JP2016055719A - グリルシャッター - Google Patents
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Abstract
【課題】軸部と支持部との間に入り込んだ異物を除去することで、フラップの動きが悪くなることを抑制できる軸部構造のフラップを備えるグリルシャッターを提供する。【解決手段】グリルシャッター100は、車両用のグリル1の後方に配置され、軸部11を両端に有するフラップ10と、フラップ10の軸部11を回動自在に嵌合支持する支持部21を有する枠体20と、を備える。フラップ10の軸部11は、軸部11の軸方向に沿って延びる切欠き部11aを有する。【選択図】図3B
Description
本発明は車両用グリルに取り付けられるグリルシャッターに関するものである。
車両用グリルに取り付けられ、自在継手を介してアクチュエータからの駆動力をフィン(フラップ)に伝達することで開閉するように構成されたグリルシャッターが特許文献1に開示されている。特許文献1のグリルシャッターでは、フラップの両端に位置する軸部は、回動できるようにグリル枠(枠体)の支持部に取り付けられる。
しかしながら、特許文献1に記載のグリルシャッターでは、フラップの軸部は、回動できるように軸部と枠体の支持部との間は完全には固定せず、微小な隙間を空けて嵌合保持されることとなる。このため、軸部と支持部との間に異物が入り込んだ場合には、異物を噛んで抵抗がかかるので回動に必要なトルクが増加してフラップの動きが悪くなるという問題がある。また、フラップは外気にさらされているので、駐停車時や車両走行時に異物が軸部と支持部との間に入り込む蓋然性が高く、上記の問題は容易に発生しやすい。
本発明はこのような問題を解決するために発明されたもので、軸部と支持部との間に入り込んだ異物を除去することで、フラップの動きが悪くなることを抑制できる軸部構造のフラップを備えるグリルシャッターを提供することを目的とする。
本発明のある態様に係るグリルシャッターは、車両用グリルに取り付けられ、軸部を両端に有するフラップと、フラップの軸部を回動自在に嵌合支持する支持部を有する枠体と、を備える。フラップの軸部は、回動軸方向に沿って延びる切欠き部を有する。
このような態様によれば、軸部の切欠き部と枠体の支持部との間に空間が形成され、当該空間を通過する空気に吹き付けられて軸部と支持部との間に入り込んだ異物が除去されるので、フラップの動きが悪くなることを抑制できる。
以下、図面を参照して、本発明の実施形態について説明する。
図1は、本実施形態のグリルシャッター100をエンジンルーム内に配置した時の態様を概略的に示す断面図である。エンジンルーム前方には、空気をエンジンルーム内に取り込むグリル1と、グリル1の後方に配置されるラジエータ200と、車両の前部を保護するフロントバンパー300と、が設けられる。
ラジエータ200は、グリル1から取り込んだ空気でエンジン冷却水を冷却する熱交換器である。
グリル1は、後方にグリルシャッター100を備える。グリルシャッター100が開閉駆動することによって、グリル1が設けられている部位の開口面積が変化する。
グリルシャッター100は、図2に示すように、長板状の複数枚(本実施例では3枚)のフラップ10と、フラップ10が取り付けられる枠体20と、フラップ10同士を連結するリンクブラケット30と、フラップ10を回動するアクチュエータ40と、を備える。
フラップ10は、水平方向に延びる長板状の部材であり、両端に突出形成された軸部11を有し、各フラップ10が上下に3列状に併設される。フラップ10を回動させてフラップ10の角度を変えると、グリル1が設けられている部位の開口面積が変化する。例えば、フラップ10の回動する角度、すなわち回動角を閉角度とした場合には、グリル1の開口面積は最小、すなわち閉じられた状態となる。フラップ10の回動角を開角度とした場合には、グリル1の開口面積は最大、すなわち開かれた状態となる。
軸部11は、フラップ10の回転軸であり、軸部11には、図3Aに示すように、切欠き部11aが軸部11の軸方向に沿って形成される。
切欠き部11aは、軸部11の径方向内側に窪んだU字状の断面形状である。切欠き部11aは、軸部11の回転軸を挟んで対向するように2つ形成されている。切欠き部11aは、軸部11の外周面をそれぞれ略90°切り欠くように形成される。
枠体20は、図2に示すように、フラップ10を外側から囲うように形成されており、内部が開口した矩形の枠部材である。枠体20は、図3Aに示すように、フラップ10の軸部11を回動自在に嵌合支持する支持部21を有する。
支持部21は、フラップ10の軸部11の直径Lより僅かに大きい径に貫通形成された孔である。枠体20の両側の支持部21間は、フラップ10の両側の軸部11を除いた長さに設定される。支持部21と軸部11とを嵌合させることで、枠体20内にフラップ10が取り付けられる。軸部11は、フラップ10を撓ませるようにして支持部21の中へ挿入される。図3Bに示すように、支持部21と軸部11とを嵌合させると、支持部21と軸部11の切欠き部11aとの間には、所定の空間Sが形成される。図3Bは、本実施形態のフラップ10の軸部11を枠体20の支持部21に取り付けたときの軸部11と支持部21の斜視図である。また、支持部21と軸部11との間には微小な隙間Δdが形成される。軸部11は、隙間Δdがあることによって支持部21との摩擦抵抗を抑制して支持部21内で滑らかに回動でき、回動に必要なトルクを小さくすることができる。
リンクブラケット30は、図2に示すように、3枚のフラップ10を中央付近で連結するように車両後方側に設置される。リンクブラケット30には3枚のフラップ10が連結されているので、3枚のフラップ10のうちいずれか1枚を回動させれば残りの2枚のフラップ10が連動して軸部11を回転軸にして回動する。
