記スペーサーにより囲まれており、
前記第一延出部は、
前記板ガラスの面外方向における前記スペーサーの側端部よりも、該面外方向において外側の外側位置まで延出している一方で、
前記第二延出部は、該外側位置まで延出していないことが望ましい。
このような複層ガラスによれば、複層ガラスの組み立て工程においてスペーサーを骨材に組み合わせる際に、スペーサーと骨材の双方がそれぞれ組み上がった状態で、スペーサーを骨材に対し横(見込み)方向へ嵌め込むことが可能となる。そのため、複層ガラスの組み立て性が向上することとなる。加えて、骨材1種類に対してスペーサーを複数用意することで、骨材を複数用意することなく種々のガラス厚に対応することが可能である。
かかる複層ガラスであって、前記第二延出部は、前記スペーサーの前記面内方向における外側端部まで延出しており、
前記第一延出部が延出している前記外側位置のさらに外側に、互いに隣り合う前記板ガラスのうちの一方の第一板ガラスが設けられており、
前記第一板ガラスと前記スペーサーの前記側端部との間に、前記第一延出部が挟まれており、
前記第一延出部を挟む前記側端部は第一側端部であり、該第一側端部とは反対側の第二側端部は、前記第一板ガラスと隣り合う第二板ガラスと対向しており、
前記第一延出部の前記外側位置に位置する部分と前記第一側端部との間の第一隙間と、前記第二板ガラスと前記第二側端部との間の第二隙間は、前記通路であり、
前記第一隙間及び前記第二隙間には、前記シール材が設けられていることが望ましい。
このような複層ガラスによれば、第一隙間及び前記第二隙間に、シール材が設けられることにより、これらの隙間を液体や気体が通過することを防止することが可能となる。そのため、密閉空間部の水密・気密性能の低下を抑えることができる。
かかる複層ガラスであって、前記第二延出部と前記第二板ガラスと前記外側端部とで囲まれた空間には前記シール材が設けられていることが望ましい。
このような複層ガラスによれば、空間にシール材が設けられることにより、当該空間を液体や気体が通過することを防止することが可能となる。そのため、密閉空間部の水密・気密性能の低下を抑えることができる。
かかる複層ガラスであって、前記外周壁部には、框体を前記複層ガラスにネジで取り付けるためのネジ穴が設けられていることが望ましい。
このような複層ガラスによれば、密閉空間部の水密・気密性能が損なわれ易い状況にあるため、本発明が有効に作用することとなる。
本発明によれば、剛性が高く密閉空間部の水密・気密性能が優れた複層ガラスを実現することができる。
本実施の形態に係る複層ガラス14の要部断面図である。 本実施の形態に係る骨材13とスペーサー25の斜視図である。 中空室34から密閉空間部32へと連通する通路を示した図である。 本実施の形態に係る複層ガラス14のコーナー部13aにおける断面図である。 複層ガラス14の組み立て工程の問題点を説明するための説明概念図である。 板ガラス12の厚みが変わっても、これに対応した大きさの骨材13を用意する必要がないことを説明するための説明図である。
===本実施の形態に係る複層ガラス14の構成について===
以下、本発明の一実施形態に係る複層ガラス14について図面を参照して説明する。図1は、本実施の形態に係る複層ガラス14の要部断面図である。図2は、本実施の形態に係る骨材13とスペーサー25の斜視図であり、骨材13にスペーサー25を組み合わせる前と後の骨材13及びスペーサー25の様子を示した図である。図3は、中空室34から密閉空間部32へと連通する通路を示した図であり、矢印で通路を表している。図4は、本実施の形態に係る複層ガラス14のコーナー部13aにおける断面図である。なお、図4においては、框体16の記載を省略している。
以下の説明においては、建物等に取り付けられた状態の障子10を室内側から見たときに、障子10の上下となる方向を上下方向、左右となる方向を左右方向、室内外方向である奥行き方向を見込み方向として示す。また、障子10を構成する部材は、単体の状態であっても障子10が建物等に取り付けられた状態で上下方向、左右方向、見込み方向等となる方向にて方向を特定して説明する。また、複層ガラス14の平面視中央(真ん中)側を、板ガラス12の面内方向における内側、複層ガラス14の平面視端側を、板ガラス12の面内方向における外側とする。また、複層ガラス14の見込み方向(厚み方向)における中央(真ん中)側を、板ガラス12の面外方向における内側とし、複層ガラス14の見込み方向(厚み方向)における端側を、板ガラス12の面外方向における外側とする。
