JP2016056015A - 記録装置 - Google Patents

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幸平 上野
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Abstract

【課題】ライン型記録ヘッドを用いたフェイスダウン方式のプリンターにおいて、媒体に湾曲形状を形成して記録後の媒体におけるカールを抑えるとともに、媒体載置部において当該湾曲形状を保持することのできる記録装置を提供する。
【解決手段】ラインヘッド48を有する記録部18と、記録部18から送られる媒体Pを排出する排出部23と、記録部18と排出部23の間に設けられ、媒体Pの記録面を反転して排出部23に送る第1の搬送経路28と、排出される媒体Pに接して媒体Pを湾曲する湾曲部材と、排出部23から排出される媒体Pを載置する媒体載置部20と、排出部23の媒体Pに送り力を作用する接触位置の上方から、媒体載置部20に載置される媒体Pに向けて風を送る送風部31とを備える。
【選択図】図2

Description

本発明は、インク等の液体によって媒体に記録を行う記録装置に関するものである。
従来、この種の記録装置としてインクジェット方式の記録装置が広く用いられている。このインクジェット方式の記録装置(以下、「インクジェットプリンター」という)には、インクを吐出する記録ヘッドの構造として、シリアル型記録ヘッド、ライン型記録ヘッド等がある。
キャリッジに搭載されて媒体搬送方向と交差する方向に往復移動しながら媒体に液体を吐出して記録を行うシリアル型記録ヘッドに対し、ライン型記録ヘッドは、媒体搬送方向と交差する方向に形成されたノズルの領域が、媒体の前記交差方向、すなわち、前記媒体の幅方向全体をカバー可能に設けられ、記録ヘッドまたは前記媒体の一方を固定し、他方を移動させて画像を形成するものであり、高速及び高画質の印刷が可能である。
また、前記インクジェットプリンターには、前記媒体を排出する部分の構造として、排出部から排出される媒体の記録面を、媒体載置部の載置面と反対側に向けて、すなわち記録面を上側に向けて排出するフェイスアップ方式(特許文献1)と、前記媒体の記録面を前記載置面側に向けて、すなわち、記録面を下側に向けて排出するフェイスダウン方式(特許文献2)とがある。
フェイスダウン方式は、複数の媒体を記録した順に積層することができるので、オフィス等におけるビジネス用途に適しており、複数の媒体に対して高速に記録を行うとともに該媒体を排出するプリンターにおいて採用されている。
ところで、インクジェットプリンターにおいて高画質な記録を実行すると、記録後の媒体が媒体載置部上に排出された後に、記録面を外側にしてカールする場合がある。
前記媒体のカールはしばらくすると徐々に直るが、前記ライン型記録ヘッドを用いたインクジェットプリンターにおいては、記録後の媒体が高速で媒体載置部に排出されるため、先行して排出された媒体にカールが生じると、そのカールした先行媒体が、前記排出部からの後続の媒体の排出を妨げる虞がある。特に、フェイスダウン方式のプリンターにおいては記録面が下側に向いているので、前記記録面を外側にしてカールすると、前記媒体の媒体搬送方向における正面視で左側端部及び右側端部が、あるいは上流側端部及び下流側端部が上側に向くように変形するので、当該媒体が前記排出部を塞ぎ易い。
特開2009−34927号公報 特開2011−235494号公報
このため、特許文献2においては、排出部において、排出される媒体の前記記録面を内側にして湾曲させて排出するように構成されている。
しかしながら、前記排出部において前記媒体に前記湾曲形状を形成しても、前記媒体載置部において前記媒体がその湾曲形状を保持できずに元の平坦な状態に戻る場合がある。
特許文献1のプリンターは、載置手段に載置された記録後の媒体に対してファンにより風を当てるように構成されている。特許文献1は、前述のようにフェイスアップ方式のプリンターであるとともに、前記ファンは、前記媒体の排出部(排出口47)の上流側に設けられており、前記媒体の記録面に風を当てて乾燥させるものである。
本発明の目的は、前記ライン型記録ヘッドを用いたフェイスダウン方式のプリンターにおいて、媒体に湾曲形状を形成して記録後の媒体におけるカールを抑えるとともに、媒体載置部において当該湾曲形状を保持することのできる記録装置を提供することである。
上記課題を解決するため、本発明の第1の態様に係る記録装置は、ラインヘッドを有する記録部と、前記記録部から送られる媒体を排出する排出部と、前記記録部と前記排出部の間に設けられ、前記媒体の記録面を反転して前記排出部に送る第1の搬送経路と、排出される前記媒体に接して該媒体を湾曲する湾曲部材と、前記排出部から排出される前記媒体を載置する媒体載置部と、前記排出部の前記媒体に送り力を作用する接触位置の上方から、前記媒体載置部に載置される前記媒体に向けて風を送る送風部と、を備える、ことを特徴とするものである。
本明細書において、前記記録装置において前記媒体が送られていく方向を「下流」といい、これと反対の方向を「上流」というものとする。また、「上方」とは、鉛直方向上方をいう。
また、「ラインヘッド」とは、媒体の搬送方向と交差する方向に形成されたノズルの領域が、前記媒体の全幅をカバー可能に設けられ、記録ヘッドまたは前記媒体の一方を固定し、他方を移動させて画像を形成する記録ヘッドである。前記記録ヘッドは、単一のものと複数のものがある。
なお、ラインヘッドに設けられるノズルは、前記搬送方向に対して同じ位置において、前記交差する方向にノズルが並ぶように設けられる場合の他、前記搬送方向にノズルの配列位相をずらして配列するとともに、前記交差する方向にノズルが並ぶように設けることもできる。また、ラインヘッドの前記交差する方向のノズルの領域は、記録装置が対応している全ての媒体の前記交差方向全体をカバー可能でなくてもよい。
本態様によれば、前記送風部によって、前記排出部の前記媒体に送り力を作用する接触位置の上方から、前記媒体載置部に載置される前記媒体に向けて風を送ることにより、該媒体を前記媒体載置部に向けて押さえ、前記湾曲部材により湾曲させられた前記媒体の湾曲形状を前記媒体載置部上において保持することができる。
本発明の第2の態様に係る記録装置は、第1の態様において、前記送風部は、少なくとも前記媒体載置部に載置される前記媒体の後端部側に対して送風可能に設けられている、ことを特徴とするものである。
