JP2016055612A - 液体吐出装置 - Google Patents
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Abstract
【課題】チューブに強い力が掛かった場合のチューブに生じる不具合の発生を防止できる液体吐出装置を提供する。
【解決手段】装置本体と、装置本体に着脱可能に設けられ、液体を収容する液体収容体と、装置本体の内部に設けられ、液体を吐出する液体吐出ヘッドと、液体収容体と液体吐出ヘッドとを連通させる流路を有し、液体を液体収容体から液体吐出ヘッドに供給する液体供給チューブと、液体供給チューブを液体収容体に保持する保持ユニットと、を備え、保持ユニットは、液体供給チューブが圧入される溝と、液体供給チューブを湾曲状に保持する曲面部と、液体供給チューブを曲面部の表面に沿わせるように規制する規制部材と、を有するとともに、液体供給チューブは液体収容部との接続部に近い側から、溝、曲面部および規制部材の順に保持される液体吐出装置に関する。
【選択図】図5
【解決手段】装置本体と、装置本体に着脱可能に設けられ、液体を収容する液体収容体と、装置本体の内部に設けられ、液体を吐出する液体吐出ヘッドと、液体収容体と液体吐出ヘッドとを連通させる流路を有し、液体を液体収容体から液体吐出ヘッドに供給する液体供給チューブと、液体供給チューブを液体収容体に保持する保持ユニットと、を備え、保持ユニットは、液体供給チューブが圧入される溝と、液体供給チューブを湾曲状に保持する曲面部と、液体供給チューブを曲面部の表面に沿わせるように規制する規制部材と、を有するとともに、液体供給チューブは液体収容部との接続部に近い側から、溝、曲面部および規制部材の順に保持される液体吐出装置に関する。
【選択図】図5
Description
本発明は、液体吐出装置に関するものである。
液体吐出ヘッドを搭載したキャリッジを往復動させながら紙などの記録媒体にインク(液体)を吐出して画像を形成する液体吐出装置において、インク供給チューブ(液体供給チューブ)を介して液体吐出ヘッドに接続されたインクタンク(液体収容体)を、液体吐出ヘッドを収容する装置本体の外部に着脱可能に配置したものが知られている(例えば、下記特許文献1参照)。
ところで、上記液体吐出装置においてはインクタンクが装置本体から取り外し可能であるため、ユーザーが取り外したインクタンクを誤って落下させてしまったり、強く引っ張ってしまったりする可能性がある。このような場合、インク供給チューブは装置本体とインクタンクとの間で引っ張られ、インクタンクに接続されたインク供給チューブの接続端は該チューブを装置本体側に引っ張る強い力を受けることになる。しかしながら、上記従来技術では、このような強い力がかかった場合に対応できず、インクタンクとインク供給チューブとの接続が外れるという不具合が生じる可能性がある。また、力がかかった際に角部などに擦られ、液体供給チューブ自体がダメージを受けるといった不具合が生じる可能性もある。
本発明はこのような事情に鑑みてなされたものであって、インク供給チューブのインクタンクとの接続端に該チューブを装置本体側に引っ張る強い力が掛かった場合に生じる不具合の少なくとも一部を防止できる液体吐出装置を提供することを目的とする。
本発明の第1態様に従えば、装置本体と、前記装置本体に着脱可能に設けられ、液体を収容する液体収容部と、前記装置本体の内部に設けられ、前記液体を吐出する液体吐出ヘッドと、前記液体収容部と前記液体吐出ヘッドとを連通させる流路を有し、前記液体を前記液体収容部から前記液体吐出ヘッドに供給する液体供給チューブと、前記液体供給チューブの前記液体収容部に接続される端部を前記液体収容部に係止する保持ユニットと、を備え、前記保持ユニットは、前記液体供給チューブが圧入される溝と、前記液体供給チューブを湾曲状に保持する曲面部と、前記液体供給チューブを前記曲面部の表面に沿わせるように規制する規制部材と、を有するとともに、前記液体供給チューブは前記液体収容部との接続部に近い側から、前記溝、前記曲面部および前記規制部材の順に保持される液体吐出装置が提供される。
第1態様に係る液体吐出装置によれば、保持ユニットに保持された液体供給チューブは、該チューブと液体収容部との接続部に近い側から、溝により変位を規制され、規制部材により曲面部の表面に沿って湾曲状に引き回される。
この状態で液体供給チューブを装置本体側に引っ張ると、引っ張る力の一部が曲面部の表面に向かう分力となる。この分力は液体供給チューブと曲面部表面との間で摩擦力を発生させ、液体供給チューブの延在方向への変位を強固に規制する。したがって、例えば、ユーザーが装置本体から液体収容体を取り外した際に誤って該液体収容体を落下させてしまい、液体供給チューブの液体収容体との接続端に装置本体側に引っ張る強い力が掛かった場合であっても、液体供給チューブと曲面部との間で発生した摩擦力によって液体供給チューブの延在方向への変位を強固に規制することができる。