本実施形態の複層ガラス14は、障子10が取り付けられるガラスである。障子10の框体16は、複層ガラス14にネジ18(ビス)で固定されている(図1参照)。複層ガラス14は、互いに対面する複数枚(本実施の形態においては、2枚)の板ガラス12と、骨材13と、スペーサー25と、シール材の一例としての一次シール26及び二次シール27と、を有している。
2枚の板ガラス12は、矩形状をなし、見込み方向に間隔を隔てて互いに対面している。
骨材13は、複層ガラス14の剛性を高めるためのものであり、加えて、複層ガラス14に框体16、部品を取り付け可能とするものである。この骨材13は、スチールまたはステンレス製(本実施の形態においてはスチール製)の部材である。
骨材13は、上下に位置し、長手方向が左右方向に沿った骨材上部131及び骨材下部132と、左右に位置し、長手方向が上下方向に沿った骨材左部133及び骨材右部134と、を備えている。骨材上部131、骨材下部132、骨材左部133及び骨材右部134に囲まれた中央部分は空洞になっている(図2参照)。そして、骨材上部131、骨材下部132、骨材左部133及び骨材右部134が、それぞれ、2つの板ガラス12の四方のガラス周縁部12aに介装されている。すなわち、骨材13は、互いに隣り合う板ガラス12間のガラス周縁部12aに介装されている。
2枚の板ガラス12間にて、各板ガラス12の四方のガラス周縁部12aに設けられる骨材13は、同一の断面形状(図1参照)をなしている(ただし、後述するように、骨材13のコーナー部13aについては、異なっている)。以下、当該断面形状について、図1を参照しつつ説明する。
骨材13は、図1に示すように、複層ガラス14の2枚の板ガラス12間にて複層ガラス14の周端面14aに露出する外周壁部21と、外周壁部21から板ガラス12の面内方向内側(図1において、上側)へ向かって延出した第一延出部22及び第二延出部23と、第一延出部22から板ガラス12の面外方向内側(図1において、左側)へ突出した突出部24と、を備えている。この骨材13は、スチール製の板材をロール成形により折り曲げて形成されている。
ここで、第一延出部22は、板ガラス12の面外方向(換言すれば、見込み方向)における後述するスペーサー25の側端部(第一側端部25a)よりも、該面外方向(見込み方向)において外側(図1において、右側)の外側位置Pまで延出している一方で、第二延出部23は、当該外側位置(つまり、スペーサー25の第二側端部25bよりも面外方向において外側の外側位置)まで延出していない。
つまり、外周壁部21は、2枚の板ガラス12の間隔より狭い幅に形成され、外周壁部21の見込み方向における両縁から、第一延出部22と第二延出部23が延出している。第一延出部22は、板ガラス12の面内方向内側(図1において、上側)かつ面外方向外側(見込み方向外側。図1において、右側)へ延び、前記外側位置Pに至っている(以下では、便宜上、外側位置へ至る前の部分を到達前部分22a、至った後の部分を到達後部分22b、と呼ぶ)。第一延出部22が延出している外側位置Pのさらに外側(換言すれば、到達後部分22bのさらに外側)には、互いに隣り合う前記板ガラス12のうちの一方(第一板ガラス12bと呼ぶ)が設けられており、第一板ガラス12bとスペーサー25の第一側端部25aとの間に、第一延出部22の到達後部分22bが挟まれている。一方で、第二延出部23は、前記面内方向内側(図1において、上側)へ延び、前記面内方向(図1において、上下方向)におけるスペーサー25の外側端部25d(図1において、下側の端部)まで延出し、外側端部25dに当接している。
また、到達後部分22bの到達前部分22aとは反対側の縁からは、前記面外方向内側(図1において、左側)へ突出部24が突出している。この突出部24は、前記面内方向(図1において、上下方向)におけるスペーサー25の内側端部25c(図1において、上側の端部)に沿うように(換言すれば、内側端部25cを覆うように)、前記面外方向に沿って突出している。