本態様によれば、前記送風部から送られる風を、前記媒体載置部に載置される前記媒体の後端部側、すなわち、媒体端部の上流側に対して当てることができる。このことによって、前記媒体の前記排出部に近い部分(後端部)を前記送風部からの風により効果的に押えることができる。以って、先行して排出された媒体のカールが、前記排出部からの後続の媒体の排出を妨げる虞を低減することができる。
本発明の第3の態様に係る記録装置は、第1の態様または第2の態様において、前記湾曲部材は、前記媒体をその幅方向において上に凸に湾曲する構成である、ことを特徴とするものである。
本発明の第4の態様に係る記録装置は、第3の態様において、前記送風部は、少なくとも前記媒体の幅方向の両端部に向けて送風可能に設けられている、ことを特徴とするものである。
本態様によれば、媒体幅方向において上に凸に湾曲した媒体に対し、前記媒体の幅方向の両端部に向けて風を送ることができる。以って、前記上に凸の湾曲形状を効果的に保持することができる。
本発明の第5の態様に係る記録装置は、第3の態様または第4の態様において、前記媒体載置部は、媒体載置面の幅方向の中央部に、媒体搬送方向に延びるリブを備える、ことを特徴とするものである。
本態様によれば、前記リブによって、前記媒体の湾曲形状を保持しつつ前記媒体を支持させることができる。
本発明の第6の態様に係る記録装置は、第1の態様から第5の態様のいずれか一つにおいて、前記排出部は、前記媒体の幅方向における前記第1の搬送経路の中央部に位置する排出駆動ローラーと排出従動ローラーとを備え、前記湾曲部材は、前記排出駆動ローラーと前記排出従動ローラーによる前記媒体の挟持位置の上流側、且つ、前記媒体の幅方向における両側に少なくとも1つずつ設けられるとともに、外周に複数の歯を有する歯付きローラーを備えて成る、ことを特徴とするものである。
本発明の第7の態様に係る記録装置は、第6の態様において、前記歯付きローラーは、前記媒体の幅方向に移動可能に構成されている、ことを特徴とするものである。
前記「歯付きローラー」とは、前記複数の歯が媒体に点接触しつつ回転するローラーであり、ギザローラーと称されることもある。
本態様によれば、媒体の種類や幅サイズに応じて前記歯付きローラーの位置を変更することが可能となる。
本発明の第8の態様に係る記録装置は、第7の態様において、前記歯付きローラーは、媒体の幅サイズに応じて移動する、ことを特徴とするものである。
本態様によれば、媒体の幅サイズに応じて湾曲形状の湾曲度合を変更することができる。
本発明の第9の態様に係る記録装置は、第1の態様から第8の態様のいずれか一つにおいて、前記送風部は、前記媒体載置部に対して風を当てる位置を変更可能に構成されている、ことを特徴とするものである。
本態様によれば、媒体の種類や幅サイズに応じて風を当てる位置を変更することが可能となる。前記風を当てる位置は、例えば、前記送風部を移動させることによって変更することができる。また、送風部の位置はそのままで、前記送風部から送られる風の向きを変更する部材(例えば、ルーバー等の可動式の羽板)を設けることによって変更することも可能である。
本発明の第10の態様に係る記録装置は、第1の態様から第9の態様のいずれか一つにおいて、前記送風部による送風方向は、前記媒体の搬送方向に対し、下流側から上流側に向いている、ことを特徴とするものである。
本態様によれば、前記媒体の上流側を押えるように風を当てることができる。以って、前記媒体の前記排出部に近い側を、前記送風部からの風により効果的に押えることができる。
本発明の第11の態様に係る記録装置は、第1の態様から第10の態様のいずれか一つにおいて、前記送風部による送風方向は、前記媒体の幅方向に対し、中央側から端部側に向いている、ことを特徴とするものである。
本態様によれば、前記媒体の幅方向における端部を押えるように風を当てることができる。
本発明の第12の態様に係る記録装置は、第3の態様から第5の態様のいずれか一つにおいて、前記リブは、前記載置面に対する高さが変更可能に構成されているとともに、前記リブの高さに応じて、前記送風部による送風力を変更可能に構成されている、ことを特徴とするものである。
前記リブを下げると、前記リブと前記送風部との間の距離が長くなるとともに、前記リブに支持される媒体と前記送風部との間の距離も長くなるので、前記送風部によって送られる風による前記媒体に対する押え力が低減する。
本態様によれば、前記リブを下げる際に、前記送風部による送風を強くするので、前記リブを下げることにより、前記リブに支持される媒体と前記送風部との間の距離も長くなっても、前記媒体を確実に押えることができる。
本発明に係るプリンターの外観を表す斜視図。 本発明に係るプリンターにおける媒体搬送経路を示す図。 本発明に係るプリンターにおける媒体載置部を示す斜視図。 本発明に係るプリンターにおける媒体載置部を示す上面図。 図4のA−A矢視断面図。 図4のB−B矢視断面図。 (A)は、排出部の側断面図、(B)は、(A)の排出駆動ローラー及び排出従動ローラーと歯付きローラーとの関係を示す側面図。 排出部と湾曲部材との関係を示す下面図。 (A)は、送風部を媒体載置部の上流側に設けた例を示す側断面図、(B)は、送風部を媒体搬送方向に延設した例を示す側断面図。 (A)は、送風部を媒体の端部側に設けた例を示す断面図、(B)は、送風部を媒体幅方向にわたって設けた例を示す断面図。 本発明に係るプリンターにおける媒体搬送経路を示す図。 本発明の他の実施例に係るプリンターにおける媒体載置部の断面図。
以下において、本発明の一実施形態に係る記録装置について、添付図面を参照して説明する。尚、本発明はこれらによって制約されるものではない。
[実施例1]
まず、本発明の一実施例に係る記録装置の概略について説明する。本実施例の記録装置の一例として、インクジェット式プリンター10(以下、単にプリンター10という場合がある)を例に挙げる。
図1は、本発明に係るプリンターの外観を表す斜視図である。図2は、本発明に係るプリンターにおける媒体搬送経路を示す図である。図3は、本発明に係るプリンターにおける媒体載置部を示す斜視図である。図4は、本発明に係るプリンターにおける媒体載置部を示す上面図である。図5は、図4のA−A矢視断面図である。図6は、図4のB−B矢視断面図である。図7は、(A)は、排出部の側断面図、(B)は、(A)の排出駆動ローラー及び排出従動ローラーと歯付きローラーとの関係を示す側面図である。図8は、排出部と湾曲部材との関係を示す下面図である。図9は、(A)は、送風部を媒体載置部の上流側に設けた例を示す側断面図、(B)は、送風部を媒体搬送方向に延設した例を示す側断面図である。図10は、(A)は、送風部を媒体の端部側に設けた例を示す断面図、(B)は、送風部を媒体幅方向にわたって設けた例を示す断面図である。図11は、本発明に係るプリンターにおける媒体搬送経路を示す図である。
