JP2016053925A - 電力市場価格予測装置、電力市場価格予測方法およびプログラム - Google Patents

電力市場価格予測装置、電力市場価格予測方法およびプログラム Download PDF

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Abstract

【課題】過去実績データのみから将来の市場価格を予測し、リスクを評価および入札戦略を立案すること。【解決手段】実施形態の電力市場価格予測装置は、電力市場における各時刻の電力市場価格を示す過去実績データから、各時刻の前記電力市場価格の統計量と、各時刻間の前記電力市場価格の相関係数とを算出する算出部と、前記相関係数から相関係数行列を生成する行列生成部と、前記相関係数行列に基づいて乱数を生成し、生成された前記乱数に基づいて前記電力市場価格を予測し、予測結果を価格シナリオとして生成するシナリオ生成部と、入力される入札データと前記価格シナリオとに基づいて、前記価格シナリオごとの収益およびコストを算出して評価する評価部と、を備えた。【選択図】図1

Description

本発明の実施形態は、電力市場価格予測装置、電力市場価格予測方法およびプログラムに関する。
電力自由化が進み市場で取引される電力量が増加すると、市場における電力価格は不確実に変動するため、電力事業者や電力需要家にとって電力市場価格を予測することが非常に重要になる。また、電力契約は市場価格の変動に応じて価値が変動する資産となり、このような資産を保有する場合、その変動リスクを適切に管理することが必要になる。
ここで扱うリスクとは、市場価格に関連した資産価値の変動を意味し、公開されたデータから統計的に計算される標準偏差や信頼区間等によって定量的に評価できる金銭的な利益や損失を意味する。
ここでは、予定された以上の利益もリスクの一種と考えられる。電力資産に関連したリスクを管理するためには、電力市場の市場価格を予測することが必須であり、これまでにも多くの提案がなされている。
特願2009−70948号公報 特願2007−61888号公報 特開2008−84095号公報 特開2012−247998号公報
従来技術では、市場価格を予測するために火力発電のモデル化やリスクのモデル化が必要である。このため、過去実績データのみから将来の市場価格を予測し、リスクを評価および入札戦略を立案することが望まれている。
実施形態の電力市場価格予測装置は、電力市場における各時刻の電力市場価格を示す過去実績データから、各時刻の前記電力市場価格の統計量と、各時刻間の前記電力市場価格の相関係数とを算出する算出部と、前記相関係数から相関係数行列を生成する行列生成部と、前記相関係数行列に基づいて乱数を生成し、生成された前記乱数に基づいて前記電力市場価格を予測し、予測結果を価格シナリオとして生成するシナリオ生成部と、入力される入札データと前記価格シナリオとに基づいて、前記価格シナリオごとの収益およびコストを算出して評価する評価部と、を備えた。
図1は、本実施形態の情報処理装置の機能的構成を示すブロック図である。 図2は、本実施形態の価格シナリオ生成処理の手順を示すフローチャートである。 図3は、本実施形態の過去実績データの一例を示す図である。 図4は、本実施形態の価格シナリオの例を示す図である。 図5は、本実施形態の入札シミュレーションの処理の手順を示すフローチャートである。 図6は、本実施形態の入札データの例を示す図である。 図7は、本実施形態の収益シナリオの例を示す図である。 図8は、本実施形態の収益の度数分布の例を示す図である。 図9は、本実施形態の過去実績データの他の例を示す図である。 図10は、本実施形態における価格の度数分布の例を示す図である。 図11は、本実施形態において、図9の過去実績データから得られた価格シナリオの例を示す図である。 図12は、本実施形態の価格分布の別の例を示す図である。 図13は、本実施形態における収益分布の別の例を示す図である。 図14は、本実施形態における他の過去実績データの例を示す図である。 図15は、本実施形態において、図14の過去実績データから生成された価格シナリオの例を示す図である。