また、上述したとおり、障子10の框体16は、複層ガラス14にネジ18で固定されているが、複層ガラス14の骨材13、より具体的には、外周壁部21に、框体16がネジ18で固定されている。すなわち、外周壁部21よりも前記面内方向における外側(図1において、下側)には、框体16が位置しており、この框体16と外周壁部21には、それぞれ、框体16を複層ガラス14にネジ18で取り付けるための框体ネジ穴16aと外周壁部ネジ穴21aとが設けられている。そして、ネジ18が、これらのネジ穴を貫通した状態で、外周壁部21を框体16に固定している。
スペーサー25は、前記面外方向(換言すれば、見込み方向)において、2つの板ガラス12の間に設けられている部材である。このスペーサー25の内部には、乾燥剤が充填されており、スペーサー25は、当該スペーサー25よりも前記面内方向内側(図1において、上側)に設けられた密閉空間部32を乾燥させる(除湿する)役割を果たす。
スペーサー25は、上下に位置し、長手方向が左右方向に沿ったスペーサー上部251及びスペーサー下部252と、左右に位置し、長手方向が上下方向に沿ったスペーサー左部253及びスペーサー右部254と、を備えている。そして、スペーサー上部251、スペーサー下部252、スペーサー左部253及びスペーサー右部254が、それぞれ、2つの板ガラス12の四方のガラス周縁部12aに介装されている。すなわち、スペーサー25も、骨材13と同様、互いに隣り合う板ガラス12間のガラス周縁部12aに介装されている。
2枚の板ガラス12間にて、各板ガラス12の四方のガラス周縁部12aに設けられるスペーサー25は、同一の断面形状(図1参照)をなしている。以下、当該断面形状について、図1を参照しつつ説明する。
スペーサー25は、図1に示すように、前記第一側端部25a、第一側端部25aとは反対側の第二側端部25b、前記内側端部25c、前記外側端部25dを備え、これらに囲まれた内部に前記乾燥剤が充填されている。
また、スペーサー25は、骨材13との間に中空室34を形成するように、かつ、中空室34よりも前記面内方向内側(図1において、上側)に、設けられている。すなわち、中空室34は、骨材13の外周壁部21、第一延出部22の到達前部分22a、第二延出部23、スペーサー25の外側端部25dにより囲まれている。
第一側端部25aは、前述したとおり、第一板ガラス12bとの間に、第一延出部22(到達後部分22b)を挟んでいる。第二側端部25bは、互いに隣り合う板ガラス12のうちの他方(つまり、前記第一板ガラス12bと隣り合う第二板ガラス12c)と対向している。
シール材(一次シール26及び二次シール27)は、板ガラス12、骨材13、スペーサー25を相互に接合するためのものである。また、後述するが、中空室34から密閉空間部32へと連通する通路を埋める役割も果たす。本実施の形態においては、一次シール26としてポリイソブチレンが、二次シール27としてシリコーンシーラントが、それぞれ用いられている。
一次シール26は、第一延出部22の前記外側位置Pに位置する到達後部分22bと第一板ガラス12bとの間の隙間G1を埋めている。一次シール26が、当該隙間G1に設けられることにより、骨材13と板ガラス12が接合されている。また、一次シール26は、到達後部分22bとスペーサー25の第一側端部25aとの間の隙間G2(第一隙間に相当)を埋めている。一次シール26が、当該隙間G2に設けられることにより、骨材13とスペーサー25が接合されている。また、一次シール26は、スペーサー25の第二側端部25bと第二板ガラス12cとの間の隙間G3(第二隙間に相当)を埋めている。一次シール26が、当該隙間G3に設けられることにより、板ガラス12とスペーサー25が接合されている。
二次シール27は、第一延出部22の到達前部分22aと第一板ガラス12bとの間の空間S1を埋めている(空間S1に充填されている)。二次シール27が、当該空間S1に設けられることにより、骨材13と板ガラス12が接合されている。また、二次シール27は、第二延出部23と第二板ガラス12cと外側端部25dとで囲まれた空間S2を埋めている(空間S2に充填されている)。二次シール27が、当該空間S2に設けられることにより、板ガラス12と骨材13とスペーサー25が相互に接合されている。