各図において示すX−Y−Z座標系は、X方向が記録装置内の搬送経路における記録媒体の幅方向、Y方向が記録媒体の長さ方向、Z方向が装置高さ方向を示している。
<プリンター及び搬送経路の概要>
記録装置の一例としてのインクジェット式プリンター10について、図1及び図2を用いて説明する。プリンター10は装置本体12と、スキャナーユニット14とを備える複合機として構成されている。装置本体12は、媒体を収容する複数の媒体収容カセット16を備えている。各媒体収容カセット16は、装置本体12の前面側(図1における−X軸方向側)から着脱可能に取り付けられている。尚、本明細書において媒体Pとは、一例として普通紙や厚紙、写真用紙等の用紙を指している。
また、装置本体12における装置高さ方向(Z軸方向)において、スキャナーユニット14と媒体収容カセット16との間には、後述する記録部18(図2)において記録が実行され、排出部23(図2)から排出される媒体Pを受ける媒体載置部20が設けられている。
次に、図2および図11を用いて、プリンター10における媒体Pの搬送経路について説明する。尚、図2には、媒体Pの搬送経路の主要構成のみの符号を付し、特に複数設けられている拍車については符号を省略している。一方、図11には媒体Pの搬送経路の詳細な構成の符号を付している。
本実施例におけるプリンター10は、媒体搬送経路21を備えている。媒体搬送経路21は、ストレート経路22、「第1の搬送経路」としてのフェイスダウン排出経路28、媒体収容カセット16からストレート経路22に接続される給送経路30を備えている。更に、媒体搬送経路21は、スイッチバック経路24、反転経路26、を備え、媒体Pにおける第1面の記録後、第2面に記録を実行する、所謂、両面記録を可能に構成されている。
給送経路30には、媒体Pの搬送方向に沿って順に給送ローラー32と、分離ローラー対33と、第1搬送ローラー対34とが設けられている。給送ローラー32は図示しない駆動源により回転駆動させられる。分離ローラー対33は、従動ローラー33aと駆動ローラー33bとの間で媒体Pをニップすることで媒体Pの分離を行う。
第1搬送ローラー対34は、従動ローラー34aと、図示しない駆動源により回転駆動する駆動ローラー34bによって構成されている。
尚、本実施例では、従動ローラー34aと駆動ローラー34bはゴムローラーにより構成されている。また、各駆動ローラーは装置本体12内に設けられた制御部(不図示)により図示しない駆動源を介して制御されている。また、後述するラインヘッド48も前記制御部により制御されている。つまり、前記制御部は、プリンター10における記録動作に必要な制御を実行可能に構成されている。
尚、以降の説明において、本明細書に登場する各搬送ローラー対における一方のローラーは従動ローラーとして構成され、他方のローラーは図示しない駆動源により回転駆動させられる駆動ローラーとして構成されているものとして説明する。また、本実施例において、特に説明がない場合、一方のローラーは外周に複数の歯を備える拍車として構成されており、他方のローラーである駆動ローラーは一例としてゴムローラーとして構成されている。
図2に示すように、媒体収容カセット16に収容された媒体Pは、媒体収容カセット16内に設けられたホッパー17上に支持されている。ホッパー17は、ホッパー17に設けられた回動軸17aを支点に回動し、媒体Pを上方に持ち上げる。その際、給送ローラー32は、ホッパー17に支持された媒体Pの最上位の媒体Pと接触して、媒体Pを搬送方向下流側に搬送する。この際、最上位の媒体Pとともに次位以降の媒体Pも搬送される場合があるが、分離ローラー対33により最上位の媒体Pと次位以降の媒体Pとが分離され、最上位の媒体Pのみが搬送方向下流側に搬送される。
以下、図11を用いて、媒体Pの記録面を下向きにして媒体載置部20に向けて排出されるフェイスダウン排出について説明する。第1搬送ローラー対34の搬送方向下流側には、第2搬送ローラー対36が設けられている。第2搬送ローラー対36も一方のローラー36a及び他方のローラー36bを備えている。
本実施例では第2搬送ローラー対36の位置で、給送経路30とストレート経路22とが接続されている。つまり、給送経路30は媒体収容カセット16から第2搬送ローラー対36までの経路として設定されている。
ストレート経路22は、直線状に延びる経路として構成され、搬送方向に沿って順に第2搬送ローラー対36、第3搬送ローラー対38、記録部18、拍車40、第4搬送ローラー対42、拍車44、第1フラップ46が設けられている。尚、本実施例においてストレート経路22は、第2搬送ローラー対36から第1フラップ46までの経路として設定されている。
第3搬送ローラー対38は一方のローラー38a及び他方のローラー38bを備えている(図11)。続いて、記録部18はラインヘッド48を備えている。本実施例においてラインヘッド48は、当該ラインヘッド48と対向する位置に媒体Pが搬送された際、媒体Pの記録面にインクを吐出して記録を実行するように構成されている。ラインヘッド48は、インクを吐出するノズルが媒体Pの全幅をカバーする様に設けられた記録ヘッドであり、媒体幅方向への移動を伴わないで媒体幅全体に記録が可能な記録ヘッドとして構成されている。
記録部18、すなわちラインヘッド48の下流側の搬送経路において、媒体Pの記録面と対向する側には、拍車40、第4搬送ローラー対42の一方のローラー42a(図11)、拍車44が回転可能に設けられている。つまり、媒体Pの記録面における紙案内をこれらのローラーおよび拍車で行うことにより、記録面における接触面積を減らし、記録面における転写や白ヌケを抑制し、記録品質の低下を抑制することができる。
続いて、拍車44の搬送方向下流側には第1フラップ46が位置している。第1フラップ46は、装置本体12内に設けられた制御部(不図示)が制御する駆動機構により、ストレート経路22とスイッチバック経路24とを接続し(図2の状態)、あるいはストレート経路22とフェイスダウン排出経路28とを接続する(図11の状態)ように切換可能に構成されている。尚、本実施例において第1フラップ46を駆動する駆動機構は、ソレノイドにより構成されている。また、第1フラップ46の姿勢切り換え動作は前記制御部(不図示)により制御されている。
つまり、第1フラップ46により、ストレート経路22とフェイスダウン排出経路28とが接続されている際(図11)、媒体Pは第4搬送ローラー対42によりストレート経路22からフェイスダウン排出経路28へ送られる。