本実施形態の情報処理装置は、電力市場価格等の過去実績データを用いて、将来の市場価格を予測し、その予測結果を用いて入札戦略を立案し、その結果として売上の最大化、コストの最小化、収益の最大化等を図るものである。本実施形態の情報処理装置は、電力市場価格予測装置の一例である。
図1は、本実施形態の情報処理装置の機能的構成を示すブロック図である。本実施形態の情報処理装置100は、図1に示すように、収集部101と、統計量算出部106と、分散共分散行列生成部108と、価格シナリオ生成部110と、評価部202と、修正部203と、記憶部103と、を主に備えている。
記憶部103は、ハードディスクドライブ装置(HDD)等の記憶媒体である。収集部101は、時刻を含む予測条件と電力市場価格とを組として含む情報を、インターネットから収集し、収集された情報から予測条件が所定範囲の組の過去実績データを抽出して記憶部103に保存する。ここで、過去実績データは、電力市場における各時刻の電力市場価格や気象データ、燃料価格データ等を含むデータである。
統計量算出部106は、記憶部103に保存されている過去実績データから、各時刻の電力市場価格の統計量(平均、分散)と、各時刻間の電力市場価格の相関係数(共分散)とを算出する。
分散共分散行列生成部108は、これらの平均、分散、共分散の各データから、相関係数行列としての分散共分散行列を生成する。
価格シナリオ生成部110は、分散共分散行列に基づいて、過去実績データの平均、分散、共分散を再現するような乱数を生成する。そして、価格シナリオ生成部110は、生成された乱数に基づいて電力市場価格を予測し、予測結果を価格シナリオとして生成する。この価格シナリオが、将来の市場価格の予測結果を一連のシナリオとして表現したものである。
評価部202は、入力される入札データと価格シナリオとに基づいて、価格シナリオごとの収益およびコストを算出して入札結果を評価する入札シミュレーションを行う。修正部203は、価格シナリオ生成部110により生成された価格シナリオに基づいて入札データを評価して最適条件に合致するか否かを判断し、合致していなければ、入札データを修正し、評価部202に入力して、再び入札結果を評価部202に評価させる。評価部202、修正部203による入札シミュレーションの詳細については後述する。
次に、価格シナリオの生成処理の詳細について説明する。図2は、本実施形態の価格シナリオ生成処理の手順を示すフローチャートである。
本実施形態の価格シナリオは、1日のうち、M時刻の価格を価格シナリオとして予測する手法を例にとって説明する。なお、価格シナリオとしては、これに限定されるものではなく、1日の各時刻の価格を時系列的に並べたデータ、一週間の毎日の平均価格を並べたデータ、1年間の毎日の最高価格を並べたデータ等、種々のデータとすることができる。
まず、収集部101は、M時刻の予測対象時刻(予測条件)についてインターネット等のネットワークを介して収集し、過去実績データとして記憶部103に一時的に保存する(S11)。次に、収集部101は、収集した過去実績データから、予測条件の所定の範囲として、予測対象日と類似の日を選択して季節、曜日、天候が類似した日を、類似日としてN日分の過去実績データを選択し、記憶部103に保存する(S12)。ここで、M、Nはいずれも2以上の整数である。
図3は、このようにして抽出された本実施形態の過去実績データの一例を示す図である。図3において、横軸が時刻を示し、縦軸が電力市場価格を示す。図3の例では、24時刻の21日分のデータの例を示している(米国MISO電力市場の2011年1月の平日の例)。すなわち、図3の例では、M=24、N=21である。
次に、統計量算出部106は、M時刻の予測対象時刻のそれぞれにおいて、N個の過去実績データから、平均値μiと分散viを算出する(S13)。分散を算出するためにはNは最低でも2以上である必要がある。