また、シール材は、中空室34から密閉空間部32へと連通する通路を埋めることにより、密閉空間部32の水密・気密性能を低下させないようにする役割を果たす。すなわち、図3に示すように、隙間G2、隙間G3は、中空室34から密閉空間部32へと連通する通路となっている。そのため、これらの隙間に一次シール26が設けられることにより、これらの隙間を液体(水等)や気体(空気等)が通過することを防止することが可能となり、密閉空間部32の水密・気密性能の低下を抑えることができる。
また、図3に示すように、空間S2も、同様に、中空室34から密閉空間部32へと連通する通路となっている。そのため、空間S2に二次シール27が設けられることにより、空間S2を液体(水等)や気体(空気等)が通過することを防止することが可能となり、密閉空間部32の水密・気密性能の低下を抑えることができる。
次に、骨材13のコーナー部13a(図2参照)における構成について、図2及び図4を参照しつつ説明する。コーナー部13aは骨材13が直角に曲がっている部分であり、密閉空間部32の水密・気密性能をより一層担保すべく、以下に説明するように図1の構成とは異なる構成としている。
すなわち、図2に示すように、コーナー部13aにおいては、骨材13の一部が切り欠かれている。具体的には、図1と図4を比較することにより明らかなように、前述した第一延出部22の到達前部分22aに相当する部分(第一切り欠き部分40と呼ぶ)と、第二延出部23に相当する部分(第二切り欠き部分42と呼ぶ)とが切り欠かれている。そして、このような切り欠き部分を設けることにより、二次シール27で中空室34を埋めることができるようになっている。
つまり、二次シール27は流動性を有するシール材であり、図4に示すように、第一板ガラス12bと外周壁部21の間、及び、第二板ガラス12cと外周壁部21の間(図4に表された二次シール27のチューブ式容器の位置参照)から、複層ガラス14内に注入される。このときに、到達前部分22a及び第二延出部23があると中空室34を埋めることができないので、到達前部分22a及び第二延出部23を切り欠いて二次シール27を注入する際の通り道を確保することにより、中空室34を埋めることができるようになっている。このように、コーナー部13aにおいては、中空室34を二次シール27で埋めることにより、密閉空間部32へ液体(水等)や気体(空気等)がより到達しづらくなる。そのため、コーナー部13aにおいては、密閉空間部32の水密・気密性能をより一層担保することが可能となっている。
===本実施の形態に係る複層ガラス14の有効性について===
上述したとおり、本実施の形態に係る複層ガラス14は、互いに対面する複数枚の板ガラス12と、スチールまたはステンレス製の骨材13と、乾燥剤が充填されたスペーサー25と、密閉空間部32と、を有し、骨材13は、互いに隣り合う板ガラス12間のガラス周縁部に介装され、かつ、板ガラス12に接合されており、スペーサー25は、骨材13との間に中空室34を形成するように、かつ、骨材13よりも板ガラス12の面内方向内側に、骨材13に接合されて設けられており、中空室34から密閉空間部32へと連通する通路がシール材により埋められていることとした。
このように、本実施の形態によれば、骨材13が、互いに隣り合う板ガラス12間のガラス周縁部12aに介装され、かつ、板ガラス12に接合されているため、互いに隣り合う板ガラス12は高い強度及び剛性を有する骨材13により接合されている。このため、板ガラス12と高い強度及び剛性を有する骨材13とが接合されている複層ガラス14は、剛性が高いガラスとなる。さらに、本実施の形態においては、骨材13を設けたことにより当該骨材13とスペーサー25との間に中空室34が形成されることとなっているが、当該中空室34から密閉空間部32へと連通する通路がシール材により埋められているため、密閉空間部32の優れた水密・気密性能を実現することが可能となる。
具体的には、前述したとおり、隙間G2及び隙間G3に一次シール26が設けられることにより、これらの隙間を液体(水等)や気体(空気等)が通過することを防止することが可能となる。そのため、密閉空間部32の水密・気密性能の低下を抑えることができる。