また、ストレート経路22とスイッチバック経路24とが接続されている際、媒体Pは第4搬送ローラー対42によりストレート経路22からスイッチバック経路24へ送られる(図2)。
尚、ここで第2フラップ50について説明する。第2フラップ50は、装置高さ方向(Z軸方向)において第1フラップ46の上方に設けられている。そして、第2フラップ50は第1フラップ46の動作に連動して図示しない連動機構により駆動される。つまり、第2フラップ50は、第1フラップ46及び前記連動機構を介して前記制御部に制御されている。
具体的な動作について説明すると、第1フラップ46がストレート経路22とスイッチバック経路24とを接続している状態(図2)では、第2フラップ50はスイッチバック経路24と反転経路26との接続を遮る姿勢となる。一方、図11に示すように第1フラップ46がストレート経路22とフェイスダウン排出経路28とを接続している状態では、第2フラップ50はスイッチバック経路24と反転経路26とを接続する姿勢となる。
次に図11を参照して、フェイスダウン排出経路28について説明する。フェイスダウン排出経路28は、装置高さ方向においてストレート経路22から上側へ延びつつ、湾曲反転している。そして、フェイスダウン排出経路28は、第5搬送ローラー対52、第6搬送ローラー対54、第7搬送ローラー対56、第8搬送ローラー対58、第9搬送ローラー対60、排出部23を構成する第10搬送ローラー対62を備えている。第10搬送ローラー対62は、排出従動ローラー62aと排出駆動ローラー62bとによって構成されている。符号64は拍車である。
フェイスダウン排出経路28は、第1フラップ46から第10搬送ローラー対62の搬送方向下流側に位置する出口23aまでを経路としている。つまり、フェイスダウン排出経路28は、ストレート経路22と接続する搬送経路であって、記録部18を通った媒体Pを、記録部18と排出部23との間で媒体Pの記録面を反転して排出部23に送る経路である。
記録部18で記録面に記録が実行された媒体Pは、フェイスダウン排出経路28において第1フラップ46から搬送方向に沿って順に、第5搬送ローラー対52、第6搬送ローラー対54、第7搬送ローラー対56、第8搬送ローラー対58、第9搬送ローラー対60及び第10搬送ローラー対62により順次ニップされてフェイスダウン排出経路28を搬送される。そして、媒体Pは出口23aから媒体載置部20に向けて排出される。
以上がプリンター10において媒体載置部20に対してフェイスダウン排出を実行する際の媒体搬送経路の概要である。
尚、両面記録を行う際に用いる、スイッチバック経路24及び反転経路26による媒体反転機構については、後に説明する。
[媒体載置部]
次に、媒体載置部20について説明する。図2に示すように媒体載置部20は、フェイスダウン排出経路28の出口23aから下流側、すなわち−Y軸方向側に向かって上向き(+Z軸方向)となる上向き傾斜姿勢を取っている。そして、フェイスダウン排出経路28を通って排出部23から排出された媒体Pを載置するように構成されている。尚、本実施例において媒体載置部20は、Z軸方向において記録部18の上方、すなわち+Z軸方向側に位置している。
媒体載置部20は、後述する反転経路26の上部区間26aを形成する経路形成部材である上側部材78の上部に形成されている。
媒体載置部20は、排出部23から排出される媒体Pの搬送方向(−Y方向)と交差する幅方向(X軸方向)における載置面20aの中央部に、+Z方向に突出するとともに媒体Pの搬送方向に延びるリブ19を備えている。
リブ19は、後述する湾曲部材25によって湾曲される媒体Pの湾曲形状に対応している。リブ19によって、媒体Pの湾曲形状を保持しつつ媒体Pを支持させることができる。
リブ19のY軸方向の長さは、本実施例において排出部23により排出される媒体Pの搬送方向における長さよりも長く設定されている。
[湾曲部材]
図7(A)、図7(B)、及び図8を参照して湾曲部材25について説明する。
プリンター10は、フェイスダウン排出経路28において媒体Pに接して媒体Pを湾曲する湾曲部材25を備えている。より具体的には、湾曲部材25は、媒体Pの幅方向におけるフェイスダウン排出経路28の中央部に位置する排出従動ローラー62aと排出駆動ローラー62b(排出部23としての第10搬送ローラー対62)のニップ位置63[図7(B)及び図8を参照]よりも搬送方向における上流側に設けられている。
尚、排出従動ローラー62aと排出駆動ローラー62bは、ニップ位置63において媒体Pに接触し、媒体Pに送り力を作用する。本明細書において、「ニップ位置63」を、排出部23としての第10搬送ローラー対62が媒体Pに接して送り力を作用する位置として、「排出部23の接触位置」と言うことがある。
本実施例において、湾曲部材25は外周に複数の歯を有する歯付きローラー27であり、排出従動ローラー62aと排出駆動ローラー62bの媒体Pの幅方向における両側に少なくとも1つずつ設けられている。本実施例では、両側に3つずつの歯付きローラー27を備えている。
歯付きローラー27は、前述のように、排出従動ローラー62aと排出駆動ローラー62bのニップ位置63(排出部23の媒体Pに送り力を作用する接触位置)よりも搬送方向(−Y方向)における上流側(+Y方向側)の位置において、排出従動ローラー62aと排出駆動ローラー62bから媒体Pの幅方向(X軸方向)に離れるほど下方(−Z方向)に位置するように配置されている。このことによって、X軸方向における媒体Pの中央部よりも端部側を押さえ、当該端部側の部分を−Z方向に変位させるので、媒体Pを上に凸の湾曲形状、すなわち、記録面が内側となる湾曲形状にする。
また、歯付きローラー27は、排出従動ローラー62aと排出駆動ローラー62bから媒体Pの幅方向(X軸方向)に離れるほど上流側(+Y方向)に配置されている。
この構成により、媒体Pの湾曲を、媒体Pの中央部から幅方向に遠い外側部分から開始し、順次媒体の内側に湾曲を進行させることができる。即ち、媒体Pに対する湾曲を複数の歯付きローラー27により複数回に分けて段階的に行うことができる。これにより、媒体Pを無理なく変位させて湾曲することができる。
歯付きローラー27は、ホルダー29に回転可能に保持されて、フレーム37に設けられている。本実施例においては、歯付きローラー27は、搬送方向上流側を支点として下流側の自由端が上下方向に揺動可能にホルダー29に取り付けられている。