アクチュエータ40は、枠体20の側部に取り付けられる。アクチュエータ40は、3枚のフラップ10のうちいずれか1枚の軸部11に接続され、フラップ10の回動を行うための駆動力を軸部11に伝える。アクチュエータ40が、閉角度から開角度まで90°の範囲で軸部11を回動させることで、フラップ10は回動制御される。
フラップ10の回動によって、軸部11の切欠き部11aと支持部21との間の空間Sは、支持部21の内周面に沿って周方向に移動する。軸部11の外周面をそれぞれ略90°切り欠くように切欠き部11aが形成されているので、空間Sは、フラップ10が90°回転することで支持部21の内周面の全周に渡り移動することになる。なお、切欠き部11aが軸部11の外周面をそれぞれ90°未満に切り欠くよう形成されている場合には、フラップ10の回動角範囲を90°以上に設定することによって、空間Sが支持部21の内周面の全周に渡り移動できるようにしてもよい。
上記した本発明の実施形態によるグリルシャッター100によれば、以下の効果を得ることができる。
本実施形態によるグリルシャッター100は、車両用のグリル1の後方に配置され、軸部11を両端に有するフラップ10と、フラップ10の軸部11を回動自在に嵌合支持する支持部21を有する枠体20と、を備える。フラップ10の軸部11は、軸部11の軸方向に沿って延びる切欠き部11aを有する。
このような構成とすることで、軸部11の切欠き部11aと枠体20の支持部21との間には、空間Sが形成される。このため、空間Sを通過する空気によって、軸部11と支持部21との間の微小な隙間Δdに入り込んだ異物が除去されるので、隙間Δdで異物を噛んでフラップ10の動きが悪くなることを抑制できる。
本実施形態によるグリルシャッター100では、軸部11の切欠き部11aは、軸部11の回転軸の中心方向に窪んだU字状の断面形状である。
このような構成とすることで、軸部11の回転軸の中心方向に窪ませた分だけ、切欠き部11aと支持部との間の空間Sを広く形成できるので、異物を除去するための空気をより効率的に空間S内に取り込むことができる。また、上述のように、軸部11の外周面を大きく切り欠かなくても空間Sを広く形成できるので、軸部11の支持部21と接触する回動面を広く確保できる。このため、軸部11の剛性を保持することができ安定してフラップ10を回動させることができる。
以上、本発明の実施形態について説明したが、上記実施形態は本発明の適用例の一部を示したに過ぎず、本発明の技術的範囲を上記実施形態の具体的構成に限定する趣旨ではない。
上記実施形態では、切欠き部11aの断面形状をU字状にして窪ませているが、他の形状によっても窪ませることができる。例えば、切欠き部11aの断面形状は、U字状に代えて、V字状や、底面と2つの斜面とを有する凹み形状としてもよい。
また、図4に示すように、切欠き部11aを直線的に形成してもよい。このようにすることで、切欠き部11aをより簡単に形成することができる。
100 グリルシャッター
1 グリル
10 フラップ
11 軸部
11a 切欠き部
20 枠体
21 支持部
30 リンクブラケット
40 アクチュエータ
200 ラジエータ
300 フロントバンパー
1 グリル
10 フラップ
11 軸部
11a 切欠き部
20 枠体
21 支持部
30 リンクブラケット
40 アクチュエータ
200 ラジエータ
300 フロントバンパー
Claims (3)
- 車両用グリルの後方に配置され、
軸部を両端に有するフラップと、
前記フラップの前記軸部を回動自在に嵌合支持する支持部を有する枠体と、を備えるグリルシャッターであって、
前記フラップの前記軸部は、前記軸部の軸方向に沿って延びる切欠き部、を有する、
ことを特徴とするグリルシャッター。 - 請求項1に記載のグリルシャッターであって、
前記軸部の前記切欠き部は、前記軸部の径方向内側に窪んだ断面形状である、
ことを特徴とするグリルシャッター。 - 請求項2に記載のグリルシャッターであって、
前記軸部の前記切欠き部は、U字状の断面形状である、
ことを特徴とするグリルシャッター。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2014182667A JP2016055719A (ja) | 2014-09-08 | 2014-09-08 | グリルシャッター |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2014182667A JP2016055719A (ja) | 2014-09-08 | 2014-09-08 | グリルシャッター |
Publications (1)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JP2016055719A true JP2016055719A (ja) | 2016-04-21 |
Family
ID=55757154
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP2014182667A Pending JP2016055719A (ja) | 2014-09-08 | 2014-09-08 | グリルシャッター |
Country Status (1)
Country | Link |
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JP (1) | JP2016055719A (ja) |
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---|---|---|---|---|
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2014
- 2014-09-08 JP JP2014182667A patent/JP2016055719A/ja active Pending
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