次に、統計量算出部106は、各時刻間の共分散を算出する(S14)。具体的には、統計量算出部106は、時刻1のN個の過去実績データ値と時刻2のN個の過去実績データ値の共分散v1,2、時刻1のN個の過去実績データ値と時刻3のN個の過去実績データ値の共分散v1,3,...,時刻M−1のN個の過去実績データ値と時刻MのN個の過去実績データ値の共分散vM-1,Mなどのように算出する。
この場合、M個の時刻から重複を許さず2個の組を選ぶ組み合わせの数であるM×(M−1)/2個の共分散が得られる。これらの分散、共分散によって過去の価格データの特徴が決定される。
本実施形態では、i番目の時刻の市場価格は平均がμiで分散がviの正規分布に従うと仮定する。この場合、M時刻の予測対象時刻を同時に予測するために、M次元の正規分布に従う乱数を用いる。M次元の正規分布とは(1)式に示す確率密度関数に従う分布である。ここで、正規分布や確率密度分布はデータ分布形状の一例である。
M次元の確率変数 x=(x1,x2,x3,...,xM) がM次元正規分布に従う場合、xが満たす確率密度関数は、xの期待値ベクトルμ=(μ1,μ2,μ3,...,μM)を用いて(1)式で表される。
Σは、以下の(2)式で算出される分散共分散行列である。
ここで、var(xi)はxiの分散を示し、cov(xi,xj)は、xiとxjの共分散を示す。すなわち、(2)式では、var(xi)は時刻iの過去実績データN個の分散を示し、cov(xi,xj)は時刻iの過去実績データN個と時刻jの過去実績データN個の共分散を示す。
従って、本実施形態の情報処理装置100では、分散共分散行列生成部108が、(2)式により、分散共分散行列Σを生成する(S15)。
次に、価格シナリオ生成部110は、分散共分散行列Σを用いて、過去実績データの平均、分散、共分散を再現するような乱数を生成する(S16)。具体的には、価格シナリオ生成部110は、例えば、M次元正規分布に従う乱数(M次元の正規乱数)を、例えばL個(Lは整数)発生させる。価格シナリオ生成部110は、この組を予測結果である価格シナリオとして出力する(S17)。M次元の正規乱数は、各乱数が相互に関連を持っており、この関連は(2)式の分散共分散マトリックスによって表現される。
以上のように、M個の乱数の組をL組発生させた結果、価格シナリオ生成部110は、L個の価格シナリオを生成することになる。このL個の価格シナリオは、予測結果でもあり、すべて同じ確率で発生すると考えられる。すなわち、予測結果は一通りではなく確率分布として得られる。図4は、本実施形態の価格シナリオの例を示す図である。図4において、横軸が時刻を示し、縦軸が電力市場価格を示す。図4に示す例の場合、実際には、1000通りの価格シナリオが生成されているが、図4には100個の価格シナリオのみを表示している。
なお、Lの値は任意であり、Mの値やNの値には依存するものではない。例えば、過去実績データが2日分しかなくても、価格シナリオ生成部110が100万通りの乱数を発生させることで、L=100万個の価格シナリオを生成することができる。
次に、入札結果の評価を行う入札シミュレーションについて説明する。図5は、本実施形態の入札シミュレーションの処理の手順を示すフローチャートである。
まず、評価部202は、入札データを入力する(S31)。また、評価部202は、価格シナリオ生成部110で生成された価格シナリオを入力する(S32)。そして、評価部202は、価格シナリオに基づいて、入札データを評価する(S33)。評価部202は、入札データが最適条件に合致するか否かを判断する(S34)。
入札データが最適条件に合致すると判断された場合には(S34:Yes)、評価部202は、入力された入札データを最適な入札データとして出力する(S35)。一方、S34で入札データが最適条件に合致しないと判断された場合には(S34:No)、修正部203が入札データを修正する(S36)。
ここで、最適条件としては、全ての入札データのうちでコストが最小、売上が最大、収益が最大等が考えられる。また、修正部203による入札データ修正手法としては、各時刻ごとに1単位の電力を販売、あるいは購入を入れ替えることが考えられる。市場価格が予測されている場合、価格の安い時間帯に購入して価格の高い時間帯に販売すれば収益が増加することは明らかであるため、入札データの修正は容易である。