尚、ホルダー29は、歯付きローラー27がフェイスダウン排出経路28の搬送面に向けて付勢されているとともに、搬送される媒体Pによって前記付勢力に抗して退避可能である。歯付きローラー27は、自重により付勢される構成の他、バネ等の付勢部材によって行う構成とすることができる。
[送風部]
次に、図3〜図6、図9、及び図10を参照して送風部31について説明する。
本実施例に係るプリンター10は、図3に示すように、排出従動ローラー62aと排出駆動ローラー62bのニップ位置63[排出部23の媒体Pに送り力を作用する接触位置、図7(B)を参照]の上方から、媒体載置部20に載置される媒体Pに向けて風を送る送風部31を備えている。送風部31としては、例えば、回転駆動される回転羽根により風を送る、所謂、送風ファンを用いることができる。
送風部31は、ニップ位置63の上方から媒体載置部20に載置される媒体Pに向けて風を送ることができる位置に設けられていればよく、送風部31からの風の吹き出し口31a(図5及び図6)がニップ位置63の上方、且つ下流側にあることが望ましい。
本構成によれば、送風部31によりニップ位置63の上方から媒体載置部20に載置される媒体Pに向けて風を送ることにより、媒体Pを媒体載置部20に向けて押さえ、湾曲部材25により湾曲させられた媒体Pの湾曲形状を媒体載置部20上において保持することができる。
本実施例において送風部31は、図5及び図9(A)に示すように、媒体載置部20に載置される媒体Pの後端部側(−Y方向側)に対して送風可能に設けられている。
本構成によれば、媒体Pの排出部23に近い部分(後端部)を送風部31からの風により効果的に押えることができる。以って、先行して排出された媒体Pのカールが、排出部23からの後続の媒体Pの排出を妨げる虞を低減することができる。
尚、送風部31は排出部23の近傍にだけでなく、図9(B)に示すようにY軸方向に延設して設けることができる。例えば、Y軸方向に複数のファン39a、ファン39b、ファン39cを配列してもよい。これにより、媒体Pの長さ方向に亘って風を当て、媒体Pの湾曲形状を保持し、媒体Pがカールする虞を低減することができる。また本実施例においては、媒体載置部20は、前述のように−Y軸方向側に向かって上向き(+Z軸方向)となる上向き傾斜姿勢を取っているので、ファンをY軸方向に複数配列する場合には、−Y軸方向側にいくほど媒体載置部20に載置される媒体Pとファン(送風部31)との間の距離が短くなる。したがって、−Y軸方向側に配置されるファンの風量を小さく、例えば風量がファン39a>ファン39b>ファン39cとなるようにすることが好ましい。
加えて、本実施例において送風部31は、図4及び図10(A)に示すように、例えば2つのファン51a及びファン51bによって、媒体Pの幅方向(X軸方向)の両端部に向けて送風可能に設けられている。
本構成によれば、媒体幅方向において上に凸に湾曲した媒体Pに対し、その幅方向の両端部に向けて風を送ることができる。以って、媒体Pの上に凸の湾曲形状を効果的に保持することができる。
尚、送風部31は、図10(B)に示すように、X軸方向に延設して設けることができる。例えば、X軸方向に複数のファン61a、ファン61b、ファン61c、ファン61dを配列してもよい。本実施例では、媒体Pは媒体幅方向において上に凸に湾曲されるとともに、媒体載置部20において媒体Pの幅方向の中央部がリブ19によって支持されているので、媒体Pの幅方向端部から中央部側にいくに従って、媒体載置部20に載置される媒体Pとファン(送風部31)との間の距離が短くなる。したがって、媒体Pの幅方向の中央部に配置されるファン(例えばファン61b、ファン61c)の風量を、端部側のファン(ファン61a、ファン61d)の風量よりも小さくすることが好ましい。
また、送風部31は、媒体載置部20に対して風を当てる位置を変更可能に構成されていることが好ましい。送風部31が媒体載置部20に対して風を当てる位置は、例えば、送風部31を移動させることによって変更することができる。送風部31の移動は、図示しない駆動源によって移動させる場合の他、手動により移動する構成とすることもできる。また、送風部31の位置は動かさず、送風部31から送られる風の向きを変更する部材(例えば、ルーバー等の可動式の羽板)を設けることによって変更することも可能である。
これらのことによって、媒体の種類や幅サイズに応じて風を当てる位置を変更することが可能となる。
加えて、送風部31の風量は、媒体Pの種類やサイズに応じて変更可能に構成されていることが好ましい。例えば、剛性の高い媒体Pの場合には、風量を強くすることができる。また、幅サイズが小さい媒体Pに対しては風量を弱くするとよい。
また、記録部18における媒体Pへのインク吐出量に応じて送風部31の風量を変更する構成とすることもできる。媒体Pに対してインクを多く吐出して記録を行うと、記録後の媒体Pのカールが大きくなる傾向がある。このように記録後の媒体Pのカールが大きくなる場合には、送風部31の風量を大きく設定することが好ましい。
送風部31による送風方向は、図9(A)に示すように、排出部23からの媒体Pの搬送方向(−Y方向)に対し、下流側から上流側(+Y方向)に向いていることが好ましい(矢印53方向)。
本構成によれば、媒体Pの上流側を押えるように風を当てることができる。以って、媒体Pの後端側、すなわち排出部23に近い部分を、送風部31からの風により効果的に押えることができる。
更に、送風部31による送風方向は、図10に示すように、媒体Pの幅方向に対し、中央側から端部側に向いていることが好ましい(矢印55方向)。
本構成によれば、媒体Pの幅方向における端部を押えるように風を当てることができる。
また、本実施例において歯付きローラー27は、媒体Pの幅方向に移動可能に構成されているとともに、媒体Pの幅サイズに応じて移動するように構成されている。具体的には、歯付きローラー27を保持するホルダー29が、X軸方向に移動するように構成されている。また、媒体Pの種類に応じて歯付きローラー27を移動するように構成することもできる。尚、ホルダー29(歯付きローラー27)の移動は、前述した装置本体12内に設けられる制御部(不図示)により図示しない駆動源を介して制御されている。
本構成によれば、媒体Pの幅サイズや種類に応じて湾曲形状の湾曲度合を変更することができる。
尚、第10搬送ローラー対62の両側にそれぞれ1つずつ設けられたホルダー29に3つの歯付きローラー27を保持し、ホルダー29の移動によって3つの歯付きローラー27を同時に移動させる構成の他、複数の歯付きローラー27をそれぞれ個別のホルダーに保持するとともに、当該個別のホルダーをそれぞれ独立して移動させる構成とすることも可能である。