また、溝に圧入された液体供給チューブは、溝の内面と液体供給チューブの外周との間に摩擦力が発生することにより、液体供給チューブ延在方向への変位が規制されている。この、溝による液体供給チューブ延在方向への規制力は、液体供給チューブが延在方向に動き始めてしまうと、動いていない時と比べて弱くなってしまう。つまり、溝に圧入された液体供給チューブに作用する引っ張る力がある程度より強くなると、溝に圧入された液体供給チューブが動き出してしまい、溝による液体供給チューブ延在方向への規制力が弱くなってしまう。
第1態様に係る液体吐出装置によれば、液体供給チューブが液体収容部との接続部に近い側から順に、溝、曲面部の順に保持されるため、上記引っ張る力は曲面部によって弱められた状態で溝内に圧入された液体供給チューブに作用し、直接作用することが防止される。そのため、溝内に圧入された液体供給チューブは動くことなく溝によって保持される。
したがって、曲面部および溝による液体供給チューブの延在方向に対する規制力を最大限発揮することが可能になり、確実に規制できるので、チューブに強い力が掛かった場合でも、液体収容体とチューブとの結合が外れるといった不具合の発生を防止した信頼性の高い液体吐出装置が提供される。
この状態で液体供給チューブを装置本体側に引っ張ると、引っ張る力の一部が曲面部の表面に向かう分力となる。この分力は液体供給チューブと曲面部表面との間で摩擦力を発生させ、液体供給チューブの延在方向への変位を強固に規制する。したがって、例えば、ユーザーが装置本体から液体収容体を取り外した際に誤って該液体収容体を落下させてしまい、液体供給チューブの液体収容体との接続端に装置本体側に引っ張る強い力が掛かった場合であっても、液体供給チューブと曲面部との間で発生した摩擦力によって液体供給チューブの延在方向への変位を強固に規制することができる。
また、溝に圧入された液体供給チューブは、溝の内面と液体供給チューブの外周との間に摩擦力が発生することにより、液体供給チューブ延在方向への変位が規制されている。この、溝による液体供給チューブ延在方向への規制力は、液体供給チューブが延在方向に動き始めてしまうと、動いていない時と比べて弱くなってしまう。つまり、溝に圧入された液体供給チューブに作用する引っ張る力がある程度より強くなると、溝に圧入された液体供給チューブが動き出してしまい、溝による液体供給チューブ延在方向への規制力が弱くなってしまう。
第1態様に係る液体吐出装置によれば、液体供給チューブが液体収容部との接続部に近い側から順に、溝、曲面部の順に保持されるため、上記引っ張る力は曲面部によって弱められた状態で溝内に圧入された液体供給チューブに作用し、直接作用することが防止される。そのため、溝内に圧入された液体供給チューブは動くことなく溝によって保持される。
したがって、曲面部および溝による液体供給チューブの延在方向に対する規制力を最大限発揮することが可能になり、確実に規制できるので、チューブに強い力が掛かった場合でも、液体収容体とチューブとの結合が外れるといった不具合の発生を防止した信頼性の高い液体吐出装置が提供される。
上記第1態様において、前記溝は、前記曲面部の曲面の延長線上であって、前記曲面の終点の接線に沿って設けられる構成としてもよい。
この構成によれば、溝から曲面部へと引き回した液体供給チューブを曲面部に良好に沿わせることができる。液体供給チューブと曲面部とが接する距離が長いほど、曲面部による液体供給チューブに対する規制力を良好に生じさせることができる。
また、溝部から曲面部へ液体供給チューブを引き回す際の経路に角部が生じないため、液体供給チューブが擦れてダメージを受ける心配がない。
この構成によれば、溝から曲面部へと引き回した液体供給チューブを曲面部に良好に沿わせることができる。液体供給チューブと曲面部とが接する距離が長いほど、曲面部による液体供給チューブに対する規制力を良好に生じさせることができる。
また、溝部から曲面部へ液体供給チューブを引き回す際の経路に角部が生じないため、液体供給チューブが擦れてダメージを受ける心配がない。
上記第1態様において、前記保持ユニットは、前記溝に圧入された前記液体供給チューブを押圧するリブをさらに備える構成としてもよい。
この構成によれば、溝内に液体供給チューブを確実に保持することができる。また、液体供給チューブは押圧されることにより変形し、溝の内面と接する面積が増える。そのため、溝の内面と液体供給チューブの外周との間に発生する摩擦力が大きくなり、液体供給チューブの延在方向に対する規制力が大きくなる。
この構成によれば、溝内に液体供給チューブを確実に保持することができる。また、液体供給チューブは押圧されることにより変形し、溝の内面と接する面積が増える。そのため、溝の内面と液体供給チューブの外周との間に発生する摩擦力が大きくなり、液体供給チューブの延在方向に対する規制力が大きくなる。