また、入札パターンの購入電力量または販売電力量を含む取引パターンを変更して期待収益と収益の変動幅であるリスクを2回以上計算し、期待収益が最大の取引パターンまたはリスクが最小の取引パターン、若しくは双方の取引パターンに基づいて、適合条件に合致した最適な取引パターンを決定するように評価部202、修正部203を構成することもできる。
図6は、本実施形態の入札のための入札データの例を示す図である。図6では入札データとして売買シグナルの例を示している。図6において、横軸は時刻を示し、縦軸が売り上げシグナルを示している。また、図6において、正の値は買い入札を示し、負の値は売り入札を示す。図6に示す例の場合、売りと買いのバランスがとれているが、必ずしもバランスがとれている必要はない。このような売り買いを行った場合の販売電力価格、購入電力価格は各時刻の電力市場価格が分かっていれば容易に計算することができる。
図7は、本実施形態の入札シミュレーション結果としての収益シナリオの例を示す図である。図7の例では、図4の例の価格シナリオと図6の例の入札データから評価部202によって計算された収益シナリオを示している。図7において横軸は時刻を示し、縦軸が電力売買による収益を示している。一つの価格シナリオに対応して一つの収益シナリオが計算され、一日の合計の販売金額、購入金額、利益等が計算される。従って、1000個のシナリオに対応して1000通りの収益が計算され、これらの収益は同じ確率で発生すると考えられる。
図8は、本実施形態の収益の度数分布の例を示す図である。図8において、横軸は収益を示し、縦軸は度数を示している。図8に示す度数分布の各収益区分の頻度を1000で除算することによって収益の確率分布も容易に得ることができる。この場合、図8から、平均の収益は約192ドルであること、収益の標準偏差(リスクに相当)は約67ドルであること、90%の確率で100ドル以上の収益が得られることなどが分かる。
ここで、本実施形態では、乱数を発生させるための確率密度分布を正規分布と仮定しており、上述した例では、正規分布と仮定した場合の価格シナリオなどを例にあげているが、正規分布に限定されるものではない。確率密度分布として、例えば、指数分布、ポアソン分布、対数正規分布やワイブル分布などを用いるように情報処理装置100を構成することもできる。また、尖度や歪度など分布を特徴づけるパラメータを用いるように情報処理装置100を構成することもできる。過去の実績データと同様な分布形状に従うような乱数を発生させることは容易に可能であるが、データ数が少ない場合には正規分布を用いる方がよい場合も多い。
図9は、本実施形態の過去実績データの他の例を示す図である(日本のJEPXの2013年7月の前日市場価格の15日分)。図9の例では、1日に30分毎、48の商品が取引されているため、M=48、N=15の場合に相当する。
図10は、本実施形態において図9の過去実績データの場合における商品番号28(13:30〜14:00)の価格の度数分布の例を示す図である。この時刻の価格の平均値は約19円29銭であり、標準偏差は1円93銭であるが、分布形状は正規分布から大きく異なっている。このような場合に価格の予測およびリスクの評価をより正確に実施するためには、正規分布ではなく、過去実績データに近い分布形状の乱数を用いることができる。
すなわち、時刻によって異なる確率密度分布を用い、時刻間の相関を過去実績データと等しくし、かつ各時刻のデータの分布形状が与えられた分布形状に近い乱数を生成するように情報処理装置100を構成してもよい。このよう手法については、例えば、特許文献4に開示されている手法を用いることができる。
図11は、本実施形態において、図9の過去実績データから得られた価格シナリオの例を示す図である。この例では、各時刻の価格分布は正規分布ではなく、元のデータの分布から作成された分布を用いている。