リブ19は、媒体載置部20の載置面20aに対する高さを変更可能に構成されていてもよい。リブ19の高さを変える場合には、リブ19の高さに応じて、送風部31による送風力を変更可能に構成されていることが好ましい。
例えばリブ19を下げると、リブ19と送風部31との間の距離が長くなるとともに、リブ19に支持される媒体Pと送風部31との間の距離も長くなるので、送風部31によって送られる風による媒体Pに対する押え力が低減する。このような場合には、送風部31による送風を強くすることによって、媒体Pを確実に押えることができる。
また、排出部23の媒体Pに送り力を作用する接触位置(ニップ位置63)と送風部31との間には、媒体Pと接し、湾曲部材25によって湾曲させられた媒体Pの湾曲の形状を同様の形状に保持する湾曲保持部材35を設けることができる。
尚、「同様の形状に保持する」とは、媒体Pにおいて湾曲部材25により湾曲されたままの形状を全く同一に保持するということに限定されるものではなく、媒体Pにおいて湾曲部材25によって湾曲された形状の意義を保持できる程度の曲げ角度や湾曲量等の変更を許容する意味で使われている。
湾曲保持部材35は、図6に示すように、Z軸方向に沿って延びる薄板状の部材として構成され、湾曲保持部材35の上側の端部が、排出部23の上方に取り付けられている。また、湾曲保持部材35の下側の端部は自由端として構成されている。
湾曲保持部材35は、可撓性部材を用いた構成することができる。可撓性部材としては、例えば、PET等の樹脂、ゴム、スポンジ、プラスチック等が挙げられる。
尚、湾曲保持部材35は、湾曲部材25によって湾曲させられた媒体Pの湾曲の形状を保持するだけでなく、湾曲保持部材35によって媒体Pを湾曲させることも可能である。排出部23の上流側の湾曲部材25を設けず、湾曲保持部材35によって媒体Pを湾曲させる構成とすることもできる。
[実施例2]
実施例2では、図12に基づき、プリンター10における媒体載置部の更に他の実施例について説明する。図12は、本発明の他の実施例に係るプリンターにおける媒体載置部の断面図である。
本実施例において実施例1と同一の構成については同一の符号を付し、その構成の説明は省略する。
実施例1では、媒体Pを湾曲部材25により、その幅方向において上に凸となる湾曲形状とする場合について説明したが、媒体Pをその幅方向において下に凸となる湾曲形状とすることも可能である。
通常、記録面を下側に向けて排出するフェイスダウン方式では、前記記録面を外側にしてカールするので、湾曲部材によって湾曲される形状は、前記カールとは反対側に凸となる湾曲形状とすることが好ましい。
しかし、媒体Pの搬送方向における正面視で上流側端部及び下流側端部が上側に向くようにカールする場合には、左側端部及び右側端部が上側に向くように、すなわち、媒体Pがその幅方向において下に凸となる湾曲形状とすることによって、媒体Pの上流側端部及び下流側端部が近づくようなカールを抑え、幅方向における下に凸の湾曲形状を保持することができる。幅方向の端部を下に向くように媒体Pを矯正しようとすると媒体Pの変形時の負荷が高く媒体が折れてしまうおそれがあるため、このように、幅方向における下に凸の湾曲形状となるようにしている。
本実施例において、湾曲部材としての歯付きローラー43は、実施例1と同様に、排出従動ローラー62aと排出駆動ローラー62b(排出部23としての第10搬送ローラー対62)のニップ位置63よりも搬送方向における上流側に設けられているとともに、排出従動ローラー62aと排出駆動ローラー62bの媒体Pの幅方向における両側に3つずつ設けられている。尚、符合45はホルダーである。
歯付きローラー43は、前述のように、排出従動ローラー62aと排出駆動ローラー62bのニップ位置63(排出部23の媒体Pに送り力を作用する接触位置)よりも搬送方向(−Y方向)における上流側(+Y方向側)の位置において、排出従動ローラー62aと排出駆動ローラー62bから媒体Pの幅方向(X軸方向)に離れるほど上方(+Z方向)に位置するように配置されている。このことによって、X軸方向における媒体Pの中央部よりも端部側を上方に押し、当該端部側の部分を+Z方向に変位させるので、媒体Pを媒体搬送方向における正面視で下に凸の湾曲形状、すなわち、記録面が外側となる湾曲形状にする。
本実施例において、媒体載置部20は、排出部23から排出される媒体Pの搬送方向(−Y方向)と交差する幅方向(X軸方向)における載置面20aの両端部に、+Z方向に突出するとともに媒体Pの搬送方向に延びるリブ47を備えている。
すなわち、リブ47は、歯付きローラー43によって湾曲される媒体Pの湾曲形状に対応している。リブ47によって、媒体Pの下に凸の湾曲形状を保持しつつ媒体Pを支持させることができる。
なお、リブ47に媒体Pが当接した後は、媒体の幅方向の端部が自重により垂れ下がり、カールを矯正することが可能である。
更に、排出従動ローラー62aと排出駆動ローラー62bのニップ位置63(排出部23の媒体Pに送り力を作用する接触位置)の上方から、媒体載置部20に載置される媒体Pに向けて風を送る送風部41を備えている。本実施例において、送風部41は媒体Pの幅方向の中央部に設けられている。尚、送風部41は媒体Pの幅方向に亘って設けることもできる。
本実施例において、送風部41の風向きは−Z方向に向け(図12の矢印65方向)、媒体Pの中心部に対して風を当てるようにすることが好ましいが、媒体Pの幅方向の端部をリブ47に押し付けるように、媒体Pの幅方向の中央部から端部側に向けてもよい(図12の矢印67方向)。中央部から端部側に向けて風を送る場合であっても、中央部に対する風量は、端部側への風量よりも多くすることで、媒体Pの幅方向における下に凸の湾曲形状を保持することが可能である。
<他の構成について>
[媒体反転機構]
次に、図2及び図11を参照して、スイッチバック経路24および反転経路26による媒体反転機構ついて説明する。
まず、スイッチバック経路24について説明する。スイッチバック経路24及び反転経路26は、媒体Pにおける第1面の記録後、第2面に記録を実行する場合、つまり両面記録を実行する場合において媒体Pが通過する経路である。尚、第1面に記録を行わないものの第2面には記録を行う場合も同様に、媒体Pはスイッチバック経路24及び反転経路26を通過する。即ち本明細書において両面記録とは、第1面に記録を行うか否かに拘わらず、媒体Pを反転させて第2面に記録を行うことを意味する。