また、前述したとおり、空間S2に二次シール27が設けられることにより、空間S2を液体(水等)や気体(空気等)が通過することを防止することが可能となる。そのため、密閉空間部32の水密・気密性能の低下を抑えることができる。
さらに、本実施の形態においては、外周壁部21に、框体16を複層ガラス14にネジ18で取り付けるための外周壁部ネジ穴21aが設けられていることとした。そのため、中空室34に、外部から液体(水等)や気体(空気等)が入りやすい状況となっている。すなわち、本実施の形態に係る複層ガラス14は、前記通路を液体等が移動して密閉空間部32の水密・気密性能が損なわれ易い状況にあるため、本実施の形態においては本発明が有効に作用することとなる。
また、本実施の形態においては、第一延出部22がスペーサー25の側端部(第一側端部25a)よりも面外方向において外側の外側位置Pまで延出している一方で、第二延出部23は、当該外側位置(つまり、スペーサー25の第二側端部25bよりも面外方向において外側の外側位置)まで延出していないこととした。そのため、複層ガラス14の組み立て性が向上する。
仮に、第一延出部22と同様、第二延出部23も前記外側位置まで延出している場合には(例えば、図1において、第一延出部22及び第二延出部23が前記外側位置まで延出し複層ガラス14が左右対称の形状を有していた場合には)、複層ガラス14の組み立て工程においてスペーサー25を骨材13に組み合わせる際に、図5に示すように、骨材13に切り込みCを入れた後に、当該骨材13をスペーサー25に巻き付けて行く作業が必要となる。そのため、組み立て工程が煩雑になるという問題が生じ得る。
これに対し、本実施の形態においては、複層ガラス14が左右対称の形状を有さず、第二延出部23を、前記外側位置まで延出させていないため、図2に示すように、複層ガラス14の組み立て工程においてスペーサー25を骨材13に組み合わせる際に、スペーサー25と骨材13の双方がそれぞれ組み上がった状態で、スペーサー25を骨材13に対し横(見込み)方向(図1においては、左から右へ向かう方向)へ嵌め込むことが可能となる。そのため、煩雑な巻き付け作業を行う必要もなくなる。したがって、複層ガラス14の組み立て性が向上することとなる。
さらに、本実施の形態においては、図1において左から右へ向かう方向へ、スペーサー25を骨材13に対し嵌め込む際に、前述した突出部24がスペーサー25を案内する案内部材(ガイド部材)としての役割を果たす。そのため、作業者が容易にはめ込み作業を行うことができ、複層ガラス14の組み立て性がより一層向上することとなる。
また、第一延出部22がスペーサー25の側端部よりも面外方向において外側の外側位置Pまで延出している一方で、第二延出部23は当該外側位置まで延出していないこととしたことにより、以下の優位性も生ずる。
仮に、第一延出部22と同様、第二延出部23も前記外側位置まで延出している場合には(例えば、図1において、第一延出部22及び第二延出部23が前記外側位置まで延出し複層ガラス14が左右対称の形状を有していた場合には)、板ガラス12の厚みが変わる毎に、これに対応した大きさの骨材13を用意する必要が生ずる。例えば、第二板ガラス12cの厚みがより薄い場合には、第一板ガラス12aから第二板ガラス12bまでの面外方向における距離が長くなるため、より大きい(つまり、面外方向における長さがより長い)骨材13を用意する必要がある。一方、第二板ガラス12cの厚みがより厚い場合には、第一板ガラス12aから第二板ガラス12bまでの面外方向における距離が短くなるため、より小さい(つまり、面外方向における長さがより短い)骨材13を用意する必要がある。