図12は、本実施形態の価格分布の別の例を示す図である。図12は、商品番号28の価格分布を示しているが、その確率密度分布は、正規分布と異なり、高価格側に裾が長い分布になっていることが分かる。価格分布の再現性は元のデータの数と分布の近似を行うデータ区分(価格範囲)に依存しており、今回のデータでは元のデータが少ないため細かい価格範囲ごとに度数分布を計算することが難しいため分布形状は完全に再現されていない。しかしながら、高価格側に裾が長い等の特徴は考慮されており、より正確なリスク評価となっている。
図13は、本実施形態における収益分布の別の例を示す図である。図13に示す収益分布は、一定の確率で収益が負になっていることが分かる。
上述したような本実施形態では、1日のうちの24の時刻あるいは48の時刻における価格データを価格シナリオとして生成する例を述べたが、これに限定されるものではない。例えば、価格シナリオは各時刻ごとのデータである必要はなく、また、すべてが同じ種類のデータである必要もない。
図14は、本実施形態における他の過去実績データの例を示す図である。図14においては、米国における2010年1月の16日間の天然ガス価格、原油価格、電力市場価格、気温をプロットしている。このような過去実績データを用いる場合には、天然ガス価格、原油価格、電力市場価格、気温の4つの数値を組みとした価格シナリオを生成するように情報処理装置100を構成することができる。
この場合、天然ガス価格が高い日は原油価格も高く、電力市場価格も高い傾向にある。一方、気温が低い日ほど電力市場価格が高い傾向もみられる。これらのデータは相互に関係があり、一連の組として利用すべきものである。このデータに対しても図4と同様の価格シナリオのシミュレーションによる予測が可能である。この場合、M=4、N=16である。
図15は、本実施形態において、図14の過去実績データから生成された価格シナリオの例を示す図である。図15において図14の特徴が再現されていることが分かる。この結果を用いて、発電コストの計算や市場での電力販売価格が計算される。この場合、市場価格が高い場合には燃料価格も高いという効果を含めて計算されるため、電力販売による収益をより精度よく計算可能である。
図15に示す例では、毎日の代表的な価格や気温をデータとしていたが、同様のシミュレーションを時刻ごとに実施することも可能であり、その場合にはM=4×時刻数となる。また、これらの計算に需要予測を組み合わせて電力販売量を計算することも容易である。また、これらの価格シナリオを用いて入札戦略を立案することも可能となる。
このように本実施形態によれば、電力市場における各時刻の電力市場価格を示す過去実績データから、各時刻の電力市場価格の平均、分散と、各時刻間の電力市場価格の共分散とを算出し、共分散から分散共分散行列を生成し、分散共分散行列に基づいて乱数を生成し、生成された乱数に基づいて電力市場価格を予測し、予測結果を価格シナリオとして生成し、入力される入札データと価格シナリオとに基づいて、価格シナリオごとの収益およびコストを算出して評価している。このため、本実施形態によれば、過去実績データのみから将来の市場価格を予測し、リスクを評価および入札戦略を立案することができる。
また、本実施形態によれば、気象データや電力市場価格、燃料価格など不確実性のあるデータに対して時刻間や商品間の相関を考慮して、将来の価格等を予測し、期待値やリスクを評価し、取引戦略を立案することが可能となる。
なお、本実施形態の過去実績データは、太陽光、風力を含む自然エネルギー発電量、電力需要量、電力市場価格、燃料市場価格を含み、電力事業者や電力需要家が変動リスクを管理する必要があり、その値が変動する複数の予測対象項目の組み合わせのデータとするよう構成してもよい。
また、本実施形態において、複数種類(例えば、M個)の電力需要、発電量、熱需要または予測条件の情報を収集するために、複数種類の予測条件ごとに一定時間ごとにデータを記録して、ネットワークを介して送信可能な電力量計、ガスメータ、スマートメータを含むメータと連携可能に情報処理装置100を構成することもできる。