スイッチバック経路24は、装置高さ方向において上向きに湾曲反転するフェイスダウン排出経路28の内側に位置し、当該フェイスダウン排出経路28に沿って延びている。そして、スイッチバック経路24は、第11搬送ローラー対66と、複数の拍車68とを備えている。第11搬送ローラー対66の一方のローラー66aと、複数の拍車68とは、スイッチバック経路24の湾曲方向における内側に配置されている。また、第11搬送ローラー対66の他方のローラー66bは、スイッチバック経路24の湾曲方向における外側に配置されている。
また、本実施例において、スイッチバック経路は第2フラップ50からスイッチバック経路24の先端に設けられた開口24aまでの経路として設定されている。スイッチバック経路24は、図2に示すように、スイッチバック経路24とストレート経路22とが第1フラップ46により接続されている際、媒体Pは第4搬送ローラー対42により記録部18から第1フラップ46を経てスイッチバック経路24に送り込まれる。媒体Pはスイッチバック経路24において搬送方向における後端部が第11搬送ローラー対66にニップされる位置まで送り込まれる。
尚、この際、媒体Pの搬送方向における長さによっては、スイッチバック経路24の経路長よりも長くなる場合がある。この場合、媒体Pの先端側は、スイッチバック経路24の先端に設けられた開口24aから媒体Pの先端部分が突出して装置本体12の外側に露呈した状態となる。そして、媒体Pが反転経路26に送られる際、開口24aから突出した媒体Pの先端部分は、開口24aからスイッチバック経路24内に引き込まれる。したがって、媒体Pの搬送方向における長さがスイッチバック経路24の経路長よりも長い場合でも対応することができる。
また、第1フラップ46がストレート経路22とスイッチバック経路24とを接続状態(図2)とする姿勢からストレート経路22とスイッチバック経路24とを非接続状態(図11)とする姿勢に切り換わると、第2フラップ50はスイッチバック経路24と反転経路26とを接続する姿勢(図11)に切り換わる。
これにより、前記制御手段は、媒体Pをスイッチバック経路24に送り込んだ方向と逆方向に第11搬送ローラー対66を回転させ、媒体Pの後端側を先端側として反転経路26に媒体Pを送り出す。つまり、媒体Pをスイッチバックさせる。したがって、スイッチバック経路24は、ストレート経路22に接続する搬送経路であって、記録部18を通った媒体Pを送り込んだ後、スイッチバックさせて送り込み方向とは逆方向に搬送する経路である。
次に、反転経路26について説明する。反転経路26は、第2フラップ50から、記録部18の上方を通り、ストレート経路22の第2搬送ローラー対36へ至る経路として設定されている。
反転経路26は、第12搬送ローラー対70、第13搬送ローラー対72、第14搬送ローラー対74及び複数の拍車76を備えている。反転経路26において第12搬送ローラー対70の他方のローラー70b、第13搬送ローラー対72の他方のローラー72b、第14搬送ローラー対74の他方のローラー70bは、記録部18に対して搬送経路の内側、つまり記録部18寄りに設けられている。また、第12搬送ローラー対70の一方のローラー70a、第13搬送ローラー対72の一方のローラー72a及び拍車76は、搬送経路の外側に設けられている。
また、本実施例では、符号76aが付された拍車から第12搬送ローラー対70及び第13搬送ローラー対72を経て、符号76bが付された拍車までを上部区間26aとし、符号76bが付された拍車から第2搬送ローラー対36までを反転部26bとする。
上部区間26aは、当該上部区間26aを形成する経路形成部材である上側部材78(図2)を備えている。上側部材78は上部区間26aの上側に位置しており、その上部には、前述したように媒体載置部20が形成されている。すなわち、上側部材78は、その上面が媒体載置部20を構成し、その下面は上部区間26aの一部を構成している。つまり、上側部材78は媒体載置部20と一体的に形成されている。
また、反転経路26において、上部区間26a内に位置する拍車76、76a、76b、第12搬送ローラー対70の一方のローラー70a、第13搬送ローラー対72の一方のローラー72a(以上、図11を参照)は上側部材78(図2)に回転可能に取り付けられている。
また、図2に示すように上側部材78には、+Y軸方向側端部に回動支点80が設けられている。したがって、上側部材78は、上部区間26aを構成する閉じた姿勢(図2における実線部参照)と上部区間26aを開放する姿勢(図2における二点鎖線部参照)を取り得る。
また、反転経路26(図11)において上部区間26aは、上向き(+Z軸方向)に傾斜して−Y軸方向に延びている。つまり、上部区間26aは媒体載置部20(図2)に沿って延びている。その結果、反転部26bにおける湾曲して媒体を反転させる部分つまり反転部分の曲率を小さくすることができ、媒体Pを無理に曲げることがないので、媒体Pの搬送を円滑にすることができる。
反転部26bの出口側は、ストレート経路22における第2搬送ローラー対36の上流位置においてストレート経路22に合流するように構成されている。そして、媒体Pは、ストレート経路22に再度送り込まれる。つまり、反転経路26は、スイッチバック経路24と接続する搬送経路であって、逆方向に搬送された、すなわちスイッチバックされた媒体Pを記録部18の上側を迂回させて反転させ、ストレート経路22における記録部18の上流側位置に位置する第2搬送ローラー対36で合流させる経路として設定されている。
ここで、反転経路26からストレート経路22に媒体Pが合流する際、スキュー取りが行われる。本実施例では、第14搬送ローラー対74の一方のローラー74aは、樹脂ローラーとして構成されている。また、第2搬送ローラー対36と第14搬送ローラー対74との間の経路において、搬送経路内側には拍車82が回転可能に設けられている。
つまり、反転経路26に沿って搬送されてきた媒体Pを第14搬送ローラー対74にニップさせ、媒体Pの先端を第2搬送ローラー対36に突き当てることによりスキュー取りが行われる。この際、拍車82はスキュー取り時に湾曲した媒体が反転経路26内において経路形成部材と擦れることを抑制する。
本実施例ではプリンター10において媒体Pに対し両面記録、すなわち媒体Pの第1面及び第2面に記録を実行する場合、媒体Pの搬送経路は媒体収容カセット16からストレート経路22、記録部18、スイッチバック経路24及び反転経路26を経て再度ストレート経路22、記録部18を通り、フェイスダウン排出経路28を経て媒体載置部20に至る。
[フェイスアップ排出機構]