上記第1態様において、前記リブは、前記溝の長さ方向に沿って延びる突条からなる構成としてもよい。
この構成によれば、溝の長さ方向に亘って液体供給チューブを確実に保持することができるとともに、液体供給チューブの延在方向に対する規制力が大きくなる。
この構成によれば、溝の長さ方向に亘って液体供給チューブを確実に保持することができるとともに、液体供給チューブの延在方向に対する規制力が大きくなる。
上記第1態様において、前記リブおよび前記規制部材は一体に形成される構成としてもよい。
この構成によれば、部品点数が削減されるので、組立性の向上による低コスト化および装置構成の小型化・軽量化を実現することができる。
この構成によれば、部品点数が削減されるので、組立性の向上による低コスト化および装置構成の小型化・軽量化を実現することができる。
上記第1態様において、前記溝および前記曲面部は一体に形成される構成としてもよい。
この構成によれば、部品点数が削減されるので、組立性の向上による低コスト化および装置構成の小型化・軽量化を実現することができる。
この構成によれば、部品点数が削減されるので、組立性の向上による低コスト化および装置構成の小型化・軽量化を実現することができる。
以下、添付した図面を参照して、本発明の液体吐出装置の一実施形態として、インクジェット記録装置について説明する。このインクジェット記録装置は、記録装置本体とは別体のインクタンクユニットを用いる方式のインクジェットプリンターであり、キャリッジに搭載されたインクジェットヘッドを左右方向に主走査すると共に、印刷用紙を該左右方向に交差する前後方向に副走査して、印刷用紙に画像データを印刷するものである。
なお、以下の説明で用いる図面は、特徴をわかりやすくするために、便宜上特徴となる部分を拡大して示している場合があり、各構成要素の寸法比率などが実際と同じであるとは限らない。また、以下の説明で用いる図面においては、必要に応じて、プリンターの奥・手前方向をX軸方向とし、X軸方向に直交する左右方向をY軸方向とし、X軸およびY軸にそれぞれ直交する上下方向をZ軸方向として説明する。
なお、以下の説明で用いる図面は、特徴をわかりやすくするために、便宜上特徴となる部分を拡大して示している場合があり、各構成要素の寸法比率などが実際と同じであるとは限らない。また、以下の説明で用いる図面においては、必要に応じて、プリンターの奥・手前方向をX軸方向とし、X軸方向に直交する左右方向をY軸方向とし、X軸およびY軸にそれぞれ直交する上下方向をZ軸方向として説明する。
図1は、液体吐出装置としてのインクジェット記録装置1を示した斜視図である。図1では、液体収容体としてのタンクユニット3を記録装置本体(装置本体)2に装着した状態のインクジェット記録装置1を図示する。また、図2は、インクジェット記録装置1において、タンクユニット3から液体供給チューブとしてのインクチューブ52を記録装置本体2に導入するためのチューブ用開口部15aを示した斜視図である。また、図3は、インクジェット記録装置1の断面構造を示した図である。なお、図2では、タンクユニット3を記録装置本体2から分離した状態のインクジェット記録装置1を図示する。
図1乃至3に示すように、インクジェット記録装置1は、記録装置本体2と、記録装置本体2に着脱自在に連結されたタンクユニット3とを備える。
記録装置本体2は、印刷用紙(例えば、単票紙)をX軸方向(搬送方向)に搬送する搬送部11と、搬送される印刷用紙の上側に配置され、当該印刷用紙に印刷処理を行う液体吐出ヘッドとしてのインクジェットヘッド43を含む印刷部12とを備える。
記録装置本体2は、印刷用紙(例えば、単票紙)をX軸方向(搬送方向)に搬送する搬送部11と、搬送される印刷用紙の上側に配置され、当該印刷用紙に印刷処理を行う液体吐出ヘッドとしてのインクジェットヘッド43を含む印刷部12とを備える。
タンクユニット3は、イエロー、マゼンタ、シアン、ブラック各色のインクタンク51を有し、印刷部12のインクジェットヘッド43に対しイエロー、マゼンタ、シアン、ブラック各色のインクを供給する。
タンクユニット3に貯留されているイエロー、マゼンタ、シアン、ブラック各色のインクは、4本のインクチューブ52を介して印刷部12のインクジェットヘッド43に自然水頭で送られ、インクジェットヘッド43のインク吐出を伴う主走査と、印刷用紙の副走査(間欠送り)により、印刷用紙に印刷画像を形成する。
インクチューブ52はそれぞれシリコンゴムから構成されており、可撓性を有している。インクチューブ52には、延在方向(Y軸方向)の複数箇所に連結体20が設けられており、並列に整列配置した状態でチューブ用開口部15aを介して外装カバー15(記録装置本体2)の内部に引き込まれている。4本のインクチューブ52は、記録装置本体2の内部において、ガイド部材40にガイドされてキャリッジユニット32のインクジェットヘッド43まで引き回されている。