さらに、本実施形態において、電力市場価格、電力売上、電力コスト、事業収益、前記予測条件のうちいずれかを度数分布図として表示し、平均、標準偏差、所定の信頼度で予測される最大値と最小値、最頻値を表示する表示部をさらに設けるように情報処理装置100を構成してもよい。
本実施形態の情報処理装置100は、CPUなどの制御装置と、ROM(Read Only Memory)やRAMなどの記憶装置と、HDD、CDドライブ装置などの記憶部103と、ディスプレイ装置などの表示装置と、キーボードやマウスなどの入力装置を備えており、通常のコンピュータを利用したハードウェア構成となっている。
本実施形態の情報処理装置100で実行される電力市場価格予測プログラムは、インストール可能な形式又は実行可能な形式のファイルでCD−ROM、フレキシブルディスク(FD)、CD−R、DVD(Digital Versatile Disk)等のコンピュータで読み取り可能な記録媒体に記録されてコンピュータプログラムプロダクトとして提供される。
また、本実施形態の情報処理装置100で実行される電力市場価格予測プログラムを、インターネット等のネットワークに接続されたコンピュータ上に格納し、ネットワーク経由でダウンロードさせることによりコンピュータプログラムプロダクトとして提供するように構成しても良い。また、本実施形態の情報処理装置100で実行される電力市場価格予測プログラムをコンピュータプログラムプロダクトとしてインターネット等のネットワーク経由で提供または配布するように構成しても良い。
また、本実施形態の情報処理装置100で実行される電力市場価格予測プログラムを、ROM等に予め組み込んでコンピュータプログラムプロダクトとして提供するように構成してもよい。
本実施形態の情報処理装置100で実行される電力市場価格予測プログラムは、上述した各部(収集部101、統計量算出部106、分散共分散行列生成部108、価格シナリオ生成部110、評価部202、修正部203)を含むモジュール構成となっており、実際のハードウェアとしてはCPU(プロセッサ)が上記記録媒体から電力市場価格予測プログラムを読み出して実行することにより上記各部がRAM上にロードされ、収集部101、統計量算出部106、分散共分散行列生成部108、価格シナリオ生成部110、評価部202、修正部203がRAM上に生成されるようになっている。
本発明のいくつかの実施形態を説明したが、これらの実施形態は、例として提示したものであり、発明の範囲を限定することは意図していない。これら新規な実施形態は、その他の様々な形態で実施されることが可能であり、発明の要旨を逸脱しない範囲で、種々の省略、置き換え、変更を行うことができる。これら実施形態やその変形は、発明の範囲や要旨に含まれるとともに、特許請求の範囲に記載された発明とその均等の範囲に含まれる。
100 情報処理装置
101 収集部
103 記憶部
106 統計量算出部
108 分散共分散行列生成部
110 価格シナリオ生成部
202 評価部
203 修正部

Claims (9)

  1. 電力市場における各時刻の電力市場価格を示す過去実績データから、各時刻の前記電力市場価格の統計量と、各時刻間の前記電力市場価格の相関係数とを算出する算出部と、
    前記相関係数から相関係数行列を生成する行列生成部と、
    前記相関係数行列に基づいて乱数を生成し、生成された前記乱数に基づいて前記電力市場価格を予測し、予測結果を価格シナリオとして生成するシナリオ生成部と、
    入力される入札データと前記価格シナリオとに基づいて、前記価格シナリオごとの収益およびコストを算出して評価する評価部と、
    を備えた電力市場価格予測装置。
  2. 時刻を含む予測条件と前記電力市場価格とを組として含む情報を収集し、収集された情報から前記予測条件が所定範囲のN(Nは2以上の整数)組の前記過去実績データを抽出する収集部、をさらに備え、
    前記算出部は、M(Mは2以上の整数)点の時刻のそれぞれにおいて、抽出されたN組の過去実績データの前記電力市場価格の平均、分散、データ分布形状を前記統計量として算出し、前記相関係数として、M点の時刻のそれぞれにおいて前記電力市場価格と他の(M−1)点の前記電力市場価格との共分散を前記相関係数として算出し、