尚、本実施例におけるプリンター10はフェイスアップ排出も可能に構成されている。フェイスダウン排出経路28において第6搬送ローラー対54の他方のローラー54bと第7搬送ローラー対56の他方のローラー56bとの間の経路形成部材の一部は第3フラップ84として構成されている。第3フラップ84は、フェイスダウン排出経路28の搬送経路を構成する姿勢(図2及び図11参照)と、フェイスアップ排出姿勢(図示せず)とを切り換え可能に構成されている。尚、本実施例において第3フラップ84は、前記制御部の制御を受けている。
第3フラップ84を前記フェイスアップ排出姿勢に切り換えることにより、ストレート経路22からフェイスダウン排出経路28に送られた媒体Pが、第3フラップ84を介して、装置本体12における手差しトレイ90の背面側(+Y方向)に設けられるフェイスアップ排出トレイ(不図示)に媒体Pの記録面を上向きにして排出される。
また、図2において符号88が付された破線は、手差しトレイ90(図1参照)を装置本体12に対して回動させて開いた状態において手差しトレイ90から供給される媒体Pの手差し給送経路を示している。手差し給送経路88は、給送経路30に合流するように構成されている。これにより、手差し給送経路88から供給された媒体Pもプリンター10において片面記録及び両面記録の両方が実行可能に構成されている。手差しトレイ90の装置本体12に対して開いた姿勢の図示は省略している。
尚、本発明は上記実施例に限定されることなく、特許請求の範囲に記載した発明の範囲内で種々の変形が可能であり、それらも本発明の範囲内に含まれるものであることは言うまでもない。
10 プリンター、12 装置本体、14 スキャナーユニット、
16 媒体収容カセット、17 ホッパー、17a 回動軸、18 記録部、19 リブ、
20 媒体受けトレイ、21 媒体搬送経路、22 ストレート経路、23 排出部、
24 スイッチバック経路、24a 開口、25 湾曲部材、26 反転経路、
26a 上部区間、26b 反転部、27 歯付きローラー、
28 フェイスダウン排出経路(第1の搬送経路)、28a 出口、
29 ホルダー、30 給送経路、31 送風部、31a 吹き出し口、
32 給送ローラー、33 分離ローラー対、34 第1搬送ローラー対、
35 湾曲保持部材、36 第2搬送ローラー対、
38 第3搬送ローラー対、、39a、39b、39c ファン、
40、44、64、68、76、76a、76b、82 拍車、
41 送風部、42 第4搬送ローラー対、43 歯付きローラー、
45 ホルダー、46 第1フラップ、47 リブ、48 ラインヘッド、
50 第2フラップ、51a、51b ファン、52 第5搬送ローラー対、
54 第6搬送ローラー対、56 第7搬送ローラー対、58 第8搬送ローラー対、
60 第9搬送ローラー対、61a、61b、61c、61d ファン、
62 第10搬送ローラー対、62a 排出従動ローラー、
62b 排出駆動ローラー、63 ニップ位置、
66 第11搬送ローラー対、70 第12搬送ローラー対、
72 第13搬送ローラー対、74 第14搬送ローラー対、
78 上側部材、80 回動支点、84 第3フラップ、
88 手差し給送経路、90 手差しトレイ、
P 媒体

Claims (12)

  1. ラインヘッドを有する記録部と、
    前記記録部から送られる媒体を排出する排出部と、
    前記記録部と前記排出部の間に設けられ、前記媒体の記録面を反転して前記排出部に送る第1の搬送経路と、
    排出される前記媒体に接して該媒体を湾曲する湾曲部材と、
    前記排出部から排出される前記媒体を載置する媒体載置部と、
    前記排出部の前記媒体に送り力を作用する接触位置の上方から、前記媒体載置部に載置される前記媒体に向けて風を送る送風部と、を備える、
    ことを特徴とする、記録装置。
  2. 請求項1に記載された記録装置において、
    前記送風部は、少なくとも前記媒体載置部に載置される前記媒体の後端部側に対して送風可能に設けられている、
    ことを特徴とする、記録装置。
  3. 請求項1または請求項2に記載された記録装置において、
    前記湾曲部材は、前記媒体をその幅方向において上に凸に湾曲する構成である、
    ことを特徴とする、記録装置。
  4. 請求項3に記載された記録装置において、
    前記送風部は、少なくとも前記媒体の幅方向の両端部に向けて送風可能に設けられている、
    ことを特徴とする、記録装置。
  5. 請求項3または請求項4に記載された記録装置において、
    前記媒体載置部は、媒体載置面の幅方向の中央部に、媒体搬送方向に延びるリブを備える、
    ことを特徴とする、記録装置。
  6. 請求項1から請求項5のいずれか一項に記載された記録装置において、
    前記排出部は、前記媒体の幅方向における前記第1の搬送経路の中央部に位置する排出駆動ローラーと排出従動ローラーとを備え、
    前記湾曲部材は、前記排出駆動ローラーと前記排出従動ローラーによる前記媒体の挟持位置の上流側、且つ、前記媒体の幅方向における両側に少なくとも1つずつ設けられるとともに、外周に複数の歯を有する歯付きローラーを備えて成る、
    ことを特徴とする、記録装置。
  7. 請求項6に記載された記録装置において、
    前記歯付きローラーは、前記媒体の幅方向に移動可能に構成されている、
    ことを特徴とする、記録装置。
  8. 請求項7に記載された記録装置において、
    前記歯付きローラーは、媒体の幅サイズに応じて移動する、
    ことを特徴とする、記録装置。
  9. 請求項1から請求項8のいずれか一項に記載された記録装置において、
    前記送風部は、前記媒体載置部に対して風を当てる位置を変更可能に構成されている、
    ことを特徴とする、記録装置。
  10. 請求項1から請求項9のいずれか一項に記載された記録装置において、
    前記送風部による送風方向は、前記媒体の搬送方向に対し、下流側から上流側に向いている、
    ことを特徴とする、記録装置。
  11. 請求項1から請求項10のいずれか一項に記載された記録装置において、
    前記送風部による送風方向は、前記媒体の幅方向に対し、中央側から端部側に向いている、
    ことを特徴とする、記録装置。
  12. 請求項3から請求項5のいずれか一項に記載された記録装置において、
    前記リブは、前記載置面に対する高さが変更可能に構成されているとともに、前記リブの高さに応じて、前記送風部による送風力を変更可能に構成されている、ことを特徴とする、記録装置。
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