図2に示すように、記録装置本体2は、箱型の外装カバー15によって外郭を成し、その左側の側壁にはタンクユニット3を装着するための前後一対の被係合部15bが形成されている。一方、タンクユニット3は、箱型のユニットケース17によって外郭を成し、その右側の側壁に被係合部15bに係合する前後一対の係合部17aが形成されている。すなわち、当該係合部17aを被係合部15bに上側から係合させて、タンクユニット3を記録装置本体2に着脱自在に装着するようになっている。
これにより、インクチューブ52を接続したまま、タンクユニット3が、記録装置本体2に対し着脱自在に連結されている。また、外装カバー15の左側の側壁には、タンクユニット3からのインクチューブ52を外装カバー15内に導入するためのチューブ用開口部15aが形成されている。なお、タンクユニット3は、インク供給時には縦置き姿勢で記録装置本体2に装着されており(図1参照)、インクタンク51へのインク補充時には、記録装置本体2から離脱させ横置き姿勢にする(図2参照)。
図3に示すように、搬送部11は、印刷用紙を右揃えでセットする用紙トレイ21と、用紙トレイ21から印刷用紙を1枚ずつ分離して送り出す分離ローラー22と、分離ローラー22の下流側に位置し、印刷用紙を搬送経路Rに沿って印刷部12に送り込む給紙ローラー23aおよび給紙従動ローラー23bと、給紙ローラー23aおよび給紙従動ローラー23bの下流側に位置し、インクジェットヘッド43に対向するプラテン24と、プラテン24の下流側に位置し印刷用紙を上側からガイドするガイドローラー25と、ガイドローラー25の下流側に位置し、印刷用紙を排紙口15c(図1および図2参照)から排紙する排紙ローラー26aおよび排紙従動ローラー26bと、ガイドローラー25および排紙従動ローラー26bを支持する排紙フレーム27と、を備えている。
この場合、給紙ローラー23aおよび給紙従動ローラー23bは、印刷用紙の送りを制御するメインローラーとして機能し、排紙ローラー26aおよび排紙従動ローラー26bはプラテン24の上側に送られた印刷用紙に張力(tension)を付与するテンションローラーとして機能する。また、ガイドローラー25は、送られた印刷用紙の先端を押さえ、ジャミングを防止する。分離ローラー22によって用紙トレイ21から導入された印刷用紙は、給紙ローラー23aおよび給紙従動ローラー23b、ガイドローラー25、並びに排紙ローラー26aおよび排紙従動ローラー26bにより、搬送経路Rに沿ってX軸方向に搬送され、印刷された後、排紙口15cから排紙される。
印刷部12は、装置フレーム(不図示)に支持されると共にY軸方向に幅一杯に延在するガイドフレーム31と、ガイドフレーム31に往復動自在に支持されたキャリッジユニット32と、キャリッジユニット32をガイドフレーム31に沿って往復動させるキャリッジ移動機構(図示省略)と、を備えている。そして、このキャリッジユニット32に、インクジェットヘッド43が搭載されている。
キャリッジユニット32は、係合スライダー部41aを介してガイドフレーム31に往復動自在に支持された箱状のキャリッジ41と、キャリッジ41に組み込まれ、イエロー、マゼンタ、シアン、ブラック各色のインク滴を吐出するノズル列を有するインクジェットヘッド43と、を含む。インクジェットヘッド43は、それぞれイエロー、マゼンタ、シアン、ブラック各色に対応するインクチューブ52の下流端部が接続される。
インクジェットヘッド43は、相互に並行に且つX軸方向に延在したイエロー、マゼンタ、シアン、ブラック4つのノズル列(図示省略)を有し、搬送される印刷用紙に対し所定のペーパーギャップを有して下向きに配設されている。
図4はタンクユニット3の要部構成を示す斜視図である。
図4に示すように、4本のインクチューブ52は、各々の一方の端部52aがタンクユニット3に保持されたインクタンク51の接続部50にそれぞれ連結されている。これにより、各インクタンク51に貯留されているイエロー、マゼンタ、シアン、ブラック各色のインクがインクチューブ52を介してインクジェットヘッド43側に供給可能とされている。
図4に示すように、4本のインクチューブ52は、各々の一方の端部52aがタンクユニット3に保持されたインクタンク51の接続部50にそれぞれ連結されている。これにより、各インクタンク51に貯留されているイエロー、マゼンタ、シアン、ブラック各色のインクがインクチューブ52を介してインクジェットヘッド43側に供給可能とされている。
4本のインクチューブ52は、チューブ保持ユニット5によりタンクユニット3の本体部3Aに保持(係止)されている。チューブ保持ユニット5は、第1保持部材70と第2保持部材60とを含む。