    前記行列生成部は、前記電力市場価格の平均、分散および他の(M−1)点の前記電力市場価格との共分散から、前記相関係数行列としてのM行M列の分散共分散行列を生成し、
    前記シナリオ生成部は、前記分散共分散行列に基づいて、前記平均、前記分散、前記データ分布形状、前記共分散に従うM個の乱数の組をL(Lは整数)組生成し、
    前記シナリオ生成部は、前記L組の乱数の組を、前記価格シナリオとして生成し、
    前記評価部は、前記価格シナリオである前記L組の乱数のそれぞれにおいて、M点の時刻の前記電力市場価格に対し、購入電力量は負、販売電力量は正の値として乗じて、これらを合計してL個の電力取引に伴う収益を算出し、前記L個の収益の平均および分散を算出することで電力取引の期待収益と収益の変動幅であるリスクを評価する、
    請求項1に記載の電力市場価格予測装置。
  3. 前記評価部は、前記入札データが適合条件に合致するか否かを判断し、合致しない場合には、前記入札データを修正し、修正後の入札データと前記価格シナリオとに基づいて、前記価格シナリオごとの収益およびコストを算出する、
    請求項1に記載の電力市場価格予測装置。
  4. 前記評価部は、前記入札データの購入電力量または販売電力量を含む取引パターンを変更して期待収益と収益の変動幅であるリスクを複数回以上計算し、期待収益が最大の取引パターンまたはリスクが最小の取引パターン、若しくは双方の取引パターンに基づいて、前記適合条件に合致した最適な取引パターンを決定する、
    請求項3に記載の電力市場価格予測装置。
  5. 前記過去実績データは、太陽光、風力を含む自然エネルギー発電量、電力需要量、電力市場価格、燃料市場価格を含み、電力事業者や電力需要家が変動リスクを管理する必要があり、その値が変動する複数の予測条件の組み合わせのデータである、
    請求項1〜4のいずれか一つに記載の電力市場価格予測装置。
  6. 複数種類の電力需要、発電量、熱需要または予測条件の情報を収集するために、複数種類の予測条件ごとに一定時間ごとにデータを記録して、ネットワークを介して送信可能な電力量計、ガスメータ、スマートメータを含むメータと連携可能である、
    請求項1〜5のいずれか一つに記載の電力市場価格予測装置。
  7. 電力市場価格、電力売上、電力コスト、事業収益、前記予測条件のうちいずれかを度数分布図として表示し、平均、標準偏差、所定の信頼度で予測される最大値と最小値、最頻値を表示する表示部、
    をさらに備えた請求項2に記載の電力市場価格予測装置。
  8. 電力市場における各時刻の電力市場価格を示す過去実績データから、各時刻の前記電力市場価格の統計量を算出し、
    各時刻間の前記電力市場価格の相関係数を算出し、
    前記相関係数から相関係数行列を生成し、
    前記相関係数行列に基づいて乱数を生成し、
    前記乱数に基づいて前記電力市場価格を予測し、予測結果を価格シナリオとして生成し、
    入力される入札データと前記価格シナリオとに基づいて、前記価格シナリオごとの収益およびコストを算出して評価する、
    ことを含む電力市場価格予測方法。
  9. 電力市場における各時刻の電力市場価格を示す過去実績データから、各時刻の前記電力市場価格の統計量を算出し、
    各時刻間の前記電力市場価格の相関係数を算出し、
    前記相関係数から相関係数行列を生成し、
    前記相関係数行列に基づいて乱数を生成し、
    前記乱数に基づいて前記電力市場価格を予測し、予測結果を価格シナリオとして生成し、
    入力される入札データと前記価格シナリオとに基づいて、前記価格シナリオごとの収益およびコストを算出して評価する、
    ことをコンピュータに実行させるためのプログラム。
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