これに対し、本実施の形態においては、複層ガラス14が左右対称の形状を有さず、第二延出部23を、前記外側位置まで延出させていないため、図6に示すように、板ガラス12の厚みが変わっても、これに対応した大きさの骨材13を用意する必要はない。すなわち、図6の(a)に示すように、第二板ガラス12cの厚みがより薄くて、第一板ガラス12aから第二板ガラス12bまでの面外方向における距離が長くなったとしても、より大きいスペーサー25を用意する必要があるものの、骨材13については変える必要がない(図6の(a)と(b)を比較参照。なお、図6の(b)は、図1と同様の図である)。一方、図6の(c)に示すように、第二板ガラス12cの厚みがより厚くて、第一板ガラス12aから第二板ガラス12bまでの面外方向における距離が短くなったとしても、より小さいスペーサー25を用意する必要があるものの、骨材13については変える必要がない(図6の(b)と(c)を比較参照)。このように、本実施の形態においては、1種類の骨材13に対してスペーサー25を複数用意することで、骨材13を複数用意することなく種々のガラス厚に対応することが可能である。
上記の実施の形態は、本発明の理解を容易にするためのものであり、本発明を限定して解釈するためのものではない。本発明は、その趣旨を逸脱することなく、変更、改良され得ると共に、本発明にはその等価物が含まれることは言うまでもない。
12 板ガラス、12a ガラス周縁部、12b 第一板ガラス、 12c 第二板ガラス
13 骨材
14 複層ガラス、14a 周端面
16 框体、18 ネジ
21 外周壁部、21a 外周壁部ネジ穴、22 第一延出部、23 第二延出部
25 スペーサー
25a 第一側端部、25b 第二側端部 、25c 内側端部、25d 外側端部
26 一次シール、27 二次シール
32 密閉空間部、34 中空室
G1 隙間、G2 隙間、G3 隙間
P 外側位置
S1 空間、S2 空間

Claims (5)

  1. 互いに対面する複数枚の板ガラスと、スチールまたはステンレス製の骨材と、乾燥剤が充填されたスペーサーと、密閉空間部と、を有し、
    前記骨材は、互いに隣り合う前記板ガラス間のガラス周縁部に介装され、かつ、前記板ガラスに接合されており、
    前記スペーサーは、前記骨材との間に中空室を形成するように、かつ、前記中空室よりも前記板ガラスの面内方向内側に、前記骨材に接合されて設けられており、
    前記中空室から前記密閉空間部へと連通する通路がシール材により埋められていることを特徴とする複層ガラス。
  2. 請求項1に記載の複層ガラスであって、
    前記骨材は、
    前記板ガラス間にて当該複層ガラスの周端面に露出する外周壁部と、
    前記外周壁部から前記板ガラスの面内方向内側へ向かって延出した第一延出部と第二延出部とを備えており、
    前記中空室は、前記外周壁部、前記第一延出部、前記第二延出部、前記スペーサーにより囲まれており、
    前記第一延出部は、
    前記板ガラスの面外方向における前記スペーサーの側端部よりも、該面外方向において外側の外側位置まで延出している一方で、
    前記第二延出部は、該外側位置まで延出していないことを特徴とする複層ガラス。
  3. 請求項2に記載の複層ガラスであって、
    前記第二延出部は、前記スペーサーの前記面内方向における外側端部まで延出しており、
    前記第一延出部が延出している前記外側位置のさらに外側に、互いに隣り合う前記板ガラスのうちの一方の第一板ガラスが設けられており、
    前記第一板ガラスと前記スペーサーの前記側端部との間に、前記第一延出部が挟まれており、
    前記第一延出部を挟む前記側端部は第一側端部であり、該第一側端部とは反対側の第二側端部は、前記第一板ガラスと隣り合う第二板ガラスと対向しており、
    前記第一延出部の前記外側位置に位置する部分と前記第一側端部との間の第一隙間と、前記第二板ガラスと前記第二側端部との間の第二隙間は、前記通路であり、
    前記第一隙間及び前記第二隙間には、前記シール材が設けられていることを特徴とする複層ガラス。
  4. 請求項3に記載の複層ガラスであって、
    前記第二延出部と前記第二板ガラスと前記外側端部とで囲まれた空間には前記シール材が設けられていることを特徴とする複層ガラス。
  5. 請求項2乃至請求項4のいずれかに記載の複層ガラスであって、
    前記外周壁部には、框体を前記複層ガラスにネジで取り付けるためのネジ穴が設けられていることを特徴とする複層ガラス。
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