チューブ保持ユニット5は、4本のインクチューブ52を並列に整列配置した状態で保持する。チューブ保持ユニット5は、螺子部材6によりタンクユニット3(本体部3A)に取り付けられる。チューブ保持ユニット5は、インクチューブ52におけるタンクユニット3側の端部52aの近傍を保持する。
図5はチューブ保持ユニット5の第1保持部材の要部構成を示す分解斜視図であり、図6は第1保持部材の拡大図である。
図5、6に示すように、第1保持部材70は本体部70Aを主体に構成され、該本体部70Aと一体に形成された、爪部71、溝部72、ガイド部76、曲面部77および取付部79をさらに備える。
図5、6に示すように、第1保持部材70は本体部70Aを主体に構成され、該本体部70Aと一体に形成された、爪部71、溝部72、ガイド部76、曲面部77および取付部79をさらに備える。
爪部71は、後述する第2保持部材60の凸部61に係合することで第1保持部材70および第2保持部材60を一体的に保持可能とする。
溝部72は、インクチューブ52の外径よりも狭い幅を有し、インクチューブ52を圧入可能に本体部70Aに形成されている。溝部72に圧入されたインクチューブ52は溝部72の内面により挟まれてわずかに押しつぶされる。押しつぶされたインクチューブ52は自身の復元力により元の状態に戻ろうとし、溝部72の内面に対し圧力を発生させる。インクチューブ52を動かす力が働いた際、該圧力により溝部72の内面とインクチューブ52との間に摩擦力が発生し、インクチューブ52の動きを規制する。なお、溝部72の幅は、圧入されたインクチューブ52の内側に形成された液体流路が、必要な断面積を確保できる幅より広いものとする。本実施形態において、本体部70Aには、6つの溝部72が平行に形成され、4つの溝部72に4本のインクチューブ52がそれぞれ圧入された状態で保持されている。
曲面部77は、一方向に曲率を有し該方向と直交する方向には曲率を有さない曲面77aを有する。インクチューブ52は曲面77aに沿って引き回されることにより、曲面77aと接触しながら湾曲した状態で保持される。この状態でインクチューブ52をその延在方向に引っ張る力が作用すると、該引っ張る力の一部が曲面部77との接触面(曲面77a)側に向かう分力となる。この分力はインクチューブ52と曲面77aとの間に摩擦力を発生させ、インクチューブ52の延在方向への移動を強力に規制する。
本実施形態において、タンクユニット3と接続されたインクチューブ52は、溝部72、曲面部77の順に引き回されてから記録装置本体2へと延びており、上記溝部72は、曲面部77の曲面77aの延長線上であって、インクチューブ52とタンクユニット3との接続部に近い側の曲面77aの終点77a1の接線に沿うように本体部70Aに形成されている(図4、5、6、9参照)。
これにより、インクチューブ52は終点77a1から良好に曲面77aに巻きつくことが可能となり、インクチューブ52と曲面77aとが接する距離が長くなる。インクチューブ52と曲面77aとの間に働く摩擦力は、インクチューブ52が曲面77aに接しながら巻きついている距離が長いほど大きくなるので、上記のように構成することで、曲面77aによるインクチューブ52の延在方向への規制力を良好に発揮させることが可能となる。
また、溝部から曲面部77へインクチューブ52を引き回す際の経路に角部が生じないため、インクチューブ52が擦れてダメージを受ける心配がない。
また、溝部から曲面部77へインクチューブ52を引き回す際の経路に角部が生じないため、インクチューブ52が擦れてダメージを受ける心配がない。
ガイド部76は、図6に示すように、曲面部77の曲面77a上に設けられ、溝部72から引き回された複数のインクチューブ52の各々について幅方向への変位を規制する。これにより、インクチューブ52同士が重なってしまったり、幅方向に曲面77aから外れてしまったりすることを防ぐことができる。
これにより、インクチューブ52と曲面部77の表面との間に摩擦力を確実に生じさせることが可能となる。すなわち、ガイド部76は、曲面部77の曲面77aに沿わせるようにインクチューブ52を規制する規制部材として機能している。
これにより、インクチューブ52と曲面部77の表面との間に摩擦力を確実に生じさせることが可能となる。すなわち、ガイド部76は、曲面部77の曲面77aに沿わせるようにインクチューブ52を規制する規制部材として機能している。
取付部79は、第1保持部材70をタンクユニット3の本体部3Aに取り付けするためのものである。取付部79は、チューブ保持用凹部79aと、該チューブ保持用凹部79aを挟むように配置された一対のピン挿入用孔74および一対のネジ止め用孔75と、を備える。
図7は第2保持部材60の要部構成を示す分解斜視図である。
図7に示すように、第2保持部材60は断面形状が略L字状からなる本体部60Aを主体に構成され、該本体部60Aと一体に形成された、一対の凸部61、複数のリブ62、規制部(規制部材)63、一対のピン64および一対のネジ止め用孔65を備えている。
図7に示すように、第2保持部材60は断面形状が略L字状からなる本体部60Aを主体に構成され、該本体部60Aと一体に形成された、一対の凸部61、複数のリブ62、規制部(規制部材)63、一対のピン64および一対のネジ止め用孔65を備えている。
一対の凸部61は、本体部60Aの両側面に設けられている。一対の凸部61は、第1保持部材70および第2保持部材60が所定の位置関係で配置された状態で、第1保持部材70の爪部71と係合することで第1保持部材70および第2保持部材60を一体化させてチューブ保持ユニット5を構成する。
一対のピン64は、第1保持部材70および第2保持部材60が所定の位置関係に配置された状態において、第1保持部材70の取付部79に形成された一対のピン挿入用孔74に挿入可能となる。すなわち、ピン64およびピン挿入用孔74は、第1保持部材70および第2保持部材60を位置決めする際の位置決め部として機能する。
本実施形態において、一対のピン挿入用孔74のうちの一方が長穴となっている。そのため、一対のピン64および一対のピン挿入用孔74の位置合わせ作業を容易なものとすることができる。
また、一対のネジ止め用孔65は、第1保持部材70および第2保持部材60が所定の位置関係に配置された状態において(ピン64がピン挿入用孔74に挿入された状態において)、上記取付部79に形成された一対のネジ止め用孔75と平面的に重なることで螺子部材6(図4参照)を挿通可能とする。これにより、螺子部材6が第1保持部材70および第2保持部材60から構成されたチューブ保持ユニット5をタンクユニット3(本体部3A)に固定する。また、螺子部材6により、第1保持部材70および第2保持部材60は互いが強固に固定されたものとなる。
本体部60Aは、第1保持部材70のチューブ保持用凹部79aに対向する面が平坦面となっており、チューブ保持ユニット5を構成した際、チューブ保持用凹部79aの隙間からインクチューブ52を外側に引き出し可能とする(図4参照)。
本実施形態においては、第1保持部材70の溝部72に対応させるように本体部60Aの内面側に6つのリブ62が形成されている。規制部63はインクチューブ52の引き回しを規制するためのものである。
図8は図4のA−A線を含む平面におけるチューブ保持ユニット5の断面構造を示す図である。
図8に示されるように、上記リブ62は溝部72の長さ方向に沿って延びる突条の部材から構成される。リブ62は、溝部72内に配置されたインクチューブ52を押圧することで該インクチューブ52が溝部から外れることを防ぐとともに、インクチューブ52を溝部72の内面に密着させている。
図8に示されるように、上記リブ62は溝部72の長さ方向に沿って延びる突条の部材から構成される。リブ62は、溝部72内に配置されたインクチューブ52を押圧することで該インクチューブ52が溝部から外れることを防ぐとともに、インクチューブ52を溝部72の内面に密着させている。
図9は図4のB−B線を含む平面におけるチューブ保持ユニット5の断面構造を示す図である。
図9に示されるように、上記規制部63は、第1保持部材70のガイド部76を経由したインクチューブ52の引き回し経路をチューブ保持用凹部79a側へと規制する。これにより、インクチューブ52は、略S字状に湾曲し、規制部63がない場合と比べて、曲面部77の曲面77aに接触した状態で巻きつく距離が長くなる。インクチューブ52と曲面77aとの間に働く摩擦力は、インクチューブ52が曲面77aに接触しながら巻きついている距離が長いほど大きくなるので、規制部63を設けることで曲面77aによるインクチューブ52の延在方向への規制力を良好に発揮させることが可能となる。
図9に示されるように、上記規制部63は、第1保持部材70のガイド部76を経由したインクチューブ52の引き回し経路をチューブ保持用凹部79a側へと規制する。これにより、インクチューブ52は、略S字状に湾曲し、規制部63がない場合と比べて、曲面部77の曲面77aに接触した状態で巻きつく距離が長くなる。インクチューブ52と曲面77aとの間に働く摩擦力は、インクチューブ52が曲面77aに接触しながら巻きついている距離が長いほど大きくなるので、規制部63を設けることで曲面77aによるインクチューブ52の延在方向への規制力を良好に発揮させることが可能となる。
以上のように、本実施形態のインクジェット記録装置1は、インクチューブ52のタンクユニット3に近い側から、溝部72、曲面部77および規制部63の順に配置された構造のチューブ保持ユニット5により、インクチューブ52がタンクユニット3に保持されている。
また、インクジェット記録装置1は、印刷処理時において、搬送部11によって印刷用紙を搬送して印刷用紙をインクジェットヘッド43の下側に送ると共に、インクジェットヘッド43を駆動しつつ、キャリッジ移動機構によって、キャリッジユニット32を往復させて印刷用紙に画像データを印刷することができる。
ところで、本実施形態のインクジェット記録装置1においては、上述のように、タンクユニット3が記録装置本体2に着脱自在とされている。そのため、タンクユニット3が記録装置本体2から取り外される場合が想定され、例えば、ユーザーが記録装置本体2から取り外したタンクユニット3を誤って落下させたり、タンクユニット3を過度に引っ張ることでインクチューブ52に強い力がかかってしまうおそれがある。
これに対し、本実施形態のインクジェット記録装置1は、インクチューブ52のタンクユニット3に近い側から、溝部72、曲面部77および規制部63の順に配置された構造の上記チューブ保持ユニット5を備えることで、インクチューブ52に強い力がかかった場合における不具合の発生を防止している。
例えば、タンクユニット3が落下した際、チューブ保持ユニット5に保持されたインクチューブ52は記録装置本体2側に強い力で引っ張られる。
チューブ保持ユニット5において、インクチューブ52に引張力が作用すると、該引張力に伴って、曲面部77の接触面()側に向かって接触力(分力)が生じる。この接触力は曲面77aとインクチューブ52との間に対して摩擦力を発生させ、インクチューブ52の延在方向の移動(ズレ)を規制する。
チューブ保持ユニット5において、インクチューブ52に引張力が作用すると、該引張力に伴って、曲面部77の接触面()側に向かって接触力(分力)が生じる。この接触力は曲面77aとインクチューブ52との間に対して摩擦力を発生させ、インクチューブ52の延在方向の移動(ズレ)を規制する。
本実施形態において、インクチューブ52は、規制部63により曲面77aに対して良好に密着した状態に配置されている。
また、インクチューブ52は、曲面部77よりもタンクユニット3側に配置された溝部72に押圧保持されている。さらに、溝部72が曲面77aのタンクユニット3側の終点77a1の接線方向に沿うように形成されている。
また、インクチューブ52は、曲面部77よりもタンクユニット3側に配置された溝部72に押圧保持されている。さらに、溝部72が曲面77aのタンクユニット3側の終点77a1の接線方向に沿うように形成されている。
この構成によれば、曲面77aの終点77a1まで引き回されたインクチューブ52を溝部72により確実に保持することができる。
よって、インクチューブ52が曲面部77の表面に対して良好に保持されるので、インクチューブ52に対して強い摩擦力を生じさせることができる。
よって、インクチューブ52が曲面部77の表面に対して良好に保持されるので、インクチューブ52に対して強い摩擦力を生じさせることができる。
したがって、チューブ保持ユニット5は、インクチューブ52に対し、その延在方向に沿って強い摩擦力を発生させることができる。
これにより、インクチューブ52に強い引張力が生じた場合でも、インクチューブ52は曲面部77の曲面77aに確実に保持されるので、インクチューブ52における曲面部77に対するズレの発生を防止することができる。
よって、インクチューブ52に断裂や破損といった不具合が生じたり、インクチューブ52の端部52aのインクタンク51(接続部50)との結合が外れるといった不具合の発生を確実に防止することができる。
これにより、インクチューブ52に強い引張力が生じた場合でも、インクチューブ52は曲面部77の曲面77aに確実に保持されるので、インクチューブ52における曲面部77に対するズレの発生を防止することができる。
よって、インクチューブ52に断裂や破損といった不具合が生じたり、インクチューブ52の端部52aのインクタンク51(接続部50)との結合が外れるといった不具合の発生を確実に防止することができる。
また、本実施形態の規制部63は、溝部72が曲面部77よりもタンクユニット3側に配置されるため、引張力が溝部72に圧入されたインクチューブ52に直接作用することが防止される。
したがって、本実施形態によれば、インクチューブ52が溝部72内に確実に保持されるので、インクチューブ52の曲面部77に対する引き回し状態を保持することができるので摩擦力を安定的に発生させることができる。
よって、インクチューブ52に強い力が掛かった場合でも、インクチューブ52にずれが生じたり、タンクユニット3(インクタンク51)とチューブとの結合が外れたり、チューブ自体がダメージを受けるといった不具合の発生が防止された信頼性の高いインクジェット記録装置1を提供することができる。
よって、インクチューブ52に強い力が掛かった場合でも、インクチューブ52にずれが生じたり、タンクユニット3(インクタンク51)とチューブとの結合が外れたり、チューブ自体がダメージを受けるといった不具合の発生が防止された信頼性の高いインクジェット記録装置1を提供することができる。
これに対し、本実施形態と異なり、溝部72を曲面部77よりも記録装置本体2側に配置した構造を採用した場合、引張力が溝部72に圧入されたインクチューブ52に直接作用してしまうため、インクチューブ52が引張力によって延びることで外径が小さくなってしまい、溝部72内の位置がズレることで曲面部77の表面に沿うチューブに弛みが生じたり、チューブが溝部72から外れることで曲面部77の表面に対する接触面積が変化(低下)してしまい、チューブに作用する摩擦力が小さくなってしまい、チューブに強い引張力が生じた場合に耐えることができない。
以上、本発明の一実施形態について説明したが、本発明は上記内容に限定されることは無く、発明の主旨を逸脱しない範囲において適宜変更可能である。例えば、上記実施形態では、インクジェット記録装置として、インクジェットヘッドを左右方向に走査させる方式の記録装置を例に挙げたが、本発明は、記録用紙の左右方向と同じ幅を有することでインクジェットヘッドを左右方向に走査しないラインヘッド方式の記録装置についても適用可能である。
1…インクジェット記録装置(液体吐出装置)、2…記録装置本体(装置本体)、3…タンクユニット、5…チューブ保持ユニット(保持ユニット)、43…インクジェットヘッド(液体吐出ヘッド)、51…インクタンク(液体タンク)52…インクチューブ(液体供給チューブ)、62…リブ、63…規制部、72…溝部(溝)、77…曲面部、77a…曲面、77a1…終点。
Claims (6)
- 装置本体と、
前記装置本体に着脱可能に設けられ、液体を収容する液体収容部と、
前記装置本体の内部に設けられ、前記液体を吐出する液体吐出ヘッドと、
前記液体収容部と前記液体吐出ヘッドとを連通させる流路を有し、前記液体を前記液体収容部から前記液体吐出ヘッドに供給する液体供給チューブと、
前記液体供給チューブの前記液体収容部に接続される端部を前記液体収容部に保持する保持ユニットと、を備え、
前記保持ユニットは、前記液体供給チューブが圧入される溝と、前記液体供給チューブを湾曲状に保持する曲面部と、前記液体供給チューブを前記曲面部の表面に沿わせるように規制する規制部材と、を有するとともに、前記液体供給チューブは前記液体収容部との接続部に近い側から、前記溝、前記曲面部および前記規制部材の順に保持される
液体吐出装置。 - 前記溝は、前記曲面部の曲面の延長線上であって、前記曲面の終点の接線に沿って設けられる
請求項1に記載の液体吐出装置。 - 前記保持ユニットは、前記溝に圧入された前記液体供給チューブを押圧するリブをさらに備える
請求項1又は2に記載の液体吐出装置。 - 前記リブは、前記溝の長さ方向に沿って延びる突条からなる
請求項3に記載の液体吐出装置。 - 前記リブおよび前記規制部材は一体に形成される
請求項1〜4のいずれか一項に記載の液体吐出装置。 - 前記溝および前記曲面部は一体に形成される
請求項1〜5のいずれか一項に記載の液体吐出装置。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2014186519A JP2016055612A (ja) | 2014-09-12 | 2014-09-12 | 液体吐出装置 |
Applications Claiming Priority (1)
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JP2014186519A JP2016055612A (ja) | 2014-09-12 | 2014-09-12 | 液体吐出装置 |
Publications (1)
Publication Number | Publication Date |
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JP2016055612A true JP2016055612A (ja) | 2016-04-21 |
Family
ID=55757063
Family Applications (1)
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JP2014186519A Pending JP2016055612A (ja) | 2014-09-12 | 2014-09-12 | 液体吐出装置 |
Country Status (1)
Country | Link |
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JP (1) | JP2016055612A (ja) |
-
2014
- 2014-09-12 JP JP2014186519A patent/JP2016055612A/ja active Pending
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